JP2011211770A - 燃料電池自動車及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池自動車において、エアコンプレッサの消費電力が大きく変動した場合でも走行モータおよびエアコンプレッサの制御の不安定化を防止して動力性能の低下および燃費悪化を抑制する。
【解決手段】燃料電池自動車は、燃料電池と、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサと、二次バッテリと、走行用モータと、エアコンプレッサおよびモータの駆動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、バッテリ供給可能電力を一時拡大することが可能であるかを判定する第1判定部42と、第1判定部42によりバッテリ供給可能電力の一時拡大が許可されるとバッテリ供給可能電力の一時拡大の要求があるかを判定する第2判定部44と、第2判定部44によりバッテリ供給可能電力の一時拡大の要求があると判定されるとバッテリ供給可能電力の一時拡大処理を実行する処理部46とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池自動車及びその制御方法に関し、特に、発電を行う燃料電池と充放電可能な蓄電装置とを搭載した燃料電池自動車及びその制御方法に関する。
従来、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気中の酸素とを化学反応させて発電を行う燃料電池(以下、適宜にFCと記載する)を電源装置として搭載した燃料電池自動車が提案され、実用化に向けての走行試験等も行われている。このような燃料電池自動車では、燃料電池により発電された電力により走行モータを駆動して走行用動力を出力させるものである。
また、燃料電池自動車には、充放電可能な蓄電装置として二次バッテリが搭載されることが想定される。二次バッテリは、システム始動時等の燃料電池から電力供給できない状態のときに走行用モータに電力供給する、燃料電池による発電電力の余剰分を充電する、あるいは、例えばエアコンディショナ、オーディオ、照明等の車載された補機に電力供給するなどのために用いられる。
燃料電池に供給される空気は、車載のエアコンプレッサ(以下、適宜にACPと記載する)によって外気から取り込まれて圧送される。エアコンプレッサは、その駆動源として内蔵したモータが燃料電池の運転状態に応じて回転数制御されることで、燃料電池に供給される空気量が調整されるようになっている。一方、燃料電池に供給される水素は、車載の水素タンクと燃料電池とを接続する水素流路の途中に設けられた例えば電動式開閉弁の開度を制御することにより調節される。
上記のような燃料電池と二次バッテリとを搭載した燃料電池自動車における電力の供給と消費の関係は、次のような等式で表すことができる。
FC発電電力+バッテリ供給可能電力=走行モータ消費電力+ACP消費電力+補機消費電力
ここで、燃料電池の発電電力は、水素および空気の各供給量を増やすことにより性能上の制約から設定される上限値までの範囲内で高めることができるが、急峻に変化させることはできない。また、バッテリ供給可能電力(またはバッテリ出力制限ともいう、以下適宜にWoutと記載する)は、バッテリから持ち出される電力量を制限してバッテリを保護するために設定されるものであり、バッテリ供給可能電力の増加にも制約がある。
したがって、上記等式の左辺に示す電力供給量を急峻に大きく増加させることは困難であることから、上記等式の右辺ではエアコンプレッサによる消費電力が急増すると走行モータで消費できる電力が急減し、走行モータの駆動トルク、すなわち車両の動力性能が低下することになる。上記のようなエアコンプレッサの消費電力が急増する場合とは、例えば、自動車が一定速度で走行している状態でドライバがアクセルペダルを大きく踏み込んで車両の急加速を要求したとき、それに応答して燃料電池の発電電力量を大きくすべく、水素供給量の増加と併せて供給空気量を急増させるようにエアコンプレッサの回転数を急増する必要が生じた場合等である。
これに関連する先行技術文献として、例えば特開2008−306784号公報(特許文献1)には、燃料電池を搭載した燃料電池自動車において、制御部の発電制限判断部によって燃料電池の発電電力を制限すると判断された場合には、エアコンディショナなどの燃料電池の作動に関係のない電気負荷への発電電力の供給を制限することにより、走行モータへの要求電力と、燃料電池を作動させるのに必要なエアコンプレッサやウォータポンプなどの電力とを確保できると記載されている。
特開2008−306784号公報
上記特許文献1の燃料電池自動車では、燃料電池の発電電力に制限がかかっているときに燃料電池の作動に関係しない補機への電力供給を制限することで走行モータおよび燃料電池の作動に関係のあるエアコンプレッサ等のための電力の低下を若干は抑えられるものの、上記のようにエアコンプレッサの消費電力が急増するときに走行モータの動力性能が低下する問題には対処できない。
上述したような燃料電池自動車において、エアコンプレッサの消費電力が急増すると、これに伴って走行モータの駆動トルクが急減して動力性能が大きく低下すると、車両の急加速を欲するドライバの要求に反することとなるという不具合がある。
また、走行モータの駆動トルクおよび回転数が急変すると走行モータの制御が不安定となり、これに伴って燃料電池への発電電力要求制御も不安定になり、このように燃料電池の制御が不安定になることでエアコンプレッサへの供給電力も変動することになる。このような制御の不安定化が連鎖することで各制御がさらに不安定となる悪循環を招き、車両の動力性能に対するドライバの不満や燃費悪化につながることになる。
本発明の目的は、エアコンプレッサの消費電力が大きく変動した場合でも走行モータおよびエアコンプレッサの制御の不安定化を防止して動力性能の低下および燃費悪化を抑制することができる燃料電池自動車及びその制御方法を提供することにある。
本発明に係る燃料電池自動車は、燃料ガスと酸素を含む空気とが供給されて発電を行う燃料電池と、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサと、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池または前記蓄電装置からの電力により駆動されて走行用動力を出力する走行用モータと、前記エアコンプレッサおよび前記走行用モータの駆動を制御する制御装置とを備える燃料電池自動車であって、前記制御装置が、前記燃料電池および蓄電装置の状態に基づき前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であるかを判定する第1判定部と、前記第1判定部により前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大が許可されると、前記供給可能電力の一時拡大の要求があるかを判定する第2判定部と、前記第2判定部により前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があると判定されると、前記供給可能電力の一時拡大処理を実行する処理部とを含む。
本発明に係る燃料電池自動車において、前記燃料電池または前記蓄電装置から前記走行用モータおよび前記エアコンプレッサへの電力供給を制御する電力変換装置をさらに備え、前記第2判定部は、前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があるか否かを、アクセル開度と前記燃料電池の運転状態とに加えて、前記電力変換装置に対する供給可能電力と前記電力変換装置が必要とする要求電力とを考慮して判定してもよい。
また、本発明に係る燃料電池自動車において、前記燃料電池または前記蓄電装置から前記走行用モータおよび前記エアコンプレッサへの電力供給を制御する電力変換装置をさらに備え、前記第2判定部は、前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があるか否かを、アクセル開度と前記燃料電池の運転状態とに加えて、前記蓄電装置が前記エアコンプレッサに対して供給可能な電力と、前記エアコンプレッサの回転数を急加速させるために必要となる電力変化量とを考慮して判定してもよい。
さらに、本発明にかかるこの場合において、前記処理部は、一時拡大処理前の前記蓄電装置の供給可能電力に、前記エアコンプレッサの回転数を急加速させるために必要となる電力変化量前記電力変化量を加算することにより一時拡大処理を実行してもよい。
この場合、前記処理部は、前記蓄電装置の状態から決められる一時拡大量上限値が前記変化量よりも小さいときは、前記変化量に代えて前記一時拡大量上限値を前記一時処理前の蓄電装置供給可能電力に加算してもよい。
また、本発明に係る燃料電池自動車において、前記第1判定部は、燃料電池が発電休止中でないこと、前記一時拡大処理が実行されたときに前記蓄電装置の充電量が所定充電量よりも低くならないこと、前記一時拡大処理が実行されたときに前記蓄電装置の電圧が所定電圧よりも低くならないこと、および、前記燃料電池の温度が常温範囲内であることを満たすことを条件に、前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であると判定してもよい。
本発明に係る燃料電池自動車の制御方法は、燃料ガスと空気中の酸素とにより発電を行う燃料電池と、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサと、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池または前記蓄電装置からの電力により駆動されて走行用動力を出力する走行用モータと、前記エアコンプレッサおよび前記走行用モータの駆動を制御する制御装置とを備える燃料電池自動車の制御方法であって、前記蓄電装置の状態に基づき前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であるかを判定する第1ステップと、前記第1ステップにより前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大が許可されると、前記供給可能電力の一時拡大の要求があるかを判定する第2ステップと、前記第2ステップにより前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があると判定されると、前記供給電力の一時拡大処理を実行するステップとを含む。
本発明に係る燃料電池自動車及びその制御方法によれば、例えば、ドライバの急加速要求によってエアコンプレッサの消費電力が急増する場合にも、蓄電装置の供給可能電圧を一時的に拡大して蓄電装置からの供給電力を増やすことで賄うことができる。これにより、走行モータへの供給電力の急変が防止されて走行モータおよびエアコンプレッサの制御を安定に維持することができ、その結果、動力性能の低下および燃費悪化を抑制することができる。
本発明に係る燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムの一実施形態を示すブロック図である。 図1の燃料電池システムの制御装置において実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。 図2に示す制御ルーチンの実施状況を説明するためのタイミングチャートである。 バッテリ供給可能電力の一時拡大量を一定とした場合のモータトルクの変動を示すタイミングチャートである。 バッテリ供給可能電力の一時拡大量をエアコンプレッサの回転加速に必要な電力に一致された場合のモータトルクの状態を示す、図3と同様のタイミングチャートである。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
図1は、本発明の一実施の形態である燃料電池自動車1に搭載される燃料電池システム10の概略構成を示す。図示するように、燃料電池システム10は、燃料ガスと酸素を含む空気とが供給されて発電を行う燃料電池(燃料電池スタックと表示)12と、燃料電池12に空気を供給するエアコンプレッサ14と、充放電可能な二次バッテリ(蓄電装置に相当、以下バッテリとだけいう)16と、燃料電池12またはバッテリ16からの電力により駆動されて走行用動力を出力する走行用モータ18と、エアコンプレッサ14およびモータ18の駆動を制御する制御装置20とを備える。また、燃料電池システム10は、エアコンプレッサ14およびモータ18に電気的に接続された電力変換装置22をさらに備える。
燃料電池12は、多数の例えば固体高分子電解質膜型の燃料電池セルを電気的に直列接続した状態で積層してなる燃料電池スタックである。燃料電池12では、その燃料極(アノード極)に燃料ガスとして例えば水素が供給され、その酸化極(カソード極)に酸素を含む空気が供給される。各極に供給された水素および酸素は、それぞれ触媒作用によってイオン化し、水素イオンと酸素イオンとの化学反応によって水が生成され、燃料電池12から排出される。そして、上記燃料極において水素がイオン化する際に放出される電子が発電電力として燃料電池12から取り出される。
燃料電池12による発電電力は、制御装置20によって生成される発電指令または発電電力要求にしたがって制御される。具体的には、燃料電池12に供給される水素および空気の各流量を調節することにより、燃料電池12の発電電力が制御される。
上記水素は、図示しない水素供給系を介して車載タンクから燃料電池12に供給される。その水素供給量は、水素供給系に設けられた流量調節部によって調節される。流量調節部は、例えばインジェクタや電動式開閉弁等によって好適に構成されることができる。制御装置20は、燃料電池12に対する発電電力要求に見合った量の水素が燃料電池12へ供給されるように上記流量調節部の作動を制御する。
なお、水素は、上記タンク内に高圧ガスとして収容されてもよいし、あるいは、極低温の液体水素として収容されていてもよい。また、燃料ガスには、純粋な水素ガス以外に、例えば天然ガスを水蒸気で改質して生成される水素リッチな改質ガスが用いられてもよい。
上記空気は、エアコンプレッサ14によって車外から取り込まれて図示しない空気供給系を介して燃料電池12に供給される。空気の供給量は、エアコンプレッサ14の回転数制御によって調節される。制御装置20は、燃料電池12に対する発電電力要求に見合った空気量を供給するようにエアコンプレッサ14の作動を制御する。
燃料電池12は、燃料電池用の昇圧コンバータ24を介して電力変換装置22に電気的に接続されている。昇圧コンバータ24は、制御装置20からの指令に応じて作動制御され、燃料電池12の発電電力を所望の電圧まで昇圧して電力変換装置22へと電力供給する機能を有する。
バッテリ16は、例えばリチウムイオン組電池やニッケル水素組電池などにより好適に構成されることができる。バッテリ16は、バッテリ用の昇圧コンバータ26を介して電力変換装置22に電気的に接続されている。昇圧コンバータ26は、制御装置20からの指令に応じて作動制御され、バッテリ16からの直流電力を所望の電圧値に昇圧して電力変換装置22に電力供給する機能を有する。また、昇圧コンバータ26は、燃料電池自動車の制動時に上記モータ18から電力変換装置22を介して受け取る回生電力、および、燃料電池12から昇圧コンバータ24を介して受け取る発電電力を、バッテリ16の充電に適した電圧値に降圧する機能も有する。
また、バッテリ16は、例えば、例えばエアコンディショナ、オーディオ、照明等の補機28に対して駆動電力を供給する。
電力変換装置22は、燃料電池12で発電された発電電力、または、バッテリ16から供給された直流電力を例えば3相交流電圧に変換して、モータ18およびエアコンプレッサ14の駆動電力として供給する機能を有する。詳細には、電力変換装置22は、モータ18に電気接続されるインバータ(INVmotと表示)30と、エアコンプレッサ14に内蔵される駆動モータに電気接続されるインバータ(INVacpと表示)32とを含んで構成される。制御装置20は、各インバータ30,32へトルク指令を送信してインバータ内のスイッチング素子を作動制御する。これにより、モータ18およびエアコンプレッサ14が上記トルク指令にしたがったトルクおよび回転数で駆動されるように、インバータ30,32からエアコンプレッサ14およびモータ18へ印加される交流電力がそれぞれ制御される。
制御装置20は、制御プログラムを実行するCPU、制御プログラムや制御マップ等を予め記憶するROM、各種の検出値や演算値を書換え可能に一時記憶するRAM、入力および出力ポート等を含むマイクロコンピュータによって好適に構成されることができる。
制御装置20の入力ポートには、ドライバ要求部34が接続されている。ドライバ要求部34は、ドライバによるアクセル踏み込み量を検出するアクセル開度センサと、シフトポジションを検出するシフトポジションセンサと、燃料電池自動車1の車速を検出する車速センサとを含み、各センサによる検出値が制御装置20へ入力されるようになっている。
また、制御装置20の入力および出力ポートには、燃料電池ECU(Electronic Control Unit、以下に同じ)36、バッテリECU38およびモータECU40が接続されている。各ECU36,38,40は、CPUおよびメモリ等を含むマイクロコンピュータにより好適に構成されることができる。なお、各ECU36,38,40は、制御装置20のそれぞれ一部をなすものとして構成されてもよい。
燃料電池ECU36は、燃料電池12の運転状態を監視および制御する機能を有し、制御装置20との間で通信を行う。燃料電池ECU36は、制御装置20から発電電力要求を受信し、それに応じたエアコンプレッサ回転数指令値Nacp*をマップ参照または演算等により生成して、制御装置20へ送信することができる。また、燃料電池ECU36は、図示しないセンサで検出される燃料電池12の端子間電圧Vfc、および、燃料電池12から流れる燃料電池電流Ifcを監視しており、これらの検出値が制御装置20へ送信される。
バッテリECU38は、バッテリ16の状態を監視および制御する機能を有する。バッテリECU16には、図示しないセンサによって検出されるバッテリ温度、バッテリ電圧、およびバッテリ電流等が送信され、これらの検出値に基づいてバッテリ供給可能電力(またはバッテリ出力制限)Woutを生成して、制御装置20へ送信することができる。
モータECU40は、モータ18の作動状態を監視および制御する機能を有し、制御装置20との間で通信を行う。モータECU40は、モータ18の実回転数Nmotを検出して制御装置20へ送信するとともに、エアコンプレッサ14の駆動モータの回転数Nacpを検出して制御装置20へ送信する。
制御装置20は、上記各ECU34−40から入力される各データに基づいて、燃料電池システム10および燃料電池自動車1の運転状態を統括して制御する機能を有する。具体的には、ドライバ要求部34からアクセル開度情報、シフトポジション情報および車速等を受信し、これらに基づいてモータ18に対するトルク指令Tmot*およびエアコンプレッサ用駆動モータに対するトルク指令Tacp*をマップ参照や演算等によって生成して、このトルク指令Tmot*に合致した駆動トルクでモータ18およびエアコンプレッサ用駆動モータが駆動されるように、各昇圧コンバータ24,26および各インバータ30,32の作動を制御する。
また、モータECU40は、モータ18に流れるモータ電流を常時監視しており、このモータ電流およびモータ回転数に基づいて演算されるトルク推定値が上記トルク指令と一致するようにインバータ30に対してフィードバック制御を行うことができる。
制御装置20は、さらに、バッテリ16の状態に基づいてバッテリ供給可能電力Woutを一時拡大することが可能であるか否かを判定する第1判定部42と、第1判定部42によりバッテリ供給可能電力Woutの一時拡大が許可されたときに、バッテリ供給可能電力Woutの一時拡大の要求があるか否かを判定する第2判定部44と、第2判定部44によりバッテリ供給可能電力Woutの一時拡大の要求があると判定されたときに、バッテリ供給可能電力Woutの一時拡大処理を実行する処理部46とを含む。これらの第1判定部42、第2判定部44および処理部46の各機能は、制御装置20のCPUにより実行される制御プログラムの処理手順の一部により好適に実現されることができるが、これに限定されるものではなく、ハードウェア要素によって実現されてもよい。
次に、図2および図3を参照して制御装置20において実行されるバッテリ供給可能電力Woutの一時拡大制御(以下、Wout一時拡大制御ということがある)について説明する。図2はWout一時拡大制御の処理手順を示すフローチャートであり、図3はWout一時拡大制御の実施状況を示すタイミングチャートである。Wout一時拡大制御のプログラムまたはソフトウェアは、燃料電池システム10が起動されている間に所定時間間隔でCPUにより読み出されて実行される。
図2を参照すると、まず、制御装置20は、第1判定部42において、バッテリ16の状態に基づきバッテリ供給可能電力Woutを一時拡大することが可能であるかを判定する(ステップS10)。この判定では、(1)燃料電池12が発電休止中でないこと、(2)Wout一時拡大処理が実行されたときにバッテリ16のSOCが所定の下限充電量よりも低くならないこと、(3)Wout一時拡大処理が実行されたときにバッテリ16の電圧Vbが所定の下限電圧よりも低くならないこと、および、(4)バッテリ16の温度が常温範囲内であること、を満たしているときに、Wout一時拡大が可能であると判断する。
ただし、ここでは上記(1)〜(4)の全てを満たすことをWout一時拡大の条件として説明するが、いずれかの条件、例えば上記(2)または/および(3)を満たしていなくても、Wout一時拡大が可能であると判断するようにしてもよい。これは、バッテリ供給可能電力Woutが一時的に拡大される時間が短時間であれば、SOCやバッテリ電圧が下限値を一時的に下回ってもバッテリ16に大きなダメージを与えることはないからである。
ここで、燃料電池12の発電休止状態とは、バッテリ16から電力供給されてモータ18が駆動されるときに燃料電池12への水素及び空気の供給を停止して発電運転を一時休止している状態であって、制御装置20から発電指令が発せられたときに水素及び空気の供給を再開して通常の発電運転状態に速やかに移行できる状態を意味する。また、上記所定下限充電量および所定下限電圧は、実機試験やシュミレーション等から得られたものをメモリに予め記憶しておくことにより利用可能であるが、これらは一定値であるとは限らず、例えばバッテリ温度や車両運転状態などに応じてそれぞれ変更され得るものであってもよい。
上記第1判定部によってWout一時拡大が可能であると肯定判定されると、続くステップ12にてWout一時拡大許可するフラグFを1(またはオン)に設定し、一方、上記第1判定部によってWout一時拡大が可能ではないと否定判定されると、ステップS14に進んでWout一時拡大許可フラグFを0(またはオフ)に設定して制御ルーチンをそのまま終了する。
上記ステップ12によってWout一時拡大許可フラグFが1に設定されると、次に、第2判定部44において、バッテリ供給可能電力Woutの一時拡大の要求があるか否かを判定する(ステップS16)。この判定では、ドライバ要求部34から入力されるアクセル開度と、燃料電池ECU36から入力される燃料電池12の運転状態とに加えて、電力変換装置22に対する供給可能電力と電力変換装置22が必要とする要求電力とを考慮して判定する。
具体的には、上記第2判定部44では、一例として次のような処理が実行される。
まず、ACP回転数指令Nacp*と現在のACP実回転数Nacpとに基づいてACPトルク指令Tacp*を演算により求める。ACP回転数指令Nacp*は燃料電池ECU36から入力されたものを用い、ACP実回転数NacpはモータECU40から入力されたものを用いる。
次に、エアコンプレッサ14が消費し得る消費電力Pacp_estを演算により求める。詳細には、ACP消費電力Pacp_estは、上記ACPトルク回転数指令Nacp*と上記ACPトルク指令Tacp*とを乗算したものにエアコンプレッサ電力損失Pacp_lossを加算することによって求められる。
次に、ドライバ要求部34から入力されるアクセル開度と車速などに基づいて、モータ要求電力Pmot_reqをマップ参照または演算により求め、それからこのモータ要求電力Pmot_reqを含めて燃料電池システム10全体で必要となる電力を燃料電池12の発電電力で賄うように燃料電池12に対する発電要求電力Pfc_reqを演算により求める。
そして、燃料電池12および二次バッテリ16が電力変換装置22に供給できるインバータ供給電力Pinvを演算により求める。詳細には、インバータ供給電力Pinvは、上記発電要求電力Pfc_reqと、バッテリECU38から入力されるバッテリ供給可能電力Woutとを加算したものから、補機28の消費電力Pauxと燃料電池用昇圧コンバータ24の電力損失Pfccnv_lossとバッテリ用昇圧コンバータ26の電力損失Pbatcnv_lossとを減算して得られる。
次に、上記モータ要求電力Pmot*と上記エアコンプレッサ消費電力Pacp_estとを加算して、電力変換装置22が必要とするインバータ要求電力Pinv_reqを算出する。
そして、上記インバータ供給電力Pinvと上記インバータ要求電力Pinv_reqとを比較し、Pinv<Pinv_reqが成立したとき、Wout一時拡大の要求または必要があると判断する。
このように本実施形態の燃料電池システム10では、アクセル開度および燃料電池12の運転状態に加えて、インバータ供給電力Pinvおよびインバータ要求電力Pinv_reqも考慮してWout一時拡大の必要性を判定することとしたことで、例えばドライバの急加速要求によってエアコンプレッサ14の消費電力が急増する等の場合に燃料電池システム10において必要となる電力の見積り精度が向上し、燃料電池自動車1の動力性能および燃費の向上につながる。
あるいは、上記第2判定部44では、別の例としての次のような処理が実行されてもよい。
エアコンプレッサ14が消費し得る消費電力Pacp_estを演算により求め、そして燃料電池12に対する発電要求電力Pfc_reqを演算により求めるのは、上記の例と同様である。
次に、エアコンプレッサ14の回転数を目標の回転数指令Nacp*まで加速するのに必要な電力推定値(以下、ACP加速電力という)Pacp_accを演算により求める。詳細には、ACP加速電力Pacp_accは、上記エアコンプレッサ消費電力Pacp_estからエアコンプレッサ14の定常運転時の消費電力Pacp_stdを減算して求められる。ここで、エアコンプレッサ14の定常運転とは、エアコンプレッサ14が一定回転数で運転されているか、または、その回転数の変化量または時間あたりの変化率が小さくて比較的安定した消費電力で運転されている状態をいい、例えばドライバの車両に対する急加速要求によってエアコンプレッサ14の消費電力が急増する前の状態がこれに相当する。
続いて、バッテリ16からモータ18に供給されているモータ駆動電力Pmot_batが演算により求められる。詳細には、モータ駆動電力Pmot_batは、上記燃料電池発電要求電力Pfc_reqから現在の燃料電池発電電力Pfc_mesと燃料電池用昇圧コンバータ損失Pfccnv_lossとを減算することにより算出される。現在の燃料電池発電電力Pfc_mesは、燃料電池ECU36からそれぞれ入力される燃料電池12の端子間電圧Vfcと燃料電池電流Ifcとを乗算することにより算出できる。
そして、上記モータ駆動電力Pmot_batがバッテリ供給可能電力Woutから減算されることによって、エアコンプレッサ14に対するバッテリ供給可能電力Wout_acpが算出される。
次に、上記エアコンプレッサ14に対するバッテリ供給可能電力Wout_acpと、ACP加速電力Pacp_accとが比較される。この比較により、Wout_acp<Pacp_accが成立したとき、Wout一時拡大の要求または必要があると判断する。
このようにアクセル開度および燃料電池12の運転状態に加えて、エアコンプレッサ14に対するバッテリ供給可能電力インバータ供給電力Wout_acpとACP加速電力Pacp_accとを考慮してWout一時拡大の必要性を判定することとしても、例えばドライバの急加速要求によってエアコンプレッサ14の消費電力が急増する等の場合に燃料電池システム10において必要となる電力の見積り精度が向上し、燃料電池自動車1の動力性能および燃費の向上につながる。
上記のようにして第2判定部44においてWout一時拡大の要求があると判定されると、続くステップS18においてWout一時拡大処理を実行する。
具体的には、Wout一時拡大処理の要求ありと判断されたタイミングでのACP加速電力Pacp_acc_memをRAMに記憶する。このACP加速電力Pacp_acc_memは、エアコンプレッサ14の実消費電力からエアコンプレッサ14の定常運転時の消費電力を減算することにより算出される。エアコンプレッサ14の実消費電力は、燃料電池ECU36によって監視されているエアコンプレッサ14の駆動電圧および駆動電流の乗算によって求められる。
次に、上記エアコンプレッサ14の実消費電力から上記記憶したACP加速電力ACP加速電力Pacp_acc_memを減算して、ACP加速電力変化量Pacp_acc_difを算出する。そして、このACP加速電力変化量Pacp_acc_difをバッテリ供給可能電力Woutの一時拡大量Wout_addに設定し、この一時拡大量Wout_addが加算することによりバッテリ供給可能電力Woutが一時的に増加されることになる。
このようにWout一時拡大要求ありと判定されたときを基準点としてそこからのACP加速電力変化量Pacp_acc_difをバッテリ供給可能電力Woutの一時拡大量Wout_addとすることで、この一時拡大量Wout_addがエアコンプレッサ14でのみ消費されることとなり、モータ18の消費電力すなわち動力性能が変動することはない。
図3は、上記Wout一時拡大制御の実施状況を示すタイミングチャートである。上から順に、アクセル開度、燃料電池12の発電電力、エアコンプレッサ回転数Nacp、エアコンプレッサ消費電力Pacp、エアコンプレッサ加速電力Pacp_acc、Wout一時拡大量、バッテリ16から供給される電力、および、モータ18の駆動トルクが示されている。
図3中の最上部に示すように、時間t1のタイミングで、ドライバによってアクセルペダルが大きく踏み込まれて燃料電池自動車1に対して急加速が要求されると(1段目参照)、これに応じて制御装置20は発電指令を生成して燃料電池12の発電電力を急増させるよう燃料電池12への水素および空気の各供給量を増加させる(2段目参照)。しかし、点線で示される発電指令はアクセル開度に応答して急峻に大きくなっても、燃料電池12で発電される実際の電力が増加するにはタイムラグがあり、かつ、その増加具合も緩やかとなる。
上記のように燃料電池12に対する発電指令が急峻に大きくなるのに伴って、エアコンプレッサ14に対する回転数指令Nacp*も急増することになるが(3段目参照)、その傾斜はエアコンプレッサ14の制御応答性から比較的緩やかな直線状に増加するように生成される。このような回転数指令Nacp*に応答してエアコンプレッサ14の実回転数Nacpは、回転数指令Nacp*に対して若干の遅れを伴って増加する。
エアコンプレッサ14の回転数Nacpを急増させるとき、エアコンプレッサ用駆動モータに大きな駆動トルクを生じさせる必要のためにエアコンプレッサ14の実消費電力が一時的に急激に大きくなり、ピークをつけた後は急激に小さくなって上記Nacpが回転数指令値Nacp*に達するのに合わせて定常消費電力に一致することとなる(4段目参照)。なお、エアコンプレッサ14の回転数を徐々に増加させる分には、点線で示される定常消費電力で足り、実消費電力が急増することはない。
このようにエアコンプレッサ14の回転数Nacpを急増させるときには、バッテリ16から引き出される電力が一時的に急増することになり、それが5段目のACP加速電力Pacp_accとして示されている。
上述したWout一時拡大制御では、ステップS18において上記ACP加速電力Pacp_accをWout一時拡大量に設定する。したがって、6段目に示されるWout一時拡大量は、5段目のエアコンプレッサ消費電力と同じ山形状のプロファイルとなる。
同図7段目を参照すると、バッテリ16から供給される電力は、エアコンプレッサ14の消費電力の急増に伴って同様に急増するが、通常であればバッテリ供給可能電圧Woutが上限となる。しかし、本実施形態では、上記Wout一時拡大量でもってバッテリ供給可能電圧Woutを矢印48で示すように一時かさ上げすることによって、エアコンプレッサ14の消費電力をバッテリ16から供給される電力で賄うことができる。
これにより、同図8段目に示すように、モータ18への電力供給が安定し、モータトルクをアクセル開度に対応した形状のトルク指令にしたがって安定に制御することが可能になる。
上述したように本実施形態の燃料電池システム10を搭載した燃料電池自動車1では、例えば、ドライバの急加速要求によってエアコンプレッサ14の消費電力Pacpが急増する場合にも、バッテリ16の供給可能電圧Woutを一時的に拡大してバッテリ16からのエアコンプレッサ14への供給電力を増やすことで賄うことができる。これにより、モータ18への供給電力の急変が防止されてモータ18およびエアコンプレッサ14の制御を安定に維持することができ、その結果、燃料電池自動車1の動力性能の低下および燃費悪化を抑制することができる。
また、バッテリ供給可能電圧Woutを一時的に拡大する時間は、エアコンプレッサ14が回転数指令Nacp*に到達するまでの短時間であるため、短寿命化させるようなダメージをバッテリ16に与えることもない。
ここで、図4を参照すると、上記のようなWout一時拡大処理において、図4中の2段目に示すようにWout一時拡大量Wout_addを一定値として、同図の3段目示すようにバッテリ供給可能電力Woutを前記一定値分だけかさ上げした場合には、同図の1段目および4段目に示すように、ACP加速電力の立ち上がり部と立ち下り部とで余剰となる電力がモータ18の駆動電力として消費されることで、モータトルクの制限値を超えたところで変動することになる。ここでのモータトルク制限値とは、一時拡大処理されていないバッテリ可能電力Woutで出力することができるモータトルクの上限値に相当する。
これに対し、図5を参照すると、本実施形態のようにWout一時拡大量Wout_addをACP加速電力Pacp_accに合致した山形状に変化させることにより、上記のようなモータトルクの変動がなくトルク制限値で安定した状態にトルク制御できる。
なお、本発明に係る燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムは、上記の構成のものに限定されるのではなく、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内において種々の変更や改良が可能である。
例えば、上記においてはバッテリ供給可能電圧Woutの一時拡大量をエアコンプレッサ加速電力Pacp_accに設定すると説明したが、バッテリ16の状態から決められる一時拡大量上限値ΔWout_limtが設定されており、この一時拡大量上限値ΔWout_limtが上記ACP加速電力変化量Pacp_acc_difよりも小さいときは、上記ACP加速電力変化量Pacp_acc_difに代えて一時拡大量上限値一時拡大量上限値ΔWout_limtを上記Wiout一時拡大処理前のバッテリ供給可能電力Woutに加算してもよい。このようにすることで、何らかの原因で一時拡大量が過大に設定されてしまうことによってバッテリにダメージを与えるのを防止できる。
1 燃料電池自動車、10 燃料電池システム、12 燃料電池、14 エアコンプレッサ、16 バッテリ、18 モータ、20 制御装置、22 電力変換装置、24,26 昇圧コンバータ、28 補機、30,32 インバータ、34 ドライバ要求部、36 燃料電池ECU、38 バッテリECU、40 モータECU、42 第1判定部、44 第2判定部、46 処理部。

Claims (7)

  1. 燃料ガスと酸素を含む空気とが供給されて発電を行う燃料電池と、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサと、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池または前記蓄電装置からの電力により駆動されて走行用動力を出力する走行用モータと、前記エアコンプレッサおよび前記走行用モータの駆動を制御する制御装置とを備える燃料電池自動車であって、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池および蓄電装置の状態に基づき前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であるかを判定する第1判定部と、
    前記第1判定部により前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大が許可されると、前記供給可能電力の一時拡大の要求があるかを判定する第2判定部と、
    前記第2判定部により前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があると判定されると、前記供給可能電力の一時拡大処理を実行する処理部と、
    を含む燃料電池自動車。
  2. 請求項1に記載の燃料電池自動車において、
    前記燃料電池または前記蓄電装置から前記走行用モータおよび前記エアコンプレッサへの電力供給を制御する電力変換装置をさらに備え、前記第2判定部は、前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があるか否かを、アクセル開度と前記燃料電池の運転状態とに加えて、前記電力変換装置に対する供給可能電力と前記電力変換装置が必要とする要求電力とを考慮して判定することを特徴とする燃料電池自動車。
  3. 請求項1に記載の燃料電池自動車において、
    前記燃料電池または前記蓄電装置から前記走行用モータおよび前記エアコンプレッサへの電力供給を制御する電力変換装置をさらに備え、前記第2判定部は、前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があるか否かを、アクセル開度と前記燃料電池の運転状態とに加えて、前記蓄電装置が前記エアコンプレッサに対して供給可能な電力と、前記エアコンプレッサの回転数を急加速させるために必要となる電力変化量とを考慮して判定することを特徴とする燃料電池自動車。
  4. 請求項1に記載の燃料電池自動車において、
    前記処理部は、一時拡大処理前の前記蓄電装置の供給可能電力に、前記エアコンプレッサの回転数を急加速させるために必要となる電力変化量を加算して一時拡大処理を実行することを特徴とする燃料電池自動車。
  5. 請求項4に記載の燃料電池自動車において、
    前記処理部は、前記蓄電装置の状態から決められる一時拡大量上限値が前記変化量よりも小さいときは、前記変化量に代えて前記一時拡大量上限値を前記一時処理前の供給可能電力に加算することを特徴とする燃料電池自動車。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料電池自動車において、
    前記第1判定部は、燃料電池が発電休止中でないこと、前記一時拡大処理が実行されたときに前記蓄電装置の充電量が所定充電量よりも低くならないこと、前記一時拡大処理が実行されたときに前記蓄電装置の電圧が所定電圧よりも低くならないこと、および、前記燃料電池の温度が常温範囲内であることを満たすことを条件に、前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であると判定することを特徴とする燃料電池自動車。
  7. 燃料ガスと空気中の酸素とにより発電を行う燃料電池と、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサと、充放電可能な蓄電装置と、前記燃料電池または前記蓄電装置からの電力により駆動されて走行用動力を出力する走行用モータと、前記エアコンプレッサおよび前記走行用モータの駆動を制御する制御装置とを備える燃料電池自動車の制御方法であって、
    前記蓄電装置の状態に基づき前記蓄電装置の供給可能電力を一時拡大することが可能であるかを判定する第1ステップと、
    前記第1ステップにより前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大が許可されると、前記供給可能電力の一時拡大の要求があるかを判定する第2ステップと、
    前記第2ステップにより前記蓄電装置の供給可能電力の一時拡大の要求があると判定されると、前記供給電力の一時拡大処理を実行するステップと、
    を含む燃料電池自動車の制御方法。
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