JP2021040378A - 電池出力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアコンディショナによる空調性能をなるべく犠牲にせずに、車両の加速性能を確保できる、電池出力制御装置を提供する。【解決手段】走行用の動力を発生する駆動モータおよび車内を空調するエアコンディショナの各動作に必要な電力は、同一の電池から駆動モータおよびエアコンディショナに供給される。エアコンディショナがクールダウン動作中ではない場合には(S1:NO)、電池出力上限が長時間定格に設定される(S4)。一方、エアコンディショナがクールダウン動作中である場合には(S1:YES)、所定時間、電池出力上限が長時間定格よりも大きい短時間定格に設定される(S2)。【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車(EV:Electric Vehicle)やハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される電池の出力を制御する装置に関する。
電気自動車やハイブリッド車などの車両では、電池(バッテリ)に蓄えられている電力が走行用の駆動源としての駆動モータやエアコンディショナの電動コンプレッサおよび電動ファンなどに供給される。
車両が炎天下に駐車されていると、車内(車室内)の気温が車外の気温(外気温)よりも高くなる。真夏の炎天下では、駐車から1時間も経過しないうちに、車内の気温が50℃を超える高温になることもある。車内の気温を設定温度に自動的に調節する機能を有するエアコンディショナ、いわゆるオートエアコンディショナを搭載した車両では、たとえば、車内が高温の状態でイグニッションスイッチがオンにされると、冷房能力が最大に設定されて、車内を急速に冷却するクールダウンが行われる。
特開2006−158154号公報 特開2011−225206号公報
ところが、クールダウン中に、車両が発進されて、アクセルペダルが比較的大きく踏み込まれると、車両の加速性能を確保するため、電池の出力がエアコンディショナよりも駆動モータに優先して供給される。その結果、エアコンディショナの冷房能力が低下し、エアコンディショナによる空調がさほど効かないことがある。
本発明の目的は、エアコンディショナによる空調性能をなるべく犠牲にせずに、車両の加速性能を確保できる、電池出力制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る電池出力制御装置は、電池と、電池から電力の供給を受けて、走行用の動力を発生する駆動モータと、電池から電力の供給を受けて、車内を空調するエアコンディショナとを搭載した車両に用いられて、電池の出力を制御する装置であって、エアコンディショナの負荷が所定未満であるか所定以上であるかを判定する判定手段と、判定手段によりエアコンディショナの負荷が所定未満であると判定された場合、電池の出力の上限を第1上限値に設定し、判定手段によりエアコンディショナの負荷が所定以上であると判定された場合、当該判定から所定時間、電池の出力の上限を第1上限値よりも大きい第2上限値に設定し、所定時間の経過後、電池の出力の上限を第1上限値に設定する上限設定手段と、電池の出力が上限以下の範囲で、電池から駆動モータおよびエアコンディショナに供給される電力を制御する制御手段とを含む。
この構成によれば、走行用の動力を発生する駆動モータおよび車内を空調するエアコンディショナの各動作に必要な電力は、同一の電池から駆動モータおよびエアコンディショナに供給される。
電池の出力には上限があるので、従来の制御では、たとえば、高温の車内を急速に冷却するクールダウン時に車両を加速させる要求が発生した場合に、駆動モータおよびエアコンディショナの一方への電力の供給が優先されて、他方への電力の供給が制限されることがある。この場合、車両の走行性能(加速性能)または空調性能の一方は確保されるが、他方が犠牲になってしまう。
そこで、エアコンディショナの負荷が所定未満であるか所定以上であるかが判定され、その判定結果によって、電池の出力の上限が第1上限値と第1上限値よりも大きい第2上限値とに切り替えて設定される。
エアコンディショナの負荷が所定未満である場合には、電池の出力の上限が第1上限値に設定される。エアコンディショナの負荷が所定未満である場合、電池からエアコンディショナに供給される電力が小さいので、電池の出力の上限が相対的に小さい第1上限値であっても、車両を加速させる要求に対して十分な電力を駆動モータに供給できる可能性が高い。
一方、エアコンディショナの負荷が所定以上である場合には、電池の出力の上限が相対的に大きい第2上限値に設定される。これにより、電池からエアコンディショナに供給される電力を確保して、エアコンディショナによる空調性能(冷房性能)を犠牲にせずに、車両を加速させる要求に対して十分な電力を駆動モータに供給できる可能性が高くなる。
よって、クールダウン時にも、エアコンディショナによる空調性能をなるべく犠牲にせずに、車両の加速性能を確保することができる。
しかも、電池の出力の上限が第1上限値から第2上限値に引き上げられるのは、エアコンディショナの負荷が所定以上であるとの判定から所定時間に限られる。これにより、電池の出力の上限の引き上げによる電池の劣化を抑制でき、電池の寿命が縮まることを抑制できる。
そして、電池の出力の上限が第1上限値から第2上限値に引き上げられてから所定時間の経過後には、その上限が第2上限値から第1上限値に戻されることが予め予測できるので、所定時間が経過するときに電池の出力を滑らかに変化させることができる。
制御手段は、電池の出力が上限以下の範囲で、少なくとも電池の温度に基づいて、電池から駆動モータおよびエアコンディショナに供給される電力を制御してもよい。
たとえば、電池から第2上限値に近い出力が続くと、電池が発熱して高温になる。高温になった電池から第2上限値に近い出力がさらに続くと、電池の劣化が進み、ひいては電池の寿命が縮まる。少なくとも電池の温度に基づいて、電池から駆動モータおよびエアコンディショナへの電力の供給が制御されることにより、電池が高温になった場合には、電池から駆動モータまたはエアコンディショナの少なくとも一方への電力の供給を抑制することができ、電池の劣化、ひいては電池の寿命の短縮を抑制することができる。
電池の出力の上限が第2上限値に設定されているときに、電池の出力を低減する必要が生じた場合、駆動モータに供給される電力が低減されてもよいし、エアコンディショナに供給される電力が低減されてもよい。
いずれの場合であっても、電力は、徐変により低減されることが好ましい。これにより、駆動モータが発生する動力およびエアコンディショナの空調能力の急変を抑制することができる。
本発明によれば、エアコンディショナによる空調性能をなるべく犠牲にせずに、車両の加速性能を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る電池出力制御装置が適用された車両の要部構成を示す図である。 電池出力上限設定処理の流れを示すフローチャートである。 電池の出力ならびに駆動モータおよびエアコンディショナへの電力の割当の例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電池出力制御装置が適用された車両1の要部構成を示す図である。
車両1は、たとえば、駆動モータ2を走行用の駆動源として搭載した電気自動車(EV:Electric Vehicle)である。駆動モータ2は、たとえば、回転子に永久磁石を用いた永久磁石同期モータ(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)である。
車両1は、電池(バッテリ)3およびPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)4を搭載している。電池3は、複数の二次電池を組み合わせた組電池であり、たとえば、直流電圧を出力する。PCU4は、インバータを内蔵している。インバータは、2個の半導体スイッチング素子の直列回路を駆動モータ2のU相、V相およびW相の各相に対応して設け、それらの直列回路を互いに並列に接続した回路構成を有している。
駆動モータ2を電動機として機能させる力行運転時には、電池3から出力される直流電力がPCU4のインバータで交流電力に変換され、その交流電力が駆動モータ2に供給される。これにより、駆動モータ2が動力を発生し、その動力がデファレンシャルギヤなどを介して左右の駆動輪5に伝達される。
一方、駆動モータ2を発電機として機能させる回生運転時には、駆動モータ2で駆動輪からの動力が交流電力に変換される。このとき、駆動モータ2が駆動系の抵抗となり、その抵抗による回生制動力が駆動輪5に作用する。駆動モータ2で発生した交流電力は、PCU4のインバータで直流電力に変換されて、電池3に充電される。
また、車両1は、車内(車室内)を空調するエアコンディショナ(A/C)6を搭載している。エアコンディショナ6は、冷凍サイクル回路の構成を有している。すなわち、エアコンディショナ6は、電動コンプレッサ、コンデンサ、エキスパンションバルブおよびエバポレータを備えている。エアコンディショナ6では、電動コンプレッサで圧縮された半液体の冷媒がコンデンサに供給され、その冷媒がコンデンサで冷却されることにより液化する。コンデンサで液化された冷媒は、エキスパンションバルブからエバポレータに噴射され、エバポレータから熱を奪って一気に気化することにより、エバポレータを冷却する。また、エアコンディショナ6は、電動ファンを備えており、この電動ファンからの送風が冷却されたエバポレータを通過することにより冷風となり、その冷風が車内に供給される。
さらに、車両1には、マイコンを含む構成のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)7が搭載されている。図1には、1個のECU7のみが示されているが、車両1には、各部を制御するため、複数のECUが搭載されている。ECU7を含む複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
ECU7には、制御に必要な各種センサが接続されている。ECU7には、たとえば、アクセルセンサ11、内気温センサ12、外気温センサ13および電池温度センサ14が接続されている。
アクセルセンサ11は、車両1のユーザ(ドライバ)により操作されるアクセルペダルの操作量に応じた検出信号を出力する。ECU7は、アクセルセンサ11の検出信号から、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏み込まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度を求める。
内気温センサ12は、車内の気温(内気温)に応じた検出信号を出力する。ECU7は、内気温センサ12の検出信号から車内の気温を求める。
外気温センサ13は、車外の気温(外気温)に応じた検出信号を出力する。ECU7は、外気温センサ13の検出信号から車外の気温を求める。
電池温度センサ14は、電池3の温度に応じた検出信号を出力する。ECU7は、電池温度センサ14の検出信号から電池3の温度を求める。
ECU7は、各種のセンサの検出信号から求めた値や他のECUから入力されるデータなどに基づいて、各種の制御を実行する。ECU7は、PCU4のインバータの動作を制御することにより、駆動モータ2の力行運転および回生運転を制御する。また、車両1は、自動空調機能(オートエアコン機能)を有しており、ECU7は、各種のセンサの検出信号から求めた値や他のECUから入力されるデータなどに基づいて、内気温がユーザにより設定された設定温度に近づくように、エアコンディショナ6の電動コンプレッサおよび電動ファンの駆動を制御する。
<電池出力制御>
ECU7には、メモリ15が内蔵されており、そのメモリ15には、第1定格マップ16および第2定格マップ17が記憶されている。
第1定格マップ16は、ECU7により、電池3の出力の上限(以下、「電池出力上限」という。)が長時間定格に設定されているときに、電池3の出力を制御するために使用される。長時間定格(連続定格)は、電池3から連続して出力されても熱破壊などの異常が発生しない定格電力である。第1定格マップ16では、電池出力上限である長時間定格以下の範囲で、電池3の温度が高いほど電池3の出力が低くなるように、また、電池3の充電状態(充電容量に対する充電残量の比率)を示すSOC(State Of Charge)が小さいほど電池3の出力が低くなるように、電池3の温度およびSOCと電池3の出力との関係が定められている。
ECU7は、電池出力上限が長時間定格に設定されている場合、第1定格マップ16に従って、電池3の温度およびSOCに応じた出力を決定する。エアコンディショナ6による自動空調機能がオンの状態では、ECU7は、アクセル開度および内気温に基づいて、その決定した電池3の出力を駆動モータ2とエアコンディショナ6とに割り当てる。そして、ECU7は、駆動モータ2およびエアコンディショナ6がそれぞれ割り当てられた電力で動作するよう、駆動モータ2の制御目標およびエアコンディショナ6の制御目標(冷房能力の目標)を設定し、それらの制御目標に基づいて、駆動モータ2およびエアコンディショナ6の駆動を制御する。
第2定格マップ17は、ECU7により、電池出力上限が短時間定格に設定されているときに、電池3の出力を制御するために使用される。短時間定格は、一定時間内(たとえば、5秒以内)であれば電池3から連続して出力されても異常が発生しない定格電力であり、長時間定格よりも大きい。第2定格マップ17では、電池出力上限である短時間定格以下の範囲で、電池3の温度が高いほど電池3の出力が低くなるように、また、電池3のSOCが小さいほど電池3の出力が低くなるように、電池3の温度およびSOCと電池3の出力との関係が定められている。
ECU7は、電池出力上限が短時間定格に設定されている場合、第2定格マップ17に従って、電池3の温度およびSOCに応じた出力を決定する。エアコンディショナ6による自動空調機能がオンの状態では、ECU7は、アクセル開度および内気温に基づいて、その決定した電池3の出力を駆動モータ2とエアコンディショナ6とに割り当てる。そして、ECU7は、駆動モータ2およびエアコンディショナ6がそれぞれ割り当てられた電力で動作するよう、駆動モータ2の制御目標およびエアコンディショナ6の制御目標を設定し、それらの制御目標に基づいて、駆動モータ2およびエアコンディショナ6の駆動を制御する。
図2は、電池出力上限設定処理の流れを示すフローチャートである。
電池出力上限を長時間定格または短時間定格の一方に設定するため、ECU7は、電池出力上限設定処理を実行する。
電池出力上限設定処理では、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であるか否かが判定される(ステップS1)。クールダウン動作は、エアコンディショナ6の最大冷房能力での空調により高温の車内を急速に冷却する動作であり、たとえば、内気温が所定温度以上(たとえば、設定温度に一定温度を足した温度以上)のときに行われる。
クールダウン動作中である場合(ステップS1のYES)、電池出力上限が短時間定格に設定される(ステップS2)。また、それと同期して、経過時間を計測するタイマによる計測動作が開始される。その後、クールダウン動作中であるという判定から所定時間が経過したか否か、つまりタイマによる計測時間が所定時間に達したか否かが判断される(ステップS3)。所定時間は、たとえば、クールダウン動作の継続時間の平均値、具体的には、内気温がクールダウン動作開始時の温度からエバポレータに霜付きが発生するのを抑制するために電動コンプレッサが停止される温度に低下するのに要する時間の平均値に設定されている。クールダウン動作中であるという判定から所定時間が経過するまでは(ステップS3のNO)、電池出力上限が短時間定格に設定される。クールダウン動作中であるという判定から所定時間が経過すると、電池出力上限が短時間定格から長時間定格に切り替えられて(ステップS4)、電池出力上限設定処理が終了される。
一方、クールダウン動作中でない場合には(ステップS1のNO)、電池出力上限が長時間定格に設定されて(ステップS4)、電池出力上限設定処理が終了される。
図3は、電池3の出力ならびに駆動モータ2およびエアコンディショナ6への電力の割当の例を示す図である。
エアコンディショナ6がクールダウン動作中ではなく、また、アクセルペダルが大きく踏み込まれておらず、アクセル開度が所定未満である通常状態では、電池出力上限が長時間定格に設定される。また、駆動モータ2への電力の割当がアクセル開度に応じた電力に設定され、エアコンディショナ6への電力の割当が内気温と設定温度との差に応じた電力に設定される。
従来の制御では、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であっても、電池出力上限が長時間定格に設定される。そのため、エアコンディショナ6のクールダウン動作中は、アクセル開度が所定未満であれば、通常状態と比較して、エアコンディショナ6への電力の割当が増え、その分、駆動モータ2への電力の割当が減る。ところが、アクセル開度が所定以上であれば、車両1の加速性能の確保が優先されて、通常状態と比較して、駆動モータ2への電力の割当が増え、エアコンディショナ6への電力の割当が減る。そのため、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であったにもかかわらず、エアコンディショナ6の冷房能力が低下する。
これに対し、エアコンディショナ6がクールダウン動作中である場合に、電池出力上限が短時間定格に設定される制御では、アクセル開度が所定以上に増大しても、通常状態と比較して、電池出力上限が長時間定格から短時間定格に引き上げられることによる電池3の出力の増分が駆動モータ2に供給される電力に割り当てられる。そのため、エアコンディショナ6のクールダウン動作中の冷房能力が低下せずに、アクセル開度に応じた動力が駆動モータ2から発生し、その動力により車両1が良好に加速する。
電池出力上限が短時間定格に設定されている状態において、電池3から長時間定格を超える電力が出力され続けると、電池3の温度が上昇し、また、電池3のSOCが低下する。第2定格マップ17では、電池3の温度が高いほど電池3の出力が低くなるように、また、電池3のSOCが小さいほど電池3の出力が低くなるように、電池3の温度およびSOCと電池3の出力との関係が定められている。電池3の温度の上昇またはSOCの低下に伴って電池3の出力が低減される場合、電池3から駆動モータ2に供給される電力が徐変により低減され、電池3からエアコンディショナ6に供給される電力が徐変により低減される。また、電池3の温度の低下またはSOCの増大に伴って電池3の出力が増大される場合、電池3から駆動モータ2に供給される電力が徐変により増大され、電池3からエアコンディショナ6に供給される電力が徐変により増大される。これらの徐変制御により、駆動モータ2が発生する動力およびエアコンディショナ6の空調能力の急変を抑制することができる。
<作用効果>
以上のように、走行用の動力を発生する駆動モータ2および車内を空調するエアコンディショナ6の各動作に必要な電力は、同一の電池3から駆動モータ2およびエアコンディショナ6に供給される。
電池出力上限を設定するため、エアコンディショナ6の負荷が所定以上であるか所定未満であるか、すなわち、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であるか否かが判定される。
エアコンディショナ6がクールダウン動作中ではなく、エアコンディショナ6の負荷が所定未満である場合には、電池出力上限が第1上限値の一例である長時間定格に設定される。エアコンディショナ6の負荷が所定未満である場合、電池3からエアコンディショナ6に供給される電力が小さいので、電池出力上限が相対的に小さい長時間定格であっても、車両1を加速させる要求(アクセル開度)に対して十分な電力を駆動モータ2に供給できる可能性が高い。
一方、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であり、エアコンディショナ6の負荷が所定以上である場合には、電池出力上限が相対的に大きい第2上限値の一例である短時間定格に設定される。これにより、電池3からエアコンディショナ6に供給される電力を確保して、エアコンディショナ6による空調性能(冷房性能)を犠牲にせずに、車両1を加速させる要求に対して十分な電力を駆動モータ2に供給できる可能性が高くなる。
よって、クールダウン時にも、エアコンディショナ6による空調性能をなるべく犠牲にせずに、車両1の加速性能を確保することができる。
しかも、電池出力上限が長時間定格から短時間定格に引き上げられるのは、エアコンディショナ6がクールダウン動作中であると判定されてから所定時間に限られる。これにより、電池出力上限の引き上げによる電池3の劣化を抑制でき、電池3の寿命が縮まることを抑制できる。
そして、電池出力上限が長時間定格から短時間定格に引き上げられてから所定時間の経過後には、電池出力上限が短時間定格から長時間定格に戻されることが予め予測できるので、所定時間が経過するときに電池3の出力を滑らかに変化させることができる。
また、電池3から短時間定格に近い高出力が続くと、電池3が発熱して高温になる。高温になった電池3から高出力がさらに続くと、電池3の劣化が進み、ひいては電池3の寿命が縮まる。そこで、電池3が高温になった場合には、電池3から駆動モータ2およびエアコンディショナ6に供給される電力が低減される。これにより、電池3の劣化、ひいては電池3の寿命の短縮を抑制することができる。
なお、電池出力上限が短時間定格に設定されているときに、電池3の出力を低減する必要が生じた場合、駆動モータ2に供給される電力またはエアコンディショナ6に供給される電力の一方が低減されてもよい。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、車両1は、駆動モータ2を走行用の駆動源として搭載した電気自動車であるとした。これに限らず、車両1は、駆動モータ2を走行用の駆動源として搭載したハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
2:駆動モータ
3:電池
6:エアコンディショナ
7:ECU(電池出力制御装置、判定手段、上限設定手段、制御手段)

Claims (2)

  1. 電池と、前記電池から電力の供給を受けて、走行用の動力を発生する駆動モータと、前記電池から電力の供給を受けて、車内を空調するエアコンディショナとを搭載した車両に用いられて、前記電池の出力を制御する装置であって、
    前記エアコンディショナの負荷が所定未満であるか所定以上であるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記エアコンディショナの負荷が所定未満であると判定された場合、前記電池の出力の上限を第1上限値に設定し、前記判定手段により前記エアコンディショナの負荷が所定以上であると判定された場合、当該判定から所定時間、前記電池の出力の上限を前記第1上限値よりも大きい第2上限値に設定し、前記所定時間の経過後、前記電池の出力の上限を前記第1上限値に設定する上限設定手段と、
    前記電池の出力が上限以下の範囲で、前記電池から前記駆動モータおよび前記エアコンディショナに供給される電力を制御する制御手段とを含む、電池出力制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記電池の出力が上限以下の範囲で、少なくとも前記電池の温度に基づいて、前記電池から前記駆動モータおよび前記エアコンディショナに供給される電力を制御する、請求項1に記載の電池出力制御装置。
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