JP2003146060A - 自動車用空調システム - Google Patents

自動車用空調システム

Info

Publication number
JP2003146060A
JP2003146060A JP2001347626A JP2001347626A JP2003146060A JP 2003146060 A JP2003146060 A JP 2003146060A JP 2001347626 A JP2001347626 A JP 2001347626A JP 2001347626 A JP2001347626 A JP 2001347626A JP 2003146060 A JP2003146060 A JP 2003146060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
vehicle
air
electric compressor
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001347626A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kobayashi
雅博 小林
Tsutomu Takagi
勵 高木
Mitsuhiko Ishino
光彦 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Air Conditioning Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Air Conditioning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd, Sanyo Electric Air Conditioning Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001347626A priority Critical patent/JP2003146060A/ja
Publication of JP2003146060A publication Critical patent/JP2003146060A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00821Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being ventilating, air admitting or air distributing devices
    • B60H1/00828Ventilators, e.g. speed control

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動コンプレッサの消費電力によって走行自
体に支障をきたすことなく、乗車時の車室内環境を向上
させることができる自動車用空調システムを提供する。 【解決手段】 車載バッテリー5を具備した自動車1に
用いられ、車載バッテリー5からの給電により駆動され
る電動コンプレッサ10から構成された冷媒回路と、こ
の電動コンプレッサ10の運転を制御する空調用制御装
置28と、外気温度を検出する外気温度センサ50と車
室内温度を検出する車室内温度センサ51とを備え、空
調用制御装置28は、自動車1の停車時若しくは駐車時
に、外気温度センサ50及び車室内温度センサ51が検
出する温度に基づいて電動コンプレッサ10を運転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電手段と、この
蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサ
を具備した自動車に採用される自動車用空調システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より一般的な自動車に用いられてい
るカーエアコン(空調システム)は、燃料エンジン(内
燃機関)にてコンプレッサが駆動されていた。このコン
プレッサから吐出され、室外熱交換器に流入した高温の
ガス冷媒は、室外送風機により車室外の空気と熱交換さ
れて放熱し、凝縮液化された後、膨張弁を介して車室内
に設けられた室内熱交換器に流入する。液冷媒はそこで
蒸発し、周囲から熱を吸収することによって冷却作用を
発揮する。この室内熱交換器は、室内送風機にて循環さ
れる車室内の空気と熱交換し、車室内を冷却して空調を
行う。そして、室内熱交換器から出た冷媒はコンプレッ
サに戻る冷凍サイクルを繰り返すものであった。
【0003】このようなカーエアコンには制御装置が設
けられており、車室内が設定温度の上下に設定された所
定の上限温度と下限温度の内の下限温度まで冷房される
と、制御装置はコンプレッサの回転をOFFする。そし
て、車室内の温度が上昇していき、前記上限温度に到達
すると制御装置はコンプレッサをONして車室内の冷房
を再開する。このようにして車室内を冷房し、ヒータか
らの暖房作用を加えることによって四季を通じて車室内
を設定温度に空調するものであった。
【0004】一方、近年では係る燃料エンジン自動車か
らの排気ガスによる地球環境汚染の問題から、電気自動
車の開発が活発化してきている。このような電気自動車
には、バッテリー(車載バッテリー)を自動車に搭載
し、この車載バッテリーから供給される電力で走行用モ
ータを駆動して走行する純粋な電気自動車(PEV)の
他、燃料エンジンで発電した電力を車載バッテリーに充
電し、このバッテリーから供給される電力で走行用モー
タを駆動して走行するシリーズハイブリッド自動車や走
行用モータと燃料エンジンが協調して走行するパラレル
ハイブリッド自動車及びこれらシリーズとパラレルの双
方の機能を併せ持つシリーズ・パラレルハイブリッド自
動車(HEV)、燃料電池にて発電した電力を車載バッ
テリーに充電し、このバッテリーから供給される電力で
走行用モータを駆動して走行する燃料電池自動車(FC
EV)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような電気自動車
において前述の如き車室内の空調を行う場合、カーエア
コンのコンプレッサとしては車載バッテリーからの給電
によって駆動される電動コンプレッサが用いられること
になる。
【0006】一方、特に夏季などでは、車室内温度が高
温となることがあり、車室内に乗車すると著しく不快感
を感じるため、直ぐに乗車できないと云う不都合があ
る。係る場合においてカーエアコンの運転を開始する
と、設定温度と車室内温度とが著しく異なるため、電動
コンプレッサに一度に大きな負荷が加わることとなる。
これにより、電動コンプレッサ自体の故障を招く問題が
ある。また、コンプレッサの運転能力には限界があるた
め、設定温度にまで車室内を冷却するのに著しく時間を
要し、車室内に乗車した人が不快を感じるという問題が
ある。
【0007】更にまた、電動コンプレッサにおける消費
電力によって車載バッテリーが放電してしまうと、エン
ジン制御装置、変速機制御装置、並びに、点火装置が機
能不全になり、走行自体に支障をきたす問題が生じてく
る。
【0008】このような問題を解決するためには、電動
コンプレッサにおける消費電力を十分に賄えるように車
載バッテリーや燃料エンジン、燃料電池を大容量化する
ことが考えられるが、コストの高騰を引き起こすのに加
え、自動車自体の重量増をきたし、逆に走行性能自体の
悪化や排気ガスの増加を生起することになる。
【0009】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、蓄電手段とこの蓄電手段か
らの給電によって駆動される電動コンプレッサを具備し
た自動車において、電動コンプレッサの消費電力によっ
て走行自体に支障をきたすことなく、乗車時の車室内環
境を向上させることができる自動車用空調システムを提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の発明の
自動車用空調システムは、蓄電手段を具備した自動車に
用いられ、蓄電手段からの給電により駆動される電動コ
ンプレッサから構成された冷媒回路と、この電動コンプ
レッサの運転を制御する制御手段と、外気温度若しくは
車室内温度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段
は、自動車の停車時若しくは駐車時に、温度検出手段が
検出する温度に基づいて電動コンプレッサを運転するこ
とを特徴とする。
【0011】請求項1の発明の自動車用空調システムに
よれば、蓄電手段を具備した自動車に用いられ、蓄電手
段からの給電により駆動される電動コンプレッサから構
成された冷媒回路と、この電動コンプレッサの運転を制
御する制御手段と、外気温度若しくは車室内温度を検出
する温度検出手段とを備え、制御手段は、自動車の停車
時若しくは駐車時に、温度検出手段が検出する温度に基
づいて電動コンプレッサを運転するので、自動車の停車
時若しくは駐車時において車室内温度を制御することが
できるようになり、乗車時の不快な車室内環境を向上さ
せることができるようになる。
【0012】請求項2の発明の自動車用空調システム
は、上記発明に加えて、外気温度を検出する外気温度検
出手段と車室内温度を検出する車室内温度検出手段とを
備え、制御手段は、これら温度検出手段が検出する温度
に基づき、車室内温度が外気温度よりも±3℃乃至5℃
の範囲となるように電動コンプレッサの運転を制御する
ことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明の自動車用空調システムに
よれば、上記発明に加えて、外気温度を検出する外気温
度検出手段と車室内温度を検出する車室内温度検出手段
とを備え、制御手段は、これら温度検出手段が検出する
温度に基づき、車室内温度が外気温度よりも±3℃乃至
5℃の範囲となるように電動コンプレッサの運転を制御
するので、電動コンプレッサに一度に大きな負荷を加え
ることによる電動コンプレッサ自体の故障を未然に回避
しつつ、自動車の停車時若しくは駐車時において車室内
温度を制御することができる。
【0014】また、異常な外気温度環境に対し、車室内
が±3℃乃至5℃の範囲で快適な温度環境に制御される
ことにより、乗車する人の不快感を払拭することがで
き、快適な車室内環境で自動車の運転を行うことができ
るようになる。
【0015】請求項3の発明の自動車用空調システム
は、上記各発明に加えて、制御手段は、車室内温度が所
定の異常温度に達した場合に電動コンプレッサを運転す
ることを特徴とする。
【0016】請求項3の発明の自動車空調システムによ
れば、上記各発明に加えて、制御手段は、車室内温度が
所定の異常温度に達した場合に電動コンプレッサを運転
するので、電動コンプレッサの消費電力を著しく抑制す
ることができるようになり、走行自体に支障をきたすこ
となく、乗車時の車室内環境を向上させることができる
ようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明の自動車用空調システム
を適用する実施例としての自動車1の構成図、図2は図
1の自動車1の駆動系の構成図、図3は本発明における
自動車用空調システムを構成する空気調和装置(AC)
9の構成図、図4は空気調和装置9の冷媒回路図、図5
は本発明の自動車用空調システムを含む自動車1の制御
系のブロック図をそれぞれ示している。
【0018】各図において、実施例の自動車1は前述し
たハイブリッド自動車(HEV)であり、この自動車1
にはエンジン(内燃機関)2と、制御手段を構成する空
調用制御装置28を具備した空気調和装置9が搭載され
ている。空気調和装置9は自動車1の車室内の冷房、暖
房及び除湿等の空調を行なうもので、ロータリーコンプ
レッサ等にて構成されたコンプレッサ(電動コンプレッ
サ)10の吐出側の配管10Aは室外熱交換器としての
凝縮器13に接続され、凝縮器13の出口側は受液器1
7に接続されている。
【0019】受液器17の出口側の配管17Aは減圧装
置としての膨張弁18に接続され、膨張弁18は室内熱
交換器(冷却器)としての蒸発器19に接続されてい
る。蒸発器19の出口側はコンプレッサ10の吸込側の
配管10Bに接続されて環状の冷凍サイクル(冷媒回
路)を構成している(図4)。尚、図1において33は
ヒータであり、冷媒回路による暖房を行わない場合にお
いて、車室内を暖房したい時に使用するものである。
【0020】前記コンプレッサ10、凝縮器13及びエ
ンジン2などは人が乗車しない車室外に設けられると共
に、蒸発器19は人が乗車する車室内に設置されてい
る。コンプレッサ10にはコンプレッサモータ(電気モ
ータ)11が設けられ、このコンプレッサモータ11に
よってコンプレッサ10は駆動される。凝縮器13には
室外送風機15が設けられており、この室外送風機15
は室外送風機モータ16によって回転駆動される。蒸発
器19には室内送風機21が設けられており、この室内
送風機21は室内送風機モータ22によって回転駆動さ
れる。
【0021】また、コンプレッサ10の冷媒吐出側には
冷媒吐出温度を検出するための温度センサ12が設けら
れ、凝縮器13の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出す
るための温度センサ14が設けられると共に、蒸発器1
9の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出するための温度
センサ20が設けられ、これらは空調用制御装置28に
接続されている。また、室内送風機21より車室内に吹
き出される空気の温度を検出するための温度センサ23
も空調用制御装置28に接続されている。更に、この空
調用制御装置28には、外気温度検出手段としての外気
温度センサ50及び車室内温度検出手段としての車室内
温度センサ51も接続されている。尚、この車室内温度
センサ51は、蒸発器19の吸込側に取り付けられてお
り、蒸発器19に吸い込まれる空気温度を車室内温度と
する。
【0022】また、室外送風機モータ16、室内送風機
モータ22、車室内の空調操作パネルに設けられた温度
設定ボリューム24或いは空調用スイッチ25なども空
調用制御装置28に接続されている。
【0023】ここで、空調用制御装置28は所定の昇降
圧回路により車載バッテリー(若しくはキャパシタ。何
れも蓄電手段を構成する。BATT)5の電圧(例え
ば、DC240V)を希望の電圧に昇圧若しくは降圧
し、inverterによってコンプレッサモータ11
の駆動電圧に変換してコンプレッサ10を回転駆動させ
る。
【0024】また、空調用制御装置28にはコンプレッ
サ10の回転数に比例して回転するAUTOと、一定割
合で1.2.3の三段階に室内送風機21の回転数を変
化させ、車室内に吹き出す送風量をマニュアルで決定す
るブロアファンスイッチ26が接続されている。尚、2
7はバッテリー5の電圧をDC12Vに変換して図示し
ない前照灯、方向指示器、ラジオ(図5ではその他の負
荷で示す)及び空調用制御装置28などを動作させるた
めの電源(補機電源)を生成する変換器である。
【0025】前記自動車1にはエンジン(内燃機関)2
と、走行用モータ(走行用駆動手段としての電動モー
タ。)3と、発電手段としての発電機4とが設けられて
おり(これらでHEVのモータコントロールシステムが
構成される)、走行用モータ3はモータ制御用インバー
タ3Aを介して車載バッテリー(DC240V)5に接
続されると共に、発電機4は発電用インバータ(IN
V)4Aを介して車載バッテリー5に接続されている。
エンジン2と走行用モータ3と発電機4とには図示しな
いトルク分割機構が接続され、トルク分割機構は走行用
モータ3と発電機4、及び、エンジン2と走行用モータ
3の回転を一つに合わせて、後述する無段変速機6を駆
動する。尚、トルク分割機構にて走行用モータ3と発電
機4、及び、エンジン2と走行用モータ3の回転を一つ
に合わせて無段変速機6を駆動する技術については周知
の技術であるため詳細な説明を省略する。
【0026】係る走行用モータ3は主にエンジン2での
熱効率の悪い発進時、低速時に使用され、エンジン2単
独の駆動力以上に駆動力を必要とする際にもアシスト駆
動源として使用される。そして、エンジン2の熱効率の
良い高速に移るにつれて、エンジン2主導で動作する。
また、エンジン2主導時は詳細は後述する如く車載バッ
テリー5の充電状態に応じて発電機4で発電された電力
が車載バッテリー5に充電される。また、発電機4はエ
ンジン2の回転中の発電作用の他、エンジン2の始動時
にスタータとしても利用される。
【0027】前記無段変速機(CVT機構(Conti
nuously VariableTransmiss
ion))6は、車輪7に接続されている。そして、エ
ンジン2或いは走行用モータ3は無段変速機6を介して
車輪7を回転させ、自動車1を走行させる。
【0028】尚、エンジン2或いは走行用モータ3にて
駆動される無段変速機6にて車輪7を回転させ、自動車
1を走行させる技術については従来より周知の技術であ
るため詳細な説明を省略する。
【0029】図5における8は制御手段を構成する自動
車1の主制御装置(VCU)であり、前述同様の昇降圧
回路により車載バッテリー5の電圧(DC240V)を
所定の電圧に昇圧若しくは降圧して、inverter
(モータ制御用インバータ3A)によって走行用モータ
3の駆動電圧に変換し、走行用モータ3を回転させる。
【0030】また、空調用制御装置28はコンプレッサ
10の駆動信号を生成する。そして、空調用制御装置2
8はコンプレッサモータ11の誘起電圧からコンプレッ
サモータ11の回転子の位置検出を行ない、マイクロコ
ンピュータで次の励磁パターンを作るインバータによ
り、コンプレッサモータ11の運転周波数(回転数)制
御を行なう。尚、図5において32は車載バッテリー5
の電力を制御するためのバッテリー制御装置(BATT
ECU)、34はエンジン2にトルク指令、アクセル開
度等を伝達してその運転を制御するためのエンジン制御
装置(ENGECU)である。また、36は自動車1の
アクセル、ブレーキの各ペダル、シフトレバーなどの運
転操作部であり、これらの操作量や操作状態を検出する
センサが主制御装置8に接続される。
【0031】更に、52は自動車1の運転を許容するた
めのキーであり、このキー52の挿脱及び操作状態、特
に、本発明に関する停車状態若しくは駐車状態における
空調制御を行う場合における所定のスイッチ操作を検出
するセンサが主制御装置8に接続される。また、この主
制御装置8は、前記所定のスイッチ操作が行われている
場合において、当該自動車1が走行状態であるか停車状
態若しくは駐車状態であるかの状況を検出するものであ
る。
【0032】ここで、前記空気調和装置9による基本的
な車室内空調動作について説明しておく。コンプレッサ
モータ11と室外送風機モータ16は車載バッテリー5
より給電される。空気調和装置9が運転されると空調用
制御装置28はコンプレッサモータ11の運転周波数を
制御してコンプレッサ10の能力制御を行なう。コンプ
レッサ10により圧縮され、吐出された高温高圧のガス
冷媒は、配管10Aから凝縮器13に流入する。このと
き、室外送風機15の送風によって凝縮器13は車室外
で冷却される(図1中抜き矢印)。この凝縮器13に流
入したガス冷媒はそこで放熱して凝縮液化された後、受
液器17に流入する。そして、受液器17に一旦貯溜さ
れた液冷媒は、配管17Aを経て膨張弁18に至り、そ
こで絞られた後、蒸発器19に流入する。
【0033】蒸発器19に流入した冷媒はそこで蒸発
し、その時に周囲から熱を吸収することにより冷却作用
を発揮すると共に、冷却された車室内の空気は室内送風
機21によって車室内に循環され、冷却して空調を行な
う(図1中抜き矢印)。蒸発器19を出た冷媒はアキュ
ムレータ(図示せず)に入り、そこで未蒸発液冷媒が気
液分離された後、ガス冷媒のみがコンプレッサ10に吸
い込まれ、再度コンプレッサ10で圧縮されて吐出され
る冷凍サイクルを繰り返す。
【0034】次に、車室内に吹き出される空気の温度
(室内送風機21より車室内に吹き出される空気の温度
を検出するための温度センサ23で検出された温度)と
コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送風機モー
タ22の回転数との関係を次の計算式に示している。計
算式では蒸発器19の吹出口温度と設定温度との偏差
(e)と前回の偏差(em)との偏差(Δe)からPI
(比例・積分)演算を行ない、目標の運転周波数(F)
を決定する。 Δe=e−em ・・・(1) (1)式において、e=(設定温度=温度設定ボリュー
ム24にて設定された温度)−(吹出口温度=温度セン
サ23で検出された温度)、emの初期値:0を示して
いる。 ΔF=Kp×Δe+Ki×e・・・(2) (2)式において、ΔF:目標運転周波数変動分演算
値、Kp:比例定数、Ki:積分定数を示している。 F=ΔF+Fm ・・・(3) (3)式において、Fm:前回目標運転周波数を示して
いる。
【0035】上記式より求めた目標運転周波数を下記計
算式に当てはめ、室内送風機モータ22の印加電圧をP
WM制御(印加電圧の調節)し、室内送風機21の風量
調整を行なう。 PWMduty=(MAXduty−MINduty)/(MAX周波数−M IN周波数)×(目標周波数−MIN周波数)+MINduty・・・(4) (4)式において、MAXduty:室内送風機PWM
制御最大duty、MINduty:室内送風機PWM
制御最小duty、MAX周波数:目標運転周波数最大
値、MIN周波数:目標運転周波数最小値を示してい
る。
【0036】即ち、空調用制御装置28は、室内送風機
21により車室内に吹き出される空気の温度に基づいて
コンプレッサモータ11の運転周波数を決定している。
そして、決定されたコンプレッサモータ11の運転周波
数に基づいて室内送風機モータ22の回転数を制御する
ようにしている。即ち、車室内の空気の温度が温度設定
ボリューム24にて設定された設定温度より僅かに高い
場合は、コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送
風機モータ22の回転数を僅かだけ増加させる(コンプ
レッサモータ11の消費電力は僅か増加)。これによ
り、コンプレッサモータ11と室内送風機モータ22と
の回転騒音が極端に大きくならず、僅かに大きくなるだ
けで済む。
【0037】また、車室内の空気の温度が温度設定ボリ
ューム24にて設定された設定温度より大きく高い場合
は、コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送風機
モータ22の回転数を大きくして、車室内の空調を急速
に行ない、快適な車室内空調を行なうことがきるように
なる(コンプレッサモータ11の消費電力は大きく増
加)。特に、車室内の空気の温度が温度設定ボリューム
24にて設定された設定温度と大きな変化がない場合、
コンプレッサモータ11の運転波数制御による能力制御
と、それに基づいて決定される室内送風機21の僅かな
風量制御とで快適な車室内空調を行なうことができるよ
うになる。
【0038】このように、空調用制御装置28は蒸発器
19の吹出口温度と設定温度との偏差からコンプレッサ
モータ11の運転周波数をインバータ制御しているの
で、温度偏差が大きければ大きいほどコンプレッサモー
タ11の回転数は大きくなり(消費電力大)、温度偏差
が無くなればコンプレッサモータ11の回転数は小さく
0に近づく制御(消費電力小)を行なえる。この場合、
室内送風機モータ22もコンプレッサモータ11同様に
制御しているので、車室内の乗員が感じる温度差に合わ
せた風量を送風することができ、快適な車室内空調を行
なうことが可能となる。
【0039】また、車載バッテリー5よりコンプレッサ
モータ11に給電するようにしているので、コンプレッ
サモータ11の回転数制御を容易に行なうことが可能と
なる。これにより、コンプレッサモータ11の回転数制
御を好適に行なうことができるようになる。従って、コ
ンプレッサ10の好適な駆動が行なえるようになり、車
室内の快適な空気調和を行なうことが可能となる。
【0040】次に、図5に基づいて本発明における自動
車1の空気調和装置9に関連する電力制御について説明
する。図5において、CT1は車載バッテリー5への充
電電流値及び車載バッテリー5からの放電電流値を検出
する電流検出手段としてのカレントトランス(変流器)
であり、このカレントトランスCT1が検出する充電電
流値或いは放電電流値はバッテリー制御装置32に入力
される。CT2は発電機4の発電電流値を検出するカレ
ントトランスであり、このカレントトランスCT2が検
出する発電電流値はモータコントロールシステム37に
入力される。
【0041】CT3は発電用インバータ4Aを経た発電
電流値を検出するカレントトランスであり、このカレン
トトランスCT3が検出する発電電流値もモータコント
ロールシステム37に入力される。CT5はコンプレッ
サモータ11を含む空気調和装置9の通電電流値(消費
電流値)を検出するカレントトランスであり、このカレ
ントトランスCT5が検出する通電電流値は空調用制御
装置28に入力される。また、主制御装置8、モータコ
ントロールシステム37、エンジン制御装置34、バッ
テリー制御装置32及び空調用制御装置28は自動車1
内のネットワーク(以下、CANと云う)に接続され、
このCANを介して相互にデータの送受信が行われる。
尚、各カレントトランスなどの検出電流値(放電電流、
充電電流、発電電流)のデータもモータコントロールシ
ステム37や各制御装置32、28からCAN上に送信
され、CANに接続された機器にて相互に利用可能とさ
れている。
【0042】モータコントロールシステム37はカレン
トトランスCT2、CT3が検出する発電機4の現在の
発電電流値やエンジン2の回転数などから、発電機4に
おいて更に発電が可能な前記余裕発電量ΔG1(発電機
4が供給できる最大許容電力−現在出力している発電電
力)を計算する。そして、この余裕発電量ΔG1のデー
タをCAN上に送信する。エンジン制御装置34はエン
ジン2の最大トルク曲線から現在出力しているトルクを
差し引くことにより、更にエンジン2が出力することが
できる余裕馬力ΔHを計算する。そして、この余裕馬力
ΔHのデータをCAN上に送信する。
【0043】バッテリー制御装置32は、カレントトラ
ンスCT1が検出する放電電流の積算値及び車載バッテ
リー5の電圧などから車載バッテリー5の蓄電量を推定
し、カレントトランスCT1が検出する放電電流値と車
載バッテリー5の蓄電量から車載バッテリー5にて許容
される放電電流の増加量(バッテリー5の限界放電量−
現在の放電量)である許容放電増加量ΔEを計算する。
そして、この許容放電増加量ΔEのデータをCAN上に
送信する。
【0044】主制御装置8はこのようにCAN上に送信
された余裕発電量ΔG1と余裕馬力ΔHを比較し、小さ
い方の値を発電機4にて許容される発電量の増加量であ
る許容発電増加量ΔGとする。そして、この許容発電増
加量ΔGのデータをCAN上に送信する。また、主制御
装置8は許容発電増加量ΔGに前記許容放電増加量ΔE
を加えた電力量(ΔG+ΔE)を算出し、そのデータも
CAN上に送信する。更に主制御装置8は前記許容発電
増加量ΔGに前記許容放電増加量ΔEを加え、この加え
た値から前記余裕馬力ΔHを差し引いた値に比例して0
以上1以下の範囲で変動する余裕電力活用率αを算出す
る。この余裕電力活用率αは、許容発電増加量ΔGと許
容放電増加量ΔEを加えた値に対する余裕馬力ΔHの割
合が大きい場合には小さくなり(0に近づく)、逆に余
裕馬力ΔHの割合が小さい場合には大きくなる(1に近
づく)。そして、この余裕電力活用率αのデータもCA
N上に送信する。
【0045】更にまた、主制御装置8は前記許容発電増
加量ΔGと許容放電増加量ΔEを加えた値に余裕電力活
用率αを乗算することによって空気調和装置9において
更に増加可能な消費電力量である許容消費電力増加量Δ
Uを算出する。この場合、許容発電増加量ΔGと許容放
電増加量ΔEを加えた値に対する余裕馬力ΔHの割合が
大きく、余裕電力活用率αが小さい場合には許容消費電
力増加量ΔUは小さくなり、逆に余裕馬力ΔHの割合が
小さく、余裕電力活用率αが大きい場合には許容消費電
力増加量ΔUは大きくなる。例えば余裕馬力ΔHが0で
余裕電力活用率αが1の場合には許容発電増加量ΔGと
許容放電増加量ΔEを加えた値が許容消費電力増加量Δ
Uとなる。そして、主制御装置8はこの許容消費電力増
加量ΔUのデータもCAN上に送信する。
【0046】前記空調用制御装置28はCAN上に送信
されたこれら余裕発電量ΔG1、余裕馬力ΔH、許容発
電増加量ΔG、許容放電増加量ΔE、余裕電力活用率
α、許容消費電力増加量ΔUの各データを受信し、後述
する如き制御に活用する。尚、前記許容消費電力増加量
ΔUは、空気調和装置9の空調用制御装置28が前述の
如き基本的な車室内空調動作を行うに際して、空気調和
装置9における消費電力が増加する場合に許容される当
該空気調和装置9の消費電力の増加量となる。
【0047】以上の構成で、本発明に関する空気調和装
置9に関する特に外気温度が上昇する夏季における温度
制御動作について図6を参照して説明する。図6は本発
明の自動車1の空気調和装置9の夏季の場合における制
御動作のフローチャート図である。
【0048】先ず、主制御装置8は、ステップS1にお
いて、キー52の操作状況により当該自動車1が停車状
態若しくは駐車状態であるかを常時監視する。そして、
当該自動車1が停車状態若しくは駐車状態である場合に
は、ステップS2に移行する。尚、走行状態である場合
には、スタートに戻る。ステップS2において、バッテ
リー制御装置32は、前述の如くCAN上に送信された
カレントトランスCT1が検出する車載バッテリー5へ
の充電電流値及び車載バッテリー5からの放電電流値か
ら算出される車載バッテリー5の蓄電量Sが所定の下限
値よりも大きいか否かを判断し、蓄電量Sが下限値より
も大きい場合には、ステップS3に移行し、小さい場合
には、スタートに戻る。
【0049】ステップS3では、前記空調用制御装置2
8は、車室内温度センサ51の出力に基づき、車室内温
度Tsが所定の異常温度、例えば、夏季などにおいては
+30℃に達したか否かを判断する。ここで、車室内温
度Tsが例えば+30℃より高い場合には、ステップS
4に移行し、前記電動コンプレッサ10の運転を開始
し、その後、ステップS5に移行し、空調用制御装置2
8は、電動コンプレッサ10のインバータ制御を行い電
動コンプレッサ10を回転駆動させる。これにより、車
室内に冷気を供給することにより、車室内を冷却するこ
とができる。
【0050】一方、ステップS3において車室内温度T
sが前記所定の異常温度に達しない場合には、空調用制
御装置28は、常時フィードバックして車室内温度Ts
を監視する。
【0051】これにより、車室内温度が所定の異常温度
である例えば+30℃に到達しない場合には、電動コン
プレッサ10の運転を行わないため、電動コンプレッサ
10の消費電力を著しく抑制することができるようにな
る。
【0052】次いで、ステップS6に移行し、空調用制
御装置28は、上記電動コンプレッサ10のインバータ
制御により車室内温度Tsが詳細は後述する目標温度T
tよりも低いか否かを判断する。そして、車室内温度T
sが目標温度Ttよりも低い場合には、ステップS7に
移行し、電動コンプレッサ10の運転を停止する。他
方、車室内温度Tsが目標温度Ttよりも高い場合に
は、再びステップS5に戻り、電動コンプレッサ10の
インバータ制御を引き続き行う。
【0053】ここで、図7を参照して、本実施例におけ
る前記目標温度Ttを説明する。図7におけるTsは上
記車室内温度を示しており、上述の如く外気温度が+3
0℃以下の場合には、電動コンプレッサ10を運転しな
いため、空調制御は行われない。一方、車室内温度Ts
が外気温度の上昇に伴って上昇し、+30℃に到達する
と電動コンプレッサ10が運転され、空調制御が行われ
る。このとき、外気温度が+30℃乃至+34℃の範囲
では、車室内温度の目標温度Ttは、+30℃として空
調制御を行う。また、外気温度が+34℃乃至+40℃
の範囲では、車室内温度の目標温度Ttは、実際の車室
内温度Tsよりも4℃低い温度として空調制御を行う。
尚、外気温度が+40℃を越える場合には、車室内温度
の目標温度Ttは、+36℃として空調制御を行う。
【0054】上述の如く、本実施例では、車室内温度の
冷却目標温度Ttは、外気温度よりも4℃より低い温度
となる範囲となるように電動コンプレッサ10の運転を
制御するため、電動コンプレッサ10に一度に負荷が加
えられることを未然に回避することができ、コンプレッ
サ10自体の故障の発生を防止することができるように
なる。
【0055】尚、本実施例では、車室内温度の冷却目標
温度Ttは、外気温度よりも4℃より低い温度となる範
囲となるように電動コンプレッサ10の運転制御を行っ
ているが、4℃に限らず、例えば3℃乃至5℃であって
も同様の効果を奏するものとする。
【0056】そして、空調用制御装置28は、ステップ
S7からステップS8に移行し、前記ステップS7にて
電動コンプレッサ10を停止してからの時間を計測し、
例えば、その経過時間tが180秒を経過したか否かを
判断する。そして、前記経過時間tが180秒以上経過
した場合には、上述の如き冷却制御を停止する。また、
経過時間tが180秒以上経過しない場合には、前記ス
テップS3に移行し、上述の如き冷却制御を継続して行
う。
【0057】これにより、誤動作などにより上記冷却制
御が行われた場合であっても、必要以上に車室内の冷却
制御が行われることを未然に回避することができ、蓄電
量の節減を図ることができるようになる。
【0058】以上の構成により、停車又は駐車状態にお
いて、車室内は車載バッテリー5に蓄電された電力を用
いて、車室内温度センサ51の検出温度に基づいて上述
の如き冷却制御が成されるため、特に、夏季などの外気
温度が著しく高い場合などにおいて、乗車時の不快な車
室内環境を向上させることができるようになる。
【0059】また、上述の如く停車又は駐車状態におい
て車室内温度は、外気温度よりも3℃乃至5℃の範囲で
快適な温度環境に制御されるため、乗車する人の不快感
を払拭することができ、快適な車室内環境で自動車の運
転を行うことができるようになる。
【0060】尚、本実施例では、外気温度に対する予め
設定された車室内温度の目標温度Ttにより上述の如き
冷却制御を行っているが、これ以外に、図8に示す如
く、電動コンプレッサ10の限界周波数を外気温度によ
り変化させる冷却制御方法を組み合わせることも可能で
ある。
【0061】即ち、外気温度が+30℃乃至+34℃の
範囲では、電動コンプレッサ10の限界周波数はf0
冷却制御を行い、外気温度が+34℃乃至+38℃の範
囲では、電動コンプレッサ10の限界周波数はf0でよ
りも高い限界周波数であるf1で冷却制御を行う。更
に、外気温度が+38℃以上では、電動コンプレッサ1
0の限界周波数はf1でよりも高い限界周波数であるf2
で冷却制御を行うものとする。
【0062】これにより、直接的に電動コンプレッサ1
0の周波数を制限して冷却制御を行うことができるた
め、より一層電動コンプレッサ10に加えられる負荷を
軽減させることができるようになり、電動コンプレッサ
10自体の故障を回避することができるようになる。
【0063】尚、本実施例では、外気温度が著しく上昇
する夏季の場合における停車若しくは駐車状態における
冷却制御について説明しているが、これ以外にも外気温
度が著しく低下する冬季の場合における停車若しくは駐
車状態においても、本発明を適用することができる。即
ち、停車若しくは駐車状態において、車室内温度が所定
の異常温度に達した場合には電動コンプレッサ10を運
転し、蒸発器19にホットガスを流入させることによ
り、車室内を暖房することができる。これにより、乗車
時の不快な車室内環境を向上させることができるように
なる。
【0064】このとき、空調用制御装置28は、車室内
温度が外気温度よりも−3℃乃至−5℃の範囲となるよ
うに電動コンプレッサ10の運転制御を行うため、乗車
する人の不快感を払拭することができ、快適な車室内環
境で自動車の運転を行うことができるようになる。ま
た、電動コンプレッサ10に一度に大きな負荷を加える
ことによる電動コンプレッサ10自体の故障を未然に回
避することができるようになる。
【0065】尚、本実施例では、上述の如くキー52の
操作状況や前記所定のスイッチ操作などにより、当該自
動車1が停車状態若しくは駐車状態であるかを認識し、
上記制御を行っているが、これ以外にも、携帯電話等の
通信機器などによって遠隔操作を行うことにより、停車
状態若しくは駐車状態における車室内の温度制御を行っ
ても良いものとする。
【0066】これにより、必要時のみ車室内の温度制御
を行うため、より一層消費電力を節減しつつ、乗車時の
車室内環境を向上させることができるようになる。
【0067】また、上記実施例では、自動車1としてエ
ンジン2を走行のアシスト駆動源として使用されている
ハイブリッド自動車(HEV)を取り上げて本発明を説
明したが、エンジン2を発電のみに使用するハイブリッ
ド自動車(HEV)若しくは、電気自動車であっても本
発明を実現することができる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の自動車用空調
システムによれば、蓄電手段を具備した自動車に用いら
れ、蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレ
ッサから構成された冷媒回路と、この電動コンプレッサ
の運転を制御する制御手段と、外気温度若しくは車室内
温度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、自
動車の停車時若しくは駐車時に、温度検出手段が検出す
る温度に基づいて電動コンプレッサを運転するので、自
動車の停車時若しくは駐車時において車室内温度を制御
することができるようになり、乗車時の不快な車室内環
境を向上させることができるようになる。
【0069】請求項2の発明の自動車用空調システムに
よれば、上記発明に加えて、外気温度を検出する外気温
度検出手段と車室内温度を検出する車室内温度検出手段
とを備え、制御手段は、これら温度検出手段が検出する
温度に基づき、車室内温度が外気温度よりも±3℃乃至
5℃の範囲となるように電動コンプレッサの運転を制御
するので、電動コンプレッサに一度に大きな負荷を加え
ることによる電動コンプレッサ自体の故障を未然に回避
しつつ、自動車の停車時若しくは駐車時において車室内
温度を制御することができる。
【0070】また、異常な外気温度環境に対し、車室内
が±3℃乃至5℃の範囲で快適な温度環境に制御される
ことにより、乗車する人の不快感を払拭することがで
き、快適な車室内環境で自動車の運転を行うことができ
るようになる。
【0071】請求項3の発明の自動車空調システムによ
れば、上記各発明に加えて、制御手段は、車室内温度が
所定の異常温度に達した場合に電動コンプレッサを運転
するので、電動コンプレッサの消費電力を著しく抑制す
ることができるようになり、走行自体に支障をきたすこ
となく、乗車時の車室内環境を向上させることができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用空調システムを適用する実施
例としてのハイブリッド自動車の構成図である。
【図2】図1の自動車の駆動系の構成図である。
【図3】本発明の自動車用空調システムを構成する空気
調和装置の構成図である。
【図4】図3の空気調和装置の冷媒回路図である。
【図5】本発明の自動車用空調システムを含む自動車の
制御系のブロック図である。
【図6】本発明の温度制御のフローチャート図である。
【図7】外気温度に対する車室内温度及び目標温度を説
明する図である。
【図8】外気温度に対する電動コンプレッサの限界周波
数を説明する図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 エンジン 3 走行用モータ 4 発電機 9 空気調和装置 10 コンプレッサ 11 コンプレッサモータ 13 凝縮器 15 室外送風機 18 膨張弁 19 蒸発器 21 室内送風機 28 空調用制御装置 50、51 温度センサ 52 キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 勵 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 (72)発明者 石野 光彦 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 Fターム(参考) 3L011 AC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電手段を具備した自動車に用いられ、 前記蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレ
    ッサから構成された冷媒回路と、該電動コンプレッサの
    運転を制御する制御手段と、外気温度若しくは車室内温
    度を検出する温度検出手段とを備え、 前記制御手段は、前記自動車の停車時若しくは駐車時
    に、前記温度検出手段が検出する温度に基づいて前記電
    動コンプレッサを運転することを特徴とする自動車用空
    調システム。
  2. 【請求項2】 外気温度を検出する外気温度検出手段と
    車室内温度を検出する車室内温度検出手段とを備え、 前記制御手段は、これら温度検出手段が検出する温度に
    基づき、前記車室内温度が前記外気温度よりも±3℃乃
    至5℃の範囲となるように前記電動コンプレッサの運転
    を制御することを特徴とする請求項1の自動車用空調シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記車室内温度が所定
    の異常温度に達した場合に前記電動コンプレッサを運転
    することを特徴とする請求項1又は請求項2の自動車用
    空調システム。
JP2001347626A 2001-11-13 2001-11-13 自動車用空調システム Pending JP2003146060A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001347626A JP2003146060A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 自動車用空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001347626A JP2003146060A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 自動車用空調システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003146060A true JP2003146060A (ja) 2003-05-21

Family

ID=19160602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001347626A Pending JP2003146060A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 自動車用空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003146060A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172352A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Jfe Engineering Kk 移動体用空調装置
JP2006352987A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Dai-Dan Co Ltd インバータ装置
JP2008030740A (ja) * 2006-07-06 2008-02-14 Denso Corp 車両用冷凍サイクル装置
JP2010228499A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Honda Motor Co Ltd 車両用空調装置
KR101265998B1 (ko) 2006-04-18 2013-05-22 한라비스테온공조 주식회사 하이브리드 차량의 공조장치 제어방법
JP2015031410A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 日野自動車株式会社 車両用冷却システム
JP2015131530A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005172352A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Jfe Engineering Kk 移動体用空調装置
JP2006352987A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Dai-Dan Co Ltd インバータ装置
KR101265998B1 (ko) 2006-04-18 2013-05-22 한라비스테온공조 주식회사 하이브리드 차량의 공조장치 제어방법
JP2008030740A (ja) * 2006-07-06 2008-02-14 Denso Corp 車両用冷凍サイクル装置
JP2010228499A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Honda Motor Co Ltd 車両用空調装置
JP2015031410A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 日野自動車株式会社 車両用冷却システム
JP2015131530A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6886356B2 (en) Car air-conditioning system
JP4281575B2 (ja) 車両用空調装置の圧縮機制御システム
JP3736437B2 (ja) ハイブリッド車用空調装置
JP3933030B2 (ja) ハイブリッド車用空調装置
JP4067701B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005001523A (ja) 車両用空調装置
JP4548480B2 (ja) ハイブリッド車用空調装置
JP2002213270A (ja) ハイブリッド車両およびその空調装置
JP2004155264A (ja) 車両用空調装置
JP2001026214A (ja) 車両用空調装置
JP3918328B2 (ja) 車両用空調装置
US6874330B2 (en) Air conditioner for hybrid vehicle
JP3323097B2 (ja) ハイブリッド自動車用空気調和装置
JP2003146060A (ja) 自動車用空調システム
JP2003111201A (ja) 自動車用制御システム
JP2003237351A (ja) 自動車用空調システム
JP2003237356A (ja) 自動車用制御システム
JP2002283841A (ja) 自動車用空調システム
JP4093242B2 (ja) ハイブリッド車用空調装置
JP2002067670A (ja) 自動車用空気調和装置
JP4014760B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003146061A (ja) 自動車用空調システム
JP4513857B2 (ja) ハイブリッド車用空調装置
JP2003104047A (ja) 自動車用空調システム
JP2022075286A (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040714

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040830