JP2011179719A - 制御基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調機に搭載される制御基板において、空調機の制御を行う他、制御状態を示す内部情報を提供可能な制御部(1A)と、空調機の機種に関わらず共通に定められた検査コマンドを受け付け、当該検査コマンドの求める内容を前記制御部(1A)に中継して内部情報を取得し、これを通信用の情報に変換して外部へ出力可能とする検査用インターフェース(1B)とを設けた。
【選択図】図1
Description
例えば空調機の室内機に搭載される制御基板は、空調機の機種によって仕様が異なり、従って、検査装置も異なるものとなるか、又は、検査プログラムを変えなければならない。また、機種の異同に関わらず、サプライヤー(供給メーカー)が異なると、回路機能の検査方法が異なるという実態がある。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、制御基板の機種やサプライヤーに関わらず、検査方法や、検査を行う側の装置(チェッカー)に求められる機能を統一することを目的とする。
また、制御基板単体の検査のみならず、空調機に搭載された状態での工場出荷前の検査や、ユーザー側で故障した場合の検査も、共通の検査コマンドで必要な内部情報を入手することができる。
このような検査コマンドは、空調機の検査に必要な事項を網羅している。従って、検査コマンドを与えることによって、必要な検査を全て行うことができる。
この場合、検査コマンドが入力されても、特定ポートの出力を現状に維持することができるので、空調機設置後の現地保守作業で、例えば室内機に搭載された制御基板の検査を行うとき、室外機の運転には影響を与えないで検査を行うことが可能となる。
チェッカー3と検査用インターフェース1Bとの間の通信は、例えばシリアル通信により行われる。チェッカー3から検査コマンドが送信されると、検査用インターフェース1Bは、検査コマンドに対応した制御部1A内の内部情報を、制御部1Aに対して要求する。制御部1Aから内部情報が提供されると、検査用インターフェース1Bはシリアル通信で送信できる情報に変換してチェッカー3に情報を返信する。
シリアル通信は、調歩同期方式で行われ、通信速度は9600bpsである。検査コマンドとして制御基板1が受信するデータ(以下、受信データという。)及び、情報として返信するデータ(以下、返信データという。)は、スタートコード、アドレス(送信元・送信先)、データ長、検査コマンド、必要なデータフィールド0〜N(但し、不要時にはデータフィールドは無い。)、BCC(パリティ)、エンドコードによって、表1に示すように構成される。
以下、検査コマンドごとに、そのコマンド処理/データ処理について説明する。
制御基板1は、「モード切換」の検査コマンドを含む受信データを受信すると、制御部1Aのモードを、通常モードから検査モードへ(又はその逆に)切り換える。なお、詳細には、検査モードは、基板単体を検査する基板検査モード及び、アクチュエータ等との接続も含めて検査するライン検査モードの2種類があり、それぞれについて、通常モードから検査モードへ(又はその逆に)切り換えることができる。切換を行った制御部1Aは、検査用インターフェース1Bを介して、検査モードの切換を行ったことを示す内部情報を含む返信データを、チェッカー3に返信する。
制御基板1は、「基板情報確認」の検査コマンドを含む受信データを受信すると、マイコンID、プログラムバージョン、伝送状態に関する情報、異常に関する情報、アクチュエータ情報、ファン回転数その他の基板情報を含む返信データを返信する。アクチュエータ情報には、各種スイッチの入力や、温度センサ・湿度センサの接続の有無その他の情報が含まれている。
制御基板1は、「ポート入力状態確認」の検査コマンドを含む受信データを受信すると、全ての入力ポートの状態(L又はH)を確認して、その情報(0又は1)を返信データのデータフィールドに格納した返信データを返信する。
図2は、「ポート出力」のコマンド処理・データ処理を示すフローチャートである。ポート出力のための検査コマンドを含む受信データは、検査コマンドが「ポート出力」であることを示すデータ位置(3バイト目)の後に、出力を求めるポートとその出力値を、データフィールドに含んでいる。制御基板1は、この受信データを受信すると、指示されたポートが出力禁止ポートか否かを順番に判断し(ステップS1)、出力禁止ポートであれば指示は無視して次のポートについて判断する。また、出力禁止ポートでなければ、指示に従ってポートに出力設定する(ステップS2)。このような処理を、指示された全てのポートについて行った後(ステップS3)、出力した値を返信データに格納して返信する(ステップS4)。
制御基板1は、「アナログ入力確認」の検査コマンドを含む受信データを受信すると、各ポートのA/D変換値を含む返信データを返信する。
《PWM出力》
制御基板1は、「PWM出力」の検査コマンドを含む受信データを受信すると、データフィールドに指定されたデューティで、PWM(パルス幅変調)出力を行う。また、PWM出力を行っていることの確認用として、PWM出力の検査コマンドを含む返信データを返信する。
図3は、「EEPROMデータ初期化」のコマンド処理・データ処理を示すフローチャートである。この検査コマンドは、主として空調機を設置した後の検査や保守に用いられる。「EEPROMデータ初期化」の検査コマンドを含む受信データのデータフィールドには、初期化指示の内容が含まれていて、初期化の状態を確認する「状態確認」、全領域を初期化して工場出荷時の状態に戻す「全初期化」、一部領域の記憶を温存し、他の領域のみを初期化して工場出荷時の状態に戻す「限定初期化」の3パターンがある。一部領域とは例えば、空調機設置時又は設置後に、サービスマンが設定した事項や、発生したエラーコード等を記憶している領域である。
すなわち、上記のように構成された制御基板では、検査用インターフェース1Bを備えることで、空調機の機種に関わらず共通の検査コマンドの入力によって、必要な内部情報が外部へ出力可能となる。従って、基板の機種やサプライヤーに関わらず、共通の検査コマンドで必要な内部情報を入手することができることになり、検査方法や、検査を行うチェッカー3に求められる機能が統一される。
1A:制御部
1B:検査用インターフェース
Claims (3)
- 空調機に搭載される制御基板であって、
前記空調機の制御を行う他、制御状態を示す内部情報を提供可能な制御部(1A)と、
前記空調機の機種に関わらず共通に定められた検査コマンドを受け付け、当該検査コマンドの求める内容を前記制御部(1A)に中継して前記内部情報を取得し、これを通信用の情報に変換して外部へ出力可能とする検査用インターフェース(1B)と
を備えたことを特徴とする制御基板。 - 前記検査コマンドは、少なくとも、基板情報確認、ポート入力状態確認、ポート出力設定、アナログ入力確認、及び、PWM出力設定を含む請求項1記載の制御基板。
- 前記検査用インターフェースは、前記検査コマンドに基づく特定ポートへの出力設定により空調機の運転に影響を与えるときは、当該出力設定を無視する請求項1記載の制御基板。
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