JP2011168028A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンコーダスケールのスリットに汚れが発生した場合にはキャリッジの位置検出ずれが発生し、動作不良を生じる。
【解決手段】記録ヘッド4が搭載されて移動走査されるキャリッジ3の移動方向に沿って配置された第1エンコーダスケール23及び第1エンコーダセンサ24からなる第1エンコーダ25と、キャリッジ3と逆位相で移動走査される逆位相部材42と、逆位相部材42の移動方向に沿って配置された第2エンコーダスケール43及び読み取る第2エンコーダセンサ44からなる第2エンコーダ45とを備えて、第1エンコーダ25と第2エンコーダ45の検出結果に応じてキャリッジ3の移動制御を行う。
【選択図】図2
【解決手段】記録ヘッド4が搭載されて移動走査されるキャリッジ3の移動方向に沿って配置された第1エンコーダスケール23及び第1エンコーダセンサ24からなる第1エンコーダ25と、キャリッジ3と逆位相で移動走査される逆位相部材42と、逆位相部材42の移動方向に沿って配置された第2エンコーダスケール43及び読み取る第2エンコーダセンサ44からなる第2エンコーダ45とを備えて、第1エンコーダ25と第2エンコーダ45の検出結果に応じてキャリッジ3の移動制御を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は画像形成装置に関し、液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体、樹脂などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
シリアル型画像形成装置において、液体吐出ヘッドを搭載したキャリッジの主走査方向に沿って配置したエンコーダスケールと、このエンコーダスケールの目盛り(位置識別部)を読み取るエンコーダセンサとを含むリニアエンコーダ(位置検出装置)を備えて、キャリッジの位置及び速度を検出し、この検出結果に基づいてキャリッジの移動速度、液体吐出ヘッドの駆動などの制御を行うようにしている。
従来のリニアエンコーダとしては、磁気式や光学式などの様々なものがある。磁気式のリニアエンコーダではリニアスケール表面に少量の汚れ等が付着しても性能には影響しないとういう長所があるが、一方でリニアエンコーダの分解能の高精細化が困難であり、リニアスケールとエンコーダセンサのギャップが広げづらく、取り付け精度の問題や、磁気を帯びた工具の取り扱いの問題がある。これに対して、光学式のリニアエンコーダはエンコーダスケールとエンコーダセンサのギャップを比較的広げ易く、組立も容易で、高分解能化に向いている。
しかしながら、画像形成装置の高速度化、高精度化に伴ってリニアエンコーダの高分解能化が進み、装置内に飛散するインクなどの液体、紙粉等の付着による出力低下、誤信号の影響が無視できない問題となっている。例えば、長期間の使用によりインクミスト、紙粉がエンコーダスケールやエンコーダセンサに付着して読み取りエラーを生じ、キャリッジ位置ズレによる記録画像の乱れ、エラー発生によるマシン停止といった問題が生じる。
そこで、エンコーダスケールを清掃する手段を設けるものが知られている(特許文献1ないし3)。
一方、シリアル型画像形成装置においては、記録ヘッドを搭載したキャリッジの往復移動に伴って装置本体に振動が誘発される。特に、印刷速度向上のため、キャリッジ速度が高速化し、これに伴ってキャリッジ主走査時の加減速が急となり、装置本体の振動が大きなものとなっている。また、画像読取り装置(スキャナ)を搭載した複合機においては、画像形成部側で生じる装置本体の上記振動のため、スキャナの読取り走査に振動を与えてしまい、読取り画像の劣化を引き起こすことになる。
そのため、従来からキャリッジの振動を抑制することが行われている。例えば、キャリッジを移動させるタイミングベルトにキャリッジと略同じ質量の制振部材を取付け、キャリッジと制振部材を反対方向に移動させることでキャリッジの振動を抑制することが知られている(特許文献4、5)。この場合、それぞれ記録ヘッドを搭載した2つのキャリッジを備え、各キャリッジの移動を共通のエンコーダシートの読取り結果に応じて制御することも知られている(特許文献6)。
しかしながら、上述したように、エンコーダシートを清掃する清掃手段を備える構成にあっては、構成が複雑になるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でエンコーダスケールの汚れに伴う動作不良を低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドが搭載されて移動走査されるキャリッジと、
前記キャリッジの移動方向に沿って配置された第1エンコーダスケール及び前記第1エンコーダスケールを読み取る第1エンコーダセンサからなる第1エンコーダと、
前記キャリッジと逆位相で移動走査される逆位相部材と、
前記逆位相部材の移動方向に沿って配置された第2エンコーダスケール及び前記第2エンコーダスケールを読み取る第2エンコーダセンサからなる第2エンコーダと、
前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジの移動制御を行う手段と、を備えている
構成とした。
液滴を吐出する記録ヘッドが搭載されて移動走査されるキャリッジと、
前記キャリッジの移動方向に沿って配置された第1エンコーダスケール及び前記第1エンコーダスケールを読み取る第1エンコーダセンサからなる第1エンコーダと、
前記キャリッジと逆位相で移動走査される逆位相部材と、
前記逆位相部材の移動方向に沿って配置された第2エンコーダスケール及び前記第2エンコーダスケールを読み取る第2エンコーダセンサからなる第2エンコーダと、
前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジの移動制御を行う手段と、を備えている
構成とした。
ここで、前記逆位相部材が前記キャリッジの加減速に伴う振動を抑制する制振部材である構成とできる。
また、前記キャリッジの加減速領域では前記第1エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御し、前記キャリッジの等速領域では前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御する構成とできる。
また、前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果を対比して前記第1エンコーダの汚れ領域を判別し、前記第1エンコーダの汚れ領域では前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御する構成とできる。
また、前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果を対比して前記第1エンコーダの汚れ領域を判別し、前記第1エンコーダの汚れ領域がないときには前記第1エンコーダの検出結果のみに応じて前記キャリッジを移動制御する構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、キャリッジ側の第1エンコーダと、キャリッジと逆位相で移動走査される逆位相部材側の第2エンコーダの検出結果に応じてキャリッジの移動制御を行う構成としたので、キャリッジ側のエンコーダスケールの汚れが発生したときでも、記録ヘッドから相対的に離れた位置にある逆位相部材側のエンコーダシートを含む第2エンコーダ側を使用してキャリッジの移動制御を行うことができ、簡単な構成でエンコーダスケールの汚れに伴う動作不良を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明を適用する画像形成装置としてのインクジェット記録装置の概要について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の外観斜視説明図、図2は同装置の機構部の平面説明図、図3は同じく正面説明図である。
この画像形成装置は、図1に示すように、画像形成を行う装置本体101の上部に画像を読取る画像読取り手段(スキャナ手段)102を備えている。装置本体101には、機構部に給紙する用紙をストックする給紙カセット103が着脱自在に装着され、給紙カセット103の上方には画像が形成されて排出される用紙をストックする排紙トレイ104が装着されている。また、装置本体1の前面側にはインクカートリッジを装着するカートリッジ装着部105を有し、更に各種操作信号の入力や表示情報を表示する操作/表示部(操作パネル)106が配置されている。
そして、装置本体1の内部には、図2及び図3に示すように、装置本体101内の左右の側板110L,110R間に横架した主ガイドロッド1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を摺動自在に保持し、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7間に渡したタイミングベルト8を介して主走査方向に移動走査する。
このキャリッジ3には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4y、4m、4c、4k(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成し、周回移動しながら帯電ローラ15によって帯電(電荷付与)される。なお、搬送ベルト12は、図1及び図2では図示を省略する副走査モータによってタイミングベルト及びタイミングプーリを介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構21が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
なお、維持回復機構20は、例えば記録ヘッド4のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングする4個のキャップ部材31、ノズル面を払拭するワイパ部材32、画像形成に寄与しない液滴(空吐出滴)を受ける空吐出受け33などで構成されている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板110L、110R間に、所定のパターンを形成した第1エンコーダスケール23を張装し、キャリッジ23には第1エンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなる第2エンコーダセンサ24を設け、これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ23の移動を検知する第1リニアエンコーダ(主走査エンコーダ)25を構成している。
一方、左右の側板110L,110R間に横架した主ガイドロッド41及び図示しない従ガイド部材で逆位相部材としての制振部材42を摺動自在に保持している。この制振部材42は、タイミングベルト8のキャリッジ3と反対側の部分に連結され、キャリッジ3の移動方向と逆方向に移動することで、特にキャリッジ3の移動に伴う振動を抑制する。なお、制振部材42はキャリッジ3と同じ質量体としている。
そして、制振部材42の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成した第2エンコーダスケール43を張装し、制振部材42には第2エンコーダスケール43のパターンを読取る透過型フォトセンサからなる第2エンコーダセンサ44を設け、これらのエンコーダスケール43とエンコーダセンサ44によって制振部材42の移動を検知する第2リニアエンコーダ45を構成している。
この第2リニアエンコーダ45の第2リニアスケール44は、第1リニアエンコーダ25の第1リニアスケール24と同じパターン配置として、タイミングベルト8の撓みや変動がないとした場合には、第1リニアエンコーダ25と第2リニアエンコーダ45とからは同じ検知パルスが得られるようにしている。
また、キャリッジ3と制振部材42との間には主走査方向に沿って間を仕切る仕切り部材46を設けて、キャリッジ3の記録ヘッド4からの液滴吐出に伴って生じるミストが制振部材42側に飛散しないようにしている。
このように構成したこの画像形成装置においては、図示しない給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙が副走査方向に搬送される。そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙を図示しない排紙トレイに排紙する。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部200は、この装置全体の制御を司り、本発明における判別を行なう手段やキャリッジの移動制御を行う手段を兼ねるCPU201と、CPU201が実行する本発明に係る制御(処理)を行なうプログラムを含む各種プログラム、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
この制御部200は、この装置全体の制御を司り、本発明における判別を行なう手段やキャリッジの移動制御を行う手段を兼ねるCPU201と、CPU201が実行する本発明に係る制御(処理)を行なうプログラムを含む各種プログラム、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
また、この制御部200は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F206と、記録ヘッド7を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動波形を生成する駆動波形生成手段を含む印刷制御部207と、キャリッジ3側に設けた記録ヘッド7を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)208と、主走査モータ4及び副走査モータ216を駆動するためのモータ駆動部210と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部212と、第1、第2エンコーダセンサ23、43からの各検出信号、ドット形成位置のズレを来たす要因としての環境温度を検出する温度センサ215などの各種センサからの検出信号を入力するためのI/O213などを備えている。また、この制御部200には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル106が接続されている。
ここで、制御部200は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置(ホスト)300、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データ等をケーブル或いはネットを介してI/F206で受信する。
そして、制御部200のCPU201は、I/F206に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部207からヘッドドライバ208に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト側のプリンタドライバで行っている。
印刷制御部207は、上述した画像データをシリアルデータでヘッドドライバ208に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッドドライバ208に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ208に対して出力する。
ヘッドドライバ208は、シリアルに入力される記録ヘッド7の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部207から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
また、CPU201は、第1リニアエンコーダ25を構成する第1エンコーダセンサ24からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて主走査モータ5に対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介して主走査モータ5を駆動する。同様に、図示しない副走査用のロータリエンコーダを構成するエンコーダセンサからの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて副走査モータ216対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介しモータドライバを介して副走査モータ61を駆動する。
また、CPU201は、第1リニアエンコーダ25が汚れなどによって正確な検出ができなくなったとき、あるいは、汚れが発生している領域などでは、第2リニアエンコーダ45を構成する第2エンコーダセンサ44からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて主走査モータ5に対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介して主走査モータ5を駆動するが、その詳細については後述する。
なお、制御部200には、各種センサ215からの検知信号が入力され、また、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル214が接続されている。
次に、この画像形成装置におけるキャリッジの位置検出とエンコーダ汚れに伴う動作不良について図5ないし図7を参照して説明する。
まず、キャリッジ3の移動走査に応じて第1エンコーダスケール23を読取る第1エンコーダセンサ24からは図5に示す検知パルス(以下、「エンコーダ信号」ともいう。信号処理した後の形状である)が制御部200に入力される。このエンコーダ信号の「L」から「H」への立ち上がり(または、「H」から「L」への立下り)などをトリガとして、内部の位置カウントのカウントアップ・ダウンをカウントし、キャリッジ3の位置を検出する。
まず、キャリッジ3の移動走査に応じて第1エンコーダスケール23を読取る第1エンコーダセンサ24からは図5に示す検知パルス(以下、「エンコーダ信号」ともいう。信号処理した後の形状である)が制御部200に入力される。このエンコーダ信号の「L」から「H」への立ち上がり(または、「H」から「L」への立下り)などをトリガとして、内部の位置カウントのカウントアップ・ダウンをカウントし、キャリッジ3の位置を検出する。
ここで、例えば図6に示すように、第1エンコーダスケール23に汚れ500が生じると、エンコーダ信号が正しく出力されず、キャリッジ3の位置ずれが発生する場合がある。例えば、第1エンコーダスケール23の位置識別部(スリット)23aを読み飛ばした場合には、図7(a)に示すように、正しいカウント値に対してカウント値が少なくなり、第1エンコーダスケール23の位置識別部23aを重複して読み取った場合には、同図(b)に示すように正しいカウント値に対してカウント値が多くなる。
このように、エンコーダ信号が正しく出力されなくなった場合、キャリッジ3の位置ずれが発生し、目標位置へ正確に移動できなくなる。また、第1エンコーダスケール23のスリットの振動やセンサ24の感度などの要因により、上述した図7で説明した現象が1動作毎に必ず発生する場合もあれば、数回に1回発生するような場合もある。したがって、汚れが生じている位置を第1エンコーダセンサ24通る回数が多いほど、位置ずれの発生のおそれが高くなる。
前述したようなエンコーダスケール22の汚れは、特に、主走査領域の両端部に配置された維持回復機構20及び空吐出受け21に対して行なう空吐出動作によって発生することが多い。空吐出動作では、用紙への着弾を伴わないインク滴の吐出や記録ヘッド4のワイピングなどを行うため、インクミストが浮遊しやすく、第1エンコーダスケール23のスリット(以下、「エンコーダスリット」という。)に汚れが付着しやすい傾向がある。
次に、キャリッジ3の主走査動作における速度プロファイルについて図8を参照する。 主走査動作では、用紙10へのインク滴の着弾ずれを防止するため、印字領域(用紙上)ではキャリッジ3を等速度で移動させながら滴吐出を行い、その前後にキャリッジ3が等速度に到達するまでの加減速領域を設けている。
なお、速度プロファイルはROM202などに格納保持され、CPU201は、第1エンコーダ25や第2エンコーダ45の検出パルスをカウントし、カウント値からキャリッジ3の位置、速度を算出し、速度プロファイルから得られる目標速度との偏差に応じて公知のPID制御を行なう場合であればPID出力制御値(モータ出力値)を算出してモータ駆動部210に与えてモータ5を駆動制御する。
次に、本発明の第1実施形態に係るキャリッジ移動制御について図9のフロー図を参照して説明する。
この実施形態は、キャリッジの加減速領域では第1エンコーダ25の検出結果でキャリッジ3を移動制御し、キャリッジの等速領域(定速領域)では第2エンコーダ45の検出結果でキャリッジ3を移動制御する例である。
この実施形態は、キャリッジの加減速領域では第1エンコーダ25の検出結果でキャリッジ3を移動制御し、キャリッジの等速領域(定速領域)では第2エンコーダ45の検出結果でキャリッジ3を移動制御する例である。
すなわち、主走査モータ5の駆動を開始し(ステップ201、以下「S201」というように表記する。)、キャリッジ3の速度が定速領域か否かを判別し(S202)、定速領域でなければ、つまり、このときは加速領域であれば、第1エンコーダ25の検出パルスをカウントしてキャリッジ3の位置、速度を算出し(S203)、算出した値と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S204)、主走査モータ5を駆動制御する。
これに対し、キャリッジ3の速度が目標速度に達して定速領域に入ったときには、定速領域に入ったときの第1エンコーダ25から得られたキャリッジ位置情報を記憶し、第2エンコーダ45の使用を開始する(S205)。
そして、定速領域中は、第2エンコーダ45のカウント数を使ってキャリッジ3の位置・速度を算出する(S207〜210)。
つまり、第2エンコーダ425の使用を終了すべきか否かを判別する(S206)。ここで、第2エンコーダ45の使用を終了するか否かは、キャリッジ3の減速開始位置より予め定めた規定ステップ数(カウント数)までキャリッジ3が移動したか否かを判別することによって行なっている。
このとき、第2エンコーダ45の使用を終了すべきでないときには、第2エンコーダ45のカウント数を元に定速領域に入ってからのキャリッジ3の位置を算出する(S207)。そして、第2エンコーダ45のカウント数で第2エンコーダ45の使用開始地点からの位置が分かるので、この位置とS205で記憶した第2エンコーダ45の使用に切り替えた位置を加算することで、動作開始からの位置を算出する(S208)。
その後、第2エンコーダ45の検出パルスのカウント数を元にキャリッジ3の速度を算出し(S209)、上記のようにして得られる、キャリッジ3の位置、速度と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S210)、主走査モータ5を駆動制御する。
そして、定速領域中にキャリッジ3の位置をチェックしておき(S206)、減速開始位置が近づいて再びキャリッジ3側の第1エンコーダ25の使用に戻す位置まできたときには、第2エンコーダ45の使用を終了した位置を記憶し、第1エンコーダ25の使用を再開する(S211)。
その後、第1エンコーダ25のカウント数を元に減速領域に入ってからのキャリッジ3の位置を算出する(S212)。そして、キャリッジ3が定速領域に入った位置と第1エンコーダ25の使用に切り替えた位置を加算することで、動作開始からの位置を算出する(S213)。
そして、キャリッジ3側の第1エンコーダ25の検出パルスのカウント数を元にキャリッジ3の速度を算出し(S214)、上記のようにして得られる、キャリッジ3の位置、速度と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S215)、主走査モータ5を駆動制御する。
そして、キャリッジ3が停止する(S216)。
このように、キャリッジ側の第1エンコーダと、キャリッジと逆位相で移動走査される逆位相部材側の第2エンコーダの検出結果に応じてキャリッジの移動制御を行う構成としたので、キャリッジ側のエンコーダスケールの汚れが発生したときでも、記録ヘッドから相対的に離れた位置にある逆位相部材側のエンコーダシートを含む第2エンコーダ側を使用してキャリッジの移動制御を行うことができ、簡単な構成でエンコーダスケールの汚れに伴う動作不良を低減することができる。
特に、加減速領域では第1エンコーダの検出結果を、定速領域では第1、第2エンコーダの検出結果を使用してキャリッジの移動制御を行なうことで、キャリッジ位置の正確な検出を行なうことができる。
すなわち、通常はキャリッジ側の第1エンコーダ25を用いてキャリッジの位置検出を行なうが、ただインクミストによって第1エンコーダ25が汚れてしまうため、インクミストが付着しにくい(ミスト発生源から遠い)制振部材側の第2エンコーダ45を用いることが考えられる。しかしながら、キャリッジ3と制振部材(逆位相部材)42とがベルト8で繋がれているため、キャリッジ3の加速減速時には、ベルト8のたわみが発生することで、キャリッジ3と制振部材42との対応関係が一致しないことがある。そこで、上記実施形態のように、加速減速時には(汚れがあっても)キャリッジ3側の第1エンコーダ23を用い、等速時には制振部材42側の第2エンコーダ45を用いることで、画像形成時のキャリッジ3の位置検出精度が向上し、画質の乱れなどを防止できる。
次に、本発明の第2実施形態について図10のフロー図を参照して説明する。
この実施形態は、キャリッジ3側の第1エンコーダスケール23の汚れ領域を検出する例である。
この実施形態は、キャリッジ3側の第1エンコーダスケール23の汚れ領域を検出する例である。
すなわち、まず、タイミングベルト8が撓まない速度でモータ5の駆動を開始し(S301)、汚れ領域判定のための第1、第2エンコーダ25、45のカウントを開始し、このときのキャリッジ位置(位置1とする。)を記憶する(S302)。そして、一定時間経過後(S303)、第1エンコーダ25のカウント数を取得し(S304)、第2エンコーダ45のカウント数を取得して(S305)、2つのエンコーダ25、45のカウント値の差が予め定めた閾値以上か否かを判別する(S306)。
ここで、キャリッジ3が第1エンコーダ25の汚れた領域に入ってくると、制振部材42側の第2エンコーダ45のカウント値よりもキャリッジ3側の第1エンコーダ25のカウント値の方が少なくなるので、カウント値の差が閾値以上になったときには、記憶した位置1(S502)を汚れ領域開始位置(汚れ開始区間)として記憶する(S307)。
その後、同様に、汚れ領域判定のための第1、第2エンコーダ25、45のカウントを開始し、このときのキャリッジ位置(位置2とする。)を記憶する(S308)。そして、一定時間経過後(S309)、第1エンコーダ25のカウント数を取得し(S310)、第2エンコーダ45のカウント数を取得して(S311)、2つのエンコーダ25、45のカウント値の差が予め定めた閾値以内か否かを判別する(S312)。
ここで、キャリッジ3が第1エンコーダ25の汚れた領域から出ると、制振部材42側の第2エンコーダ45のカウント値とキャリッジ3側の第1エンコーダ25のカウント値の差が少なくなるので、カウント値の差が閾値以内になったときには、記憶した位置2(S308)を汚れ領域終了位置(汚れ終了区間)として記憶する(S313)。
このようにして、第1エンコーダ25の位置1から位置2を汚れ領域として検出することができるので、汚れ領域を避けて加減速を行なったり、汚れ領域では第2エンコーダを使用してキャリッジ移動制御を行なうようにすることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図11及び図12を参照して説明する。
まず、印刷時に、常にキャリッジ3を主走査範囲の端から端まで動かすと印刷速度が遅くなることから、印刷領域が狭い場合には、キャリッジ3の移動範囲を狭くして印刷速度を向上させることが行われる。例えば、当該スキャン(走査)における印字終了位置から次のスキャンの印字開始位置まで最短でキャリッジ3を移動させる制御を行なう。
まず、印刷時に、常にキャリッジ3を主走査範囲の端から端まで動かすと印刷速度が遅くなることから、印刷領域が狭い場合には、キャリッジ3の移動範囲を狭くして印刷速度を向上させることが行われる。例えば、当該スキャン(走査)における印字終了位置から次のスキャンの印字開始位置まで最短でキャリッジ3を移動させる制御を行なう。
このとき、図11に示すように、キャリッジ3の移動領域上、汚れ500がある領域(ここでは汚れ領域500という。)で加減速を行なう場合が生じるが、汚れ領域500ではキャリッジ3側の第1エンコーダ23を使用するので、加減速領域が汚れ領域500にかかることは避ける必要がある。
そこで、ここでは、図12に示すように、キャリッジ3の加速領域(減速領域の場合も同じ)が汚れ領域500にかからないようにキャリッジ3の移動開始位置をずらすように制御している。加速区間長は予め定まっているので、汚れ領域500から加速区間分離れた地点を移動開始位置とすればよい。なお、汚れ領域の検出については前記第2実施形態で説明したとおりである。
次に、本発明の第4実施形態について図13のフロー図を参照して説明する。
この実施形態は、汚れがない領域では第1エンコーダ25の検出結果でキャリッジ3を移動制御し、汚れ領域では第2エンコーダ45の検出結果でキャリッジ3を移動制御する例である。
この実施形態は、汚れがない領域では第1エンコーダ25の検出結果でキャリッジ3を移動制御し、汚れ領域では第2エンコーダ45の検出結果でキャリッジ3を移動制御する例である。
すなわち、主走査モータ5の駆動を開始し(S401)、キャリッジ3の位置が汚れ領域に入ったか否かを判別し(S402)、汚れ領域でなければ、第1エンコーダ25の検出パルスをカウントしてキャリッジ3の位置、速度を算出し(S403)、算出した値と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S404)、主走査モータ5を駆動制御する。なお、汚れ領域に入ったか否かは最新の位置情報により判別する。
これに対し、キャリッジ3の位置が汚れ領域に入ったときには、汚れ領域に入ったときの第1エンコーダ25から得られたキャリッジ位置情報を記憶し、第2エンコーダ45の使用を開始する(S405)。
そして、第2エンコーダ425の使用を終了すべきか否かを判別する(S406)。ここで、第2エンコーダ45の使用を終了するか否かは、キャリッジ3の位置が汚れ領域を脱した否かを判別することによって行なっている。
このとき、第2エンコーダ45の使用を終了すべきでないときには、第2エンコーダ45のカウント数を元に汚れ領域に入ってからのキャリッジ3の位置を算出する(S407)。そして、第2エンコーダ45のカウント数で第2エンコーダ45の使用開始地点からの位置が分かるので、この位置とS205で記憶した第2エンコーダ45の使用に切り替えた位置を加算することで、動作開始からの位置を算出する(S408)。
その後、第2エンコーダ45の検出パルスのカウント数を元にキャリッジ3の速度を算出し(S409)、上記のようにして得られる、キャリッジ3の位置、速度と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S410)、主走査モータ5を駆動制御する。
そして、汚れ領域中にキャリッジ3の位置をチェックしておき(S406)、汚れ領域を脱して再びキャリッジ3側の第1エンコーダ25の使用に戻す位置まできたときには、第2エンコーダ45の使用を終了した位置を記憶し、第1エンコーダ25の使用を再開する(S411)。
その後、第1エンコーダ25のカウント数を元に汚れ領域に入ってからのキャリッジ3の位置を算出する(S412)。そして、キャリッジ3が汚れ領域を脱した位置と第1エンコーダ25の使用に切り替えた位置を加算することで、動作開始からの位置を算出する(S413)。
そして、キャリッジ3側の第1エンコーダ25の検出パルスのカウント数を元にキャリッジ3の速度を算出し(S414)、上記のようにして得られる、キャリッジ3の位置、速度と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S415)、主走査モータ5を駆動制御する。
そして、キャリッジ3が停止する(S416)。
すなわち、ここでは動作開始位置から汚れ領域に入るまではキャリッジ側の第1エンコーダを使用し、汚れ領域中では第2エンコーダを使用し、汚れ領域を脱したら、再びキャリッジ側の第1エンコーダを使用する。このように、キャリッジ側のエンコーダシートを最大限に利用することにより、定速領域でも僅かながらのベルトのたるみなどによる誤差が生じるような場合には、より高精度な制御が可能となる。
次に、本発明の第5実施形態について図14のフロー図を参照して説明する。
この実施形態は、第1エンコーダ25の第1エンコーダスケール23の全領域で汚れの有無を検出する例である。
この実施形態は、第1エンコーダ25の第1エンコーダスケール23の全領域で汚れの有無を検出する例である。
すなわち、タイミングベルト8が撓まない速度でモータ5の駆動を開始し(S501)、汚れ領域判定のための第1、第2エンコーダ25、45のカウントを開始し、このときのキャリッジ位置(位置1とする。)を記憶する(S502)。そして、一定時間経過後(S503)のキャリッジ3の位置を位置2として記憶する(S504)。
その後、第1エンコーダ25のカウント数を取得し(S505)、第2エンコーダ45のカウント数を取得して(S506)、2つのエンコーダ25、45のカウント値の差が予め定めた閾値以上か否かを判別する(S506)。
そして、カウント値の差が閾値以上であるときには、記憶した位置1〜位置2の領域を汚れ領域(区間)として追加記憶し(S508)、閾値以上でないときは上記の処理を繰り返し、停止位置になったとき(S509)には、モータを停止する(S510)。
このようにして第1エンコーダスケールの全領域で汚れ領域を検出することができる。
次に、本発明の第6実施形態について図15の平明説明図を参照して説明する。
この実施形態は、制振部材作用を持たないで、キャリッジ3と逆位相で主走査方向に移動する逆位相部材142を備えたものである。逆位相部材142は、キャリッジ3と質量が同じでない部材である。その他の構成は前記図2で説明した同様である。
この実施形態は、制振部材作用を持たないで、キャリッジ3と逆位相で主走査方向に移動する逆位相部材142を備えたものである。逆位相部材142は、キャリッジ3と質量が同じでない部材である。その他の構成は前記図2で説明した同様である。
第1エンコーダスケールの汚れによるキャリッジ位置検出の誤りを防止するためは、逆位相部材は制振作用まで有する必要はない。
次に、本発明の第7実施形態について図16のフロー図を参照して説明する。
この実施形態は、第1エンコーダスケール23に汚れ領域がないときには、第1エンコーダ25の検出結果のみを使用してキャリッジ3の移動制御を行なう例である。
この実施形態は、第1エンコーダスケール23に汚れ領域がないときには、第1エンコーダ25の検出結果のみを使用してキャリッジ3の移動制御を行なう例である。
すなわち、主走査モータ5の駆動を開始し(S601)、第1エンコーダスケール23に汚れ領域があるか否かを判別し(S602)、汚れ領域があるときは、前記第1実施形態(あるいは第4実施形態)と同様な処理を行なう。
これに対し、第1エンコーダスケール23に汚れ領域がないときには、第1エンコーダ25の検出パルスをカウントしてキャリッジ3の位置、速度を算出し(S603)、算出した値と速度プロファイルからの目標速度に応じてモータ出力値を算出して(S604)、主走査モータ5を駆動制御し、キャリッジ3が停止したとき処理を終了する(S605)。
これにより、第1エンコーダスケールに汚れがないときには、第1エンコーダのみを使用することで高精度なキャリッジ移動制御を行なうことができる。
上述したように、第1、第2エンコーダを使用したキャリッジ移動制御や第1エンコーダスケールの汚れ領域の検出処理はROMなどに格納されたプログラムによってコンピュータに行なわせることができ、このプログラムは、記憶媒体に記憶して提供することができ、或いはインターネットネットなどのネットワークを通じてダウンロードすることで提供される。また、上記実施形態で説明した画像形成装置とホスト側(情報処理装置)とを組み合わせて画像形成システムを構成することもできる。
3 キャリッジ
4 記録ヘッド
23 第1エンコーダスケール
24 第1エンコーダセンサ
25 第1エンコーダ
43 第2エンコーダスケール
44 第2エンコーダセンサ
45 第2エンコーダ
200 制御部
4 記録ヘッド
23 第1エンコーダスケール
24 第1エンコーダセンサ
25 第1エンコーダ
43 第2エンコーダスケール
44 第2エンコーダセンサ
45 第2エンコーダ
200 制御部
Claims (5)
- 液滴を吐出する記録ヘッドが搭載されて移動走査されるキャリッジと、
前記キャリッジの移動方向に沿って配置された第1エンコーダスケール及び前記第1エンコーダスケールを読み取る第1エンコーダセンサからなる第1エンコーダと、
前記キャリッジと逆位相で移動走査される逆位相部材と、
前記逆位相部材の移動方向に沿って配置された第2エンコーダスケール及び前記第2エンコーダスケールを読み取る第2エンコーダセンサからなる第2エンコーダと、
前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジの移動制御を行う手段と、を備えている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記逆位相部材が前記キャリッジの加減速に伴う振動を抑制する制振部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記キャリッジの加減速領域では前記第1エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御し、前記キャリッジの等速領域では前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果を対比して前記第1エンコーダの汚れ領域を判別し、前記第1エンコーダの汚れ領域では前記第2エンコーダの検出結果に応じて前記キャリッジを移動制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第1エンコーダと前記第2エンコーダの検出結果を対比して前記第1エンコーダの汚れ領域を判別し、前記第1エンコーダの汚れ領域がないときには前記第1エンコーダの検出結果のみに応じて前記キャリッジを移動制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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