JP2003341168A - キャリッジ支持構造及び画像形成装置 - Google Patents

キャリッジ支持構造及び画像形成装置

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JP2003341168A
JP2003341168A JP2002152736A JP2002152736A JP2003341168A JP 2003341168 A JP2003341168 A JP 2003341168A JP 2002152736 A JP2002152736 A JP 2002152736A JP 2002152736 A JP2002152736 A JP 2002152736A JP 2003341168 A JP2003341168 A JP 2003341168A
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Masahiko Aiba
正彦 相羽
Takahiro Fukunaga
高弘 福永
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のキャリッジを副走査方向に併設するに
際し、各キャリッジの走査方向を平行に設定することが
でき、これによって画像品質の劣化を回避することがで
きるキャリッジ支持構造及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成部4に、上下に配設された第1
及び第2のキャリッジ41,42を備えさせる。各キャ
リッジ41,42の間にガイドシャフト43を、両外側
にスライドシャフト44,45を配設する。これらシャ
フト43,44,45によって、キャリッジ41,42
を主走査方向に互いに逆位相で移動可能に支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ等に代表される画像形成装置に係る。特に、本発
明は、キャリッジが主走査方向に移動しながら画像形成
動作を行う画像形成装置において、このキャリッジを複
数備えさせて画像形成動作の高効率化を図った場合の各
キャリッジの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェット方式の画像形成
装置(以下、インクジェットプリンタと称す)では、連
続給紙される記録用紙の表面にインク滴が吐出されて順
に画像形成が行われる。この画像形成動作として、例え
ば特開平6−198998号公報に開示されているよう
に、インクヘッド及びインクカートリッジがキャリッジ
に搭載され、このキャリッジが記録用紙の搬送方向に直
交する主走査方向で往復移動しながらインクヘッドから
記録用紙の表面にインク滴を吐出する方式が一般に知ら
れている。
【0003】このキャリッジを走査させるための機構と
しては、上記公報にも開示されているように、主走査方
向に延びるガイドシャフトが備えられ、このガイドシャ
フトによって1個のキャリッジが主走査方向にスライド
移動自在に支持されている。また、モータ等の駆動源に
連繋されて主走査方向に延びるタイミングベルトが配設
され、このタイミングベルトの一部がキャリッジに固定
されている。これにより、駆動源の駆動によるタイミン
グベルトの走行に伴ってキャリッジがガイドシャフトに
案内されながら主走査方向に往復移動可能となってい
る。
【0004】また、上記公報に開示されているガイドシ
ャフトによるキャリッジの支持構造としては、キャリッ
ジに設けられた互いに平行でない2平面から成る当接部
によってガイドシャフトを挟持し、バネ弾性力によって
キャリッジをガイドシャフトに押圧している。これによ
り、キャリッジとガイドシャフトとの間のガタを無くし
てキャリッジがスムーズに走査できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のイ
ンクジェットプリンタにおいては、画像形成動作の高速
化を図って、単位時間当たりの画像形成枚数をできるだ
け増加させたいといった要求がある。
【0006】この要求に応える手段の一つとしてキャリ
ッジの走査速度の高速度化を図ることが掲げられる。つ
まり、モータ等の駆動源として高速度のものを採用し、
キャリッジが主走査方向に一往復するのに要する時間を
短縮化して画像形成動作の高速化を図るようにする。
【0007】しかしながら、キャリッジの走査速度の高
速度化を図った場合、キャリッジの加速時及び減速時に
おけるプリンタ全体としての振動が大きくなり、動作音
が大きくなったり、高画質な画像形成動作に支障を来し
てしまう可能性がある。特に、上述した公報に開示され
ているように、バネ弾性力によってキャリッジをガイド
シャフトに押圧しているものにあっては、キャリッジの
走査速度の高速度化に伴う振動の増大によってバネ弾性
力に抗してキャリッジがガイドシャフトから瞬間的に離
間してしまう可能性がある。この場合、キャリッジの安
定した走査が行えなくなり、インク滴の着弾位置にズレ
が生じて画像品質の劣化を招いてしまうことになる。
【0008】この点に鑑み、本発明の発明者は、複数の
キャリッジを副走査方向に併設し、各キャリッジの走査
動作によって同時に複数箇所での画像形成動作を並行さ
せ、これにより、単位時間当たりの画像形成面積を拡大
することについて考察した。これによれば、1枚の記録
用紙の全体に画像形成を行うために要する時間の短縮化
を図ることができ、キャリッジの走査速度の高速度化を
図ることなしに、単位時間当たりの画像形成枚数を増加
できる。
【0009】ところが、このように複数のキャリッジを
副走査方向に併設した構成を採用する場合、従来と同様
のキャリッジ支持構造によって個々のキャリッジを支持
したのでは、各キャリッジがそれぞれ個別のガイドシャ
フトによって支持されることになる。このため、各キャ
リッジを個別に支持している各ガイドシャフト同士の平
行度が僅かでもずれている場合には、各キャリッジの走
査方向が平行でなくなり、インク滴の着弾位置を適切な
位置に設定することができなくなって画像品質の劣化を
招いてしまうことになる。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、複数のキャリッジを
副走査方向に併設するに際し、各キャリッジの走査方向
を平行に設定することができ、これによって画像品質の
劣化を回避することができるキャリッジ支持構造及び画
像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、副走査方向に
併設された複数キャリッジそれぞれを個別のガイド部材
によって独立して支持するのではなく、各キャリッジを
共通のガイド部材によって主走査方向に案内可能に支持
することで、各キャリッジの走査方向の平行度が良好に
確保されるようにしている。
【0012】−解決手段− 具体的には、記録ヘッドを搭載し記録媒体に対する画像
形成動作時に主走査方向に移動するキャリッジを支持す
るための構造を前提とする。このキャリッジ支持構造に
対し、上記キャリッジを副走査方向に亘って複数個備え
させ、各キャリッジの走査に伴う画像形成動作を同時に
行うことで単位時間当たりの画像形成面積が大きく得ら
れるようにする。そして、各キャリッジを、共通のガイ
ド部材によって主走査方向に案内されるようそれぞれ支
持する。
【0013】従来と同様のキャリッジ支持構造をそのま
ま複数キャリッジの支持構造として適用した場合には、
各キャリッジがそれぞれ個別のガイドシャフトによって
支持されることになるため、各キャリッジを支持してい
るガイドシャフト同士の平行度が僅かでもずれている場
合には、各キャリッジの走査方向が平行でなくなり、画
像品質の劣化を招いてしまう可能性がある。本解決手段
によれば、各キャリッジを共通のガイド部材によって支
持しているため、各キャリッジ相互の位置精度を良好に
得ることができ、且つ各キャリッジの走査方向を平行に
することができて、良好な画像品質を得ることができ
る。例えばガイド部材の配置状態に誤差が存在する場合
には、その誤差の影響を各キャリッジが共に同等に受け
ることになり、互いの相対位置にズレが生じることはな
い。このため、各キャリッジの相対位置の精度を良好に
確保して良好な画像形成動作を行うことができる。
【0014】上記ガイド部材の具体的な構成としては、
断面が円形で且つ主走査方向に延びるシャフト部材が採
用されている。また、各キャリッジは、ガイド部材の外
面であってそれぞれ異なる領域に当接し、このガイド部
材上の当接面によってそれぞれ主走査方向に案内され
る。これにより、断面が円形のシャフト部材における外
周面上の互いに異なる円弧部分を利用して各キャリッジ
を、互いに干渉させることなしに主走査方向に案内する
ことが可能になる。つまり、キャリッジを2個備えさせ
る場合には、シャフト部材の外周面の略半円弧をそれぞ
れ利用して各キャリッジを主走査方向に案内することが
可能である。同様に、キャリッジを3個備えさせる場合
には、シャフト部材の外周面の略1/3円弧をそれぞれ
利用して各キャリッジを主走査方向に案内することが可
能である。
【0015】シャフト部材を使用したキャリッジ支持構
造の一形態として、各キャリッジに、主走査方向に延び
且つ互いに交差する2平面を有する軸受け部分をそれぞ
れ備えさせ、この軸受け部分の2平面をシャフト部材の
外面に当接させることが掲げられる。これによれば、各
キャリッジの軸受け部分の2平面は、シャフト部材の外
面に線接触しながら主走査方向に案内されることにな
る。つまり、軸受け部分に円弧状の凹部を形成して、こ
れをシャフト部材の外面に当接させる場合には、この凹
部の円弧形状に高い加工精度が要求されるが、本解決手
段の如く、2平面の一部をシャフト部材の外面に線接触
させるようにすれば高い加工精度は要求されないため実
用性の高い軸受け部分が得られる。
【0016】そして、この軸受け部分に形成されている
2平面をシャフト部材の外面に押圧させた場合には、キ
ャリッジがシャフト部材から離間してしまうことを抑制
でき、よりいっそう安定したキャリッジの走査動作を実
現することができて、画像品質の更なる向上を図ること
ができる。
【0017】各キャリッジに搭載されている記録ヘッド
同士の副走査方向の間隔寸法としては、個々の記録ヘッ
ドの副走査方向長さの2N倍(Nは整数)に設定されて
いる。これにより、記録媒体の送り寸法を一定値としな
がら全ての記録ヘッドを同時に使用して画像形成動作を
行わせることができ、画像形成動作の高効率化を図るこ
とができる。例えば、図4(c)に示すように2つのキ
ャリッジ41,42を備えさせ且つ「N=1」とした場
合、一方のキャリッジ41の記録ヘッド41aによって
記録媒体Pの先端からの距離が「4L〜5L」の領域E
に対する画像形成動作と、他方のキャリッジ42の記録
ヘッド42aによって記録媒体Pの先端からの距離が
「1L〜2L」の領域Bに対する画像形成動作とが同時
に行われる。この場合の記録媒体Pの送り寸法(副走査
方向への送り量)は、「2L」の一定値に維持される。
つまり、図4(a)に示す状態から図4(g)に示す状
態まで記録媒体Pが一定の送り寸法(2L)で間欠的に
搬送されながら画像形成動作が順次行われていくことに
なる。
【0018】また、一対のキャリッジ同士を、互いに逆
位相で主走査方向に移動させるようにすれば、キャリッ
ジの加減速に伴う慣性力の影響によって発生する装置本
体の振動を低減することが可能になる。このため、振動
の影響によって動作音が大きくなったり記録媒体上の画
像形成位置にズレが生じてしまったりするといった状況
が回避できる。
【0019】加えて、各キャリッジ同士の間に、記録媒
体のキャリッジ側への浮き上がりを阻止する保持手段を
配設している。上述した如く、キャリッジを副走査方向
に亘って複数個備えさせた場合には、キャリッジの副走
査方向の両側に位置して記録媒体を挟持搬送する一対の
ローラの軸間距離が長くなり、これに伴って記録媒体が
キャリッジ側へ浮き上がりやすくなってしまう。本解決
手段では、各キャリッジ同士の間に保持手段を配設する
ことにより、この浮き上がりを抑制し、記録媒体が記録
ヘッドに接触してしまったり、記録媒体上における画像
形成位置にズレが生じてしまったりすることを回避でき
る。
【0020】また、各キャリッジに、タイミングフェン
スに対向配置されることによりキャリッジ位置の検出を
行う検出器を設け、各キャリッジの検出器が共通のタイ
ミングフェンスに対向して配置されるようにした場合に
は、タイミングフェンスを各々のキャリッジに別に設け
る場合に対してタイミングフェンス相互間のバラツキに
よるインク吐出位置の変動が低減できるのみならず、タ
イミングフェンスの共用化を図ることができ、部品点数
の増加を回避することができる。
【0021】ガイド部材として、主走査方向に延びる2
本のシャフト部材を備えさせる。一方のシャフト部材は
キャリッジ上の少なくとも1箇所に当接してキャリッジ
を支持している一方、他方のシャフト部材はキャリッジ
上の少なくとも2箇所に当接してキャリッジを支持して
いる。そして、各シャフト部材との当接位置を頂点とす
る多角形の重心位置において各キャリッジをシャフト部
材側に向けて付勢している。これにより、各シャフト部
材に対するキャリッジの押圧力を均等に得ることができ
る。つまり、一方のシャフト部材に対する押圧力のみが
大きくなって走査動作が不安定になってしまうといった
ことを回避でき、各キャリッジの走査動作の安定化を図
ることができる。
【0022】また、上記各解決手段に係るキャリッジ支
持構造によって主走査方向に案内されるよう支持された
複数のキャリッジを備えた画像形成装置も本発明の技術
的思想の範疇である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】(第1実施形態)先ず、第1実施形態につ
いて説明する。本形態では、記録媒体としての記録用紙
を鉛直上方に搬送しながら画像形成動作を行うカラーイ
ンクジェットプリンタに本発明を適用した場合について
説明する。
【0025】−カラーインクジェットプリンタの構成説
明− 先ず、第1実施形態について説明する。図1は、本形態
に係るカラーインクジェットプリンタ1の内部構成を示
す側面図である。
【0026】この図1に示すように、本形態に係るイン
クジェットプリンタ1は、給紙部2、搬送部3、画像形
成部4及び排出部5を備えている。
【0027】給紙部2は、互いに異なる種類の記録用紙
Pを収容した複数(本形態では2個)の給紙カセット2
1,22及びこれら給紙カセット21,22に対応した
ピックアップローラ23,24を備えている。そして、
画像形成動作開始時には、選択された給紙カセット2
1,(22)内の記録用紙Pのうち最も上側の一枚の記
録用紙Pのみをピックアップローラ23,(24)によ
って取り出して搬送部3に向けて送り出すようになって
いる。
【0028】搬送部3は、給紙部2より一枚ずつ供給さ
れる記録用紙Pを、画像形成部4に向けて上方へ搬送す
るためのものであり、搬送ローラ対31,32を備えて
いる。この搬送ローラ対31,32は、記録用紙Pを後
述する記録ヘッド41a,42aとプラテン48との間
に送り込む際に、記録ヘッド41a,42aからのイン
ク滴が記録用紙Pの適切な位置に吹き付けられるよう
に、記録用紙Pの搬送タイミングを調整するものであ
る。
【0029】本形態の特徴は画像形成部4にある。以
下、この画像形成部4について説明する。この画像形成
部4は、搬送部3の搬送ローラ対31,32から搬送さ
れた記録用紙Pに対して画像形成を行うためのものであ
り、上下に配設された第1及び第2のキャリッジ41,
42を備えている。
【0030】図2は、図1におけるII矢視図である。こ
の図に示すように、第1及び第2の各キャリッジ41,
42は、この両者間に配設されたガイド部材としてのガ
イドシャフト43と、それぞれの両外側(第1キャリッ
ジ41の下側及び第2キャリッジ42の上側)に配設さ
れたスライドシャフト44,45とによって支持されて
いる。
【0031】ガイドシャフト43及びスライドシャフト
44,45は、共にキャリッジ41,42の主走査方向
(図1において紙面に直交する方向)に延びる断面円形
の金属製シャフト部材で構成されている。また、ガイド
シャフト43は、スライドシャフト44,45よりも僅
かに大径のものが採用されている。
【0032】下側に位置している第1キャリッジ41
は、記録用紙Pの搬送路側(図1の右側)に向けて第1
記録ヘッド41aが設けられていると共に、上下各面に
は軸受け部分を構成する軸受け部材41b,41cが備
えられている。上面に備えられている2つの軸受け部材
41b,41bの上部には、曲率半径がガイドシャフト
43の半径に略一致する凹部41dが形成されている。
一方、下面に備えられている軸受け部材41cの下部に
は、曲率半径がスライドシャフト44の半径に略一致す
る凹部41eが形成されている。
【0033】同様に、上側に位置している第2キャリッ
ジ42は、記録用紙Pの搬送路側に向けて第2記録ヘッ
ド42aが設けられていると共に、上下各面には軸受け
部材42b,42cが備えられている。下面に備えられ
ている2つの軸受け部材42b,42bの下部には、曲
率半径がガイドシャフト43の半径に略一致する凹部4
2dが形成されている。一方、上面に備えられている軸
受け部材42cの上部には、曲率半径がスライドシャフ
ト45の半径に略一致する凹部42eが形成されてい
る。
【0034】そして、ガイドシャフト43に凹部41
d,42dが、下側のスライドシャフト44に凹部41
eが、上側のスライドシャフト45に凹部42eがそれ
ぞれ嵌り合うように各キャリッジ41,42が装着され
ており、これによって各キャリッジ41,42は各シャ
フト43,44,45によって主走査方向に移動自在に
支持されている。
【0035】また、本形態にあっては、各キャリッジ4
1,42に備えられている記録ヘッド41a,42a同
士の間の副走査方向の間隔は、個々の記録ヘッド41
a,42aの副走査方向長さの2倍に設定されている。
つまり、図4に示すように、各キャリッジ41,42に
搭載されている記録ヘッド41a,42aの個々の副走
査方向の長さを「L」とした場合、記録ヘッド41a,
42a間の副走査方向の間隔寸法は「2L」に設定され
ている。
【0036】各キャリッジ41,42をガイドシャフト
43及びスライドシャフト44,45に沿って移動させ
るためのキャリッジ移動機構の構成としては、図2に示
すように、ガイドシャフト43の延長方向の一方側に駆
動モータ46が配設されている。この駆動モータ46の
出力軸には駆動プーリ46aが回転一体に取り付けられ
ている。一方、ガイドシャフト43の延長方向の他方側
には従動プーリ46bが配設されている。これら両プー
リ46a,46bの間にはタイミングベルト47が架け
渡されており、このタイミングベルト47の一部に各キ
ャリッジ41,42の軸受け部材41b,42bが固定
されている。
【0037】このため、上記駆動モータ46の駆動に伴
うタイミングベルト47の走行によって各キャリッジ4
1,42が同期してガイドシャフト43の延長方向に移
動可能となっている(図2における矢印参照)。また、
タイミングベルト47に対する各キャリッジ41,42
の固定位置としては、一方のキャリッジ41が主走査方
向の一端側に位置している際に他方のキャリッジ42が
主走査方向の他端側に位置するように、タイミングベル
ト47の周長を2等分する位置に各キャリッジ41,4
2がそれぞれ固定されている。これにより、各キャリッ
ジ41,42は互いに移動方向が逆向きとなる所謂逆位
相で走査するようになっている。
【0038】このように、各キャリッジ41,42同士
を互いに逆位相で主走査方向に移動させるようにしたこ
とにより、キャリッジ41,42の加減速に伴う慣性力
の影響によって発生する装置本体の振動を低減すること
が可能になり、動作音が大きくなったり記録用紙P上の
インク滴の着弾位置にズレが生じてしまったりするとい
ったことが回避できる。
【0039】また、各キャリッジ41,42には、Bk
(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イ
エロー)の各インクを個別に収容したインクカートリッ
ジ61〜64が搭載されている。上記記録ヘッド41
a,42aには、各インクカートリッジ61〜64から
延びる図示しない供給路に繋がる複数のインクノズルが
設けられている。このインクノズルは、同色のインク滴
を吐出するインクノズルがインクヘッドの延長方向(図
1における上下方向)に並設されている。
【0040】また、各キャリッジ41,42の側方(図
2における手前側)には、ガイドシャフト43の延長方
向に沿ってタイミングフェンス(図1及び図2では図示
省略)が配設されている。図3は、このタイミングフェ
ンス49の配設位置周辺を示す斜視図である。各キャリ
ッジ41,42には、このタイミングフェンス49に対
向し且つこのタイミングフェンス49上に設けられてい
るピッチマークを検出可能な検出器としての位置検出セ
ンサ41A,42Aが備えられている。つまり、この位
置検出センサ41A,42Aによってタイミングフェン
ス49上のピッチマークを検出することにより、個々の
キャリッジ41,42とタイミングフェンス49との相
対位置を検出して、現在のキャリッジ41,42の位置
が認識できるように構成されている。具体的には、この
位置検出センサ41A,42Aからの出力信号(カウン
ト数や時間間隔)に基づいてキャリッジ41,42の位
置を検知し、このキャリッジ41,42の移動距離や移
動速度を認識して、所望の位置までキャリッジ41,4
2を移動させることができるように駆動モータ46の制
御を行ったり、インクノズルからのインク滴の吐出タイ
ミングを制御したりしている。
【0041】また、この画像形成部4には、各インクキ
ャリッジ41,42に対向してプラテン48が配設され
ている。つまり、上記搬送部3から搬送された記録用紙
Pに対し、このプラテン48上に位置する領域に対して
各キャリッジ41,42の記録ヘッド41a,42aか
らインク滴を吐出して記録用紙Pに画像形成を行うよう
になっている。
【0042】更に、上下一対の記録ヘッド41a,42
aの略中間位置には保持手段としての拍車ローラ4Aが
配設されている。この拍車ローラ4Aはプラテン48上
の記録用紙Pがキャリッジ41,42側へ浮き上がらな
いように押さえ込むための部材である。以上が、画像形
成部4の構成である。
【0043】上述の如く構成された画像形成部4の排紙
側に設けられている排出部5は、画像形成が行われた記
録用紙Pを回収する部分であり、記録用紙P上のインク
を乾燥させるための図示しないインク乾燥部、複数の排
出ローラ51〜54及び排出トレイ55を備えている。
【0044】また、本カラーインクジェットプリンタ1
は各部を制御する図示しないコントロールユニットを有
している。尚、以下に説明するカラーインクジェットプ
リンタ1での処理および動作は、このコントロールユニ
ットが制御するものとする。
【0045】−画像形成動作の説明− 次に、上述の如く構成されたインクジェットプリンタ1
の画像形成動作について説明する。先ず、図示しないコ
ンピュータ等の外部端末から画像情報に基づく画像形成
要求がインクジェットプリンタ1に対してなされる。画
像形成要求を受信したインクジェットプリンタ1は、画
像形成要求に応じた記録用紙Pが収容されている給紙カ
セット21,(22)を選択し、その選択された給紙カ
セット21,(22)内の記録用紙Pのうち最も上側の
一枚の記録用紙Pのみをピックアップローラ23,(2
4)によって取り出して搬送部3に向けて送り出す。
【0046】次に、搬出された記録用紙Pは、搬送部3
の搬送ローラ対31,(32)によって画像形成部4の
記録ヘッド41a,42aとプラテン48との間に送り
込まれる。
【0047】そして、画像形成部4では、各キャリッジ
41,42に備えられた記録ヘッド41a,42aのイ
ンクノズルよりプラテン48上の記録用紙Pへ、画像情
報に対応してインク滴が吹き付けられる。この時、記録
用紙Pはプラテン48上で一旦停止されている。インク
滴を吹き付けつつ、各キャリッジ41,42は、ガイド
シャフト43及びスライドシャフト44,45に案内さ
れて、主走査方向(図2における矢印参照)に互いに逆
位相で走査する。一ライン分の走査が終了すると、記録
用紙Pは、プラテン48上で副走査方向(図1における
α方向)に一定の幅だけ移動する。この各キャリッジ4
1,42の逆位相の走査動作に伴う画像形成動作と、記
録用紙Pの副走査方向への搬送とが画像情報に対応して
交互に行われることにより、記録用紙Pの全面に画像形
成がなされる。
【0048】この各キャリッジ41,42の主走査方向
への移動に伴う画像形成動作と、記録用紙Pの副走査方
向への搬送動作とについて以下に詳述する。
【0049】上述したように、各キャリッジ41,42
に備えられている記録ヘッド41a,42a同士の間の
副走査方向の間隔は、個々の記録ヘッド41a,42a
の副走査方向長さ(L)の2倍(2L)に設定されてい
る。このため、各記録ヘッド41a,42aによる画像
形成動作は以下のように行われる。図4は、この各記録
ヘッド41a,42aによる画像形成位置と、その際の
記録用紙Pの搬送位置とを示している。
【0050】先ず、搬送部3から搬送されてきた記録用
紙Pが図4(a)に示す位置に達すると、各キャリッジ
41,42が走査(図4の紙面に直交する方向へ移動)
し、且つ第1キャリッジ41の記録ヘッド41aのみが
作動して記録用紙Pの上端縁から寸法Lに亘る領域Aに
対する画像形成動作を実行する。この走査動作の終了
後、記録用紙Pは、図4(a’)に示す位置を通過した
後、図4(b)に示す位置に達する。つまり、上記寸法
2Lだけ副走査方向に移動する。
【0051】このようにして記録用紙Pが図4(b)に
示す位置に達すると、各キャリッジ41,42が走査
し、且つ第1キャリッジ41の記録ヘッド41aのみが
作動して記録用紙Pの上端縁からの距離が「2L〜3
L」の領域Cに対する画像形成動作を実行する。この走
査動作の終了後、記録用紙Pは、図4(b’)に示す位
置を通過した後、図4(c)に示す位置に達する。つま
り、上記寸法2Lだけ副走査方向に移動する。
【0052】記録用紙Pが図4(c)に示す位置に達す
ると、各キャリッジ41,42が走査し、且つ第1キャ
リッジ41の記録ヘッド41a及び第2キャリッジ42
の記録ヘッド42aの両方が作動する。これにより、第
1記録ヘッド41aによって記録用紙Pの上端縁からの
距離が「4L〜5L」の領域Eに対する画像形成動作が
行われ、且つ第2記録ヘッド42aによって記録用紙P
の上端縁からの距離が「1L〜2L」の領域Bに対する
画像形成動作が行われる。この走査動作の終了後、記録
用紙Pは上記寸法2Lだけ副走査方向に移動して図4
(d)に示す位置に達する。
【0053】記録用紙Pが図4(d)に示す位置に達す
ると、各キャリッジ41,42が走査し、且つ第1キャ
リッジ41の記録ヘッド41a及び第2キャリッジ42
の記録ヘッド42aの両方が作動する。これにより、第
1記録ヘッド41aによって記録用紙Pの上端縁からの
距離が「6L〜7L」の領域Gに対する画像形成動作が
行われ、且つ第2記録ヘッド42aによって記録用紙P
の上端縁からの距離が「3L〜4L」の領域Dに対する
画像形成動作が行われる。この走査動作の終了後、記録
用紙Pは上記寸法2Lだけ副走査方向に移動して図4
(e)に示す位置に達する。
【0054】以上の動作が継続して行われ、記録用紙P
の全面に対して画像形成がなされていく。尚、図4
(e)では、第1記録ヘッド41aによって記録用紙P
の上端縁からの距離が「8L〜9L」の領域Iに対する
画像形成動作が行われ、且つ第2記録ヘッド42aによ
って記録用紙Pの上端縁からの距離が「5L〜6L」の
領域Fに対する画像形成動作が行われている。図4
(f)では、第1記録ヘッド41aによって記録用紙P
の上端縁からの距離が「10L〜11L」の領域Kに対
する画像形成動作が行われ、且つ第2記録ヘッド42a
によって記録用紙Pの上端縁からの距離が「7L〜8
L」の領域Hに対する画像形成動作が行われている。図
4(g)では、第1記録ヘッド41aによって記録用紙
Pの上端縁からの距離が「12L〜13L」の領域Mに
対する画像形成動作が行われ、且つ第2記録ヘッド42
aによって記録用紙Pの上端縁からの距離が「9L〜1
0L」の領域Jに対する画像形成動作が行われている。
【0055】また、記録用紙Pの先端側(図4(a),
(b)で画像形成が行われる部分)の画像形成動作にあ
っては、第1記録ヘッド41aのみによる画像形成動作
を実行していたが、記録用紙Pの後端側(図4における
記録用紙Pの下端側部分)の画像形成動作において、こ
の記録用紙Pの後端縁が第1記録ヘッド41aから外れ
た位置に達した際には、第2記録ヘッド41bのみによ
る画像形成動作が実行されることになる。
【0056】このようにして画像形成が行われた記録用
紙Pは、インク乾燥部を経て、排出ローラ51〜54に
よって排出トレイ55に排出される。これにより、記録
用紙Pは印刷物としてユーザに提供されることになる。
【0057】−実施形態の効果− 以上説明したように、本形態では、各キャリッジ41,
42を、この両者間に配設した1本のガイドシャフト4
3によって主走査方向に移動可能に支持している。この
ため、各キャリッジ41,42相互の位置精度を良好に
得ることができ、且つ各キャリッジ41,42の走査方
向を平行にすることができて、良好な画像品質を得るこ
とができる。
【0058】また、各キャリッジ41,42に搭載され
ている記録ヘッド41a,42a同士の副走査方向の間
隔寸法としては、個々の記録ヘッド41a,42aの副
走査方向長さ(L)の2倍に設定しているため、記録用
紙Pの副走査方向への送り寸法を一定値(2L)としな
がら各記録ヘッド41a,42aを同時に使用して画像
形成動作を行わせることができ(図4(c)〜(g)参
照)、画像形成動作の高効率化を図ることができる。
【0059】また、各キャリッジ41,42同士の間に
拍車ローラ4Aを配設しているため、記録用紙Pがキャ
リッジ41,42側へ浮き上がってしまうことを回避で
きる。つまり、本実施形態の如く、キャリッジ41,4
2を副走査方向に亘って複数個備えさせた場合には、キ
ャリッジ41,42の副走査方向の両側に位置して記録
用紙Pを挟持搬送する一対のローラ31,51の軸間距
離が長くなり、これに伴って記録用紙Pがキャリッジ4
1,42側へ浮き上がりやすくなってしまう(図5参
照)。本実施形態では、各キャリッジ41,42同士の
間に拍車ローラ4Aを配設したことにより、この浮き上
がりを抑制し、記録用紙Pが記録ヘッド41a,42a
に接触してしまったり、記録用紙P上におけるインク滴
着弾位置にズレが生じてしまったりすることを回避でき
る。
【0060】(拍車ローラの変形例)次に、上下一対の
記録ヘッド41a,42aの略中間位置に配設されてい
る拍車ローラの変形例について説明する。
【0061】図6は、本変形例におけるキャリッジ4
1,42の周辺部分を示す側面図である。この図に示す
ように、本変形例では、記録ヘッド41a,42aの略
中間位置に上下一対の拍車ローラ4A,4Bが配設され
ている。これにより、記録用紙Pのキャリッジ41,4
2側への浮き上がりをより確実に抑制することが可能に
なる。
【0062】(キャリッジ支持構造の変形例)次に、キ
ャリッジ支持構造についての2つの変形例を説明する。
図7は、第1の変形例における第1キャリッジ41周辺
部分を示す断面図である。図8は、第2の変形例におけ
る第1キャリッジ41周辺部分を示す断面図である。
【0063】何れの変形例においても、下側の軸受け部
材41cの内部に、コイルスプリング41Bの付勢力に
よって下方に付勢された軸受け片41Cが収容されてい
る。
【0064】第1の変形例における軸受け片41Cの下
面には、曲率半径がスライドシャフト44の半径に略一
致する凹部41Dが形成されている。そして、下側のス
ライドシャフト44が、軸受け部材41cの内部に収容
され且つ上記凹部41Dに嵌り合うことでキャリッジ4
1を支持している。
【0065】また、第2の変形例における軸受け片41
Cの下面は平坦面とされ、この平坦面がスライドシャフ
ト44を押圧することによってキャリッジ41を支持し
ている。
【0066】各変形例の構成によれば、コイルスプリン
グ41Bの付勢力によって、軸受け片41Cがスライド
シャフト44を押圧し、その反力によってキャリッジ4
1の上面側の軸受け部材41bはガイドシャフト43に
押しつけられることになる。その結果、キャリッジ41
がガイドシャフト43から離間してしまうことを抑制で
き、よりいっそう安定したキャリッジ41の走査動作を
実現することができて、画像品質の更なる向上を図るこ
とができる。
【0067】尚、ここでは第1キャリッジ41の支持構
造についてのみ説明したが、第2キャリッジ42におい
ても同様の支持構成が採用されている。
【0068】また、図7に示す第1変形例では、上述し
た第1実施形態の場合と同様に、軸受け部材41b,4
2bに、曲率半径がガイドシャフト43の半径に略一致
する凹部41d,42dが形成され、ガイドシャフト4
3にこれら凹部41d,42dが嵌り合うように各キャ
リッジ41,42が装着されている。
【0069】これに対し、図8に示す第2変形例では、
軸受け部材41b,42bに、主走査方向に延び且つ互
いに交差する2平面から成る軸受け面41E,42Eを
備えさせ、これら軸受け面41E,42Eをガイドシャ
フト43の外面に当接させた構成としている。
【0070】第1変形例の如く、軸受け部材41b,4
2bに円弧状の凹部41d,42dを形成して、これを
ガイドシャフト43の外面に当接させる場合には、この
凹部41d,42dの円弧形状に高い加工精度が要求さ
れるが、本第2変形例の如く軸受け面41E,42Eの
一部をガイドシャフト43の外面に線接触させるように
すれば高い加工精度は要求されないため実用性の軸受け
構造を得ることができる。
【0071】(第2実施形態)次に、第2実施形態につ
いて説明する。本形態は、キャリッジ支持構造の変形例
である。その他の構成は上述した第1実施形態のものと
同様である。従って、ここでは、第1実施形態のものと
同一構成部材については同符号を付して説明を省略し
て、キャリッジ支持構造についてのみ説明する。また、
本実施形態のものは、記録用紙を水平方向に搬送しなが
ら画像形成動作を行うものである。
【0072】図9は本形態に係るカラーインクジェット
プリンタの画像形成部4を示す斜視図である。図10は
各キャリッジ41,42の支持構造部分のみを示すもの
であって図9におけるX矢視図である。
【0073】これら図に示すように、本形態の画像形成
部4は、各キャリッジ41,42同士の間に、互いに平
行な2本のガイドシャフト71,72が配設されてお
り、これらガイドシャフト71,72によって各キャリ
ッジ41,42を支持している。
【0074】下側に位置している第1ガイドシャフト7
1は、上述した第1実施形態におけるガイドシャフト4
3と同様に、各キャリッジ41,42のそれぞれ2箇所
に設けられている軸受け部材41b,41b、42b,
42bが当接することにより、各キャリッジ41,42
を主走査方向に移動自在に支持している。
【0075】一方、上側に位置している第2ガイドシャ
フト72は、各キャリッジ41,42同士が対向する対
向面の上端部分で挟持されており、各キャリッジ41,
42の倒れ込みを防止しながら各キャリッジ41,42
を主走査方向に移動自在に支持している。
【0076】また、各キャリッジ41,42におけるス
ライドシャフト44,45に対向する部分にはコイルス
プリング81によって支持された軸受け片82がそれぞ
れ備えられている。そして、このコイルスプリング81
が圧縮された状態で軸受け片82がスライドシャフト4
4,45に押圧されており、その反力によって各キャリ
ッジ41,42が各ガイドシャフト71,72に押しつ
けられている。
【0077】そして、本実施形態の特徴としては、キャ
リッジ41,42に対する軸受け片82の取り付け位置
にある。図11は、キャリッジ41,42を背面側(各
ガイドシャフト71,72に当接する側)から見た図で
あって、各ガイドシャフト71,72を仮想線で示し、
これらガイドシャフト71,72のキャリッジ41,4
2に対する接触面の中心位置を点O,P,Qで示してい
る。
【0078】本形態では、この各点O,P,Qを頂点と
する三角形(二等辺三角形:図11の破線参照)の重心
点Rとなる位置に対応するキャリッジ41,42の前面
側にコイルスプリング81を介して軸受け片82が取り
付けられている。この構成によれば、コイルスプリング
81の付勢力の反力が各点O,P,Qに対して均等に作
用することになる。つまり、各ガイドシャフト71,7
2に対するキャリッジ41,42の押圧力を均等に得る
ことができる。その結果、一方のガイドシャフト71,
(72)に対する押圧力のみが大きくなってキャリッジ
41,42の走査動作が不安定になってしまうといった
ことを回避でき、各キャリッジ41,42の走査動作の
安定化を図ることができる。
【0079】尚、本実施形態では、各キャリッジ41,
42毎に個別の駆動モータ46,46を備えさせ、それ
ぞれが独立して駆動可能になっている。つまり、各キャ
リッジ41,42が各々独立して走査動作が行える構成
である。また、プラテン48としてはベルト駆動方式の
ものが採用されている。
【0080】−その他の実施形態− 上述した各実施形態では、2つのキャリッジ41,42
を備えさせた場合について説明した。本発明はこれに限
らず、3つ以上のキャリッジを備えさせた場合に、全て
のキャリッジを共通のガイド部材によって主走査方向に
案内するようそれぞれ支持する構成としてもよい。また
は、3つ以上のキャリッジを備えさせた場合であって、
そのうちの少なくとも2つのキャリッジを共通のガイド
部材によって主走査方向に案内するようそれぞれ支持す
る構成としてもよい。例えば、4つのキャリッジを備え
させ且つ2本のガイド部材を備えさせて、2つのキャリ
ッジを一方のガイド部材によって支持すると共に、他の
2つのキャリッジを他方のガイド部材によって支持する
構成などが掲げられる。
【0081】また、上記実施形態にあっては、各キャリ
ッジ41,42に備えられている記録ヘッド41a,4
2a同士の間の副走査方向の間隔を、個々の記録ヘッド
41a,42aの副走査方向長さの2倍に設定してい
た。本発明はこれに限らず、記録ヘッド41a,42a
同士の間の副走査方向の間隔寸法としては、個々の記録
ヘッド41a,42aの副走査方向長さの2N倍(Nは
整数)に設定されておればよい。例えば、記録ヘッド4
1a,42a同士の間の副走査方向の間隔を、個々の記
録ヘッド41a,42aの副走査方向長さの3倍に設定
するなどの構成も採用可能である。
【0082】また、第1実施形態では、記録用紙を鉛直
上方に搬送しながら画像形成動作を行うカラーインクジ
ェットプリンタに本発明を適用した場合について説明し
た。一方、第2実施形態では、記録用紙を水平方向に搬
送しながら画像形成動作を行うカラーインクジェットプ
リンタに本発明を適用した場合について説明した。逆
に、第1実施形態やその変形例に係るキャリッジ支持構
造を、記録用紙を水平方向に搬送するインクジェットプ
リンタに適用したり、第2実施形態に係るキャリッジ支
持構造を、記録用紙を鉛直上方に搬送するインクジェッ
トプリンタに適用してもよい。また、本発明は、モノク
ロタイプのインクジェットプリンタへの適用も可能であ
る。
【0083】更に、第2実施形態では、一方のガイドシ
ャフト72の1個の接触点Q(接触面の中心点)と他方
のガイドシャフト71の2個の接触点O,P(接触面の
中心点)との合計3個の接触点を頂点とする三角形の重
心点Rに対応する位置にコイルスプリング81を介して
軸受け片82が取り付けていた。本発明はこれに限ら
ず、接触点を4箇所とし、これら接触点を頂点とする四
角形の重心点に対応する位置にコイルスプリングを介し
て軸受け片を取り付けてもよい。この接触点の個数は5
個以上であってもよく、その各点を頂点とする多角形の
重心点に対応する位置にコイルスプリングを介して軸受
け片を取り付けるようにすればよい。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明では、複数のキャ
リッジを副走査方向に併設し、各キャリッジの走査動作
によって同時に複数箇所での画像形成動作を並行させ、
これにより、単位時間当たりの画像形成面積を大きく得
るようにした構成に対し、複数キャリッジを共通のガイ
ド部材によって主走査方向に案内可能に支持している。
このため、各キャリッジ相互の位置精度を良好に得るこ
とができ、且つ各キャリッジの走査方向を平行にするこ
とができて、良好な画像品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るカラーインクジェットプリ
ンタの内部構成を示す側面図である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】タイミングフェンスの配設位置周辺を示す斜視
図である。
【図4】各記録ヘッドによる画像形成位置と記録用紙の
搬送位置とを説明するための図である。
【図5】各キャリッジ同士の間に拍車ローラを配設して
いない場合の記録用紙の浮き上がり状態を示すキャリッ
ジ周辺部分の側面図である。
【図6】拍車ローラの変形例におけるキャリッジ周辺部
分の側面図である。
【図7】キャリッジ支持構造の第1変形例におけるキャ
リッジ周辺部分を示す側面図である。
【図8】キャリッジ支持構造の第2変形例におけるキャ
リッジ周辺部分を示す側面図である。
【図9】第2実施形態における画像形成部を示す斜視図
である。
【図10】各キャリッジの支持構造を示す側面図であ
る。
【図11】キャリッジを背面側から見た図であって、各
ガイドシャフトの接触面の中心点を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ(画像形成装
置) 41 第1キャリッジ 41a 第1記録ヘッド 42 第2キャリッジ 42a 第2記録ヘッド 41b,42b 軸受け部材 41A,42A 位置検出センサ(検出器) 43 ガイドシャフト(ガイド部材) 49 タイミングフェンス 4A 拍車ローラ(保持手段) P 記録用紙(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C055 KK03 KK11 KK13 2C480 CA01 CA02 CA31 CA55 CB31 CB35 DB02 DB03 DB08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドを搭載し記録媒体に対する画
    像形成動作時に主走査方向に移動するキャリッジを支持
    するための構造であって、 上記キャリッジは、副走査方向に亘って複数個備えられ
    ており、 各キャリッジは、共通のガイド部材によって主走査方向
    に案内されるようそれぞれ支持されていることを特徴と
    するキャリッジ支持構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 ガイド部材は、断面が円形で且つ主走査方向に延びるシ
    ャフト部材であって、 各キャリッジは、ガイド部材の外面であってそれぞれ異
    なる領域に当接し、このガイド部材上の当接面によって
    それぞれ主走査方向に案内されるよう構成されているこ
    とを特徴とするキャリッジ支持構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 各キャリッジは、主走査方向に延び且つ互いに交差する
    2平面を有する軸受け部分をそれぞれ備えており、この
    軸受け部分の2平面がシャフト部材の外面に当接して主
    走査方向に案内されるよう構成されていることを特徴と
    するキャリッジ支持構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 各キャリッジの軸受け部分に形成されている2平面はシ
    ャフト部材の外面に押圧されていることを特徴とするキ
    ャリッジ支持構造。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 各キャリッジに搭載されている記録ヘッド同士の副走査
    方向の間隔寸法は、個々の記録ヘッドの副走査方向長さ
    の2N倍(Nは整数)に設定されていることを特徴とす
    るキャリッジ支持構造。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 一対のキャリッジ同士は、互いに逆位相で主走査方向に
    移動するよう構成されていることを特徴とするキャリッ
    ジ支持構造。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 各キャリッジ同士の間には、記録媒体のキャリッジ側へ
    の浮き上がりを阻止する保持手段が配設されていること
    を特徴とするキャリッジ支持構造。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 各キャリッジにはタイミングフェンスに対向配置される
    ことによりキャリッジ位置の検出を行う検出器が設けら
    れており、 各キャリッジの検出器は、共通のタイミングフェンスに
    対向して配置されていることを特徴とするキャリッジ支
    持構造。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のキャリッジ支持構造にお
    いて、 ガイド部材は、主走査方向に延びる2本のシャフト部材
    を備えており、 一方のシャフト部材はキャリッジ上の少なくとも1箇所
    に当接してキャリッジを支持している一方、他方のシャ
    フト部材はキャリッジ上の少なくとも2箇所に当接して
    キャリッジを支持しており、 各キャリッジは、各シャフト部材との当接位置を頂点と
    する多角形の重心位置においてシャフト部材側に向けて
    付勢されていることを特徴とするキャリッジ支持構造。
  10. 【請求項10】 記録ヘッドを搭載したキャリッジが主
    走査方向に移動し、このキャリッジの移動に伴って記録
    媒体上に画像形成を行う画像形成装置において、 上記請求項1〜請求項9に記載のキャリッジ支持構造に
    よって主走査方向に案内されるよう支持された複数のキ
    ャリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010228329A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Brother Ind Ltd 液体吐出装置
JP2013202978A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Brother Industries Ltd 画像形成装置
US8550583B2 (en) 2010-02-22 2013-10-08 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus, method of controlling carriage travel, and computer-readable storage medium
JP2018108743A (ja) * 2018-03-09 2018-07-12 ブラザー工業株式会社 印刷装置
JP2018538166A (ja) * 2015-11-03 2018-12-27 パノテック エス.アール.エル. 印刷ユニットの動作制御装置及び該装置を組み込むパッケージ作製機械

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