JP2010030270A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大判広幅の記録装置では複数の記録ヘッドを保持する保持部材をキャリッジに対して安定して保持したままギャップ調整を行うことが困難になっている。
【解決手段】複数の記録ヘッド20を保持するヘッドベース21と、ヘッドベース21を昇降可能に支持するキャリッジ5と、キャリッジ5を移動可能に保持するガイドロッド3と、ヘッドベース21をキャリッジ5に対して昇降させる昇降機構22とを備え、キャリッジ5にはヘッドベース21の昇降を案内する複数のガイド軸31A〜31Fが設けられ、複数ガイド軸31A〜31Fの内のガイドロッド3に最も近いガイド軸31Aをキャリッジ5に対するヘッドベース21の位置を決める位置決め軸とした。
【選択図】図2
【解決手段】複数の記録ヘッド20を保持するヘッドベース21と、ヘッドベース21を昇降可能に支持するキャリッジ5と、キャリッジ5を移動可能に保持するガイドロッド3と、ヘッドベース21をキャリッジ5に対して昇降させる昇降機構22とを備え、キャリッジ5にはヘッドベース21の昇降を案内する複数のガイド軸31A〜31Fが設けられ、複数ガイド軸31A〜31Fの内のガイドロッド3に最も近いガイド軸31Aをキャリッジ5に対するヘッドベース21の位置を決める位置決め軸とした。
【選択図】図2
Description
本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを搭載するキャリッジを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置などが知られている。このインクジェット記録装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙、メディアなどとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。
シリアル型インクジェット記録装置では、記録ヘッドを搭載したキャリッジを主従のガイド部材に摺動自在に保持し、駆動モータ、タイミングベルト及びプーリなどの主走査移動機構によって主走査方向に移動走査される。
このようなインクジェット記録装置においては、用紙と記録ヘッドのノズル面との距離(ギャップ)を一定に保つ必要があり、ギャップが一定でないと、例えば往復印刷で滴着弾位置精度がずれて画像品質が低下することになる。また、用紙の厚みは用紙によって一定でないため、用紙のノズル面との間のギャップを調整することが必要になる。
そこで、従来からギャップ調整機構(手段)を備えることが知られている。ギャップ調整機構としては、キャリッジを移動可能に保持しているガイド部材及びフレームを昇降させることでキャリッジの高さ位置を変化させる構成、キャリッジのガイド部材を昇降させることでキャリッジの高さ位置を変化させる構成、用紙を搬送する搬送ベルトを昇降させる構成、記録ヘッドに対向配置されて用紙を案内するプラテン部材を昇降させる構成などがある。
また、キャリッジ上に、記録ヘッドを保持したヘッドホルダを載置するための一部が偏心した同形状の複数の軸と、複数の軸の間に架け渡され駆動力を伝達するための動力伝達部材と、偏心した軸の少なくとも一つに、該軸を回動させる回動手段と、を有し、複数の軸は互いに平行に配置され、回動手段を回動すると複数の軸が互いに同じ角度回動することによりヘッドホルダを上下に移動させる構成としたものもある。
先ず、上述した主走査ガイド部材やフレームごとキャリッジを昇降させるなどして、記録ヘッドと用紙搬送面とのギャップを調整する構成にあっては、小型のインクジェット記録装置には向いているという利点がある。
しかしながら、特に所謂大判広幅メディアに画像形成を行う記録装置にあっては、主走査方向の長さが1000mmを超え1500mm以上のものとなるため、主走査ガイド部材やフレーム及びキャリッジを含めると、キャリッジ全体の重量が10kgf以上と重くなり、主走査のガイド部材やフレームごとキャリッジを精度よく昇降させることは困難であるという課題がある。
一方、キャリッジに対して記録ヘッドを保持するヘッドホルダを昇降可能に配置し、ヘッドホルダをカム機構によって昇降させる構成は、昇降する部分の重量を軽量化できるという利点がある。
しかしながら、このような構成にあっては、キャリッジが、主走査移動機構のガイド部材で保持される部分及びタイミングベルトによって牽引される部分(支持・牽引部分)と、カム機構によって昇降されるヘッド部分に二体化してしまうことになる。そのため、キャリッジの駆動時には、主となる支持・牽引部分でヘッド部分を牽引することとなり、キャリッジの一部に大きな力が加わり、キャリッジが変形してしまうおそれがある。そのため、キャリッジが主走査駆動されると、その変形分だけ、ヘッド部分が動いてしまい、印字ズレが生じやすくなるという課題を生じる。
特に、複数の記録ヘッドを備えて一度の主走査で画像形成できる面積を大きくする構成を採用した場合、複数の記録ヘッドを保持する保持部材をキャリッジ(支持・牽引部分)に対して安定して保持することができなくなるとともに、複数の記録ヘッドと保持部材で構成される印字部(ヘッド部分)の高さ方向の倒れが生じやすくなり、印字部を水平に保つことができない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、複数の記録ヘッドをキャリッジに対して安定して精度良く昇降可能に保持できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する複数の記録ヘッドを搭載したベース部材と、
前記ベース部材を昇降可能に支持するキャリッジと、
前記キャリッジを移動可能に保持するガイド部材と、
前記ベース部材を前記キャリッジに対して昇降させる昇降手段と、を備え、
前記キャリッジには前記ベース部材の昇降を案内する複数のガイド軸部材が設けられ、前記複数ガイド軸部材の内の1つは、前記キャリッジに対する前記ベース部材の位置を決める位置決め軸部材である
構成とした。
液滴を吐出する複数の記録ヘッドを搭載したベース部材と、
前記ベース部材を昇降可能に支持するキャリッジと、
前記キャリッジを移動可能に保持するガイド部材と、
前記ベース部材を前記キャリッジに対して昇降させる昇降手段と、を備え、
前記キャリッジには前記ベース部材の昇降を案内する複数のガイド軸部材が設けられ、前記複数ガイド軸部材の内の1つは、前記キャリッジに対する前記ベース部材の位置を決める位置決め軸部材である
構成とした。
ここで、前記位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内の前記ガイド部材側のガイド軸部材である構成とできる。
また、前記位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内の前記ベース部材の重心又は重心を通る前記ガイド部材と平行な線に近いガイド軸部材である構成とできる。
また、前記ベース部材は下降位置で前記キャリッジに設けた位置出し部に直接当接して昇降方向の位置出しがされている構成とできる。
この場合、複数の前記位置出し部は前記ベース部材の重心又は重心を通る前記ガイド部材と平行な線を挟んで前記ガイド部材に近い側と遠い側に設けられている構成とできる。3つの前記位置出し部は三角形状に配置されている構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、複数の記録ヘッドを搭載したベース部材を、キャリッジに設けた複数のガイド軸部材で案内して昇降可能に支持し、複数のガイド軸部材の内の1つはキャリッジに対するベース部材の位置を定める位置決め軸部材である構成としたので、複数の記録ヘッドを保持するベース部材をキャリッジに対して安定して精度良く昇降可能に保持できるようになり、特に大判広幅メディアに対応するためにキャリッジを大型化する場合でも高精度にギャップ調整を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一例について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同記録装置の全体構成を示す斜視説明図、図2は同記録装置の機構部の模式的平面説明図、図3はヘッドベースを最下降位置にしたときの図2の模式的右側面説明図、図4は同じく図2の模式的左側面説明図、図5は同じく模式的正面説明図である。
このインクジェット記録装置は、シリアル型インクジェット記録装置であり、記録装置本体1と、記録装置本体1を支持する支持台2とを備えている。
記録装置本体1の内部には、図示しない両側板にガイドロッド3及びガイドレール4が掛け渡され、これらのガイドロッド3及びガイドレール4にキャリッジ5が図1で矢示A方向(主走査方向)に摺動可能に保持されている。なお、ガイドレール4とは図3に示すように回転可能に支持された副ガイドローラ6が当接する構成としている。
そして、キャリッジ3を移動走査する主走査機構は、主走査方向の一方側に配置される駆動モータ11と、駆動モータ11によって回転駆動される駆動プーリ12と、主走査方向他方側に配置された従動プーリ13と、駆動プーリ12と従動プーリ13との間に掛け回されたタイミングベルト(ベルト部材)14とを備えている。なお、従動プーリ13はテンションスプリング15によって外方(駆動プーリ12に対して離れる方向)にテンションが架けられている。
ここで、駆動プーリ12と従動プーリ13は、インク滴吐出方向に沿う方向にプーリ軸方向が位置する配置としている。そして、これらの駆動プーリ12と従動プーリ13との間に掛け回されたベルト部材14は、キャリッジ5の背面側に設けたベルト固定部7に一部分が固定保持されていることで、主走査方向と直交する方向におけるキャリッジ5の一方側に配置されている。
また、キャリッジ5には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴を吐出するノズル20nを有する液体吐出ヘッドからなる10個の記録ヘッド20k1、20k2、20k3、20k4、20y1、20y2、20m1、20m2、20c1、20c2(色を区別しないときは「記録ヘッド20」という。)を搭載したヘッドベース(ベース部材)21が昇降可能に配置されている。ここで、ブラックの記録ヘッド20k1、20k2と20k3、20k4、その他の色の2つの記録ヘッドは、それぞれ主走査方向及び主走査方向と直交する方向(用紙送り方向:副走査方向)に位置をずらして配置されている。
また、キャリッジ5の主走査方向に沿ってキャリッジ5の主走査位置を検知するためのエンコーダシート(リニアスケール)17が配置され、キャリッジ5に設けたエンコーダセンサ18によってエンコーダシート17を読取るようにしている。
一方、このキャリッジ5の主走査領域のうち、記録領域では、用紙10が図示しない紙送り機構によってキャリッジ5の主走査方向と直交する方向(副走査方向:矢示B方向)にプラテン部材19で案内されて間欠的に搬送される。プラテン部材19は、キャリッジ5に主走査領域に沿って少なくとも記録領域で記録ヘッド20に対向して配設されている。
また、主走査領域のうちの一方の端部側領域には記録ヘッド6の維持回復を行う維持回復機構8が配置されている。さらに、主走査方向のキャリッジ移動領域外又はキャリッジ移動領域の他方の端部側の下方には記録ヘッド20に供給する各色のインクを収容したメインカートリッジ9が記録装置本体1に対して着脱自在に装着される。
このインクジェット記録装置では、キャリッジ5を主走査方向に移動し、用紙10を間欠的に副走査方向に送りながら、記録ヘッド20を画像情報に応じて駆動して液滴を吐出させることによって、用紙10上に所要の画像が形成される。
次に、記録ヘッド20と用紙10との間のギャップを調整するギャップ調整機構の詳細について図6ないし図8をも参照して説明する。なお、図6はヘッドベースを最も上昇させた位置における図2の模式的右側面説明図、図7は同じく図2の模式的左側面説明図、図8は同じく模式的正面説明図である。
前述したように、キャリッジ5には、10個の記録ヘッド20を保持するベース部材であるヘッドベース21を上下方向に移動可能(昇降可能)に搭載しており、カム機構を用いた昇降機構(手段)22によってヘッドベース21をキャリッジ5に対して昇降することにより、記録ヘッド20のノズル面と用紙10とのギャップを適切な距離に調整することができる。
ここで、複数の記録ヘッド10はヘッドベース21に対して高精度に位置決めされて固定されている。一方、キャリッジ5には、ヘッドベース21の昇降を案内する複数本(ここでは6本とする。)のガイド軸(ガイド軸部材:昇降軸)31A、31B、31C、31D、31E、31Fが、主走査方向の両端部に主走査方向と直交する方向に並べて配設されている。ヘッドベース21はこれらのガイド軸31A〜31Fが昇降自在に挿通されている。なお、ガイド軸31A〜31Fはキャリッジ5に圧入して取り付けている。
これらの6本のガイド軸31A〜31Fのうち、キャリッジ5に対するヘッドベース21の位置決めを行うために、ガイド軸31Aを位置決め用の基準となる位置決め軸(位置決め軸部材;基準軸部材)とし、キャリッジ5に対してヘッドベース21を高精度に位置決めすることで、各記録ヘッド20をキャリッジ5に対して高精度に位置決めして保持している。
この位置決め軸であるガイド軸31Aは、複数のガイド軸31A〜31Fの内のキャリッジ5の主走査方向移動をガイドするガイド部材であるガイドロッド3側のガイド軸である。
ここで、位置決め軸とは、他のガイド軸よりも高精度に位置を決めることが可能な軸を指し、具体的には、ガイド軸31Aの径とヘッドベース21に開口しガイド軸31Aが通る軸受け部の径の差を、他のガイド軸の径と軸受け部の径の差よりも小さくすることにより形成することができる。
また、図8においては、ガイド軸は円柱状のもので構成しているが、面同士がスライドするスライド軸で構成することもできる。円柱状の軸では、軸と軸受け部の径の差を主走査、副走査両方向に同等に形成せざるをえないが、スライド軸であればスライド部と受け部の寸法差を主走査、副走査間で差をつけることが可能であり、キャリッジ駆動時にキャリッジに対するずれや変形の生じやすい主走査側の寸法差を小さくすることで駆動時の記録位置のずれを小さくすることもできる。また、位置決め軸をスライド軸で他のガイド軸を円柱状の軸で形成することも可能である。なお、スライド軸は、例えば断面略四角形状の中空又は中実のスライド軸部材にスライダ部材を移動可能に装着したものである。
これにより、キャリッジ5の主走査に伴うキャリッジ5の変形などの影響を殆ど受けることなく、キャリッジ5に対してヘッドベース21、すなわち、記録ヘッド20を高い位置精度で保持することができる。
つまり、キャリッジ5は、前述した主走査機構のベルト部材14によって牽引され、この主走査駆動によってキャリッジ5には加速負荷がかかることになり、この加速負荷によってキャリッジ5とヘッドベース21の組立体(両者を併せて「キャリッジユニット」ともいう。)に対して変形応力がかかることになる。
このとき、キャリッジ5の主走査駆動の加速負荷による変形量はガイドロッド3に近いほど小さく、ガイドロッド3から離れるほど大きくなり、したがって、複数のガイド軸31A〜31Fのうちガイドロッド3に近いほど圧入部位の変形量が少なく、ガイドロッド3から離れるほど大きくなる可能性がある。
そこで、キャリッジ5とヘッドベース16の組立体(キャリッジユニット)としての剛性が高く、主走査駆動によってキャリッジ5に加速負荷が加わったとき、ガイドロッッド3に近く、キャリッジ5の変形が少ない位置のガイド軸31A(又はガイド軸31Dでもよい。)を位置決め部となる位置決め軸部材とすることで、キャリッジ5に対するヘッドベース21の位置決め精度を高精度に維持することができる。
このように、複数の記録ヘッドを搭載したベース部材を、キャリッジに設けた複数のガイド軸部材で案内して昇降可能に支持し、複数のガイド軸部材の内の1つはキャリッジに対するベース部材の位置を定める位置決め軸部材である構成とすることによって、複数の記録ヘッドを保持するベース部材をキャリッジに対して安定して精度良く昇降可能に保持できるようなり、特に大判広幅メディアに対応するためにキャリッジを大型化する場合でも高精度にギャップ調整を行うことができる。
この場合、位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内のガイド部材側のガイド軸部材とすることで、位置決め精度をより高い精度に維持することできる。
また、キャリッジ5にはヘッドベース21を上下方向に昇降させる昇降機構22が備えられている。この昇降機構22は、キャリッジ5の主走査方向両端部に、副走査方向にそってカムシャフト33が回転可能に配設され、これらの各カムシャフト33にはそれぞれ複数個(ここでは合計4個とする)のカム34が固定され、2つのカムシャフト33をタイミングベルト35で連動して回転可能に連結し、一方のカムシャフト33の端部には操作レバー36を取り付けている。
ここで、4個のカム34はヘッドベース21の下面側に配置され、副走査方向に並ぶ2つのカム34,34は、図4に示すように副走査方向における前記重心Gを通る線G1からの距離xが同じになり、主走査方向に並ぶ2つのカム34、34は、図5に示すように主走査方向における重心Gを通るガイドロッド3と直交する線G2からの距離yが同じになる位置に配置している。これにより、4個のカム34がヘッドベース21の下面に当接してヘッドベース21を上昇させたときに、ヘッドベース21の水平状態を維持したまま安定して保持することができる。
これにより、操作レバー36を回動操作することで、2つのカムシャフト33が連動して回転され、4個のカム34が同時に回転することによってヘッドベース31は水平状態を保ったまま昇降させられる。
なお、ここでは、4個のカムを用いた場合を示しているが、カムの数は3個以上であれば同様の機能を維持できる。また、図6の状態を安定に維持するためには、3つのカムで3点支持を行うことが好ましい。これは、カム自体の形状、取り付け等のばらつきにより、4点以上の支持では支持面が安定しない場合が考えられるためである。
また、キャリッジ5には、昇降機構22を用いないとき(ヘッドベース21を最も下降させたとき)に、ヘッドベース21の下面が直接当接して、ヘッドベース21の高さ位置を直接位置出しする位置出し部37A〜37Fが設けられている。昇降機構22のカム34は、図3及び図4に示すように、ヘッドベース21の下面が位置出し部37に当接した状態では、ヘッドベース21の下面から離間している状態(回転位置)になる。
したがって、ヘッドベース21をキャリッジ5に対して最も下降させたときには、記録ヘッド20と用紙搬送面(プラテン部材19の上面)との距離(ギャップ)は図3に示すようにギャップ高さH1となり、昇降機構22のカム34を回転させてヘッドベース21をキャリッジ5に対して最も上昇させたときには、記録ヘッド20と用紙搬送面(プラテン部材19の上面)との距離(ギャップ)は図6に示すようにギャップ高さH2(H2>H1)となる。
この画像形成装置では、通常の用紙20については記録ヘッド20を用紙搬送面に対して高さH1にした状態(初期高さ位置にある状態)で使用し、厚さの厚い用紙を使用するときなどには記録ヘッド20を用紙搬送面に対して高さH2にした状態で使用する。
このように、ヘッドベース21とキャリッジ5の位置出し部37との直接的な当接によって、ヘッドベース21の初期高さ位置(通常使用状態)の高さ方向の位置出しを行うことで、簡単な構成で、昇降機構22を使用しない通常の用紙の場合には、確実に記録ヘッド20のノズル面と用紙とのギャップを一定に保つことができる。つまり、カム34でヘッドベース21を支持した状態を初期位置とした場合には、カム34の部品寸法公差、組み付け公差など部品精度の積み上げ誤差が大きくなる可能性があるが、上述した構成とすることでキャリッジ5の位置出し部37の精度で初期位置の精度を決めることができ、通常使用状態のギャップ精度を向上できる。
ここで、位置出し部37はキャリッジ5のヘッドベース21を案内するガイド軸31A〜31Fを設けた位置に設けている。このとき、少なくとも、ヘッドベース21の昇降を案内するガイド軸31B、31Eは、ヘッドベース21の重心位置Gを通るガイドロッド3と平行な線G1(図2参照)上に設けられており、位置出し部37B、37Eはこれらのヘッドベース21の副走査方向における重心を保持するガイド軸31B、31Eの位置に設けられているので、キャリッジ5にヘッドベース21の高さ位置をヘッドベース21と位置出し部37の直接的な当接で規定するとき、重心上の位置でヘッドベース21を安定支持することができる。
また、位置出し部37では、ヘッドベース21がキャリッジ5に対して容易に移動してしまわないように、ガイド軸31に通したばね部材38によってヘッドベース21を位置出し部37に向けて押圧している。このばね部材38の押圧力は、昇降機構22の操作レバー36の回動操作に問題なく、かつヘッドベース21を十分押圧保持できる圧力に設定されている。
ここで、位置決め部とするガイド軸(位置決め軸部材)の位置とキャリッジ加速度が大きい場合及び加速度が小さい場合の印字ズレへの影響の実験結果の一例について図9参照して説明する。
この実験結果から分かるように、ガイドロッド3側に最も近いガイド軸31A(ガイド軸31Dでも同じ。)を位置決め軸とすることで、印字ずれ量は最も少なくなる。次に、ヘッドベース21の重心位置Gを通るガイドロッド3と平行な線G1上にあるガイド軸31B(ガイド軸31Eでも同じ。)を位置決め軸とすることで、ガイドロッド3から最も離れたガイド軸31Cを位置決め軸とする場合に比べて印字ずれ量が相対的に少なくなる。
この実験結果から分かるように、ガイドロッド3側に最も近いガイド軸31A(ガイド軸31Dでも同じ。)を位置決め軸とすることで、印字ずれ量は最も少なくなる。次に、ヘッドベース21の重心位置Gを通るガイドロッド3と平行な線G1上にあるガイド軸31B(ガイド軸31Eでも同じ。)を位置決め軸とすることで、ガイドロッド3から最も離れたガイド軸31Cを位置決め軸とする場合に比べて印字ずれ量が相対的に少なくなる。
したがって、位置決め軸とするガイド軸は、ガイドロッド(ガイド部材)に最も近いガイド軸が最も好ましく、二次的にはヘッドベースの重心位置Gを通るガイドロッドと平行な線上にあるガイド軸が好ましい。
このように、複数の記録ヘッドを搭載したベース部材を、キャリッジに設けた複数のガイド軸部材で案内して昇降可能の支持し、複数のガイド軸部材の内の1つはキャリッジに対するベース部材の位置を定める位置決め軸部材である構成とすることで、複数の記録ヘッドを保持するベース部材をキャリッジに対して安定して精度良く昇降可能に保持できるようなり、特に大判広幅メディアに対応するためにキャリッジを大型化する場合にでも高精度にギャップ調整を行うことができる。また、ガイド軸部材を用いることで、ベース部材の前後方向(副走査方向)へのずれを低減することができ、また、メンテナンス時やジャム時に、ベース部材を、位置精度を保ったまま大きく上昇させることができる。
そして、位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内のガイド部材側のガイド軸部材である構成とすることで、印字ずれ量をより低減することができる。また、位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内のベース部材の重心又は重心を通るガイド部材と平行な線上又は同線に近いガイド軸部材である構成とすることでも、相対的に印字ずれ量を低減することができる。
次に、ヘッドベース21の初期位置(高さ位置)を決める位置出し部の他の配置例について図10を参照して説明する。なお、図10は同説明に供する図2と同様な模式的平面説明図である。
この例では、ヘッドベース21の重心位置Gを挟んで位置出し部37H、37I、37Jを三角形状に3箇所に配置した3点支持構成としている。この場合、位置出し部37H、37Iは重心位置Gよりもガイドロッド3側に近い側に、位置出し部37Jは重心位置Gよりもガイドロッド3側に遠い側に配置している。このような3点支持構成でもヘッドベース21を安定して高精度に位置出しすることができる。
この例では、ヘッドベース21の重心位置Gを挟んで位置出し部37H、37I、37Jを三角形状に3箇所に配置した3点支持構成としている。この場合、位置出し部37H、37Iは重心位置Gよりもガイドロッド3側に近い側に、位置出し部37Jは重心位置Gよりもガイドロッド3側に遠い側に配置している。このような3点支持構成でもヘッドベース21を安定して高精度に位置出しすることができる。
次に、ヘッドベース21を昇降させる昇降機構(昇降手段)の他の例について図11ないし図13を参照して説明する。なお、図11は同説明に供する図2と同様な模式的平面説明図、図12はヘッドベースを最も下降した位置における昇降機構の概略模式的側面説明図、図13はヘッドベースを最も上昇した位置における昇降機構の概略模式的側面説明図である。
ここでは、キャリッジ5の主走査方向両端部に副走査方向に沿ってスライドカム41、41を副走査方向に移動可能に配設している。このスライドカム41には、傾斜面であるカム面42、42が形成されている。また、スライドカム41にはラック43が形成されている。キャリッジ5側にはラック43に噛み合うピニオン45、45が主走査方向に配置された軸46に取付けられ、軸46の一端部にはキャリッジ5の外側に配設されたギヤ47が固定されている。このギヤ47が図示しないモータなどの駆動源で回転されることで、スライドカム41、41が前後方向(副走査方向)に移動される。
一方、ヘッドベース21の下面にはスライドカム41のカム面42が係合する傾斜面52、52を有する突部が形成され、図12に示すようにスライドカム41が矢示方向Cに移動されることで、図13に示すように、カム面42が傾斜面52に当接してヘッドベース21全体が矢示D方向に押し上げられる。これにより、ヘッドベース21の記録ヘッド20と用紙10とのギャップを調整することができる。
また、スライドベース41が初期位置にあるときには、図12に示すように、スライドベース41のカム面42とヘッドベース21の傾斜面52とは離間し、ヘッドベース21はキャリッジ5に設けた位置出し部37に当接して初期高さ位置が決められる。
1…記録装置本体
2…支持台
3…ガイドロッド(ガイド部材)
5…キャリッジ
19…プラテン部材
20k1〜20k4、20y1、20y2、20m1、20m2、20c1、20c2…記録ヘッド
21…ヘッドベース(ベース部材)
22…昇降機構
31A〜31F…ガイド軸
34…カム
37A〜37F…位置出し部
41…スライドカム
2…支持台
3…ガイドロッド(ガイド部材)
5…キャリッジ
19…プラテン部材
20k1〜20k4、20y1、20y2、20m1、20m2、20c1、20c2…記録ヘッド
21…ヘッドベース(ベース部材)
22…昇降機構
31A〜31F…ガイド軸
34…カム
37A〜37F…位置出し部
41…スライドカム
Claims (6)
- 液滴を吐出する複数の記録ヘッドを搭載したベース部材と、
前記ベース部材を昇降可能に支持するキャリッジと、
前記キャリッジを移動可能に保持するガイド部材と、
前記ベース部材を前記キャリッジに対して昇降させる昇降手段と、を備え、
前記キャリッジには前記ベース部材の昇降を案内する複数のガイド軸部材が設けられ、前記複数ガイド軸部材の内の1つは、前記キャリッジに対する前記ベース部材の位置を決める位置決め軸部材である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、前記位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内の前記ガイド部材側のガイド軸部材であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記位置決め軸部材は、複数のガイド軸部材の内の前記ベース部材の重心又は重心を通る前記ガイド部材と平行な線に近いガイド軸部材であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記ベース部材は最も下降した位置で前記キャリッジに設けた位置出し部に直接当接して昇降方向の位置出しがされていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項4に記載の画像形成装置において、複数の前記位置出し部は前記ベース部材の重心又は重心を通る前記ガイド部材と平行な線を挟んで前記ガイド部材に近い側と遠い側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5に記載の画像形成装置において、3つの前記位置出し部は三角形状に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
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