JP2011140555A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】β−アルキルグリシジル化合物を使用した、硬化性と共に、電気的特性及び耐環境性にも優れた硬化性樹脂組成物を提供すること
【解決手段】(A)β−アルキルグリシジルエーテル化合物及び(B)カチオン系重合開始剤を含有してなる硬化性樹脂組成物であって、前記(A)成分が、ビスフェノールAビス(β−メチルグリシジルエーテル)、ビスフェノールFビス(β−メチルグリシジルエーテル)、及び、下記一般式(I)で表される化合物からなる群の中から選択された少なくとも1種であることを特徴とする硬化性樹脂組成物;但し、上記一般式(I)中のR及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に1〜10の数を表す。
一般式(I)
Figure 2011140555

【選択図】なし

Description

本発明は硬化性樹脂組成物に関し、詳しくは、β−メチルグリシジルエーテル化合物及びカチオン系重合開始剤を含有してなる、硬化性に優れた樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂組成物は、優れた電気的性能と接着力を有するため、従来から、電気・電子分野の種々の用途に使用されている。
また、β−アルキルグリシジル化合物を使用してなるエポキシ樹脂組成物は既に提案されている(特許文献1,2)が、硬化性に関しての特長は報告されておらず、電気的特性や耐環境性等に優れるものの、未だ満足することのできるものではなかった。
特公平4−7365号公報 特許第3579959号公報
そこで本発明者等は、電気的特性や耐環境性と共に硬化性に優れた樹脂組成物について鋭意検討を重ねた結果、β−アルキルグリシジルエーテル化合物にカチオン系重合開始剤を組合せて使用することによって、目的とする硬化性樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
したがって本発明の目的は、β−アルキルグリシジル化合物を使用した、硬化性と共に、電気的特性及び耐環境性にも優れた硬化性樹脂組成物を提供することにある。
即ち、本発明は、(A)β−アルキルグリシジルエーテル化合物及び(B)カチオン系重合開始剤を含有してなる硬化性樹脂組成物である。 上記(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物は、ビスフェノールAビス(β−メチルグリシジルエーテル)、ビスフェノールFビス(β−メチルグリシジルエーテル)、及び、下記一般式(I)で表される化合物からなる群の中から選択された少なくとも1種であることが好ましい。また本発明においては、更に(C)成分として、(A)成分以外のエポキシ樹脂を含有しても良く、該(C)成分のエポキシ樹脂はビスフェノール型エポキシ樹脂であることが好ましい;

Figure 2011140555
但し、上式中のR及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に1〜10の数を表す。
本発明の硬化性樹脂組成物は硬化性に優れており、硬化時間の短縮によるプロセスの短時間化や低温下を図ることができ、これにより環境負荷を低減することができるだけでなく、電気・電子分野に使用する材料の選択範囲の拡大にも寄与する。
以下、本発明の硬化性樹脂組成物について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物は、β−アルキルエパヒドリンと多価ヒドロキシ化合物との縮合物である。該多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類等があげられる。
本発明で使用する(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物としては、特に、レゾルシノールβ−アルキルグリシジルエーテルを使用することが、高反応性であるため好ましい。
また接着性の観点からは、本発明の(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物として、下記一般式(I)で表される化合物を使用することが好ましい。
一般式(I):
Figure 2011140555
但し、上記一般式中のR及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に1〜10の数を表す。
このようなβ−アルキルグリシジルエーテル(A)を得る方法は特に制限されるものではないが、β−メチルエピハロヒドリンと原料化合物を縮合反応させる方法が一般的である。この場合、縮合反応物をそのままエポキシ樹脂成分として使用してもよい。
ここで用いるβ−アルキルエピハロヒドリンは特に制限されるものではないが、β−メチルエピクロロヒドリン、β−メチルエピブロモヒドリン、β−メチルエピフロロヒドリン等のβ−メチルエピハロヒドリン;β−エチルエピクロロヒドリン、β−エチルエピブロモヒドリン、β−エチルエピフロロヒドリン等のβ−エチルエピハロヒドリン;β−プロピルエピクロロヒドリン、β−プロピルエピブロモヒドリン、β−プロピルエピフロロヒドリン等のβ−プロピルエピハロヒドリン;β−ブチルエピクロロヒドリン、β−ブチルエピブロモヒドリン、β−ブチルエピフロロヒドリン等のβ−ブチルエピハロヒドリン等が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、縮合反応における反応性及び流動性の観点からβ−メチルエピハロヒドリンを使用することが好ましい。
β−アルキルグリシジルエーテル(A)を得るための具体的な製造方法は特に制限されるものではないが、以下の方法が例として挙げられる。
まず、原料化合物の水酸基に対して2〜15当量のβ−メチルエピクロロヒドリンを添加して溶解し、その後、原料化合物の水酸基に対して0.8〜1.2当量の10〜50%NaOH水溶液を50〜130℃の温度で3〜5時間掛けて滴下する。その際、系内の圧力を調整して、β−メチルエピクロロヒドリンを環流させ、凝集水を系外に排出させながら反応させてもよい。滴下終了後、過剰のβ−メチルエピクロロヒドリンを蒸留して回収する。これにトルエン及び水を加えた後静置し、分離した食塩水を廃棄する。その後再度水を加え、水層が中性となるまで水洗を繰り返し、脱溶媒及び濾過工程を経て目的とする樹脂を得ることができる。
本発明の組成物には、(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物と共に、(C)成分として他のエポキシ樹脂を使用することができる。この場合の他のエポキシ樹脂としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノールなどの多核多価フェノール化合物のポリグリジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン、ジグリシジルオルトトルイジン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリン、N,N,N’,N’−テトラ(2,3−エポキシプロピル)−4,4’ジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタンジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物があげられる。また、これらのエポキシ樹脂は末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたものあるいは多価の活性水素化合物(多価フェノール、ポリアミン、カルボニル基含有化合物、ポリリン酸エステル等)で高分子量化したものでもよい。
本発明においては、これらの(C)成分であるその他のエポキシ樹脂の中でも、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール等のビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することが、硬化性と接着性のバランスが良好であるので好ましい。
(C)成分であるその他のエポキシ樹脂を使用する場合には、(A)成分/(C)成分の質量比が1/4〜4/1となるように使用することが好ましい。
本発明で使用される(B)成分であるカチオン系開始剤とは、熱或いはエネルギー線の照射によりカチオン重合を開始させる物質を放出することが可能な化合物である。特に好ましいカチオン系開始剤は、熱又は光照射によってルイス酸を放出するオニウム塩である複塩又はその誘導体である。かかる化合物の代表的なものとしては、下記の一般式、
[A]m+[B]m−
で表される陽イオンと陰イオンの塩を挙げることができる。ここで陽イオン[A]m+はオニウムであることが好ましく、その構造は、例えば一般式[(RQ]m+ で表すことができる。
ここでRは、炭素数が1〜60であって、且つ炭素原子以外の原子をいくつ含んでいてもよい有機基であり、aは1〜5の整数である。a個のRは各々独立であって、同一でも異なっていてもよい。また、少なくとも1つは、芳香環を有する上記した有機基であることが好ましい。QはS、N、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl、F、N=Nからなる群から選ばれる原子又は原子団である。また、陽イオン[A]m+中のQの原子価をqとしたとき、m=a−qなる関係が成り立つことが必要である(但し、N=Nは原子価0として扱う)。
また、陰イオン[B]m−はハロゲン化物錯体であることが好ましく、その構造は、例えば、一般式[LXm−で表すことができる。
ここでLは、ハロゲン化物錯体の中心原子である金属又は半金属(Metalloid)であり、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等であり、Xはハロゲン原子である。bは3〜7の整数であり、陰イオン[B]m−中のLの原子価をpとしたとき、m=b−pなる関係が成り立つことが必要である。
上記一般式で表される陰イオン[LXm−の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF、ヘキサフルオロフォスフェート(PF、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF、ヘキサフルオロアルセネート(AsF、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl等が挙げられる。
また、陰イオンBm−としては、[LXb−1 (OH)]m− で表される構造のものも好ましく用いることができる。ここで、L、X、及びbは上記したものと同様である。また、本発明で用いることができるその他の陰イオンとしては、過塩素酸イオン(ClO、トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CFSO、フルオロスルホン酸イオン(FSO、トルエンスルホン酸陰イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸陰イオン等が挙げられる。
本発明で使用されるオニウム塩としては、例えば、下記のイ)〜ハ)の芳香族オニウム塩を使用することができる。また、これらの中から、その1種を単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
イ)フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩
ロ)ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等のジアリールヨードニウム塩
ハ)トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4−[4’−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−[4’−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のトリアリールスルホニウム塩等が使用される。
また、その他、(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,2,3,4,5,6,−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン〕−アイアン−ヘキサフルオロホスフェート等の鉄−アレーン錯体や、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(エチルアセトナトアセタト)アルミニウム、トリス(サリチルアルデヒダト)アルミニウム等のアルミニウム錯体とトリフェニルシラノール等のシラノール類との混合物等も挙げられる。
更に、例えば、特開平6−41215号公報、特開平6−65310号公報、特開平6−206862号公報、特開平6−247925号公報、特許第2699188号公報、特許第2706833号公報、特許第2709625号公報、特許第2782093号公報、特許2782104号公報、特許第2782106号公報、特開2006−282633号公報、特開2007−91702号公報等に記載されたカチオン系重合開始剤を使用することもできる。
また、カチオン系重合開始剤の市販品としては、例えば、カヤラッドPCI−220(日本化薬(株)製)、カヤラッドPCI−620(同)、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP−150((株)ADEKA製)、アデカオプトマーSP−170(同)、CI−5102(日本曹達(株)製)、CIT−1370(同)、CIT−1682(同)、CIP−1866S(同)、CIP−2048S(同)、CIP−2064S(同)、DPI−101(みどり化学(株)製)、DPI−102(同)、DPI−103(同)、DPI−105(同)、MPI−103(同)、MPI−105(同)、BBI−101(同)、BBI−102(同)、BBI−103(同)、BBI−105(同)、TPS−101(同)、TPS−102(同)、TOS−103(同)、TPS−105(同)、MDS−103(同)、MDS−105(同)、DTS−102(同)、DTS−103(同)、PI−2074(ローディア社製)、SI−60L(三新化学(株)製)、SI−80L(同)、SI−100L(同)等があげられる。
本発明の(A)成分と(B)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対し、(B)成分を0.05〜20質量部で使用することができるが、好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは0.2〜5質量部用いることが、物性面及びコスト面から望ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物の場合には、充填剤を使用しなくても、その硬化物の物性(高ガラス転移温度、低線膨張係数、引張強度、伸び、可とう性)は優れているが、更に、充填剤(フィラー)用いることも好ましい。このような充填剤としては、ガラス繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化ホウ素ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、酸化チタンウィスカー等の繊維状充填剤や、シリカ、溶融シリカ、アルミナ等の球状充填剤を用いることが好ましく、特に、硬化物の物性(高ガラス転移温度、低線膨張係数、引張強度、伸び、可とう性)の観点から、球状シリカ又は球状の溶融シリカを使用することが好ましい。勿論、形状は、繊維状や球状に限られず、シリカ、アルミナ、ホウ酸アルミ、窒化アルミ、窒化ホウ素、チタン酸カリウム、酸化チタン等を用いることもできる。その他、充填剤として、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、マグネシア、フェライト、各種金属微粒子、黒鉛、カーボンや炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維等の無機系繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、炭素繊維等の有機系繊維等が挙げられる。
繊維状充填剤の場合には、長軸方向の長さやアスペクト比を用途に応じて適宜選択することが好ましく、球状充填剤の場合には真球状で粒径が小さいものが好ましく、特に平均粒径が0.1〜20μmの範囲内のものが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、他の添加物を加えることができる。例えば天然ワックス類、合成ワックス類及び長鎖脂肪族酸の金属塩類等の可塑剤、酸アミド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、ニトリルゴム、ブタジエンゴム等の応力緩和剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム等の無機難燃剤、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化フェノールノボラック等の臭素系難燃剤、前記した以外のリン系難燃剤、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤、染料や顔料等の着色剤、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性向上剤、チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の各種の樹脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、更には、アルコール類、エーテル類、アセタール類、ケトン類、エステル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類やエステルエーテル類、芳香族系溶剤等の有機溶剤等を配合することもできる。
以下に実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら制限を受けるものではない。
実施例及び比較例
〔表1〕に示した配合の組成物を調製し、調製した各組成物について以下の試験を実施し、結果を表1に示した。
(ゲル化時間)
各測定温度に保たれた熱盤上に、得られた組成物を0.5g滴下し、スパチュラでかき混ぜながら、流動性がなくなるまでの時間を測定した。
(ガラス転移点、Tg)
SIIナノテクノロジーズ社製の示差走査熱量計DSC6220を用いて、昇温速度10℃/分、走査温度範囲25〜300℃で測定し、DSCチャートを得た。更に、同条件で2次昇温を測定し、熱容量の変曲点からガラス転移点を決定した。
(剪断接着力)
JIS K 6850に準拠した方法によって、100℃で1時間硬化させた後、鋼板/鋼板の剪断接着力を求めた。
Figure 2011140555
表1の結果から明らかなように、通常の、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とカチオン重合開始剤を組合せた比較例の場合には、低温での硬化性に劣って接着性が十分でないのに対して、特定のβ−アルキルグリシジルエーテル化合物を併用してカチオン重合開始剤を組合せた本願発明の場合には、低温での硬化性及び接着性が向上することが実証された。
本発明の硬化性樹脂組成物は硬化性に優れており、硬化時間の短縮によるプロセスの短時間化や低温下を図ることができるので環境負荷を低減することができるだけでなく、電気・電子分野に使用する材料の選択範囲の拡大にも寄与するので、本願発明は産業上極めて有用である。

Claims (7)

  1. (A)β−アルキルグリシジルエーテル化合物及び(B)カチオン系重合開始剤を含有してなる硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物が、ビスフェノールAビス(β−メチルグリシジルエーテル)である、請求項1に記載された硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物が、ビスフェノールFビス(β−メチルグリシジルエーテル)である、請求項1に記載された硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物が、レゾルシノールビス(β−メチルグリシジルエーテル)である、請求項1に記載された硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(A)成分であるβ−アルキルグリシジルエーテル化合物が、下記一般式(I)で表される化合物である、請求項1に記載された硬化性樹脂組成物;
    一般式(I):
    Figure 2011140555
    上式中のR及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、m及びnは、それぞれ独立に1〜10の数を表す。
  6. 更に(C)成分として、(A)成分以外のエポキシ樹脂を含有する、請求項1〜5の何れかに記載された硬化性樹脂組成物。
  7. 前記(C)成分のエポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポキシ樹脂である、請求項6に記載された硬化性樹脂組成物。
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