JP2005343910A - エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 - Google Patents
エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005343910A JP2005343910A JP2004161496A JP2004161496A JP2005343910A JP 2005343910 A JP2005343910 A JP 2005343910A JP 2004161496 A JP2004161496 A JP 2004161496A JP 2004161496 A JP2004161496 A JP 2004161496A JP 2005343910 A JP2005343910 A JP 2005343910A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy
- mass
- episulfide resin
- episulfide
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
【課題】 速硬化性を有し、低吸水性、耐熱性のバランスに優れた硬化物を与えることができる上、結晶化しにくく保存安定性の大幅な向上と低粘度化を両立させたエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂50〜83質量%、及び一般式(2)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂14〜25質量%を含有することを特徴とするエポキシ・エピスルフィド樹脂。
【化1】
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)
【化2】
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式(1)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂50〜83質量%、及び一般式(2)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂14〜25質量%を含有することを特徴とするエポキシ・エピスルフィド樹脂。
【化1】
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)
【化2】
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である
【選択図】 なし
Description
本発明は、エポキシ・エピスルフィド樹脂、及びその樹脂組成物に関するものであり、本発明により得られる樹脂及びその組成物は結晶化しにくい上、保存安定性が著しく向上し、更に硬化剤を配合した時に、硬化性及び耐水性に優れた硬化物を与えるため、特に電気向け及び土木建材向け接着剤、土木・建築用材料等に有用なエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂系組成物は、金属、プラスチック、木材、ガラス、コンクリート、セラミックス等の多種多様な被着体に接着性を示し、かつ強い接着力と共に、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性に優れるため、各種の産業分野で利用されている。例えば、自動車、航空機等の構造用接着剤、土木、建築用の接着剤として使用されている。また、近年、耐熱性、電気絶縁性等の特性に優れ、さらに硬化時にガス発生が少なく、低収縮性等の特性に優れ、更に硬化時にガスの発生が少なく、低収縮性である等の特性を有するため、電気・電子分野での利用が増加している。
エポキシ基含有化合物が有するオキシラン環の全部又は一部をチイラン環に置換してなる化合物を含む接着剤組成物がプラスッチック用の接着剤として、また土木建築用の接着剤としても好適な接着剤組成物と、接着力と引張強度がさらに改良されたシーリング剤用樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。しかしながら、ここで開示されている樹脂組成物は結晶化しやすいという問題点があった。
硬化性樹脂組成物及びその製造方法として、ビスフェノールA型あるいはビスフェノールF型等のジエピスルフィド化合物、モノエピスルフィド化合物及びエポキシ化合物の混合物である硬化性樹脂組成物が開示されているが(特許文献2)、保存安定性と低粘度化の両立については満足できるものではなかった。
特開平11−279519号公報
特開2000−7759号公報
本発明は、上記問題点を解決し、従来品に無い速硬化性を有し、低吸水性、耐熱性のバランスに優れた硬化物を与えることができる上、結晶化しにくく保存安定性の大幅な向上と低粘度化を両立させたエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物を提供しようとするものである。
本発明は以下の各発明を包含する。
(1)一般式(1)
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)
で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂50〜83質量%、及び
一般式(2)
(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)
で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂14〜25質量%を含有することを特徴とするエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(1)一般式(1)
で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂50〜83質量%、及び
一般式(2)
で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂14〜25質量%を含有することを特徴とするエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(2)前記一般式(1)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)70〜80質量%、及び前記一般式(2)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)14.5〜20質量%を含有することを特徴とする前記(1)項記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(3)一般式(3)
(式中、nは0〜5の整数を示す)
で示されるエポキシ樹脂のn=0成分を50〜83質量%及び、n=1成分を13〜25質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂と硫化剤と反応させて得られることを特徴とする前記(1)項又は(2)項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
で示されるエポキシ樹脂のn=0成分を50〜83質量%及び、n=1成分を13〜25質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂と硫化剤と反応させて得られることを特徴とする前記(1)項又は(2)項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(4)前記一般式(3)で示されるエポキシ樹脂(式中、nは0〜5の整数を示す)のn=0成分を70〜80質量%及び、n=1成分を13〜20質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を触媒の存在下に硫化剤と反応させて得られることを特徴とする前記(2)項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(5)常温で液状であって、その粘度が40℃で2.0〜4.0Pa・sであり、23℃で10週間保存後の粘度が40℃で2.0〜8.0Pa・sであることを特徴とする、前記(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
(6)前記(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、キシレン樹脂、カーボネート類、アクリレート類、アルコール類、フタレート類及び芳香族モノエポキシ化合物から選ばれる1種以上の希釈剤が3〜30質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
(7)前記(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、アミン類、酸無水物類、多価フェノール類、ブレンステッド酸塩類、ジシアンジアミド、ヒドラジッド類及び塩基性硬化触媒類から選ばれるエポキシ樹脂用硬化剤が0.5〜200質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
(8)前記(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、1分子中に2級又は3級のアミノ基を少なくとも1個有するアミン類を0.5〜200質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂は、結晶化しにくく、保存安定性の大幅な向上と低粘度化が両立させられており、該エポキシ・エピスルフィド樹脂を含有する本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物は、低吸水性、耐熱性のバランスに優れた硬化物を与え、硬化性及び耐水性に優れた硬化物を与えるため、特に、電気及び土木・建材向け接着剤、土木・建築用材料等に使用できる。
(エポキシ・エピスルフィド樹脂)
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂は、前述のエポキシ樹脂と、硫化剤を適当な溶媒の存在下、エポキシ樹脂のオキシラン環をチイラン環へ置換反応させることにより容易に得ることができる。この際、使用できる溶媒はトルエン、4−メチル−2−ペンタノン、メチルエチルケトン、メタノール等である。また、これらの反応溶媒は組み合わせて用いても良い。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂は、前述のエポキシ樹脂と、硫化剤を適当な溶媒の存在下、エポキシ樹脂のオキシラン環をチイラン環へ置換反応させることにより容易に得ることができる。この際、使用できる溶媒はトルエン、4−メチル−2−ペンタノン、メチルエチルケトン、メタノール等である。また、これらの反応溶媒は組み合わせて用いても良い。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂の一般的な製造方法を以下に示す。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂と硫化剤を溶媒中で反応させ、反応終了後、純水にて水洗し、溶媒を留去することによりエポキシ・エピスルフィド樹脂を得ることができる。用いる硫化剤の量は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基1当量当たり0.05〜0.45当量が好ましく、さらに好ましくは、0.15〜0.35当量である。硫化剤の量が少なすぎるとエピスルフィド化率が小さくエポキシ・エピスルフィド樹脂の速硬化性が現れにくく、逆に多すぎると、エピスルフィド化率が高くなりすぎてエポキシ・エピスルフィド樹脂の粘度が高くなり、結晶化しやすく保存安定性が悪くなる。反応温度及び時間は、室温〜90℃にて1〜24時間が好ましく、さらに好ましい反応温度は50〜80℃である。温度が低すぎると反応に長時間を要し、温度が高すぎると生成するエポキシ・エピスルフィド樹脂中にポリマーが出来やすくなる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂と硫化剤を溶媒中で反応させ、反応終了後、純水にて水洗し、溶媒を留去することによりエポキシ・エピスルフィド樹脂を得ることができる。用いる硫化剤の量は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ基1当量当たり0.05〜0.45当量が好ましく、さらに好ましくは、0.15〜0.35当量である。硫化剤の量が少なすぎるとエピスルフィド化率が小さくエポキシ・エピスルフィド樹脂の速硬化性が現れにくく、逆に多すぎると、エピスルフィド化率が高くなりすぎてエポキシ・エピスルフィド樹脂の粘度が高くなり、結晶化しやすく保存安定性が悪くなる。反応温度及び時間は、室温〜90℃にて1〜24時間が好ましく、さらに好ましい反応温度は50〜80℃である。温度が低すぎると反応に長時間を要し、温度が高すぎると生成するエポキシ・エピスルフィド樹脂中にポリマーが出来やすくなる。
このようにして得られたエポキシ・エピスルフィド化合物は、前記一般式(1)におけるn=0成分を50〜83質量%、前記一般式(2)におけるn=1成分を14〜25質量%含有している。このようなエポキシ・エピスルフィド化合物は、従来のエピスルフィド化合物と比較すると非常に結晶化しにくく、保存安定性に優れている。また、このエポキシ・エピスルフィド化合物中のn=2成分及びn≧3成分の量も多くなっている。含まれているn=2成分は3〜8質量%、n≧3成分は3〜7質量%である。また、好ましくはエポキシ・エピスルフィド化合物のn=0成分が70〜80質量%、n=1成分が14.5〜20質量%、n=2成分は3〜6質量%、n≧3成分は2〜7質量%である。n=0成分が多くなると、言い換えるとn=1及びn≧2成分の量が少なすぎるとエポキシ・エピスルフィド樹脂の保存安定性が悪くなる。また、逆にn=0成分が少なくなりすぎると、言い換えるとn=1及びn≧2成分の量が多くなるすぎると保存安定性は向上するが、エポキシ・エピスルフィド樹脂の粘度が高くなり取り扱いにくくなる。つまり、高分子量のエポキシ・エピスルフィド化合物が少なすぎると保存安定性に劣り、逆に多すぎると粘度が上昇し取り扱いが難しくなる。
(エポキシ樹脂)
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂の原料であるエポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、好ましくは、前記一般式(3)で示されるエポキシ樹脂(式中、nは0〜5の整数を示す)のn=0成分を50〜83質量%及び、n=1成分を13〜25質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、さらに好ましくは、n=0成分を70〜80質量%及び、n=1成分を13〜20質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂である。n=1成分の量が少なすぎると、得られるエポキシ・エピスルフィド樹脂の保存安定性が低下し、多すぎると、エポキシ・エピスルフィド樹脂の保存安定性はより向上するが、粘度が上昇し取り扱いが難しくなる。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂の原料であるエポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、好ましくは、前記一般式(3)で示されるエポキシ樹脂(式中、nは0〜5の整数を示す)のn=0成分を50〜83質量%及び、n=1成分を13〜25質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、さらに好ましくは、n=0成分を70〜80質量%及び、n=1成分を13〜20質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂である。n=1成分の量が少なすぎると、得られるエポキシ・エピスルフィド樹脂の保存安定性が低下し、多すぎると、エポキシ・エピスルフィド樹脂の保存安定性はより向上するが、粘度が上昇し取り扱いが難しくなる。
また、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂の原料であるビスフェノールA型エポキシ樹脂には、n=2成分及びn≧3成分を含有していてもよく、n=2成分の含有量は2.5〜4質量%、n≧3成分の含有量は1〜7%が好ましい。このようなn=2成分及びn≧3成分を一定量含んだビスフェノールA型エポキシ樹脂を硫化剤と反応させて得られるエポキシ・エピスルフィド樹脂は結晶化しにくく、保存安定性を大幅に向上させることができる。
(硫化剤)
本発明で用いられる硫化剤は、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム等のチオシアン酸塩類、チオ尿素、N−メチルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素等のチオ尿素類、ホスフィンサルファイド、ジメチルチオホルムアミド、N−メチルベンゾチアゾール−2チオン等である。これらの中で、チオ尿素類、チオシアン酸類がより好ましい。さらに、製造時の排水処理付加が少ないことから、最も好ましいのはチオ尿素である。
本発明で用いられる硫化剤は、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム等のチオシアン酸塩類、チオ尿素、N−メチルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素等のチオ尿素類、ホスフィンサルファイド、ジメチルチオホルムアミド、N−メチルベンゾチアゾール−2チオン等である。これらの中で、チオ尿素類、チオシアン酸類がより好ましい。さらに、製造時の排水処理付加が少ないことから、最も好ましいのはチオ尿素である。
(希釈剤)
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂には、低粘度化の目的でエポキシ樹脂用の希釈剤を 併用することができる。希釈剤としては、例えば、次のものが挙げられる。エポキシ樹脂用 希釈剤の配合割合は、エポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し3〜30質量部が 好ましい。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂には、低粘度化の目的でエポキシ樹脂用の希釈剤を 併用することができる。希釈剤としては、例えば、次のものが挙げられる。エポキシ樹脂用 希釈剤の配合割合は、エポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し3〜30質量部が 好ましい。
(1)脂肪族エポキシ化合物; n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、3級カルボン酸グリシジルエステル(カージュラE)、ジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル
(2)脂環式エポキシ類; ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、α−ピネンオキサイド
(3)キシレン樹脂
(4)カーボネート類; エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート
(5)アクリレート類; トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリシジルメタクリレート
(6)アルコール類; ベンジルアルコール
(7)フタレート類; ジブチルフタレート、フタル酸ジオクチル
(8)芳香族モノエポキシ; スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−(sec)−ブチルフェニルグリシジルエーテル
(3)キシレン樹脂
(4)カーボネート類; エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート
(5)アクリレート類; トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリシジルメタクリレート
(6)アルコール類; ベンジルアルコール
(7)フタレート類; ジブチルフタレート、フタル酸ジオクチル
(8)芳香族モノエポキシ; スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−(sec)−ブチルフェニルグリシジルエーテル
(硬化剤)
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物には、一般のエポキシ樹脂用硬化剤を使用することができる。硬化剤としては、例えば、次のものが挙げられる。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物には、一般のエポキシ樹脂用硬化剤を使用することができる。硬化剤としては、例えば、次のものが挙げられる。
(1)アミン類;
(A)脂肪族第一アミン;
(ア)ポリアミン;ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ヘキサメチレントリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン
(イ)ポリメチレンジアミン;トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン
(ウ)脂環族ポリアミン;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン
(エ)芳香環を含む脂肪族アミン;メタキシレンジアミン
(B)芳香族第一アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、芳香族ジアミン共融混合物(メタフェニレンジアミンとジアミノジフェニルメタンの共融混合物等)
(A)脂肪族第一アミン;
(ア)ポリアミン;ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、ヘキサメチレントリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン
(イ)ポリメチレンジアミン;トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン
(ウ)脂環族ポリアミン;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン
(エ)芳香環を含む脂肪族アミン;メタキシレンジアミン
(B)芳香族第一アミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、芳香族ジアミン共融混合物(メタフェニレンジアミンとジアミノジフェニルメタンの共融混合物等)
(C)その他;3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5,5]ウンデカン
(D)変性アミン;アミンアダクト(ポリアミンエポキシ樹脂アダクト)、ポリアミン−エチレンオキシドアダクト、ポリアミン−プロピレンオキシドアダクト、シアノエチル化ポリアミン、ケチミン(ケトイミン)
(E)第三及び第二アミン;直鎖状ジアミン、直鎖第三アミン、テトラメチルグアニジン、トリエタノールアミン、アルキルtertモノアミン、ピペリジン、N,N'−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザジシクロ(2,2,2)オクタン、ピリジン、ピコリン、DBU、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)、DMP−30のトリ−2−エチルヘキシル酸塩、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7、1,5−アザビシクロ−(4,3,0)−ノネン−7等の3級アミン類及びその塩類、ベンジルジメチルアミン
(D)変性アミン;アミンアダクト(ポリアミンエポキシ樹脂アダクト)、ポリアミン−エチレンオキシドアダクト、ポリアミン−プロピレンオキシドアダクト、シアノエチル化ポリアミン、ケチミン(ケトイミン)
(E)第三及び第二アミン;直鎖状ジアミン、直鎖第三アミン、テトラメチルグアニジン、トリエタノールアミン、アルキルtertモノアミン、ピペリジン、N,N'−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザジシクロ(2,2,2)オクタン、ピリジン、ピコリン、DBU、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)、DMP−30のトリ−2−エチルヘキシル酸塩、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7、1,5−アザビシクロ−(4,3,0)−ノネン−7等の3級アミン類及びその塩類、ベンジルジメチルアミン
(2)酸無水物類;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の環状脂肪族酸無水物類。
(3)多価フェノ−ル類;カテコ−ル、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノ−ルF、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルS、ビフェノ−ル、フェノ−ルノボラック類、クレゾ−ルノボラック類、ビスフェノ−ルA等の2価フェノ−ルのノボラック化物類、トリスヒドロキシフェニルメタン類、アラルキルポリフェノ−ル類、ジシクロペンタジエンポリフェノ−ル類等。
(3)多価フェノ−ル類;カテコ−ル、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノ−ルF、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルS、ビフェノ−ル、フェノ−ルノボラック類、クレゾ−ルノボラック類、ビスフェノ−ルA等の2価フェノ−ルのノボラック化物類、トリスヒドロキシフェニルメタン類、アラルキルポリフェノ−ル類、ジシクロペンタジエンポリフェノ−ル類等。
(4)ブレンステッド酸塩類;脂肪族スルホニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ヨードニウム塩及びホスホニウム塩等のブレンステッド酸塩類
(5)ジシアンジアミド;ジシアンジアミド
(6)ヒドラジッド類;アジピン酸ジヒドラジッド及びフタル酸ジヒドラジッド
(5)ジシアンジアミド;ジシアンジアミド
(6)ヒドラジッド類;アジピン酸ジヒドラジッド及びフタル酸ジヒドラジッド
(7)塩基性硬化触媒類;
(ア)3級アミン類及び/又はその塩類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−メチルピペラジン等
(イ)イミダゾール類及び/又はその塩類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン等
(ア)3級アミン類及び/又はその塩類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−メチルピペラジン等
(イ)イミダゾール類及び/又はその塩類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン等
(ウ)ジアザビシクロ化合物類;1,5−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデカン、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン等
(エ)ホスフィン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィン等
(オ)ホスホニウム塩類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレート等
(エ)ホスフィン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィン等
(オ)ホスホニウム塩類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレート等
これらの硬化剤は、単独で使用しても良いが、2種以上を併用して使用することも可能である。これらの硬化剤の中で、土木・建築用途に用いる場合、アミン系硬化剤が特に好ましい。
硬化剤の配合割合は、硬化剤の種類により異なるが、一般的に、エポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対して0.5〜200質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましい。
硬化剤の配合割合は、硬化剤の種類により異なるが、一般的に、エポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対して0.5〜200質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましい。
(任意成分)
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
(1)粉末状の補強剤や充填剤、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ケイソウ土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等、さらに繊維質の補強剤や充填剤、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、カ−ボンファイバ−、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等である。
これらは、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物の100質量部に対して、10〜900質量部配合される。
これらは、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物の100質量部に対して、10〜900質量部配合される。
(2)二酸化チタン、鉄黒、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄及びカドミウム赤等の着色剤、三酸化アンチモン、赤燐、ブロム合物及びトリフェニルホスフェイト等の難燃剤である。
これらは本樹脂組成物の100質量部に対して、0.1〜30質量部配合される。
(3)さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で、種々の硬化性モノマ−、オリゴマ−及び合成樹脂を配合することができる。例えば、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上組み合わせせて使用することができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量であれば使用することができるが、好ましくは本エポキシ・エピスルフィド樹脂組成物100質量部に対し、50質量部以下である。
これらは本樹脂組成物の100質量部に対して、0.1〜30質量部配合される。
(3)さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で、種々の硬化性モノマ−、オリゴマ−及び合成樹脂を配合することができる。例えば、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上組み合わせせて使用することができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量であれば使用することができるが、好ましくは本エポキシ・エピスルフィド樹脂組成物100質量部に対し、50質量部以下である。
本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物及び任意成分の配合手段としては、加熱溶融混合、ロ−ル、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合及び乾式混合等が挙げられる。
(エポキシ樹脂及びエポキシ・エピスルフィド樹脂のGPCの測定方法)
一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)中のnの測定はWaters製の2690型GPCを用いて、カラムは東ソー製のSUPER HZ2500とSUPER HZ3000連結し、ガードカラムとして東ソー製のHZ−Lを使用し、カラム温度40℃、の条件で測定した。
一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)中のnの測定はWaters製の2690型GPCを用いて、カラムは東ソー製のSUPER HZ2500とSUPER HZ3000連結し、ガードカラムとして東ソー製のHZ−Lを使用し、カラム温度40℃、の条件で測定した。
(粘度の測定方法)
粘度の測定は、東機産業株式会社製のRE80U型のE型粘度計を用いて40℃で測定した。
粘度の測定は、東機産業株式会社製のRE80U型のE型粘度計を用いて40℃で測定した。
(S化率の測定方法)
エポキシ・エピスルフィド樹脂のS化率の測定は、島津製作所製のLC−9A型高速液体クロマトグラフィーを用いて、UV検出器;島津製のSPD−6AV、カラム;関東化学製の Mightysil RP−1 GP 150−3.0(3μm)、測定温度;40℃、測定波長;215nm、の条件にて行った。
エポキシ・エピスルフィド樹脂のS化率の測定は、島津製作所製のLC−9A型高速液体クロマトグラフィーを用いて、UV検出器;島津製のSPD−6AV、カラム;関東化学製の Mightysil RP−1 GP 150−3.0(3μm)、測定温度;40℃、測定波長;215nm、の条件にて行った。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳述するが、これに限定されるものではない。
実施例1
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1リットルのガラスフラスコ内に、エピコート828US(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;186g/当量)を90g、エピコート834(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;254g/当量)を10g、チオ尿素8g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。反応終了後、純水300gを加えて攪拌後水相を分離する水洗を5回繰り返した後、溶剤等の低沸分をロータリーエバポレーターにて減圧下、温度100℃で留去させて、淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂101gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1リットルのガラスフラスコ内に、エピコート828US(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;186g/当量)を90g、エピコート834(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;254g/当量)を10g、チオ尿素8g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。反応終了後、純水300gを加えて攪拌後水相を分離する水洗を5回繰り返した後、溶剤等の低沸分をロータリーエバポレーターにて減圧下、温度100℃で留去させて、淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂101gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
実施例2
エピコート828US 90g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;480g//当量) 10g、チオ尿素7.7g、メタノール200g、及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂101gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
エピコート828US 90g、エピコート1001(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;480g//当量) 10g、チオ尿素7.7g、メタノール200g、及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂101gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
実施例3
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1リットルのガラスフラスコ内に、エピコート828USを90g、エピコート834を10g、チオ尿素12g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂102gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1リットルのガラスフラスコ内に、エピコート828USを90g、エピコート834を10g、チオ尿素12g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂102gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
比較例1
エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;186g/当量)100g、チオ尿素8.2g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノン500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂102gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂及び製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体及びn=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;186g/当量)100g、チオ尿素8.2g、メタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノン500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂102gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂及び製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体及びn=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
比較例2
エピコート828XA(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;207g/当量) 100g、チオ尿素 7.4g及びメタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂99gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
エピコート828XA(ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、エポキシ当量;207g/当量) 100g、チオ尿素 7.4g及びメタノール200g及び反応溶媒として4−メチル−2−ペンタノンを500g仕込み、温度60℃で、撹拌しながら3時間反応を行った。以下、実施例1と同様の操作を行って淡黄色透明液体のエポキシ・エピスルフィド樹脂99gを得た。表1に原料のエポキシ樹脂、製品のエポキシ・エピスルフィド樹脂のn=0体、n=1体の含有量、S化率の測定結果、エポキシ・エピスルフィド樹脂の製造時と23℃で10週間保存後の粘度、及び23℃で10週間保存後の保存安定性の結果を示した。
実施例4〜8及び比較例3〜7
表2に示す配合組成物を23℃、7日間硬化させて硬化物を得た。これらの硬化物の物性値を表2に示す。なお、表中、配合量は質量部を表す。
表2に示す配合組成物を23℃、7日間硬化させて硬化物を得た。これらの硬化物の物性値を表2に示す。なお、表中、配合量は質量部を表す。
*1: ジャパンエポキシレジン社商品名;ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、
エポキシ当量;186g/当量
*2:可使時間:組成物100gスケールにおいて流動性がなくなる時間
*3:23℃、純水中に4週間浸漬後の吸水率
*4:23℃、5%水酸化ナトリウム水溶液に4週間浸漬後の吸水率
*5:23℃、5%硫酸水溶液に4週間浸漬後の吸水率
*6:23℃、組成物を75μmの塗膜を引き、ドライングレコーダーによる測定
*7:メタキシリレンジアミン
*8:トリエチレンテトラミン
*9:N−アミノエチルピペラジン
*10:トリメチロールプロパントリアクリレート
*11:n−ブチルグリシジルエーテル
エポキシ当量;186g/当量
*2:可使時間:組成物100gスケールにおいて流動性がなくなる時間
*3:23℃、純水中に4週間浸漬後の吸水率
*4:23℃、5%水酸化ナトリウム水溶液に4週間浸漬後の吸水率
*5:23℃、5%硫酸水溶液に4週間浸漬後の吸水率
*6:23℃、組成物を75μmの塗膜を引き、ドライングレコーダーによる測定
*7:メタキシリレンジアミン
*8:トリエチレンテトラミン
*9:N−アミノエチルピペラジン
*10:トリメチロールプロパントリアクリレート
*11:n−ブチルグリシジルエーテル
表1及び表2の結果から、本発明のエポキシ・エピスルフィド樹脂は結晶化しにくく、保存安定性の大幅な向上と低粘度化が両立させられており、また、エポキシ・エピスルフィド樹脂組成物は、低吸水性の硬化物を与え、硬化性及び耐水性に優れた硬化物を与えるものである。
Claims (8)
- 前記一般式(1)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)70〜80質量%、及び前記一般式(2)で示されるエポキシ・エピスルフィド樹脂(式中、XはO又はSであり、OとSの合計に対するSの割合は5〜45質量%である)14.5〜20質量%を含有することを特徴とする請求項1記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
- 前記一般式(3)で示されるエポキシ樹脂(式中、nは0〜5の整数を示す)のn=0成分を70〜80質量%及び、n=1成分を13〜20質量%含有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を触媒の存在下に硫化剤と反応させて得られることを特徴とする請求項3に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
- 常温で液状であって、その粘度が40℃で2.0〜4.0Pa・sであり、23℃で10週間保存後の粘度が40℃で2.0〜8.0Pa・sであることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、キシレン樹脂、カーボネート類、アクリレート類、アルコール類、フタレート類及び芳香族モノエポキシ化合物から選ばれる1種以上の希釈剤が3〜30質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、アミン類、酸無水物類、多価フェノール類、ブレンステッド酸塩類、ジシアンジアミド、ヒドラジッド類及び塩基性硬化触媒類から選ばれるエポキシ樹脂用硬化剤が0.5〜200質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ・エピスルフィド樹脂100質量部に対し、1分子中に2級又は3級のアミノ基を少なくとも1個有するアミン類を0.5〜200質量部配合されて成るエポキシ・エピスルフィド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004161496A JP2005343910A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004161496A JP2005343910A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005343910A true JP2005343910A (ja) | 2005-12-15 |
Family
ID=35496595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004161496A Pending JP2005343910A (ja) | 2004-05-31 | 2004-05-31 | エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005343910A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012046634A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置 |
CN102604044A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-25 | 武汉工程大学 | 一种硫脲改性低温固化剂及其制备方法 |
JP2015502413A (ja) * | 2011-11-01 | 2015-01-22 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 液状エポキシ樹脂配合物 |
CN113480766A (zh) * | 2021-06-17 | 2021-10-08 | 牧世复合材料科技(苏州)有限公司 | 一种具有潜伏期的快速固化纤维预浸料的制备方法 |
CN113480829A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-10-08 | 牧世复合材料科技(苏州)有限公司 | 一种低粘度环氧/环硫树脂组合物及环氧/环硫基体树脂 |
-
2004
- 2004-05-31 JP JP2004161496A patent/JP2005343910A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012046634A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置 |
JP2015502413A (ja) * | 2011-11-01 | 2015-01-22 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 液状エポキシ樹脂配合物 |
CN102604044A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-25 | 武汉工程大学 | 一种硫脲改性低温固化剂及其制备方法 |
CN102604044B (zh) * | 2012-02-28 | 2014-03-26 | 武汉工程大学 | 一种硫脲改性低温固化剂及其制备方法 |
CN113480829A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-10-08 | 牧世复合材料科技(苏州)有限公司 | 一种低粘度环氧/环硫树脂组合物及环氧/环硫基体树脂 |
CN113480766A (zh) * | 2021-06-17 | 2021-10-08 | 牧世复合材料科技(苏州)有限公司 | 一种具有潜伏期的快速固化纤维预浸料的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5754731B2 (ja) | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、及びその使用 | |
JP2009114390A (ja) | エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物 | |
JP2007326988A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
KR20200053525A (ko) | 경화성 에폭시/티올 수지 조성물을 포함하는 (메트)아크릴레이트 매트릭스를 포함하는 접착제 필름, 테이프 및 방법 | |
JP3967495B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2017115164A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物 | |
JP2005343910A (ja) | エポキシ・エピスルフィド樹脂及びその組成物 | |
JP2013108011A (ja) | エポキシ樹脂溶液、エポキシ樹脂組成物、硬化物及び接着剤 | |
JP5301997B2 (ja) | 液状エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物 | |
JP5213547B2 (ja) | エポキシ基含有エステル化合物を含む硬化性組成物、該組成物の製造方法およびエポキシ基含有エステル化合物 | |
JP6295048B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 | |
JPH11140161A (ja) | 速硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
US20210108025A1 (en) | Epoxy resin composition | |
JP5899226B2 (ja) | トリエポキシ化合物、及びその製造方法 | |
JP5387638B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2006022146A (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
JP6461721B2 (ja) | エポキシ化合物及びその部分エステル化エポキシ化合物、その製造方法、並びにそれを含む硬化性組成物 | |
JP2007308601A (ja) | 熱硬化性エポキシ樹脂組成物 | |
JP5857844B2 (ja) | エポキシ化合物 | |
JP3983935B2 (ja) | エピサルファイド樹脂の製造方法 | |
JP6736051B2 (ja) | エポキシ樹脂、完全変性エポキシ樹脂及びそれらを含む硬化性組成物 | |
JP2001181268A (ja) | 脂環式エポキシ化合物及びその組成物 | |
KR102289998B1 (ko) | 플루오렌 골격 함유 에폭시 수지의 제조 방법, 에폭시 수지 조성물, 및 경화물 | |
JP2006057013A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2002241499A (ja) | エピサルファイド樹脂の製造方法及び硬化性樹脂組成物 |