JP6295048B2 - 高分子量エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

高分子量エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、高柔軟性、高接着性を有し、透明性、耐薬品性、相溶性、溶解性に優れた高分子量エポキシ樹脂、この高分子量エポキシ樹脂を用いた高分子量エポキシ樹脂組成物ならびに硬化物に関する。
エポキシ樹脂は耐熱性、接着性、耐薬品性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、塗料、土木、接着、電気用途の分野で広く使用されている。例えば、接着剤用途としては、エポキシ基が反応したときに生成する2級水酸基が接着に寄与することが知られており、広く使用されている。一方で、高分子量化したエポキシ樹脂は、塗料やフィルム成型用のベース樹脂、エポキシ樹脂ワニスに添加して流動性を調整する流動調整剤、硬化物にした時の靭性を改良する添加剤等に用いられている。
しかしながらエポキシ樹脂硬化物は、硬くて脆い性質を有しているため、近年求められている塗料、電気・電子材料、接着剤、CFRP等に要求される性能への対応は困難になってきており、柔軟性を付与したエポキシ樹脂が求められている。
このような性質を改良するため、例えば特許文献1、2では、エポキシ樹脂にシロキサン骨格を導入しているが、柔軟性が低く、他材料との相溶性が悪く、取り扱いが困難という欠点がある。また特許文献3には、エポキシ樹脂にオキセタン骨格を導入しているが、こちらも柔軟性が低く、接着性も低い。特許文献4には、エポキシ樹脂とカルボン酸とを反応させ、エステル型エポキシ樹脂を合成しているが、用いているカルボン酸の分子鎖が短いため、柔軟性は低い。また特許文献5では、高分子材料としてポリヒドロキシポリエーテルにゴム成分を配合することで柔軟性を付与しているが、ゴムを配合することで電気特性などの物性に悪影響を与えてしまうことが欠点として挙げられる。
特開2004−75769号公報 特開2007−106852号公報 特開2001−187814号公報 特開2009−29933号公報 特開2007−177054号公報
従って、本発明の目的は、高柔軟性、高接着性を有すると共に透明性、耐薬品性、相溶性、溶解性に優れた高分子量エポキシ樹脂及びこれを用いた高分子量エポキシ樹脂組成物並びに硬化物を提供することにある。
本発明は、下記一般式(1)で表され、重量平均分子量が10,000〜300,000であり、エポキシ当量が5,000〜30,000g/eqであることを特徴とする高分子量エポキシ樹脂である。
Figure 0006295048
(式中、Zは炭素数4〜12の2価の飽和環状脂肪族基を表し、縮環構造を有していても良い。qは平均の繰り返し数であり、5〜250を表す。R1は式(2)で表される内部にエステル結合を有する炭素数20以上の2価の基であり、R2、R3は炭素数2〜20の2価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なっていても良い。Estはエステル基を表し、nは平均の繰り返し数であり、1〜100の数を表す。Yは、式(3)で表される2価の基であり、Xは芳香族基を表し、tは平均の繰り返し数であり、0〜100のである。)
Figure 0006295048
上記一般式(1)において、Xが式(4)で表わされること、またはR1が、式(6)で表わされる2価の基であることのいずれかを満足することが好ましい。
Figure 0006295048
(式中、Dは単結合、または、―CH2―、−C(CH32−、−CH(CH3)−、−S−、−SO2−、−O−、−CO−、及び下記式(5)で表わされる基からなる群れから選ばれる2価の基であり、EおよびGは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、複数のEおよびG各々同一でも異なっていても良い。)
Figure 0006295048
Figure 0006295048
(式中、R4は炭素数4〜12の2価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なっていても良い。mは平均の繰り返しであり、1〜50の数を表す。R2は式(2)と同意である。)
より好ましいR1としては、式(7)表わされる2価の基がある。
Figure 0006295048
(式中、kは平均の繰り返しであり、1〜20の数を表す。R4は式(6)と同意である。)
上記高分子量エポキシ樹脂は、示差走査熱量分析(DSC)の測定におけるガラス転移点(Tg)が0℃以下であることが好ましい。
また、本発明は、数平均分子量が800以上であるジオール化合物(a1)と、酸無水物(a2)を、モル比(a1)/(a2)が1/2.00〜1/2.05となる条件でエステル化反応して得られるエステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)と、2官能芳香族エポキシ樹脂(B)を、エステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)のカルボキシル基と2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ基のモル比(A)/(B)を1/1.001〜1/1.050で反応することを特徴とする高子量エポキシ樹脂の製造方法である。
上記2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量が170〜1500g/eqであることが好ましい。
更に、本発明は、上記の高分子量エポキシ樹脂を含んでなる高分子量エポキシ樹脂組成物であり、また更に他のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤並びに添加剤を含んでなる上記の高分子量エポキシ樹脂組成物である。また、上記の高分子量エポキシ樹脂組成物からなる接着剤である。
本発明の高分子量エポキシ樹脂は、高い柔軟性を有することが可能である。さらに、この高分子量エポキシ樹脂は、接着性や透明性、耐薬品性に優れるため、接着材や光学材料、高分子アクチュエータとしての有用性が高い。また、他材料との相溶性や有機溶剤に対する溶解性にも優れるため、様々な材料と混合することが可能であり、性能の制御もしやすくなる利点もある。
本発明の高分子量エポキシ樹脂のIRスペクトルである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の高分子量エポキシ樹脂は、上記一般式(1)で表され、重量平均分子量(Mw)が10,000〜300,000であり、エポキシ当量が5,000〜30,000g/eqである。式(1)中、qは平均の繰り返し数であり、5〜250を表す。
この高分子量エポキシ樹脂の製造方法には制限はないが、有利には数平均分子量(Mn)が800以上であるエステル構造を有するジオール化合物(a1)と、酸無水物(a2)を、モル比(a1)/(a2)が1/2.00〜1/2.05となる条件でエステル化反応して得られるエステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)と、2官能芳香族エポキシ樹脂(B)を、エステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)のカルボキシル基と2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ基のモル比(A)/(B)を1/1.001〜1/1.050で反応することにより得られる。本発明の高分子量エポキシ樹脂の製造方法で得られる高分子量エポキシ樹脂には、その方法で得られる高分子量エポキシ樹脂であれば制限はないが、本発明の高分子量エポキシ樹脂であることが好ましい。
ジオール化合物(a1)は、エステル構造を有するポリエステルジオールであり、Mnが800以上である。有利には線状構造で、Mnが1000〜10000のポリエステルジオールである。かかるポリエステルジオールとしては、クラレ製Kuraray Polyols P-1010、P-2010、P-3010等が使用できる。
ポリエステルジオールは、一般式(1)において、R1を与えるので、後記するR1の説明から、詳細が理解される。R1はポリエステルジオールから2つのOH基を除外した残基と理解される。
1は、上記式(2)で表される内部にエステル結合を有する炭素数20以上の2価の炭化水素基であり、分子量分布を有する構造を表す。式(2)中、Estはエステル基を表す。エステル基の形態は、‐C(O)-O-と、-O-C(O)-の形態の2種類が挙げられるが、どちらの形態であってもよい。
式(2)中、R2、R3は炭素数2〜20の2価の炭化水素基を表し、それぞれ同一でも異なっていても良い。このような基としては、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、3−メチルペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基、ステアリレン基などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、炭素数2〜12のアルキレン基である。
式(2)中、nは平均の繰り返し数であり、1〜100の数を表すが、好ましくは2つのOH基を付加した状態でのMnが800〜10000となる数である。本明細書で、平均の繰り返し数は数平均を意味する。そして、式(2)を構成する炭素数が20以上となる。好ましいnは、炭素数が20を超え、式(2)で表される基の分子量(Mn)が1000〜5000の範囲、より好ましくは1000〜3000の範囲に入る数である。
式(2)で表される構造のうち、本発明の効果を上げ得る好ましい形態は、上記式(6)又は式(7)で表される2価のポリエステル構造である。
式(6)において、R4は炭素数4〜12の2価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なっていても良い。2価の炭化水素基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、3−メチルペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基などが挙げられる。mは平均の繰り返しであり、1〜50の数であり、式(6)を構成する炭素数が20以上となる数を表す。好ましいmは、式(2)のnで説明したと同様である。R2は式(2)と同意である。
式(7)において、kは平均の繰り返しであり、1〜20の数を表し、かつ、式(6)を構成する炭素数が20以上となる数を表す。R4は式(6)と同意である。
酸無水物(a2)としては、脂肪族ジカルボン酸無水物であれば特に制限はないが、炭素数6〜14の飽和環状脂肪族ジカルボン酸無水物であることが好ましく、例えば、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸無水物、シクロペンタンー1,2−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、3−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物などが挙げられるが、これらに限定されず、単独であるいは2種以上あわせて用いられる。好ましい酸無水物化合物は、反応操作の容易性等から、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物である。
酸無水物(a2)は、一般式(1)において、Zを与えると理解される。Zは酸無水物から酸無水物基を除外した残基と理解される。Zは、内部で縮環構造を有していても良い炭素数4〜12の2価の飽和環状脂肪族基を表し、置換基を有していても良い。Zとしては、例えば、シクロブタニレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、ノルボルニレン基、メチルノルボルニレン基、デカヒドロナフチレン基、ビシクロヘキシレン基などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、シクロヘキシレン基である。
脂肪族ジカルボン酸(A)は、ジオール化合物(a1)と酸無水物(a2)の開環エステル化反応によって得ることができる。エステル化反応を、モル比(a1)/(a2)が1/2.00〜1/2.05となる条件とすることにより、末端にカルボキシ基を有するエステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)を得ることができる。上記範囲でモル比を変化することにより、脂肪族ジカルボン酸(A)の分子量を制御することも可能である。脂肪族ジカルボン酸(A)は、一般式(1)において、-OC-Z-COO-R1-OCO-Z-CO-を与えると理解される。
上記開環エステル化反応において、(a1)と(a2)のモル比(a1)/(a2)が、1/2.00〜1/2.05であり、より好ましくは1/2.00〜1/2.03である。また、この反応により得られるエステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)への反応率は95%以上であることがよい。このとき、酸無水物を完全に開環させ、未反応酸無水物として残存させないことが必要であり、さらに水酸基含有化合物が単独で残らないことが必要である。酸無水物の残存の有無は、酸価の測定ならびにガスクロマトグラフィー法等の公知の手法を用いて確認することが出来る。
脂肪族ジカルボン酸(A)と、2官能芳香族エポキシ樹脂(B)を、カルボキシル基とのエポキシ基のモル比(A)/(B)を1/1.001〜1/1.050となる条件で反応させる。2官能芳香族エポキシ樹脂(B)を理論量より過剰に使用することにより両末端をエポキシ基とすることができ、上記範囲内でモル比を制御することにより重合度を制御することができる。
この反応において、(A)のカルボキシル基と(B)のエポキシ基のモル比を上記範囲、好ましくは1/1.005〜1/1.030することにより、末端にエポキシ基が導入され、色相が良好になる。また、得られる高分子量エポキシ樹脂のエポキシ当量は5000から30000g/eqとする。これは、エポキシ当量が30000g/eqを超えてしまうと、末端にカルボキシル基が残りやすくなり、逆にエポキシ当量が5000g/eqより小さい場合は、末端がすべてエポキシ基だとしても分子量は10000以下となってしまう。エポキシ当量は、より好ましくは8000〜25000g/eqである。
2官能芳香族エポキシ樹脂(B)は、一般式(1)において、Yを与えると理解される。Yは式(3)で表される。式(3)において、tは平均の繰り返し数であり、0〜100の数を表し、Xは2官能芳香族エポキシ樹脂(B)から2つのエポキシ基を除外した残基と理解され、好ましくは式(4)で表される。式(4)において、Dは単結合、または後記する2価の基である。2価の基としては、―CH2―、−C(CH32−、−CH(CH3)−、−S−、−SO2−、−O−、−CO−、または式(5)で表わされる2価の基がある。式(4)、(5)において、E、Gは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、複数のEまたは複数のGは各々同一でも異なっていても良い。
2官能芳香族エポキシ樹脂(B)は、2官能芳香族フェノールをグリシジルエーテル化して得られる2官能芳香族エポキシ樹脂であることが好ましい。好ましい2官能芳香族フェノールと、これから得られる2官能芳香族エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、ビフェニル、テトラメチルビフェニルテトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等の2官能芳香族フェノールと、これらから得られる2官能芳香族エポキシ樹脂が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上あわせて用いられる。より好ましい2官能芳香族エポキシ樹脂は、反応操作の容易性等から、BPAエポキシ樹脂が挙げられる。さらに、2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量は170から1500g/eqであることが望ましい。これは、エポキシ当量が170g/eq以下であれば、得られる高分子エポキシ樹脂のフィルム作成が困難となりやすく、逆にエポキシ当量が1500g/eq以上では、粘度が高すぎるため合成や配合が困難となりやすい。より好ましくは500〜1200g/eqである。
本発明の高分子量エポキシ樹脂の分子量は、10000から300000である。分子量が10000以下であればフィルム性が悪化し、逆に300000以上であれば、粘度が高くなりすぎるため取り扱いが困難になる。また、より好ましくは20000から200000である。
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物について、説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の高分子量エポキシ樹脂を含む組成物と、本発明の高分子量エポキシ樹脂と相溶性を有する他のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び添加剤を含んでなる組成物とがある。前者の組成物は、硬化剤を必須としないので、硬化剤を配合しない場合は、フェノキシ樹脂と同様に熱可塑性樹脂として使用することができる。硬化剤を配合した場合又は後者の組成物は、熱硬化が可能な樹脂となる。
本発明の高分子量エポキシ樹脂は、相溶するものであれば公知である種々の樹脂と配合することが可能である。例えば、他のエポキシ樹脂やフェノキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。好ましくは以下の化合物が挙げられるが、これに限定するものではない。例えばエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、クレゾールノボラック型、ジシクロペンタジエン型、ビフェニル型、フルオレンビスフェノール型、トリアジン型、ナフトール型、ナフタレンジオール型、トリフェニルメタン型、テトラフェニル型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型、トリメチロールメタン型等のエポキシ樹脂が挙げられる。また、フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールA/F型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビスフェノールA/S型、カルド骨格型等のフェノキシ樹脂が挙げられる。また、アクリル樹脂としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を重合した樹脂が挙げられる。これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。これらの樹脂は本発明の高分子量エポキシ樹脂と相溶しても未反応である。この時、高い柔軟性を得るためには、本発明の高分子量エポキシ樹脂の割合が、配合する種々の樹脂よりも多いほうが好ましい。
本発明の高分子量エポキシ樹脂は、相溶するものであれば公知である種々の他のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、添加剤と配合し硬化させることが可能である。例えば、他のエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、クレゾールノボラック型、ジシクロペンタジエン型、ビフェニル型、フルオレンビスフェノール型、トリアジン型、ナフトール型、ナフタレンジオール型、トリフェニルメタン型、テトラフェニル型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型、トリメチロールメタン型等のエポキシ樹脂が挙げられるが、これに限定するものではない。これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の高分子量エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物を硬化させる場合、熱でも光でも硬化することが可能である。本発明の硬化物は、このエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる。
従って硬化剤としては、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物硬化剤、紫外線硬化剤などが挙げられる。好ましくは以下の化合物が挙げられるが、これに限定するものではない。例えば、有機アミン化合物、ジシアンジアミド及びその誘導体、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール及びその誘導体、ビスフェノールA、ビスフェノールF、臭素化ビスフェノールA、ナフタレンジオール、4,4’−ビフェノールなどの2価フェノール化合物、フェノールやナフトール類とホルムアルデヒドあるいはキシリレングリコール類との縮合反応により得られるノボラック樹脂あるいはアラルキルフェノール樹脂、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ナジック酸、水素化無水ナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物、アジピン酸ヒドラジドなどのヒドラジド化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−iso−プロピルエーテル、α−メチルベンゾイン等のベンゾイン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノン、p−ジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、9,10−アントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン等のアントラキノン類、ジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の含イオウ化合物類等を適用することができ、必要に応じて2種類以上を用いてもよい。
さらに添加剤としては、硬化促進剤、分散剤、充填剤、酸化防止剤などが挙げられる。好ましくは以下の化合物が挙げられるが、これに限定するものではない。例えば硬化促進剤としたは、3級アミン及びその塩類、イミダゾール類及びその塩類、有機ホスフィン化合物及びその塩類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズなどの有機金属塩が挙げられ、必要に応じて2種類以上を用いてもよい。また、分散剤としては、例えばカチオン性高分子系分散剤、アニオン性高分子系分散剤、ノニオン性高分子系分散剤、顔料誘導体型分散剤(分散助剤)等が挙げられる。また、充填剤としては、例えばポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、石英、シリカ、珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、石膏、ベントナイト、蛍石、二酸化チタン、カーボンブラック、黒鉛、酸化鉄、アルミニウム粉末、鉄粉、タルク、マイカ、カオリンクレー等が挙げられる。また酸化防止剤としては、2,6−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−tert−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェノール類、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどの高分子型フェノール類、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのオキサホスファフェナントレンオキサイド類、ジラウリル3,3’―ジラウリル3,3’―チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’―ジラウリル3,3’―チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’―ジラウリル3,3’―チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3―ラウリルチオプロピオネート)等のエステル骨格含有チオエーテル化合物系酸化防止剤が挙げられる。これらの酸化防止剤は必要に応じて2種類以上を用いてもよい。
本発明の高分子量エポキシ樹脂は、硬化剤の有無に関わらず接着剤として用いることが可能である。接着剤として用いる場合は、無溶剤または所定の溶剤、例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等のアミド系溶剤、1−メトキシ−2−プロパノ−ル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤等の1種又は2種以上を混合したものに溶解又は分散させてワニスを形成した後に用いても良く、組成物を構成する成分は、溶剤中に均一分散していれば、必ずしも溶剤に溶解していなくてもよい。
ワニスとして用いる場合には、このワニスを支持材としてのベースフィルム上に塗布し、乾燥させることでフィルム状接着剤を形成してもよく、あるいはこのワニスを基材上に塗布し、乾燥させることによってフィルム状接着剤付き基材を形成してもよい。ここで、フィルム状接着剤、又はフィルム状接着剤付き基材における硬化前のフィルム支持性については、溶剤残存率が高いほどフィルム支持性が良好な傾向にあるが、溶剤残存率が高すぎると、フィルム状接着剤、又はフィルム状接着剤付き機材にタックが発生したり、硬化時に発泡が発生したりする。したがって、溶剤残存率は5重量%以下が好ましい。また、上記フィルム状接着剤及びフィルム状接着剤付き銅箔については、溶剤を含まない本発明のエポキシ樹脂組成物を支持材としてのベースフィルム上に加熱溶融状態で塗布した後、冷却するようにして得てもよい。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の合成例、実施例及び比較例において、「部」は「重量部」を示す。なお実施例1〜10は樹脂自体(熱可塑性樹脂)の例を示し、実施例11〜13は実施例2の樹脂を含む樹脂組成物の例を示す。
本発明では以下に示す分析方法や測定方法を使用した。
・エポキシ当量:JIS K−7236に記載の方法とした。
・全塩素量:JIS K−7243−3に記載の方法とした。
・分子量測定:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製 HLC−8320GPC、溶出溶剤:テトラヒドロフラン、流速:1ml/min、カラム温度:40℃、検出:RI検出器)を用い、ポリスチレン検量線により算出し、溶出される全分子量分布中での単量体成分の分子量が占める溶出分布の面積比率(面積%)を求めた。
・吸水率:JIS C6481 5.14に準じた方法した。一辺が50mm幅の成形基板を、23℃の蒸留水中に24時間浸漬する前後の重量変化を測定して算出した。
・破断伸度:得られた樹脂をプレスによりフィルム化し、幅10mm×長さ50mmに切り出した。測定には株式会社島津製作所製オートグラフEZ−Sを用いて、測定長30mmとして試験片の破断伸度と最大点応力を測定した。なお、このときの引っ張り速度は1mm/minとした。
・示差走査熱量分析(DSC):得られた樹脂フィルムをパンチングし、積層、アルミニウム製カプセルにパッキングしたものを測定試料とした。測定温度範囲は−70から150℃とした。昇温速度は10℃/minとした。測定は2サイクルおこない、2サイクル目に得られたDSCチャートより、補外ガラス転移開始温度(Tig)を高分子量エポキシ樹脂のTg(DSC)とした。
・熱重量測定:示差熱熱重量測定装置を用いて,窒素気流下,昇温速度10℃/分で行った。1wt%重量減少時の温度、5wt%重量減少時の温度および分解開始温度を求めた。
・耐薬品性:JIS A1454に記載の方法。薬品としては10%NaOH、10%HClを用い、浸漬時間は24時間とし、浸漬後の重量変化を測定した。
・屈折率:アッベ屈折計を使用し、得られたフィルムの屈折率を測定した。
・接着強度:JIS K−6850に記載の方法。SUS347の試験片にワニスを塗り150℃で1時間乾燥し、厚み10μのものを測定した。
実施例1
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却管を備えた反応装置に酸無水物(a2)としてヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)38.4部とジオール化合物(a1)としてポリエステルジオール(P−2010)250.0部、およびキシレン32.0部の混合物を窒素ガス雰囲気中で撹拌しながら120℃で3時間反応させてエステル骨格含有ジカルボン酸を得て、次いで2官能BPA型エポキシ樹脂(YD−014)238.2部とキシレン40.9部、および触媒としてn−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(TPP−BB)0.06部を仕込み、165℃で4時間撹拌してMw100,000、エポキシ当量9,000g/eqの高分子量エポキシ樹脂(ER1)を得た。ER1のIRスペクトルを図1に示す。
実施例2〜10
実施例1で使用した装置を用い、表1〜2に記載の割合で実施例1と同様の条件及び操作によって合成を行い、それぞれ高分子量エポキシ樹脂(ER2〜10)を得た。得られた樹脂の分子量とエポキシ当量もそれぞれ表1〜2に示す。原料の数字は配合量(部)を示す。なお、実施例2で得た高分子量エポキシ樹脂をER2といい、以下同様とする。
使用した原料を次に示す。
(a1)成分
P-2010:ポリエステルジオール、クラレ社製Kuraray Polyols P-2010、Mn2,000、アルコール性水酸基当量1000g/mol、平均炭素数約100
P-1010:同上、Mn1,000
P-3010:同上、Mn3,000
(a2)成分
HHPA:ヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化社製リカシッドHH、酸無水物当量185g/eq
MH-700:ヘキサヒドロ無水フタル酸/メチルヘキサヒドロフタル酸、リカシッドMH-700、酸無水物当量163g/eq
HNA-100:メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸無水物/ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボン酸無水物、リカシッドHNA-100、酸無水物当量185g/eq
YD-014:固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、新日鉄住金化学社製YD-014、エポキシ当量950g/eq、軟化点96℃、150℃溶融粘度6500mPa・s
(B)成分
YD-128:液状ビスフェノール型エポキシ樹脂 エポキシ当量188g/eq
YDF-2004:固形ビスフェノールF型エポキシ樹脂 エポキシ当量950g/eq
(触媒他)
TPP-BB:n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド
TPP-EI:エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド
TEAB:臭化テトラアンモニウム
Figure 0006295048
Figure 0006295048
実施例11
実施例2で得られた高分子量エポキシ樹脂(ER2)8.0部とYP−50S(ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、平均分子量50000;新日化エポキシ製造製)8.0部をMEK(メチルエチルケトン)24.0部に溶解させて得られたワニスを150℃の真空オーブンで3時間乾燥させ、高分子量エポキシ樹脂組成物(ERC1)を得た。
実施例12、13
実施例11と同様の方法で、表3に記載の割合で合成例1と同様の条件及び操作によって配合を行い、それぞれ樹脂組成物(ERC2、3)を得た。
Figure 0006295048
比較例1、2
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器を備えたフラスコに、メチルエチルケトン210部、YD−8125(東都化成社製、ビスフェノールA型n=0エポキシ樹脂)95.9部、テレフタル酸35.3部、イソフタル酸8.8部、N−N’−ジメチルベンジルアミン0.5部を仕込み、80℃で反応させ、Mw13,000、エポキシ当量4,000g/eqのエステル型エポキシ樹脂(EER1)を合成した。
比較例1で得たEER1、及びYP−50S(比較例2)について、実施例1〜10と同様な試験を行った。
実施例1〜13および比較例1、2の樹脂又は樹脂組成物の測定結果を表4〜6に示す。
Figure 0006295048
Figure 0006295048
Figure 0006295048
表4〜6に示すように、本発明の高分子量エポキシ樹脂およびそれから得られる成形品等の製品は、破断伸度が高く、低弾性でありながらも高い接着強度を維持していることが分かった。一方、比較例1および2では、高い接着力はあるが、破断伸度は低く、高弾性であった。
実施例14
実施例2で得られた高分子量エポキシ樹脂(ER2)14.4部とYP−128(液状エポキシ樹脂、エポキシ当量188g/eq)1.6部およびジシアンジアミド(DICY、活性水素当量21g/eq.)0.3部を配合し、これをMEK24.0部に溶解して樹脂ワニスとした。このワニスを150℃の真空オーブンで3時間乾燥・硬化させ、高分子量エポキシ樹脂硬化物を得た。
得られた硬化物の物性は、吸水率が0.6%であり耐薬品性も良好であった。また破断伸度は300%、最大点応力は10N/mm2、ガラス転移点は45℃で、接着強度は16.2MPaあった。このように、本発明の高分子量エポキシ樹脂を硬化物とした場合は、低吸水率であり、破断伸度が高く、接着強度も強いことが分かった。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表され、重量平均分子量が10,000〜300,000であり、エポキシ当量が5,000〜30,000g/eqであることを特徴とする高分子量エポキシ樹脂。
    Figure 0006295048

    (式中、Zは炭素数4〜12の2価の飽和環状脂肪族基を表し、縮環構造を有していても良い。qは平均の繰り返し数であり、5〜250を表す。R1は式(2)で表される内部にエステル結合を有する炭素数20以上の2価の基であり、R2、R3は炭素数2〜20の2価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なっていても良い。Estはエステル基を表し、nは平均の繰り返し数であり、1〜100の数を表す。Yは、式(3)で表される2価の基であり、Xは下記式(4)で表わされる芳香族基又はフェニレン基を表し、tは平均の繰り返し数であり、0〜100の数である。)
    Figure 0006295048

    Figure 0006295048
    (式中、Dは単結合、または、―CH 2 ―、−C(CH 3 2 −、−CH(CH 3 )−、−S−、−SO 2 −、−O−、−CO−、及び下記式(5)で表わされる基からなる群れから選ばれる2価の基であり、EおよびGは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、複数のEおよびGは各々同一でも異なっていても良い。)
    Figure 0006295048
  2. Xが式(4)で表わされる芳香族基であることを特徴とする請求項1に記載の高分子量エポキシ樹脂。
  3. 1が、式(6)で表わされる2価の基であることを特徴とする請求項1または2に記載の高分子量エポキシ樹脂。
    Figure 0006295048
    (式中、R4は炭素数4〜12の2価の炭化水素基を表し、各々同一でも異なっていても良い。mは平均の繰り返しであり、1〜50の数を表す。R2は式(2)と同意である。)
  4. 1が、式(7)表わされる2価の基であることを特徴とする請求項3に記載の高分子量エポキシ樹脂。
    Figure 0006295048
    (式中、kは平均の繰り返しであり、1〜20の数を表す。R4は式(6)と同意である。)
  5. 示差走査熱量分析(DSC)の測定におけるガラス転移点(Tg)が0℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高分子量エポキシ樹脂。
  6. 数平均分子量が800以上であるエステル構造を有するジオール化合物(a1)と、酸無水物(a2)を、モル比(a1)/(a2)が1/2.00〜1/2.05となる条件でエステル化反応して得られるエステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)と、2官能芳香族エポキシ樹脂(B)を、エステル骨格含有脂肪族ジカルボン酸(A)のカルボキシル基と2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ基のモル比(A)/(B)を1/1.001〜1/1.050となる条件で反応することを特徴とする高子量エポキシ樹脂の製造方法。
  7. 2官能芳香族エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量が170〜1500g/eqであることを特徴とする請求項6に記載の高分子量エポキシ樹脂の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の高分子量エポキシ樹脂を含んでなる高分子量エポキシ樹脂組成物。
  9. 更に、上記高分子量エポキシ樹脂と相溶性を有する他のエポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤及び添加剤を含んでなる請求項8に記載の高分子量エポキシ樹脂組成物。
  10. 請求項8または9のいずれかに記載の高分子量エポキシ樹脂組成物からなる接着剤。
  11. 請求項9に記載の高分子量エポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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