JP6928177B2 - 硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法としては、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、特許文献1、特許文献2に開示されているような、硬化性樹脂組成物をシール剤として用いた滴下工法と呼ばれる方式が用いられている。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き基板の一方にシール剤を塗布し、枠状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を基板のシール枠内に滴下し、真空下で他方の基板を重ね合わせ、光照射や加熱によりシール剤を硬化させ、液晶表示素子を作製する。現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
特開2001−133794号公報 国際公開第02/092718号
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種液晶パネル付きモバイル機器が普及している現代において、装置の小型化は最も求められている課題である。小型化の手法として、液晶表示部の狭額縁化が挙げられ、例えば、シール部の位置をブラックマトリックス下に配置することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。このような狭額縁設計に伴い、シール剤の塗布位置がポリイミド等の配向膜上となる場合が多くなっている。
また、タブレット端末や携帯端末の普及に伴い、液晶表示素子には高温高湿環境下での駆動等における耐湿信頼性がますます要求されており、シール剤には外部からの水の浸入を防止する性能が一層求められている。液晶表示素子の耐湿信頼性を向上させるためには、シール剤と基板等との界面からの水の浸入を防ぐためにシール剤の基板等に対する接着性を向上させ、かつ、シール剤の透湿防止性を向上させる必要がある。シール剤の透湿防止性を向上させる方法としては、タルク等のフィラーを配合する方法が考えられるが、厳しい耐湿信頼性試験を行った場合には、液晶表示素子に表示むらが発生することがあった。特に、シール剤の塗布位置がポリイミド等の配向膜上となる場合において、配向膜に対する接着性と透湿防止性とを両立させることが困難であった。
本発明は、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性樹脂と重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有し、上記硬化性樹脂は、下記式(1)で表される化合物を含む硬化性樹脂組成物である。
Figure 0006928177
式(1)中、mは、2以上4以下の整数であり、Rは、m価のポリオール由来の構造を表し、Rは、置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物由来の構造を表し、Rは、下記式(2−1)又は(2−2)で表される基を表し、Xは、環状ラクトンの開環構造を表し、nは、0以上5以下(平均値)であり、Epは、2官能以上のエポキシ化合物由来の構造を表す。
Figure 0006928177
式(2−1)及び(2−2)中、*は、結合位置を表し、式(2−2)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、硬化性樹脂として特定の構造を有する化合物を用いることにより、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、上記式(1)で表される化合物を含む。上記硬化性樹脂として上記式(1)で表される化合物を含有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる。
上記式(1)中、mは、2以上4以下の整数である。上記mは、2であることが好ましい。
上記式(1)中、Rは、m価のポリオール由来の構造を表す。
上記Rの由来となるポリオールの分子量の好ましい上限は500である。上記ポリオールの分子量が500以下であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が透湿防止性により優れるものとなる。上記ポリオールの分子量のより好ましい上限は400である。
なお、本明細書において上記「分子量」は、分子構造が特定される化合物については、構造式から求められる分子量であるが、重合度の分布が広い化合物及び変性部位が不特定な化合物については、数平均分子量を用いて表す場合がある。また、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記Rの由来となるポリオールとしては、具体的には例えば、分岐構造を有していてもよい炭素数2〜60の脂肪族ジオール、分岐構造を有していてもよい炭素数2〜60の脂肪族トリオール、分岐構造を有していてもよい炭素数2〜60の脂肪族テトラオール、芳香環を含むジオール等が挙げられる。なかでも、接着性の観点から、分岐構造を有していてもよい炭素数2〜60の脂肪族ジオールが好ましい。
上記炭素数2〜60の脂肪族ジオールとしては、例えば、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、ペンタデカンジオール、ヘキサデカンジオール、ヘプタデカンジオール、オクタデカンジオール、ノナンジオールや、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−シクロペンタンジオール、1,3−アダマンタンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、4,4’−ビシクロヘキサノール、4−(2−ヒドロキシエチル)ヘキサノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
上記芳香環を含むジオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールB、ビスフェノールE、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、レゾルシノール、カテコール、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、グリセロール−2−ベンジルエーテル、2,2’−オキシジ(ベンジルアルコール)、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール等が挙げられる。
上記式(1)中、Rは、置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物由来の構造を表す。上記Rが、置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物由来の構造であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が透湿防止性に優れるものとなる。
上記置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物が置換されている場合の置換基としては、例えば、芳香環を含む不飽和結合や分岐構造を有していてもよい炭素数1〜60の炭素鎖、環状構造を含む炭化水素骨格等が挙げられる。
上記置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物としては、具体的には例えば、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、フェニルマレイン酸無水物、フェニルコハク酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、テトラプロペニルコハク酸無水物、デシルコハク酸無水物、テトラデシルコハク酸無水物、テトラデセニルコハク酸無水物、ヘキサデシルコハク酸無水物、アリルコハク酸無水物、イソオクタデセニルコハク酸無水物、ブチルコハク酸無水物、4−ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、2−ドデセン−1−イルコハク酸無水物、2,2−ジメチルコハク酸無水物、2−ヘキセン−1−イルコハク酸無水物、4−メチル−4−ペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、2−オクテニルコハク酸無水物、4,9−デカジエン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、2−(2−カルボキシエチル)−3−メチルマレイン酸無水物、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、及び、これらのジカルボン酸等が挙げられる。
得られる硬化性樹脂組成物の配向膜に対する接着性をより向上させる観点から、上記Rは、下記式(3)で表される構造であることが好ましい。
Figure 0006928177
式(3)中、*は、結合位置を表し、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数1以上60以下の有機基を表すか、或いは、R、Rが結合している構造を表す。
上記式(3)で表される構造としては、R、Rが結合していない構造であってもよいし、R、Rが結合している構造であってもよいが、透湿防止性を高める観点から、R、Rが結合している構造が好ましく、下記式(4−1)又は(4−2)で表される構造であることがより好ましい。
Figure 0006928177
式(4−1)中、*は、結合位置を表し、式(4−1)中、Rは、水素原子、又は、炭素数1以上10以下のアルキル基を表し、式(4−2)中、Rは、水素原子、又は、炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。
上記式(4−1)で表される構造としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物等に由来する構造が挙げられる。
上記式(4−2)で表される構造としては、例えば、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等に由来する構造が挙げられる。
上記式(3)で表される構造のうち、上記式(4−1)又は(4−2)で表される構造以外の上記R、Rが結合している構造としては、例えば、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、2−(2−カルボキシエチル)−3−メチルマレイン酸無水物、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物等に由来する構造が挙げられる。
上記式(3)で表される構造のうち、上記R、Rが結合していない構造としては、例えば、テトラプロペニルコハク酸無水物、デシルコハク酸無水物、テトラデシルコハク酸無水物、テトラデセニルコハク酸無水物、ヘキサデシルコハク酸無水物、イソオクタデセニルコハク酸無水物、ブチルコハク酸無水物、アリルコハク酸無水物、4−ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、2−ドデセン−1−イルコハク酸無水物、2,2−ジメチルコハク酸無水物、2−ヘキセン−1−イルコハク酸無水物、4−メチル−4−ペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、2−オクテニルコハク酸無水物、4,9−デカジエン−1,2−ジカルボン酸無水物等に由来する構造が挙げられる。
上記式(1)中、Rは、上記式(2−1)又は(2−2)で表される基を表す。本発明の硬化性樹脂組成物を液晶表示素子用シール剤に用いる場合に低液晶汚染性に優れるものとする観点から、少なくとも1つのRは、上記式(2−2)で表される基であることが好ましい。
上記式(1)中、Xは、環状ラクトンの開環構造を表す。
上記環状ラクトンとしては、例えば、γ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクトン、γ−デカラクトン、σ−ドデカラクトン、γ−ノナノラクトン、γ−ヘプタノラクトン、γ−バレロラクトン、σ−バレロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、σ−ヘキサノラクトン、7−ブチル−2−オキセパノン等が挙げられる。なかでも、開環したときに主骨格の直鎖部分の炭素数が5以上7以下となるものが好ましい。
なお、上記式(1)中、nが0である場合、即ち、Xで表される環状ラクトンの開環構造がない場合でも、得られる硬化性樹脂組成物が配向膜に対する優れた接着性及び硬化物の透湿防止性を有するものとなる。上記nが1以上5以下である場合は、得られる硬化性樹脂組成物が配向膜に対する接着性により優れるものとなる。
上記式(1)中、Epは2官能以上のエポキシ化合物由来の構造を表す。
上記Epの由来となるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールE型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールF型エポキシ化合物、水添ビスフェノールE型エポキシ化合物、水添ビスフェノールS型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、ゴム変性型エポキシ化合物、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
なかでも、上記Epは、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、又は、ビスフェノールE型エポキシ化合物由来の構造であることが好ましい。
上記Epの由来となるエポキシ化合物の分子量の好ましい上限は1000である。上記エポキシ化合物の分子量が1000以下であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が低粘度でハンドリング性に優れるものとなる。上記エポキシ化合物の分子量のより好ましい上限は500である。
上記式(1)で表される化合物を製造する方法としては、例えば、以下の方法等が挙げられる。
即ち、まず、上記ポリオールと、上記置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物とを、重合禁止剤の存在下で加熱撹拌する工程を行って反応物1を得る。次いで、得られた反応物1に上記2官能以上のエポキシ化合物を加えて加熱撹拌する工程を行って反応物2を得る。その後、得られた反応物2に(メタ)アクリル酸を加えて加熱撹拌することにより一部又は全部のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させる工程を有する方法により、上記式(1)で表される化合物を得ることができる。
上記ポリオールは、上記置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物と反応させる前に上記環状ラクトンと反応させていてもよい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール等が挙げられる。
上記硬化性樹脂100重量部中における上記式(1)で表される化合物の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は95重量部である。上記式(1)で表される化合物の含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が配向膜に対する接着性と透湿防止性とを両立する効果により優れるものとなる。上記式(1)で表される化合物の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は90重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記硬化性樹脂として、更に、上記式(1)で表される化合物以外のその他の硬化性樹脂を含有してもよい。
上記その他の硬化性樹脂としては、例えば、上記式(1)で表される化合物以外の、その他のエポキシ化合物やその他の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記「(メタ)アクリル化合物」とは、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。
上記その他のエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノール型エポキシ化合物、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、スルフィド型エポキシ化合物、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、アルキルポリオール型エポキシ化合物、ゴム変性型エポキシ化合物、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、jER828EL、jER1004(いずれも三菱ケミカル社製)、EPICLON EXA−850CRP(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱ケミカル社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON EXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON EXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱ケミカル社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON HP4032、EPICLON EXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON N−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON N−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、EPICLON HP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱ケミカル社製)、EPICLON 430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鉄住金化学社製)、EPICLON 726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鉄住金化学社製)、エポリードPB(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鉄住金化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱ケミカル社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
また、上記硬化性樹脂は、上記その他のエポキシ化合物として部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有してもよい。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、例えば、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の一部のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とをそれぞれ1つ以上有する化合物を意味する。
上記その他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル化合物、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。また、上記(メタ)アクリル化合物は、反応性の観点から、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するものが好ましい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち単官能のものとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち2官能のものとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル化合物のうち3官能以上のものとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物としては、上述したその他のエポキシ化合物と同様のものを用いることができる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、ダイセル・オルネクス社製のエポキシ(メタ)アクリレート、新中村化学工業社製のエポキシ(メタ)アクリレート、共栄社化学社製のエポキシ(メタ)アクリレート、ナガセケムテックス社製のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ダイセル・オルネクス社製のエポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3708、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYL RDX63182、KRM8076等が挙げられる。
上記新中村化学工業社製のエポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020等が挙げられる。
上記共栄社化学社製のエポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA等が挙げられる。
上記ナガセケムテックス社製のエポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアネート化合物に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネート化合物としては、ポリオールと過剰のイソシアネート化合物との反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート、二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記二価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
上記三価のアルコールとしては、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシアクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、東亞合成社製のウレタン(メタ)アクリレート、ダイセル・オルネクス社製のウレタン(メタ)アクリレート、根上工業社製のウレタン(メタ)アクリレート、新中村化学工業社製のウレタン(メタ)アクリレート、共栄社化学社製のウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記東亞合成社製のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600等が挙げられる。
上記ダイセル・オルネクス社製のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、EBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL1290、EBECRYL2220、EBECRYL4827、EBECRYL4842、EBECRYL4858、EBECRYL5129、EBECRYL6700、EBECRYL8402、EBECRYL8803、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260等が挙げられる。
上記根上工業社製のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、アートレジンUN−330、アートレジンSH−500B、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−9000H等が挙げられる。
上記新中村化学工業社製のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、U−2HA、U−2PHA、U−3HA、U−4HA、U−6H、U−6HA、U−6LPA、U−10H、U−15HA、U−108、U−108A、U−122A、U−122P、U−324A、U−340A、U−340P、U−1084A、U−2061BA、UA−340P、UA−4000、UA−4100、UA−4200、UA−4400、UA−5201P、UA−7100、UA−7200、UA−W2A等が挙げられる。
上記共栄社化学社製のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、AH−600、AI−600、AT−600、UA−101I、UA−101T、UA−306H、UA−306I、UA−306T等が挙げられる。
上記その他の(メタ)アクリル化合物は、液晶汚染を抑制する観点から、−OH基、−NH−基、−NH基等の水素結合性のユニットを有するものが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、重合開始剤及び/又は熱硬化剤を含有する。
上記重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤等が挙げられる。
なお、上記「重合開始剤及び/又は熱硬化剤」は、重合開始剤と熱硬化剤とのいずれか一方又は両方を意味する。
上記ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤、加熱によりラジカルを発生する熱ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、オキシムエステル化合物、ベンゾインエーテル化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−(フェニルチオ)フェニル)−1,2−オクタンジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、高分子アゾ化合物からなる開始剤(以下、「高分子アゾ開始剤」ともいう)が好ましい。
なお、本明細書において高分子アゾ化合物とは、アゾ基を有し、熱によって(メタ)アクリロイル基を硬化させることができるラジカルを生成する、数平均分子量が300以上の化合物を意味する。
上記高分子アゾ化合物の数平均分子量の好ましい下限は1000、好ましい上限は30万である。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量がこの範囲であることにより、液晶汚染を抑制しつつ、硬化性樹脂と容易に混合することができる。上記高分子アゾ化合物の数平均分子量のより好ましい下限は5000、より好ましい上限は10万であり、更に好ましい下限は1万、更に好ましい上限は9万である。
上記高分子アゾ化合物としては、例えば、アゾ基を介してポリアルキレンオキサイドやポリジメチルシロキサン等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
上記アゾ基を介してポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有する高分子アゾ化合物としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
上記高分子アゾ化合物としては、具体的には例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられる。
上記高分子アゾ化合物のうち市販されているものとしては、例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
また、高分子ではないアゾ化合物として市販されているものとしては、例えば、V−65、V−501(いずれも富士フイルム和光純薬社製)等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤が好適に用いられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生タイプのものであってもよいし、非イオン性光酸発生タイプであってもよい。
上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−170(いずれもADEKA社製)等が挙げられる。
上記重合開始剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記重合開始剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物を液晶表示素子用シール剤として用いた場合に液晶汚染を抑制しつつ、保存安定性や硬化性により優れるものとなる。上記重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記熱硬化剤としては、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドのうち市販されているものとしては、例えば、大塚化学社製の有機酸ヒドラジド、日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジド、味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジド等が挙げられる。
上記大塚化学社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、SDH、ADH等が挙げられる。
上記日本ファインケム社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、MDH等が挙げられる。
上記味の素ファインテクノ社製の有機酸ヒドラジドとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は、硬化性樹脂全体100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が50重量部である。上記熱硬化剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が優れた塗布性や保存安定性を維持したまま、硬化性により優れるものとなる。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい上限は30重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、粘度の向上、応力分散効果による接着性の更なる向上、線膨張率の改善、硬化物の透湿防止性の更なる向上等を目的として充填剤を含有することが好ましい。
上記充填剤としては、無機充填剤や有機充填剤を用いることができる。
上記無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、ガラスビーズ、石綿、石膏、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト、活性白土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、硫酸バリウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。
上記有機充填剤としては、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物100重量部中における上記充填剤の含有量の好ましい下限は10重量部、好ましい上限は70重量部である。上記充填剤の含有量がこの範囲であることにより、塗布性等の悪化を抑制しつつ、接着性の向上等の効果をより発揮することができる。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着性を更に向上させることを目的として、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主に硬化性樹脂組成物と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
本発明の硬化性樹脂組成物100重量部中における上記シランカップリング剤の含有量の好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物を液晶表示素子用シール剤として用いた場合の液晶汚染の発生を抑制しつつ、接着性を向上させる効果をより発揮することができる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、遮光シール剤として好適に用いることができる。
上記遮光剤としては、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
上記チタンブラックは、波長300nm以上800nm以下の光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370nm以上450nm以下の光に対する透過率が高くなる物質である。即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の硬化性樹脂組成物に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。本発明の硬化性樹脂組成物に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
また、遮光剤として上記チタンブラックを含有する本発明の硬化性樹脂組成物を液晶表示素子用シール剤として用いて製造した液晶表示素子は、充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有する液晶表示素子を実現することができる。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、三菱マテリアル社製のチタンブラック、赤穂化成社製のチタンブラック等が挙げられる。
上記三菱マテリアル社製のチタンブラックとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N、14M−C等が挙げられる。
上記赤穂化成社製のチタンブラックとしては、例えば、ティラックD等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は13m/g、好ましい上限は30m/gであり、より好ましい下限は15m/g、より好ましい上限は25m/gである。
また、上記チタンブラックの体積抵抗の好ましい下限は0.5Ω・cm、好ましい上限は3Ω・cmであり、より好ましい下限は1Ω・cm、より好ましい上限は2.5Ω・cmである。
上記遮光剤の一次粒子径の好ましい下限は1nm、好ましい上限は5μmである。上記遮光剤の一次粒子径がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物の粘度やチクソトロピーが大きく増大することなく、塗布性により優れるものとなる。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は200nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は100nmである。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、粒度分布計(例えば、PARTICLE SIZING SYSTEMS社製、「NICOMP 380ZLS」)を用いて測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物100重量部中における上記遮光剤の含有量の好ましい下限は5重量部、好ましい上限は80重量部である。上記遮光剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物の接着性、硬化後の強度、及び、描画性を維持しつつ、遮光性を向上させる効果をより発揮できる。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は70重量部であり、更に好ましい下限は30重量部、更に好ましい上限は60重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、必要に応じて、応力緩和剤、反応性希釈剤、揺変剤、スペーサー、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、混合機を用いて、硬化性樹脂と、重合開始剤及び/又は熱硬化剤と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着剤として用いることができ、特に液晶表示素子用シール剤として好適に用いることができる。本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤もまた、本発明の1つである。
また、本発明の液晶表示素子用シール剤に、導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。本発明の液晶表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子としては、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶表示素子用シール剤の硬化物、又は、本発明の上下導通材料の硬化物を有する液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子用シール剤は、液晶滴下工法による液晶表示素子の製造に好適に用いることができる。
本発明の液晶表示素子用シール剤を用いて本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、液晶滴下工法が好適に用いられ、具体的には例えば、以下の各工程を有する方法等が挙げられる。
まず、ITO薄膜等の電極を有する2枚の透明基板の一方に、本発明の液晶表示素子用シール剤をスクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により塗布して枠状のシールパターンを形成する工程を行う。次いで、液晶の微小滴をシールパターンの枠内全面に滴下塗布し、真空下で他方の透明基板を重ね合わせる工程を行う。その後、シールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程、及び、仮硬化させたシール剤を加熱して本硬化させる工程を行う方法により、液晶表示素子を得ることができる。
本発明によれば、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(硬化性樹脂Aの作製)
反応フラスコに、1,6−ヘキサンジオール118重量部と、無水フタル酸296重量部と、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1重量部とを加え、マントルヒーターを用いて90℃で5時間撹拌した。得られた反応物にビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部を加え、更にトリフェニルフォスフィンを0.5重量部加え、110℃で5時間撹拌した。その後、得られた反応物にアクリル酸144重量部を加え、110℃で5時間撹拌することにより、硬化性樹脂Aを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Aの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Aは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Bの作製)
1,6−ヘキサンジオール118重量部を1,16−ヘキサデカンジオール258重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Bを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Bの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Bは、式(1)における、mが2、Rが1,16−ヘキサデカンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Cの作製)
1,6−ヘキサンジオール118重量部をビスフェノールA234重量部に変更し、ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部をジシクロペンタジエンジグリシジルエーテル536重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Cを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Cの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Cは、式(1)における、mが2、RがビスフェノールA由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、Epがジシクロペンタジエンジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Dの作製)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部をビスフェノールFジグリシジルエーテル720重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Dを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Dの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Dは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールFジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Eの作製)
無水フタル酸296重量部をテトラプロペニル無水コハク酸536重量部に変更し、ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部をビスフェノールFジグリシジルエーテル720重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Eを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Eの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Eは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rがテトラプロペニル無水コハク酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールFジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Fの作製)
無水フタル酸296重量部を4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物336重量部に変更し、ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部をビスフェノールFジグリシジルエーテル720重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Fを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Fの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Fは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールFジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Gの作製)
アクリル酸144重量部をメタクリル酸168重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Fの作製)」と同様にして硬化性樹脂Gを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Gの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Gは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rはメチル基)、nが0、EpがビスフェノールFジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Hの作製)
反応フラスコに、1,6−ヘキサンジオール118重量部と、ε−カプロラクトン228重量部と、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1重量部とを加え、マントルヒーターを用いて90℃で5時間撹拌した。次いで、無水フタル酸296重量部を加え、更に5時間撹拌した。得られた反応物にビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部を加え、更にトリフェニルフォスフィンを0.5重量部加え、110℃で5時間撹拌した。その後、得られた反応物にアクリル酸144重量部を加え、110℃で5時間撹拌することにより、硬化性樹脂Hを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Hの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Hは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、Xがε−カプロラクトンの開環構造、nが1.9(平均値)、EpがビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Iの作製)
アクリル酸の配合量を72重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Iを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Iの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Iは、式(1)で表される化合物I−1を52重量%、式(1)で表される化合物I−2を23重量%、ビスフェノールAジグリシジルエーテルを23重量%含むことを確認した。
化合物I−1は、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rの一方が式(2−1)で表される基、他方が式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物である。
化合物I−2は、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、EpがビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物である。
(硬化性樹脂Jの作製)
反応フラスコに、1,6−ヘキサンジオール118重量部と、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物336重量部と、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1重量部とを加え、マントルヒーターを用いて90℃で5時間撹拌した。得られた反応物にビスフェノールFジグリシジルエーテル720重量部を加え、更にトリフェニルフォスフィンを0.5重量部加え、110℃で5時間撹拌することにより、硬化性樹脂Jを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Jの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Jは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物由来の構造、Rが式(2−1)で表される基、nが0、EpがビスフェノールFジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Kの作製)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部を9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニル)フルオレンジグリシジルエーテル924重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Kを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Kの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Kは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、Epが9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニル)フルオレンジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Lの作製)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部を1,6−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)ナフタレンジグリシジルエーテル544重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Lを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Lの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Lは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、Epが1,6−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)ナフタレンジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Mの作製)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部をレゾルシノールジグリシジルエーテル444重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Mを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Mの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Mは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、Epがレゾルシノールジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Nの作製)
ビスフェノールAジグリシジルエーテル760重量部を水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル706重量部に変更したこと以外は、上記「(硬化性樹脂Aの作製)」と同様にして硬化性樹脂Nを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Nの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Nは、式(1)における、mが2、Rが1,6−ヘキサンジオール由来の構造、Rが無水フタル酸由来の構造、Rが式(2−2)で表される基(Rは水素原子)、nが0、Epが水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル由来の構造である化合物であることを確認した。
(硬化性樹脂Oの作製)
反応フラスコに、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル298重量部と、ビスフェノールA456重量部とを加え、マントルヒーターを用いて150℃まで昇温し、4%NaOH水溶液を1重量部添加し150℃で3時間撹拌した。液温が60℃まで下がるのを確認した後、クロロホルムを500重量部加え、1%NaOH水溶液500重量部で5回水洗し、水1000重量部で3回水洗した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、溶媒を減圧流去することにより得られた反応物にエピクロロヒドリン295重量部を加え、80℃で2時間撹拌した。その後、得られた反応物にアクリル酸144重量部を加え、110℃で5時間撹拌することにより、硬化性樹脂Oを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Oの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Oは、下記式(5)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0006928177
(硬化性樹脂Pの作製)
反応フラスコに、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル298重量部と、ビスフェノールA456重量部とを加え、マントルヒーターを用いて150℃まで昇温し、4%NaOH水溶液を1重量部添加し150℃で3時間撹拌した。液温が60℃まで下がるのを確認した後、クロロホルムを500重量部加え、1%NaOH水溶液500重量部で5回水洗し、水1000重量部で3回水洗した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、溶媒を減圧流去することにより得られた反応物にエピクロロヒドリン295重量部を加え、80℃で2時間撹拌することにより、硬化性樹脂Pを得た。
H−NMR及び13C−NMRにより、硬化性樹脂Pの構造解析を行った。その結果、硬化性樹脂Pは、下記式(6)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0006928177
(実施例1〜16、比較例1〜4)
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜16、比較例1〜4の硬化性樹脂組成物を得た。遊星式撹拌装置としては、あわとり練太郎(シンキー社製)を用いた。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
(配向膜に対する接着性)
ITO薄膜付きガラス基板にイミド樹脂をスピンコートで塗布し、80℃でプリベイクした後、230℃で焼成することにより、配向膜付き基板を作製した。イミド樹脂としてはSE7492(日産化学社製)を用いた。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物100重量部に対して、シリカスペーサーを1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させた。シリカスペーサーとしては、SI−H055(積水化学工業社製)を用いた。次いで、シリカスペーサーを分散させた硬化性樹脂組成物を配向膜付き基板の配向膜上に微小滴下した。硬化性樹脂組成物を滴下した配向膜付き基板に、硬化性樹脂組成物を介して別の配向膜付き基板を十字状に貼り合わせ、メタルハライドランプにて3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって接着性試験片を得た。作製した接着試験片における基板の端部を半径5mmの金属円柱を使って5mm/minの速度で押し込んだときに、パネル剥がれが起こる際の強度を測定した。得られた測定値(kgf)をシール直径(cm)で除した値が、3.0kgf/cm以上であった場合を「◎」、2.5kgf/cm以上3.0kgf/cm未満であった場合を「○」、2.0kgf/cm以上2.5kgf/cm未満であった場合を「△」、2.0kgf/cm未満であった場合を「×」として配向膜に対する接着性を評価した。
(透湿防止性)
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物を、平滑な離型フィルム上にコーターを用いて厚さ200μm以上300μm以下となるように塗布した。次いで、メタルハライドランプを用いて3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって透湿度測定用フィルムを得た。JIS Z 0208の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に準じた方法で透湿度試験用カップを作製し、得られた透湿度測定用フィルムを取り付け、温度80℃湿度90%RHの恒温恒湿オーブンに投入して透湿度を測定した。得られた透湿度の値が、50g/m・24hr未満であった場合を「◎」、50g/m・24hr以上60g/m・24hr未満であった場合を「○」、60g/m・24hr以上70g/m・24hr未満であった場合を「△」、70g/m・24hr以上であった場合を「×」として透湿防止性を評価した。
(液晶表示素子の表示性能)
ITO薄膜付きガラス基板にイミド樹脂をスピンコートで塗布し、80℃でプリベイクした後、230℃で焼成することにより、配向膜付き基板を作製した。イミド樹脂としてはSE7492(日産化学社製)を用いた。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物100重量部に対して、シリカスペーサー1重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、脱泡処理をして硬化性樹脂組成物中の泡を取り除いた後、ディスペンス用のシリンジに充填し、再び脱泡処理を行った。シリカスペーサーとしては、SI−H055(積水化学工業社製)を用い、ディスペンス用のシリンジとしては、PSY−10E(武蔵エンジニアリング社製)を用いた。次いで、ディスペンサーを用いて、硬化性樹脂組成物を枠を描く様に配向膜付き基板の配向膜上に塗布した。ディスペンサーとしては、SHOTMASTER300(武蔵エンジニアリング社製)を用いた。続いて、TN液晶の微小滴を液晶滴下装置にて硬化性樹脂組成物の枠内に滴下塗布した。TN液晶を滴下塗布した配向膜付き基板に、硬化性樹脂組成物を介して別の配向膜付き基板を重ね、真空貼り合わせ装置にて5Paの減圧下にて2枚の基板を貼り合わせ、セルを得た。TN液晶としては、JC−5001LA(チッソ社製)を用いた。得られたセルにメタルハライドランプにて3000mJ/cmの紫外線を照射した後、120℃で60分加熱することによって硬化性樹脂組成物を硬化させ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子を温度80℃、湿度90%RHの環境下にて144時間保管した後、AC3.5Vの電圧駆動をさせ、表示むら(色むら)の有無を目視で観察した。液晶表示素子の周辺部に表示むらが全く見られなかった場合を「◎」、少し薄い表示むらが見えた場合を「○」、はっきりとした濃い表示むらがあった場合を「△」、はっきりとした濃い表示むらが周辺部のみではなく、中央部まで広がっていた場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
なお、評価が「◎」、「○」の液晶表示素子は実用に全く問題のないレベルである。
Figure 0006928177
Figure 0006928177
本発明によれば、配向膜に対する接着性と透湿防止性との両方に優れる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤、上下導通材料、及び、液晶表示素子を提供することができる。

Claims (6)

  1. 硬化性樹脂と重合開始剤及び/又は熱硬化剤とを含有し、前記硬化性樹脂は、下記式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006928177
    式(1)中、mは、2以上4以下の整数であり、Rは、分子量が400未満のm価のポリオール由来の構造を表し、Rは、置換されていてもよいジカルボン酸又はその無水物由来の構造を表し、Rは、下記式(2−1)又は(2−2)で表される基を表し、Xは、環状ラクトンの開環構造を表し、nは、0以上5以下(平均値)であり、Epは、2官能以上のエポキシ化合物由来の構造を表す。
    Figure 0006928177
    式(2−1)及び(2−2)中、*は、結合位置を表し、式(2−2)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
  2. 前記式(1)中、Rは、下記式(3)で表される構造である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006928177
    式(3)中、*は、結合位置を表し、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数1以上60以下の有機基を表すか、或いは、R、Rが結合している構造を表す。
  3. 前記式(1)中、Rは、下記式(4−1)又は(4−2)で表される構造である請求項2記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006928177
    式(4−1)中、*は、結合位置を表し、式(4−1)中、Rは、水素原子、又は、炭素数1以上10以下のアルキル基を表し、式(4−2)中、Rは、水素原子、又は、炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。
  4. 請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物を用いてなる液晶表示素子用シール剤。
  5. 請求項4記載の液晶表示素子用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料。
  6. 請求項4記載の液晶表示素子用シール剤の硬化物又は請求項5記載の上下導通材料の硬化物を有する液晶表示素子。
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