JP2011138120A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】離型剤(A)、結着樹脂(B)及び着色剤(C)を含有するトナーにおいて、離型剤(A)の100℃における動粘度が3〜15cSt、5重量%減量温度が280℃以上、融点が45〜80℃であり、前記トナーの105℃における損失弾性率G”が1×102〜1×105Pa・sであることを特徴とするトナーであって、前記離型剤(A)は、炭素数36〜60のエステル系離型剤、炭素数36〜64のエーテル系離型剤、炭素数32〜60のケトン系離型剤、炭素数28〜60のカルボキシル系離型剤及び炭素数32〜60のアルコール系離型剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の離型剤(A1)であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
トナーの定着温度を低くする手段として、樹脂の溶融粘度を低くすることが一般的に行われている。低温でトナーを定着させる場合、離型剤も低温で溶融し、トナー表面にブリードアウトさせる必要がある。そこで、低温で離型剤をブリードアウトさせる方法として、融点が低く、溶融粘度が低い低分子量のパラフィンワックスを用いることが知られている(例えば特許文献1参照)。しかし、ワックスを低分子量化すると、低分子量成分が定着加熱時に揮発し、コピー機内を汚染するという問題があった。
[1]エステル系離型剤
炭素数36〜60のモノエステル(直鎖又は分岐の1価脂肪酸と、直鎖又は分岐の1価アルコールとのエステル)及び炭素数36〜60の2価以上のエステル(直鎖又は分岐の1価脂肪酸と多価アルコールとのエステル、及び多価カルボン酸と直鎖又は分岐の1価アルコールとのエステル)。
炭素数36〜64のジアルキルエーテル[式(1)[R1−O−R2]で表され、式中のR1とR2がそれぞれ直鎖又は分岐のアルキル基であるジアルキルエーテル]及び、炭素数36〜60のアルキレングリコールビスアルキルエーテル{式(2)[R3−(O−R4)n−O−R5]で表され、R3とR5がそれぞれ直鎖又は分岐のアルキル基であり、R4が炭素数2〜6のメチレン基であり、nが1〜5の整数である、アルキレングリコールビスアルキルエーテル}等が挙げられる。
炭素数32〜60のジアルキルケトン{式(3)[R6−C(=O)−R7]で表され、式中のR6とR7がそれぞれ直鎖又は分岐のアルキル基であるジアルキルケトン}等が挙げられる。
炭素数28〜60の直鎖又は分岐の1価又は2価以上のカルボン酸等が挙げられる。カルボキシル系離型剤の具体例としては、モンタン酸、トリアコンタン酸及びヘキサトリアコンタン酸等が挙げられる。
炭素数32〜60の直鎖又は分岐の1価又は2価以上のアルコール等が挙げられる。アルコ−ル系離型剤の具体例としては、2−ヘキサデシルオクタデカノール及び2−ヘキサデシルエイコサノール等が挙げられる。
離型剤(A)の100℃における動粘度は、低温定着性の観点から、好ましくは3〜12cStであり、更に好ましくは3〜9cStである。
100℃における動粘度は、JIS K2283の方法で測定することができる。
5重量%減量温度は、熱重量分析(Thermalgravimetry;TG)において、窒素流量200mL/分、昇温スピード10℃/分の条件で、重量減少率が5重量%に到達したときの温度である。
融点は、JIS K2235の方法で測定することができる。
ポリオールとしては、ジオール(11)、及び3〜8価又はそれ以上のポリオール(12)が用いられる。
ポリカルボン酸、その酸無水物又は低級アルキルエステルとしては、ジカルボン酸(13)、3〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸(14)、これらの酸無水物及び低級アルキルエステルが用いられる。
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/5であり、更に好ましくは1.5/1〜1/4、特に好ましくは1/1.3〜1/3である。
ジオール(11)のうち、好ましいのはアルキレングリコール及びビスフェノール類のAO付加物であり、更に好ましのは、ビスフェノール類のAO付加物及びこれとアルキレングリコールとの混合物である。
3〜8価又はそれ以上のポリオール(12)のうち、好ましいのは脂肪族多価アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物であり、更に好ましいのはノボラック樹脂のAO付加物である。
ジカルボン酸(13)のうち、好ましいのはアルケンジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸であり、更に好ましいのは芳香族ジカルボン酸である。
3〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸(14)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(例えばトリメリット酸及びピロメリット酸等)等が挙げられる。
なお、ジカルボン酸(13)又は3〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸(14)の酸無水物としては、トリメリット酸無水物及びピロメリット酸無水物等が挙げられる。また、これらの低級アルキルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂中のカルボキシル基の含有率は、好ましくは0.1〜10重量%である。
ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基及び/又はオキサゾリドン基を含有する変性物等が用いられ、例えば変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI及びトリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI及びこれらの混合物[例えば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との混合物]等が挙げられる。
炭素数2〜18の脂肪族ポリアミンとしては、脂肪族ポリアミン、これらのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)置換体、脂環式又は複素環含有脂肪族ポリアミン及び芳香環含有脂肪族アミン(炭素数8〜15)等が挙げられる。
芳香環含有脂肪族アミン(炭素数8〜15)としては、キシリレンジアミン及びテトラクロロ−p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
芳香族系ポリエポキシ化合物としては、多価フェノール類のグリシジルエーテル体及びグリシジルエステル体、グリシジル芳香族ポリアミン並びにアミノフェノールのグリシジル化物等が挙げられる。
多価フェノールのグリシジルエーテル体としては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−t−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドキシフェニル)フロオレンジグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド又はホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、及びレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体等が挙げられる。
多価フェノールのグリシジルエステル体としては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル及びテレフタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン及びN,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。更に、前記芳香族系として、P−アミノフェノールのトリグリシジルエーテル、トリレンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマー及びビスフェノールAのAO付加物のジグリシジルエーテル体も含む。
複素環系ポリエポキシ化合物としては、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。;脂環族系ポリエポキシ化合物としては、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、リモネンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン及びダイマー酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシド化合物の核水添化物も含む。脂肪族系ポリエポキシ化合物としては、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体及びグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル及びポリグリセロールンポリグリシジルエーテル等が挙げられる。多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体としては、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート及びジグリシジルピメレート等が挙げられる。グリシジル脂肪族アミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。脂肪族系としては、ジグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体も含む。
ポリエポキシド(19)のうち好ましいのは、脂肪族系ポリエポキシ化合物及び芳香族系ポリエポキシ化合物である。ポリエポキシドは、2種以上を併用してもよい。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:炭素数2〜12のアルケン(例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び炭素数3〜24のα−オレフィン等);炭素数4〜12のアルカジエン(例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等)。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:炭素数6〜15のモノ−又はジ−シクロアルケン(例えばシクロヘキセン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等)、炭素数5〜12のモノ−又はジ−シクロアルカジエン[例えば(ジ)シクロペンタジエン等];及びテルペン(例えばピネン、リモネン及びインデン等)等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレン;スチレンのハイドロカルビル(炭素数1〜24のアルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体(例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等);及びビニルナフタレン等。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸[例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。以下同様の表現を用いる。)、クロトン酸イソクロトン酸及び桂皮酸等];炭素数3〜30の不飽和ジカルボン酸(無水物)[例えば(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸及びメサコン酸等];及び炭素数3〜30の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜24)エステル(例えばマレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノオクタデシルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル及びシトラコン酸モノエイコシルエステル等)等。
カルボキシル基含有ビニルモノマーの塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩が挙げられる。アミン塩としては、アミン化合物であれば特に限定されないが、例えば1級アミン塩(エチルアミン塩、ブチルアミン塩及びオクチルアミン塩等)、2級アミン(ジエチルアミン塩及びジブチルアミン塩等)、3級アミン(トリエチルアミン塩及びトリブチルアミン塩等)が挙げられる。4級アンモニウム塩としては、テトラエチルアンモニウム塩、トリエチルラウリルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩及びトリブチルラウリルアンモニウム塩等)が挙げられる。
カルボキシル基含有ビニルモノマーの塩の具体例としては、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸モノナトリウム、マレイン酸ジナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、マレイン酸モノカリウム、アクリル酸リチウム、アクリル酸セシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸カルシウム及びアクリル酸アルミニウム等が挙げられる。
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸[例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸及びメチルビニルスルホン酸等];スチレンスルホン酸及びこのアルキル(炭素数2〜24)誘導体{例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレート[例えばスルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸及び3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等]};炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリルアミド[例えば2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等];アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸(例えばプロピルアリルスルホコハク酸、ブチルアリルスルホコハク酸、2−エチルヘキシル−アリルスルホコハク酸);ポリ[n(重合度、以下同様)=2〜30]オキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン等:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[例えばポリ(n=5〜15)オキシエチレンモノメタクリレート硫酸エステル、ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等];下記一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物;及びこれらの塩等が挙げられる。
なお、塩としては、(2)カルボキシル基含有ビニルモノマー及びそれらの塩で例示した対イオン等が挙げられる。
4のオキシアルキレン基であり、AOは単独でも2種以上でもよく、2種以上の場合は、結合形式がランダムでもブロックでもよい;m及びnは、それぞれ独立に1〜50の数を示す;Arはベンゼン環;R”はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を表す。
(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸モノエステル(アルキル基の炭素数1〜24)[例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート及びフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等]、(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホン酸(アルキル基の炭素数1〜24)(例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸等)。
なお、塩としては、(2)カルボキシル基含有ビニルモノマー及びそれらの塩で例示した対イオン等が挙げられる。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及びショ糖アリルエーテル等。
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチル−α−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール及びこれらの塩等。
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等。
(6−3)炭素数3〜10のニトリル基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアクリレート等。
(6−4)4級アンモニウムカチオンからなる基を含有するビニルモノマー:
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド及びジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの。例えばジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びトリメチルアリルアンモニウムクロライド等)。
(6−5)炭素数8〜12のニトロ基含有ビニルモノマー:
ニトロスチレン等。
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及びp−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロロスチレン、ブロムスチレン、ジクロロスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン及びクロロプレン等。
(9−1)炭素数4〜16のビニルエステル:
例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチル−α−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート及びエイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の直鎖、分枝又は脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の直鎖、分枝又は脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類(ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等)等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(Mn=300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn=500)モノアクリレート、メチルアルコールのEO10モル付加物(メタ)アクリレート及びラウリルアルコールのEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等;
(9−2)炭素数3〜16のビニル(チオ)エーテル:
例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル−2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ−1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル−2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン及びフェノキシスチレン等。
(9−3)炭素数4〜12のビニルケトン(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン):
炭素数2〜16のビニルスルホン(例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルホン、ジビニルスルホン及びジビニルスルホキサイド等)等。
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート及びm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
<軟化点>
高化式フローテスター{例えば「CFT−500D」[(株)島津製作所製]}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を軟化点とする。
示差走査熱量計(DSC){例えば「DSC210」[セイコー電子工業(株)製]}を用いて測定する。
融解熱の最大ピーク温度の測定に供する試料は、前処理として、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分の速度で降温し、次に70℃から10℃まで0.5℃/分の速度で降温する。ここで、一度DSCにより、昇温速度20℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、このとき観測される20℃〜100℃にある吸熱ピーク温度を「Ta*」とする。複数ある場合は最も吸熱量が大きいピークの温度をTa*とする。最後に試料を(Ta*−10)℃で6時間保管した後、(Ta*−15)℃で6時間保管する。
次いで、上記試料を、DSCにより、降温速度10℃/分で0℃まで冷却した後、昇温速度20℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、同様のグラフを描き、吸発熱量の最大ピークに対応する温度を、融解熱の最大ピーク温度とする。
本発明のトナーは、(D)を含有することによりトナー中の離型剤を均一に分散させ、離型剤が表面に偏在する量を低減することができるため、低温定着性が向上する。
ポリオレフィン樹脂(1)としては、オレフィン類の重合体(1−1)、オレフィン類の重合体の酸化物(1−2)、オレフィン類の重合体の変性物(1−3)及びオレフィン類と共重合可能な他の単量体との共重合体(1−4)等が挙げられる。
また、本発明においては、ポリマー構造がポリオレフィンの構造を有していればよく、モノマーが必ずしもオレフィン構造を有している必要はない。例えばポリメチレン(サゾールワックス等)等も使用することができる。
(1−2)としては、上記(1−1)の酸化物等が挙げられる。
(1−3)としては、上記(1−1)のマレイン酸誘導体(無水マレイン酸、マレイン
酸モノメチル、マレイン酸モノブチル及びマレイン酸ジメチル等)付加物等が挙げられる。
(1−4)としては、不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等]、不飽和カルボン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜18)エステル及びマレイン酸アルキル(炭素数1〜18)エステル等]等の単量体とオレフィン類との共重合体等が挙げられる。
装置(一例):「HLC−8120」[東ソー(株)製]
カラム(一例):TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:100μl
流量:1ml/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
構成するポリオレフィン樹脂(1)の成分は、グラフトされているもの、されていないものを含めて(D)の重量に基づいて好ましくは1〜90重量%であり、更に好ましくは5〜80重量%である。グラフト重合体(D)中のグラフト重合体は、例えば重合体をトルエンに加温して溶解した後、放冷し析出した未反応のポリオレフィン樹脂(1)を取り除いた後、トルエン溶液を大量のアセトンに滴下して析出したグラフト重合体を回収、乾燥させることで得られる。(D)の中のグラフト重合体の比率は、好ましくは1〜70重量%である。
[1](1):酸化型ポリプロピレン
(2):スチレン/アクリロニトリル共重合体
[2](1):ポリエチレン/ポリプロピレン混合物
(2):スチレン/アクリロニトリル共重合体
[3](1):エチレン/プロピレン共重合体
(2):スチレン/アクリル酸/アクリル酸ブチル共重合体
[4](1):ポリプロピレン
(2):スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸ブチル/マレイン酸モノブチル共重合体
[5](1):マレイン酸変性ポリプロピレン
(2):スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸/アクリル酸ブチル共重合体
[6](1):マレイン酸変性ポリプロピレン
(2):スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸/アクリル酸2−エチルヘキシ
ル共重合体
[7](1):ポリエチレン/マレイン酸変性ポリプロピレン混合物
(2):アクリロニトリル/アクリル酸ブチル/スチレン/マレイン酸モノブチル共重合体
パーオキサイド系開始剤の使用量は、生成した重合体混合物の重量に基づいて好ましくは0.2〜10重量%であり、更に好ましくは0.5〜5重量%である。
また、所望の粒径の着色剤(C)を得る方法としては、公知の技術でよく、特に限定されない。例えば、湿式粉砕法、乾式粉砕法、気相法(PVD、CVD及び蒸発法等)、ゾル−ゲル法、アルコキシド法、非水分散法、転相乳化法、乳化重合法、相分離法及びスプレードライ法等が挙げられる。これのうち、粒径調整の容易さの観点から好ましくは湿式粉砕法及び乾式粉砕法であり、更に好ましくは湿式粉砕法である。
離型剤(A)の含有率は、トナーの重量に基づき、好ましくは0.1〜30重量%であり、更に好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
結着樹脂(B)の含有率は、好ましくは30〜97重量%であり、更に好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは45〜92重量%である。
着色剤(C)の含有率は、好ましくは0.05〜60重量%であり、更に好ましくは0.1〜55重量%、特に好ましくは0.5〜50重量%である。
添加剤のうち、荷電制御剤の含有率は、好ましくは0〜20重量%であり、更に好ましくは0.1〜10重量%、特に好ましくは0.5〜7.5重量%である。流動化剤の含有率は、好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0.1〜4重量%である。添加剤の合計含有率は、好ましくは3〜70重量%であり、更に好ましくは4〜58重量%、特に好ましくは5〜50重量%である。
上記のG”の条件を満たすトナーは、トナーを構成する結着樹脂(B)中の結晶性成分の比率や結着樹脂(B)のMwを調整すること等により得ることができる。例えば、結着樹脂(B)中結晶性成分の比率を増加させると、G”の値は小さくなる。また結着樹脂(B)のMwを増加させるとG”の値は大きくなる。結晶性成分としては、直鎖構造を有するポリオール及びポリイソシアネート等が挙げられる。
上記のG’の条件を満たすトナーは、トナーを構成する結着樹脂(B)中の結晶性成分の比率や結着樹脂(B)のMwを調整すること等により得ることができる。例えば結着樹脂(B)中結晶性成分の比率を増加させると、G’の値は小さくなる。また結着樹脂(B)のMwを増加させるとG’の値は大きくなる。結晶性成分としては、直鎖構造を有するポリオール及びポリイソシアネート等が挙げられる。
樹脂(E)及び無機化合物のうち、低温定着性の観点から好ましいのは、炭酸カルシウム、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びそれらの複合樹脂である。
微粒子(F)は、媒体(W)中で微粒子を形成することができ、結着樹脂(B)に吸着するものであれば特に限定されない。
[1]ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法又は分散重合法等の重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う)により、直接、微粒子(F)の分散液を製造する方法。
[2]ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂を用いる場合、必要により無機化合物の存在下、前駆体(モノマー及びオリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて微粒子(F)の分散体を製造する方法。
[3]ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合において、必要により無機化合物の存在下、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
[4]あらかじめ重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う。付加重合、開環重合、重付加、付加縮合及び縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。以下の本項の重合反応についても同様。)により作製した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分球するすることによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
[5]あらかじめ重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、前記樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
[6]あらかじめ重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又はあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、前記樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
[7]あらかじめ重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で媒体中に分散させ、これを加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法。
[8]あらかじめ重合反応(必要により無機化合物の存在下で行う)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
カチオン界面活性剤(s−2)としては、第4級アンモニウム塩型界面活性剤及びアミン塩型界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤(s−3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤及びリン酸エステル塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤(s−4)としては、AO付加型非イオン界面活性剤及び多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤(s)の具体例としては、特開2002−284881号公報に記載のもの等が挙げられる。
有機溶剤(u)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びテトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット及びシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン及びパークロロエチレン等のハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート及びエチルセロソルブアセテート等のエステル系又はエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン(以下、MEKと略記する)、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール及びベンジルアルコール等のアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;N−メチルピロリドン等の複素環式化合物系溶剤;並びにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
可塑剤(V)としては、特に限定されず、以下のものが挙げられる。
(v1)フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル及びフタル酸ジイソデシル等);
(v2)脂肪族2塩基酸エステル(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル及びセバシン酸−2−エチルヘキシル等);
(v3)トリメリット酸エステル(トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル及びトリメリット酸トリオクチル等);
(v4)リン酸エステル(リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル及びリン酸トリクレジール等);
(v5)脂肪酸エステル(オレイン酸ブチル等);
(v6)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
樹脂(E)を含有してなる、又は樹脂(E)及び無機化合物を含有してなる微粒子(F)を分散させた媒体(W)と、結着樹脂(B)若しくはその有機溶剤溶液(g1)又は結着樹脂(B)の前駆体(B0)若しくはその有機溶剤溶液(g2)中に離型剤(A)又は離型剤(A)及び着色剤(C)を分散させた油性液(G)とを混合し、(W)中に(G)を分散させ、媒体(W)中で(A)及び(B)、又は(A)、(B)及び(C)を含有する粒子(H0)の表面に微粒子(F)が付着した粒子(H)の分散体を得た後、前記油性液(G)に着色剤(C)を分散させない場合は前記分散体に着色剤(C)を分散させる工程における分散には、以下の分散装置を用いることができる。
[1]反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
[2]反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
上記組合せ[1]において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)及び酸ハライド基(α1e)等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、(α1a)、(α1b)及び(α1c)であり、更に好ましいのは、(α1a)及び(α1b)である。
ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。
上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム及びメチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム及びγ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール及びオクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール及びノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル及びアセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド及び2−メルカプトピリジン等];及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいのはオキシム類であり、更に好ましいのはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド及びポリテトラメチレンオキサイド等が挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物等)等が挙げられる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等)とエピクロロヒドリンとの付加縮合物等が挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(15)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(15)の重付加物等が挙げられる。
[1]二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
[2]二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、更に残存した官能基と反応可能な官能基及び反応性基を含有する化合物を反応させる方法、等が挙げられる。
上記方法[1]では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー及びイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマー等が得られる。
構成成分の比率は、例えば水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール成分とポリカルボン酸成分の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1であり、更に好ましくは1.5/1〜1/1、特に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法[2]では、上記方法[1]で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基及び反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルに
ポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1〜1/1であり、更に好ましくは4/1〜1.2/1、特に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、好ましくは500〜30,000であり、更に好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMwは、1,000〜50,000であり、好ましくは2,000〜40,000、更に好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、好ましくは200Pa・s以下であり、更に好ましくは100Pa・s以下である。200Pa・s以下にすることで、粒度分布のシャープなトナーが得られる点で好ましい。
(β1a)としては、ポリアミン(16)と同様のものが挙げられる。(β1a)として好ましいのは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びこれらの混合物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール及び1,6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン及びジエタノールアミン等);
モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物等);
モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール及びフェノール等;
モノメルカプタン(ブチルメルカプタン及びラウリルメルカプタン等);
モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート及びフェニルイソシアネート等);
モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテル等)等が挙げられる。
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが挙げられる。
ポリエポキシド(β2b)としては、ポリエポキシド(18)と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
ジカルボン酸(β2c−1)としては、前記ジカルボン酸(13)と同様のものが挙げられる。ポリカルボン酸としては、前記3〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸(14)と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド及び酸アイオダイド等)等が挙げられる。
更に必要により、(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘン酸167重量部、ステアリルアルコール133重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したベヘン酸ステアリルを取り出した。取り出したベヘン酸ステアリル樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A1)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘン酸118重量部、2−ヘキサデシルエイコサノール「Isofol−36」(サソール社製)182重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したベヘン酸−2−ヘキサデシルエイコシルを取り出した。取り出したベヘン酸−2−ヘキサデシルエイコシルを樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し離型剤(A2)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘニルアルコール163重量部、トルエン270重量部及びジグライム30重量部を投入し、60℃窒素気流下で撹拌しながら原料を完全に溶解させた。更に、撹拌しながらナトリウムメチラート107重量部を少しずつ加えると乳白色の懸濁液となった。続いて1−クロロオクタデカン137重量部を加え、80℃で撹拌しながら10時間反応させた。この反応液に水500重量部を加え、80℃で1時間撹拌した後、反応液が水相と有機相の2層に分かれるまで静置し、分液により上層の有機相のみを取り出した。取り出した有機相にメタノール100重量部を加えると沈殿が生じた。この沈殿物を吸引ろ過でろ別し、80℃、20mmHgの減圧下で3時間乾燥させ、ベヘニル−オクタデシルエーテルを得た後、室温まで冷却し、粉砕して粒子化し離型剤(A3)を作製した。
温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、製造例1で得られた離型剤(A1)90重量部及びパラフィンワックス「HNP−9」[日本精蝋(株)製]10重量部を投入し、100℃まで昇温して融解させた。1時間撹拌した後取り出し、室温まで冷却して粉砕し粒子化し離型剤(A4)を作製した。
製造例4において、離型剤(A1)の部数90重量部を60重量部に、パラフィンワックスの部数10重量部を40重量部に変更した以外は製造例4と同様にして、離型剤(A5)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、アジピン酸64重量部、ステアリルアルコール236重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したアジピン酸ジステアリルを取り出した。取り出したアジピン酸ジステアリルを室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A7)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、アジピン酸55重量部、ベヘニルアルコール245重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したアジピン酸ジベヘニルを取り出した。取り出したアジピン酸ベヘニルを室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A8)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘン酸158重量部、ベヘニルアルコール96重量部、ステアリルアルコール46重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したベヘン酸ベヘニルとベヘン酸ステアリルの混合物を取り出した。取り出したベヘン酸ベヘニルとベヘン酸ステアリルの混合物を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A9)を作製した。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、離型剤(A1)15重量部及び酢酸エチル85重量部を投入し、80℃に加熱して溶解し、1時間かけて30℃まで冷却し、離型剤(A1)を微粒子状に晶析させ、更に「ウルトラビスコミル」(アイメックス製)で湿式粉砕し離型剤分散液(1)を作製した。
製造例9において、離型剤(A1)を、それぞれ離型剤(A2)〜(A5)に変更した以外は製造例9と同様にして、離型剤分散液(2)〜(5)を作製した。
製造例9において、離型剤(A1)を、離型剤(A6){ジステアリルケトン「ワックスKM」[日本化成(株)製]}に変更した以外は製造例9と同様にして、離型剤分散液(6)を作製した。
製造例9において、離型剤(A1)を、それぞれ離型剤(A7)〜(A9)に変更した以外は製造例9と同様にして、離型剤分散液(7)〜(9)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、パルミチン酸161重量部、パルミチルアルコール154重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したパルミチン酸パルミチルを取り出した。取り出したパルミチン酸パルミチルを室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A’1)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ベヘン酸174重量部、炭素数16〜17分岐アルコール「LIAL−167」(Sasol社製)126重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に3時間反応させた後、生成したエステルワックスを取り出した。取り出したステルワックスを室温まで冷却後、粉砕して粒子化し離型剤(A’2)を作製した。
製造例9において、離型剤(A1)を、それぞれ離型剤(A’1)、(A’2)、(A’3){パラフィンワックス「ビースクウェア180ホワイト」}、(A’4)(ジステアリルアミド)に変更した以外は製造例9と同様にして、離型剤分散液(1’)〜(4’)を作製した。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ドデカン二酸286重量部、1,6−ヘキサンジオール190重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1重量部を投入し、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、Mwがおよそ10,000になった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し、重縮合ポリエステル樹脂である結晶性樹脂(b1)を得た。結晶性樹脂(b1)の融点は66℃、Mnは4,900、Mwは10,000、水酸基価は34であった。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート38重量部及びMEK100重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、1,2−プロピレングリコール14重量部を投入し、80℃で2時間反応させ、末端にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂である樹脂(b1’)のMEK溶液を得た。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、樹脂(b1)130重量部及び酢酸エチル130重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、樹脂(b1’)のMEK溶液152重量部を投入し、80℃で4時間反応して、結着樹脂(B1)のMEK/酢酸エチル溶液[結着樹脂(B1)溶液]を得た。MEK及び酢酸エチルを除いた後の結着樹脂(B1)の(Ta)は64℃、Mnは9,000、Mwは34,000であった。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、セバシン酸159重量部、アジピン酸28重量部、1,4−ブタンジオール124重量部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1重量部を投入し、180℃、窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、Mwが20,000になった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し、ポリエステル樹脂である樹脂(b2)を得た。樹脂(b2)の融点は55℃、Mnは8,300、Mwは20,000、水酸基価は19であった。
冷却管、温度計、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート44重量部及びMEK100重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン32重量部を投入し80℃で2時間反応させ、末端にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂である樹脂(b2’)のMEK溶液を得た。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、樹脂(b2)250重量部及び酢酸エチル250重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、樹脂(b2’)のMEK溶液176重量部を投入し、80℃で4時間反応して、結着樹脂(B2)のMEK/酢酸エチル溶液[結着樹脂(B2)溶液]を得た。MEK及び酢酸エチルを除いた後の結着樹脂(B2)の(Ta)は55℃、Mnは24,000、Mwは45,000であった。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、1,4−ブタンジオール2重量部、ε−カプロラクトン650重量部、ジブチルチンオキサイド2重量部を投入し、常圧、窒素雰囲気下、150℃で、生成する水を留去しながら10時間反応を行った。更に得られた樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し、ラクトン開環重合で得られたポリエステル樹脂である樹脂(b3)を得た。樹脂(b3)の融点は60℃、Mwは9,800、水酸基価は14であった。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、樹脂(b3)250重量部及び酢酸エチル250重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、樹脂(b2’)のMEK溶液176重量部を投入し、80℃で4時間反応して結着樹脂(B3)のMEK/酢酸エチル溶液[結着樹脂(B3)溶液]を得た。MEK及び酢酸エチルを除いた後の結着樹脂(B3)の(Ta)は59℃、Mnは10,000、Mwは22,000であった。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ビスフェノールAのPO2モル付加物80重量部、ビスフェノールAのEO2モル付加物670重量部、イソフタル酸284重量部及びテトラブトキシチタネート3重量部を投入し、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸30重量部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、結着樹脂(B4)を得た。結着樹脂(B4)の(Tg)は44℃、Mnは2,200、Mwは4,600であった。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、結着樹脂(B4)250重量部及び酢酸エチル250重量部を投入し、70℃まで加温し撹拌して均一分散させ、更に室温まで冷却して[結着樹脂(B4)溶液]を得た。
冷却管、温度計、撹拌機及び脱水装置を備えた反応容器に、ヒドロキシル価が56のポリカプロラクトンジオール「プラクセルL220AL」[ダイセル化学工業(株)製]2,000部を投入し、3mmHgの減圧下で110℃に加熱して1時間脱水を行った。次いでIPDI457部を投入し、110℃で10時間反応を行い末端にイソシアネート基を有する結着樹脂前駆体(b0)を得た。結着樹脂前駆体(b0)の遊離イソシアネート含有率は3.6%であった。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、結着樹脂前駆体(b0)250重量部及び脱水した酢酸エチル250重量部を投入し、70℃まで加温し撹拌して均一分散させ、更に室温まで冷却して[結着樹脂前駆体(b0)溶液]を得た。
冷却管、温度計、撹拌機、脱水装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、ビスフェノールAのPO2モル付加物456重量部、ビスフェノールAのEO2モル付加物321重量部、テレフタル酸247重量部及びテトラブトキシチタネート3重量部を投入し、230℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら5時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸74重量部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、比較用結着樹脂(B’1)を得た。比較用結着樹脂(B’1)の(Ta)は55℃、Mnは3,500、Mwは7,500であった。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、比較用結着樹脂(B’1)10重量部及び酢酸エチル10重量部を投入し、70℃まで加温し撹拌して均一分散させ、更に室温まで冷却して[比較用結着樹脂(B’1)溶液]を得た。
冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート9重量部及び酢酸エチル80重量部を投入し、25℃で撹拌下、均一に溶解させた後、ビスフェノールAのPO2モル付加物とイソフタル酸とで形成されるMw=2,000のポリエステル樹脂48重量部を投入し80℃で2時間反応させた。次いで、酢酸エチル95重量部に樹脂(b1)95重量部を溶解させた溶液を投入し、80℃で4時間反応して、比較用結着樹脂(B’2)の酢酸エチル溶液[比較用結着樹脂(B’2)溶液]を得た。酢酸エチルを除いた後の比較用結着樹脂(B’2)の(Ta)は55℃、Mnは4,400、Mwは14,000であった。
ビーカーに、銅フタロシアニン20重量部と着色剤分散剤「ソルスパーズ28000」[アビシア(株)製]4重量部及び酢酸エチル76重量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、着色剤分散液(1)を得た。着色剤分散液(1)の体積平均粒径を粒子径測定装置「LA−920」[(株)堀場製作所製]で測定したところ、0.3μmであった。
温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、水683重量部、メタクリル酸のEO付加物硫酸エステルのナトリウム塩「エレミノールRS−30」[三洋化成工業(株)製]11重量部、スチレン139重量部、メタクリル酸138重量部、アクリル酸ブチル184重量部及び過硫酸アンモニウム1重量部を投入し、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。次いで75℃まで昇温し、同温度で5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30重量部を加え、75℃で5時間熟成してビニル樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸のEO付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液である微粒子分散液(W1)を得た。微粒子分散液(W1)の体積平均粒径を「LA−920」で測定したところ、0.15μmであった。
温度計及び撹拌機を備えた反応容器に、水955重量部、製造例22で得られた微粒子分散液(W1)15重量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム水溶液「エレミノールMON−7」[三洋化成工業(株)製]30重量部を投入し、25℃で15分間撹拌し、乳白色の液体[水相(1)]を得た。
温度計及び攪拌機を備えた反応容器に、エチレンジアミン50部及びMIBK50部を投入し、50℃で5時間反応を行い、得られたケチミン化合物を硬化剤(1)とした。
ビーカーに、結着樹脂(B1)溶液60重量部、離型剤分散液(1)27重量部及び着色剤分散液(1)10重量部を投入し、50℃でTK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで撹拌し、均一に分散させて樹脂溶液(o1)を得た。
別のビーカーに、イオン交換水97重量部、微粒子分散液(W1)10.5重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1重量部及び「エレミノールMON−7」10重量部を投入し、25℃で撹拌し均一に分散した。次いで、25℃でTK式ホモミキサーを用いて10,000rpmで撹拌しながら、樹脂溶液(o1)75重量部を投入し2分間撹拌した。得られた混合液を、冷却管、温度計及び撹拌機を備えた反応容器に移し、35℃に昇温し、5〜20mmHgの減圧下で酢酸エチルの濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、トナー前駆体樹脂粒子の水性樹脂分散体(Y−1)を得た。トナー前駆体樹脂粒子をろ別し、40℃で18時間乾燥を行い、体積平均粒径が6.1μmの粒子(F−1)を得た。
得られた粒子(F−1)100質量重量部と、外添剤としての疎水性シリカ「H2000」[クラリアントジャパン(株)製]1.0重量部を、ヘンシェルミキサー[三井鉱山(株)製]を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、メッシュ上に残った粒子を除去してトナー(T−1)を作製した。
実施例1において、離型剤分散液(1)を、それぞれ離型剤分散液(2)〜(6)に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.2μm、6.1μm、6.3μm、6.3μm、6.3μmの粒子(F−2)〜(F−6)及びトナー(T−2)〜(T−6)を作製した。
実施例7において、結着樹脂(B1)溶液を、それぞれ結着樹脂(B2)溶液、結着樹脂(B3)溶液に変更する以外は実施例7と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.2μm、6.1μmの粒子(F−7)、(F−8)及びトナー(T−7)、(T−8)を得た。
実施例7において、離型剤分散液(1)を、それぞれ離型剤分散液(7)〜(9)に変更する以外は実施例7と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.1μm、6.1μm、6.3μmの粒子(F−9)〜(F−11)及びトナー(T−9)〜(T−11)を作製した。
実施例7において、離型剤分散液(1)を、それぞれ離型剤分散液(2)〜(6)に変更する以外は実施例7と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.3μm、6.4μm、6.0μm、6.2μm、6.1μmの粒子(F−12)〜(F−16)及びトナー(T−12)〜(T−16)を作製した。
実施例1において、結着樹脂(B1)溶液60重量部を、結着樹脂(B4)溶液50重量部、結着樹脂前駆体(b0)溶液10重量部及び硬化剤(1)0.2重量部に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.4μmの粒子(F−17)及びトナー(T−17)を得た。
実施例1において、結着樹脂(B1)溶液60重量部を、結着樹脂(B4)溶液25重量部、結着樹脂前駆体(b0)溶液5重量部、硬化剤(1)0.1重量部、結晶性樹脂(b1)15重量部及び酢酸エチル15重量部に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.1μmの粒子(F−18)及びトナー(T−18)を得た。
実施例1において、結着樹脂(B1)溶液60重量部を、結着樹脂(B4)溶液13重量部、結着樹脂前駆体(b0)溶液2重量部、硬化剤(1)0.04重量部、結晶性樹脂(b1)22重量部及び酢酸エチル22重量部に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.3μmの粒子(F−19)及びトナー(T−19)を得た。
実施例1において、結着樹脂(B1)溶液を、それぞれ比較用結着樹脂(B’1)溶液、比較用結着樹脂(B’2)溶液に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.1μm、6.3μmの比較の粒子(F’−1)、(F’−2)及びトナー(T’−1)、(T’−2)を得た。
実施例1において、離型剤分散液(1)を、それぞれ離型剤分散液(1’)〜(4’)に変更する以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径がそれぞれ6.0μm、6.3μm、6.1μm、6.2μmの比較の粒子(F’−3)〜(F’−6)及びトナー(T’−3)〜(T’−6)を得た。
また、実施例1〜19、比較例1〜6で使用した結着樹脂(B)、比較用結着樹脂(B’)及び離型剤(A)の分析結果を表1、2に示す。
トナーを紙面上に0.6mg/cm2となるよう均一に載せる[このとき粉体を紙面に
載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる(上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい)]。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)5kg/cm2の条件で通した時のMFT(最低定着温度)、ホットオフセット発生温度及び定着画像に光沢が発現した温度(GLOSS)を目視評価で判定した。いずれも、温度が低いほど低温定着性に優れることを表す。
トナー1gをガラス製のシャーレにとり均一にならし、ガラス製のシャーレ用蓋でトナーの入ったシャーレを覆う。トナーを入れたシャーレを180℃のオーブンに入れ3時間放置した後、オーブンからシャーレを取り出し室温まで放冷する。JIS K7361−1に準拠して、ヘイズメーター「NDH2000」[日本電色工業(株)製]を用いてシャーレの蓋のヘイズを測定し、試験前後のヘイズ変化率[(試験後ヘイズ/試験前ヘイズ)×100]を算出し、以下の基準で汚染性を評価した。
<評価基準>
◎:ヘイズ変化率0〜5%
○:ヘイズ変化率6〜10%
△:ヘイズ変化率11〜20%
×:ヘイズ変化率21%以上
Claims (10)
- 離型剤(A)、結着樹脂(B)及び着色剤(C)を含有するトナーにおいて、離型剤(A)の100℃における動粘度が3〜15cSt、5重量%減量温度が280℃以上、融点が45〜80℃であり、前記トナーの105℃における損失弾性率G”が1×102〜1×105Pa・sであることを特徴とするトナー。
- 前記離型剤(A)が、炭素数36〜60のエステル系離型剤、炭素数36〜64のエーテル系離型剤、炭素数32〜60のケトン系離型剤、炭素数28〜60のカルボキシル系離型剤及び炭素数32〜60のアルコール系離型剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の離型剤(A1)である請求項1記載のトナー。
- 前記離型剤(A)が、平均炭素数32〜50のパラフィンワックス(A21)を含有し、(A1)と(A21)の重量の合計量に対する(A21)の重量の比率
{(A21)/[(A1)+(A21)]}が0.05〜0.5である請求項2記載のトナー。 - 150℃における貯蔵弾性率G’が1×102〜1×105Pa・sである請求項1〜3のいずれかに記載のトナー。
- 前記結着樹脂(B)が、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載のトナー。
- 前記結着樹脂(B)の軟化点と融解熱の最大ピーク温度(Ta)との比(軟化点/Ta)が、0.8〜1.55である請求項1〜5のいずれかに記載のトナー。
- 前記結着樹脂(B)が、(B)の重量に基づいて5〜100重量%の結晶性樹脂を含有する樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載のトナー。
- 更に、軟化点が80〜170℃のポリオレフィン樹脂に、溶解度パラメータ(SP値)が10.6〜12.6(cal/cm3)1/2のビニル系共重合体がグラフトした構造を有するグラフト重合体(D)を含有する請求項1〜7のいずれかに記載のトナー。
- 樹脂(E)及び/又は無機化合物を含有する微粒子(F)を分散させた媒体(W)と、結着樹脂(B)若しくはその有機溶剤溶液(g1)、又は結着樹脂(B)の前駆体(B0)若しくはその有機溶剤溶液(g2)中に、離型剤(A)、又は離型剤(A)及び着色剤(C)を分散させた油性液(G)とを混合し、(W)中に(G)を分散させ、媒体(W)中で(A)及び(B)、又は(A)、(B)及び(C)を含有する粒子(H0)の表面に微粒子(F)が付着した粒子(H)の分散体を得た後、前記油性液(G)に着色剤(C)を分散させない場合は前記分散体に着色剤(C)を分散させ、媒体(W)及び有機溶剤溶液を使用した場合には前記分散体から有機溶剤を除去する工程を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 前記前駆体(B0)が、反応性基を有するプレポリマー(α)と硬化剤(β)で構成される請求項9記載の製造方法。
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