JP2015078352A - 樹脂粒子 - Google Patents
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Abstract
Description
ブロッキングを防止でき低温定着性能を上げる手段として、結晶性樹脂を用いる方法が知られているが、溶融時の弾性不足により定着悪化が起こる問題があった。また溶融時の弾性不足を解決するため結晶性樹脂を高分子量にすることや分子間の凝集力が上がるようにウレタンやウレア結合を導入することで、ブロッキング防止、低温定着性の両立ができることが知られているが(例えば、特許文献1参照)、この結晶性樹脂は常温常湿下における電気抵抗値が低い。そのため帯電特性と低温定着性との両立は、以上の技術ではまだ不十分である。
本発明は、結晶性樹脂(A)と非結晶性樹脂(B)を含有する樹脂粒子(I)であって、結晶性樹脂(A)が下記〔条件1〕〜〔条件5〕を満たし、非結晶性樹脂(B)が下記〔条件6〕〜〔条件7〕を満たす樹脂粒子である。
〔条件1〕 融解熱の最大ピーク温度(TaA):40〜100℃
〔条件2〕 軟化温度とTaAの比(軟化温度/TaA):0.8〜1.2
〔条件3〕 G’(TaA+20)=1×102〜5×105[Pa]
[G’(TaA+20):(TaA+20)℃における貯蔵弾性率]
〔条件4〕 G”(TaA+20)=1×102〜5×105[Pa]
[G”(TaA+20):(TaA+20)℃における損失弾性率]
〔条件5〕 (TaA±20)℃の温度範囲内に
LogG”(X+20)−LogG”(X)>2.5となる溶融開始温度Xが存在する。
[G”(X+20):(X+20)℃における損失弾性率、G”(X):X℃における損失弾性率]
〔条件6〕 融解熱の最大ピーク温度(TaB):35〜100℃
〔条件7〕 芳香族含有率:25〜70重量%
本発明において、「結晶性」とは、軟化温度と融解熱の最大ピーク温度(Ta)との比(軟化温度/Ta)が0.8〜1.2であり、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを指す。また、「非結晶性」とは、軟化温度と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化温度/Ta)が1.2より大きい(好ましくは4以下)ことを指す。
尚、樹脂がたとえば結晶性樹脂と非結晶性樹脂のブロック体であっても、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有し、軟化温度と融解熱の最大ピーク温度(Ta)との比が0.8〜1.2である場合は、これも結晶性樹脂とする。
<融解熱の最大ピーク温度(Ta)>
示差走査熱量計{たとえば、セイコー電子工業社製、DSC210}を用いて、測定試料を200℃まで昇温してから、降温速度10℃/分で0℃まで冷却した後、昇温速度20℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、吸発熱量の最大ピークに対応する温度を融解熱の最大ピーク温度(Ta)とする。
なお、Taの測定試料は、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分の速度で降温し、次に70℃から10℃まで0.5℃/分の速度で降温する。ここで一度上記方法でDSC測定を行い、このとき観測される20℃〜100℃にある吸熱ピーク温度をTa’とする。複数ある場合は最も吸熱量が大きいピークの温度をTa’とする。最後に試料を(Ta’−7)℃で6時間保管した後、上記方法で2回目のDSC測定を行い、融解熱の最大ピーク温度(Ta)を求める。
損失弾性率G”=106.5(Pa)になる温度を軟化温度とする。G”は動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific社製 動的粘弾性測定装置 RDS−2)から周波数1Hz条件下で測定することによって求められる。
測定試料は、測定装置の冶具にセットした後、(Ta+30)℃〔Taは測定対象の融解熱の最大ピーク温度〕まで昇温して冶具に密着させてから、(Ta+30)℃から(Ta−30)℃まで0.5℃/分の速度で降温し、(Ta−30)℃で1時間静置し、次いで(Ta−10)℃まで0.5℃/分の速度で昇温し、更に(Ta−10)℃で1時間静置し、十分に結晶化を進行させたのち、これを用いて測定を行う。測定温度範囲は0℃〜200℃で、この温度間の樹脂の溶融粘弾性を測定することによって、軟化温度を求めることができる。
P:樹脂粒子(I)の結晶性樹脂(A)由来の吸熱量、Q:結晶性樹脂(A)単体の吸熱量
なお本発明において、動的粘弾性測定値(貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”)は、Rheometric Scientific社製 動的粘弾性測定装置 RDS−2を用い、指定の周波数条件下で測定される。
測定試料は、測定装置の冶具にセットした後、(Ta+30)℃〔Taは測定対象の融解熱の最大ピーク温度〕まで昇温して冶具に密着させてから、(Ta+30)℃から(Ta−30)℃まで0.5℃/分の速度で降温し、(Ta−30)℃で1時間静置し、次いで(Ta−10)℃まで0.5℃/分の速度で昇温し、更に(Ta−10)℃で1時間静置し、十分に結晶化を進行させたのち、これを用いて測定を行う。測定温度範囲は30℃〜200℃で、この温度間の樹脂の溶融粘弾性を測定することによって、温度−G’、温度−G”の曲線として得ることができる。
樹脂粒子(I)の〔G”(TaI+30)/G”(TaI+70)〕が0.05〜50であるとき、樹脂粒子(I)の弾性が維持され、定着温度領域の低温側、高温側で同等の定着性を得ることができる。
(Ta+20)℃におけるG’が1×102Pa未満であると、低温定着時でもホットオフセットが起き、定着温度領域が狭くなる。また5×105[Pa]を超えると低温側で定着可能な粘性になりにくく、低温での定着性が悪化する。
(Ta+20)℃におけるG”が1×102Pa未満であると、低温定着時でもホットオフセットが起き、定着温度領域が狭くなる。また5×105[Pa]を超えると低温側で定着可能な粘性になりにくく、低温での定着性が悪化する。
〔条件5〕 (TaA±20)℃の温度範囲内に
LogG”(X+20)−LogG”(X)>2.5となる溶融開始温度Xが存在する。
[G”(X+20):(X+20)℃における損失弾性率、G”(X):X℃における損失弾性率]
〔条件5−2〕 (TaA±20)℃の温度範囲内に
LogG”(X+18)−LogG”(X)>2.5となる溶融開始温度Xが存在する。
[G”(X+20):(X+20)℃における損失弾性率、G”(X):X℃における損失弾性率]
〔条件5−3〕 (TaA±20)℃の温度範囲内に
LogG”(X+15)−LogG”(X)>2.5となる溶融開始温度Xが存在する。
[G”(X+15):(X+15)℃における損失弾性率、G”(X):X℃における損失弾性率]
溶融開始温度(X)の範囲は(A)の構成成分中の結晶性成分の比率を調整すること等により得ることができる。例えば、結晶性成分の比率を大きくすると、(Ta)と(X)の温度差が小さくなる。
〔条件5〕、〔条件5−2〕、及び〔条件5−3〕において、溶融開始温度Xは30〜100℃が好ましく、更に好ましくは40〜80℃である。
また、ブロック樹脂であると耐久性に優れる。
ブロック樹脂の場合、(c)のガラス転移点(Tg)は、耐熱保存性の観点から、好ましくは40〜250℃、更に好ましくは50〜240℃、とくに好ましくは60〜230℃である。また、(c)の軟化温度は、好ましくは100〜300℃、更に好ましくは110〜290℃、とくに好ましくは120〜280℃である。
<ガラス転移点(Tg)>
ガラス転移点は非結晶性樹脂に特有の物性であり、融解熱の最大ピーク温度とは区別される。そして、前記の融解熱の最大ピーク温度(Ta)の測定において、「吸発熱量」と「温度」とのグラフの最大ピーク温度以下でのベースラインの延長線と、最大ピークの立ち上がり部分から最大ピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点に対応する温度をガラス転移点とする。
(A)が結晶性部(b)と非結晶性部(c)をもつブロック樹脂の場合、(b)のMwは、2000〜80000が好ましく、更に好ましくは4000〜60000、特に好ましくは6000〜30000である。
(c)のMwは、500〜50000が好ましく、更に好ましくは750〜20000であり、特に好ましくは1000〜10000である。
なお、本発明において、樹脂の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) :東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例):TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25%のTHF溶液
溶液注入量 :100μL
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLY STYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
なお、両末端が非結晶性部(c)である場合は、結晶化度が落ちるため、結晶性樹脂(A)に結晶性を持たせるために、(A)中の結晶性部(b)の比率を75重量%以上にするのが好ましい。
結晶性部(b)に用いられる樹脂は、結晶性を有していれば特に制限はない。耐熱保存性の観点から融点が40〜100℃の範囲(より好ましくは50〜70℃の範囲)であることが好ましい。
本発明において、融点は融解熱の最大ピーク温度(Ta)と同様、示差走査熱量計{たとえば、セイコー電子工業社製、DSC210}で測定される。
以降の説明において、まず、これら結晶性重縮合ポリエステル樹脂、結晶性ポリウレタン樹脂、結晶性ポリアミド樹脂、結晶性ポリウレア樹脂に用いられるジオール成分、ジカルボン酸成分、ジイソシアネート成分、及びジアミン成分(それぞれ3官能以上のものを含む)についてそれぞれ示す。
ジオール成分としては、脂肪族ジオールが好ましく、鎖炭素数が2〜36の範囲であることが好ましい。また直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。
脂肪族ジオールが分岐型では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び、低温定着性が悪化してしまう場合がある。また、炭素数が36を超えると、実用上の材料の入手が困難な場合がある。
直鎖型脂肪族ジオールの含有量が80モル%以上では、ポリエステル樹脂の結晶性が向上し、融点が上昇するため、耐トナーブロッキング性、及び低温定着性がより良好である。
カルボキシル基を有するジオールとしては、ジアルキロールアルカン酸[C6〜24のもの、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、及び2,2−ジメチロールオクタン酸等]が挙げられる。
スルホン酸基もしくはスルファミン酸基を有するジオールとしては、スルファミン酸ジオール[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基のC1〜6)又はそのAO付加物(AOとしてはEO又はPO等、AOの付加モル数1〜6):例えばN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物等];ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェート等が挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては、例えば前記炭素数3〜30の3級アミン(トリエチルアミン等)及び/又はアルカリ金属(ナトリウム塩等)が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のAO付加物、及びこれらの併用である。
これらのうち好ましいものは、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物であり、更に好ましいものはノボラック樹脂のAO付加物である。
ジカルボン酸成分としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが、脂肪族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸が好ましく、脂肪族ジカルボン酸は直鎖型のカルボン酸がより好ましい。
なお、ジカルボン酸又は3〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
これらジカルボン酸の中では、脂肪族ジカルボン酸(特に直鎖型のカルボン酸)を単独で用いるのが特に好ましいが、脂肪族ジカルボン酸と共に芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、及び、これらの低級アルキルエステル類が好ましい。)を共重合したものも同様に好ましい。芳香族ジカルボン酸の共重合量としては20モル%以下が好ましい。
ジカルボン酸成分としては、主には上記のカルボン酸が挙げられるが、この限りではない。これらのうち、結晶性や入手容易性を考慮すると、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸が好ましい。
ジイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。また、必要により、3価以上のポリイソシアネートを併用してもよい。
上記脂肪族ジイソシアネートの具体例(3価以上のポリイソシアネートを含む)としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
上記脂環式ジイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び/又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
上記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、m−及び/又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
また、上記ジイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等が挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI等のジイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ジイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ジイソシアネート、及び炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIである。
ジアミン(必要により用いられる3価以上のポリアミンを含む)の例として、脂肪族ジアミン類(C2〜C18)としては、〔1〕脂肪族ジアミン{C2〜C6 アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレン(C2〜C6)ジアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等〕};〔2〕これらのアルキル(C1〜C4)又はヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等〕;〔3〕脂環又は複素環含有脂肪族ジアミン{脂環式ジアミン(C4〜C15)〔1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等〕、複素環式ジアミン(C4〜C15)〔ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等〕;〔4〕芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等)、等が挙げられる。
開始剤として、グリコールを用いると、末端にヒドロキシル基を有するラクトン開環重合物が得られる。例えば、上記ラクトン類とエチレングリコール、ジエチレングリコール等の前記ジオール成分を触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。触媒としては、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機ハロゲン化スズ化合物等が一般的であり、0.1〜5000ppm程度の割合で添加して、100〜230℃で、好ましくは不活性雰囲気下に重合させることによって、ラクトン開環重合物を得ることができる。ラクトン開環重合物は、その末端を例えばカルボキシル基になるように変性したものであってもよい。ラクトン開環重合物は、結晶性の高い熱可塑性脂肪族ポリエステル樹脂である。ラクトン開環重合物は、市販品を用いてもよく、例えば、ダイセル株式会社製のPLACCELシリーズのH1P、H4、H5、H7等(いずれも、融点=約60℃、Tg=約−60℃の高結晶性ポリカプロラクトン)が挙げられる。
開始剤として、グリコールを用いると、末端にヒドロキシル基を有するポリヒドロキシカルボン酸骨格が得られる。例えば、上記環状エステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール等の前記ジオール成分を触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。触媒としては、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機ハロゲン化スズ化合物等が一般的であり、0.1〜5000ppm程度の割合で添加して、100〜230℃で、好ましくは不活性雰囲気下に重合させることによって、ポリヒドロキシカルボン酸を得ることができる。ポリヒドロキシカルボン酸は、その末端を例えばカルボキシル基になるように変性したものであってもよい。
結晶性ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法としては特に限定されず、従来より公知のいずれの方法でもよい。
例えば、キラル体のAOを、通常AOの重合で使用される触媒で開環重合させる方法(例えば、Journal of the American Chemical Society、1956年、第78巻、第18号、p.4787−4792 に記載)や、安価なラセミ体のAOを立体的に嵩高い特殊な化学構造の錯体を触媒として用いて、開環重合させる方法が知られている。
特殊な錯体を用いる方法としては、ランタノイド錯体と有機アルミニウムを接触させた化合物を触媒として用いる方法(例えば、特開平11−12353号公報に記載)やバイメタルμ−オキソアルコキサイドとヒドロキシル化合物をあらかじめ反応させる方法(例えば、特表2001−521957号公報に記載)等が知られている。
また、非常にアイソタクティシティの高いポリオキシアルキレンポリオールを得る方法として、サレン錯体を触媒として用いる方法(例えば、Journal of the American Chemical Society、2005年、第127巻、第33号、p.11566−11567 に記載)が知られている。
上記グリコールとしては、前記ジオール成分等が、カルボキシ変性するのに用いるカルボン酸としては、前記ジカルボン酸成分等が挙げられる
炭素数3のAO[PO、1−クロロオキセタン、2−クロロオキセタン、1,2−ジクロロオキセタン、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン];炭素数4のAO[1,2−BO、メチルグリシジルエーテル];炭素数5のAO[1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ペンチレンオキサイド、3−メチル−1,2−ブチレンオキサイド];炭素数6のAO[シクロヘキセンオキサイド、1,2−へキシレンオキサイド、3−メチル−1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ヘキシレンオキサイド、4−メチル−2,3−ペンチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテル];炭素数7のAO[1,2−へプチレンオキサイド];炭素数8のAO[スチレンオキサイド];炭素数9のAO[フェニルグリシジルエーテル]等である。
これらのAOは、単独で、又は、2種類以上を使用することができる。
測定試料約30mgを直径5mmの13C−NMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶剤を加えて溶解させ、分析用試料とする。ここで重水素化溶剤は、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶剤を適宜選択する。
アイソタクティシティー(%)=[I/(I+S+H)]×100 (1)
但し、式中、Iはアイソタクチック信号の積分値;Sはシンジオタクチック信号の積分値;Hはヘテロタクチック信号の積分値である。
結晶性樹脂(A)が結晶性部(b)と非結晶性部(c)をもつブロック樹脂の場合、非結晶性部(c)の形成に用いられる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂(ポリスチレン、スチレンアクリル系ポリマー等)、ポリエポキシ等が挙げられるが、その限りではない。
ただし、前記結晶性部(b)の形成に用いられる樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂であることが好ましいので、加熱時に相溶することを考慮すると、非結晶性部(c)の形成に用いられる樹脂もポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂及びそれらの複合樹脂であることが好ましい。更に好ましくはポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂である。
これら非結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリウレタン樹脂、非結晶性ポリアミド樹脂、非結晶性ポリウレア樹脂、及び非結晶性ポリエーテル樹脂に用いられるモノマーは、前記ジオール成分、前記ジカルボン酸成分、前記ジイソシアネート成分、前記ジアミン成分、及び前記AOが具体例として挙げられ、非結晶性樹脂となるものであれば、いかなる組合せでも構わない。
結晶性部(b)と非結晶性部(c)とで構成されるブロックポリマーは、それぞれの末端官能基の反応性を考慮して結合剤の使用、非使用を選択し、また使用の際は末端官能基にあった結合剤種を選択し、(b)と(c)を結合させ、ブロックポリマーとすることが出来る。
結合剤を使わない場合、必要により加熱減圧しつつ、(b)を形成する樹脂の末端官能基と(c)を形成する樹脂の末端官能基の反応を進める。特に酸とアルコールとの反応や酸とアミンとの反応の場合、片方の樹脂の酸価が高く、もう一方の樹脂の水酸基価やアミン価が高い場合、反応がスムーズに進行する。反応温度は180℃〜230℃で行うのが好ましい。
結合剤を使う場合は、種々の結合剤が使用できる。多価カルボン酸、多価アルコール、多価イソシアネート、多官能エポキシ、酸無水物等を用いて、脱水反応や、付加反応を行うことで得られる。
多価カルボン酸及び酸無水物としては、前記ジカルボン酸成分と同様のものが挙げられる。多価アルコールとしては、前記ジオール成分と同様のものが挙げられる。多価イソシアネートとしては、前記ジイソシアネート成分と同様のものが挙げられる。多官能エポキシとしては、ビスフェノールA型及びF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールA又はFのAO付加体のジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAのAO付加体のジグリシジルエーテル、ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等)の各ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジ及び/又はトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリ及び/又はテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘプタ及び/又はヘキサグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン・フェノール付加型グリシジルエーテル、メチレンビス(2,7−ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、1,6−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
付加反応の例としては、結晶性部(b)、非結晶性部(c)とも末端に水酸基を有する樹脂であり、これらを結合剤(例えば多価イソシアネート)で結合する反応や、また結晶性部(b)、非結晶性部(c)の片方が末端に水酸基を有する樹脂で、もう一方が末端にイソシアネート基を有する樹脂の場合、結合剤を用いずにこれらを結合する反応が挙げられる。この場合、例えば、結晶性部(b)、非結晶性部(c)ともに溶解可能な溶剤に溶解させ、これに必要であるなら結合剤を投入し、反応温度80℃〜150℃で反応し、結晶性樹脂(A)が得られる。
結晶性ビニル樹脂としては、結晶性基を有するビニルモノマー(m)と、必要により結晶性基を有しないビニルモノマー(n)を構成単位として有するものが好ましい。
結晶性ビニル樹脂としては、ビニルモノマー(m)として、アルキル基の炭素数が12〜50(好ましくは16〜30)の直鎖アルキル(メタ)アクリレート(m1)を含有するものが更に好ましい。
(m1)としては、各アルキル基がいずれも直鎖状の、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、及びベヘニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本発明において、アルキル(メタ)アクリレートとは、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタアクリレートを意味し、以下同様の記載法を用いる。
結合剤の具体例、及び結合剤を用いたビニルモノマー(m2)の作製法としては、前記のブロックポリマーの製法と同様の方法が挙げられる。
カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、モノカルボン酸〔炭素数3〜15、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸〕、ジカルボン酸〔炭素数4〜15、例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸〕、ジカルボン酸モノエステル〔上記ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜18)エステル、例えば、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル〕等が挙げられる。
脂肪族炭化水素系ビニルモノマーとしてはオレフィン〔炭素数2〜10、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、オクテン〕、ジエン(炭素数4〜10、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,6−ヘキサジエン〕等が挙げられる。
これら(b1)の中で好ましくは、(メタ)アクリルモノマー、及びカルボキシル基含有ビニルモノマーである。
これらのビニルモノマーを公知の方法で重合させることにより、結晶性ビニル樹脂が得られる。
例えば、樹脂粒子(I)をスラッシュ成形用樹脂、粉体塗料として用いる場合、(B)のMnは、好ましくは2000〜50万、更に好ましくは4000〜20万である。
液晶ディスプレイ等の電子部品製造用スペーサー、電子測定機の標準粒子として用いる場合、(B)のMnは、好ましくは2万〜1000万、更に好ましくは4万〜200万である。
電子写真、静電記録、静電印刷等に使用されるトナーとして用いる場合、(B)のMnは、好ましくは1000〜500万、更に好ましくは2000〜50万である。
非結晶性樹脂(B)の形成に用いられる樹脂としては、芳香族含有率が25〜70重量%〔条件7〕であればいかなる樹脂であっても構わなく、主に上記非結晶性部(c)と同様、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエポキシや、上記記載の結晶性基を有しないビニルモノマー(n)を主成分とするポリスチレン樹脂やスチレンアクリル系ポリマー等が挙げられるがその限りではない。
これら非結晶性ポリエステル樹脂、非結晶性ポリウレタン樹脂、非結晶性ポリアミド樹脂、非結晶性ポリウレア樹脂に用いられるモノマーは前記ジオール成分、前記ジカルボン酸成分、前記ジイソシアネート成分、及び前記ジアミン成分が具体例として挙げられ、非結晶性樹脂となるものであれば、いかなる組合せでも構わない。
(i) 重合性ビニルモノマー中に、必要により顔料やワックス等を分散させた後、重合性ビニルモノマーとは完全相溶せず二相分離する媒体中(例えば水)に懸濁、分散させ、更にその後に熱をかけ重合し、媒体を取り除く方法。
(ii) 結晶性樹脂(A)と非結晶性樹脂(B)を溶剤等〔例えば酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、及びアセトン〕に分散又は溶解した後に、溶解液(又は分散液)と相溶することのない媒体(例えば水、n−デカン、及び二酸化炭素液等)中に分散し、得られた懸濁液から脱溶剤した後、媒体を取り除く方法。
(1) 重合性ビニルモノマーの準備する工程
まず、重合性ビニルモノマー、結晶性樹脂(A)や必要に応じて着色剤やその他の添加物を混合した、重合性ビニルモノマーを調製する。
結晶性樹脂(A)や着色剤及びその他の添加物を添加する場合は、重合性単量体に溶解、又は可能な限り均一且つ分散されるように、混合が行われることが好ましい。このような混合を行うため、以下に述べるような方法で分散を行うことが好ましい。
次に、以上のようにして得られる重合性ビニルモノマーを水系分散媒中に懸濁させて、懸濁液(重合性ビニルモノマー分散液)を得る。ここで、懸濁とは、水系分散媒中に重合性ビニルモノマーの液滴を形成させることを意味する。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えばインライン型乳化分散機(荏原製作所製、商品名「エバラマイルダー」)、高速乳化・分散機(特殊機化工業製、商品名「T.K.ホモミクサー MARK II型」)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、モノビニル単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部、更に好ましくは0.2〜10重量部用いられる。
上記のように重合性ビニルモノマーの液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を、加熱し、懸濁重合を開始する。
重合性ビニルモノマーの重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類が挙げられる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、耐久も良いことから、過酸化物類を用いるのが好ましい。
重合開始剤は、重合性ビニルモノマーを水系分散媒中へ投入前に重合性ビニルモノマーへ添加されても良く、あるいは、その投入後、液滴形成前に添加されても良いが、投入後液滴形成前の段階で添加することが好ましい。
重合により得られた、樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、濾過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
微粒子(D)を形成する樹脂(d)としてはアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、及びポリカーボネート樹脂等が挙げられる。(d)としては、上記樹脂の2種以上を併用しても差し支えない。
無機化合物(e)としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及びリン酸三カルシウム等が挙げられ、2種以上併用してもよい。
これらうち好ましいのは、低温定着性の観点から、炭酸カルシウム、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレア樹脂、エポキシ樹脂及びそれらの併用である。より好ましくは、最終的に微粒子(D)を簡単に取り除くことができる炭酸カルシウム、又は結晶性樹脂に設計しやすいアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリウレタン樹脂である。とくに好ましくは、付加共重合させるモノマーの一部として、結晶性であるアルキル基の炭素数が8〜50であるアルキル(メタ)アクリレート(d1)及びパーフルオロアルキル(アルキル)(メタ)アクリレート(d2)の構成単位を導入しやすいという観点からアクリル樹脂である。アクリル樹脂以外の樹脂として、(d1)及び(d2)の構成単位を持つビニル重合体を合成した後、エステル化、アミド化等の反応を行うか、又は、ビニル基を有する上記のアクリル樹脂以外の樹脂と(d1)及び(d2)とを共重合して得られる樹脂もとくに好ましい。
アルキル基の炭素数が8〜50であるアルキル(メタ)アクリレート(d1)は、直鎖もしくは分岐のアルキル基を有するものであり、具体例としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、及び2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。(d1)は単独のモノマーでも複数のモノマーを併用してもよい。これらの中で好ましいのは、ベヘニル(メタ)アクリレートである。
樹脂(d)中の(d1)の構成単位の含有量は、好ましくは30〜90重量%、更に好ましくは40〜90重量%、とくに好ましくは50〜80重量%である。(d1)の含有量が30重量%以上であると、結晶性を持ちシャープメルトすることで保存安定性と低温定着性に優れ、高温高湿下での帯電特性が良好となる。
パーフルオロアルキル(アルキル)(メタ)アクリレート(d2)としては、パーフルオロアルキル基の炭素数が2〜12の偶数が好ましく、(アルキル)の部分の炭素数は0〜3が好ましい。具体例としては、(2−パーフルオロエチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロドデシル)エチル(メタ)アクリレートである。
これらのうち更に好ましいものは、帯電性の観点から、(2−パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、(2−パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、及び(2−パーフルオロドデシル)エチル(メタ)アクリレートである。
パーフルオロアルキル(アルキル)(メタ)アクリレート(d2)は単独のモノマーでも複数のモノマーを併用してもよい。
なお、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタアクリレートを意味し、以下同様の記載方法を用いる。
樹脂(d)中の(d2)の構成単位の含有量は、好ましくは0.001〜30重量%、更に好ましくは0.05〜25重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%である。(d2)の含有量が0.001重量%以上であると、高温高湿下での帯電特性が良好である。
(d)中の(d1)と(d2)以外のモノマーの構成単位の含有量は、好ましくは50%以下、特に好ましくは30%以下である。(d1)と(d2)以外のモノマーの含有量が50%以下であると結晶化度が上がり、保存安定性が良好となる。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、及び前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケン及びアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、及びエチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、及びインデン等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、及びトリビニルベンゼン等;及びビニルナフタレン。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸並びにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1〜8)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、及び桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー。なお、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタアクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。モノアルキル(炭素数1〜24)エステルを構成するアルキル鎖は、耐加水分解性を向上させるという観点から、分岐構造を持つものが好ましい。
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CH2=CHCH2−OCH2CHCH2O−Ar−R (1−1)
CH=CH−CH3
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R−Ar−O−(AO)nSO3H (1−2)
CH2COOR’
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HO3SCHCOOCH2CH(OH)CH2OCH2CH=CH2 (1−3)
(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nが複数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はランダムでもブロックでもよい。Arはベンゼン環を示し、nは1〜50の整数を示し、R’はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、及び庶糖アリルエーテル等。
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、及びこれらの塩等。
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、及びN−ビニルピロリドン等
(6−3)ニトリル基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、及びシアノアクリレート等。
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、及びジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、及びジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(6−5)ニトロ基含有ビニルモノマー:ニトロスチレン等。
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及びp−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、及びクロロプレン等。
(9−1)ビニルエステル、例えばビニルブチレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜7のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール〔数平均分子量(GPCにて測定、以下Mnと略記する)300〕モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn500)モノアクリレート、メチルアルコールEO10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等。
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、及びフェノキシスチレン等。
(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、及びビニルフェニルケトン;
ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、及びジビニルスルフォキサイド等。
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、及びm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
上記ポリエポキシドは、分子中に2個以上のエポキシ基を有していれば、特に限定されない。ポリエポキシドとして好ましいものは、硬化物の機械的性質の観点から分子中にエポキシ基を2〜6個有するものである。ポリエポキシドのエポキシ当量(エポキシ基1個当たりの分子量)は、好ましくは65〜1000であり、更に好ましくは90〜500である。エポキシ当量が1000以下であると、架橋構造が密になり硬化物の耐水性、耐薬品性、機械的強度等の物性が向上し、一方、エポキシ当量が65以上のものを合成するのは容易である。
〔1〕アクリル樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法又は分散重合法等の重合反応により、直接、粒子(D)の分散液を製造する方法。
〔2〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて粒子(D)の分散液を製造する方法。
〔3〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、媒体を加えて転相乳化する方法。
〔4〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、及び縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。以下の本項の重合反応についても同様。)により作成した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で媒体中に分散させる方法。
〔5〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分 散剤存在下で媒体中に分散させる方法。
〔6〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又はあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で媒体中に分散させる方法。
〔7〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で媒体中に分散させ、これを加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法。
〔8〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、媒体を加えて転相乳化する方法。
界面活性剤(s)としては、特に限定されず、アニオン界面活性剤(s−1)、カチオン界面活性剤(s−2)、両性界面活性剤(s−3)、非イオン界面活性剤(s−4)等が挙げられる。界面活性剤(s)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。
加物等の無機酸塩又は有機酸塩が挙げられる。
カチオン界面活性剤(s−2)としては、第4級アンモニウム塩型界面活性剤及びアミン塩型界面活性剤等が使用できる。
両性界面活性剤(s−3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤及びリン酸エステル塩型両性界面活性剤等が使用できる。
非イオン界面活性剤(s−4)としては、AO付加型非イオン界面活性剤及び多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤等が使用できる。
これらの界面活性剤(s)の具体例としては、特開2002−284881号公報に記載のもの等が挙げられる。
有機溶剤(u)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエステル又はエステルエーテル溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶剤、及びN−メチルピロリドン等の複素環式化合物溶剤、並びにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
可塑剤(V)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(v1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、及びセバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、及びトリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、及びリン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(v6)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
又は、樹脂(d)及び/又は無機化合物(e)を含有する粒子(D)の分散液(W)と(A)と(B)との有機溶剤(u)溶液(O2)とを混合し、(W)中に(O2)を分散させ、分散液(W)中で(A)と(B)とを含有する樹脂粒子(I0)を形成させて、(I0)の表面に(D)が付着した樹脂粒子(I)の分散体(X)を得る。
使用する分散装置としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、及びTKパイプラインホモミキサーである。
分散時の温度としては、好ましくは0〜150℃(加圧下)、更に好ましくは5〜98℃である。分散体の粘度が高い場合は、高温にして粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、乳化分散を行うのが好ましい。
樹脂粒子(I)の樹脂分散体(X)から媒体を除去する方法としては、
〔1〕樹脂分散体を減圧下又は常圧下で乾燥する方法
〔2〕遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレス等により固液分離し、得られた粉末を乾燥する方法
〔3〕樹脂分散体を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)
等が例示される。
上記〔1〕、〔2〕において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機等公知の設備を用いて行うことができる。
また、必要に応じ、風力分級器等を用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、媒体中で樹脂粒子(I)を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、有機溶剤(u)及び/又は可塑剤(v)とともに上記添加剤を含浸させることもできる。
(I)の体積平均粒径は、用途により異なるが、一般的には0.1〜300μmが好ましい。上限は、更に好ましくは250μm、特に好ましくは200μm、最も好ましくは50μmであり、下限は、更に好ましくは0.5μm、特に好ましくは1μmである。
なお、体積平均粒径及び個数平均粒径は、マルチサイザーIII(コールター社製)で同時に測定することができる。
そして、電気的潜像は、公知の熱ロール定着方法等によって、支持体(紙及びポリエステルフィルム等)に定着される。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、セバシン酸159部、アジピン酸11部と1,4−ブタンジオール108部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで225℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、Mwがおよそ10000になった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し結晶性樹脂(a1)を得た。結晶性樹脂(a1)のTaAは57℃、軟化温度は59℃、Mnは5000、Mwは11000、水酸基価は30であった。
攪拌棒及び温度計を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート44部及びMEK100部を仕込んだ。この溶液にシクロヘキサンジメタノール32部を仕込み80℃で2時間反応させた。次にこの非結晶性樹脂の溶液を結晶性樹脂(a1)140部をMEK140部に溶解させた溶液へ投入し80℃で4時間反応して結晶性樹脂(A1)のMEK溶液を得た。溶剤を除いた後の結晶性樹脂(A1)のTaAは55℃、軟化温度は59℃、Mnは14000、Mwは28000であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ドデカン二酸230部と1,12−ドデカンジオール202部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら3時間反応させた。次いで225℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、Mwがおよそ10000になった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し結晶性樹脂(a2)を得た。結晶性樹脂(a1)のMnは5000、Mwは11000、水酸基価は30であった。
攪拌棒及び温度計を備えた反応容器に、結晶性樹脂(a2)200部及びMEK200部を仕込み、85℃まで加熱して結晶性樹脂(a2)の溶解液を作製した。次いで、結晶性樹脂(a2)の溶解液にヘキサメチレンジイソシアネート5.4部を仕込み80℃で10時間反応させ結晶性樹脂(A2)のMEK溶液を得た。溶剤を除いた後の結晶性樹脂(A2)のTaAは78℃、軟化温度は80℃、Mnは24000、Mwは52000であった。
攪拌棒及び温度計を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート44部及びMEK100部を仕込んだ。この溶液にシクロヘキサンジメタノール33部を仕込み80℃で2時間反応させた。次にこの非結晶性樹脂の溶液を結晶性樹脂(a1)110部をMEK140部に溶解させた溶液へ投入し80℃で4時間反応して結晶性樹脂(A3)のMEK溶液を得た。溶剤を除いた後の結晶性樹脂(A3)のTaAは45℃、軟化温度は44℃、Mnは15000、Mwは27000であった。
温度計、撹拌機、及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にスチレン756.2部、アクリル酸n−ブチル234部、無水マレイン酸3.3部、及びジビニルベンゼン0.15部の混合モノマーと、開始剤として、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.5部を入れ、窒素気流中で、90℃で5時間重合した後、キシレン245部、無水マレイン酸3.3部を投入し、90℃で1時間重合後、温度110℃で1時間重合した。更に2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1部とキシレン122部、無水マレイン酸3.2部を投入し110℃で4時間重合した後、150℃でジ−t−ブチルパーオキサイド1部とキシレン25部を投入し2時間重合し重合を完結させ、減圧下で脱溶剤することによって非結晶性樹脂(B1)を得た。非結晶性樹脂(B1)のGPCによる重量平均分子量は10万、ガラス転移点は60℃であった。
温度計、撹拌機、及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にスチレン680.2部、アクリル酸n−ブチル310部、無水マレイン酸3.3部、及びジビニルベンゼン0.15部の混合モノマーと、開始剤として、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.5部を入れ、窒素気流中で、90℃で5時間重合した後、キシレン245部、無水マレイン酸3.3部を投入し、90℃で1時間重合後、温度110℃で1時間重合した。更に2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1部とキシレン122部、無水マレイン酸3.2部を投入し110℃で4時間重合した後、150℃でジ−t−ブチルパーオキサイド1部とキシレン25部を投入し2時間重合し重合を完結させ、減圧下で脱溶剤することによって非結晶性樹脂(B2)を得た。非結晶性樹脂(B2)のGPCによる重量平均分子量は10万、ガラス転移点は42℃であった。
温度計、撹拌機、及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にスチレン880部、アクリル酸n−ブチル110部、無水マレイン酸3.3部、ジビニルベンゼン0.15部の混合モノマーと、開始剤として、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.5部を入れ、窒素気流中で、90℃で5時間重合した後、キシレン245部、無水マレイン酸3.3部を投入し、90℃で1時間重合後、温度110℃で1時間重合した。更に2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1部とキシレン122部、無水マレイン酸3.2部を投入し110℃で4時間重合した後、150℃でジ−t−ブチルパーオキサイド1部とキシレン25部を投入し2時間重合し重合を完結させ、減圧下で脱溶剤することによって非結晶性樹脂(B3)を得た。非結晶性樹脂(B3)のGPCによる重量平均分子量は10万、ガラス転移点は80℃であった。
温度計、撹拌機、及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にスチレン374部、メタクリル酸メチル382部、アクリル酸n−ブチル234部、無水マレイン酸3.3部、ジビニルベンゼン0.15部の混合モノマーと、開始剤として、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.5部を入れ、窒素気流中で、90℃で5時間重合した後、キシレン245部、無水マレイン酸3.3部を投入し、90℃で1時間重合後、温度110℃で1時間重合した。更に2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1部とキシレン122部、無水マレイン酸3.2部を投入し110℃で4時間重合した後、150℃でジ−t−ブチルパーオキサイド1部とキシレン25部を投入し2時間重合し重合を完結させ、減圧下で脱溶剤することによって非結晶性樹脂(B4)を得た。非結晶性樹脂(B4)のGPCによる重量平均分子量は10万、ガラス転移点は60℃であった。
温度計、撹拌機、及び窒素導入管の付いたオートクレーブ反応槽中にスチレン910部、アクリル酸n−ブチル80部、無水マレイン酸3.3部の混合モノマーと、開始剤として、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.5部を入れ、窒素気流中で、90℃で5時間重合した後、キシレン245部、無水マレイン酸3.3部を投入し、90℃で1時間重合後、温度110℃で1時間重合した。更に2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1部とキシレン122部、無水マレイン酸3.2部を投入し110℃で4時間重合した後、150℃でジ−t−ブチルパーオキサイド1部とキシレン25部を投入し2時間重合し重合を完結させ、減圧下で脱溶剤することによって非結晶性樹脂(B5)を得た。非結晶性樹脂(B5)のGPCによる重量平均分子量は10万、ガラス転移点は80℃であった。
撹拌棒及び温度計を備えた反応容器に、イソプロパノール130部を仕込み、攪拌下、アクリル酸ブチル10部、酢酸ビニル 67部、無水マレイン酸15部、メタクリロイロキシポリオキシアルキレン硫酸エステルナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)6部、過酸化ベンゾイル(25%含水品)2部の混合溶液を、120分間かけて滴下し重合させた。この重合溶液50部を更に撹拌下のイオン交換水60部に滴下して、重合体樹脂微粒子を含有する水性分散液微粒子分散液(W1)を得た。微粒子分散液(W1)をLA−920及び大塚電子社製電気泳動光散乱光度計ELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.08μmであった。微粒子分散液(W1)の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは71℃、軟化開始温度は105℃であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、セバシン酸100部、アジピン酸52部と1,4−ブタンジオール64部、1,3−プロピレングリコール60部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1部を入れ、を仕込み、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで210℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水及び1,4−ブタンジオール、1,3−プロピレングリコールを留去しながら2時間反応させ、更に5〜20mmHgの減圧下に反応させ、Mwがおよそ5000になった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し。比較用結晶性樹脂(H1)を得た。比較用結晶性樹脂(H1)のTaは28℃、軟化温度は33℃、Mnは2300、Mwは5000、水酸基価は83であった。
スチレン72部及びn−ブチルアクリレート18部からなる単量体(得られる共重合体の計算Tg=56℃)と、結晶性樹脂(A1)を10部、銅フタロシアニン7部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製、「TN−105」)1部、及びジビニルベンゼン0.3部を室温においてビーズミルで分散を行い、均一混合液を得た。
一方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(アルカリ金属水酸化物)6.9部を溶解した水溶液を攪拌下で徐々に添加して、粒子径が0.4μmの水酸化マグネシウムコロイド分散液を調製した。
上記の方法により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、上記コア用単量体混合物を投入、撹拌後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート4部を更に投入し、TK式ホモミキサーを用いて10000rpmの回転数で高剪断攪拌して、単量体混合物の液滴を造粒した。この造粒した単量体混合物の水分散液を、攪拌翼を装着した反応器に入れ、90℃で重合反応を開始させ、重合転化率93%に達したときに重合温度はそのままにし、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}1部を添加し、3時間反応を継続した後、反応を停止し、スチレン、n−ブチルアクリレート及びジビニルベンゼンを構成単量体とする非結晶性樹脂(B6)と結晶性樹脂(A1)を含有する樹脂粒子(I−1)の水分散液を得た。
上記方法により得られた重合体粒子の水分散液を攪拌しながら、硫酸により系のpHを3以下にして酸洗浄(25℃、10分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500部を加えて再スラリー化し水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で30時間乾燥を行い、体積平均粒径が5.8μmの樹脂粒子(I−1)を得た。
結晶性樹脂(A1)20部、 非結晶性樹脂(B1)75部、銅フタロシアニン5部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製)1部、及びパラフィンワックス(融点73℃)4部を酢酸エチル150部に溶剤及び分散させた後、更にビーズミルで分散を行い、[均一混合液1]を得た。
一方、ビーカー内にイオン交換水97部、微粒子分散液(W1)10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、及びドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで40℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[均一混合液1]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒及び温度計付の反応槽に移し、40℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去して樹脂粒子の水分散液を得た。濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500部を加えて再スラリー化し水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で30時間乾燥を行い、体積平均粒径が5.6μmの樹脂粒子(I−2)を得た。
非結晶性樹脂(B1)75部を非結晶性樹脂(B2)〜(B5)75部に変更する以外は実施例2と同様にして、樹脂粒子(I−3)〜(I−6)を得た。
結晶性樹脂(A1)20部を結晶性樹脂(A2)〜(A3)20部に変更する以外は実施例2と同様にして、樹脂粒子(I−7)〜(I−8)を得た。
実施例1において、結晶性樹脂(A1)の代わりに、スチレンを用いる以外は実施例1と同様にして、非晶性樹脂(B7)を含む体積平均粒径が6.1μmの比較の樹脂粒子(J−1)を得た。
実施例1において、結晶性樹脂(A1)の代わりに、比較用結晶性樹脂(H1)を用いる以外は実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.2μmの比較の樹脂粒子(J−2)を得た。
結晶性樹脂(A1)95部、銅フタロシアニン5部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製)1部、及びパラフィンワックス(融点73℃)4部を酢酸エチル150部に溶剤及び分散させた後、更にビーズミルで分散を行い、[均一混合液2]を得た。
一方、ビーカー内にイオン交換水97部、微粒子分散液(W1)10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、及びドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。ついで40℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[均一混合液2]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒及び温度計付の反応槽に移し、40℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去して樹脂粒子の水分散液を得た。濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水500部を加えて再スラリー化し水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて45℃で30時間乾燥を行い、体積平均粒径が5.9μmの樹脂粒子(J−3)を得た。
本発明の樹脂粒子(I−1)〜(I−8)、及び比較の樹脂粒子(J−1)、(J−3)それぞれの、定着性(最低定着温度)、耐熱保存安定性、及び帯電特性を以下に記載の方法で評価した。その結果を表1に示す。
樹脂粒子にアエロジルR972(日本アエロジル社製)を1.0%添加し、よく混ぜて均一にした後、この粉体を紙面上に0.6mg/cm2となるよう均一に載せる(このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる(上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい)。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)5kg/cm2の条件で通した時のMFT(最低定着温度)を測定した。MFT欄が“×”は定着領域なしである。
50℃に温調された乾燥機に樹脂粒子を15時間静置し、ブロッキングの程度により下記の基準で評価した。
○ : ブロッキングが発生しない。
△ : ブロッキングが発生するが、力を加えると容易に分散する。
× : ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない。
50ccの共栓付ガラス瓶に、樹脂粒子0.5g、鉄粉(日本鉄粉株式会社製「F−150」)10gを精秤し、共栓をして23℃、50%RHの雰囲気下でターブラシェーカミキサー(ウイリー・ア・バショッフェン社製)に固定し、回転数90rpmで2分攪拌する。攪拌後の混合粉体0.2gを目開き20μmステンレス金網がセットされたブローオフ粉体帯電量測定装置(京セラケミカル株式会社製TB−203)に装填し、ブロー圧10KPa,吸引圧5KPaの条件で、残存鉄粉の帯電量を測定し、定法により樹脂粒子の帯電量を算出する。なお、トナー用としてはマイナス帯電量が高いほど帯電特性が優れている。
Claims (7)
- 結晶性樹脂(A)と非結晶性樹脂(B)を含有する樹脂粒子(I)であって、結晶性樹脂(A)が下記〔条件1〕〜〔条件5〕を満たし、非結晶性樹脂(B)が下記〔条件6〕〜〔条件7〕を満たす樹脂粒子。
〔条件1〕 融解熱の最大ピーク温度(TaA):40〜100℃
〔条件2〕 軟化温度とTaAの比(軟化温度/TaA):0.8〜1.2
〔条件3〕 G’(TaA+20)=1×102〜5×105[Pa]
[G’(TaA+20):(TaA+20)℃における貯蔵弾性率]
〔条件4〕 G”(TaA+20)=1×102〜5×105[Pa]
[G”(TaA+20):(TaA+20)℃における損失弾性率]
〔条件5〕 (TaA±20)℃の温度範囲内に
LogG”(X+20)−LogG”(X)>2.5となる溶融開始温度Xが存在する。
[G”(X+20):(X+20)℃における損失弾性率、G”(X):X℃における損失弾性率]
〔条件6〕 融解熱の最大ピーク温度(TaB):35〜100℃
〔条件7〕 芳香族含有率:25〜70重量% - 結晶性樹脂(A)の芳香族含有率と非結晶性樹脂(B)の芳香族含有率との差(芳香族含有率差)の絶対値が40〜65重量%である請求項1記載の樹脂粒子。
- 結晶性樹脂(A)と非結晶性樹脂(B)の比率(重量比率(A)/(B))が0.05以上9.0未満である請求項1又は2のいずれかに記載の樹脂粒子。
- 樹脂粒子(I)が、懸濁重合法で得られた樹脂粒子である請求項1〜3いずれか記載の樹脂粒子。
- 結晶性樹脂(A)が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂及びそれらの複合樹脂からなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜4のいずれか記載の樹脂粒子。
- 結晶性樹脂(A)が結晶性部(b)と非結晶性部(c)とで構成されるブロック樹脂であり、(b)の重量平均分子量が2000〜80000であり、(A)中の(b)の割合が50重量%以上である請求項1〜5のいずれか記載の樹脂粒子。
- 結晶性部(b)が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂及びそれらの複合樹脂からなる群から選ばれる1種以上である請求項6に記載の樹脂粒子。
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