JP6328719B2 - トナー及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法や静電印刷法等において、静電荷像又は磁気潜像の現像に用いられるトナー及びその製造方法に関する。
近年、電子写真システムの発展に伴い、複写機やレーザープリンター等の電子写真装置の需要は急速に増加しており、それらの性能に対する要求も高度化している。
一般に、電子写真方式では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成した後、トナーを用いて潜像を現像し、トナー画像を形成する。そのトナー画像を紙等の記録媒体上に転写した後、加熱等の方法で定着する。
これらのプロセスを問題なく通過するためには、トナーはまず安定した帯電量を保持することが必要であり、次に紙への定着性が良好であることが必要とされる。
また、装置は定着部に加熱体を有するため、装置内で温度が上昇することから、トナーは、装置内でブロッキングしないことが要求される。
更に、電子写真装置の小型化、高速化、高画質化の促進とともに、定着工程における消費エネルギーを低減するという省エネルギーの観点から、トナーの低温定着性の向上が強く求められている。
また、トナー画像を熱ロール定着方式により定着する場合には定着時に熱ロールと溶融状態のトナーとが直接接触するが、このとき熱ロール上に移行したトナーが次に送られてくる転写紙等を汚す、いわゆるホットオフセット現象が発生するため、耐ホットオフセット性が要求されるのが前提である。したがって、耐ホットオフセット性を維持しつつ、低温定着性を発現させる必要があり、より広いワーキングレンジ、例えば定着温度幅が50℃以上を有するトナーが要求されるようになってきている。
トナー用非結晶性樹脂は、上述のようなトナー特性に大きな影響を与えるものであり、ポリスチレン樹脂やスチレン−アクリル樹脂等のビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等が知られているが、保存性と定着性のバランスを取りやすいことから、スチレン−アクリル樹脂及びポリエステル樹脂が多く使用されている。
トナーの耐ホットオフセット性を維持しつつ、低温定着性を発現させる課題を解決するため、非結晶性樹脂に結晶性ポリエステルを含有させる方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、この方法では未だ耐ホットオフセット性、低温定着性共に不十分である。
また、脂肪族ジオールを含有したアルコール成分と芳香族ジカルボン酸を含有したカルボン酸成分からなるポリエステル樹脂成分及びスチレン系樹脂成分を含む複合樹脂を結晶性樹脂として利用したトナーも提案されている(例えば特許文献2)。
しかし、この方法では、低温定着性に優れ、得られる画像の光沢性にも優れたトナーを得ることができるものの、トナーの耐熱保存性、帯電安定性については不十分である。
特開平11−249339号公報 特開2010−139659号公報
本発明は、耐ホットオフセット性と低温定着性を高度に両立しつつ、耐熱保存性及び帯電安定性に優れるトナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を含むトナーの製造方法であって、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)が、ウレタンプレポリマー(A)及びジアミン(e)を反応させたポリウレタンウレア結晶性樹脂であり、ウレタンプレポリマー(A)がポリマージオール(a)、カルボキシル基含有ジオール(b)及びジイソシアネート(c)を構成原料として含むウレタンプレポリマーであり、ポリマージオール(a)の数平均分子量が500〜20,000であり、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を水性媒体(X)に分散させた分散体(W)の状態で、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を凝集させて熱融着させた後に、水性媒体(X)を除去する工程を含むトナーの製造方法である。
本発明のトナーは、耐ホットオフセット性と低温定着性を高度に両立しつつ、耐熱保存性及び帯電安定性に優れた性能を示す。
本発明のトナーは、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を含むトナーであって、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)が、ウレタンプレポリマー(A)及びジアミン(e)を反応させたポリウレタンウレア結晶性樹脂であり、ウレタンプレポリマー(A)がポリマージオール(a)、カルボキシル基含有ジオール(b)及びジイソシアネート(c)を構成原料として含むウレタンプレポリマーであり、ポリマージオール(a)の数平均分子量が500〜20,000であるトナーである。
なお、本発明における「結晶性」とは後述のDSC測定の昇温過程において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを意味する。また、数平均分子量をMnと記載する場合もある。
ウレタンプレポリマー(A)は、Mnが500〜20,000であるポリマージオール(a)とカルボキシル基含有ジオール(b)とジイソシアネート(c)とを反応させることにより得られる。
ウレタンプレポリマー(A)の構成原料としてのMnが500〜20,000であるポリマージオール(a)としては、Mnが500〜20,000である、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリオレフィンジオール、ポリアルカジエンジオール等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ここで、ポリエステルジオールとは両末端が水酸基であるポリエステルを意味する。
このポリエステルジオールとしては、原料のジオールとジカルボン酸との縮重合による縮合ポリエステルジオール、ジオールを開始剤とするラクトンの開環重合によるポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオール等)等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
原料のジオールとしては、炭素数2〜12の脂肪族ジオール(エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ジメチルブタン−1,4−ジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等)、炭素数4〜12のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等)、炭素数4〜18の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等)等が挙げられる。これらの2種以上を併用してもよい。
これらのジオールの中で、ポリウレタンウレア樹脂の結晶性の観点から直鎖型脂肪族ジオールであるエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールがより好ましい。
ジカルボン酸としては、炭素数(カルボニル基の炭素を含める)2〜12のアルカンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、デシルコハク酸等)、及び炭素数4〜18のアルケンジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等)等の脂肪族ジカルボン酸、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等)等が挙げられる。これらの2種以上を併用してもよい。また、これらの酸無水物、又は炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
これらのジカルボン酸の中で、ポリウレタンウレア樹脂(P)の結晶性の観点から直鎖型脂肪族ジカルボン酸であるコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸が好ましく、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸がより好ましい。
ポリエーテルジオールとしては、炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等)、炭素数4〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等)のアルキレンオキサイド(以下、「アルキレンオキサイド」をAOと略記する)[エチレンオキサイド(以下、「エチレンオキサイド」をEOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下、「プロピレンオキサイド」をPOと略記する)、ブチレンオキサイド(以下、「ブチレンオキサイド」をBOと略記する)等]付加物(付加モル数1〜30)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらの中で、ポリウレタンウレア樹脂の結晶性の観点からポリエチレングリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコールが好ましい。
(a)としてのポリエーテルエステルジオールとしては、前記ポリエーテルジオールと前記ポリエステルジオールの原料として例示したジカルボン酸とをエステル化反応させて得られるもの、前記ポリエーテルポリオールにラクトンを開環付加させて得られるもの等が挙げられる。
(a)としてのポリカーボネートジオールとしては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリテトラメチレンカーボネートジオール等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(a)としてのポリオレフィンジオールとしては、ポリイソブテンジオール等が挙げられる。
(a)としてのポリアルカジエンジオールとしては、ポリイソプレンジオール、ポリブタジエンジオール、水添化ポリイソプレンジオール、水添化ポリブタジエンジオール等、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのMnが500〜20,000であるポリマージオール(a)のうち、ポリウレタンウレア結晶性樹脂の融点の観点から、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルエステルジオール、ポリカーボネートジオール、及びこれらの2種以上の混合物が好ましく、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、及びこれらの2種以上の混合物がより好ましく、ポリエステルジオールが特に好ましく、直鎖型脂肪族ジオールと直鎖型脂肪族ジカルボン酸との縮重合による縮合ポリエステルジオールが最も好ましい。
ポリマージオール(a)のMnは、低温定着性の観点から、好ましくは750〜15,000であり、更に好ましくは1,000〜10,000である。
ウレタンプレポリマー(A)の構成原料としてのカルボキシル基含有ジオール(b)としては、α,α−ジメチロールアルカン酸(2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸、2,2−ジメチロールノナン酸等)、酒石酸、クエン酸1モルとエチレングリコール1モルとのエステル化物、リンゴ酸1モルとエチレングリコール1モルとのエステル化物等、及びこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等)が挙げられる。これらの2種以上を併用してもよい。
ウレタンプレポリマー合成時の反応性及び最終的に得られるトナーの帯電安定性の観点から、これらのうち、好ましくはα,α−ジメチロールアルカン酸であり、更に好ましくは2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸及び2,2−ジメチロールオクタン酸、及びこれらの2種以上の併用である。
ウレタンプレポリマー(A)の構成原料としてのジイソシアネート(c)としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基及びオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、炭素数(イソシアネート基中の炭素原子の数を除く。以下同様。)6〜20の芳香族ジイソシアネートが好ましく、具体的には、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、m−又はp−。キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI{粗製ジアミノフェニルメタン[ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物及びこれらの混合物等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネートが好ましく、鎖状脂肪族ジイソシアネート及び環状脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
鎖状脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート及びこれらの混合物等が挙げられる。
環状脂肪族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート及びこれらの混合物等が挙げられる。
ジイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基及び/又はオキサゾリドン基を含有する変性物等が用いられ、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI及びトリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI及びこれらの混合物[例えば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との混合物]等が挙げられる。
これらのジイソシアネート(c)のうち、好ましいのは、炭素数6〜15の芳香族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂肪族ジイソシアネートであり、より好ましいのはTDI、MDI、HDI、水添MDI及びIPDIである。
Mnが500〜20,000であるポリマージオール(a)とカルボキシル基含有ジオール(b)とジイソシアネート(c)との反応(ウレタン化反応)は、好ましくは60〜120℃、より好ましくは70〜100℃で行う。
ウレタンプレポリマー(A)はイソシアネート基を含有するため、(a)、(b)と(c)の当量比(NCO/OH比)は、好ましくは1.01〜2.00、より好ましくは1.05〜1.75である。
上記ウレタン化反応は、ウレタンプレポリマー(A)を溶解し、イソシアネート基に対して不活性な有機溶剤中で行うことが好ましい。
この有機溶剤としては、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチリデン、フラン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、ギ酸エチル、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、及びこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。安全面及び後の有機溶剤除去の観点から、これらのうち、THF、アセトン、酢酸エチル、及びMEKが好ましい。
上記ウレタン化反応においては反応を促進させるため、必要によりウレタン反応に使用される触媒を使用してもよい。触媒には、アミン触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のシクロアミジン類)、錫系触媒(ジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート及びオクチル酸錫等)、チタン系触媒(テトラブチルチタネート等)、ビスマス系触媒(硝酸ビスマス、トリフェニルビスマス等)等が挙げられる。
ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)は、ウレタンプレポリマー(A)及びジアミン(e)を反応させる(鎖伸長させる)ことにより得られる。
ジアミン(e)としては、炭素数2〜18の脂肪族ジアミン及び炭素数6〜20の芳香族ジアミン等が挙げられる。これらの2種以上を併用してもよい。
炭素数2〜18の脂肪族ジアミンとしては、鎖状脂肪族ジアミン、これらのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)置換体及び環状脂肪族ジアミン等が挙げられる。
鎖状脂肪族ジアミンとしては、炭素数2〜12のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等)が挙げられる。
鎖状脂肪族ジアミンのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)置換体としては、ジアルキル(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
環状脂肪族ジアミンとしては、炭素数4〜15の脂環式ジアミン[1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等]が挙げられる。
芳香族ジアミン(炭素数6〜20)としては、非置換芳香族ジアミン、アルキル基(メチル基、エチル基、n−又はイソプロピル基及びブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基)を有する芳香族ジアミン等が使用できる。
非置換芳香族ジアミンとしては、1,2−、1,3−又は1,4−フェニレンジアミン、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、ナフチレンジアミン等が挙げられる。
アルキル基(メチル基、エチル基、n−又はイソプロピル基及びブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基)を有する芳香族ジアミンとしては、2,4−又は2,6−トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトライソプロピルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジイソプロピル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
ジアミン(e)で鎖伸長させる際、分子量を制御する目的で封止剤を加えて反応を停止させることもできる。
封止剤としては、モノアミン、モノオール等が挙げられる。
モノアミンとしては、炭素数1〜20のアルキルアミン(エチルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等)等が挙げられる。
モノオールとしては、炭素数1〜20のアルカノール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、及びステアリルアルコール等)、炭素数3〜20のアルケノール(アリルアルコール、プロペニルアルコール、及びオレイルアルコール等)、炭素数7〜36の芳香族アルコール(ベンジルアルコール等)、及びこれらのAO付加物、1価フェノールのAO付加物等が挙げられる。
これらのうち、モノアミンが好ましく、炭素数2〜12のアルキルアミンがより好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、次に挙げる工程を含むトナーの製造方法である。
ウレタンプレポリマー(A)をジアミン(e)で鎖伸長させてポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)を得る方法は、特に限定されないが、以下の〔1〕〜〔6〕が挙げられる。
〔1〕ウレタン化反応を無溶剤下で行った場合、加熱等により溶融状態としたウレタンプレポリマー(A)とジアミン(e)(必要により封止剤)とを混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)を得る方法。
〔2〕ウレタン化反応を有機溶剤中で行った場合、ウレタンプレポリマー(A)の溶液中にジアミン(e)(必要により封止剤)を混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の溶液を得る方法。
〔3〕ウレタン化反応を無溶剤で行った場合、加熱等により溶融状態としたウレタンプレポリマー(A)を得て、次いで、溶融物を水性媒体(X)に分散させた後、ジアミン(e)(必要により封止剤)を分散体に混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体を得る方法。
〔4〕ウレタン化反応を有機溶剤中で行った場合、ウレタンプレポリマー(A)の溶液を得て、次いで、溶液を水性媒体(X)に分散させた後、ジアミン(e)(必要により封止剤)を分散体に混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体を得る方法。
〔5〕ウレタン化反応を無溶剤で行った場合、加熱等により溶融状態としたウレタンプレポリマー(A)と後述の塩基(B)とを反応させ中和物(N)を得て、次いで、中和物(N)を水性媒体(X)に分散させた後、ジアミン(e)(必要により封止剤)を分散体に混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体を得る方法。
〔6〕ウレタン化反応を有機溶剤中で行った場合、ウレタンプレポリマー(A)の溶液中に後述の塩基(B)を反応させ中和物(N)の溶液を得て、次いで、中和物(N)の溶液を水性媒体(X)に分散させた後、ジアミン(e)(必要により封止剤)を分散体に混合し、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応させ鎖伸長し、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体を得る方法。必要により有機溶剤を留去してもよい。有機溶剤を留去する方法としては、減圧により除去する方法等が挙げられる。ただし、減圧により有機溶剤を留去する場合、同時に水性媒体(X)も除去されないように、減圧度や温度を調整する必要がある。
〔5〕及び〔6〕においては、予めジアミン(e)(必要により封止剤)を混合しておいた水性媒体(X)に中和物(N)又は中和物(N)の溶液を分散させてもよい。
これらのうち、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)のMnの観点から、〔3〕〜〔6〕が好ましく、〔5〕及び〔6〕がより好ましく、〔6〕が最も好ましい。
〔5〕又は〔6〕で用いる塩基(B)は、ウレタンプレポリマー(A)中のカルボキシル基含有ジオール(b)由来のカルボキシル基を中和して中和塩を形成することで、ウレタンプレポリマー(A)を親水化させる目的で使用する。
この目的で使用する塩基(B)としては、アンモニア、炭素数1〜30のモノアミン、4級アンモニウム、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、及びアルカリ土類金属(カルシウム塩、マグネシウム塩等)等が挙げられる。
炭素数1〜30のモノアミンとしては、炭素数1〜30の1級及び/又は2級アミン(エチルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン等)、炭素数3〜30の3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ラウリルジメチルアミン等)が挙げられる。4級アンモニウムとしては炭素数4〜30のトリアルキルアンモニウム(ラウリルトリメチルアンモニウム等)等が挙げられる。
これらの中で、好ましくは、アルカリ金属、4級アンモニウム、及びモノアミンであり、より好ましくは、ナトリウム、及び炭素数1〜20のモノアミンであり、特に好ましくは、炭素数3〜20の3級モノアミンである。
カルボキシル基は、その少なくとも一部が塩基で中和されていてもよい。カルボキシル基の塩基中和率は20〜100%が好ましく、40〜100%がより好ましい。
水性媒体(X)としては、水、及び水と水溶性の有機溶剤との混合物が挙げられる。水溶性の有機溶剤としては、ケトン系溶剤;アセトン、MEK等、エステル系溶剤;酢酸エチル、γ−ブチロラクトン等、エーテル系溶剤;THF等、アミド系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム等、及びアルコール系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
水溶性の有機溶剤を使用した場合には、樹脂の水性分散体の製造途中又は製造後に必要によりこれを留去してもよい。
ウレタンプレポリマー(A)は、数平均分子量が500〜20,000であるポリマージオール(a)、カルボキシル基含有ジオール(b)、及びジイソシアネート(c)以外に、さらにカルボキシル基含有ジオール(b)を除くカルボキシル基を含有しない数平均分子量が500未満のジオール(d)を構成原料とすることが、最終的に得られるトナーの低温定着性の観点から好ましい。
数平均分子量が500未満のジオール(d)としては、炭素数2〜10のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカンジオール等)、炭素数4〜10のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等)、炭素数11〜20のアルキレングリコール(1,12−ドデカンジオール等)、炭素数11〜20のアルキレンエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等)、炭素数6〜18の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び水素添加ビスフェノールA等)、上記脂環式ジオールのポリオキシアルキレンエーテルのうち数平均分子量が500未満のもの、2価フェノール及びビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテルのうち数平均分子量が500未満のもの等が挙げられる。
(d)として、スルホン酸(塩)基、スルファミン酸(塩)基及びリン酸(塩)基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有するジオールを使用することもできる。なお、「酸(塩)」は、酸又は酸塩を意味する。
スルホン酸(塩)基を有するジオールとしては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エタンスルホン酸(塩)、2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エタンスルホン酸(塩)及び5−スルホ−イソフタル酸−1,3‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)エステル(塩)等が挙げられる。
スルファミン酸(塩)基を有するジオールとしては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸(塩)、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピル)スルファミン酸(塩)、N,N−ビス(4−ヒドロキシブチル)スルファミン酸(塩)及びN,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)スルファミン酸(塩)等が挙げられる。
リン酸(塩)基を有するジオールとしては、ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェート(塩)等が挙げられる。
酸塩を構成する塩としては、アンモニウム塩、アミン塩(メチルアミン塩、ジメチルアミン塩、トリメチルアミン塩、エチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、プロピルアミン塩、ジプロピルアミン塩、トリプロピルアミン塩、ブチルアミン塩、ジブチルアミン塩、トリブチルアミン塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、N−メチルエタノールアミン塩、N−エチルエタノールアミン塩、N,N−ジメチルエタノールアミン塩、N,N−ジエチルエタノールアミン塩、ヒドロキシルアミン塩、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン塩及びモルホリン塩等)、4級アンモニウム塩[テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩及びトリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム塩等]、アルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)が挙げられる。
これらのうち、最終的に得られるトナーの低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、炭素数2〜10のアルキレングリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカンジオールがより好ましい。
ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)のMnは、最終的に得られるトナーの低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、3,000〜200,000が好ましく、より好ましくは4,000〜170,000、特に好ましくは5,000〜150,000である。
なお、Mnはポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、それを試料溶液として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000
2890000)
ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の融点は、最終的に得られるトナーの耐熱保存性の観点から、50〜90℃が好ましく、より好ましくは55〜85℃、特に好ましくは60〜80℃である。
融点は示差走査熱量計(DSC)(例えば、セイコーインスツル(株)製「DSC210」)を用いて、以下の方法で測定することができる。
(P)をDSCにより降温速度10℃/分で0℃まで冷却した後、昇温速度20℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、吸熱量の最大ピークに対応する温度を融点とする。
本発明に使用する非結晶性樹脂(Q)は、非結晶性であれば、その樹脂の組成の種類は特に限定されないが、最終的に得られるトナーの低温定着性と帯電安定性の観点から、非結晶性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、及びビニル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の非結晶性樹脂であることが好ましく、非結晶性のポリエステル樹脂及びビニル樹脂であることがより好ましい。
非結晶性のポリエステル樹脂は、ポリオール成分とカルボン酸成分を原料として反応して得られる。
非結晶性のポリエステル樹脂のポリオール成分としては、ジオール及び3価以上のポリオールが挙げられる。
ジオールとしては、炭素数2〜10のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、及び1,10−デカンジオール等);炭素数4〜10のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等);炭素数11〜36のアルキレングリコール(1,12−ドデカンジオール等);炭素数11〜36のアルキレンエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等);炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び水素添加ビスフェノールA等);上記脂環式ジオールの(ポリ)オキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4(オキシエチレン、オキシプロピレン等)。以下のポリオキシアルキレン基も同じ)エーテル〔オキシアルキレン単位(以下AO単位と略記)の数1〜30〕;及び2価フェノール〔単環2価フェノール(例えばハイドロキノン)、及びビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等)〕のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30);等が挙げられる。
これらのうち、最終的に得られるトナーの低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、及びビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)が好ましい。
3価以上のポリオールとしては、炭素数3〜36の3〜8価もしくはそれ以上の脂肪族多価アルコール(アルカンポリオール及びその分子内もしくは分子間脱水物、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン、及びジペンタエリスリトール;糖類及びその誘導体、例えばショ糖及びメチルグルコシド);上記脂肪族多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(AO単位の数1〜30);トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラック及びクレゾールノボラック等、平均重合度3〜60)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、3〜8価もしくはそれ以上の脂肪族多価アルコール、及びノボラック樹脂のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)である。
非結晶性のポリエステル樹脂のカルボン酸成分としては、ジカルボン酸、3価以上のポリカルボン酸及びモノカルボン酸が挙げられる。
ジカルボン酸としては、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸等);炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸(例えばコハク酸、アジピン酸、及びセバシン酸);炭素数6〜40の脂環式ジカルボン酸〔例えばダイマー酸(2量化リノール酸)〕;炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸(例えば、ドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、及びメサコン酸);及びこれらのエステル形成性誘導体;等が挙げられる。
上記エステル形成性誘導体としては、酸無水物、アルキル(炭素数1〜24:メチル、エチル、ブチル、ステアリル等、好ましくは炭素数1〜4)エステル、及び部分アルキル(上記と同様)エステル等が挙げられる。以下のエステル形成性誘導体についても同様である。
これらのうち好ましいのは、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸;炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸;炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸及び、これらのエステル形成性誘導体であり、更に好ましくは、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、及び/又はそれらのエステル形成性誘導体である。
3価以上(好ましくは3〜6価)のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族カルボン酸(トリメリット酸、及びピロメリット酸等)、炭素数6〜36の脂肪族(脂環式を含む)カルボン酸(ヘキサントリカルボン酸、及びデカントリカルボン酸等)、及びこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、トリメリット酸、ピロメリット酸、及びこれらのエステル形成性誘導体である。
モノカルボン酸としては炭素数1〜30の脂肪族(脂環式を含む)モノカルボン酸、及び炭素数7〜36の芳香族モノカルボン酸が挙げられる。
非結晶性のポリウレタン樹脂としては、前記の非結晶性のポリエステル樹脂と前記ジイソシアネートを構成単位とするもの、及び前記の非結晶性のポリエステル樹脂と前記ジオール成分と前記ジイソシアネートを構成単位とするもの等が挙げられる。
非結晶性のエポキシ樹脂としては、ポリエポキシドの開環重合物、ポリエポキシドと活性水素含有化合物(水、ポリオール、ジカルボン酸、3価以上のポリカルボン酸、ポリアミン等)との重付加物等が挙げられる。
非結晶性のビニル樹脂としては、ラジカル重合性単量体を、ラジカル重合開始剤を用いて単独重合又は共重合した重合体が挙げられる。ラジカル重合性単量体としては、以下の単量体(w1)〜(w9)等が挙げられる。
重合は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合等の公知の方法で行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル、及びアゾビスシアノ吉草酸)、及び有機過酸化物系重合開始剤〔例えばベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン〕等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ジ−t−ブチルパーオキサイド、及び2、2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンである。
ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体の全量に基づいて、好ましくは0.01〜10重量%、更に好ましくは0.05〜8重量%、特に好ましくは0.1〜6重量%である。
(w1)重合性二重結合を有する炭化水素:
例えば、以下の(w11)重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素と(w12)重合性二重結合を有する芳香族炭化水素が挙げられる。
(w11)重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素:
例えば、以下の(w111)と(w111)が挙げられる。
(w111)重合性二重結合を有する鎖状炭化水素:炭素数2〜30のアルケン(例えばエチソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等)。
(w112)重合性二重結合を有する環状炭化水素:炭素数6〜30のモノ又はジシクロアルケン(例えばシクロヘキセン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等)及び炭素数5〜30のモノ又はジシクロアルカジエン[例えば(ジ)シクロペンタジエン等]等。
(w12)重合性二重結合を有する芳香族炭化水素:スチレン;スチレンのハイドロカルビル(炭素数1〜30のアルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体(例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等);及びビニルナフタレン等。
(w2)カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体及びそれらの塩:
炭素数3〜15の不飽和モノカルボン酸{例えば(メタ)アクリル酸[「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。]、クロトン酸、イソクロトン酸及び桂皮酸等};炭素数3〜30の不飽和ジカルボン酸(無水物)[例えば(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸及びメサコン酸等];及び炭素数3〜10の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜10)エステル(例えばマレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノデシルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル及びシトラコン酸モノデシルエステル等)等。
カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体の塩を構成する塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アミン塩としては、アミン化合物であれば特に限定されないが、例えば1級アミン塩(エチルアミン塩、ブチルアミン塩及びオクチルアミン塩等)、2級アミン(ジエチルアミン塩及びジブチルアミン塩等)、3級アミン(トリエチルアミン塩及びトリブチルアミン塩等)が挙げられる。4級アンモニウム塩としては、テトラエチルアンモニウム塩、トリエチルラウリルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩及びトリブチルラウリルアンモニウム塩等が挙げられる。
カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体の塩としては、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸モノナトリウム、マレイン酸ジナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、マレイン酸モノカリウム、アクリル酸リチウム、アクリル酸セシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸カルシウム及びアクリル酸アルミニウム等が挙げられる。
(w3)スルホ基と重合性二重結合を有する単量体及びそれらの塩:
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸(例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸及びメチルビニルスルホン酸等);スチレンスルホン酸及びこのアルキル(炭素数2〜24)誘導体(例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレート(例えばスルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸及び3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等);炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリルアミド[例えば2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等];アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸(例えばプロピルアリルスルホコハク酸、ブチルアリルスルホコハク酸、2−エチルヘキシル−アリルスルホコハク酸等);ポリ[n(重合度。以下同様。)=2〜30]オキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン等。オキシアルキレンは単独又は併用でもよく、併用する場合、付加形式はランダム付加でもブロック付加でもよい。)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[例えばポリ(n=5〜15)オキシエチレンモノメタクリレート硫酸エステル及びポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等];及びこれらの塩等が挙げられる。
なお、塩としては、(w2)カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体の塩を構成する塩として例示したものが挙げられる。
(w4)ホスホノ基と重合性二重結合を有する単量体及びその塩:
(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸モノエステル(アルキル基の炭素数1〜24)(例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート及びフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等)、(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホン酸(アルキル基の炭素数1〜24)(例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸等)。
なお、塩としては、(w2)カルボキシル基と重合性二重結合を有する単量体を構成する塩として例示したもの挙げられる。
(w5)ヒドロキシル基と重合性二重結合を有する単量体:
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及び庶糖アリルエーテル等。
(w6)重合性二重結合を有する含窒素単量体:
例えば、(w61)アミノ基と重合性二重結合を有する単量体、(w62)アミド基と重合性二重結合を有する単量体、(w63)ニトリル基と重合性二重結合を有する炭素数3〜10の単量体、(w64)ニトロ基と重合性二重結合を有する炭素数8〜12の単量体などが挙げられる。
(w61)アミノ基と重合性二重結合を有する単量体:
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチル−α−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール及びこれらの塩等。
(w62)アミド基と重合性二重結合を有する単量体:
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等。
(w63)ニトリル基と重合性二重結合を有する炭素数3〜10の単量体:
(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアクリレート等。
(w64)ニトロ基と重合性二重結合を有する炭素数8〜12の単量体:
ニトロスチレン等。
(w7)エポキシ基と重合性二重結合を有する炭素数6〜18の単量体:
グリシジル(メタ)アクリレート及びp−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
(w8)ハロゲン元素と重合性二重結合を有する炭素数2〜16の単量体:
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロロスチレン、ブロムスチレン、ジクロロスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン及びクロロプレン等。
(w9)重合性二重結合を有するエステル、重合性二重結合を有するエーテル、重合性二重結合を有するケトン及び重合性二重結合を有する含硫黄化合物:
例えば、(w91)重合性二重結合を有する炭素数2〜24のエステル、(w92)重合性二重結合を有する炭素数3〜16のエーテル、(w93)重合性二重結合を有する炭素数4〜12のケトン、(w94)重合性二重結合を有する炭素数2〜16の含硫黄化合物などが挙げられる。
(w91)重合性二重結合を有する炭素数2〜24のエステル:
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチル−α−エトキシアクリレート、炭素数1〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート及びエイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の直鎖、分枝鎖又は脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の直鎖、分枝鎖又は脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類(ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン及びテトラメタアリロキシエタン等)等、ポリアルキレングリコール鎖と重合性二重結合を有する単量体[ポリエチレングリコール[Mn=300]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn=500)モノアクリレート、メチルアルコールEO10モル付加物(メタ)アクリレート及びラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等が挙げられる。
(w92)重合性二重結合を有する炭素数3〜16のエーテル:
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル−2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル−2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ−1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、アセトキシスチレン及びフェノキシスチレン等が挙げられる。
(w93)重合性二重結合を有する炭素数4〜12のケトン:
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン及びビニルフェニルケトン等が挙げられる。
(w94)重合性二重結合を有する炭素数2〜16の含硫黄化合物:
ジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルホン、ジビニルスルホン及びジビニルスルホキサイド等が挙げられる。
非結晶性樹脂(Q)のガラス転移温度(Tg)は、低温定着性、耐熱保存性及び帯電安定性の観点から、40〜80℃が好ましく、より好ましくは45〜78℃、更に好ましくは50〜75℃である。非結晶性樹脂(Q)はTgの異なるものを2種類以上併用することもできる。
なお、Tgは、DSCを用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
非結晶性樹脂(Q)のフローテスターで測定した軟化点(Tm)は、60〜170℃が好ましく、より好ましくは65〜165℃、更に好ましくは70〜160℃である。
非結晶性樹脂(Q)はTmの異なるものを2種類以上併用することもできる。
軟化点(Tm)は以下の方法で測定される。
高化式フローテスター{たとえば、(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を軟化点(Tm)とする。
本発明に使用する着色剤(C)は、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等の全てを使用することができる。
具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB及びオイルピンクOP等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。
着色剤(C)の含有量は、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)と非結晶性樹脂(Q)の合計を100重量部とした際に、好ましくは1〜40重量部、更に好ましくは3〜10重量部である。
なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150重量部、更に好ましくは40〜120重量部である。
本発明のトナーは、公知の混練粉砕法、乳化凝集法、溶解懸濁重合法等のいずれの方法により得られたものであってもよい。
例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、さらに分級した後、流動化剤を混合して製造することができる。
また、乳化凝集法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解又は分散後、水性媒体に分散させ、分散体を得た後、それらの分散体を凝集させて熱融着させ、次いで分離、分級して製造することができる。
小粒子化が容易な点、狭い粒度分布が得られやすい点、形状制御が容易な点から以下に記載のトナーの製造方法が好ましい。
本発明のトナーの製造方法においては、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を水性媒体(X)に分散させた分散体(W)の状態で、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を凝集させて熱融着させた後に、水性媒体(X)を除去する工程が挙げられる。
本発明のトナーの製造方法においては、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体(Wp)、非結晶性樹脂(Q)の水性分散体(Wq)及び着色剤水性分散体(Wc)を混合して分散体(W)を得た後に、分散体(W)中の結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を凝集させて熱融着させた後に、水性媒体(X)を除去することが好ましい。
ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体(Wp)は、前述のポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)を得る方法において、水性分散体として得られる場合は、そのまま用いることができる。
樹脂又は樹脂溶液として得られる場合は、例えば以下の[7]及び[8]の方法が挙げられる。
[7]ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の有機溶剤溶液に、必要により界面活性剤(K)を含有する水性媒体を、撹拌下徐々に加えて、転相乳化する。次に、必要に応じ加熱しながら減圧することで、有機溶剤を留去して、水性分散体(Wp)を得る。
[8]必要により界面活性剤(K)を含有するポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の有機溶剤溶液に、水性媒体を、撹拌下徐々に加えて、転相乳化する。次に、必要に応じ加熱しながら減圧することで、有機溶剤を留去して、水性分散体(Wp)を得る。
界面活性剤(K)としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤等が挙げられる。なお、界面活性剤は2種以上を併用してもよい。
非結晶性樹脂(Q)の水性分散体(Wq)は、前述の[7]及び[8]と同様の方法で得ることができる。
着色剤水性分散液(Wc)は、前述の着色剤(C)を必要により界面活性剤(K)を含有する水性媒体中に分散させることで得ることができる。
分散体(W)は、(Wp)、(Wq)及び(Wc)を混合して得ることもできる。混合において、分散体(W)の濃度を調整する目的で、水性媒体(X)の加減をしてもよい。
(Wp)、(Wq)、(Wc)及び(W)の製造において、必要により分散機を使用することもできる。
分散機としては、一般に乳化機や分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えばバッチ式乳化機{「ホモジナイザー」(IKA社製)、「ポリトロン」(キネマティカ社製)及び「TKオートホモミキサー」[プライミクス(株)製]等}、連続式乳化機{「エバラマイルダー」[(株)荏原製作所製]、「TKフィルミックス」、「TKパイプラインホモミキサー」[プライミクス(株)製]、「コロイドミル」[神鋼パンテック(株)製]、「スラッシャー」、「トリゴナル湿式微粉砕機」[サンテック(株)製]、「キャピトロン」(ユーロテック社製)及び「ファインフローミル」[太平洋機工(株)製]等}、高圧乳化機{「マイクロフルイダイザー」[みずほ工業(株)製]、「ナノマイザー」[エス・ジーエンジニアリング(株)製]及び「APVガウリン」(ガウリン社製)等}、膜乳化機{「膜乳化機」[冷化工業(株)製]等}、振動式乳化機{「バイブロミキサー」[冷化工業(株)製]等}、超音波乳化機{「超音波ホモジナイザー」(ブランソン社製)等}等が挙げられる。
また、(Wp)、(Wq)、(Wc)及び(W)の製造において、分散体の安定性の観点から、前述の界面活性剤(K)の他に、無機分散剤、水溶性ポリマー等を用いることもできる。また、分散の助剤として可塑剤等を併用することもできる。
分散体(W)中のポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を凝集させる方法としては、分散体(W)に、凝集剤を添加する方法が挙げられる。
凝集剤としては、無機金属塩、無機アンモニウム塩、金属錯体等の無機系凝集剤、カチオン性界面活性剤、ポリエチレンイミン等の有機系凝集剤が挙げられる。無機金属塩としては塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムが挙げられ、好ましい。塩の価数は特に限定されず、1価であっても2価以上であってもよい。
凝集剤の添加量は、(P)、(Q)及び(C)の合計重量に基づいて好ましくは0.1〜20重量%であり、更に好ましくは0.2〜15重量%である。
凝集させたものを熱融着する工程における加熱の温度は、好ましくは30〜100℃、更に好ましくは40〜100℃である。
加熱の時間は、好ましくは1〜12時間、更に好ましくは2〜10時間である。
熱融着させた後に、水性媒体(X)を除去する工程を経ることによりトナー粒子を分離することができる。
水性媒体(X)を除去する方法としては特に限定しないが、例えば、減圧により除去する方法や、濾過及び/又は遠心分離装置を用いて個液分離を行い乾燥させる方法等が挙げられる。
乾燥後の水性媒体等の揮発分はトナーの重量の基づいて好ましくは5重量%以下、更に好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下である。
耐ホットオフセット性と低温定着性の両立の観点から、本発明におけるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)と非結晶性樹脂(Q)の重量比(P)/(Q)は、好ましくは2/98〜50/50であり、更に好ましくは4/96〜45/55であり、特に好ましくは5/95〜40/60である。
重量比(P)/(Q)が2/98未満では低温定着性が不良となる場合があり、50/50を超えると耐ホットオフセット性が不良となる場合がある。2/98〜50/50の範囲で耐ホットオフセット性と低温定着性が両立し得る点で好ましい。
本発明のトナーは、離型剤(R)を含有することが好ましい。また、トナーに荷電制御剤を含有せさることもできる。これらは、分散液(W)を得る際に、予め含有させておくことで、トナーに含有させることができる。
離型剤(R)としては、天然ワックス(蜜ロウ、カルナバワックス及びモンタンワックス等)、石油ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、及びペトロラタム等)、合成ワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリエチレンワックス及び酸化ポリプロピレンワックス等)、合成エステルワックス(炭素数10〜30の脂肪酸と炭素数10〜30のアルコールから合成される脂肪酸エステル等)等が挙げられる。
(R)の融点は、低温定着性の観点から好ましくは40〜90℃であり、更に好ましくは45〜85℃、特に好ましくは50〜80℃である。
(R)の100℃における動粘度は、低温定着性の観点から好ましくは3〜20[mm/s]であり、更に好ましくは4〜19[mm/s]、特に好ましくは5〜18[mm/s]である。
荷電制御剤としては、ニグロシン化合物、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ化合物、銅フタロシアニン化合物、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
荷電制御剤は、トナーの内部に分散していてもよく、表面を被覆していてもよく、内部に分散しかつ表面を被覆していてもよい。
また、本発明のトナーには、流動性の観点から流動化剤を添加することができる。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。
本発明のトナーの体積平均粒径は、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜18μm、更に好ましくは3〜15μmである。
体積平均粒径は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマンコールター社製)を用いて測定することができる。
本発明のトナーは、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト、及び樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリア粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。トナーとキャリア粒子との重量比は、1/99〜100/0である。また、キャリア粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
本発明のトナーは、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法等が適用できる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
〔ポリエステルジオール(a−1)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管、窒素導入管及び減圧装置を備えた反応容器に、1,6−ヘキサンジオール571部、アジピン酸566部、及び重合触媒としてテトラブトキシチタネート2部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5〜2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が0.5以下になった時点で冷却して取り出し、ポリエステルジオール(a−1)を得た。(a−1)のMnは1,000である。
製造例2
〔ポリエステルジオール(a−2)の製造〕
製造例1において、1,6−ヘキサンジオール571部、アジピン酸566部を、1,12−ドデカンジオール537部、ドデカン二酸500部とした以外は、製造例1と同様な操作を行い、ポリエステルジオール(a−2)を得た。(a−2)のMnは2,000である。
製造例3
〔ウレタンプレポリマー(A−1)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器に1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸からなるMnが2,000のポリエステルジオール(豊国製油(株)製、商品名「HS2H−200S」)208部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7部、HDI35部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−1)の溶液を得た。
製造例4
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−1)の水性分散体(Wp−1)の製造〕
ウレタンプレポリマー(A−1)の溶液500部を40℃に冷却後、トリエチルアミンを5.3部加え、40℃で30分撹拌して得られた中和物を、イオン交換水750部中に注ぎ、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を使用して分散させ、次いでn−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部を加え、攪拌しながら5時間鎖伸長反応させた後、50℃において30kPaの減圧下で溶剤を留去して、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−1)の水性分散体(Wp−1)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−1)のMnは21,000であり、融点は69℃であった。
製造例5
〔ウレタンプレポリマー(A−2)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器にポリエステルジオール(a−1)178部、2,2−ジメチロールプロピオン酸12部、HDI60部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−2)の溶液を得た。
製造例6
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−2)の水性分散体(Wp−2)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A−2)の溶液に、トリエチルアミン5.3部を9.0部に、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部をn−ブチルアミン6.5部及びヘキサメチレンジアミン5.2部とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−2)の水性分散体(Wp−2)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−2)のMnは5,000であり、融点は60℃であった。
製造例7
〔ウレタンプレポリマー(A−3)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器にポリエステルジオール(a−2)208部、2,2−ジメチロールブタン酸8部、HDI35部、及びMEK250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−3)の溶液を得た。
製造例8
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−3)の水性分散体(Wp−3)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A−3)の溶液に、トリエチルアミン5.3部を5.2部に、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部をn−ブチルアミン2.5部及びエチレンジアミン2.1部とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−3)の水性分散体(Wp−3)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−3)のMnは14,000であり、融点は81℃であった。
製造例9
〔ウレタンプレポリマー(A−4)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器にMnが4,000のポリカプロラクトンジオール((株)ダイセル製、商品名「プラクセル240」)197部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7部、1,9−ノナンジオール8部、IPDI38部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−4)の溶液を得た。
製造例10
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−4)の水性分散体(Wp−4)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A−4)の溶液に、トリエチルアミン5.3部を5.0部に、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部をt−ブチルアミン0.6部及びイソホロンジアミン3.5部とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−4)の水性分散体(Wp−4)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−4)のMnは68,000であり、融点は55℃であった。
製造例11
〔ウレタンプレポリマー(A−5)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器に1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸からなるMnが10,000のポリエステルジオール(豊国製油(株)製、商品名「HS2H−1000S」)204部、2,2−ジメチロールプロピオン酸8部、1,4−ブタンジオール10部、HDI28部、及びMEK250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−5)の溶液を得た。
製造例12
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−5)の水性分散体(Wp−5)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A−5)の溶液に、トリエチルアミン5.3部を6.2部に、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部をn−ブチルアミン0.2部及びヘキサメチレンジアミン2.2部とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−5)の水性分散体(Wp−5)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−5)のMnは161,000であり、融点は66℃であった。
製造例13
〔ウレタンプレポリマー(A−6)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器にMnが2,000のポリカーボネートジオール((株)ダイセル製、商品名「プラクセルCD220」)208部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7部、HDI35部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A−6)の溶液を得た。
製造例14
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−6)の水性分散体(Wp−6)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A−6)の溶液とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−6)の水性分散体(Wp−6)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−6)のMnは20,000であり、融点は54℃であった。
製造例15
〔ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−7)の水性分散体(Wp−7)の製造〕
ウレタンプレポリマー(A−1)の溶液500部を40℃に冷却後、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部を加え、攪拌しながら3時間鎖伸長反応させた。次いで、トリエチルアミン5.3部を加え40℃で30分撹拌して得られた中和物をイオン交換水750部中に注ぎ、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を使用して分散させた後、50℃において30kPaの減圧下で溶剤を留去して、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P−7)の水性分散体(Wp−7)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P−7)のMnは18,000であり、融点は67℃であった。
比較製造例1
〔ジアミン伸張させないポリウレタン結晶性樹脂(P’−1)の水性分散体(Wp’−1)の製造〕
ウレタンプレポリマー(A−1)の溶液500部に、n−ブチルアルコール1.9部及びエチレングリコール2.4部を加え、80℃で攪拌しながら10時間鎖伸長反応させた。40℃に冷却後、トリエチルアミン5.3部を加え30分撹拌して得られた中和物をイオン交換水750部中に注ぎ、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を使用して分散させた後、50℃において30kPaの減圧下で溶剤を留去して、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が25%であるポリウレタン結晶性樹脂(P’−1)の水性分散体(Wp’−1)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P’−1)のMnは20,000であり、融点は65℃であった。
比較製造例2
〔カルボキシル基含有ジオール(b)を含まないウレタンプレポリマー(A’−2)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器に1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸からなるMnが2,000のポリエステルジオール(豊国製油(株)製、商品名「HS2H−200S」)222部、HDI28部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A’−2)の溶液を得た。
比較製造例3
〔カルボキシル基含有ジオール(b)を含まないポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−2)の水性分散体(Wp’−2)の製造〕
ウレタンプレポリマー(A’−2)の溶液500部を40℃に冷却し、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム12.5部を加え30分撹拌した後、イオン交換水750部中に注ぎ、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を使用して分散させ、次いでn−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部を加え、攪拌しながら5時間鎖伸長反応させた後、50℃において30kPaの減圧下で溶剤を留去して、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−2)の水性分散体(Wp’−2)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P’−2)のMnは24,000であり、融点は66℃であった。
比較製造例4
〔Mnが500〜20,000であるポリマージオール(a)を含まないウレタンプレポリマー(A’−3)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた加圧反応容器にMnが400のポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、商品名「PEG−400」)85部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7部、1,9−ノナンジオール51部、HDI107部、及びアセトン250部を仕込んだ。その後80℃に加熱して10時間ウレタン化反応を行い、ウレタンプレポリマー(A’−3)の溶液を得た。
比較製造例5
〔Mnが500〜20,000であるポリマージオール(a)を含まないポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−3)の水性分散体(Wp’−3)の製造〕
製造例4において、(A−1)の溶液を(A’−3)の溶液に、トリエチルアミン5.3部を5.4部に、n−ブチルアミン1.9部及びヘキサメチレンジアミン4.5部をn−ブチルアミン2.0部及びヘキサメチレンジアミン4.6部とした以外は、製造例4と同様な操作を行い、固形分濃度が25%であるポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−3)の水性分散体(Wp’−3)を得た。
洗浄及び乾燥して得られた(P’−3)のMnは23,000であり、融点は53℃であった。
製造例16
〔非結晶性樹脂(Q−1、ポリエステル樹脂)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管、窒素導入管及び減圧装置を備えた反応容器に、1,2−プロピレングリコール522部、テレフタル酸468部、アジピン酸90部、安息香酸20部、無水トリメリット酸26部、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、170℃で加圧下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、生成する水を留去しながら12時間反応させ、さらに0.5〜2.5kPaの減圧下に反応させ、Tmが130℃になった時点で冷却して取り出し、高軟化点の非結晶性樹脂(Q−1H)を得た。(Q−1H)のTgは66℃、Tmは130℃であった。
別の反応容器中に、1,2−プロピレングリコール458部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2モル付加物40部、テレフタル酸493部、アジピン酸6部、安息香酸70部、無水トリメリット酸46部、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート3部を入れ、170℃で加圧下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、生成する水を留去しながら12時間反応させ、さらに0.5〜2.5kPaの減圧下に反応させ、Tmが105℃になった時点で常圧に戻し、180℃に冷却した。次いで、無水トリメリット酸14部加え1時間反応させた後、冷却して取り出し、低軟化点の非結晶性樹脂(Q−1L)を得た。(Q−1L)のTgは62℃、Tmは105℃であった。
得られた(Q−1H)と(Q−1L)の重量比(Q−1H)/(Q−1L)が50/50になるようヘンシェルミキサー(日本コークス工業製「FM10B」)にて均一化し、非結晶性樹脂(Q−1)を得た。
製造例17
〔非結晶性樹脂(Q−1)の水性分散体(Wq−1)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置及び温度計を備えた反応容器中に、非結晶性樹脂(Q−1)400部とMEK200部を投入し溶解し、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20部を加え30分撹拌した後、イオン交換水600部中に注ぎ、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を使用して分散させ、50℃において30kPaの減圧下で溶剤を留去して、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が40%である非結晶性樹脂(Q−1)の水性分散体(Wq−1)を得た。
製造例18
〔非結晶性樹脂(Q−2、ビニル樹脂)の水性分散体(Wq−2)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置及び温度計を備えた反応容器中に、スチレン240部、n−ブチルメタクリレート60部、メチルメタアクリレート92部、及びアクリル酸8部を秤量し、撹拌して均一化を行い油性液を得た。
別の反応容器中に、イオン交換水600部にリン酸三カルシウム10部を添加して水系媒体を調整し、70℃に温調した。油性液に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート16部を添加し、これを水系媒体に投入、TKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)で10,000rpmにて5分間撹拌し、油性液を水系媒体中に分散させた。その後、撹拌機をプロペラ撹拌羽根に替えて、200rpmで撹拌しながら70℃を保持して8時間重合した。固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が40%である非結晶性樹脂(Q−2)の水性分散体(Wq−2)を得た。洗浄及び乾燥して得られた(Q−2)のTgは64℃、Tmは120℃であった。
製造例19
〔着色剤水性分散体(Wc−1)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、カーボンブラック(三菱化学(株)製、商品名「MA100」)20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、及びイオン交換水80部を投入し、撹拌下30℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が20%である着色剤水性分散体(Wc−1)を得た。
製造例20
〔離型剤水性分散体(Wr−1)の製造〕
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、パラフィンワックス(日本精鑞(株)製、商品名「HNP−9」)20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、及びイオン交換水80部を投入し、撹拌下78℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、固形分濃度を調整する目的でイオン交換水を加え、固形分濃度が20%である離型剤水性分散体(Wr−1)を得た。
実施例1〜8、比較例1〜5
〔トナーの製造〕
攪拌装置、滴下装置、加熱冷却装置、温度センサー、冷却管及び窒素導入装置を備えた反応容器に、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の水性分散体(Wp)、非結晶性樹脂(Q)の水性分散体(Wq)、着色剤水性分散体(Wc)、及び離型剤水性分散体(Wr)を、固形分で表1となるように仕込み、混合して分散体(W)を得た後、イオン交換水1,000部を仕込み、液温を30℃に調整した後、25%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物54部をイオン交換水54部に溶解させた水溶液を滴下していき、分散体(W)中のポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)(又は必要により比較のポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’))、非結晶性樹脂(Q)、着色剤(C)及び離型剤(R)を凝集させ、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「コールターマルチサイザー3」)を用いて、適宜にサンプリングを行い、粒径5μmであることを確認した後、系の温度を60℃にまで昇温することによって熱融着させた。その後30℃まで冷却してトナー粒子の分散液を得た。
次いで洗浄、濾別し、40℃で18時間乾燥を行うことで水性媒体を除去し、揮発分0.5%以下のトナー粒子を得た。得られたトナー粒子100部とコロイダルシリカ(日本アエロジル製、商品名「アエロジルR972」)0.5部とを均一混合して、本発明のトナーの製造方法によるトナー(T−1)〜(T−8)、及び比較のトナー(T’−1)〜(T’−5)を得た。
実施例1〜8で得た本発明のトナーの製造方法によるトナー(T−1)〜(T−8)、及び比較例1〜5で得た比較のトナー(T’−1)〜(T’−5)について、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性を以下に記載の評価方法により評価した。その結果を表1に示す。
[評価方法]
低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性の測定方法と評価方法を、判定基準を含めて説明する。
<低温定着性>
トナーを紙面上に0.85mg/cmとなるよう均一に載せる。このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい。
この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/秒、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cmの条件で通した時のコールドオフセットの発生温度(MFT)を測定した。
コールドオフセットの発生温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。この測定条件では、一般に120℃以下が好ましい。
<耐ホットオフセット性(ホットオフセット発生温度)>
低温定着性と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。加圧ローラー通過後、ホットオフセットが発生した温度を耐ホットオフセット性(℃)とした。この測定条件では、一般に180℃以上が好ましい。
<耐熱保存性>
トナーを50℃の雰囲気で24時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記判定基準で耐熱保存性を評価した。
[判定基準]
○:ブロッキングが発生していない。
△:一部にブロッキングが発生している。
×:全体にブロッキングが発生している。
<帯電安定性>
(1)トナー0.5gとフェライトキャリア(パウダーテック社製「F−150」)20gとを50mlのガラス瓶に入れ、これを23℃、相対湿度50%で8時間以上調湿する。
(2)ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm×20分間と60分間摩擦攪拌し、それぞれの時間での帯電量を測定した。
測定にはブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)を用いた。
「摩擦時間60分の帯電量/摩擦時間10分の帯電量」を計算し、これを帯電安定性の指標とした。
[判定基準]
○:摩擦時間60分の帯電量/摩擦時間10分の帯電量が0.7以上
△:0.6以上0.7未満
×:0.6未満
実施例1〜8で得た本発明のトナーの製造方法によるトナー(T−1)〜(T−8)はいずれの性能評価項目でも優れた結果が得られた。
一方、(P)を含有せず(Q)のみの比較例1で得た比較のトナー(T’−1)は低温定着性が著しく不良であり、(P)の代わりにジアミン伸張させないポリウレタン結晶性樹脂(P’−1)を用いた比較例2で得た比較のトナー(T’−2)は、耐ホットオフセット性と耐熱保存性が不良であった。
また、(P)の代わりにカルボキシル基含有ジオール(b)を含まないポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−2)を用いた比較例3で得た比較のトナー(T’−3)は帯電安定性が不良であり、(P)の代わりにMnが500〜20,000であるポリマージオール(a)を含まないポリウレタンウレア結晶性樹脂(P’−3)を用いた比較例4で得た比較のトナー(T’−4)は、耐ホットオフセット性と帯電安定性が不良であった。
(Q)を含有せず(P)のみの比較例5で得た比較のトナー(T’−5)は、耐ホットオフセット性、耐熱保存性及び帯電安定性が不良であった。
本発明のトナーの製造方法により得られるトナーは、耐ホットオフセット性と低温定着性を高度に両立しつつ、耐熱保存性及び帯電安定性に優れることから、電子写真トナー、静電記録トナー及び静電印刷トナー等として有用である。

Claims (11)

  1. ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を含むトナーの製造方法であって、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)が、ウレタンプレポリマー(A)及びジアミン(e)を反応させたポリウレタンウレア結晶性樹脂であり、ウレタンプレポリマー(A)がポリマージオール(a)、カルボキシル基含有ジオール(b)及びジイソシアネート(c)を構成原料として含むウレタンプレポリマーであり、ポリマージオール(a)の数平均分子量が500〜20,000であり、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を水性媒体(X)に分散させた分散体(W)の状態で、ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)、非結晶性樹脂(Q)及び着色剤(C)を凝集させて熱融着させた後に、水性媒体(X)を除去する工程を含むトナーの製造方法。
  2. ポリマージオール(a)がポリエステルジオールである請求項1に記載のトナーの製造方法
  3. ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の数平均分子量が、3,000〜200,000である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法
  4. ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)の融点が、50〜90℃である請求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法
  5. カルボキシル基含有ジオール(b)が、α,α−ジメチロールアルカン酸である請求項1〜4のいずれかに記載のトナーの製造方法
  6. ウレタンプレポリマー(A)が、構成原料としてさらにカルボキシル基含有ジオール(b)を除く数平均分子量が500未満のジオール(d)を含む請求項1〜5のいずれかに記載のトナーの製造方法
  7. 非結晶性樹脂(Q)が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びビニル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の非結晶性樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載のトナーの製造方法
  8. ポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)と非結晶性樹脂(Q)の重量比(P)/(Q)が2/98〜50/50である請求項1〜7のいずれかに記載のトナーの製造方法
  9. さらに離型剤(R)を含有する請求項1〜8のいずれかに記載のトナーの製造方法
  10. レタンプレポリマー(A)を水性媒体(X)に分散させた分散体の状態で、ジアミン(e)で鎖伸長させてポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)を得る工程を含む請求項1〜9のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  11. レタンプレポリマー(A)と塩基(B)との中和物(N)を水性媒体(X)に分散させた分散体の状態で、ジアミン(e)で鎖伸長させてポリウレタンウレア結晶性樹脂(P)を得る工程を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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