JP2019035824A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
静電荷像現像用トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019035824A JP2019035824A JP2017156050A JP2017156050A JP2019035824A JP 2019035824 A JP2019035824 A JP 2019035824A JP 2017156050 A JP2017156050 A JP 2017156050A JP 2017156050 A JP2017156050 A JP 2017156050A JP 2019035824 A JP2019035824 A JP 2019035824A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- resin
- toner
- compound
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
Description
特許文献2では、結着樹脂を含有し、アルキル化ポリアルキレンビグアニド、アルキル化ポリアルキレングアニジン、及びアルキル化ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種の化合物を表面に有するトナー粒子、を含む静電荷像現像用トナーが記載されている。これにより、画像濃度のムラの発生を抑制する静電荷像現像用トナーが得られると記載されている。
特許文献3では、コアシェル構造を有する静電荷像現像用トナーであって、複合樹脂(A)及び結晶性ポリエステル(B)を含む結着樹脂とワックスとをコア部分に含有し、ポリエステル樹脂(C)を含む結着樹脂をシェル部分に含有し、複合樹脂(A)が、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を80モル%以上含有するアルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合して得られるポリエステル樹脂からなるセグメント(a1)と、スチレン系化合物由来の構成単位を含有するビニル系樹脂セグメント(a2)とを含有する複合樹脂であり、結晶性ポリエステル(B)が、炭素数8以上16以下のα,ω−脂肪族ジオールを80モル%以上含有するアルコール成分と炭素数8以上16以下の脂肪族飽和ジカルボン酸を80モル%以上含有する多価カルボン酸成分とを重縮合して得られる結晶性ポリエステルであり、ポリエステル樹脂(C)が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を80モル%以上含有するアルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合して得られるポリエステル樹脂である、静電荷像現像用トナーが、記載されている。当該トナーは、優れた低温定着性と耐熱保存性とを両立し、帯電性にも優れると記載されている。
本発明は、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れる静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
本発明は、以下の〔1〕及び〔2〕に関する。
〔1〕酸性基を有する非晶性樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cと、を含有する、静電荷像現像用トナー。
〔2〕酸性基を有する結着樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cとの共存下で熱処理する工程を含み、
前記熱処理する工程の最高温度が前記化合物Cの融点より10℃低い温度以上、前記化合物Cの融点より100℃高い温度以下である、静電荷像現像用トナーの製造方法。
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)は、酸性基を有する非晶性樹脂(以下、「非晶性樹脂A」ともいう)と、結晶性樹脂(以下、「結晶性樹脂B」ともいう)と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物C(以下、単に「化合物C」ともいう)と、を含有する。
本発明のトナーによれば、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れる理由は定かではないが、次のように考えられる。
また、本発明のトナーを水性媒体中で乳化凝集法によって製造した場合には、結晶性樹脂B及び長鎖脂肪族炭化水素基で形成される微小疎水場を内側に向けた樹脂粒子を形成すると考えられ、この樹脂粒子を凝集及び融着させトナー粒子を形成することにより、結晶性樹脂Bがトナー粒子の表面に露出することが抑制される。これにより、トナーの表面組成が安定し、トナーの帯電性が向上するものと考えられる。
樹脂が結晶性であるか非晶性であるかについては、結晶性指数により判定される。結晶性指数は、後述する実施例に記載の測定方法における、樹脂の軟化点と吸熱の最大ピーク温度との比(軟化点(℃)/吸熱の最大ピーク温度(℃))で定義される。結晶性樹脂とは、結晶性指数が0.6以上1.4以下のものである。非晶性樹脂とは、結晶性指数が0.6未満又は1.4超のものである。結晶性指数は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
明細書中、ポリエステルのカルボン酸成分には、その化合物のみならず、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1以上3以下)も含まれる。
非晶性樹脂Aは、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れるトナーを得る観点から、酸性基を有する。
酸性基としては、例えば、カルボキシ基が挙げられる。
非晶性樹脂Aは、酸性基を有する限り特に限定されないが、例えば、非晶性ポリエステル系樹脂が挙げられる。非晶性ポリエステル系樹脂の場合、樹脂のポリマー鎖末端のカルボキシ基は、少なくとも前述の酸性基に該当する。
非晶性ポリエステル系樹脂としては、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、変性された非晶性ポリエステル系樹脂が挙げられる。変性された非晶性ポリエステル系樹脂としては、例えば、非晶性ポリエステル樹脂がウレタン結合で変性されたウレタン変性ポリエステル系樹脂、非晶性ポリエステル樹脂がエポキシ結合で変性されたエポキシ変性ポリエステル系樹脂、ポリエステル樹脂セグメントとビニル系樹脂セグメントとを含む非晶性複合樹脂が挙げられる。
以下、非晶性ポリエステル樹脂の各成分について説明する。
アルコール成分としては、例えば、芳香族ジオール、直鎖又は分岐の脂肪族ジオール、脂環式ジオール、3価以上の多価アルコールが挙げられる。これらの中でも、芳香族ジオールが好ましい。
芳香族ジオールは、好ましくはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物であり、より好ましくは式(I):
(式中、OR1及びR2Oはオキシアルキレン基であり、R1及びR2はそれぞれ独立にエチレン基又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは4以下である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、ビスフェノールA〔2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〕のポリオキシプロピレン付加物、ビスフェノールAのポリオキシエチレン付加物が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、更に好ましくは100モル%である。
脂環式ジオールとしては、例えば、水素添加ビスフェノールA〔2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン〕、水素添加ビスフェノールAの炭素数2以上4以下のアルキレンオキサイド(平均付加モル数2以上12以下)付加物が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールが挙げられる。
これらのアルコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ジカルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸、直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸、及び、直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上、更に好ましくは40モル%以上であり、そして、好ましくは90モル%以下、より好ましくは80モル%以下、更に好ましくは75モル%以下である。
直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸が挙げられる。炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸としては、例えば、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸が挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸が好ましい。
直鎖又は分岐の脂肪族ジカルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは1モル%以上、より好ましくは2モル%以上、更に好ましくは3モル%以上であり、そして、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、更に好ましくは10モル%以下である。
3価以上の多価カルボン酸を含む場合、3価以上の多価カルボン酸の量は、カルボン酸成分中、好ましくは3モル%以上、より好ましくは5モル%以上、更に好ましくは10モル%以上、更に好ましくは20モル%以上であり、そして、好ましくは40モル%以下、より好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。
これらのカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
非晶性樹脂Aは、例えば、アルコール成分及びカルボン酸成分の重縮合により得られる。
必要に応じて、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫(II)、酸化ジブチル錫、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のエステル化触媒をアルコール成分とカルボン酸成分との総量100質量部に対し0.01質量部以上5質量部以下;没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸と同じ。)等のエステル化助触媒をアルコール成分とカルボン酸成分との総量100質量部に対し0.001質量部以上0.5質量部以下用いて重縮合してもよい。
重縮合反応の温度は、好ましくは120℃以上、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは230℃以下である。なお、重縮合は、不活性ガス雰囲気中にて行ってもよい。
非晶性樹脂Aの軟化点は、耐熱保存性をより向上させる観点から、好ましくは70℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは100℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以下、更に好ましくは125℃以下である。
非晶性樹脂Aの軟化点、ガラス転移温度、及び酸価は、原料モノマーの種類及びその使用量、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができ、また、それらの値は、実施例に記載の方法により求められる。
なお、非晶性樹脂Aを2種以上組み合わせて使用する場合は、それらの混合物として得られた軟化点、ガラス転移温度及び酸価の値がそれぞれ前述の範囲内であることが好ましい。
本明細書において、「結着樹脂」とは、非晶性樹脂A及び結晶性樹脂Bを含む、トナー中に含まれる樹脂成分を意味する。
結晶性樹脂Bとしては、例えば、結晶性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントを有する結晶性複合樹脂等の結晶性ポリエステル系樹脂が挙げられる。これらの中でも、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物である。
以下結晶性ポリエステル樹脂の各成分について説明する。
α,ω−脂肪族ジオールの炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは6以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である。
α,ω−脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオールが挙げられる。これらの中でも、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオールが好ましく、1,6−ヘキサンジオールがより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸の炭素数は、好ましくは4以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上であり、そして、好ましくは14以下、より好ましくは12以下である。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、フマル酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸が挙げられる。これらの中でも、セバシン酸、ドデカン二酸が好ましく、セバシン酸がより好ましい。これらのカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
結晶性樹脂Bの軟化点は、耐熱保存性をより向上させる観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。
トナー中、非晶性樹脂Aと結晶性樹脂Bとの質量比〔非晶性樹脂A/結晶性樹脂B〕は、好ましくは60/40以上、より好ましくは70/30以上、更に好ましくは80/20以上であり、そして、好ましくは98/2以下、より好ましくは95/5以下、更に好ましくは93/7以下である。
化合物Cは、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れるトナーを得る観点から、長鎖脂肪族炭化水素基、及び塩基性窒素含有基を有する。化合物Cは、非晶性樹脂中に分散していることが好ましい。つまり、化合物Cがトナー粒子内部に分散していることが好ましい。
アミノ基は、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基のいずれであってもよい。
化合物Cの非晶性樹脂Aへの親和性の観点からは、アミノ基が好ましい。
「長鎖脂肪族炭化水素基」とは、炭素数8以上の直鎖を有する脂肪族炭化水素基を意味する。
長鎖脂肪族炭化水素基の炭素数は、トナーの低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性をより向上させる観点から、好ましくは12以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは16以上であり、そして、トナーの帯電性を向上させる観点から、好ましくは30以下、より好ましくは26以下、更に好ましくは22以下である。
長鎖脂肪族炭化水素基は、分岐状、直鎖状のいずれであってもよいが、直鎖状が好ましい。
長鎖脂肪族炭化水素基としては、例えば、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基が挙げられる。これらの中でも、トナーの低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性をより向上させる観点から、オクタデシル基、ドコシル基が好ましく、トナーの帯電性をより向上させる観点から、ドコシル基がより好ましい。
塩基性窒素含有基原料としては、例えば、ポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアミノアルキルメタクリレートが挙げられる。
ポリアルキレンイミンとしては、例えば、ポリエチレンイミンが挙げられる。
ポリアミノアルキルメタクリレートとしては、例えば、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートが挙げられる。
これらの中でも、ポリエチレンイミンが好ましい。
ポリエチレンイミンは、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基を含み、分岐構造を有することが好ましい。
ポリエチレンイミンの市販品としては、例えば、「エポミン」シリーズの「SP−003」、「SP−006」、「SP−012」、「SP−018」(以上、純正化学株式会社製)が挙げられる。
反応性の官能基を有する長鎖脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、ハロゲン化アルカン、脂肪族モノカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン化アルカンが好ましい。
ハロゲン化アルカンとしては、例えば、1−クロロドデカン、1−ブロモドデカン、1−クロロテトラデカン、1−ブロモテトラデカン、1−クロロヘキサデカン、1−ブロモヘキサデカン、1−クロロオクタデカン、1−ブロモオクタデカン、1−クロロイコサン、1−ブロモイコサン、1−クロロドコサン、1−ブロモドコサンが挙げられる。
化合物Cは、塩基性窒素含有基原料と長鎖脂肪族炭化水素基原料との反応により得られる。反応の際に、酸が発生する場合には、中和剤を用いてもよい。中和剤としては、例えば、塩基性化合物が挙げられ、アルカリ金属塩が好ましく、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムがより好ましい。
反応温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上であり、そして、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下である。
上記比率(A/N)は、以下の通りに算出する。
比率(A/N)=[長鎖脂肪族炭化水素基原料1分子あたりの反応性官能基数(A)×(長鎖脂肪族炭化水素基原料の仕込量/長鎖脂肪族炭化水素基原料の分子量)]/[塩基性窒素含有基原料のアミン価(mmol/g)×塩基性窒素含有基原料の仕込量]
ただし、無水マレイン酸部位を有するポリオレフィン骨格原料において、1分子あたりの反応性官能基数は1とする。
塩基性窒素含有基原料のアミン価は、塩酸滴定法又は過塩素酸滴定によって測定できる。
化合物Cの融点は、トナーの低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性をより向上させる観点から、好ましくは34℃以上、より好ましくは45℃以上、更に好ましくは50℃以上、更に好ましくは60℃以上であり、そして、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは80℃以下である。
化合物Cのアミン価は、前述の方法により測定できる。
トナーは、ワックスを含有していてもよい。
ワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス;マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等の炭化水素系ワックス又はそれらの酸化物;カルナウバワックス、モンタンワックス又はそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス;脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
トナーは、着色剤を含有していてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
トナーは、好ましくは乾式トナーとして用いられる。
トナーは、溶融混練法、懸濁法、重合法、乳化凝集法等の従来より公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、トナーの帯電性をより向上させる観点から、乳化凝集法によるケミカルトナー、溶融混練法による粉砕トナーが好ましく、乳化凝集法によるケミカルトナーがより好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、好ましくは、酸性基を有する結着樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cとの共存下で熱処理する工程を含む。
ここで熱処理する工程の最高温度は、化合物Cの融点より10℃低い温度以上、化合物Cの融点より100℃高い温度以下である。
このような、製造方法により、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れる静電荷像現像用トナーが得られる。定かではないが、結着樹脂の共存下、化合物Cの融点以上で、熱処理することで、結着樹脂と化合物Cが化学的な相互作用を及ぼしつつ、完全相溶に至らず、結着樹脂中で化合物Cが微分散することができ、化合物Cと化学的に結合している長鎖脂肪族炭化水素基により結晶性樹脂Bが微分散化され安定化した結晶性樹脂Bのドメインが構築される。その結果、低温定着性、耐熱保存性、及び帯電性に優れるトナーが得られると考えられる。
例えば、溶融混練法においては、溶融混練工程が、当該熱処理工程に相当する。乳化凝集法においては、凝集後の融着工程が当該熱処理工程に相当する。
乳化凝集法によるケミカルトナーである場合、トナーの製造方法は、例えば
工程A1:非晶性樹脂Aと、結晶性樹脂Bと、化合物Cとを水性媒体中で凝集させ、凝集粒子を得る工程、及び
工程A2:凝集粒子を融着させる工程
を含む。
当該工程A2が、前述の熱処理する工程に相当する。当該工程A2における最高温度が、前述の熱処理する工程の最高温度の範囲であることが好ましい。
工程A1では、更に前述のワックス、着色剤等の添加剤を凝集させてもよい。
水性媒体としては、水を主成分とするものが好ましく、水性媒体中の水の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、更に好ましくは98質量%以上であり、そして、100質量%以下であり、更に好ましくは100質量%である。水としては、脱イオン水又は蒸留水が好ましい。水性媒体に含まれうる水以外の成分としては、例えば、炭素数1以上5以下のアルキルアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3以上5以下のジアルキルケトン;テトラヒドロフラン等の環状エーテル等の水に溶解する有機溶媒が挙げられる。これらの中でも、メチルエチルケトンが好ましい。
非晶性樹脂Aと、結晶性樹脂Bとは、樹脂粒子の分散液として水性媒体中で凝集させることが好ましい。なお、化合物Cは、樹脂粒子の分散液中で添加してもよい。
非晶性樹脂Aと、結晶性樹脂Bと、化合物Cとを水性媒体中に分散させて、樹脂粒子P1の分散液を得ることが好ましい。
分散は、公知の方法を用いて行うことができるが、転相乳化法により分散することが好ましい。転相乳化法としては、例えば、樹脂の有機溶媒溶液又は溶融した樹脂に水性媒体を添加して転相乳化する方法が挙げられる。
有機溶媒溶液には、塩基性物質等の中和剤を添加することが好ましい。塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;アンモニア、トリメチルアミン、ジエタノールアミン等の含窒素塩基性物質が挙げられる。
樹脂の酸基に対する中和剤の使用当量(モル%)は、好ましくは10モル%以上、より好ましくは30モル%以上であり、そして、好ましくは150モル%以下、より好ましくは120モル%以下、更に好ましくは100モル%以下である。
なお、中和剤の使用当量(モル%)は、下記式によって求めることができる。なお、中和剤の使用当量は、100モル%以下の場合、中和度と同義である。
中和剤の使用当量(モル%)=〔{中和剤の添加質量(g)/中和剤の当量}/[{樹脂粒子(P1)を構成する樹脂の加重平均酸価(mgKOH/g)×樹脂粒子(P1)を構成する樹脂の質量(g)}/(56×1000)]〕×100
水性媒体を添加する際の有機溶媒溶液温度は、樹脂粒子P1の分散安定性を向上させる観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以上であり、そして、好ましくは85℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは75℃以下である。
転相乳化の後に、必要に応じて、得られた分散液から蒸留等により有機溶媒を除去してもよい。
樹脂粒子P1の粒径分布の変動係数(以下、単に「CV値」ともいう)(%)は、樹脂粒子P1の分散液の生産性を向上させる観点から、好ましくは5%以上、より好ましくは15%以上であり、そして、高画質の画像が得られるトナーを得る観点から、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。
体積中位粒径(D50)及びCV値は、後述の実施例に記載の方法で求められる。
ワックス粒子分散液は、界面活性剤を用いて得ることも可能であるが、ワックスと後述する樹脂粒子Yとを混合して得ることが好ましい。ワックスと樹脂粒子Yを用いてワックス粒子を調製することで、樹脂粒子Yによりワックス粒子が安定化され、界面活性剤を使用しなくてもワックスを水性媒体中に分散させることが可能となる。ワックス粒子の分散液中では、ワックス粒子の表面に樹脂粒子Yが多数付着した構造を有していると考えられる。
ワックスの種類及び添加量は、前述のワックスと同様である。
複合樹脂の軟化点は、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上であり、そして、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは100℃以下である。
複合樹脂のその他の樹脂特性の好適範囲、樹脂を構成する原料モノマーの好適例等は、非晶性樹脂Aで示した例と同様である。樹脂粒子Yの分散液は、例えば、前述の転相乳化法により得ることができる。
樹脂粒子Yの粒径分布の変動係数(CV値)(%)は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、更に好ましくは15%以上であり、そして、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下である。
分散時の加熱温度は、好ましくはワックスの融点以上且つ80℃以上、より好ましくは85℃以上、更に好ましくは90℃以上であり、そして、好ましくは100℃以下、より好ましくは98℃以下、更に好ましくは95℃以下である。
ワックス粒子の粒径分布の変動係数(CV値)(%)は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、更に好ましくは15%以上であり、そして、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下である。
着色剤分散液は、着色剤と水性媒体とを、ホモジナイザー、超音波分散機等の分散機を用いて分散して得ることが好ましい。当該分散は、着色剤の分散安定性を向上させる観点から、界面活性剤の存在下で行うことが好ましい。当該界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられ、着色剤粒子の分散安定性を向上させる観点から、好ましくはアニオン性界面活性剤である。アニオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩、アルケニルコハク酸塩が挙げられ、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸塩である。
混合分散液を調製する際、樹脂粒子P1及び必要に応じて添加されるワックス粒子等の任意成分の分散安定性を向上させる観点から、界面活性剤の存在下で行ってもよい。界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテル類等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤を使用する場合、その使用量は、樹脂粒子P1 100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
凝集剤としては、例えば、第四級塩のカチオン性界面活性剤、ポリエチレンイミン等の有機系凝集剤;硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム等の無機金属塩;硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩;2価以上の金属錯体等の無機系凝集剤が挙げられる。凝集性を向上させ均一な凝集粒子を得る観点から、1価以上5価以下の無機系凝集剤が好ましく、1価以上2価以下の無機金属塩、無機アンモニウム塩がより好ましく、無機アンモニウム塩が更に好ましく、硫酸アンモニウムが更に好ましい。
凝集を停止させる方法としては、分散液を冷却する方法、凝集停止剤を添加する方法、分散液を希釈する方法等が挙げられる。不必要な凝集を確実に防止する観点からは、凝集停止剤を添加して凝集を停止させる方法が好ましい。
凝集停止剤としては、界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤がより好ましい。アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられる。凝集停止剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。凝集停止剤は、水溶液で添加してもよい。
凝集停止剤の添加量は、不必要な凝集を確実に防止する観点から、トナー中の結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、そして、トナーへの残留を低減する観点から、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
工程A2では、工程A1で得られた凝集粒子中の、主として物理的にお互いに付着している状態であった各粒子が融着されて一体となり、融着粒子が形成される。凝集粒子2を融着させた場合には、コアシェル構造を有するトナー粒子を得ることができる。
融着粒子の円形度は、好ましくは0.955以上、より好ましくは0.960以上、更に好ましくは0.965以上であり、そして、好ましくは0.990以下、より好ましくは0.985以下、更に好ましくは0.980以下である。
円形度は、実施例に記載の方法により測定できる。
融着は、上記好ましい円形度の範囲に達した後に終了することが好ましい。融着終了後、分散液中から融着粒子を分離することによってトナー粒子が得られる。
粉砕トナーである場合、トナーの製造方法は、例えば
工程B1:非晶性樹脂Aと、結晶性樹脂Bと、化合物Cとを含有する混合物を溶融混練する工程、及び
工程B2;工程B1で得られた溶融混練物を粉砕、分級しトナー粒子を得る工程
を含む。
当該工程B1が、前述の熱処理する工程に相当する。当該工程B1における最高温度が、前述の熱処理する工程の最高温度の範囲であることが好ましい。
工程B1の溶融混練には、密閉式ニーダー、一軸押出機、又は二軸押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。結晶性樹脂を溶融混練する観点から、高温条件に設定することのできる二軸押出機が好ましい。
工程B1で得られた溶融混練物を、粉砕が可能な程度に冷却した後、続く工程B2に供する。
粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、ハンマーミル、アトマイザー、ロートプレックスが挙げられる。微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、例えば、流動層式ジェットミル、衝突板式ジェットミル、回転型機械式ミルが挙げられる。粉砕効率の観点から、流動層式ジェットミル、及び衝突板式ジェットミルを用いることが好ましく、衝突板式ジェットミルを用いることがより好ましい。
トナー粒子のCV値は、高画質の画像を得る観点から、好ましくは12%以上、より好ましくは14%以上、更に好ましくは16%以上であり、そして、好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下である。
外添剤としては、例えば、疎水性シリカ、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子、及びポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子が挙げられる。これらの中でも、疎水性シリカが好ましい。
外添剤を用いる場合、外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4.5質量部以下、更に好ましくは4質量部以下である。
〔樹脂の酸価〕
樹脂の酸価は、JIS K 0070−1992に記載の中和滴定法に従って測定した。ただし、測定溶媒をクロロホルムとした。
(1)軟化点
フローテスター「CFT−500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
(2)結晶性指数
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、室温(20℃)から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料をそのまま1分間保持させ、その後、昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を吸熱の最大ピーク温度(1)として、(軟化点(℃))/(吸熱の最大ピーク温度(1)(℃))により、結晶性指数を求めた。
(3)融点及びガラス転移温度
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を吸熱の最大ピーク温度(2)とした。結晶性樹脂の時には該ピーク温度を融点とした。
また、非晶性樹脂の場合にピークが観測されるときはそのピークの温度を、ピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の低温側のベースラインの延長線との交点の温度をガラス転移温度とした。
示差走査熱量計「Q100」(ティー エイ インスツルメント ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温した後、200℃から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで、試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定し、吸熱の最大ピーク温度を融点とした。
以下に示す、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により数平均分子量を求めた。
(1) 試料溶液の調製
試料濃度が0.2g/100mLになるように、原料を、0.15mol/LのNa2SO4を含有する1質量%酢酸水溶液に溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2) 分子量測定
以下の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として0.15mol/LのNa2SO4を含有する1質量%酢酸水溶液を、1mL/minの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μLを注入して分子量を測定した。試料の分子量(数平均分子量Mn)は、数種類の標準プルラン(タイプ名(Mw):「P−5」(5.9×103)、「P−50」(4.73×104)、「P−200」(2.12×105)、「P−800」(7.08×105);いずれも昭和電工株式会社製)を標準試料として、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。
測定装置:「HLC−8320GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「α」+「α−M」+「α−M」(いずれも東ソー株式会社製)
(1)測定装置:レーザー回折型粒径測定機「LA−920」(株式会社堀場製作所製)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度が適正範囲になる濃度で体積中位粒径(D50)及び体積平均粒径を測定した。また、CV値は次の式に従って算出した。
CV値(%)=(粒径分布の標準偏差/体積平均粒径)×100
赤外線水分計「FD−230」(株式会社ケツト科学研究所製)を用いて、測定試料5gを乾燥温度150℃、測定モード96(監視時間2.5分、水分量の変動幅0.05%)にて、水分(質量%)を測定した。固形分濃度は次の式に従って算出した。
固形分濃度(質量%)=100−水分(質量%)
凝集粒子の体積中位粒径(D50)は次の通り測定した。
・測定機:「コールターマルチサイザー(登録商標)III」(ベックマンコールター株式会社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト:「マルチサイザー(登録商標)IIIバージョン3.51」(ベックマンコールター株式会社製)
・電解液:「アイソトン(登録商標)II」(ベックマンコールター株式会社製)
・測定条件:試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、改めて3万個の粒子を測定し、その粒径分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
次の条件で融着粒子の円形度を測定した。
・測定装置:フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス株式会社製)
・分散液の調製:融着粒子の分散液を固形分濃度が0.001〜0.05質量%になるように脱イオン水で希釈して調製した。
・測定モード:HPF測定モード
トナー粒子の体積中位粒径(D50)は、次の通り測定した。
測定装置、アパチャー径、解析ソフト、電解液は、前記凝集粒子の体積中位粒径(D50)の測定で用いたものと同様のものを用いた。
・分散液:ポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン(登録商標)109P」(花王株式会社製、HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)=13.6)を前記電解液に溶解させ、濃度5質量%の分散液を得た。
・分散条件:前記分散液5mLに乾燥後のトナー粒子の測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、更に、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
・測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒径分布から体積中位粒径(D50)及び体積平均粒径を求めた。
また、CV値(%)は次の式に従って算出した。
CV値(%)=(粒径分布の標準偏差/体積平均粒径)×100
〔低温定着性〕
上質紙「J紙A4サイズ」(富士ゼロックス株式会社製)に市販のプリンタ「Microline(登録商標)5400」(株式会社沖データ製)を用いて、トナーの紙上の付着量が1.49〜1.51mg/cm2となるベタ画像をA4紙の上端から5mmの余白部分を残し、50mmの長さで定着させずに出力した。
次に、定着器を温度可変に改造した同プリンタを用意し、定着器の温度を110℃にし、A4縦方向に1枚あたり1.2秒の速度でトナーを定着させ、印刷物を得た。
同様の方法で定着器の温度を5℃ずつ上げて、トナーを定着させ、印刷物を得た。
印刷物の画像上の上端の余白部分からベタ画像にかけて、メンディングテープ「Scotch(登録商標)メンディングテープ810」(住友スリーエム株式会社製、幅18mm)を長さ50mmに切ったものを軽く貼り付けた後、500gのおもり(接触面積1963mm2)を載せ、速さ10mm/sで1往復押し当てた。その後、貼付したテープを下端側から剥離角度180°、速さ10mm/sで剥がし、テープ剥離後の印刷物を得た。テープ貼付前及び剥離後の印刷物の下に上質紙「エクセレントホワイト紙A4サイズ」(株式会社沖データ製)を30枚敷き、各印刷物のテープ貼付前及び剥離後の定着画像部分の反射画像濃度を、測色計「SpectroEye」(GretagMacbeth社製、光射条件;標準光源D50、観察視野2°、濃度基準DINNB、絶対白基準)を用いて測定し、各反射画像濃度から次の式に従って定着率を算出した。
定着率(%)=(テープ剥離後の反射画像濃度/テープ貼付前の反射画像濃度)×100
定着率が90%以上となる最低の温度を最低定着温度とした。最低定着温度が低いほど低温定着性に優れることを表す。
内容積100mLの広口ポリビンにトナー5gを入れて密封し、任意の温度の環境下で4時間静置した。その後、25℃の温度下で密封したまま12時間以上静置して冷却した。次いで、「パウダーテスタ(登録商標)」(ホソカワミクロン株式会社製)の振動台に、目開き250μmの篩をセットし、その上に前記トナー5gを乗せ30秒間振動を行い、篩上にトナーが残らなかったもの(凝集しなかったもの)の任意温度の最大値を凝集しない最高温度とし、耐熱保存性の指標とした。数値が大きいほど、トナーが耐熱保存性に優れることを表す。
温度25℃、相対湿度50%にてトナー2.1g及びシリコーンフェライトキャリア27.9g(関東電化工業株式会社製、平均粒径:40μm)を50mL容の円筒形ポリプロピレン製ボトル(ニッコー ハンセン株式会社製)に入れ、縦横に10回ずつ振りプレ撹拌を行った。その後、ターブラーミキサー「T2F」(株式会社シンマルエンタープライゼス製)を用いて90r/minの速度にて1時間混合し、「q/m−meter」(エッピング社製)を用いて以下の条件で帯電量を測定した。
・メッシュサイズ:635メッシュ(目開き:24μm、ステンレス製)
・ソフトブロー:ブロー圧(1000V)
・吸引時間:90秒
帯電量は以下の式で求められ、数値の絶対値が大きいほど帯電性に優れることを表す。
帯電量(μC/g)=90秒後の総電気量(μC)/吸引されたトナー量(g)
製造例A1(非晶性樹脂A−1の製造)
窒素導入管、脱水管、撹拌機、及び熱電対を装備した内容積10Lの四つ口フラスコの内部を窒素置換し、ビスフェノールAのポリオキシプロピレン(2.2)付加物3325g、ビスフェノールAのポリオキシエチレン(2.2)付加物3088g、テレフタル酸1798g、ドデセニルコハク酸無水物255g、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫(II)28g、及び3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸2.8gを入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、235℃に昇温し、235℃で10時間保持した後、フラスコ内の圧力を下げ、8kPaにて1時間保持した。その後、大気圧に戻した後、190℃まで冷却し、トリメリット酸無水物730gを加え、220℃まで10℃/hrで昇温し、その後、フラスコ内の圧力を下げ、10kPaにて所望の軟化点まで反応を行って、非晶性樹脂A−1を得た。物性を表1に示す。
窒素導入管、脱水管、撹拌機、及び熱電対を装備した内容積10Lの四つ口フラスコの内部を窒素置換し、ビスフェノールAのポリオキシプロピレン(2.2)付加物4313g、テレフタル酸818g、コハク酸727g、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫(II)30g、及び3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸3.0gを入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら、235℃に昇温し、235℃で5時間保持した後、フラスコ内の圧力を下げ、8kPaにて1時間保持した。その後、大気圧に戻した後、160℃まで冷却し、160℃に保持した状態で、スチレン2756g、メタクリル酸ステアリル689g、アクリル酸142g、及びジブチルパーオキサイド413gの混合物を1時間かけて滴下した。その後、30分間160℃に保持した後、200℃まで昇温し、更にフラスコ内の圧力を下げ、8kPaにて所望の軟化点まで反応を行って、非晶性樹脂A−2を得た。物性を表1に示す。
窒素導入管、脱水管、撹拌機、及び熱電対を装備した内容積10Lの四つ口フラスコの内部を窒素置換し、1,6−ヘキサンジオール2714g及びセバシン酸4786gを入れた。撹拌しながら、135℃に昇温し、135℃で3時間保持した後、135℃から200℃まで10時間かけて昇温した。その後、ジ(2−エチルヘキサン酸)錫(II)23gを加え、更に200℃にて1時間保持した後、フラスコ内の圧力を下げ、8.3kPaの減圧下にて1時間保持し、結晶性樹脂B−1を得た。物性を表2に示す。
原料組成を表2に示すように変更した以外は製造例B1と同様にして、結晶性樹脂B−2を得た。物性を表2に示す。
製造例C1(化合物C−1の製造)
冷却管、窒素導入管、撹拌機、脱水管及び熱電対を装備した内容積2Lの四つ口フラスコに、塩基性窒素含有基原料として「ポリエチレンイミン1200」(純正化学工業株式会社製)20g、ハロゲン化アルカンとして1−クロロドコサン(東京化成工業株式会社製)92g、炭酸カリウム微細粉末(和光純薬工業株式会社製)55g、及び超脱水アセトニトリル(和光純薬工業株式会社製)212gを入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。反応容器内を80℃に加温して200時間保持した後、減圧して溶剤を留去し、1H−NMR分析によるハロゲン化アルカンの末端のプロトンピーク(3.5〜3.6ppm)の残留率から、反応率が95%以上であることを確認し、化合物C−1を得た。物性を表3に示す。
塩基性窒素含有基原料、ハロゲン化アルカン、炭酸カリウム微細粉末、及び超脱水アセトニトリルの種類及び量を、表3に示すように変更した以外は製造例C1と同様にして、化合物C−2を得た。物性を表3に示す。
製造例X1(樹脂粒子分散液X−1の製造)
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を備えた内容積3Lの容器に、非晶性樹脂A−1を270g、結晶性樹脂B−1を30g、化合物C−1を15g、メチルエチルケトン300g及び脱イオン水49gを入れ、73℃にて2時間かけて樹脂を溶解させた。得られた溶液に、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を、樹脂の酸価に対して中和度60モル%になるように添加して、30分撹拌した。
次いで、73℃に保持したまま、200r/min(周速度63m/min)で撹拌しながら、脱イオン水600gを60分かけて添加し、転相乳化した。継続して73℃に保持したまま、メチルエチルケトンを減圧下で留去し水系分散体を得た。その後、280r/min(周速度88m/min)で撹拌を行いながら水系分散体を30℃に冷却した後、固形分濃度が20質量%になるように脱イオン水を加えることにより、樹脂粒子分散液X−1を得た。物性を表4に示す。
非晶性樹脂(A)、結晶性樹脂(B)、化合物(C)を表に示す種類、量としたこと以外は、製造例X1と同様にして、樹脂粒子分散液X−2〜X−6を得た。物性を表4に示す。
化合物C−1添加しなかった以外は、製造例X1と同様にして、樹脂粒子分散液X−7を得た。物性を表4に示す。
化合物C−1を添加せず、表4に示す量の1−クロロドコサン、又はポリエチレンイミンを添加した以外は、製造例X1と同様にして、樹脂粒子分散液X−8〜X−10を得た。物性を表4に示す。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を備えた内容積3Lの容器に、非晶性樹脂A−2を200g及びメチルエチルケトン200gを入れ、73℃にて2時間かけて樹脂を溶解させた。得られた溶液に、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を、非晶性樹脂A−2の酸価に対して中和度60モル%になるように添加して、30分撹拌した。
次いで、73℃に保持したまま、280r/min(周速度88m/min)で撹拌しながら、脱イオン水700gを50分かけて添加し、転相乳化した。継続して73℃に保持したまま、メチルエチルケトンを減圧下で留去し水系分散体を得た。その後、280r/min(周速度88m/min)で撹拌を行いながら水系分散体を30℃に冷却した後、固形分濃度が20質量%になるように脱イオン水を加えることにより、樹脂粒子分散液Y−1を得た。体積中位粒径は0.09μm、CV値は23%であった。
製造例D1(ワックス粒子分散液D−1の製造)
内容積1Lのビーカーに、脱イオン水120g、樹脂粒子分散液Y−1 86g、及びパラフィンワックス「HNP−9」(日本精蝋株式会社製、融点75℃)40gを添加し、90〜95℃に温度を保持して溶融させ、撹拌し、溶融混合物を得た。
得られた溶融混合物を更に90〜95℃に温度を保持しながら、超音波ホモジナイザー「US−600T」(株式会社日本精機製作所製)を用いて、20分間分散処理した後に室温(20℃)まで冷却した。脱イオン水を加え、固形分濃度を20質量%に調整し、ワックス粒子分散液D−1を得た。分散液中のワックス粒子の体積中位粒径(D50)は0.47μm、CV値は27%であった。
製造例E1(着色剤粒子分散液E−1の製造)
内容積1Lのビーカーに、銅フタロシアニン顔料「ECB−301」(大日精化工業株式会社製)150g、アニオン性界面活性剤「ネオペレックス(登録商標)G−15」(花王株式会社製、15質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液)200g、及び脱イオン水257gを混合し、超音波ホモジナイザー「US−600T」(株式会社日本精機製作所製)を用いて室温(20℃)で10時間分散させた後、固形分濃度が24質量%になるように脱イオン水を加えることにより着色剤分散液E−1を得た。分散液中の着色剤粒子の体積中位粒径(D50)は0.10μmであった。
実施例1(トナー1の製造)
脱水管、撹拌装置及び熱電対を装備した内容積3Lの4つ口フラスコに、樹脂粒子分散液X−1を300g、ワックス粒子分散液D−1を30g、着色剤粒子分散液E−1を15g、及び非イオン性界面活性剤「エマルゲン(登録商標)150」(花王株式会社製、ポリオキシエチレン(平均付加モル数50)ラウリルエーテル)の10質量%水溶液9gを温度25℃で混合した。次に、該混合物を撹拌しながら、硫酸アンモニウム19gを脱イオン水187gに溶解した水溶液に4.8質量%水酸化カリウム水溶液20gを添加してpH8.5に調整した溶液を、25℃で5分かけて滴下した後、62℃まで1時間かけて昇温し、凝集粒子の体積中位粒径(D50)が6.0μmになるまで、62℃で保持し、凝集粒子の分散液を得た。
前記凝集粒子の分散液に、アニオン性界面活性剤「エマール(登録商標)E−27C」(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、有効濃度27質量%)10g、脱イオン水900g、及び0.1mol/L硫酸30gを混合した水溶液を添加した。その後、83℃まで1時間かけて昇温した後、円形度が0.975になるまで83℃で保持することにより、凝集粒子が融着した融着粒子の分散液を得た。
得られた融着粒子の分散液を30℃に冷却し、分散液を吸引濾過して固形分を分離した後、25℃の脱イオン水で洗浄し、25℃で2時間吸引濾過した。その後、真空定温乾燥機(ADVANTEC社製 DRV622DA)を用いて、33℃で48時間真空乾燥を行って、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子の物性を表5に示す。
該トナー粒子100質量部、疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル株式会社製、個数平均粒径;0.04μm)2.5質量部、及び疎水性シリカ「キャボシル(登録商標)TS720」(キャボットジャパン株式会社製、個数平均粒径;0.012μm)1.0質量部をヘンシェルミキサーに入れて撹拌し、150メッシュの篩を通過させてトナー1を得た。得られたトナー1の評価結果を表5に示す。
使用する樹脂粒子分散液の種類を表5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。得られたトナー粒子の物性及びトナーの評価結果を表5に示す
ヘンシェルミキサーに、非晶性樹脂A−1を90質量部、結晶性樹脂B−1を10質量部、化合物C−1を5質量部、銅フタロシアニン顔料「ECB−301」(大日精化工業株式会社製)5質量部及びパラフィンワックス「HNP−9」(日本精蝋株式会社製、融点75℃)6質量部を添加し、混合した後、同方向回転二軸押出機「PCM−30」(株式会社池貝製、軸の直径2.9cm、軸の断面積7.06cm2)用いて溶融混練した。運転条件は、バレル設定温度 110℃、軸回転数 200r/min(軸の回転の周速 0.30m/sec)、混合物供給速度 10kg/h(軸の単位断面積あたりの混合物供給量 1.42kg/h・cm2)であった。得られた溶融混練物を冷却、ロートプレックスで粗粉砕した後、ジェットミルにて粉砕し、気流式分級機で分級して、体積中位粒径(D50)6.0μm、CV値27%のトナー粒子を得た。
該トナー粒子100質量部、疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル株式会社製、個数平均粒径;0.04μm)2.5質量部、及び疎水性シリカ「キャボシル(登録商標)TS720」(キャボットジャパン株式会社製、個数平均粒径;0.012μm)1.0質量部をヘンシェルミキサーに入れて撹拌し、150メッシュの篩を通過させてトナー7を得た。得られたトナー7の評価結果を表5に示す。
Claims (9)
- 酸性基を有する非晶性樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cと、を含有する、静電荷像現像用トナー。
- 前記化合物Cが前記非晶性樹脂中に分散している、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記塩基性窒素含有基が、アミノ基である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 長鎖脂肪族炭化水素基の炭素数が、12以上30以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記化合物Cが、塩基性窒素含有基原料と長鎖脂肪族炭化水素基原料との反応物である、請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂が、炭素数4以上20以下のα,ω−脂肪族ジオールを含むアルコール成分と、炭素数4以上20以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物であるポリエステル系樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記非晶性樹脂が、ポリエステル系樹脂である、請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 酸性基を有する結着樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cとの共存下で熱処理する工程を含み、
前記熱処理する工程の最高温度が前記化合物Cの融点より10℃低い温度以上、前記化合物Cの融点より100℃高い温度以下である、静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 工程A1:酸性基を有する非晶性樹脂と、結晶性樹脂と、長鎖脂肪族炭化水素基、並びにアミノ基、イミノ基、シアノ基、アゾ基、ジアゾ基、及びアジ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩基性窒素含有基を有する化合物Cとを水性媒体中で凝集させ、凝集粒子を得る工程、及び
工程A2:凝集粒子を融着させる工程
を含み、前記工程A2が、前記熱処理する工程である、請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017156050A JP2019035824A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 静電荷像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017156050A JP2019035824A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 静電荷像現像用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019035824A true JP2019035824A (ja) | 2019-03-07 |
Family
ID=65637317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017156050A Pending JP2019035824A (ja) | 2017-08-10 | 2017-08-10 | 静電荷像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019035824A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138120A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-07-14 | Sanyo Chem Ind Ltd | トナー |
JP2012252110A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Kao Corp | 電子写真用トナーの製造方法 |
JP2013222001A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Kao Corp | 電子写真用トナー |
JP2017049581A (ja) * | 2015-09-01 | 2017-03-09 | キヤノン株式会社 | トナー、トナーの製造方法 |
JP2017083841A (ja) * | 2015-10-28 | 2017-05-18 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP2017125957A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 |
-
2017
- 2017-08-10 JP JP2017156050A patent/JP2019035824A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138120A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-07-14 | Sanyo Chem Ind Ltd | トナー |
JP2012252110A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Kao Corp | 電子写真用トナーの製造方法 |
JP2013222001A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Kao Corp | 電子写真用トナー |
JP2017049581A (ja) * | 2015-09-01 | 2017-03-09 | キヤノン株式会社 | トナー、トナーの製造方法 |
JP2017083841A (ja) * | 2015-10-28 | 2017-05-18 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP2017125957A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5859760B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP6018684B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP5325815B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5325757B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5739656B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5635379B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP6063901B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP5513060B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP2012208191A (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5973896B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5970372B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP2013025093A (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP5390984B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP4468240B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2009192856A (ja) | 静電荷像現像トナー用ポリエステル樹脂及びその製造方法、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置 | |
JP7005873B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP5970371B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP5988727B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP2019035824A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP5438336B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP2015166810A (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP6007078B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
WO2024135457A1 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2024087789A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2023019195A (ja) | トナー及びトナーの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200608 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210405 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210921 |