JP2011134618A - 非水系二次電池電極用バインダー組成物 - Google Patents

非水系二次電池電極用バインダー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】集電体、又は電極との密着性に優れ、充放電の繰り返しや、発熱による高温環境下にあっても高放電容量を保持した非水系二次電池を製造することが可能な非水系二次電池電極用バインダー組成物の提供を目的とする。
【解決手段】官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを含む非水系二次電池用バインダー組成物であって、
官能基含有樹脂微粒子(A)が、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を水中にて界面活性剤の存在下、ラジカル重合開始剤によって乳化重合してなる樹脂微粒子であり、かつ、
架橋剤(B)が、多官能ヒドラジド化合物である非水系二次電池電極用バインダー組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐電解液性、結着性、可とう性に優れた非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。更には充放電サイクル特性、高容量化に優れた非水系二次電池、更にはリチウムイオン二次電池に好適に使用することができる非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。
近年、電子技術の進歩により、電子機器の性能が向上して小型化、ポータブル化が進み、その電源としてエネルギ密度の高い二次電池の需要が高まっている。二次電池としては、例えば、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池などが挙げられ、これら二次電池も機器の小型化、軽量化から、高容量かつ高寿命品の開発が進められている。
二次電池の電極は、電極活物質、導電助剤、更にはこれらを集電体に結着するバインダーより構成される。二次電池用バインダー樹脂には、従来、正極、負極共にポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂が多く用いられてきた(非特許文献1、2)。しかし、二次電池は、充放電時に正極又は負極が体積膨張や収縮を繰り返すため、活物質や導電剤の脱落が起こることで充放電サイクル寿命を短くする場合がある。そのため電極用バインダーには電極の膨潤、収縮に耐え得る柔軟性が要求される。しかし、フッ素樹脂では柔軟性が不十分であるため、充放電サイクル寿命の更なる向上要求に対して応えることができなかった。特に、ポリフッ化ビニリデンをバインダーとして使用した場合、集電体、又は充填剤(電極活物質、導電助剤)との結着力が小さいため、電池製造時及び電池使用中に集電体と電極合剤の剥離が生じ電池の内部抵抗が増大するという問題もあった。更に、フッ素樹脂はN−メチルピロリドン等の特定の溶剤にしか溶解しないという性質もあり、電極作製時の異臭等、人体や環境に対する悪影響が問題であった。
特許文献1には、ポリフッ化ビニリデンの集電体との結着性を改善した、フッ化ビニリデンと、不飽和二塩基酸のモノエステル等の極性モノマーとの共重合体が開示されている。しかしながら、非水系二次電池電極用のバインダーとして用いる場合のように酷しい条件下での使用を考慮すると、未だ十分な耐溶剤性、耐薬品性を有するとはいい難い。
又、特許文献2、特許文献3には、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)粒子の水分散エマルション、又はSBRと、カルボキシメチルセルロース(CMC)のナトリウム塩又はアンモニウム塩からなる組成物が開示されている。SBRは、充放電を繰り返しても電気活物質が脱落しにくいが、容量の大きな電池を得ることができない。又、SBRは、負極活物質である炭素材料に吸着しやすく、炭素材料表面を被覆する傾向がある。このことによりリチウムイオンを含む電解液が浸透し難く、満足いく電気特性を得られない場合があった。
更に特許文献4では、バインダー樹脂として、溶剤に溶解させたアクリル樹脂に架橋剤を添加して、該樹脂と架橋剤とを電極作製時の加熱・圧着工程で反応させて三次元架橋構造体を得ることにより、電池充放電時の活物質や導電剤の脱落を防止している。しかし、このような溶剤溶解型のバインダーを使用した場合、樹脂溶液を電極基体に塗布した後、有機溶媒を除去すると、樹脂によって電気活物質表面が隙間なく覆われてしまうため十分な電気特性が得られなかった。
更に特許文献5では、有機系バインダーに加えて水系架橋ポリマーを用いている。水系架橋ポリマーを電極活物質に混練することで、電極活物質の凝集を防ぐスペーサーの役割をし、これがサイクル性に優れた電極になるものと推察している。特許文献5ではこのスペーサー効果を高めるために多孔ポリマー粒子、あるいは中空ポリマー粒子を用いているが、電極に対する密着性が不十分であるため、バインダーを多量に使用しなければならず、初期容量等の電池性能を悪化させるものであった。
特開平6−172452号公報 特開平5 −074461号公報 特開平7−73874号公報 特許第3066682号公報 特許第3414039号公報
「電池ハンドブック」 電気書院刊 1980年 「工業材料」 2008年9月号(Vol.56、No.9)
本発明は、集電体、又は電極との密着性に優れ、充放電の繰り返しや、発熱による高温環境下にあっても高放電容量を保持した非水系二次電池を製造することが可能な非水系二次電池電極用バインダー組成物の提供を目的とする。更に、電極活物質に対する影響が少なくかつ、集電性を確保し、その利用効率を向上させ、電池の充放電サイクル特性、高容量化を達成することが可能な非水系二次電池電極、及び該電極を用いた非水系二次電池の提供を目的とする。
本発明の第1の発明は、官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを含む非水系二次電池用バインダー組成物であって、
官能基含有樹脂微粒子(A)が、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を水中にて界面活性剤の存在下、ラジカル重合開始剤によって乳化重合してなる樹脂微粒子であり、かつ、
架橋剤(B)が、多官能ヒドラジド化合物である非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。
又、第2の発明は、エチレン性不飽和単量体100重量%中、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を0.1〜10重量%含む第1の発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。
又、第3の発明は、エチレン性不飽和単量体100重量%中、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、及び/又は、アミド基含有エチレン性不飽和単量体を0.1〜5重量%含む第1又は第2の発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。
又、第4の発明は、界面活性剤が、エチレン性不飽和基を有する第1〜3いずれかの発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物に関する。
又、第5の発明は、第1〜4いずれかの発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いてなる非水系二次電池電極に関する。
又、第6の発明は、第5の発明の非水系二次電池電極を用いてなる非水系二次電池に関する。
又、第7の発明は、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする第6の発明の非水系二次電池に関する。
本発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物は、耐電解液性、集電体、又は電極との密着性、可とう性に優れており、本発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いた非水系二次電池は、充放電の繰り返しや、発熱による高温環境下にあっても充放電サイクルにおける放電容量低下の低減が可能となる長寿命の非水系二次電池を提供できる。
まず、本発明の官能基含有樹脂微粒子(A)について説明する。官能基含有樹脂微粒子(A)は、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を水中にて界面活性剤の存在下、ラジカル重合開始剤によって乳化重合することで得られる樹脂微粒子である。官能基含有樹脂微粒子(A)は、後述する架橋剤(B)中のヒドラジド基と反応しうるケト基を有する微粒子であり、架橋剤(B)と反応することにより優れた耐電解液性、結着性を得ることができる。更に、充放電の繰り返しや、発熱による高温環境下における耐性と可とう性とを両立することができるため、充放電サイクルにおける放電容量低下の低減された長寿命の非水系二次電池を得ることができる。
ケト基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクロレイン、N−ビニルホルムアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。特にダイアセトン(メタ)アクリルアミドは、後述するアミド基含有エチレン性不飽和単量体としての機能を有しているためより好ましい。
ケト基含有エチレン性不飽和単量体は、乳化重合に使用するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中に0.1〜10重量%使用することが好ましい。より好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは3〜7重量%である。ケト基含有エチレン性不飽和単量体が0.1重量%未満であると、樹脂微粒子の架橋が十分でなくなり、耐電解液性に寄与しない場合がある。又、10重量%を超えると、架橋剤(B)を添加した後の安定性が悪くなる場合がある。
本発明では、乳化重合に使用するエチレン性不飽和単量体の合計100重量%中に、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、及び/又は、アミド基含有エチレン性不飽和単量体を0.1〜5重量%使用することが好ましい。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、及び/又は、アミド基含有エチレン性不飽和単量体を使用することで電極活物質の分散安定性が高い非水系二次電池電極用バインダー組成物を得ることができる。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、及び/又は、アミド基含有エチレン性不飽和単量体が0.1重量%未満であると、バインダー組成物の安定性が低下する場合がある。又、5重量%を超えると、水溶性の低分子量樹脂成分が増え、耐電解液性を悪化させる場合がある。
カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、又は、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸などが挙げられる。
又、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有エチレン性不飽和単量体;
(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアシッドホスフェートなどのリン酸基含有エチレン性不飽和単量体などは、酸基含有エチレン性不飽和単量体として、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体の代替もしくは併用することができる。
アミド基含有エチレン性不飽和単量体(b)としては、例えば、(メタ)アクリルアミドなどの第一アミド基含有エチレン性不飽和単量体;
N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアルキロール(メタ)アクリルアミド類;
N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミドなどのモノアルコキシ(メタ)アクリルアミド類;
N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミドなどのジアルコキシ(メタ)アクリルアミド類;
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミドなどのジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド類;
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどのジアルキル(メタ)アクリルアミド類;
ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのケト基含有(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。
官能基含有樹脂微粒子(A)を構成するエチレン性不飽和単量体として、その他のエチレン性不飽和単量体を例示する。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート[別名:ラウリル(メタ)アクリレート]、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート[別名:ミリスチル(メタ)アクリレート]、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート[別名:セチル(メタ)アクリレート]、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート[別名:ステアリル(メタ)アクリレート]、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシビニルベンゼン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、アリルアルコールなどの水酸基含有エチレン性不飽和単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体;
ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有エチレン性不飽和単量体;
(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアッシドホスフェート、などのリン酸基含有エチレン性不飽和単量体;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン等のジアルキルアミノ基含有エチレン性不飽和化合物;
パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルアミル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルウンデシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;
パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、パーフルオロデシルエチレン等のパーフルオロアルキル、アルキレン類等のパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和化合物;
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエーテル鎖を有するエチレン性不飽和化合物;
ラクトン変性(メタ)アクリレートなどのポリエステル鎖を有するエチレン性不飽和化合物;
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、及びトリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩基含有エチレン性不飽和化合物;
酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニル系化合物;
ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系化合物;
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン等のα−オレフィン系化合物;
酢酸アリル、アリルベンゼン、シアン化アリル等のアリル化合物;
シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトン、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレンなどのビニル化合物;
アセチレン、エチニルベンゼン、エチニルトルエン等のエチニル化合物;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシランなどのアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体が挙げられる。
更に、1分子中に2つ以上のエチレン性不飽和基を有する単量体を使用することもできる。例えば、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸1−メチルアリル、(メタ)アクリル酸2−メチルアリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロルアリル、(メタ)アクリル酸3−クロルアリル、(メタ)アクリル酸o−アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2−(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチルなどのエチレン性不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル類;
ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリル酸などの多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
ジビニルベンゼン、アジピン酸ジビニルなどのジビニル類;
イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、イタコン酸ジアリルなどのジアリル類などが挙げられる。
上記したその他のエチレン性不飽和単量体は、バインダー組成物から形成される被膜の引張破断強度、引張破断伸び率、及びガラス転移温度を調整するために重要であり、更に官能基含有樹脂微粒子(A)の重合安定性や成膜性や塗膜物性を調整するために2種以上併用して用いることができる。
本発明の官能基含有樹脂微粒子は、従来既知の乳化重合方法により合成される。
本発明において乳化重合の際に用いられる界面活性剤としては、エチレン性不飽和基を有する反応性界面活性剤やエチレン性不飽和基を有しない非反応性界面活性剤など、従来公知のものを任意に使用することができる。
エチレン性不飽和基を有する反応性界面活性剤は、アニオン系、非イオン系のノニオン系のものが例示できる。特にエチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性界面活性剤、若しくはノニオン性反応性界面活性剤を用いると、共重合体の分散粒子径が微細となるとともに粒度分布が狭くなるため、非水系二次電池電極用バインダーとして使用した際に耐電解液性を向上することができ好ましい。このエチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性界面活性剤、若しくはノニオン性反応性界面活性剤は、1種を単独で使用しても複数種を混合して用いても良い。
エチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンKH−05、KH−10、KH−20、株式会社ADEKA製アデカリアソープSR−10N、SR−20N、花王株式会社製ラテムルPD−104など);
スルフォコハク酸エステル系(市販品としては、例えば、花王株式会社製ラテムルS−120、S−120A、S−180P、S−180A、三洋化成株式会社製エレミノールJS−2など);
アルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンH−2855A、H−3855B、H−3855C、H−3856、HS−05、HS−10、HS−20、HS−30、株式会社ADEKA製アデカリアソープSDX−222、SDX−223、SDX−232、SDX−233、SDX−259、SE−10N、SE−20N、など);
(メタ)アクリレート硫酸エステル系(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製アントックスMS−60、MS−2N、三洋化成工業株式会社製エレミノールRS−30など);
リン酸エステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製H−3330PL、株式会社ADEKA製アデカリアソープPP−70など)が挙げられる。
本発明で用いることのできるノニオン系反応性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル系(市販品としては、例えば、株式会社ADEKA製アデカリアソープER−10、ER−20、ER−30、ER−40、花王株式会社製ラテムルPD−420、PD−430、PD−450など);
アルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50、株式会社ADEKA製アデカリアソープNE−10、NE−20、NE−30、NE−40など);
(メタ)アクリレート硫酸エステル系(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製RMA−564、RMA−568、RMA−1114など)が挙げられる。
本発明の官能基含有樹脂微粒子を乳化重合により得るに際しては、前記したエチレン性不飽和基を有する反応性界面活性剤とともに、必要に応じエチレン性不飽和基を有しない非反応性界面活性剤を併用することができる。非反応性界面活性剤は、非反応性アニオン系界面活性剤と非反応性ノニオン系界面活性剤とに大別することができる。
非反応性ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエートなどのソルビタン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレートなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;
オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルなどが挙げられる。
又、非反応性アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸塩類;
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類;
ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類;
ポリエキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;
モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩類などが挙げられる。
本発明において用いられる界面活性剤の使用量は、必ずしも限定されるものではなく、官能基含有樹脂微粒子(A)が最終的に非水系二次電池電極用バインダー組成物として使用される際に求められる物性に従って適宜選択できる。例えば、エチレン性不飽和単量体の合計100重量部に対して、界面活性剤は通常0.1〜30重量部であることが好ましく、0.3〜20重量部であることがより好ましく、0.5〜10重量部の範囲内であることが更に好ましい。
本発明の官能基含有樹脂微粒子(A)を得るための乳化重合に際しては、水溶性保護コロイドを併用することもできる。水溶性保護コロイドとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類;
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩などのセルロース誘導体;
グアガムなどの天然多糖類などが挙げられ、これらは、単独でも複数種併用の態様でも利用できる。水溶性保護コロイドの使用量としては、エチレン性不飽和単量体の合計100重量部当り0.1〜5重量部であり、更に好ましくは0.5〜2重量部である。
本発明の官能基含有樹脂微粒子(A)を得るための乳化重合に際して用いられる水性媒体としては、水が挙げられ、親水性の有機溶剤も本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の官能基含有樹脂微粒子(A)を得るに際して用いられる重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はなく、公知の油溶性重合開始剤や水溶性重合開始剤を使用することができる。油溶性重合開始剤としては特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリルなどのアゾビス化合物を挙げることができる。これらは1種類又は2種類以上を混合して使用することができる。これら重合開始剤は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.1〜10.0重量部の量を用いるのが好ましい。
本発明においては水溶性重合開始剤を使用することが好ましく、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドなど、従来既知のものを好適に使用することができる。又、乳化重合を行うに際して、所望により重合開始剤とともに還元剤を併用することができる。これにより、乳化重合速度を促進したり、低温において乳化重合を行ったりすることが容易になる。このような還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、エルソルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラートなどの金属塩等の還元性有機化合物、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなどの還元性無機化合物、塩化第一鉄、ロンガリット、二酸化チオ尿素などを例示できる。これら還元剤は、全エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.05〜5.0重量部の量を用いるのが好ましい。なお、前記した重合開始剤によらずとも、光化学反応や、放射線照射等によっても重合を行うことができる。重合温度は各重合開始剤の重合開始温度以上とする。例えば、過酸化物系重合開始剤では、通常70℃程度とすればよい。重合時間は特に制限されないが、通常2〜24時間である。
更に必要に応じて、緩衝剤として、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどが、又、連鎖移動剤としてのオクチルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、ステアリルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類が適量使用できる。
官能基含有樹脂微粒子(A)の原料としてカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体等の酸性官能基を有する単量体を使用した場合、重合前や重合後に塩基性化合物で中和することができる。中和する際、アンモニアもしくはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミンなどのアルキルアミン類;
2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノールなどのアルコールアミン類;
モルホリンなどの塩基で中和することができる。ただし、乾燥性に効果が高いのは揮発性の高い塩基であり、好ましい塩基はアミノメチルプロパノール、アンモニアである。
又、本発明においては官能基含有樹脂微粒子(A)の粒子構造を多層構造、いわゆるコアシェル粒子にすることもできる。例えば、コア部又はシェル部にケト基含有エチレン性不飽和単量体を主に重合させた樹脂を局在化させたり、コアとシェルによってTgや組成に差を設けたりすることにより、硬化性、乾燥性、成膜性、バインダーの機械強度を向上させることができる。
官能基含有樹脂微粒子(A)の平均粒子径は、電極活物質の結着性や粒子の安定性の点から、10〜500nmであることが好ましく、30〜250nmであることがより好ましい。又、1μmを超えるような粗大粒子が多く含有されるようになると粒子の安定性が損なわれるので、1μmを超える粗大粒子は多くとも5重量%以下であることが好ましい。なお、本発明における平均粒子径とは、体積平均粒子径のことを表し、動的光散乱法により測定できる。
動的光散乱法による平均粒子径の測定は、以下のようにして行うことができる。官能基含有樹脂微粒子(A)の分散液は固形分に応じて200〜1000倍に水希釈しておく。該希釈液約5mlを測定装置[(株)日機装製 マイクロトラック]のセルに注入し、サンプルに応じた溶剤(本発明では水)及び樹脂の屈折率条件を入力後、測定を行う。この時得られた体積粒子径分布データ(ヒストグラム)のピークを本発明の平均粒子径とする。
次に架橋剤(B)について説明する。架橋剤(B)は、官能基含有樹脂微粒子(A)中のケト基と反応しうるヒドラジド基を2個以上有する多官能ヒドラジド化合物である。このような架橋により強靱な塗膜を得ることができる。このことにより優れた耐電解液性、結着性を有する。更に、充放電の繰り返しや、発熱による高温環境下における耐性と可とう性とを両立することができるため、充放電サイクルにおける放電容量低下の低減された長寿命の非水系二次電池を得ることができる。
架橋剤(B)としては、例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドなどの脂肪族ジヒドラジドの他、炭酸ポリヒドラジド、脂肪族、脂環族、芳香族ビスセミカルバジド、芳香族ジカルボン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸のポリヒドラジド、芳香族炭化水素のジヒドラジド、ヒドラジン−ピリジン誘導体及びマレイン酸ジヒドラジドなどの不飽和ジカルボン酸のジヒドラジドなどが挙げられる。又、アミキュアVDH(味の素ファインテクノ社製)なども使用することができる。これらの架橋剤(B)は、官能基含有樹脂微粒子(A)の固形分100重量部に対して0.1〜10重量部添加するのが好ましく、1〜5重量部添加するのが更に好ましい。
官能基含有樹脂微粒子(A)中のケト基と、架橋剤(B)中のヒドラジド基との架橋反応は、架橋を強固にし、バインダー性能を調整する目的で、電極作製時に必要に応じて加熱処理を行ってもよい。例えば、40℃〜200℃で加熱処理をするのが好ましい。
更には、架橋剤(B)以外に、バインダー組成物の架橋構造をより強固にする目的、又は集電体との密着性を向上させる目的、更にはバインダーの機械強度調整の目的で、バインダー組成物に第3成分を添加することができる。集電体との密着性を向上させるための添加剤としては、集電体が主に金属化合物であることから、一般的に金属密着性を向上させる成分、例えばリン酸、イミダゾールシラン系化合物などを添加することができる。又、バインダーの機械強度を調整するための添加剤として、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂といった樹脂をブレンドすることも可能である。これら第3成分は、上記目的を満たすものであればこれに限らない。
本発明の官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる塗膜のガラス転移温度(以下、Tgともいう)は、−30〜70℃が好ましく、−20〜30℃が更に好ましい。Tgが−30℃未満の場合、バインダーが過度に電極活物質を覆い、インピーダンスが高くなりやすい。又、Tg が70℃を超えると、バインダーの柔軟性、粘着性が乏しくなり、電極活物質の集電材への接着性、電極の成形性が劣る場合がある。なお、ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた値である。
DSC(示差走査熱量計)によるガラス転移温度の測定は以下のようにして行うことができる。官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる塗膜約2mgをアルミニウムパン上で秤量し、該試験容器をDSC測定ホルダーにセットし、10℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度を本発明のガラス転移温度とする。
更に官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる塗膜の強度、及び伸び率は、樹脂の強靭性の点から、強度0.5〜7.0N/mm2、伸び率50〜2000%であることが好ましく、更には強度1.0〜5.5N/mm2、伸び率100〜1200%であることがより好ましい。強度が0.5N/mm2未満であると活物質の保持力や集電体への結着力が悪くなる場合があり、又、強度が7.0N/mm2を超えると塗膜が剛直になりすぎて結着力が悪くなる。伸び率が50%未満であると、塗膜がもろく、結着力が十分得られない場合がある。又、伸び率が2000%を超えると、活物質の保持力や集電体への結着力が悪くなる場合がある。なお、本発明における塗膜の強度、及び伸び率とは、テンシロンにより測定した破断強度、破断伸度のことである。
テンシロンによる塗膜の強度、及び伸び率の測定は、以下の方法で行うことができる。官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる約0.5mm厚のシート状の塗膜を作製しておく。測定試験片は5mm×60mmに切り抜き、膜厚を正確に測定しておく。測定は、温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿条件下にて、引張試験機[オリエンテック(株)製 テンシロン]により、チャック間20mm、引張速度50mm/分にて行う。測定により得られる破断強さ、破断伸びから膜厚を考慮して算出した破断強度及び破断伸び率を本発明の強度及び伸び率とする。
更に官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる塗膜の23℃における貯蔵弾性率(G’)が、1.0×105〜1.0×107Paであることが好ましい。23℃における貯蔵弾性率(G’)が1.0×105Pa未満の場合、バインダーが過度に電極活物質を覆い、インピーダンスが高くなりやすい。1.0×107Paを超えるの場合、バインダーの柔軟性、粘着性が乏しくなり、電極活物質の集電材への接着性、電極の成形性が劣りやすくなる。また80℃における貯蔵弾性率(G’)は通常1.0×104〜1.0×106Paであることが好ましい。
塗膜の貯蔵弾性率(G’)の測定は、以下の方法で行うことができる。官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを成膜して得られる約0.5mm厚の塗膜を作製しておく。その測定試験片を ねじりせん断法により下記条件で測定する。粘弾性測定装置[ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製 動的粘弾性測定装置DYNAMIC ANALYZER RDA III] 周波数:1Hz 温度:23℃、80℃。
本発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物には、成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤などを必要に応じて配合できる。
成膜助剤は、塗膜の形成を助け、塗膜が形成された後においては比較的速やかに蒸発揮散して塗膜の強度を向上させる一時的な可塑化機能を担うものであり、沸点が110〜200℃の有機溶剤が好適に用いられる。具体的には、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、カルビトール、ブチルカルビトール、ジブチルカルビトール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。中でも、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルは少量で高い成膜助剤効果を有するため特に好ましい。これら成膜助剤は、バインダー組成物中に0.5〜15重量%含まれることが好ましい。
粘性調整剤は、官能基含有樹脂微粒子(A)100重量部に対して1〜100重量部用いてもよい。粘性調整剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(及びその塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼインなどが挙げられる。
本発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物は、二次電池の正極、及び負極に使用することができる。その他、エネルギーデバイス、即ち、キャパシタ、太陽電池等にも使用することができる。
本発明の非水系二次電池電極用バインダー組成物は、官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)と電極活物質と必要に応じて導電性材料を配合してなり、この非水系二次電池電極用バインダー組成物を集電体に塗布し、乾燥することにより、非水系二次電池電極を製造することができる。
本発明において、官能基含有樹脂微粒子(A)は、電極活物質100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部用いられる。官能基含有樹脂微粒子(A)が0.1重量部未満であると、電極活物質を集電体に結着させる力が不十分であり、電極活物質が脱落し電池の容量が低下する場合がある。一方、20重量部を超えると、電池内の抵抗が増して電池の容量が低下する場合がある。
電極活物質としては、例えば、負極活物質としてフッ化カーボン、グラファイト、天然黒鉛、炭素繊維などの炭素質材料、ポリアセンなどの導電性高分子、リチウム金属、リチウム合金などのリチウム系金属などが挙げられる。又、正極活物質としては、マンガン、モリブデン、バナジウム、チタン、ニオブなどの酸化物、硫化物、又はセレン化物などが挙げられる。又、電極活物質と併用して導電性材料を使用することができる。
電極活物質と併用する導電性材料としては、例えば、ニッケル粉末、酸化コバルト、酸化チタン、カーボンなどを挙げることができる。カーボンとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、炭素繊維、フラーレン類を挙げることができる。導電性材料の使用量は、電極活物質100重量部に対して0.5〜10重量部が好ましい。0.5重量部未満では導電性が低く、二次電池の高いレートで充放電した場合の容量が低下する場合がある。集電体としては、二次電池電極に通常用いられているものであれば特に限定されず、例えば、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体などを挙げることができる。
非水系二次電池電極を形成するには、前記非水系二次電池電極用バインダー組成物を、スラリー状にして集電体に塗布、加熱し、乾燥する。二次電池電極用バインダー組成物の塗布方法としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることができ、乾燥方法としては放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。
本発明の非水系二次電池は、前記非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いて製作された二次電池用電極を具えている。上記のようにして得られた非水系二次電池電極を用いて、非水系二次電池を作製する場合、例えば、電解液にエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶剤を用い、電解質としてLiPF6などのリチウムイオン化合物を用いるリチウムイオン二次電池として使用するのが好ましい。更に、セパレーター、集電体、端子、絶縁板などの部品を用いて電池が構成される。セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリアミド不織布及びそれらに親水性処理を施したものが挙げられる。
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。
[実施例1]
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部を仕込み、別途、ダイアセトンアクリルアミド0.1部、スチレン50部、2−エチルヘキシルアクリレート45部、メチルメタクリレート1.9部、アクリル酸1部、アクリルアミド1部、N−メチロールアクリルアミド1部、イオン交換水53部及び界面活性剤としてアデカリアソープSR−10N(株式会社ADEKA製)2部をあらかじめ混合しておいたプレエマルジョンのうちの1%を更に加えた。内温を70℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を70℃で5分間保持した後、内温を70℃に保ちながらプレエマルジョンの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液の残りを3時間かけて滴下し、更に2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。25%アンモニア水を添加して、pHを8.5とし、更に架橋剤としてコハク酸ジヒドラジド0.02部を添加した。イオン交換水で固形分を48%に調整して樹脂微粒子水分散体を得た。なお、固形分は、150℃20分焼き付け残分により求めた。
[実施例2〜8]
表1に示す配合組成で、実施例1と同様の方法で合成し、実施例2〜8の樹脂微粒子水分散体を得た。
Figure 2011134618
DAAM;ダイアセトンアクリルアミド
AAEM;アセトアセトキシエチルメタクリレート
AA;アクリル酸
MAA;メタクリル酸
AAm;アクリルアミド
N−MAM;N−メチロールアクリルアミド
MMA;メチルメタクリレート
St;スチレン
BMA;n−ブチルメタクリレート
EA;エチルアクリレート
BA;ブチルアクリレート
2EHA;2−エチルヘキシルアクリレート
SR−10N;エチレン性不飽和基を有するアニオン性界面活性剤(アデカリアソープSR−10N、株式会社ADEKA製)
S−120;エチレン性不飽和基を有するアニオン性界面活性剤(ラテムルS−120、花王株式会社製)
RN−10;エチレン性不飽和基を有するノニオン性界面活性剤(アクアロンRN−10、第一工業製薬株式会社製)
ER−10;エチレン性不飽和基を有するノニオン性界面活性剤(アデカリアソープER−10、株式会社ADEKA製)
E−150;エチレン性不飽和基を有しないアニオン性界面活性剤(ラテムルE−150、花王株式会社製)
1108;エチレン性不飽和基を有しないノニオン性界面活性剤(エマルゲン1108、花王株式会社製)
ADH;アジピン酸ジヒドラジド
SDH;コハク酸ジヒドラジド
VDH;アミキュアVDH(味の素ファインテクノ社製)
[比較例1〜6]
表2に示す配合組成で、実施例1と同様の方法で合成し、比較例1〜6の樹脂微粒子水分散体を得た。尚、比較例1〜3については、架橋剤を添加していない。
Figure 2011134618
カルボジライト V−02;カルボジイミド架橋剤(日清紡績株式会社製、NCN当量600)
EX321;エポキシ系架橋剤(デナコールEX321、ナガセケムテックス株式会社製)
TDITMP;トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体
[比較例7]
攪拌機、滴下装置を備えたオートクレーブに、イオン交換水70部、及び過硫酸カリウム0.3部をそれぞれ仕込み、気相部を15分間窒素ガスで置換し、80℃に昇温した。一方、別容器に、アクリロニトリル40部、ブタジエン47部、イタコン酸3部を仕込み、15時間かけてオートクレーブに滴下した。滴下中は、80℃で反応を行った。滴下終了後、更に85℃で5時間攪拌し反応を終了させた。30℃に冷却後、25%アンモニア水でpHを7に調整し、その後スチームを導入して残留モノマーを除去し、次いで濃縮して固形分48%の樹脂微粒子水分散体を得た。
[比較例8]
攪拌機を備えたオートクレーブに、イオン交換水100部、メチルセルロース0.08部、酢酸エチル0.25部、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート0.4部、フッ化ビニリデン39.6部、マレイン酸モノメチルエステル0.4部を仕込み、28℃で47時間懸濁重合を行った。重合完了後、重合体スラリーを脱水、水洗・脱水後、80℃で20時間乾燥して重合体粉末を得た。得られたフッ化ビニリデン樹脂をN−メチル−2−ピロリドンに固形分10%になるように溶解して樹脂溶液を得た。
[比較例9]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イソプロピルアルコール40部を仕込み、別途、ブチルアクリレート80部、アクリル酸20部を滴下槽1に、又、アゾビスイソブチロニトリル2部をイソプロピルアルコール60部に溶解させて滴下槽2に仕込んだ。内温を70℃に昇温し十分に窒素置換した後、滴下槽1、2の内容物を2時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、内温を70℃に保ったまま1時間攪拌を続け、固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却し、固形分50%のブチルアクリレート/アクリル酸共重合体樹脂溶液を得た。なお、固形分は、150℃20分焼き付け残分により求めた。
[比較例10]
比較例9と同様の方法でメチルメタクリレート88部とグリシジルメタクリレート12部とを使用して固形分50%のメチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体樹脂溶液を得た。
[非水系二次電池電極用バインダー組成物及び非水系二次電池電極の作成]
(正極の作製)
実施例1〜8及び比較例1〜7で得られた樹脂微粒子水分散体の固形分100部に対して、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2)を4700部、アセチレンブラック100部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース100部を添加し、固形分50%になるようにイオン交換水を加えた後、混練して非水系二次電池電極用バインダー組成物を調製した。この非水系二次電池電極用バインダー組成物を集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚さ50μmの正極合剤層を有する正極を作製した。
比較例8〜10で得られた樹脂溶液の固形分100部に対して、正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO2 )を4700部、アセチレンブラック100部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース100部、更に、比較例9で得られた樹脂溶液には3官能エポキシ樹脂[デナコールEX321、ナガセケムテックス(株)製]、比較例10で得られた樹脂溶液にはジアミノジフェニルエーテル[DPE/ODA、和歌山精化工業(株)製]をそれぞれ50部ずつ、トルエンに溶解させたものを加えて、最終的にバインダー組成物の固形分が50%になるように調整し、混練して非水系二次電池電極用バインダー組成物を調製した。この非水系二次電池電極用バインダー組成物を集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚さ50μmの正極合剤層を有する正極を作製した。
(負極の作製)
実施例1〜8及び比較例1〜7で得られた樹脂微粒子水分散体の固形分100部に対して、負極活物質としてメソフェーズカーボン(MCMB 6−28、平均粒径5〜7μm、比表面積4m2/g大阪ガスケミカル社製)4800部、アセチレンブラック100部を添加し、固形分50%になるようにイオン交換水を加えた後、混練して非水系二次電池電極用バインダー組成物を調製した。この非水系二次電池電極用バインダー組成物を集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚さ50μmの負極合剤層を有する負極を作製した。
比較例8〜10で得られた樹脂溶液の固形分100部に対して、負極活物質としてメソフェーズカーボン(MCMB 6−28、平均粒径5〜7μm、比表面積4m2/g大阪ガスケミカル社製)4800部、アセチレンブラック100部、更に、比較例9で得られた共重合体溶液には3官能エポキシ樹脂[デナコールEX321、ナガセケムテックス(株)製]、比較例10で得られた共重合体溶液にはジアミノジフェニルエーテル[DPE/ODA、和歌山精化工業(株)製]をそれぞれ50部ずつ、トルエンに溶解させたものを加えて最終的にバインダー組成物の固形分が50%になるように調製し、混練して非水系二次電池電極用バインダー組成物を調整した。この非水系二次電池電極用バインダー組成物を集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚さ50μmの負極合剤層を有する負極を作製した。
<リチウム二次電池正極評価用セルの組み立て>
先に作製した正極を、直径9mmに打ち抜き作用極とし、金属リチウム箔(厚さ0.15mm)を対極として、作用極及び対極の間に多孔質ポリプロピレンフィルムからなるセパレーター(セルガード社製 #2400)を挿入積層し、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1(重量比)に混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水電解液)を満たして二極密閉式金属セル(宝仙社製 HSフラットセル)を組み立てた。セルの組み立てはアルゴンガス置換したグロ−ボックス内で行い、セル組み立て後、所定の電池特性評価を行った。
<リチウム二次電池負極評価用セルの組み立て>
先に作製した負極を、直径9mmに打ち抜き作用極とし、金属リチウム箔(厚さ0.15mm)を対極として、作用極及び対極の間に多孔質ポリプロピレンフィルムからなるセパレーター(セルガード社製 #2400)を挿入積層し、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1(重量比)に混合した混合溶媒にLiPF6 を1Mの濃度で溶解させた非水電解液)を満たして二極密閉式金属セル(宝仙社製 HSフラットセル)を組み立てた。セルの組み立てはアルゴンガス置換したグロ−ボックス内で行い、セル組み立て後、所定の電池特性評価を行った。
上記の方法で得られたリチウムイオン二次電池電極及びリチウムイオン二次電池電極評価用セルを用いて、結着性、耐電解液性、電池特性を評価した。
(結着性)
電極表面にナイフを用いて、合剤層から集電体に達する深さまでの切込みを2mm間隔で縦横それぞれ6本入れて碁盤目の切込みを入れた。この切り込みに粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質の脱落の程度を目視判定で判定した。評価基準を下記に示す。評価結果を表3に示す。
○:「剥離なし」
○△:「わずかに剥離(実用上問題のないレベル)」
△×:「ほとんどの部分で剥離」
×:「完全に剥離」
(耐電解液性)
作成した電極をプロピレンカーボネート液に70℃、24時間浸漬し、浸漬前後での膜の膨潤状態、樹脂の溶出状態を下記の通り算出し、比較評価した。
膨潤率 (%)=(浸漬後重量)/(浸漬前重量)
溶出率 (%)=(浸漬乾燥後重量)/(浸漬前重量)−1
膨潤率はその値が100%に近いほど、溶出率は0%に近いほど耐電解液性が高いことを示す。評価結果を表3に示す。
(電池特性評価)
上記で作製したリチウムイオン二次電池電極評価用セルの充放電サイクル試験を行った。1回目の放電容量を100%として70℃、100時間後の放電容量を測定し変化率とした(100%に近いほど良好)。評価結果を表3に示す。
Figure 2011134618
表3に示すように、実施例1〜8の官能基含有樹脂微粒子(A)及び架橋剤(B)を含む非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いた場合、耐電解液性、結着性のバランスが取れ、電池特性においても、70℃、100時間後も放電容量の低下が抑制されている。一方、比較例1〜7の樹脂微粒子、及び、比較例8〜10の樹脂を含む非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いた場合、耐電解液性、結着性の低下がみられ電池特性の悪化も起きてしまう。

Claims (7)

  1. 官能基含有樹脂微粒子(A)と架橋剤(B)とを含む非水系二次電池用バインダー組成物であって、
    官能基含有樹脂微粒子(A)が、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を水中にて界面活性剤の存在下、ラジカル重合開始剤によって乳化重合してなる樹脂微粒子であり、かつ、
    架橋剤(B)が、多官能ヒドラジド化合物である非水系二次電池電極用バインダー組成物。
  2. エチレン性不飽和単量体100重量%中、ケト基含有エチレン性不飽和単量体を0.1〜10重量%含む請求項1記載の非水系二次電池電極用バインダー組成物。
  3. エチレン性不飽和単量体100重量%中、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体、及び/又は、アミド基含有エチレン性不飽和単量体を0.1〜5重量%含む請求項1又は2記載の非水系二次電池電極用バインダー組成物。
  4. 界面活性剤が、エチレン性不飽和基を有する請求項1〜3いずれか記載の非水系二次電池電極用バインダー組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の非水系二次電池電極用バインダー組成物を用いてなる非水系二次電池電極。
  6. 請求項5記載の非水系二次電池電極を用いてなる非水系二次電池。
  7. リチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項6記載の非水系二次電池。
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