JP2011128169A - 熱陰極電離真空計のための圧力制御脱ガスシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脱ガス電力レベルを上げながら、ゲージ圧の変化率を監視する。監視変化率からゲージ圧が圧力上限を超える可能性があると判断された場合、脱ガス電力の増加を停止あるいは脱ガス電力を減少させる。この運転を所定の最終的脱ガス条件を満たすまで継続する。脱ガス運転が無事終了した後、ディスプレイにその旨を表示する。
【選択図】図2
Description
P=Ic/KIe
ここで、P=測定中の圧力
Ic=コレクタ電流
Ie=電子電流
K=感度係数
るのに充分なものである。電子衝撃方法の脱ガス運転中、グリッド電圧は通常運転電圧より高い固定値に上げる(2−4倍で300vから600vの間等)一方、電子電流Ieを代表的な運転電流より高い固定値に上げる(約10倍で約20mA等)。この運転中、グリッドは電子の衝撃により有効に加熱される。EB方法を用いる脱ガス運転中、真空計に適用される電力は、次の公式によって計算する。
WEB=Ie(Vg−Vfb)
ここで、WEB=EB脱ガス中に真空計に適用される電力
Ie=電子電流
Vg=グリッド電圧
Vfb=フィラメントバイアス電圧
WI2R=Ig 2R
ここで、WI2R=I2R脱ガス中に真空計に適用される電力
Ig=グリッド電流
R=グリッドの抵抗
である。真空計8は、グリッド12、フィラメント14、およびコレクタ16を含み、これらはすべて測定子18に封入される。真空計8の他の実施例(図示せず)は、真空システム9に直接挿入される電極構造を有する。供給/制御システム10の図示の実施例は、
グリッド電源20、フィラメント加熱電源22、フィラメントバイアス電源25、フィラメント電源制御24、電子電流(Ie)センサ26、コレクタ電流(Ic)センサ28、および制御システム30を含む。供給/制御システム10は、通常圧力監視モードと、本
発明にかかる脱ガスモードとの両方で真空計8を運転するよう制御可能である。下記に述べる制御システム30の脱ガスモード機能を除き、制御システム30の機能(すなわち、圧力監視モード中)と供給/制御システム10および真空計8の構成部品は、従来の設計および運転でよい。
し、グリッド電源20は、真空計8のための指定のグリッド電圧を生成する。通常圧力監視運転中、制御システムは一般にグリッド電源20を約180ボルトで運転せしめ、フィラメントバイアス電源25を約30ボルトで運転せしめる。フィラメント電源22は指定のフィラメント電圧を生成し、バイアス電源25によって大地に対してバイアスをかけたフィラメントを加熱し、グリッド12に電子電流を供給する。フィラメント電源22は、制御システム30から受ける制御信号によってオン・オフする。電源22が供給する電子電流は、制御システム30から受ける制御信号に対応してフィラメント電源制御24によって制御する。通常の圧力監視運転中、電子電流は一般に0・1−10mAの範囲となる。実際の電子電流はセンサ26が測定し、測定値はフィラメント電源制御24が用いて、制御システム30の指定する電子電流を維持する。実際のコレクタ電流の測定値は、コレクタ電流センサ28によって制御システム30に送られる。通常圧力監視運転中、制御システム30は、発明の背景部分で上記説明したような従来の方法で、真空計測定子18内の圧力を計算することができる。圧力監視運転のパラメータ(感度係数Kを含む)と制御アルゴリズムは、制御システム30のメモリ(図示せず)に格納することができる。
9 真空システム
10 供給/制御システム
12 グリッド
14 フィラメント
16 コレクタ
20 グリッド電源
22 フィラメント加熱電源
24 フィラメント電源制御
25 フィラメントバイアス電源
26 電子電流(Ie)センサ
28 コレクタ電流(Ic)センサ
30 制御システム
K 感度係数
Claims (17)
- 脱ガス運転中に、フィラメントと、グリッドと、コレクタを有する電離真空計を制御する制御方法であって、
グリッドに吸収されたガスを飛ばすのに十分な電力レベルまで、真空計に印加する電力が増加する間、コレクタ電流値と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流値と、感度係数値の関数として、電離真空計内のガス圧を測定及び監視する工程と、
グリッドに印加する電圧と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流と、圧力を含む真空計の運転パラメータを監視する工程と、
真空計内のガスの圧力を計測するために使用される感度係数値を、グリッド電圧と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流と、圧力を含む特定の運転条件下で、精密な圧力の計算を提供する特定の感度係数値に調整する工程と、
測定された真空計内のガスの圧力を、グリッドに吸収されたガスを飛ばすのに必要な電力レベルで、グロー放電が真空計に損傷を与えることを避けるために、予め定めた安全な圧力上限と比較する工程と、
予め定めた安全な圧力上限を超えて、真空計内の圧力の増加を回避する比率で、グリッドに吸収されたガスを飛ばし続けるための電力レベルまで、真空計に供給する電力を調整する工程を有していることを特徴とする制御方法。 - 予め定めたセトルタイム中に真空計内の圧力が圧力上限未満である場合、脱ガスのための電力レベルを増加する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- 予め定めたセトルタイム中に真空計内の圧力が圧力上限未満であり、且つ、予め定めた最終的脱ガス条件を満たさない場合、脱ガスのための電力レベルを増加する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- 最終的脱ガス条件が、予め定めた時間中に、真空計に予め定めた最大限の電力を印加する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
- 脱ガスのための電力レベルを増加することが、脱ガスのための電力レベルを段階的に増加する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- 測定された真空計内のガスの圧力が、予め定めた安全な圧力上限を超えたとき、脱圧ガスのための電力レベルを減少する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- 測定された真空計内のガスの圧力の増加の変化割合を監視する工程と、
測定された圧力が予め定めた圧力上限まで増加する場合、それを測定された圧力の増加の変化割合から判断する工程と、
真空計内の圧力の変化割合から、真空計内の圧力が圧力上限まで増加すると判断された場合、真空計に供給される電力レベルの増加の割合を減少させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。 - 予め定めた脱ガス条件に到達したとき、真空計に供給する電力を、グリッドに吸収されたガスを飛ばすために必要な電力レベルより下げて、脱ガス運転を終了する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の制御方法。
- 予め定めた安全な圧力上限が、5×10−5Torrであることを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- グリッドへ電圧を印加して、電流を流して、真空計に供給された脱ガス電力レベルを増加する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- グリッド電圧の増加と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流の増加により、真空計に供給された脱ガス電力レベルを増加する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
- 脱ガス運転中に、フィラメントと、グリッドと、コレクタを有する電離真空計を制御するシステムであって、
グリッドに吸収されたガスを飛ばすのに十分な電力レベルまで、真空計に印加する電力が増加する間、コレクタ電流値と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流値と、感度係数値の関数として、電離真空計内のガス圧を測定及び監視する手段と、
グリッドに印加する電圧と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流と、圧力を含む真空計の運転パラメータを監視する手段と、
真空計内のガスの圧力を計測するために使用される感度係数値を、グリッド電圧と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流と、圧力を含む特定の運転条件下で、精密な圧力の計算を提供する特定の感度係数値に調整する手段と、
測定された真空計内のガスの圧力を、グリッドに吸収されたガスを飛ばすのに必要な電力レベルで、グロー放電が真空計に損傷を与えることを避けるために、予め定めた安全な圧力上限と比較する手段と、
予め定めた安全な圧力上限を超えて、真空計内の圧力の増加を回避する比率で、グリッドに吸収されたガスを飛ばし続けるための電力レベルまで、真空計に供給する電力を調整する手段を有していることを特徴とするシステム。 - 互いに隣接配置されたフィラメントと、グリッドと、コレクタを有する熱陰極電離真空計の脱ガス制御システムであって、
グリッドに接続されたグリッド電源と、
前記グリッド電源は、前記グリッドに供給する電圧の調整を制御部からの入力により制御することが可能であり、
フィラメントに接続されたフィラメントバイアス及びフィラメント電流電源と、
前記フィラメントバイアスと前記フィラメント電流電源は、フィラメントに印加する電圧の調整、及びフィラメントとグリッドの間を流れる電子電流の調整をフィラメント電源制御からの入力により制御することが可能であり、
フィラメントとフィラメントバイアスと電流電源に接続され、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流の表示情報を検出し、表示情報をフィラメントバイアスと電流電源に入力する電流電源センサと、
コレクタと制御システムに接続され、コレクタ電流を検出し、コレクタ電流を制御システムに入力するコレクタ電流センサと、
前記制御システムは、グリッド電源に接続され、グリッド電圧を制御する信号を、グリッド電源に入力し、また、フィラメント電源制御に接続され、フィラメント電圧と電子電流レベルの信号を、フィラメントバイアス及び電流電源に入力し、
前記制御システムは、
(1)コレクタ電流センサのコレクタ電流値と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流の値と、感度係数値を含む入力から、真空計内のガスの圧力の計算と監視を行うことと、
(2)更新されたグリッド電圧と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流と、圧力値を含む、監視される運転条件の少なくとも一部を基礎として、感度係数値の最適値を求め、最適な感度係数値を、真空計内のガス圧の計算のために使用することと、
(3)真空計内のガス圧を、真空計に損傷を与えることを避けるために、予め定めた安全な圧力上限と比較することと、
(4)真空計内の圧力が、予め定めた安全な圧力上限より小さいとき、真空計に印加される電力を増加することと、
(5)真空計内の圧力が、予め定めた安全な圧力上限より大きいとき、真空計に印加される電力を減少すること
をプログラムされていることを特徴とする脱ガス制御システム。 - グリッド電源が、制御システムからの信号により、グリッドに印加する電圧及びグリッドを流れる電流を、増加及び減少を制御されることを特徴とする請求項13に記載の脱ガス制御システム。
- フィラメント電源制御が、制御システムからの信号により、フィラメントに印加する電圧の増加及び減少と、フィラメントとグリッドの間を流れる電子電流の増加及び増減を制御されることを特徴とする請求項13に記載の脱ガス制御システム。
- 制御システムが、
真空計に印加される電力のレベルを監視することと、
監視されている真空計に印加される電力のレベルを、予め定めた時間内に、十分な程度の脱ガスが行われる予め定めた最大限の電力レベルと比較することと、
監視されている電力のレベルが最大限の電力レベルに到達したとき、予め定めた時間の間、最大限の電力レベルで維持するための信号を発信することと、
グリッドに吸収されたガスを飛ばすのに十分な電力レベルより低くなるように、真空計に供給する電力を減少する信号を発信すること
をプログラムされていることを特徴とする請求項13に記載の脱ガス制御システム。 - 制御システムが、
真空計内の計測されたガスの圧力が、増加する変化率を監視することと、
計測された圧力が、予め定めた安全な圧力上限まで増加した場合、真空計内の計測されたガスの圧力が増加する変化率を判定することと、
真空計内の圧力が圧力上限まで増加することが、真空計内圧力の変化率から決定された場合、真空計に供給する電力レベルが増加する変化率を減少させること
をプログラムされていることを特徴とする請求項13に記載の脱ガス制御システム。
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