JPH11111205A - 電界放出型電子銃を備えた粒子線装置及びその加熱脱ガス方法 - Google Patents

電界放出型電子銃を備えた粒子線装置及びその加熱脱ガス方法

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JPH11111205A
JPH11111205A JP9264681A JP26468197A JPH11111205A JP H11111205 A JPH11111205 A JP H11111205A JP 9264681 A JP9264681 A JP 9264681A JP 26468197 A JP26468197 A JP 26468197A JP H11111205 A JPH11111205 A JP H11111205A
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昭仁 永瀬
Ryoichi Miyamoto
亮一 宮本
Saburo Hiyama
三郎 檜山
Satoru Fukuhara
福原  悟
Nobuyuki Sonobe
信之 薗部
Shigeru Kokubo
滋 小久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よく電界放出型電子銃室内の放出ガスを
枯渇させる。 【解決手段】 温度検出手段27〜31を、電子銃室1
2外壁、電子銃室を排気するイオンポンプIP1のマグ
ネット23近傍、電子銃室との接続部近傍の電磁レンズ
部11外壁、電磁レンズ部を排気するイオンポンプIP
2のマグネット24近傍、エアーロック部25の近傍に
それぞれ設置し、加熱脱ガス中に各温度検出手段による
検出温度がそれぞれ所定の範囲となるように制御手段3
2によってヒータ15〜19に接続されたベーキング用
電源14を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子線装置に係
り、特に走査形電子顕微鏡に用いるに好適な電界放出型
電子銃を備えた粒子線装置及びその加熱脱ガス方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電界放出型電子銃は、従来のヘアピン形
熱電子銃に比較して極めて高輝度かつ小さい電子源を有
するため、電子顕微鏡や電子線描画装置等の電子線装置
に用いるとその性能は飛躍的に向上する。特に最近は、
走査形電子顕微鏡(Scanning Microscope、以下SEM
と略す)の電子銃に用いられ、超高分解能SEMとして
威力を発揮している。
【0003】図9は、従来の電界放出型電子銃を備える
粒子線装置の電子銃部と電磁レンズ部の概略構成図であ
る。電子銃部は、電子銃室12とその中に配置された電
界放出型電子銃を有する。電界放出型電子銃は、主とし
て針状陰極(チップ)1、第1陽極2及び第2陽極3よ
りなる。針状陰極1と第1陽極2間には、高電圧電源4
により引出し電圧V1を印加し、この電界により針状陰
極1から電子5を放出せしめる。これら電子5の一部は
第1陽極孔6を通過し、針状陰極1と第2陽極3との間
に高電圧電源7により供給された加速電圧V0によって
加速される。なお、第2陽極3はアース8と同電位にな
っている。
【0004】加速された電子は、第1陽極2と第2陽極
3により形成される静電レンズ作用により第2陽極孔9
を通過して、下方に収束される電子ビーム10となる。
電子ビーム10は、一般には静電レンズ下方に付設され
た電磁レンズ11により、所望の位置に焦点が結ぶよう
に構成される。なお、前記針状陰極1は、冷陰極放出
(コールドフィールドエミッション)のタイプと、陰極
を加熱した状態で電界放出させる(サーマルフイールド
エミッション)タイプとがある。いずれの場合も重要な
ことは、安定な電子ビーム10を取出すために、通常1
-7Pa以下の圧力に保たれた超高真空を必要とするこ
とである。また、電界放出型電子銃では、電子ビーム1
0に経時的な変化や、チップノイズと呼ばれる瞬間的で
不規則な変動がある。
【0005】これらを極力最小に抑えるためには、第1
陽極2や第2陽極3の表面などからの放出ガスができる
だけ少なくなるよう、真空内外からの加熱脱ガス処理
(べーキング)が必要である。このため、電子銃室内の
構成部材は、あらかじめ各単品レベルでの表面処理や、
加熱脱ガスを充分に行った後、電子銃室12に組込ん
で、真空排気する。最終的にはイオンポンプIP1で連
続通電排気しながら、べーキング用電源14に接続され
たヒータ15,16等により放出ガスが枯れるまで加熱
脱ガスを行っている。また、電子銃室下方の電磁レンズ
部11の電子ビーム通路部分も、電子銃室12に準じた
超高真空が保てるようイオンポンプIP2で連続通電排
気し、ベーキング用電源14に接続されたヒータ18,
19で加熱脱ガスを行っている。
【0006】電子銃室12内部の加熱はヒータ15,1
6による真空外部からの加熱だけでは不十分であるた
め、従来技術では、真空外からのヒータ電源20と接続
して、第1陽極2の近傍に内部ヒータ21を設ける方式
や、第1陽極2に対向して熱電子源(図示せず)を設け
て、熱電子衝撃により陽極面からの放出ガスを枯渇させ
る方式等が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようにして数時間
以上継続してチップノイズのない安定な電子ビームを取
出すためには、少なくとも累計数十時間の加熱脱ガス
(べーキング)が必要である。ところが、ベーキング時
間や温度が不十分であると、一旦イオンポンプに捕らえ
られていた吸着ガスや、電子銃室内の構成部材に吸着あ
るいは吸蔵されていたガスが再放出されて、電子銃室内
の真空度が悪化してしまう。また、ビーム出し中に第1
陽極や第2陽極から電子によってたたき出されたガスや
イオンが陰極近傍の真空度を悪化させる。
【0008】真空度が悪化すると、冷陰極ではチップの
表面にガス分子が多層吸着し、電子ビームが不安定とな
る。こういった現象が生じると、冷陰極では、ビーム出
しの前にフラッシング装置22により、瞬間的に冷陰極
を加熱し、チップの表面に吸着したガス分子を追い出す
操作、いわゆるフラッシングが頻繁に必要となる。サー
マルフイールドエミッションの熱陰極では、フラッシン
グは不要であるが、やはり電子ビーム不安定さの原因と
なる。
【0009】一方、ベーキング温度が高すぎても、熱的
な歪みによる真空もれや、低融点部材からの汚染による
絶縁不良、真空放電、イオンポンプのマグネット部2
3,24の磁力の劣化による真空不良などを引き起こす
原因となる。また、電子銃下方の電磁レンズ部11や、
エアーロック装置25のOリング26などの真空内構成
部材からの放出ガスにも注意が必要である。電子銃より
下方では、必ずしも超高真空用部材や高融点部材が用い
られている訳ではないので、必要以上の高温化による放
出ガスで電子銃室までが悪影響を受ける恐れがある。
【0010】従来技術では、タイマーによりベーキング
時間を設定できるようになっているが、上述した各部の
適正温度に配慮した温度制御を行うベーキングはなされ
ていなかった。このため、各部分のべーキングに過不足
が生じ易かったり、電子銃室内の放出ガスの枯渇化に非
常に多大な時間と労力、エネルギーを費やすといった難
点があった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、上記した従来技術の欠点を無く
し、効率よく電界放出型電子銃室内の放出ガスを枯渇さ
せるための手段と方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、長時間安定に動作する電界放出型電子銃
を備えた粒子線装置を提供することをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では、加熱脱ガス
中の電子銃部及び電磁レンズ部の温度がそれぞれ所望の
数値範囲内になるよう、加熱脱ガス温度を制御すること
により前記目的を達成する。すなわち、本発明による粒
子線装置は、電界放出型電子銃を有する電子銃部と、電
子銃部に接続された電磁レンズ部と、電子銃部及び電磁
レンズ部を真空外部から加熱する加熱手段とを含む粒子
線装置において、電子銃部の温度を検出する電子銃部温
度検出手段と、電磁レンズ部の温度を検出する電磁レン
ズ部温度検出手段と、加熱脱ガス中に各温度検出手段に
よる検出温度がそれぞれ所定の範囲となるように加熱手
段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】電子銃部温度検出手段は電子銃部壁部の温
度を検出する第1の温度検出手段と電子銃部を排気する
排気部の温度を検出する第2の温度検出手段を含み、電
磁レンズ部温度検出手段は電磁レンズ部壁部の温度を検
出する第3の温度検出手段と電磁レンズ部を排気する排
気部の温度を検出する第4の温度検出手段を含み、第1
〜第4の温度検出手段による検出温度に対してそれぞれ
所定の温度範囲が設定されていることが好ましい。
【0014】各温度検出手段の取り付け場所としては例
えば、第1の温度検出手段を電子銃室外壁とし、第2の
温度検出手段をイオンポンプのマグネット近傍とし、第
3の温度検出手段を電子銃部との接続部近傍の電磁レン
ズ部外壁とし、第4の温度検出器をイオンポンプのマグ
ネット近傍とすることができる。各温度検出手段の検出
温度に対する温度範囲は、ベーキング効率と各部の耐熱
温度を考慮して決められる。また、電子銃部と電磁レン
ズ部を密閉するエアーロック部の温度を検出する温度検
出手段を設けてもよい。
【0015】電子銃部の真空度を検出する第1の真空度
検出手段と、電磁レンズ部の真空度を検出する第2の真
空度検出手段とをさらに備え、制御手段は電子銃部の真
空度が所定の範囲を外れた場合に加熱手段による加熱を
オフ又は弱め、所定の範囲内に入った場合に加熱手段に
よる加熱をオン又は強める機能を有するようにすると、
さらに有効な温度管理が可能である。
【0016】電子銃部を包囲する熱遮蔽手段を設ける
と、ベーキングの熱効率を上げることができる。この熱
遮蔽手段を強磁性材料で作製することで、磁気シールド
を兼用するようにしてもよい。電子銃室部の真空度及び
温度を記憶する記憶手段を備え、制御手段に加熱脱ガス
中の電子銃部の真空度及び温度が所定の範囲に一定時間
継続したら加熱手段による加熱脱ガスを停止する機能を
持たせると、最適のベーキング時間とベーキング温度で
加熱脱ガスを行うことができる。
【0017】電子銃部及び電磁レンズ部の温度及び真空
度の経時変化を表示する表示手段を備えることもでき
る。ベーキング時間、ベーキングのオン、オフ状態等を
合わせて表示してもよい。また、本発明の加熱脱ガス方
法は、電界放出型電子銃を有する電子銃部と、電子銃部
に接続された電磁レンズ部と、電子銃部及び電磁レンズ
部を真空外部から加熱する加熱手段とを含む粒子線装置
の加熱脱ガス方法において、電子銃部の温度及び電磁レ
ンズ部の温度がそれぞれ所定の温度範囲となるように加
熱手段を制御することを特徴とする。
【0018】電子銃部の温度及び電磁レンズ部の温度が
それぞれ所定の温度範囲となるように加熱手段を制御
し、電子銃部の真空度が所定の範囲から外れた場合に加
熱手段による加熱をオフ又は弱め、所定の範囲内に入っ
た場合に加熱手段による加熱をオン又は強めるようにし
てもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳述する。以下の図において、従来例を示す図
9中の部材と同一の部材には図9におけるのと同一の番
号を付して示す。図1は、本発明による電界放出型電子
銃を備えた粒子線装置の一例の構成概略図である。図1
において、針状陰極1、第1陽極2など、電子銃室12
の内部の構成部材は従来技術と同じであるが、電子銃上
部のフランジ部に温度検出器27を、電子銃室のイオン
ポンプIP1(1台で示したが、複数台取付ける場合も
ある)のマグネット部23に温度検出器28を、電子銃
室下方と電磁レンズ部間のボデー部に温度検出器29
を、電磁レンズ部11のイオンポンプIP2のマグネッ
ト部24に温度検出器30を、エアーロック装置25の
外側ボデー部に温度検出器31をそれぞれ設けている。
これらの温度検出器27,28,29,30,31は、
例えばサーミスタや熱電対で構成され、これらからの温
度検出信号a,b,c,d,eが加熱脱ガス温度制御装
置32に送られる。
【0020】制御装置32は、各温度検出器で検出され
た温度が、それぞれ所定の範囲にあればベーキングを継
続し、所定の範囲を超えた場合にはべーキング用電源1
4をOFFにしてベーキングを中断する。例えば、温度
検出器27の部位でのベーキング温度は、電子銃上部の
フランジ部の金属と碍子間の溶接温度や、真空封止して
いるメタルガスケットの耐熱性を考慮して300℃付近
に設定する。また、イオンポンプIP1,IP2に関して
は、マグネット部23,24の温度が通常300℃超え
るとマグネットが劣化するといわれていることと、イオ
ンポンプ用電源用コネクター(図示せず)の部分の耐熱
性を考慮して、温度検出器28,30の部位での加熱温
度上限を250℃に設定し、これを超えたら、ベーキン
グ用電源14がOFFとなるよう制御する。
【0021】電子銃室下方と電磁レンズ部間のボデー部
に関しては、真空封止部材や電磁レンズ部内のコイルの
耐熱温度を考慮して、温度検出器29の部位での加熱温
度上限を例えば120℃〜150℃に設定する。一方、
エアーロック装置25の構成部材である真空封止用Oリ
ング26からは、べーキング時に過度の放出ガスが電子
銃室側にいかないよう、温度検出器31の部位で、例え
ば80℃になるよう温度制御を行う。このように、各部
分の温度を制御することにより、ベーキング中の温度勾
配が適切に保たれ、電子銃室12の加熱脱ガスがスムー
ズに行えるようになる。
【0022】図2は、本発明による電界放出型電子銃を
備えた粒子線装置の他の例の構成概略図である。この例
の粒子線装置は、図1で説明した機能の他に、加熱脱ガ
ス温度制御装置32に、電子銃室イオンポンプIP1
らの真空度情報(イオン電流信号:図示せず)により、
電子銃室12の真空度がある所定の範囲(例えば、イオ
ンポンプIP1のイオン電流信号による真空度が5×1
-4〜7×10-4Pa)を超えた場合には、ヒータ15
への通電をOFFとし、所定の範囲内に入った場合には
ヒータ15への通電をONにするようにベーキング用電
源14を制御する機能を備えている。また、電磁レンズ
部11に関しても同様に、電磁レンズ部11の真空度が
ある所定の範囲(例えば、イオンポンプIP2のイオン
電流による真空度が8×10-4〜1×10-3Pa)を超
えた場合には、ヒータ18への通電をOFFとし、所定
の範囲内に入った場合にはヒータ18への通電をONに
するようにベーキング用電源14を制御する機能を備え
ている。
【0023】これにより、急激な温度上昇と過度の真空
度悪化による超高真空部品の変形、劣化、汚れ、イオン
ポンプ内放電によるイオンポンプの停止等の悪影響を防
ぐことができる。なお、各ヒータへの電源のON−OF
Fは、全て同時であっても、あるいは、電子銃部、電磁
レンズ部、エアーロック部の各々を個別に制御する方式
のどちらであってもかまわない。また、各ヒータの発熱
制御はベーキング用電源14のON−OFF制御に代え
て、真空度が所定の範囲を超えた場合にはヒータパワー
を下げ、所定の範囲内に入った場合にはヒータパワーを
上げるように、アナログ的にヒータパワーを加減するこ
とによって行っても良い。要は、各部の温度勾配と真空
度のバランスが適切となるよう制御されていればよい。
【0024】さらに、図2の実施の形態では、少なくと
も電子銃室12の周囲を外気から遮蔽するカバー33を
設けている。これにより、加熱ヒータ15からの熱が散
逸するのを防止し、効率よくベーキングを行うことがで
き、省エネルギー効果も得られる利点がある。なお、前
記遮蔽カバー33は、鉄又はパーマロイなどの薄い板を
用いて磁気シールドの役割も持たせるようにすれば、ベ
ーキング後にいちいち取外すことなく、電子ビームを取
出してSEM像観察等の操作に移ることが可能となる。
すなわち、加熱脱ガス時の省エネルギー効果と、外部磁
場妨害に対する磁気シールド効果を兼ね備えた遮蔽手段
を提供できる。
【0025】図3は、本発明による電界放出型電子銃を
備えた粒子線装置の他の例の構成概略図である。この例
の粒子線装置は、図1、図2に示した装置にさらに、少
なくとも電子銃室12の真空度と温度を記憶する手段を
備え、加熱脱ガス中の電子銃室12が、所定の温度範囲
と所定の真空度範囲に一定時間継続したら、自動的に電
子銃室12の加熱脱ガスを停止するように構成したもの
である。例えば、電子銃上部のフランジ部の温度検出器
27での温度が300℃、電子銃室12のイオンポンプ
IP1が2×10-5Pa以下、電磁レンズ部11のイオ
ンポンプIP2が5×10-5Pa以下で、各々4時間継
続したら、ベーキング用電源14をOFFとするよう前
記制御回路32を動作させるようにしたものである。こ
れにより、自動的に最適のベーキング時間とべーキング
温度で電子銃室12の加熱脱ガスが行えるようになる。
【0026】さらに、図4と図5に示すように、ベーキ
ング時間とべーキング温度の関係、及びベーキング時間
と真空度の関係を、記憶装置34を介して表示装置35
に表示するようにすれば、操作者は、随時このようなベ
ーキング状態をモニターすることができるだけでなく、
メモリーさせたデータをいつでも呼び出して表示させ、
記録を調べることが可能となる。
【0027】なお、図4及び図5は、電子銃部、電磁レ
ンズ部及びイオンポンプIP1,IP2が室温で排気され
ている状態からベーキングをスタートしたときの、各温
度検出器27,28,29,31の経時的な温度変化
a,b,c,e(dはbとほぼ同じなので、この例では
表示していない)とイオンポンプIP1,IP2の真空度
変化を表示した例である。これは、例えば停電後にイオ
ンポンプを再起動させたあとや、ベーキング不足あるい
は室温の上昇等で、電子銃室12の真空度が悪くなった
ため、ベーキングを行う必要が生じた場合の表示例であ
る。真空度の変化は、イオンポンプIP1,IP2のイオ
ン電流v,wの変化で表示してあってもよく、また、別
途設けた真空計(図示せず)からの信号を表示してもよ
い。
【0028】次に、図6に示した本発明による電界放出
型電子銃を備えた粒子線装置の他の例の構成概略図、図
7に示した温度検出器の検出温度変化と真空度変化の表
示例、及び図8のフローチャートを用いて本発明の他の
実施の形態を説明する。この例の粒子線装置は、図3で
説明した機能の他に、イオンポンプによる排気の前に行
う粗引き排気の段階からのベーキングによる温度と真空
度の変化も表示できるように機能を付加したものであ
る。
【0029】図6において、ロータリーポンプRP、タ
ーボ分子ポンプTMP、電子銃室予備排気バルブV
1、電磁レンズ部予備排気バルブVA2、エアロック室
予備排気バルブVA3、予備排気系封止バルブVA4等か
ら成る粗引き手段により、まずバルブVA1,VA2,V
3,VA4を開いてロータリーポンプRPで10Pa台
に予備排気する(図8のステップ11)。次いで、ステ
ップ12においてターボ分子ポンプTMPに切り替え、
2×10-4Paまで粗引きした後、ステップ13におい
てベーキング用電源14をONにする。粗引き中の真空
度変化は、予備排気管42のポートに取付けた真空ゲー
ジ(例えば電離真空計ゲージ)43と、真空計コントロ
ーラ44で検出している。なお、粗引き用ポンプとして
は、ターボ分子ポンプTMPの代わりに、油拡散ポンプ
や、ソープションポンプ、クライオポンプ、あるいはこ
れらを組合わせた構成であってもよい。
【0030】図7は、ターボ分子ポンプTMPで粗引き
中にベーキング用電源14をONにした時点からの各温
度検出器27,28,29,31の検出温度変化a,
b,c,e(dはbとほぼ同じなので、この例では表示
していない)と、真空度変化v,w及びベーキングのO
N−OFFを表示装置35に表示した例を示している。
これらの表示は、表示装置35の一部に、例えば、パー
ソナルコンピュータ(図示せず)のディスプレイを用い
て表示することができる。
【0031】ステップ13におけるベーキング用電源1
4のON後、ステップ14において各部の温度を制御す
るとともにそれらの温度及び真空度をモニターし、その
温度変化及び真空度変化を表示装置35に表示する。温
度上昇とともに真空計コントローラ44で検出される真
空度は悪くなるが、数時間後には、ほぼ一定値に達す
る。ステップ15において、各部の温度と真空度がある
範囲に一定時間落ち着いたと判定されたら、ステップ1
6に進んでベーキング電源14をOFFにし、イオンポ
ンプが起動しやすいように電子銃室12をしばらく冷や
してから、ステップ17に進んでイオンポンプIP2
IP1に切替える(バルブVA1,VA2,VA3,VA4
は閉じる)。
【0032】図7に示すように、イオンポンプIP2
IP1の起動時はイオンの励起でいったん真空度は悪く
なるが、すぐに回復し、次第に良くなる。イオンポンプ
に切替えてからの真空度の表示は、イオンポンプのイオ
ン電流v,wを検出することにより、IP1,IP2各々
について行えるようになる(ステップ18)。そしてス
テップ19において、ある所定の真空度(例えば、IP
1≦1×10-7Pa,かつ、IP2≦2×10-7Pa)に
達したと判定されたら、ステップ20に進んでベーキン
グ用電源14を再びONにし、イオンポンプIP1,I
2で本引きしながらのベーキングを行う。
【0033】ステップ21では各部の温度を制御すると
ともに、それらの温度及び真空度をモニターして表示装
置35に表示する。温度検出器27,28,29,31
で検出される温度a,b,c,eは、再び上昇し、ある
一定の温度で各々平衡状態となる。一方、真空度v,w
の方は、ベーキング温度の上昇とともに悪くなるが、や
がて平衡に達し、真空内構成部品の放出ガスが枯れてく
るに従い、イオンポンプによる排気が優勢となって、真
空度は良くなる。ステップ22において、ある所定の真
空度、例えば、イオンポンプIP1による真空度vが2
×10-5〜1×10-5Pa、IP2による真空度wが3
×10-5〜2×10-5Paに達したと判定されたら、ス
テップ23に進んでベーキング用電源14をOFFにす
る。その後は、ステップ24において、検出した各部の
温度と真空度を表示装置35に表示し続ける。
【0034】これらの手順で、ロータリーポンプRP、
ターボ分子ポンプTMP、イオンポンプIP2,IP1
の切替えは、通常、手動で行うが、コンピュータプログ
ラムにより自動的に行えるようにすることも可能であ
る。なお、本発明は電界放出型電子銃を備えたSEMに
限定されるものではなく、電界放出型電子銃を備えた全
ての粒子線装置及びその類似装置に適用できる。例え
ば、電界放出型電子銃を備える透過形電子顕微鏡、電子
線描画装置用や、走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡
などと複合化された粒子線装置に適用しても同様の効果
を奏することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
効率よく電界放出型電子銃室内の放出ガスを枯渇させる
ための手段と方法を提供することができる。また、長時
間安定に動作する電界放出型電子銃を備えた粒子線装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電界放出型電子銃を備えた粒子線
装置の一例の構成概略図。
【図2】本発明による電界放出型電子銃を備えた粒子線
装置の他の例の構成概略図。
【図3】本発明による電界放出型電子銃を備えた粒子線
装置の他の例の構成概略図。
【図4】ベーキング時間とべーキング温度の関係の一例
を示す図。
【図5】ベーキング時間と真空度の関係の一例を示す
図。
【図6】本発明による電界放出型電子銃を備えた粒子線
装置の他の例の構成概略図。
【図7】べーキング温度の経時変化及び真空度の経時変
化の表示例を示す図。
【図8】ベーキングの手順例を示すフローチャート。
【図9】従来例による電界放出型電子銃の概略構成図。
【符号の説明】
1…針状陰極、2…第1陽極、3…第2陽極、4…高電
圧電源、5…電子、6…第1陽極孔、7…高電圧電源V
0、9…第2陽極孔、10…電子ビーム、11…電磁レ
ンズ部、12…電子銃室、14…べーキング用電源、1
5…ヒータ、16…ヒータ、18…ヒータ、19…ヒー
タ、20…ヒータ電源、21…内部ヒータ、22…フラ
ッシング装置、23,24…イオンポンプのマグネット
部、25…エアーロック装置、26…Oリング、27〜
31…温度検出器、32…加熱脱ガス温度制御装置、3
3…遮蔽カバー、34…記憶装置、35…表示装置、4
2…予備排気管、43…真空ゲージ、44…真空計コン
トローラ、IP1…イオンポンプ、IP2…イオンポン
プ、RP…ロータリーポンプ、TMP…ターボ分子ポン
プ、VA1…電子銃室予備排気バルブ、VA2…電磁レン
ズ部予備排気バルブ、VA3…エアロック室予備排気バ
ルブ、VA4…予備排気系封止バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永瀬 昭仁 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 宮本 亮一 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 檜山 三郎 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 福原 悟 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 薗部 信之 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 小久保 滋 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 新田 久雄 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界放出型電子銃を有する電子銃部と、
    前記電子銃部に接続された電磁レンズ部と、前記電子銃
    部及び前記電磁レンズ部を真空外部から加熱する加熱手
    段とを含む粒子線装置において、 前記電子銃部の温度を検出する電子銃部温度検出手段
    と、前記電磁レンズ部の温度を検出する電磁レンズ部温
    度検出手段と、加熱脱ガス中に各温度検出手段による検
    出温度がそれぞれ所定の範囲となるように前記加熱手段
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とする粒子線
    装置。
  2. 【請求項2】 前記電子銃部温度検出手段は前記電子銃
    部壁部の温度を検出する第1の温度検出手段と前記電子
    銃部を排気する排気部の温度を検出する第2の温度検出
    手段を含み、前記電磁レンズ部温度検出手段は前記電磁
    レンズ部壁部の温度を検出する第3の温度検出手段と前
    記電磁レンズ部を排気する排気部の温度を検出する第4
    の温度検出手段を含み、前記第1〜第4の温度検出手段
    による検出温度に対してそれぞれ所定の温度範囲が設定
    されていることを特徴とする請求項1記載の粒子線装
    置。
  3. 【請求項3】 前記電子銃部の真空度を検出する第1の
    真空度検出手段と、前記電磁レンズ部の真空度を検出す
    る第2の真空度検出手段とをさらに備え、前記制御手段
    は前記電子銃部の真空度が所定の範囲を外れた場合に前
    記加熱手段による加熱をオフ又は弱め、所定の範囲内に
    入った場合に前記加熱手段による加熱をオン又は強める
    機能を有することを特徴とする請求項1記載の粒子線装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電子銃部を包囲する熱遮蔽手段を設
    けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の粒子線
    装置。
  5. 【請求項5】 前記熱遮蔽手段は、磁気シールドを兼用
    することを特徴とする請求項4記載の粒子線装置。
  6. 【請求項6】 前記電子銃室部の真空度及び温度を記憶
    する記憶手段を備え、前記制御手段は加熱脱ガス中の前
    記電子銃部の真空度及び温度が所定の範囲に一定時間継
    続したら前記加熱手段による加熱脱ガスを停止する機能
    を有することを特徴とする請求項3、4又は5記載の粒
    子線装置。
  7. 【請求項7】 前記電子銃部及び前記電磁レンズ部の温
    度及び真空度の経時変化を表示する表示手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項記載の
    粒子線装置。
  8. 【請求項8】 電界放出型電子銃を有する電子銃部と、
    前記電子銃部に接続された電磁レンズ部と、前記電子銃
    部及び前記電磁レンズ部を真空外部から加熱する加熱手
    段とを含む粒子線装置の加熱脱ガス方法において、 前記電子銃部の温度及び前記電磁レンズ部の温度がそれ
    ぞれ所定の温度範囲となるように前記加熱手段を制御す
    ることを特徴とする粒子線装置の加熱脱ガス方法。
  9. 【請求項9】 電界放出型電子銃を有する電子銃部と、
    前記電子銃部に接続された電磁レンズ部と、前記電子銃
    部及び前記電磁レンズ部を真空外部から加熱する加熱手
    段とを含む粒子線装置の加熱脱ガス方法において、 前記電子銃部の温度及び前記電磁レンズ部の温度がそれ
    ぞれ所定の温度範囲となるように前記加熱手段を制御
    し、前記電子銃部の真空度が所定の範囲から外れた場合
    に前記加熱手段による加熱をオフ又は弱め、所定の範囲
    内に入った場合に前記加熱手段による加熱をオン又は強
    めることを特徴とする粒子線装置の加熱脱ガス方法。
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