JP2000195454A - 電子線装置 - Google Patents
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Abstract
えた電子線装置を提供する。 【解決手段】 電子銃室1とその下方の電磁レンズ部2
を真空的に仕切るための仕切り板29を設ける。仕切り
板29は、電子銃と電磁レンズの光軸に対して随時移動
可能とする。これにより、従来長時間かかっていた粒子
線装置全体のベーキング時間を短縮し、効率化するとと
もに、電磁レンズ室の真空度劣化に伴うノイズ混入や電
子ビームの不安定を防止し、S/Nのよい走査像を得
る。
Description
り、特に走査電子顕微鏡や電子線描画装置に用いるに好
適な電界放出型電子銃を備えた電子線装置に関する。
熱電子銃に比較して極めて高輝度かつ小さい電子源を有
するため、電子顕微鏡や電子線描画装置等の電子線装置
に用いるとその性能は飛躍的に向上する。特に最近は、
走査形電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以
下SEMと略す)の電子銃に用いられ、超高分解能SE
Mとして威力を発揮している。図7は、従来のショット
キーエミッション(Schottky Emission)タイプの電界
放出型電子銃を備えた粒子線装置の電子銃部1と電磁レ
ンズ部2の概略構成図である。電子銃部1は、電子銃室
3と、高圧導入碍子4及び各電極とイオンポンプIP1
等から成る。
出型電子銃は、主として針状陰極(チップ)6、サプレ
ッサ電極7、第1陽極8、第2陽極9等より成る。針状
陰極6と第1陽極8間には、引出し電圧V1を印加し、
この電界により針状陰極6から電子11を放出せしめ
る。これら電子11の一部は第1陽極孔12を通過し、
針状陰極6と第2陽極9との間に印加された加速電圧V
0によって加速される。なお、第2陽極9はアースEと
同電位になっている。また、サプレッサ電極7は、針状
陰極6のフィラメントを加熱電源Vfで加熱することに
よって放出される不要な熱電子を抑制するための電極で
ある。これに負のサプレッサ電圧Vsが印加される。
1陽極8と第2陽極9により形成される静電レンズ作用
により第2陽極孔17を通過して下方に収束される電子
ビーム18となる。この電子ビーム18は、一般には静
電レンズ下方に付設された電磁レンズ19により、所望
の位置に焦点を結ぶように構成される。このような構成
において、電子銃室3は、通常、イオンポンプIP1で
10-7Pa以下の真空度(圧力)に維持される。また、
電磁レンズ部2の電磁レンズ室20は、イオンポンプI
P2で10-6Pa以下の真空度(圧力)に維持されてい
る。なお、電子銃部1のイオンポンプは1台に限らず、
複数台設けられている場合もあるが、ここでは1台のみ
で構成されている場合を例にとり説明する。
は、最終的に到達真空度を得る排気過程で、ベーキング
用電源22,23と加熱ヒータ24,25等により電子
銃室3、電磁レンズ室20及び各イオンポンプIP1,
IP2の加熱脱ガス(ベーキング)が行われる。従来技
術では、このベーキングは電子銃室3、電磁レンズ室2
0及び各イオンポンプIP1,IP2とも同時に行って
いた。ところが、ベーキングを終了して数日経つと、電
磁レンズ部2の真空度は次第に悪くなり、そのまま放置
したり、室温が高くなると、2桁以上も悪くなることが
ある。これは、電子銃部1が放出ガスのできるだけ少な
い超高真空用部材で構成されているのに対し、電磁レン
ズ部2は、必ずしもすべて超高真空用部材を使用してい
る訳ではないことによる。例えば、電磁レンズ下方のエ
アーロック装置26にはOリング27を使用するなど、
機能性やコストも配慮した構成部材を使用している。ま
た、これらの構成部材からの放出ガスだけでなく、エア
ーロック装置26下方より流入してくるガスも加わるの
で、電磁レンズ室20の真空劣化は電子銃室3よりずっ
と早くなる。
排気のバランスが崩れ、電子銃室3にも影響を与える。
例えば、針状陰極6の表面にガスが吸着して電子銃の輝
度の低下や電子ビームが不安定になる原因となる。ある
いは、電子ビームを出している間に高圧放電を生じ、針
状陰極6が破損する原因ともなる。さらに、電磁レンズ
室20の真空劣化によりイオンポンプIP2からのイオ
ンの散乱が増大し、電磁レンズ下方の試料室にまで侵入
して、SEM像にノイズを発生させる原因となることが
ある。このため、従来技術では、電磁レンズ部2の真空
度がある所定の値、例えば7×10-5Paより悪くなっ
たら、電子銃部1と電磁レンズ部2を同時にベーキング
し、真空度を回復させていた。
電磁レンズ部を同時にベーキングする方法では、いった
ん電子銃からの電子ビーム出しを中断しなければならな
い。ショットキーエミッションタイプの電子銃の場合
は、電子ビーム出しを中断すると、再度の電子ビーム出
しの際、安定するのに長時間を要する場合がある。ま
た、陰極を加熱しない、いわゆるコールドエミッション
(冷陰極)タイプの電界放出型電子銃では、ベーキング
後に陽極表面からの放出ガスを徹底的に枯渇させないと
チップノイズや電子ビームの経時変化が大きくなるとい
った難点がある。いずれの場合も、電子銃部と電磁レン
ズ部を同時にベーキングすることによる時間的なロスは
非常に大きいという問題があった。
の欠点を無くし、効率よく電磁レンズ室の真空度を回復
させるための手段と方法を提供することにある。また、
本発明の他の目的は、長時間安定に動作する電界放出型
電子銃を備えた電子線装置を提供することにある。
ために、本発明では、電界放出型電子銃とその下方の電
磁レンズ部とを真空的に仕切るための手段を設ける。こ
の仕切り手段は、電子銃と電磁レンズの光軸に対して随
時移動可能となるよう構成する。仕切り手段は、少なく
とも1個の絞り孔を有する絞りを兼備したり、電子銃か
らの電子ビームを検出できる構成とし、電子流検出器と
しての機能も付加することができる。これにより、従来
長時間かかっていた電子線装置全体のベーキング時間を
短縮し、効率化するとともに、電磁レンズ室の真空度劣
化に伴うノイズ混入や、電子ビームが不安定になる現象
を防止し、S/Nのよい走査像が得られるようにするこ
とができる。
出型電子銃を収容する電子銃室と、その下方に設けられ
た電磁レンズを収容する電磁レンズ室と、電子銃室を真
空排気する第1のイオンポンプと、電磁レンズ室を真空
排気する第2のイオンポンプと、電子銃室及び第1のイ
オンポンプを加熱脱ガスする手段と、電磁レンズ室及び
第2のイオンポンプを加熱脱ガスする手段とを備えた電
子線装置において、電子銃室と電磁レンズ室との間を真
空的に仕切る仕切り手段を設けたことを特徴とする。
兼ね備えることができ、また、電子銃からの電子流を検
出する手段を兼ね備えることができる。仕切り手段は、
真空外より電子線の光軸を横切る方向の複数位置に移動
可能とするのが好ましい。前記複数位置は、封止位置、
絞り位置等に対応する。また、電磁レンズ室のイオンポ
ンプ側にイオンポンプからのイオンを遮蔽する手段を設
けることができる。このイオン遮蔽手段は、イオンポン
プの排気コンダクタンスをあまり低下させることなくイ
オンポンプからの浮遊イオンを遮蔽することができるも
のであり、真空状態が良いときにはイオンポンプの排気
コンダクタンスが最大となる位置に退避可能なように可
動に取り付けられているのが好ましい。
電界放出型電子銃を収容する電子銃室と、その下方に設
けられた電磁レンズを収容する電磁レンズ室と、電子銃
室を真空排気する第1のイオンポンプと、電磁レンズ室
を真空排気する第2のイオンポンプと、第2のイオンポ
ンプを加熱脱ガスする手段とを備えた電子線装置の脱ガ
ス方法において、電子銃室と電磁レンズ室との間を真空
的に仕切り、電子銃室とは独立に第2のイオンポンプを
加熱脱ガスすることを特徴とする。
出された電子線をイオンポンプで真空排気された空間を
通して試料に照射する際のイオンポンプからの浮遊イオ
ンの影響を検出する方法において、イオンポンプの吸入
側に設けられたイオン遮蔽手段によるイオン遮蔽能力を
変化させたとき試料に流れる試料電流の変動を検出する
ことを特徴とする。
施の形態を詳述する。以下の図において、図7と同一部
材を意味する部分には、図7と同一の番号を付して示
す。図1は、本発明による電子線装置の一実施の形態を
示す構成概略図である。図1において、針状陰極6、第
1陽極8など、電子銃室3の内部の構成部材は図7に示
した従来技術と同じであるが、本実施の形態では、電子
銃部1と電磁レンズ部2の間を真空的に仕切ることので
きる仕切り装置28を設けている。仕切り装置28は、
電子銃室3の下面(すなわち電磁レンズ19の上面)に
位置し、電子銃室3の下面をスライドして電子銃と電磁
レンズの中心軸すなわち光軸上に真空外部からセットで
きるようになっている。この仕切り装置28の先端部の
仕切り板29は、光軸の開口部30をふさぐ形で電子銃
下面側と接触し、開口部30の排気コンダクタンスが実
質的にほとんど無視できるくらいに小さくなるよう作用
する(必ずしも完全に真空的に遮断されていなくてもよ
い)。
室20の間の開口部30をふさぐ位置に移動することに
より、電磁レンズ部2のイオンポンプIP2をベーキン
グ電源23でベーキングをした際、電磁レンズ室20の
真空度が悪化しても電子銃室3へはほとんど影響を与え
ないようにすることができ、電子銃室3は電子ビームを
出したまま、安定に維持することができる。また、仕切
り板29は、十分脱ガスされた部材を使用することで、
電子ビーム照射を受けても、放出ガスによる電子銃室3
への影響はほとんどないようにすることができる。
IP2との間の熱遮蔽板31は、イオンポンプIP2の
みを単独でベーキングした場合に、イオンポンプIP1
側へ熱が伝わってイオンポンプIP1の真空度が悪くな
るのを防ぐためのものである。イオンポンプIP1とイ
オンポンプIP2の間が十分離れていて熱伝導を無視で
きるならば、この熱遮蔽板31はなくてもよい。
の各々の真空度が所定の範囲内に達していれば、仕切り
装置28を光軸上から離し、電子ビーム18が電磁レン
ズ19の下方に届くようにする。SEM像を観察する場
合は、エアーロック装置26を開け、その下方の対物レ
ンズ32で試料室33に置かれた試料34の上に電子ビ
ーム18をフォーカスさせる。このフォーカスされた電
子ビームを偏向コイル35と走査電源36により試料面
上で走査するとともに、試料34から発生した2次電子
37などの信号を電子信号検出器38で検出し、信号増
幅器39で増幅する。この信号を映像信号として陰極線
管(Cathode Ray Tube、以下CRTと略す)40に送
り、CRT40上でSEM像として観察する。
キング処理のフローチャートである。まず、仕切り装置
28を光軸上にセットする(S11)。この仕切り装置
28のセッティングは真空外部から手動で行ってもよい
し、あるいは自動的にセットできるようになっていても
よい。この操作により、光軸の開口部30を仕切り装置
28で真空的に遮断し、開口部30の排気コンダクタン
スが実質上ほとんど無視できるくらいに小さくなるよう
にする(S12)。次に、電磁レンズ部2のイオンポン
プIP2をベーキング電源23でベーキング開始する
(S13)。ベーキング時間はタイマー等により適宜設
定することができる。こうして、イオンポンプIP2の
ベーキングが行われる(S14)。このとき、イオンポ
ンプIP2の真空度はベーキングにより悪くなるが、あ
る時点で平衡に達する。その後、イオンポンプIP2の
ベーキングを終了する(S15)。ベーキング終了時点
は前述のようにタイマーで決定してもよいし、あるいは
真空度の変化や平衡点を検出して終了するようにしても
よい。続いて、イオンポンプIP2の冷却を待つ(S1
6)。
に達しているか否かを判定する(S17)。ステップ1
7の判定がNOの場合には、再びステップ13に戻って
イオンポンプIP2をベーキングする。ステップ17の
判定がYESの場合には次に進んで、仕切り装置28を
光軸上から離す(S18)。これによって、電子ビーム
18が電磁レンズ19の下方に届くようになる。次に、
エアーロック装置26を開けてベーキング処理を完了す
る(S19)。この後は、SEM像観察のための操作に
移ることになる。
施の形態を示す構成概略図である。本実施の形態では、
図1で示した仕切り装置28の機能の他に、仕切り板2
9の先端に少なくとも1個の絞り孔を有する薄膜上の絞
り41を付加している。これにより、電子銃からの電子
ビームを制限し、散乱電子を少なくすることができるよ
うになる。また、仕切り板29には、電子銃からの電子
ビームを受ける穴(ファラデーカップ用の穴)が設けら
れており、大気圧側で電流計42及びアースEに接続し
て電流量を測定できるようになっている。
に設けられている回転可能な遮蔽板43は、イオンポン
プIP2からの+イオン44や−イオン45を遮蔽する
ためのものである。電磁レンズ室20の真空度が悪化す
ると、イオンポンプIP2からのイオンが増大し、浮遊
イオンの散乱により一部は試料室33にも到達して、S
EM像のS/N(信号対ノイズの比)を低下させたり、
電子ビーム照射時の雑音の原因となる。例えば、排気能
力20L/sのイオンポンプIP2の真空度が通常使用
時5×10-6Paで、真空悪化により7×10-5Paに
なったとすると、市販されているイオンポンプにより多
少異なるが、イオンポンプIP2内のイオン電流は約2
0倍以上も増大する。これらのイオンの一部が、散乱に
より試料34や電子信号検出器38に到達すると、S/
Nを著しく低下させたり、SEM像では不規則なスジ状
のノイズになることがある。
子銃直下の電子流を検出するとともに、試料34上での
照射電流または吸収電流を試料電流計46で検出して、
各々の変動分を比較することによりイオンポンプIP2
からの浮遊イオンの影響を判断することができる。イオ
ンポンプIP2からのイオンの影響が認められれば、前
記遮蔽板43をイオンの影響が少なくなるように回転す
る。この回転は、大気圧側から手動で行ってもよいし、
あるいは真空側で電磁的に制御できるようになっていて
もよい。もしそれでもイオンの影響が大きければ、イオ
ンポンプIP2のベーキングを行うとともに、前記仕切
り装置28を光軸上にセットして電子銃室3と電磁レン
ズ室20の間を真空的に遮断する。ただし、前述したよ
うに、電子銃室3と電磁レンズ室20は完全に遮断され
ていなくてもよい。
ポンプIP2からの浮遊イオンの影響を検出するために
用いることもできる。すなわち、遮蔽板43をイオンポ
ンプIP2からの浮遊イオンを遮蔽できる位置(閉位
置)と遮蔽できない位置(開位置)に交互に移動し(イ
オン遮蔽能力を変化させ)、そのとき試料電流計46に
流れる試料電流の変化を観察する。遮蔽板43が閉位置
にあるときと開位置にあるときとで試料電流が変化する
ということは、イオンポンプIP2からの浮遊イオンが
試料像に影響を与えていることを意味し、この情報はイ
オンポンプIP2をベーキングする時期を決定するため
の判断材料として利用することができる。
33からのガス流入、電磁レンズ室20内の構成部材の
放出ガス、Oリングを使用している場合はOリングから
の透過ガス、室温の上昇などによってもたらされるもの
であるが、実験によると大体数時間のベーキングで電磁
レンズ室20を所定の真空度(例えば、5×10-6Pa
以下)に復帰させることが可能である。電磁レンズ部2
の真空度をできるだけ良くすることは、S/Nの改善に
とって非常に重要である。本実施の形態では、イオンポ
ンプIP2からのイオンを遮蔽するとともに、必要に応
じてイオンポンプIP2のベーキングを効率的に実施
し、ノイズの少ない試料照射電流を得ることができる。
分をより詳しく説明するための構成概略図である。同図
において電子銃下面の開口部30に設けられた受け部4
7に仕切り装置28の仕切り板29が相対し、両者の対
向面にシール材48が接触している。シール材48は、
例えば十分に脱ガスされたフッ素ゴムあるいはポリイミ
ド樹脂等のOリング状のシール材であって、電気的絶縁
と真空シールの役割を兼ねている。仕切り板29の内面
は電子銃からの電子流を検出できるよう深穴があけられ
ており、ファラデーカップとしての役割を持つ。また、
仕切り板29の側面には少なくとも1個の孔を有する薄
膜状の絞り板41とこれを保持する絞りホルダー49が
取り付けられている。この反対側の側面には、絶縁軸棒
50と移動軸棒51が接続されている。移動軸棒51に
はベローズ52が溶接され、調整つまみ53により仕切
り板29や絞り板41を光軸に対して移動可能なように
なっている。
れた電子流は、リード線54及び電流導入端子55を介
して、大気圧側で電流計42に接続して測定できるよう
になっている。なお、仕切り装置28全体は電磁レンズ
部2に取付け取外し可能になっている。図5は、本実施
の形態におけるベーキング処理の一例のフローチャート
である。まず、イオンポンプIP2側の遮蔽板43を、
イオンポンプIP2からのイオンを遮蔽する位置と遮蔽
しない位置とに回転させる(S21)。この状態で、試
料電流計46で試料電流の変動を測定し、イオンポンプ
IP2からのイオンの影響をチェックする(S22)。
次に、ステップ22で測定された試料電流計46の変動
分が仕切り装置28の絞り41で検出される電流の変動
分より大きいかどうか判定する(S23)。変動分は、
各々の検出電流の変動率で比較するとよい。遮蔽板43
を回転させたときの試料電流計46の変動分が仕切り装
置28の絞り41で検出される電流の変動分より小さい
ときは、イオンポンプIP2からのイオンの影響が小さ
いと判断されるので処理を終了する。
の絞り41で検出される変動分より大きいときは、次の
ステップ24に進み、図2のステップ13〜ステップ1
9までの処理を実行し、イオンポンプIP2をベーキン
グする。図5に示した処理が終了した後、SEM像観察
のための操作に移る。図6は、本発明による電子線装置
の他の実施の形態を示す構成概略図である。この実施の
形態では、電子銃室3と電磁レンズ室20との間の差動
排気を効率的に維持するために、電子銃の下方に中間室
56設け、これにイオンポンプIP3、ベーキング用電
源58、加熱ヒータ59等を取り付け、仕切り装置60
もこの中間室に取付けた。仕切り装置60の構成は図4
で示したものとほぼ同じであるが、本実施の形態では、
中間室側の開口部61で仕切り板62とシール材63が
スライドし、重力に逆らわない形になるので、構造的に
は幾分単純化できる。
ンタイプの電子銃に限定されるものではなく、例えば、
冷陰極電界放出型電子銃を備えた電子線装置及びその類
似装置にも適用できる。また、SEM用の電子線装置に
限定されるものではなく、例えば、透過形電子顕微鏡、
電子線描画装置や、走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微
鏡などとの複合形装置に使用される電子線装置にも適用
しうる。
電界放出型電子銃と電磁レンズ部を有する電子線装置に
おいて、効率良く電磁レンズ室の真空度を回復させる手
段と方法を提供することができる。また、SEM像や照
射電子線に混入するノイズを極力少なくする手段を提供
することができる。さらに、長時間安定に動作する電界
放出型電子銃を備えた電子線装置を提供することができ
る。
概略図。
ーチャート。
成概略図。
ローチャート。
成概略図。
高圧導入碍子、6…針状陰極(チップ)、7…サプレッ
サ電極、8…第1陽極、9…第2陽極、11…電子、1
2…第1陽極孔、17…第2陽極孔、18…電子ビー
ム、19…電磁レンズ、20…電磁レンズ室、22,2
3…ベーキング用電源、24,25…加熱ヒータ、26
…エアーロック装置、27…Oリング、28…仕切り装
置、29…仕切り板、30…開口部、31…熱遮蔽板、
32…対物レンズ、33…試料室、34…試料、35…
偏向コイル、36…走査電源、37…2次電子、38…
電子信号検出器、39…信号増幅器、40…陰極線管
(CRT)、41…絞り、42…電流計、43…遮蔽
板、44…+イオン、45…−イオン、46…試料電流
計、47…受け部、48…シール材、49…絞りホルダ
ー、50…絶縁軸棒、51…移動軸棒、52…ベロー
ズ、53…調整つまみ、54…リード線、55…電流導
入端子、56…中間室、58…ベーキング用電源、59
…加熱ヒータ、60…仕切り装置、61…開口部、62
…仕切り板、63…シール材、E…アース、IP1,I
P2,IP3…イオンポンプ、V1…引出し電圧、V0…
加速電圧、Vf…フィラメント加熱電源、Vs…サプレ
ッサ電圧
Claims (7)
- 【請求項1】 電界放出型電子銃を収容する電子銃室
と、その下方に設けられた電磁レンズを収容する電磁レ
ンズ室と、前記電子銃室を真空排気する第1のイオンポ
ンプと、前記電磁レンズ室を真空排気する第2のイオン
ポンプと、前記電子銃室及び前記第1のイオンポンプを
加熱脱ガスする手段と、前記電磁レンズ室及び前記第2
のイオンポンプを加熱脱ガスする手段とを備えた電子線
装置において、 前記電子銃室と前記電磁レンズ室との間を真空的に仕切
る仕切り手段を設けたことを特徴とする電子線装置。 - 【請求項2】 前記仕切り手段は、少なくとも1個の絞
り孔を兼ね備えていることを特徴とする請求項1記載の
電子線装置。 - 【請求項3】 前記仕切り手段は、電子銃からの電子流
を検出する手段を兼ね備えていることを特徴とする請求
項1又は2記載の電子線装置。 - 【請求項4】 前記仕切り手段は、電子線の光軸を横切
る方向に移動可能であることを特徴とする請求項1,2
又は3記載の電子線装置。 - 【請求項5】 前記電磁レンズ室のイオンポンプ側にイ
オンポンプからのイオンを遮蔽する手段を設けたことを
特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の電子線装
置。 - 【請求項6】 電界放出型電子銃を収容する電子銃室
と、その下方に設けられた電磁レンズを収容する電磁レ
ンズ室と、前記電子銃室を真空排気する第1のイオンポ
ンプと、前記電磁レンズ室を真空排気する第2のイオン
ポンプと、前記第2のイオンポンプを加熱脱ガスする手
段とを備えた電子線装置の脱ガス方法において、 前記電子銃室と前記電磁レンズ室との間を真空的に仕切
り、前記電子銃室とは独立に前記第2のイオンポンプを
加熱脱ガスすることを特徴とする電子線装置の脱ガス方
法。 - 【請求項7】 電界放出型電子銃から放出された電子線
をイオンポンプで真空排気された空間を通して試料に照
射する際のイオンポンプからの浮遊イオンの影響を検出
する方法において、 前記イオンポンプの吸入側に設けられたイオン遮蔽手段
によるイオン遮蔽能力を変化させたとき試料に流れる試
料電流の変動を検出することを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37383598A JP3714810B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 電子線装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP37383598A JP3714810B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 電子線装置 |
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JP3714810B2 JP3714810B2 (ja) | 2005-11-09 |
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ID=18502841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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