JP2006190578A - 低真空走査型電子顕微鏡を用いた炭素系材料の微細加工方法とその装置 - Google Patents

低真空走査型電子顕微鏡を用いた炭素系材料の微細加工方法とその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 炭素系材料に対してナノメートルレベルの超微細加工を、その場で確実に確認して加工操作を行い得るようにした、炭素系材料の信頼性に富んだ超微細加工方法を提供する。
【解決手段】 走査型電子顕微鏡を用い、電子顕微鏡を差動排気機構によって、真空度、雰囲気ガスを自在に調整可能とし、電子線を照射することによって被検体炭素材料を高真空下で高分解能に観察することができるとともに、加工の際には、高真空を低真空に切換えて、炭素材料に電子線を照射し、プラズマイオンによって電子線照射された限定された帯電領域をスパッターあるいは酸化燃焼させ、加工領域をナノメートルからミクロンの広範な領域に適宜調整することによって、超微細加工を行い得るようにした。
【選択図】 図1a

Description

本発明は、カーボンナノチューブ(以下CNTと呼ぶ)、ダイヤモンド、黒鉛などの炭素系材料の微細加工方法に関する。詳しくは、電子顕微鏡を用いた黒鉛などの炭素系材料のナノメートルスケールからミクロンスケールレベルのエッチングないしは切断状態をその場で確認しながら加工することのできる、加工方法に関する。
さらに詳しくは、この加工方法は、前記電子顕微鏡内を、オリフィスあるいは排気弁と排気ポンプからなる差動排気室によって、電子銃の置かれた電子線出射室と炭素材料が設置された試料室とを分け、試料の状態を観察、確認するときは、試料室をも高真空とし、試料を加工する際には、試料室に雰囲気ガスを導入し、低真空に切換えられるようにした、炭素材料の微細加工方法に関する。
さらに詳しくは、炭素材料の加工を行うときには、試料室の圧力を低真空に調整し、電子銃より試料に向けて電子線を正確に照射するとともに、試料室の雰囲気ガスをプラズマ化し、このプラズマ化したガスと、電子ビームの作用によって、前記電子線が照射された領域の炭素材料をナノレベルの精度でエッチングないしは切断、穴あけする、低真空電子線照射による炭素系材料の微細加工方法に関する。
近年、ナノレベルの技術が盛んに研究されている。なかでも、カーボンナノチューブを使えば電気伝導や電子放出がナノスケールで実現できることから、非常に注目され、研究されている。さらに、ダイヤモンド、黒鉛なども、様々の分野への応用が期待されている。カーボンナノチューブをはじめ、炭素材料を一層利用しようとするにおいては、ナノレベルの超微細加工技術が必要とされ、再現性のある超高精度加工手段の開発が求められている。
しかしながら、通常の大きさの領域での加工手段は枚挙する暇がないほど、多数開発されているものの、この手段を前記した超微細レベルの領域での加工手段に適用することはできない。このようにナノレベルの加工法は非常に立ち遅れ、所望とする加工を行うのに必要な手段は、実際にはまだ開発されていないのが実情である。
カーボンナノチューブについていえば、接着あるいは接合方法に関しては数種類の方法が提唱されているものの、切断については十分に満足のいく方法は開発されていない。例えば、カーボンナノチューブの切断方法としては、(1)酸溶液中で超音波処理する、(2)STMなどの微小針を用いて電圧を印加し切断する、あるいは、(3)高温に加熱した上で、電子ビームを用いて焼き切る、などの方法が提案されてきた(非特許文献1参照)。
しかしながら、(1)の超音波法による手段は、長さの揃ったカーボンナノチューブを得る方法だといわれているものの、実際には、所望とする任意の長さに高精度で切断し得る手段とはいえない。また、(2)、(3)の手段についても、加工の良否、精度が大きく加工技術者の技術レベルに依存しているのが現実である。すなわち、これら従来技術では、精密な加工精度が要求される場合、その何れも、対応することが困難であり、これに代わる確実で新しい加工手段が求められていた。
一方、ダイヤモンドの加工は、金属などのマスクを使い、反応性ガスエッチングで行いうるが、この方法だとせいぜい1ミクロン程度のパターンまでは応ずることができるものの、それ以上に精度を上げることは困難である。また、加熱しながら電子ビームを照射するなど、様々な手法も提案されているが、この方法も、その精度と仕上がりの良否は、熟練者に大きく依存しているとともに、材料の状態を高温に維持するため、材料に大きなストレスを与えないように加工することが難しく、応用に限界があった。
「カーボンナノチューブ」 99−108ページ (田中一義編、化学同人、2001年1月30日発行)
本発明は、CNTを始め、ダイヤモンド、黒鉛などのミクロンサイズからナノサイズまでの炭素系材料を、加工する者の熟練度に依存することなく、また、材料にストレスを与えずに、室温で、容易にナノメートルスケールあるいはミクロンスケールで超高精度に加工することができる加工方法を提供するものである。
すなわち、対象物自体の大きさに関わらず炭素系材料に対して適用可能なナノレベルの超高精度加工方法を提供する。さらに、本発明は、上記した微細な対象物の加工技術を狙いとすることから、ナノメートルレベルをも含む超微細レベルな加工幅の加工切断状況を、その場で確実に確認しうる信頼性に富んだ加工方法を提供する。
そのため本発明者らにおいては、鋭意研究した結果、試料を電子顕微鏡で観測し、確認して加工することを想到し、電子銃から炭素材料に電子線を照射することによって加工する手段について研究した。しかしながら、電子顕微鏡の観察は、高真空状態で行なわれるため、この状態で電子線を照射しただけでは、加工することは不可能であった。そこで、さらに鋭意研究を重ねた結果、走査型電子顕微鏡に差動排気システムを導入し、加工処理する際に、試料室を空気や酸素ガスなどによって低真空状態に切換え、電子線を照射した。その結果、炭素試料は、電子線が照射された領域のみが高精度に加工され得ることを知見した。
この現象を、さらに検討した結果、電子線が照射された領域が選択的に加工されていることから、電子線によって励起された雰囲気ガスのプラズマ化により、イオン化したガスが電子線照射部に衝突して研削が行われた結果によるものであることが確認された。すなわち、電子線が低真空の試料雰囲気をプラズマ化し、イオン化したガス原子が、電子線照射によって帯電した領域に衝突し、その炭素材料表面上で、材料のスパッターや酸化燃焼反応が局部的に進行した結果によるものであると考えられる。さらに、電子線のビームサイズ(直径)を絞ることによって、この炭素の加工される領域を絞り、加工幅をさらに小さく制御することができること、電子ビーム源として電界放射型電子銃を用いれば、ナノサイズのプローブによるナノメートルレベルの加工が容易に実現できることを知見した。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、炭素材料の超微細加工を達成するための構成は、以下(1)から(7)に記載するとおりである。
(1) 差動排気機構を有し、試料を低真空状態で観察できる差動排気システムを有した走査型電子顕微鏡(以下、低真空走査電子顕微鏡と呼ぶ)を用い、試料室に炭素系材料を設置し、前記炭素系材料に電子線を照射することを特徴とした、炭素系材料の超微細加工方法。
(2) 前記電子ビームを照射する炭素系材料が設置される試料室の雰囲気ガスに、大気あるいは酸素、窒素などの気体を使用し、電子ビーム照射によって雰囲気ガスがプラズマ化され、イオン化したガス原子が、電子ビーム照射領域の帯電を中和すると同時に、ラジカルとして、炭素材料表面を研削あるいは燃焼させることによって、電子ビームを照射している微小領域に対して、ナノメートルレベルからミクロンレベルの高精度で切断ないしはエッチング加工しうるようにしたことを特徴とする、(1)記載の炭素系材料の超微細加工方法。
(3) 前記雰囲気ガスと、電子線加速電圧−電流条件などの加工条件を最適化することを特徴とした、(1)または(2)記載の炭素系材料の超微細加工方法。
(4) 上記低真空走査型電子顕微鏡が炭素系材料の位置や方位を正確に制御できるステージを備えている、(1)ないし(3)記載のいずれか1項に記載の炭素系材料の超微細加工方法。
(5) 試料を低真空状態で観察できる差動排気システムを有した低真空走査型電子顕微鏡を用い、試料室の圧力を高真空から低真空に、またはその逆に、切換え可能とするとともに、前記炭素系材料に、電子線を正確に照射しうるようにしたことを特徴とする、炭素系材料の超微細加工装置。
(6) 前記低真空走査型電子顕微鏡を、サブチャンバーにより、試料室だけ雰囲気を可変にしたことを特徴とする、(5)記載の炭素系材料の超微細加工装置。
(7) 前記試料室の試料近傍にガス噴出ノズルを設置し、試料室全体を雰囲気ガスで満たすことなく、試料周辺のみの雰囲気を調整しうるようにしたことを特徴とする、(5)または(6)記載の炭素系材料の超微細加工装置。
本発明は、走査型電子顕微鏡を用い、電子顕微鏡を差動排気機構によって、真空度、雰囲気ガスを自在に調整可能とし、電子線を照射することによって被検体炭素材料を高真空下で高分解能に観察することができるとともに、加工の際には、高真空を低真空に切換えて、炭素材料に電子線を照射し、プラズマイオンによって電子線照射された限定された帯電領域をスパッターあるいは酸化燃焼させ、加工領域をナノメートルからミクロンの広範な領域に適宜調整しうる炭素材料の加工方法と装置を提供することができるものであり、これによって、今最も注目され、期待されているカーボンナノチューブの有効利用に道を開き、大いに利用され寄与するものと期待される。その対象は、カーボンナノチューブに限定されず、ダイヤモンド、黒鉛等炭素材料の微細加工にも適用され、今後、これらの材料からなる微細素子の開発にも大きく貢献し、産業の発展に寄与するものと期待される。
以下本発明を、図面と実施例に基づいて説明する。
図1(a)は、本発明で使用する走査型電子顕微鏡の真空設計を模式的に示した図である。このような電子顕微鏡において、電子銃を安定に動作するためには、10-8Pa程度に高真空にする必要がある。すなわち、電子顕微鏡は、差動排気機構(オリフィスあるいは排気弁と排気ポンプ、図示せず)によって、電子線が発射される電子銃室が高真空(10-8Pa)に設定され、それより真空度が下げられた中間真空室(10-3Pa)、さらに試料が収められている低真空試料室(100Pa)の三室構造で構成され、電子銃から試料に向けて電子線が照射可能である。低真空試料室は、図示外の差動排気システムによってその真空度が可変に調節可能であり、試料観察をする際は、高真空度になるよう調節され、また、加工するときには、試料室に雰囲気ガスを満たし、部屋の圧力を100Pa程度にまで低真空になるよう調節される。試料ステージを制御することによって、電子線を試料の任意の位置に照射する。電子線が照射されると、その周辺の気体はプラズマ化され、イオンが帯電した領域に作用して中和するとともに、プラズマ化したガスの衝突によって電子線照射位置の材料がスパッター(研削)され、あるいは酸素ガスとの反応によって酸化、燃焼し、炭素材料が表面側から消費され、炭素材料がエッチング、あるいは切断され、または穿孔される等、微細加工が施される。電子線の強度は電子銃にかける電圧や電流、絞りの大きさによって制御し、その大きさは照射レンズや対物レンズによって、変化させることができる。また、雰囲気圧力や酸素分圧を最適に設定することによって、適宜、加工精度を選択することができる。
これに対して、図1(b)は、電子顕微鏡の部屋構造を、高真空室の電子銃室と、試料のおかれている試料室の、従来型二室構造に設定した場合である。このような従来型に設定した場合、電子顕微鏡として機能しうる真空条件に設定すれば、試料の高分解能の像を得ることができるが、その結果、試料室の真空度は、図1(a)に示したような、低真空(100Pa、すなわち、約1000分の1気圧)にまで下げることができず、10-3Pa程度の高真空となる。しかしながらこの真空レベルでは、電子線を試料に照射しても、ガスが希薄であり、加工は実質的には行うことはできないことが明らかになった。
すなわち、本発明は、高真空の下で電子線を照射するだけでは、加工することはできず、電子線照射と雰囲気ガスの存在とが不可欠であり、通常の高真空走査型電子顕微鏡では実施不可能である。電子顕微鏡は、もとより電子線の自由行程を確保するため、また解像度を上げるため、高真空に設定されて作動するよう設定されており、そこに雰囲気ガスによって、低真空に設定するようなことは、到底考えられないことであるといっても過言ではない。
本発明は、電子顕微鏡を差動排気機構によって、低真空室に設定し、電子線照射とガス雰囲気とによって、超微細な炭素材料に対しても、高精度のレベルの加工を施すことに成功したのである。希薄なガスによって炭素材料が加工できるという、思いもよらない作用効果であると考えられる。その意義、作用効果は極めて大きい。
すなわち、試料観察時には高真空とし、加工時には雰囲気の圧力を上げれば、観察と加工は同一装置にて行うことができる。また、両操作の切替に要する時間は、試料周りに反応室を設け、この領域だけ真空の制御を行えるようにすることによって時間短縮を図ることもできる。この構成により、試料室内全てを同じ真空度に保持するよりも短時間で、雰囲気ガス圧の調整ができる。
図2は、カーボンナノチューブを切断加工したときの走査型電子顕微鏡像であり、(a)は、加工前の像であり、(b)は、加速電圧:10kV、酸素分圧:10Pa、ビーム照射時間:5sec、で加工した後の電子顕微鏡像を示す。像は、霞んでいるが、中央の部分を狙い通り切断することに成功したことを示している。
図3は、ダイヤモンド基板の穴あけ加工したときの状態を示す図である。(a)
は、AFM像であり、黒い部分は、加速電圧:30kV、酸素分圧:50Pa、ビーム照射時間:1minで、電子線を照射したときにできた穴である。(b)は、 (a)の線に沿った穴の断面プロファイルを示す。これらの図から、本発明は、炭素材料の微細加工に有効な手段であることが確認された。
実施例1;
シリコン基板上にpn接合を作り、エッチングによって柱状に切り出し、シリコンと酸化シリコンの歪みエネルギーの差を利用して側面を酸化させ、多数の柱状pn接合トランジスタを形成した。配線するトランジスタを決定し、その間の距離を測定した。一方、ナノ配線素材として製造したカーボンナノチューブを用意し、本発明で開発した低真空走査型電子顕微鏡による切断方法を用い、図2で説明した切断条件、切断要領に準じて所要の長さに切断した。トランジスタ間距離に相当する長さに切断されたカーボンナノチューブを、走査型プローブ顕微鏡の探針で捕獲し、2つのトランジスタ間に運び移し、これらを接続する。図4はこの概念図であり、柱状物体がトランジスタ、そのうちの2つを接続する線がカーボンナノチューブを示している。
実施例2;
ダイヤモンドをナノスケールのレベルでフォトマスクと反応性ガスエッチングによって加工することを試みた。その結果を、電子顕微鏡で観察した結果、設計どおりにはエッチングが行われていなかったことが判明した。したがって、その状態では、完成品として扱うことができないものであった。そこで、観測に使用した電子顕微鏡の試料室を低真空に切換えて、圧力50Paのガス雰囲気下において前記ダイヤモンドの加工すべき特定の領域に加速電圧30kVの電子ビームを繰り返し照射し、この部分を研削し、1個の素子からサブミクロンサイズの多数の素子を作製した。その後、試料室を高真空に切換えて、再度電子顕微鏡により観察した結果、設計どおりに微細な研削加工が施されたことが確認された。
実施例3;
反応性ガスエッチング法によってダイヤモンド素子を作製した。エッチング操作終了後、エッチング状態を観測した結果、正常なレベルにエッチングされた部分と不正常な部分、すなわち、部分的にエッチングされずに、突起として残った加工不良部分、とが共に混在していることが確認された。この加工不良部分は、素子の動作不良を引き起こす原因となることから、本発明で開発した低真空走査型電子顕微鏡による電子線照射加工法を適用することによって、この加工不良部分を取り除いた。その操作要領は、実施例2と同様の手法に基づいて行った。最後に、得られた素子を検査した結果、正常に動作することが確認された。
以上説明したように、本発明は、現在盛んに研究され、その高度加工技術が求められているカーボンナノチューブをはじめ、ダイヤモンド等の超微細加工に対し、確実に加工を可能とする手段を提供したものであり、今後、カーボンナノチューブの利用技術の進展に、あるいはダイヤモンド等炭素材料の素子化等微細加工技術の進展に大きく貢献し、以って産業の発展に寄与するものと考えられる。また、本発明の解決手段とする構成は、走査型電子顕微鏡を差動排気機構によって、試料室の真空度を簡単に高低自在に転換しうるようにするものであり、1台の装置によって電子顕微鏡装置として利用する以外に、炭素材料加工装置として使用しうるようにするもので、これまでのようにそれぞれの機能を、各専用の装置を設計することによって行っていた開発パターンによらず、1台が複数の装置を兼用するもので、極めて実効性、実用に富んだ発明を提言するもので、経済的であり、今後炭素材料の微細加工技術において大いに利用されるものと期待される。
本発明で使用する低真空走査型電子顕微鏡を模式的に示すブロック図。 通常の電子顕微鏡では低真空に設定することができないことを模式的に示すブロック図。 カーボンナノチューブの切断前の状態を示す電子顕微鏡像。 本発明の低真空走査型顕微鏡による、カーボンナノチューブ切断を示す電子顕微鏡像。 本発明の低真空走査型顕微鏡による、ダイヤモンド基板の穴あけ加工を示す、AFM像。 (a)の図面に引かれた補助線に沿った穴の断面プロファイル。 2つのトランジスタを切断カーボンナノチューブによって接続した配線図。

Claims (7)

  1. 差動排気機構を有し、試料を低真空状態で観察できる差動排気システムを有した走査型電子顕微鏡(以下、低真空走査電子顕微鏡と呼ぶ)を用い、試料室に炭素系材料を設置し、前記炭素系材料に電子線を照射することを特徴とした、炭素系材料の超微細加工方法。
  2. 前記電子ビームを照射する炭素系材料が設置される試料室の雰囲気ガスに、大気あるいは酸素、窒素などの気体を使用し、電子ビーム照射によって雰囲気ガスがプラズマ化され、イオン化したガス原子が、電子ビーム照射領域の帯電を中和すると同時に、ラジカルとして、炭素材料表面を研削あるいは燃焼させることによって、電子ビームを照射している微小領域に対して、ナノメートルレベルからミクロンレベルの高精度で切断ないしはエッチング加工しうるようにしたことを特徴とする、請求項1記載の炭素系材料の超微細加工方法。
  3. 前記雰囲気ガスと、電子線の加工制御条件とを最適化することを特徴とした、請求項1または2記載の炭素系材料の超微細加工方法。
  4. 上記低真空走査型電子顕微鏡が炭素系材料の位置や方位を正確に制御できるステージを備えている、請求項1ないし3記載のいずれか1項に記載の炭素系材料の超微細加工方法。
  5. 試料を低真空状態で観察できる差動排気システムを有した低真空走査型電子顕微鏡を用い、試料室の圧力を高真空から低真空に、またはその逆に、切換え可能とするとともに、前記炭素系材料に、電子線を正確に照射しうるようにしたことを特徴とする、炭素系材料の超微細加工装置。
  6. 前記低真空走査型電子顕微鏡を、サブチャンバーにより、試料室だけ雰囲気を可変にしたことを特徴とする、請求項5記載の炭素系材料の超微細加工装置。
  7. 前記試料室の試料近傍にガス噴出ノズルを設置し、試料室全体を雰囲気ガスで満たすことなく、試料周辺のみの雰囲気を調整しうるようにしたことを特徴とする、請求項5または6記載の炭素系材料の超微細加工装置。
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