JPH1012176A - 形状観察装置 - Google Patents

形状観察装置

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JPH1012176A
JPH1012176A JP16457896A JP16457896A JPH1012176A JP H1012176 A JPH1012176 A JP H1012176A JP 16457896 A JP16457896 A JP 16457896A JP 16457896 A JP16457896 A JP 16457896A JP H1012176 A JPH1012176 A JP H1012176A
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JP
Japan
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lens
electron gun
electron
shape
voltage
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JP16457896A
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English (en)
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Yoshiaki Akama
善昭 赤間
Masakazu Hayashi
正和 林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、レンズ系の全てを電極である静電タ
イプに変換することによって、装置のより小型化を図る
とともに、他の装置への付加を容易化し、使用範囲の拡
大を得る形状観察装置を提供する。 【解決手段】電子線を放出する電子銃1と、この電子銃
から放出された電子線を加速する加速レンズ2、加速さ
れた電子線を偏向する偏向レンズ3、かつ偏向された電
子線を被観察対象物Xの表面に収束する対物レンズ4
と、この被観察対象物の表面に収束する電子線によっ
て、被観察対象物から飛び出した二次電子の量を検出す
る二次電子検出器Kとを具備し、上記加速レンズ、偏向
レンズおよび対物レンズは、いずれも電界のみで電子の
挙動を操作する導電性電極からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線を利用した
電子顕微鏡と同様の形状観察装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子線を利用した形状観察装置
として、走査形電子顕微鏡(SEM)が代表的に扱われ
ている。この走査形電子顕微鏡は、透過形電子顕微鏡
(TEM)のように、透過電子を用いて材料の内部組織
を、高い分解能で観察することはできないが、試料の表
面構造を立体的に、かつ細かいところまで観察できる特
性を備えている。
【0003】このような走査形電子顕微鏡は、以下のよ
うな構成からなっている。すなわち、電子源である電子
銃から出た熱電子は加速レンズ(コンデンサレンズとも
呼ばれる)で1〜30kV程度の高電圧で加速され、4
0μm 程度のスポットとなるよう収束される。
【0004】この電子線は、偏向コイルで一旦焦点を結
ぶように偏向され、さらに対物レンズを通って被観察対
象物の表面上に再び焦点を結ぶ。このときのスポット径
は、数nm となる。
【0005】被観察対象物の表面に入射した電子線は、
この被観察対象物を構成する物質中に存在している電子
にエネルギを供与することとなり、被観察対象物から電
子が外に飛び出す。
【0006】このようにして飛び出た電子が二次電子で
あり、その発生領域は入射してきた電子線の拡散領域と
ほぼ同じ広がりを持つ。そして、被観察対象物内部から
脱出する二次電子のエネルギはごく低く、表面から10
nm 以内で発生した二次電子が二次電子検出器で検出さ
れる。
【0007】上記二次電子検出器は、二次電子の量を検
出し、その検出量信号がディスプレイに表示される。す
なわち、被観察対象物の表面から10nm 以内で発生し
た二次電子だけが、試料から放出されて結像としての働
きをなす。このように、電子線を利用した走査型電子顕
微鏡である形状観察装置は、電子線を小さく絞れる利点
を備えており、高分解能化が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の走査
型電子顕微鏡は、電子の挙動を制御するレンズとして、
コイルを利用した磁界型レンズを収容するのが普通であ
る。この磁界型レンズは、磁界の作用によって電子線を
収束、結像するようになっていて、回転対称性を持つ磁
界は対称軸付近を通過する電子線に対してレンズ作用を
示す、という電子光学上の原理を応用している。
【0009】しかしながら、このようなコイルからなる
磁界型レンズを収容する電子鏡筒は、必然的に大型化せ
ざるを得ない。走査型電子顕微鏡と対比される透過型電
子顕微鏡と比較し、小型であることは肯定されるが、よ
り小型化を得るまでには至っていない。
【0010】そして走査型電子顕微鏡は、それ単体で使
用するよりも、たとえば分析装置に付加したり、半導体
製造装置における真空チャンバに取付けてサンプル表面
の形状観察に用いた方が使用上便利であり、使用範囲が
拡大する利点がある。
【0011】しかしながら、従来の磁界型レンズを電子
鏡筒内に収容する構成では、電子鏡筒の小型化が阻まれ
ているところから、上述のごとき使用がほとんど無理で
あり、使用範囲が限定されている。そのため、コイルを
一切使用しないタイプのレンズ系の開発と、装置の小型
化が望まれている。
【0012】本発明は、上述した事情に鑑みなされたも
のであり、その目的とするところは、レンズ系の全てを
電極である静電タイプに変換することによって、装置の
より小型化を図るとともに、他の装置への付加を容易化
し、使用範囲の拡大を得る形状観察装置を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、請求項1として、電子線を放出する電子銃
と、この電子銃から放出された電子線を加速する加速レ
ンズ、加速された電子線を偏向する偏向レンズ、かつ偏
向された電子線を被観察対象物の表面に収束する対物レ
ンズと、この被観察対象物の表面に収束する電子線によ
って、被観察対象物から飛び出した二次電子の量を検出
する二次電子検出器とを具備し、上記加速レンズ、偏向
レンズおよび対物レンズは、いずれも電界のみで電子の
挙動を操作する導電性電極からなることを特徴とする。
【0014】請求項2として、請求項1記載の上記電子
銃と、上記加速レンズ、偏向レンズおよび対物レンズ
は、フランジ部を有する外筒内に着脱自在に装着され、
これらで電子鏡筒を構成することを特徴とする。
【0015】請求項3として、請求項2記載の上記外筒
は、パーマロイやニューメタル他、磁場遮断効果のある
材料から構成されることを特徴とする。請求項4とし
て、請求項1記載の上記電子銃は、陽極と高温の陰極と
の間に高い電圧を印加したとき、陰極表面から熱電子が
飛び出す現象を利用した熱電界電子放出型の電子銃であ
ることを特徴とする。
【0016】請求項5として、請求項1記載の上記電子
銃は、金属または半導体を加熱したとき、その表面から
電子が飛び出す現象を利用した熱電子放出型の電子銃で
あることを特徴とする。
【0017】請求項6として、請求項1記載の上記電子
銃は、金属に高電圧を印加したとき、トンネル効果によ
ってその表面から電子が飛び出す現象を利用した電界電
子放出型の電子銃であることを特徴とする。
【0018】請求項7として、請求項1記載の上記電子
銃は、被観察対象物の表面上から放出する二次電子の放
出効率が最大となるエネルギを持つ電子線となる電圧が
印加されることを特徴とする。
【0019】請求項8として、請求項2記載の上記電子
銃は、上記外筒の電位をグランドレベルに設定したと
き、電子銃に与える電圧は任意の負の値とし、この電圧
の絶対値がエネルギである電子線を照射することを特徴
とする。
【0020】請求項9として請求項2記載の上記電子銃
は、上記外筒に与える電圧よりも低い電位を有すること
を特徴とする。請求項10として。請求項8および請求
項9記載の上記電子銃は、約−1kVの電圧が与えられ
ることを特徴とする。
【0021】請求項11として、請求項2記載の上記電
子銃へ電流・電圧を導入する導入端子は、耐圧特性を有
する碍子の孔部に充填された導電性材料に連結され、か
つ上記碍子は上記外筒のフランジと連結されたジグを介
して上記外筒に支持されることを特徴とする。
【0022】請求項12として、請求項11記載の上記
ジグおよび碍子は、その周面に上記外筒の側壁に螺挿さ
れる複数個のねじの先端部が当接され、これらねじの螺
挿深さを調整することにより傾いて、上記電子銃の先端
の傾きを外部から補正可能としたことを特徴とする。
【0023】請求項13として、請求項2記載の上記加
速レンズは、電子を引き出すための引き出し電極と、互
いの電位差を利用して電子の発散・収束を制御する2つ
の電極から構成され、この2つの電極のうちの一方は、
電圧が可変できる制御電極であり、他方は上記外筒の電
位と同じ電圧を有する電極であることを特徴とする。
【0024】請求項14として、請求項13記載の上記
加速レンズを構成する引き出し電極は、上記電子銃と同
一の支持・固定部材によって上記外筒に支持・固定され
ることを特徴とする。
【0025】請求項15として、請求項1記載の上記偏
向レンズは、等分割された複数の電極から構成されるこ
とを特徴とする。請求項16として、請求項15記載の
上記偏向レンズは、8つの細長い円柱状の電極から構成
され、これら電極を所定の円周上に等間隔に配置し、そ
れぞれの電極に所定の電圧を与えて電子線を偏向させる
ことを特徴とする。
【0026】請求項17として、請求項15および請求
項16記載の上記偏向レンズは、電子線の放出方向に沿
って2段に配置され、電子線の偏向機能とともに、アラ
イナ(傾斜補正)機能や、スティグマトール(非点収
差)機能も備えることを特徴とする。
【0027】請求項18として、請求項15および請求
項16記載の上記偏向レンズを構成する複数の電極は、
それぞれの電極間に空隙を存して支持する支持部材によ
って固定・支持されることを特徴とする。
【0028】請求項19として、請求項1記載の上記対
物レンズは、導電性材料からなり絞り孔を有するオリフ
ィスと、所定の肉厚を有し、上記オリフィスの絞り孔よ
りも大径の孔部を有する3枚の電極板とから構成され、
上記オリフィスは、対物レンズにおける電子線の入射側
に配置され、上記3枚の電極板は電子線の出射側に互い
に所定間隔を存して配置されることを特徴とする。
【0029】請求項20として、請求項19記載の上記
オリフィスの絞り孔は、その直径が100μm 以下に設
定されることを特徴とする。請求項21として、請求項
19記載の上記対物レンズを構成するオリフィスと3枚
の電極板は、互いに一体に組み立てられることを特徴と
する。
【0030】請求項22として、請求項19記載の上記
対物レンズを構成する3枚の電極板は、中間電極板を除
く両側の電極板の肉厚が同一であり、中間電極板の肉厚
は両側の電極板の肉厚の2倍であり、これら電極板相互
の隙間および各電極板の孔部の直径は、中間電極板の肉
厚とほぼ同一に設定されることを特徴とする。
【0031】請求項23として、請求項19記載の上記
対物レンズを構成する3枚の電極板は、その両側の電極
板の電位をグランドレベルとし、中間電極板の電位を正
あるいは負の任意の電位を与えることを特徴とする。
【0032】請求項24として、請求項1記載の上記対
物レンズは、電子の収束位置を、対物レンズの終端から
10mm以下の距離に設定したことを特徴とする。請求項
25として、請求項1記載の上記電子銃と、加速レン
ズ、偏向レンズおよび対物レンズは、それぞれの間に電
界強度が100kV/cm 以下である絶縁材が介在され
ることを特徴とする。
【0033】請求項26として、請求項1記載の上記二
次電子検出器は、シンチレータと光電子倍増管(PM
T)との組み合わせで構成されることを特徴とする。請
求項27として、請求項2記載の上記外筒内に電子銃ほ
かの構成部材を装着してなる電子鏡筒および二次電流検
出器は、他の装置に着脱自在なアダプタに一体的に備え
られることを特徴とする。
【0034】請求項28として、請求項27記載の上記
アダプタは、フランジと真空シールド用のOリングの少
なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする。請求
項29として、請求項2記載の上記電子鏡筒は、その内
部に一つもしくは複数のオリフィスを備えるとともに、
電子銃とオリフィスとの間もしくはオリフィス相互間の
内部と連通し、これらの間をそれぞれ真空引きする一つ
もしくは複数の真空排気系が接続されることを特徴とす
る。
【0035】請求項30として、請求項27記載の上記
アダプタは、真空排気系を備えた他の装置に取付けら
れ、かつこの装置と電子鏡筒とは中途部に粗引き用バル
ブを備えた補助真空排気系を介して連通され、上記他の
装置の真空排気系を利用して電子鏡筒内の粗引きをなす
ことを特徴とする。
【0036】請求項31として、請求項27記載の上記
アダプタは、性能評価・収差補正・焦点合わせなどに利
用するAuアイランドなどの基準サンプル、電流検出用
のファラデーカップ、対物レンズの出射口を封止する真
空封止板が設けられ、かつこれらを軸方向と周方向に変
位自在な調整機構を備えたことを特徴とする。
【0037】請求項32として、請求項27記載の上記
アダプタは、パーマロイやニューメタル他、磁場遮断効
果のある材料から構成されることを特徴とする。請求項
33として、請求項27記載の上記アダプタは、上下動
が可能な高さ変換用アダプタもしくはZステージに取付
けられることを特徴とする。
【0038】以上のごとき課題を解決する手段を備える
ことにより、請求項1ないし請求項26の発明によれ
ば、電子の偏向や加速・収束などを司るレンズ系にコイ
ルなどを利用した磁界型レンズを一切使用することな
く、電界のみで操作する静電タイプの電界型レンズで構
成することにより、装置自体が小型化する。そして、請
求項27ないし請求項33の発明によれば、アダプタを
介して他の装置に容易に付加できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面にもとづいて説明する。図1は、形状観察装置におけ
る電子鏡筒Sの基本構成を模式的に示す。図において最
上部には電子を発生し、放出する電子銃1が配置され
る。この電子銃1の下部側である電子放出側には、放出
された電子を加速して電子のエネルギを決定する加速レ
ンズ(コンデンサレンズとも呼ばれる)2が配置され
る。
【0040】さらに加速レンズ2の下部側である電子放
出側には、加速レンズで加速された電子をここでは図示
しない被観察対象物に対して左右方向および上下方向に
走査する偏向レンズ3が配置される。
【0041】そして、この偏向レンズ3の下部側には、
電子線を照射する被観察対象物の表面に対して電子を収
束させる対物レンズ4が配置される。上記電子銃1、加
速レンズ2、偏向レンズ3および対物レンズ4は全て外
筒5内に収容され、走査型電子顕微鏡である形状観察装
置の主構成部品としての電子鏡筒Sが構成される。
【0042】後述するように、上記加速レンズ2、偏向
レンズ3および対物レンズ4は全て、円板状あるいは円
柱状の電極からなる、いわゆる静電タイプとなってい
る。つぎに、上記電子鏡筒Sの各構成要素について詳述
する。
【0043】図2に示すように、上記電子銃1は、ここ
では熱電界電子放出型(TFEと呼ばれる)が用いられ
ていて、これは陽極と高温の陰極との間に高い電圧を印
加したとき、陰極表面から熱電子が飛び出す現象を応用
している。
【0044】この電子銃1は、金属または半導体を加熱
したとき、その表面から電子が飛び出す現象を応用し
た、熱電子放出型の電子銃を用いてもよい。また電子銃
1は、金属に高電圧を印加したとき、トンネル効果によ
って表面から電子が飛び出す現象を応用した、電界電子
放出型の電子銃を用いてもよい。
【0045】上記電子銃1は、ジグ6に支持される。す
なわち、電子銃1は電流・電圧を導入する電流・電圧導
入端子7を備えていて、この端子は耐圧特性を有する高
圧碍子8の導入端子9と連結されている。そして、高圧
碍子8は接触部10を介して上記ジグ6に固定されてい
る。
【0046】なお、高圧碍子8の導入端子9は、高圧碍
子に設けられる孔部にその一部が密に充填されていて、
真空漏れがないように一体化されている。また、高圧碍
子8はフランジ付き外筒11に連結され、一体化されて
いるところから、高圧碍子8と連結した電子銃1を外筒
5上端の開口部から挿入する際に、外筒5の上部に形成
されるフランジ5aと上記フランジ付き外筒11とを連
結することにより、外筒5内部の真空封止がなされてい
る。
【0047】図示しない外部の電気回路のケーブルと上
記電子銃1との電気的接続は、電子銃1の上部側である
高圧碍子8に連結される中間コネクタ12を介してなさ
れる。この中間コネクタ12上部には、高圧カバー13
が被冠される。
【0048】上記高圧碍子8とフランジ付き外筒11と
の間にはヒンジ14が設けられている一方、フランジ付
き外筒11の周面に電子銃1の軸方向とは直交する方向
である、図において水平方向に複数の補正用ねじ15が
放射状に螺挿される。
【0049】したがって、必要な補正用ねじ15の螺挿
深さを調整することにより、ヒンジ15を介して中間コ
ネクタ12および高圧碍子8と一体化された電子銃1が
軸方向に対して変位し、電子銃1の先端である電子線の
放出方向を調整できるようになっている。
【0050】電子線のエネルギは、電子銃1と外筒5と
の電位差で決定される。たとえば、外筒5をグランドレ
ベルに設定した場合に、電子銃1に任意の負の電圧を与
えると、この負の値の符号が反対の正の電圧値、すなわ
ち負の電圧値の絶対値がエネルギとなる。
【0051】上記加速レンズ2は、以下に述べるように
なっている。この加速レンズ2は、中央部である軸芯
に、所定の直径の孔部を有する3つの円板状電極2a,
2b,2cから構成される。互いの電極は、軸芯に沿っ
て所定の間隔を存して配置されている。
【0052】図において、最も上部に配置される電極2
aは、上記電子銃1から電子を効率よく引き出すための
引き出し電極を構成する。この下部側と、最も下部側に
配置される電極2b,2cは、運転初期の電子線の発散
あるいは収束状態を決定する電位分布を与えるため2つ
の電位差を持った電極である。特に、この上部側の電極
2bを、制御電極と呼ぶ。
【0053】上記引き出し電極2aは、電子銃1から効
率よく電子を引き出すため、電子銃先端と極めて近接し
た状態に配置されている。そのため、引き出し電極2a
は先に説明した電子銃1を固定するジグ6の先端部に取
付け固定される。
【0054】さらに述べれば、上記ジグ6の周面には、
軸方向とは直交する方向である、図において水平方向に
複数の補正用ねじ16が放射状に螺挿され、このねじの
先端部は引き出し電極2aの周面に当接している。
【0055】必要な部位の補正用ねじ16の螺挿深さを
調整することにより、引き出し電極2aの中心を電子銃
1の先端に合わせる調整できるようになっている。そし
て、上記ジグ6の上端部と高圧碍子8とが接触部10を
介して互いに接触しているところから、高圧碍子8の導
入端子9から接触部10とジグ6を介して上記引き出し
電極2aに電圧を供給できるようになっている。
【0056】上記加速レンズ2を構成する下部電極2c
は、外筒5に直接取付け固定され、外筒と接触している
ので互いに同電位となる。外筒5および下部電極2cの
電位をグランドレベルとした場合に、制御電極2bに与
える電圧を可変することで加速レンズ2の電位分布を変
化できる。
【0057】上記制御電極2bへの電圧供給は、高圧導
入端子17からなされる。この高圧導入端子17は、外
筒5側部に設けられるフランジ部18に取付けられてい
て、外筒に対して真空漏れのない構成になっている。
【0058】図3に、上記偏向レンズ3の基本構成を示
す。はじめに同図(A)に示すように、所定の直径で、
かつ直径の数倍の全長に形成される円柱状をなす電極a
からなる。これら電極aは、互いに軸方向に平行であ
り、所定のピッチ円で、等分割位置に配置される。ここ
では8本の電極aが、上述の状態に配置される。
【0059】そして、同図(B)に示すように、8本の
電極aが電子線の放出方向Yに沿って上下に2段配置さ
れている。すなわち、上記偏向レンズ3は、上部電極a
1 と下部電極a2 との2段構成である。
【0060】同図(C)に示すように、このような偏向
レンズ3を用いることにより、上部電極a1 で角度θ1
だけ偏向したあと、下部電極a2 で角度θ2 分だけ変更
させる動作をなすと、破線で示すような大きな変更をと
もなう場合でも、角度成分を変えることで、常に起点M
を通過させながら走査(Scan)するようになってい
る。
【0061】そして、同図(D)に示すように、電子銃
1から放出された電子線が、その中心軸から傾いて入射
した場合でも、2段構成の偏向レンズ3を用いることに
より、所定の電圧を与えることによって再び正しく中心
軸に戻す、傾斜(Alig)補正ができる。
【0062】さらに、同図(E)に示すように、上記電
子銃1の先端が加工上の問題で真円でなく、楕円に近い
状態になっていて、電子線の断面形状もその形状で放出
されてきても、2段構成の偏向レンズ3を用いることに
より正規の真円形状に補正する、いわゆる非点収差(S
tig)の補正をなす。
【0063】このように、2段構成で、かつ静電タイプ
の偏向レンズ3を備えたから、電子線の偏向ばかりでな
く、傾斜補正や非点収差補正も可能な利点を有する。再
び図2に示すように、上記偏向レンズ3は加速レンズ2
と対物レンズ4との間に位置している。実際の組み立て
にあたっては、対物レンズ4を取付ける以前に、外筒5
の下端開口部から挿入して、取付けることとなる。
【0064】外筒5下部の周面には高圧導入端子19が
設けられていて、ここと偏向レンズ3とが接続され電圧
が供給されるようになっている。図4に、偏向レンズ3
の具体的な構成を示す。
【0065】すなわち、偏向レンズ3は、軸方向である
上下方向に沿って2分割され、かつ互いに連結される絶
縁性材料からなる外筒20a,20bを備えている。上
部側の外筒20aにはフランジ部21が一体に設けられ
ていて、ここでは図示しない碍子を介して外筒に取付け
固定される。
【0066】このフランジ部21を備えた上部側外筒2
0a周面には、所定間隔を存して絶縁材からなる複数の
カラー(ここでは8こ)22が取り付けられる。これら
カラー22は軸芯に向かって放射状に取り付けられてお
り、それぞれに導電性材料からなるピン23が嵌着され
る。
【0067】各ピン23はカラー22の端面から軸芯側
に突出しており、この突出部分は円錐台状をなす。そし
て、それぞれのピン23の先端部に上,下部電極a1 ,
a2が取り付けられる。各電極a1 ,a2 は外筒5の軸
芯に沿って平行に延出され、かつ互いに軸方向長さが同
一であり、これらで上部レンズ3aが構成される。
【0068】下部側外筒20bも同様に、この周面には
所定間隔を存して絶縁材からなる複数のカラー(ここで
は8こ)22が軸芯に向かって放射状に取り付けられ、
それぞれに導電性材料からなるピン23が嵌着される。
【0069】各ピン23はカラー22端面から軸芯側に
突出しており、この突出部分は円錐台状をなし、それぞ
れの先端部には電極a2 が取り付けられる。下部電極a
2 は外筒20bの軸芯に沿って平行に延出され、かつ互
いに軸方向長さが同一であり、これらで下部レンズ3b
が構成される。
【0070】このように偏向レンズ3は、上部レンズ3
aおよび下部レンズ3bともに、実質的にレンズを構成
する上,下部電極a1 ,a2 相互間には何らの介在物も
存在しない。すなわち、各電極a1 ,a2 相互間は空間
であり、それぞれの電極は完全に絶縁された状態となっ
ている。
【0071】上記偏向レンズ3として適用される静電レ
ンズにとって、必要な条件は、電子の軌道が正規の位置
からずれて曲がってしまう、いわゆるチャージアップ現
象を防ぐことにある。
【0072】しかるに、静電レンズの中でも、ここで用
いられるようなオクタポール型の偏向レンズ3は、電極
a1 ,a2 を放射状に配置して保持する構成上、互いの
電極が帯電し易く、チャージアップし易い。
【0073】従来、帯電防止を得るため、電極相互をS
iCなどの高抵抗特性を有する絶縁性材料の保持具で保
持したり、保持具の表面に導電性塗料を塗布して薄い厚
さの抵抗膜(約100KΩ程度)を形成し、帯電しそう
な電気を外に逃がすようにしていたが、そのいずれも効
果が不十分であり、長期使用に不安があった。
【0074】しかるに、上述構成の偏向レンズ3を採用
することにより、上,下部電極a1,a2 相互間は空気
絶縁されているところから、完全絶縁化され、チャージ
アップ現象を確実に防止でき、高い信頼性を得る。
【0075】再び図2に示すように、上記対物レンズ4
は、上記加速レンズ2と同様、軸方向である上下方向に
沿って配置される3板の電極板4a,4b,4cから構
成される。
【0076】特に上部電極板4aのみ、その上面に導電
性材料からなり、軸芯に極く小さな直径の絞り孔24を
有するオリフィス25が載設される。上記絞り孔24の
直径は、100μm 以下に設定しなければならない。こ
こでは、約50μm に設定してある。
【0077】上記オリフィス25は、対物レンズ4にお
ける電子線の入射側に配置され、3枚の電極板は出射側
に位置する。そして、これらオリフィス25と各電極板
4a,4b,4cは、全て一体に組み立てられる。
【0078】上部電極板4aと、中間電極板4bおよび
下部電極板4cとも、その軸芯に絞り孔24よりも直径
の大なる孔部26を有している。これら孔部26の直径
は、中間電極板4bの肉厚とほぼ同等に設定されてい
る。
【0079】上,下部電極板4a,4cの肉厚は互いに
等しく、中間電極板4bの肉厚は上下部電極板4a,4
cの肉厚の約2倍である。また、各電極板4a,4b,
4c相互の隙間は、中間電極板4bの肉厚と同等となる
よう絶縁材である碍子Gを介して配置される。
【0080】ここでは、オリフィス25を備えた上部電
極板4aおよび下部電極板4cを外筒5に直接もしくは
間接的に取付けて、外筒5電位と同電位であるグランド
レベルとする。
【0081】中間電極板4bのみ、正あるいは負の所定
の電圧を、この周面に接続される導入端子27から供給
される。そして、供給電圧を適宜調整することにより、
対物レンズ4の焦点位置を変更できるようになってい
る。
【0082】ここでは、電子銃1先端の位置から電子線
が被観察対象物X表面に到達する位置、すなわち対物レ
ンズ4によって収束される焦点位置を、対物レンズ4の
終端からの距離lが10mm以下になるよう設定してあ
る。
【0083】一方、電子銃1と、加速レンズ2、偏向レ
ンズ3および対物レンズ4相互間は、絶縁材である碍子
Gによって絶縁されている。この碍子Gは、絶縁破壊さ
れることのないように、電極間隔(すなわち、碍子の長
さ)を適正に設定したり、碍子のエッジに丸みを設けた
りして、電界強度が100kV/cm以下となるようにし
た。
【0084】この場合は、電子線のパス長が76mmとな
り、したがって電子鏡筒Sとして小型軽量化が得られ
る。図5に示すように、本発明の形状観察装置は、上記
電子鏡筒Sと二次電子検出器Kとから構成される。
【0085】上記二次電子検出器Kは、電子鏡筒Sとと
もに固定ジグ28に支持固定されるが、二次電子検出器
Kのみ先に説明した被観察対象物に対して所定角度傾斜
した状態で取付けられることは言うまでもない。
【0086】この二次電子検出器Kは、碍子Gを介して
配置されるシンチレータ29と光増倍管(PMT)30
とから構成される。そして、上記固定ジグ28には中間
コネクタ31が取付けられていて、この中間コネクタを
介して上記シンチレータ29への電圧印加と、光増倍管
30に対する出力を行うようになっている。
【0087】つぎに、図6にもとづいて、以上説明した
形状観察装置に対する電圧供給を具体的に説明する。特
に、被観察対象物Xの表面に電子衝撃を与えないこと
や、絶縁表面の形状観察も可能なように、電子の加速エ
ネルギを低く設定(一次電子の量=二次電子の発生量)
してある。
【0088】これは、絶縁表面に比較的高いエネルギの
電子を与えると、その表面から放出される電子(二次電
子)よりも与えられる電子の方が多くなり、これが蓄積
されてぼやけて見えなくなることによる。
【0089】すなわち、装置自体に接触しても安全性を
確保するところから、外筒5をグランドレベルとし、電
子銃1に負の電圧(Va)を与えて被観察対象物X表面
に到達する電子のエネルギを決定している。ここでは、
電子銃1に与える負の電圧として、約1kVを基準とし
ている。
【0090】上記加速レンズ2においては、引き出し電
極2aに正の電圧(Vex)を与えて電子を引き出した
あと、この引き出し電極と制御電極2bの電圧(Vc)
との電位差、および制御電極2aと下部電極2cとの電
位差で形成される電界分布によるレンズアクションにて
電子の挙動を制御する。
【0091】ここでは、引き出し電極2aの電圧(Ve
x)を5kVとする一方、制御電極2bの電圧(Vc)
は約1kVに設定し、下部電極2cの電圧はグランドレ
ベルとしてある。
【0092】上記偏向レンズで3は、上部レンズ3aと
下部レンズ3bには別々に走査(Scan)用の電圧が
供給される。そして、傾斜(Alig)補正用の電圧
や、非点収差(Stig)補正用の電圧も別系統の回路
から供給される。
【0093】たとえば、傾斜補正用の電圧を±10V、
非点収差補正用の電圧を±14Vとし、走査用の電圧範
囲として±80V程度とると、被観察対象物Xの表面上
の走査範囲は1mm角程度となる。
【0094】上記対物レンズ4においては、オリフィス
25と上部電極板4aおよび下部電極板4cをグランド
レベルとし、中間電極板4bに所定範囲(−2.0〜+
5.0kV)の電圧(VOL) を与えることで、電子線を
被観察対象物X表面で収束させる。
【0095】上記中間電極板4bに供給する電圧(VO
L) を負とした場合、電子の放出速度を減速させる減速
型となり、正の電圧を供給する場合は電子の放出速度を
加速する加速型になる。
【0096】先に説明したように、電子銃1先端から対
物レンズ4による電子線の収束位置までの距離を76mm
とした場合、中間電極4bに与える電圧(VOL) は約
1.2kVとなる。
【0097】つぎに、図7および図8に示すように、外
筒5に電子銃1をはじめとする各レンズなど構成部品を
収容した電子鏡筒Sと二次電子検出器Kは、後述するア
ダプタ30に一体に取付け固定される。
【0098】このアダプタ30は、他の装置と着脱自在
に連結可能とするため、フランジ31を下面に有する板
体からなっている。上記フランジに代えて、真空シール
ド用のOリングを備えた板体であってもよい。
【0099】上記電子銃1から電子線を放出するため電
子鏡筒S内は真空状態を保持しなければならない。この
種の装置の基本構成として、上記アダプタ30を介して
取付けられる他の装置は真空排気系を備えることが必須
の条件であり、この装置の真空排気系を利用して電子鏡
筒S内の真空排気をなす。
【0100】しかるに、上記したような熱電界放出型の
電子銃を用いたり、あるいは電界放出型の電子銃を用い
た場合は、1×6-6Paよりも低い圧力が必要となる。他
の装置の真空排気系の排気能力が、それより以下のとき
には、別途、電子銃1回りを高真空状態に保持するため
の真空排気系を備える。
【0101】この真空排気系を、先に説明した図2と、
図7ないし図9に示す。すなわち、上記電子鏡筒Sには
第1の真空排気系32および第2の真空排気系33が接
続される。
【0102】上記第1の真空排気系32は、外筒5周面
の電子銃1と対向する部位に一端開口部が接続され、こ
の端部から電子鏡筒Sに対して斜めに傾斜して延出さ
れ、かつ電子鏡筒の軸方向と平行に折曲される第1の真
空配管34と、この真空配管の上端部に一体に設けられ
たフランジ部35に取付けられる第1の真空ポンプ36
とから構成される。
【0103】上記第2の真空排気系33は、外筒5周面
の偏向レンズ3と対向する部位に一端開口部が接続さ
れ、この端部から電子鏡筒Sの軸方向に対して直交する
方向に延出され、かつ電子鏡筒の軸方向と平行に折曲さ
れる第2の真空配管37と、この真空配管の上端部に一
体に設けられたフランジ部38に取付けられる第2の真
空ポンプ39とから構成される。
【0104】上記第1の真空ポンプ36は、その排気速
度が20l/S のものが用いられ、第2の真空ポンプ39
は、その排気速度が1l/S のものが用いられており、い
ずれも小型ポンプの範疇に入る。
【0105】一方、電子鏡筒S内部の加速レンズ2と偏
向レンズ3との間には第1のオリフィス40が介設さ
れ、さらに偏向レンズ3と対物レンズ4との間には上記
第2のオリフィス25が介設される。この第2のオリフ
ィス25は、先に説明した対物レンズ4を構成する上部
電極板4aの上面に載設されるものである。
【0106】第1のオリフィス40の絞り孔41の孔径
を200μm とし、第2のオリフィス25の絞り孔24
の孔径を50μm に設定する。当然、それぞれのオリフ
ィス40,25の絞り孔41,24は電子線の透過に支
障のない位置および孔径を有している。
【0107】先に述べた第1,第2の真空ポンプ36,
39を動作させると、各オリフィス40,25の存在か
ら、第1の真空排気系32は電子銃1回りの真空引きを
なし、第2の真空排気系33は偏向レンズ3回りの真空
引きをなす。したがって、電子鏡筒Sに対して2段の差
動排気系が作用することとなる。
【0108】被観察対象物X周辺の真空環境が、たとえ
ば1×10-3Paよりも高くとも、電子銃1回りの真空度
を1×10-6Pa以下に維持することが可能となり、電子
銃として電界放出型や、熱電界放出型のものを用いるこ
とに何らの支障もない。
【0109】特に第2のオリフィス25については、コ
ンダクタンス(耐真空環境)を向上させる機能であるア
パーチャとしての機能と、電子線の形状を矯正して対物
レンズ4の分解能を上げるのに必要な機能を兼ね備える
ことになる。
【0110】ところで、上述のごとき第1,第2の真空
排気系32,33を電子鏡筒Sに付加すると、動作起動
は高い圧力からできない。そのため、これら真空排気系
32,33の起動前に電子鏡筒S内はある程度真空圧を
上げた状態にしなければならない。
【0111】すなわち、ここでは電子鏡筒Sおよび二次
電流検出器Kを一体的に備えたアダプタ30は、専用の
真空排気系を備えた他の装置に着脱自在に取付けるもの
とする。そして、第1,第2の真空排気系32,33の
動作前に、この装置専用の真空排気系を利用して、電子
鏡筒S内の粗引きを行う。
【0112】ただし、この粗引きをなすにあたって、電
子鏡筒S内に先に説明した第1のオリフィス40と、第
2のオリフィス25を取り付けているため、これらの絞
り孔41,24が障害となって、特に電子銃1を備えた
部分の圧力を容易に下げることができない。
【0113】そこで本装置においては、図7,図8およ
び図10に示すように、補助真空排気系40を備えてい
る。この補助真空排気系40は、一端開口部が電子銃1
に対向する外筒5の周面部位に接続され、他端開口部が
アダプタ30に接続される粗引き用配管41と、この粗
引き用配管の中途部に設けられる手動で開閉されるバル
ブ、あるいは電磁バルブである粗引き用バルブ42とか
らなる。
【0114】装置の動作起動時には補助真空排気系40
を動作する。すなわち、はじめに粗引き用バルブ42を
開放し、アダプタ30を介して取付けられる他の装置Z
の図示しない真空排気系を利用して電子鏡筒S内の粗引
きをなす。
【0115】そして、適度な真空度に到達した後は、上
記粗引き用バルブ42を閉成し、第1,第2の真空排気
系32,33それぞれの真空ポンプ36,39を駆動す
る。このことにより、容易に高真空引き状態が得られ
る。
【0116】なお、この形状観察装置を用いるにあたっ
て、初期の調整を必ず行わなければならないし、使用後
は所定期間を存してメンテナンスも必要である。これら
初期調整およびメンテナンスの作業として、放出される
電子線の軸合わせや、焦点合わせ、あるいは収差補正な
どがあり、これらの調整は、極く容易に、短時間で行え
ることが理想である。
【0117】そこで本装置においては、図7,図8およ
び図11に示すように、上記アダプタ30に調整機構4
3を備えている。この調整機構43は、支持筒体44
と、この支持筒体内に収容され、かつその上端部と下端
部が支持筒体から突出する調整筒体45およびこの調整
筒体の下端部に取付け固定される回転ステージ46とか
ら構成される。
【0118】上記支持筒体44はアダプタ30のフラン
ジ31に設けられる取付け孔47に嵌合する部分と、フ
ランジ上面から突出する部分とからなっていて、この突
出部周面には軸方向に沿ってガイド孔48が設けられ
る。このガイド孔48の下端部には、周方向に沿って約
90°の範囲で下部位置決め用長孔49,50が連設さ
れる。
【0119】上記調整筒体45は、支持筒体44の上端
部から突出する部分が摘み部45aとして形成される。
支持筒体44内に収容される部分は、この筒体の内周壁
に摺接自在に嵌合する嵌合部45b,45cを上下に2
か所有している。
【0120】上部側の嵌合部45bには、上記ガイド孔
48および上,下部位置決め用長孔49,50に変位自
在に掛合するピン51が設けられる。下部側の嵌合部4
5cには複数のOリング52が設けられていて、支持筒
体44との間で真空シールが保持される。
【0121】このことから、調整筒体45の摘み部45
aを持って、調整筒体45をガイド孔48の範囲で上下
方向に変位自在であり、かつ上,下部位置決め用長孔4
9,50の範囲で周方向に変位自在となっている。
【0122】支持筒体44の下端部から突出する調整筒
体45の下端部もまた、上記アダプタ30下面から突出
しており、ここに上記回転ステージ46の一端部が取付
け固定され、調整筒体45と一体に上下動もしくは回動
変位する。
【0123】この回転ステージ46は矩形の板体であ
り、他端部上面にはAuアイランド53aおよびメッシ
ュ53bなどの基準サンプル54と、ファラデーカップ
55が取付けられている。
【0124】さらに、回転ステージ46の端部一側に
は、回転ステージの長手方向とは直交する方向に真空封
止板56が突設されるとともに、反対側の側部から予備
試料台57が突設される。
【0125】このようにして構成される調整機構43で
あって、初期の調整には摘み部45aを持って調整筒体
45をガイド孔51に沿って押し下げ、かつ下部位置決
め用長孔50に沿って回動する。
【0126】すると、回転ステージ46の端部に設けら
れるAuアイランド53aもしくはメッシュ53bなど
の基準サンプル54が上記対物レンズ4の焦点位置に位
置する。そこで、この基準サンプル54に対する形状観
察をなすことにより、軸合わせや焦点合わせおよび収差
補正などの一連の調整作業と、これにともなう分解能評
価、耐環境性評価などが極めて容易に行える。
【0127】上記ファラデーカップ55は、電子銃1か
ら放出される電子量のチェックを実行する。すなわち、
このファラデーカップ55は、上面に直径600μm 程
度の極く小さな孔部が設けられ、さらにこの孔部と連通
する、孔部よりも直径が大きく、かつ有底の空洞部が連
設されてなる。
【0128】孔部から侵入する放出電子は空洞部に取り
込まれ、空洞部に設けられるコネクタから上記調整筒体
45の軸芯に沿って形成される中空部45dを介して、
この上端部に設けられる電流検出用端子58から検出さ
れることとなる。
【0129】上記予備試料台57は、任意の試料を載せ
て形状の観察をなす際に用いられる。また上記真空封止
板56は、被観察対象物X周辺の真空環境が悪化したと
き、一旦調整筒体45をガイド孔48に沿って引き上
げ、さらに上部位置決め長孔49に沿って回動して、対
物レンズ4の下部電極板4cに形成される孔部である出
射孔26を閉塞するために用いられる。このことによ
り、電子鏡筒S内は完全に封止され、内部の真空度が保
持される。
【0130】なお、このようにして上記アダプタ30を
介して形状観察装置を他の装置Zに取付け、有効な利用
を図るところから、この装置は耐環境性に優れていなけ
ればならない。
【0131】他の装置Zとして、たとえば半導体デバイ
スのプロセス装置を適用する場合には、特に磁場の影響
が大きい。最も影響を受け易いのは上記電子銃1であっ
て、電子の起動が湾曲したり、変動するなどの可能性が
高い。
【0132】このような磁場対策として、電子鏡筒Sを
構成する外筒5や、これを取付ける上記アダプタ30
を、パーマロイやニューメタルなどの透磁性の高い材料
を選択する。この種の材料によれば、磁場遮断効果を有
しているところから、その影響を受け難くなる。
【0133】そして、図12に示すように、被観察対象
物Xとの距離が最適になるように、所定の高さhに変換
するための高さ変換用アダプタ60を介して他の装置Z
に取付けが可能であるとともに、その位置でさらに微調
整可能なようにZステージを介して取付けることも可能
である。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、請求項1
ないし請求項26の発明によれば、電子の偏向や加速・
収束などを司るレンズ系として、電界のみで操作する静
電タイプの電界型レンズで構成したので、小型化を図る
ことができ、操作性の向上を図れ、しかも高い信頼性を
確保する。
【0135】そして、請求項27ないし請求項33の発
明によれば、アダプタを介して他の装置に取り付けるよ
うにしたので、使用範囲が拡大して、他の装置との併用
が容易になるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、形状観察装置に
おける電子鏡筒の基本構成を示す説明図。
【図2】同実施の形態の、具体的な電子鏡筒の縦断面
図。
【図3】(A)ないし(E)は同実施の形態の、偏向レ
ンズの基本構成と作用を説明する図。
【図4】(A)ないし(C)は同実施の形態の、具体的
な偏向レンズの構成図。
【図5】同実施の形態の、電子鏡筒とともに形状観察装
置を構成する二次電子検出器の縦断面図。
【図6】同実施の形態の、電子鏡筒の電気回路図。
【図7】同実施の形態の、アダプタと、このアダプタに
取り付けられる電子鏡筒ほかの斜視図。
【図8】同実施の形態の、アダプタと、このアダプタに
取り付けられる電子鏡筒ほかの下部側からの斜視図。
【図9】同実施の形態の、真空排気系を説明するアダプ
タの上面図。
【図10】同実施の形態の、電子鏡筒と補助真空排気系
の縦断面図。
【図11】(A)および(B)は同実施の形態の、調整
機構の上面図と縦断面図。
【図12】同実施の形態の、形状観察装置の高さ調整を
なす模式図。
【符号の説明】
1…電子銃、 2…加速レンズ、 3…偏向レンズ、 4…対物レンズ、 K…二次電子検出器、 5…外筒、 S…電子鏡筒、 8…高圧碍子、 6…ジグ、 15…補助調整用ねじ、 2a…引き出し電極、 2b…制御電極、 2c…電極、 3a…上部レンズ、 3b…下部レンズ、 23…支持部材(ピン)、 24…絞り孔、 25…第2のオリフィス、 4a…上部電極板、 4b…中間電極板、 4c…下部電極板、 30…アダプタ、 31…フランジ、 40…第1のオリフィス、 32…第1の真空排気系、 33…第2の真空排気系、 43…補助真空排気系、 42…粗引き用バルブ、 54…基準サンプル、 55…ファラデーカップ、 56…真空封止板、 43…調整機構、 60…高さ変換用アダプタ。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子線を放出する電子銃と、 この電子銃から放出された電子線を加速する加速レン
    ズ、加速された電子線を偏向する偏向レンズ、かつ偏向
    された電子線を被観察対象物の表面に収束する対物レン
    ズと、 この被観察対象物の表面に収束する電子線によって、被
    観察対象物から飛び出した二次電子の量を検出する二次
    電子検出器とを具備し、 上記加速レンズ、偏向レンズおよび対物レンズは、いず
    れも電界のみで電子の挙動を操作する導電性電極からな
    ることを特徴とする形状観察装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の上記電子銃と、上記加速レ
    ンズ、偏向レンズおよび対物レンズは、フランジ部を有
    する外筒内に着脱自在に装着され、これらで電子鏡筒を
    構成することを特徴とする形状観察装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の上記外筒は、パーマロイや
    ニューメタル他、磁場遮断効果のある材料から構成され
    ることを特徴とする形状観察装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の上記電子銃は、陽極と高温
    の陰極との間に高い電圧を印加したとき、陰極表面から
    熱電子が飛び出す現象を利用した熱電界電子放出型の電
    子銃であることを特徴とする形状観察装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の上記電子銃は、金属または
    半導体を加熱したとき、その表面から電子が飛び出す現
    象を利用した熱電子放出型の電子銃であることを特徴と
    する形状観察装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の上記電子銃は、金属に高電
    圧を印加したとき、トンネル効果によってその表面から
    電子が飛び出す現象を利用した電界電子放出型の電子銃
    であることを特徴とする形状観察装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の上記電子銃は、被観察対象
    物の表面上から放出する二次電子の放出効率が最大とな
    るエネルギを持つ電子線となる電圧が印加されることを
    特徴とする形状観察装置。
  8. 【請求項8】請求項2記載の上記電子銃は、上記外筒の
    電位をグランドレベルに設定したとき、電子銃に与える
    電圧は任意の負の値とし、この電圧の絶対値がエネルギ
    である電子線を照射することを特徴とする形状観察装
    置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の上記電子銃は、上記外筒に
    与える電圧よりも低い電位を有することを特徴とする形
    状観察装置。
  10. 【請求項10】請求項8および請求項9記載の上記電子
    銃は、約−1kVの電圧が与えられることを特徴とする
    形状観察装置。
  11. 【請求項11】請求項2記載の上記電子銃へ電流・電圧
    を導入する導入端子は、耐圧特性を有する碍子の孔部に
    充填された導電性材料に連結され、かつ上記碍子は上記
    外筒のフランジと連結されたジグを介して上記外筒に支
    持されることを特徴とする形状観察装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の上記ジグおよび碍子
    は、その周面に上記外筒の側壁に螺挿される複数個のね
    じの先端部が当接され、これらねじの螺挿深さを調整す
    ることにより傾いて、上記電子銃の先端の傾きを外部か
    ら補正可能としたことを特徴とする形状観察装置。
  13. 【請求項13】請求項2記載の上記加速レンズは、電子
    を引き出すための引き出し電極と、互いの電位差を利用
    して電子の発散・収束を制御する2つの電極から構成さ
    れ、この2つの電極のうちの一方は、電圧が可変できる
    制御電極であり、他方は上記外筒の電位と同じ電圧を有
    する電極であることを特徴とする形状観察装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の上記加速レンズを構成
    する引き出し電極は、上記電子銃と同一の支持・固定部
    材によって上記外筒に支持・固定されることを特徴とす
    る形状観察装置。
  15. 【請求項15】請求項1記載の上記偏向レンズは、等分
    割された複数の電極から構成されることを特徴とする形
    状観察装置。
  16. 【請求項16】請求項15記載の上記偏向レンズは、8
    つの細長い円柱状の電極から構成され、これら電極を所
    定の円周上に等間隔に配置し、それぞれの電極に所定の
    電圧を与えて電子線を偏向させることを特徴とする形状
    観察装置。
  17. 【請求項17】請求項15および請求項16記載の上記
    偏向レンズは、電子線の放出方向に沿って2段に配置さ
    れ、電子線の偏向機能とともに、アライナ(傾斜補正)
    機能や、スティグマトール(非点収差)機能も備えるこ
    とを特徴とする形状観察装置。
  18. 【請求項18】請求項15および請求項16記載の上記
    偏向レンズを構成する複数の電極は、それぞれの電極間
    に空隙を存して支持する支持部材によって固定・支持さ
    れることを特徴とする形状観察装置。
  19. 【請求項19】請求項1記載の上記対物レンズは、導電
    性材料からなり絞り孔を有するオリフィスと、所定の肉
    厚を有し、上記オリフィスの絞り孔よりも大径の孔部を
    有する3枚の電極板とから構成され、 上記オリフィスは、対物レンズにおける電子線の入射側
    に配置され、上記3枚の電極板は電子線の出射側に互い
    に所定間隔を存して配置されることを特徴とする形状観
    察装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の上記オリフィスの絞り
    孔は、その直径が100μm 以下に設定されることを特
    徴とする形状観察装置。
  21. 【請求項21】請求項19記載の上記対物レンズを構成
    するオリフィスと3枚の電極板は、互いに一体に組み立
    てられることを特徴とする形状観察装置。
  22. 【請求項22】請求項19記載の上記対物レンズを構成
    する3枚の電極板は、中間電極板を除く両側の電極板の
    肉厚が同一であり、中間電極板の肉厚は両側の電極板の
    肉厚の2倍であり、これら電極板相互の隙間および各電
    極板の孔部の直径は、中間電極板の肉厚とほぼ同一に設
    定されることを特徴とする形状観察装置。
  23. 【請求項23】請求項19記載の上記対物レンズを構成
    する3枚の電極板は、その両側の電極板の電位をグラン
    ドレベルとし、中間電極板の電位を正あるいは負の任意
    の電位を与えることを特徴とする形状観察装置。
  24. 【請求項24】請求項1記載の上記対物レンズは、電子
    の収束位置を、対物レンズの終端から10mm以下の距離
    に設定したことを特徴とする形状観察装置。
  25. 【請求項25】請求項1記載の上記電子銃と、加速レン
    ズ、偏向レンズおよび対物レンズは、それぞれの間に電
    界強度が100kV/cm 以下である絶縁材が介在され
    ることを特徴とする形状観察装置。
  26. 【請求項26】請求項1記載の上記二次電子検出器は、
    シンチレータと光電子倍増管(PMT)との組み合わせ
    で構成されることを特徴とする形状観察装置。
  27. 【請求項27】請求項2記載の上記外筒内に電子銃ほか
    の構成部材を装着してなる電子鏡筒および二次電流検出
    器は、他の装置に着脱自在なアダプタに一体的に備えら
    れることを特徴とする形状観察装置。
  28. 【請求項28】請求項27記載の上記アダプタは、フラ
    ンジと真空シールド用のOリングの少なくともいずれか
    一方を備えたことを特徴とする形状観察装置。
  29. 【請求項29】請求項2記載の上記電子鏡筒は、その内
    部に一つもしくは複数のオリフィスを備えるとともに、
    電子銃とオリフィスとの間もしくはオリフィス相互間の
    内部と連通し、これらの間をそれぞれ真空引きする一つ
    もしくは複数の真空排気系が接続されることを特徴とす
    る形状観察装置。
  30. 【請求項30】請求項27記載の上記アダプタは、真空
    排気系を備えた他の装置に取付けられ、かつこの装置と
    電子鏡筒とは中途部に粗引き用バルブを備えた補助真空
    排気系を介して連通され、上記他の装置の真空排気系を
    利用して電子鏡筒内の粗引きをなすことを特徴とする形
    状観察装置。
  31. 【請求項31】請求項27記載の上記アダプタは、性能
    評価・収差補正・焦点合わせなどに利用するAuアイラ
    ンドなどの基準サンプル、電流検出用のファラデーカッ
    プ、上記対物レンズの出射口を封止する真空封止板が設
    けられ、かつこれらを軸方向と周方向に変位自在な調整
    機構を備えたことを特徴とする形状観察装置。
  32. 【請求項32】請求項27記載の上記アダプタは、パー
    マロイやニューメタル他、磁場遮断効果のある材料から
    構成されることを特徴とする形状観察装置。
  33. 【請求項33】請求項27記載の上記アダプタは、上下
    動が可能な高さ変換用アダプタもしくはZステージに取
    付けられることを特徴とする形状観察装置。
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