JP2011088469A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011088469A
JP2011088469A JP2009241443A JP2009241443A JP2011088469A JP 2011088469 A JP2011088469 A JP 2011088469A JP 2009241443 A JP2009241443 A JP 2009241443A JP 2009241443 A JP2009241443 A JP 2009241443A JP 2011088469 A JP2011088469 A JP 2011088469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating body
friction
gear
release mechanism
diameter gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009241443A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5243386B2 (ja
Inventor
Takayoshi Ando
隆芳 安藤
Teruhiko Koide
輝彦 小出
Masashi Tsujimoto
昌史 辻本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2009241443A priority Critical patent/JP5243386B2/ja
Priority to CN2010102836842A priority patent/CN102039869B/zh
Priority to US12/904,955 priority patent/US8376258B2/en
Publication of JP2011088469A publication Critical patent/JP2011088469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5243386B2 publication Critical patent/JP5243386B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/46Reels with means to tension the belt in an emergency by forced winding up
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/46Reels with means to tension the belt in an emergency by forced winding up
    • B60R2022/468Reels with means to tension the belt in an emergency by forced winding up characterised by clutching means between actuator and belt reel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

【課題】オーバーロード解放機構を小型化すると共に、オーバーロード解放機構の作動トルクを容易に調整することができるウエビング巻取装置を提供する。
【解決手段】ウエビング巻取装置のオーバーロード解放機構65では、大径ギヤ66の回転力が複数の環状のフリクションスプリング76を介して小径ギヤ72に伝達される。これらのフリクションスプリング76は、大径ギヤ66の本体部66Aの内周面と、小径ギヤ72の筒状部72Aの外周面との間に、両者の軸線方向に並んで配置されるため、フリクションスプリング76の配置スペースが大径ギヤ66及び小径ギヤ72の径方向に拡大することを抑制できる。しかも、必要に応じて複数のフリクションスプリング76の使用個数を変更することにより、オーバーロード解放機構65の作動トルクを段階的に調整することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗員拘束用のウエビングを巻取軸に巻き取って格納するウエビング巻取装置に係り、特に、モータの駆動力によって巻取軸を回転させることができるウエビング巻取装置に関する。
例えば、特許文献1に示されたウエビング巻取装置では、巻取軸とモータとの間に設けられた動力伝達機構(減速機構)が、トルクリミッタ機構(オーバーロード解放機構)を備えている。このトルクリミッタ機構は、モータの駆動力によって回転される大径側ギヤと、この大径側ギヤの内側に配置され、スプールに連動して回転する小径側ギヤとを備えており、この小径側ギヤの外周部には、複数のリミットスプリングが周方向に並んで組み付けられている。これらのリミットスプリングは大径側ギヤの内周部に形成された凹凸に係合しており、これらのリミットスプリングが弾性変形することで大径側ギヤと小径側ギヤとの相対回転が許容される構成になっている。
WO2006−123750号公報
ところで、上述の如きウエビング巻取装置では、オーバーロード解放機構を減速機構に配置する際のレイアウトの自由度を向上させる必要性などから、オーバーロード解放機構を小型化することが求められている。また、上述の如きレイアウトの変更に伴って、オーバーロード解放機構の作動トルク(大径側ギヤと小径側ギヤとを相対回転させるために必要なトルク)を容易に調整できるようにすることが求められている。
本発明は上記事実を考慮し、オーバーロード解放機構を小型化することができると共に、オーバーロード解放機構の作動トルクを容易に調整することができるウエビング巻取装置を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係るウエビング巻取装置は、乗員拘束用のウエビングを巻き取る巻取軸と、モータと、前記巻取軸と前記モータとの間に介在されたオーバーロード解放機構と、を備え、前記オーバーロード解放機構は、前記巻取軸及び前記モータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、前記第1回転体に対して同軸的かつ相対回転可能に設けられ、前記巻取軸及び前記モータの何れか他方と連動して回転されると共に、内周部が前記第1回転体の外周部に対向した第2回転体と、各々がバネ材によって環状に形成され、前記第1回転体の外周部と前記第2回転体の内周部との間に両者の軸線方向に並んで配置され、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか一方との間に生じる摩擦力によって当該一方に対する相対回転を抑制されると共に、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか他方に係合することで当該他方に対する相対回転を阻止される複数のフリクションスプリングと、を有することを特徴としている。
請求項1に記載のウエビング巻取装置では、オーバーロード解放機構は、巻取軸及びモータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、巻取軸及びモータの何れか他方と連動して回転される第2回転体とを備えている。第1回転体と第2回転体との間には、複数のフリクションスプリングが設けられており、これらのフリクションスプリングを介して第1回転体と第2回転体との間での回転力の伝達が行われる。これにより、モータの回転が巻取軸に伝達され、巻取軸が回転される。
また、第1回転体及び第2回転体の何れか一方と複数のフリクションスプリングとの間に生じる最大静止摩擦力を上回る相対回転力が第1回転体と第2回転体との間に作用すると、複数のフリクションスプリングが当該一方に対して相対回転し、第1回転体と第2回転体とが相対回転する。これにより、巻取軸がモータと独立して回転することが可能になる。
ここで、このウエビング巻取装置では、必要に応じてフリクションスプリングの数を変更することにより、第1回転体と第2回転体とを相対回転させるために必要なトルク(オーバーロード解放機構の作動トルク)を調整することができる。したがって、オーバーロード解放機構の作動トルクの調整を容易なものにすることができる。また、環状に形成された複数のフリクションスプリングが、第1回転体の外周部と第2回転体の内周部との間に両者の軸線方向に並んで配置されるため、フリクションスプリングの配置スペースが第1回転体及び第2回転体の径方向に拡大することを抑制できる。これにより、オーバーロード解放機構を小型化することができる。
請求項2に記載の発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1に記載のウエビング巻取装置において、前記複数のフリクションスプリングは、螺旋の向きが互いに逆向きに設定された一対のコイルスプリングを有し、前記一対のコイルスプリングは、前記一方に対する軸線周り一方への相対回転時に、前記一方との摩擦により互いに接近する方向の力を受けることを特徴としている。
請求項2に記載のウエビング巻取装置では、螺旋の向きが互いに逆向きに設定された一対のコイルスプリングが、第1回転体及び第2回転体の何れか一方に対して軸線周り一方へ相対回転すると、第1回転体及び第2回転体の何れか一方と一対のコイルスプリングとの摩擦により、一対のコイルスプリングが互いに接近する方向の力を受ける。これにより、一対のコイルスプリングを密着させて両者に作用する力を相殺することができるので、一対のコイルスプリングが第1回転体及び第2回転体の何れか一方に対して軸線方向に位置ずれすることを防止又は抑制できる。
請求項3に記載の発明に係るウエビング巻取装置は、乗員拘束用のウエビングを巻き取る巻取軸と、モータと、前記巻取軸と前記モータとの間に介在されたオーバーロード解放機構と、を備え、前記オーバーロード解放機構は、前記巻取軸及び前記モータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、前記第1回転体に対して同軸的かつ相対回転可能に設けられ、前記巻取軸及び前記モータの何れか他方と連動して回転されると共に、内周部が前記第1回転体の外周部に対向した第2回転体と、バネ材によって環状に形成され、前記第1回転体の外周部と前記第2回転体の内周部との間に配置され、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか一方との間に生じる摩擦力によって当該一方に対する相対回転を抑制されると共に、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか他方に係合することで当該他方に対する相対回転を阻止されるフリクションスプリングと、を有し、かつ、前記第1回転体と前記第2回転体との間には、両者の軸線方向に並べて複数の前記フリクションスプリングを配置可能とされていることを特徴としている。
請求項3に記載のウエビング巻取装置では、オーバーロード解放機構は、巻取軸及びモータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、巻取軸及びモータの何れか他方と連動して回転される第2回転体とを備えている。第1回転体と第2回転体との間には、フリクションスプリングが設けられており、このフリクションスプリングを介して第1回転体と第2回転体との間での回転力の伝達が行われる。これにより、モータの回転が巻取軸に伝達され、巻取軸が回転される。
また、第1回転体及び第2回転体の何れか一方とフリクションスプリングとの間に生じる最大静止摩擦力を上回る相対回転力が第1回転体と第2回転体との間に作用すると、フリクションスプリングが当該一方に対して相対回転し、第1回転体と第2回転体とが相対回転する。これにより、巻取軸がモータと独立して回転することが可能になる。
ここで、このウエビング巻取装置では、第1回転体と第2回転体との間には、上述のフリクションスプリングを複数配置することができる。したがって、必要に応じてフリクションスプリングの数を変更することにより、第1回転体と第2回転体を相対回転させるために必要なトルク(オーバーロード解放機構の作動トルク)を調整することができる。これにより、オーバーロード解放機構の作動トルクの調整を容易なものにすることができる。また、環状に形成された複数のフリクションスプリングを、第1回転体の外周部と第2回転体の内周部との間に両者の軸線方向に並べて配置させることができるため、フリクションスプリングの配置スペースが第1回転体及び第2回転体の径方向に拡大することを抑制できる。これにより、オーバーロード解放機構を小型化することができる。
請求項4に記載の発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のウエビング巻取装置において、前記他方には、当該他方の径方向へ突出し、前記フリクションスプリングの周方向一端部と周方向他端部との間に配置可能な1乃至複数の突出部が設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載のウエビング巻取装置では、フリクションスプリングの周方向一端部と周方向他端部との間に配置された突出部がフリクションスプリングの周方向一端部又は周方向他端部に当たることにより、第1回転体及び前記第2回転体の何れか他方に対するフリクションスプリングの相対回転が阻止される。また、上記突出部が複数設けられている場合には、複数のフリクションスプリングのそれぞれに対して、複数の突出部を割り振ることができる。これにより、上記相対回転時に各フリクションスプリングから前記他方に入力される荷重を複数の突出部に分散することができる。
請求項5に記載の発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のウエビング巻取装置において、前記フリクションスプリングは、線状のバネ材によって形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載のウエビング巻取装置では、線状のバネ材によって環状のフリクションスプリングが形成されているため、複数のフリクションスプリングを、第1回転体と第2回転体との間に軸線方向に並べて配置する際の配置スペースを小さくすることができる。
なお、請求項5に記載のバネ材としては、断面が円形状のもの(針金状のもの)に限らず、断面が四角形状のものなどを採用することができる。バネ材の断面が四角形状の場合、断面が円形状の場合よりも多くの断面積を確保することができるので、第1回転体及び第2回転体の何れか一方とフリクションスプリングとの間に生じるトルクを確保し易い。また、上記何れか一方とフリクションスプリングとの接触面積が広がるため、両者の間の面圧が減少し、磨耗に対する耐久性が向上する。
以上説明したように、本発明に係るウエビング巻取装置では、オーバーロード解放機構を小型化することができると共に、オーバーロード解放機構の作動トルクを容易に調整することができる。
本発明の第1実施形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す概略的な分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるオーバーロード解放機構の構成を示す分解斜視図である。 図2に示されるオーバーロード解放機構を図2とは異なる角度から見た分解斜視図である。 図2及び図3に示されるオーバーロード解放機構の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるオーバーロード解放機構の構成を示す分解斜視図である。 図5に示されるオーバーロード解放機構の断面図である。 本発明の第3実施形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるオーバーロード解放機構の部分的な構成を示す側面図である。 (A)は、本発明の第3実施形態に係るオーバーロード解放機構の比較例を示す側面図であり、(B)は、(A)に示される比較例のフリクションスプリングが位置ずれした状態を示す側面図である。
<第1実施形態>
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るウエビング巻取装置10について説明する。
図1に示されるように、ウエビング巻取装置10は、支持部材を構成するフレーム12を備えている。フレーム12は、平板状の背板14を備えており、背板14がボルト等の図示しない締結手段によって、例えば、車両のセンターピラーの下端部近傍にて車体に固定され、これにより、本ウエビング巻取装置10が車体に取り付けられている。背板14の幅方向両端からは、略車両前後方向に互いに対向した一対の脚板16、18が互いに平行に延出されている。これらの脚板16、18間には、略円筒形状に形成された巻取軸20が配置されている。
巻取軸20は、軸線方向が脚板16、18の対向方向とされており、自らの軸線周りに回転可能とされている。また、巻取軸20には、長尺帯状のウエビング22の長手方向基端部が係止されている。ウエビング22は、巻取軸20がその軸線周り一方である巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転することで巻取軸20の外周部に基端側から層状に巻き取られて格納される。さらに、ウエビング22を先端側から引っ張れば、巻取軸20に巻き取られたウエビング22が引き出され、これに伴い、巻取方向とは反対の引出方向(図1の矢印B方向)へ巻取軸20が回転する。
また、巻取軸20の内側には、図示しないトーションシャフトが巻取軸20に対して同軸的に配置されている。トーションシャフトは、軸線方向一端部(脚片18側の端部)が巻取軸20に対して相対回転不能に連結されており、軸線方向他端側が脚片16に形成された貫通孔を貫通して脚片16の一側(巻取軸20とは反対側)へ突出している。
脚板16の一側には、樹脂製のセンサカバー24が取り付けられている。センサカバー24は、脚片16側が開口した箱状に形成されている。トーションシャフトの軸線方向他端側は、センサカバー24の内側に挿入されており、センサカバー24に設けられた図示しない軸受部に回転可能に支持されている。このセンサカバー24の内側には図示しない周知のロック機構が収容されている。このロック機構は、車両の急減速時などにトーションシャフトの引出方向への回転を規制するようになっている。
さらに、脚片16の一側には、プリテンショナ機構26が設けられている。このプリテンショナ機構26は、脚片16に固定されたシリンダ28を備えており、シリンダ28の下端部には、ガス発生器30が収容されている。このガス発生器30は、図示しない点火装置が作動することでシリンダ28内に高圧のガスを発生させるようになっている。シリンダ28の内側には図示しないピストンが収容されており、シリンダ28内にガスが発生すると、このピストンがシリンダ28から突出してトーションシャフトを巻取方向へ強制的に回転させるようになっている。
一方、脚板18の他側(巻取軸20とは反対側)には、支持部材を構成するクラッチハウジング32が取り付けられている。クラッチハウジング32は、脚板18とは反対側へ向けて開口した箱状に形成されており、開口部がカバー34によって閉塞されている。このクラッチハウジング32の側壁部32Aには、円形の貫通孔36が形成されている。この貫通孔36は、巻取軸20と同心状に配置されており、この貫通孔36の内側には、アダプタ38が配置されている。このアダプタ38は、六角柱状に形成されており、脚片18に形成された貫通孔を貫通してトーションシャフトの軸線方向一端部に同軸的に固定されている。このため、アダプタ38は、トーションシャフト及び巻取軸20と一体に回転する。
このアダプタ38には、巻取軸20と反対側へ向けて突出する円柱状の支軸部38Aが同軸的かつ一体的に設けられている。この支軸部38Aは、カバー34に形成された貫通孔34Aを貫通してカバー34の他側(カバー34を介してクラッチハウジング32とは反対側)へ突出している。
カバー34の他側には、樹脂製のスプリングカバー40が設けられている。このスプリングカバー40は、カバー34側が開口した略有底円筒状に形成されており、クラッチハウジング32を介して脚片18に取り付けられている。スプリングカバー40の内側には、アダプタ38の支軸部38Aが挿入されており、スプリングカバー40に設けられた図示しない軸受部によって支軸部38Aが回転可能に支持されている。
また、スプリングカバー40の内側には、図示しない渦巻きスプリングが収容されている。この渦巻きスプリングは、渦巻き方向外側端部がスプリングカバー40に係止されると共に、渦巻き方向内側端部が支軸部38Aに係止されており、アダプタ38及びトーションシャフトを介して巻取軸20を巻取方向へ付勢している。
一方、前述したクラッチハウジング32の内部には、クラッチ42が収容されている。クラッチ42はギヤホイール44を備えている。ギヤホイール44は他側(カバー34側)が開口した軸線方向寸法が短い有底円筒状に形成されている。ギヤホイール44の開口部は円盤状のカバー46によって閉塞されている。また、ギヤホイール44の外周部には、外歯が形成されている。この外歯は、後述するギヤ80に対応している。
ギヤホイール44の内側には、略円筒形状のラチェット48がギヤホイール44に対して同軸的に配置されている。ラチェット48は、軸線方向一端部がギヤホイール44に形成された円孔に回転自在に軸支されると共に、軸線方向他端部がカバー46に形成された円孔に回転自在に軸支されている。これにより、ラチェット48は、ギヤホイール44及びカバー46に対して相対回転可能とされている。
ラチェット48の軸心部には、断面六角形の嵌合孔50が形成されている。この嵌合孔50には、アダプタ38が嵌合している。これにより、ラチェット48と巻取軸20とが相対回転不能に連結されると共に、ギヤホイール44及びカバー46がラチェット48を介してアダプタ38に支持されている。また、ラチェット48の外周部には、複数のラチェット歯が一定間隔毎に形成されている。
ラチェット48の半径方向外側には、例えば遠心力で揺動するパウルが収容されている。このパウルは、ギヤホイール44に支持されており、ギヤホイール44が巻取方向へ回転されることで、ラチェット48のラチェット歯に噛み合うようになっている。これにより、ギヤホイール44とラチェット48とが機械的に連結され、クラッチ42が連結状態となる。また、上述のパウルは、ギヤホイール44が引出方向へ回転すると、ラチェット48に対する噛合状態を解除されるようになっている。これにより、ギヤホイール44とラチェット48との連結状態が解除され、クラッチ42が解除状態となる。
一方、前述したクラッチハウジング32の内側には、減速ギヤ列52が収容されている。減速ギヤ列52は、平歯のギヤ54を備えている。ギヤ54は、軸線方向が巻取軸20の軸線方向に沿う状態でクラッチハウジング32の内側に収容されている。
このギヤ54は、クラッチハウジング32を取り付けられたモータ56の出力軸58に固定されている。ギヤ54の回転半径方向側方には、ギヤ54よりも大径な平歯のギヤ60が設けられている。このギヤ60に対応してクラッチハウジング32には、支持軸62が形成されている。支持軸62は、軸線方向が巻取軸20の軸線方向に沿っており、ギヤ60は、ギヤ54に噛み合った状態で支持軸62に回転自在に支持されている。
ギヤ60の軸線方向側方には、ギヤ60よりも小径な平歯のギヤ64がギヤ60に対して同軸的且つ一体的に形成されている。ギヤ64の回転半径方向側方には、ギヤ64よりも大径な大径ギヤ66(第2回転体)が設けられている。この大径ギヤ66は、オーバーロード解放機構65(トルクリミッタ機構)を構成している。
図2及び図3に示されるように、大径ギヤ66は、他側(カバー34側)に底壁を有する有底円筒状に形成された本体部66Aを備えており、本体部66Aは、一側の開口部がクラッチハウジング32の側壁部32Aに対向する状態で配置されている。本体部66Aの内側には、円筒状の軸受部66Bが設けられている。この軸受部66Bは、本体部66Aの底壁から本体部66Aの一側(開口側)へ向けて突出しており、本体部66Aに対して同軸的かつ一体的に設けられている。この軸受部66Bの内側には、クラッチハウジング32に設けられた支持軸70が挿入されている。支持軸70は、軸線方向が巻取軸20の軸線方向に沿っており、大径ギヤ66は、本体部66Aの外周部に形成された平歯の外歯がギヤ64に噛み合った状態で支持軸70に回転自在に支持されている。これにより、大径ギヤ66は、モータ56と連動して回転される。
大径ギヤ66の一側には、小径ギヤ72(第1回転体)が配置されている。この小径ギヤ72は、円筒状に形成された筒状部72Aを備えており、この筒状部72Aの内側には、大径ギヤ66の軸受部66Bが回転自在に嵌合している。これにより、小径ギヤ72は大径ギヤ66に対して同軸的かつ相対回転可能に支持されている。
筒状部72Aの一側には、鍔状の鍔部72Bが同軸的かつ一体的に設けられており、この鍔部72Bによって本体部66Aの開口が閉塞されている。さらに、鍔部72Bの一側には、大径ギヤ66よりも小径に形成された歯車部72Cが同軸的かつ一体的に設けられている。この歯車部72Cは、本体部66Aの外側(他側)へ突出しており、外周部には平歯の外歯が形成されている。
歯車部72Cの回転半径方向側方には、歯車部72Cよりも大径な平歯のギヤ80(図1参照)が設けられている。このギヤ80に対応してクラッチハウジング32には、支持軸78が形成されている。支持軸78は、軸線方向が巻取軸20の軸線方向に沿っており、ギヤ80は、歯車部72Cに噛み合った状態で支持軸78に回転自在に支持されている。また、ギヤ80の他側には図示しない平歯のギヤが同軸的且つ一体的に形成されており、このギヤは、前述したクラッチ42のギヤホイール44に噛合されている。これにより、小径ギヤ72は、ギヤホイール44と連動して回転されるようになっており、クラッチ42の連結状態においては小径ギヤ72が巻取軸20と連動して回転される。
一方、筒状部72Aの外周面と本体部66Aの内周面とは両者の半径方向に対向しており、両者の間には、環状の隙間74が形成されている。この隙間74には、複数(ここでは2つ)のフリクションスプリング76が同心状に配置されている。これらのフリクションスプリング76は、針金状(線状)のバネ材が環状(螺旋状)に湾曲されることで形成されたコイルスプリングであり、大径ギヤ66及び小径ギヤ72の軸線方向に並んで配置されている。なお、本第1実施形態では、フリクションスプリング76の巻き数は、2巻きとされている。
各フリクションスプリング76は、自然状態での内径寸法が、筒状部72Aの外径寸法よりも小さく形成されており、拡径された状態で筒状部72Aの外周面に装着されている。このため、各フリクションスプリング76は、筒状部72Aとの間に生じる摩擦力によって小径ギヤ72に保持されており、小径ギヤ72に対する相対回転を抑制されている。
また、図4に示されるように、本体部66Aの内周部には、半径方向内側へ突出した突出部66Cが設けられている。この突出部66Cは、各フリクションスプリング76の周方向一端部76Aと周方向他端部76Bとの間に配置されている。このため、各フリクションスプリング76は、周方向一端部76A及び周方向他端部76Bが突出部66Cに当ることで、大径ギヤ66に対する相対回転を阻止されるようになっている。
上記構成のオーバーロード解放機構65では、大径ギヤ66が回転すると、大径ギヤ66の回転力がフリクションスプリング76を介して小径ギヤ72に伝達され、小径ギヤ72が大径ギヤ66に追従して回転するようになっている。但し、複数のフリクションスプリング76と筒状部72Aとの間に作用する最大静止摩擦力を超える相対回転力が大径ギヤ66と小径ギヤ72との間に作用すると、筒状部72Aが複数のフリクションスプリング76と摺動し、小径ギヤ72が複数のフリクションスプリング76及び大径ギヤ66に対して相対回転するようになっている。
ここで、本第1実施形態では、大径ギヤ66と小径ギヤ72との間の隙間74には、最大で10個のフリクションスプリング76を配置可能とされている。そして、筒状部72Aの外周面には、最大で5個のフリクションスプリング76を装着可能とされており、フリクションスプリング76の使用個数を変更することで、オーバーロード解放機構65の作動トルク(大径ギヤ66と小径ギヤ72を相対回転させるために必要なトルク。以下、単に「作動トルク」という)を段階的に調節できるようになっている。
具体的には、フリクションスプリング76は、1個につき1N・mの作動トルクを生じさせるように構成されており、フリクションスプリング76の使用個数を1個増減させる毎に、作動トルクが1N・mずつ増減するようになっている。例えば、筒状部72Aの外周面に1個のフリクションスプリング76を装着すると、作動トルクが1N・mになり、筒状部72Aの外周面に4個のフリクションスプリング76を装着すると、作動トルクが4N・mになる。
なお、本第1実施形態では、フリクションスプリング76の巻き数が2巻きとされているが、他の実施形態では、フリクションスプリングの巻き数を変更してもよい。例えば、フリクションスプリングの巻き数を3巻きとし、1個のフリクションスプリングにつき1N・mの作動トルクを生じさせる構成にしてもよい。この場合、3巻きのフリクションスプリングを2個使用すると2N・mの作動トルクが生じる。また、巻き数が異なる複数のフリクションスプリングを混在させる構成にしてもよく、フリクションスプリングの構成は適宜変更することができる。
次に、本第1実施形態の作用について説明する。
本ウエビング巻取装置10では、例えば、レーダー測距装置や赤外線測距装置等の前方監視手段(図示省略)の検出結果に基づいて、本ウエビング巻取装置10を搭載した車両の前方の障害物までの距離が一定値未満になったとECU等の制御手段(図示省略)が判定すると、制御手段がモータ56を正転駆動させる。
モータ56の正転駆動力で出力軸58が正転すると、この出力軸58の正転がギヤ54、60、64を介してオーバーロード解放機構65の大径ギヤ66に伝達され、大径ギヤ66が軸線周り一方(図2〜図4の矢印C方向)へ回転される。これにより、大径ギヤ66の突出部66Cが複数のフリクションスプリング76の周方向一端部76Aに当接し、複数のフリクションスプリング76が大径ギヤ66に追従して軸線周り一方へ回転されると共に、複数のフリクションスプリング76が筒状部72Aに装着された小径ギヤ72が、複数のフリクションスプリング76及び大径ギヤ66に追従して軸線周り一方へ回転される。
小径ギヤ72の回転は、ギヤ80及び図示しないギヤを介してクラッチ42のギヤホイール44に伝達され、ギヤホイール44が巻取方向(図1の矢印A方向)へ回転される。ギヤホイール44が巻取方向に回転すると、ギヤホイール44に取り付けられた図示しないパウルがラチェット48のラチェット歯に噛み合い、ギヤホイール44とラチェット48とが機械的に連結される。これにより、ラチェット48がギヤホイール44と共に巻取方向へ回転される。
ラチェット48はアダプタ38及びトーションシャフトを介して巻取軸20に連結されているため、ラチェット48が巻取方向へ回転することで巻取軸20が巻取方向へ回転され、ウエビング22がその長手方向基端側から巻取軸20に巻き取られる。これにより、乗員の身体に装着されているウエビング22の僅かな弛み、所謂「スラック」が解消されて、ウエビング22による乗員の拘束性が向上する。
また、例えば、上述の如きウエビング22の巻き取り途中で、ウエビング22に過大な引出力が作用すると、巻取軸20に連結されたギヤホイール44には、引出方向の回転力が入力され、小径ギヤ72には軸線周り他方(図2〜図4の矢印D方向)へ向いた回転力が入力される。そして、この回転力が、複数のフリクションスプリング76と筒状部72Aとの間に作用する最大静止摩擦力よりも大きくなると、筒状部72Aが複数のフリクションスプリング76と摺動(摩擦)する。これにより、大径ギヤ66に対する小径ギヤ72の相対回転が許容され、大径ギヤ66よりもモータ56側の構成部材が巻取軸20の回転から切り離される。これにより、巻取軸20がモータ56と独立して引出方向へ回転することが可能になる。
ここで、本ウエビング巻取装置10のオーバーロード解放機構65では、環状に形成された複数のフリクションスプリング76が、大径ギヤ66と小径ギヤ72との間の隙間74に軸線方向に並んで配置されるため、フリクションスプリング76の配置スペースが大径ギヤ66及び小径ギヤ72の径方向に拡大することを抑制できる。これにより、オーバーロード解放機構65を小型化することができるため、オーバーロード解放機構65を減速ギヤ列52に配置する際のレイアウトの自由度が向上する。
しかも、必要に応じてフリクションスプリング76の使用個数を変更することにより、オーバーロード解放機構65の作動トルクを調整することができる。したがって、上述の如くレイアウトを変更した際のオーバーロード解放機構65の作動トルクの調整が容易である。
また、本第1実施形態では、複数のフリクションスプリング76と筒状部72A(小径ギヤ72)との間に作用する摩擦力によって、オーバーロード解放機構65の作動トルクを得ており、オーバーロード解放機構65の作動時には、小径ギヤ72の筒状部72Aが複数のフリクションスプリング76に対して滑らかに摺動するため、作動音や振動が抑制される。
さらに、本第1実施形態では、針金状(線状)のバネ材が環状に湾曲されることでフリクションスプリング76が形成されているため、複数のフリクションスプリング76を大径ギヤ66と小径ギヤ72との間に軸線方向に並べて配置する際の配置スペースを小さくすることができる。また、フリクションスプリング76を小径ギヤ72の筒状部72Aに組み付ける際の組付性が良好である。
また、本第1実施形態では、ギヤホイール44の巻取方向への回転時には、フリクションスプリング76の周方向一端部76Aに大径ギヤ66の回転力が入力され、ギヤホイール44の引出方向への回転時には、フリクションスプリング76の周方向他端部76Bに大径ギヤ66の回転力が入力される。このように、フリクションスプリング76の周方向両端部が回転力の入力部として利用されるため、フリクションスプリング76の耐久性を良好に確保することができる。
なお、上記第1実施形態では、小径ギヤ72の筒状部72Aの外周面とフリクションスプリング76との間に摩擦力が生じる構成にしたが、本発明はこれに限らず、大径ギヤ66の本体部66Aの内周面とフリクションスプリングとの間に摩擦力が生じる構成にしてもよい。この場合、突出部66Cを省略すると共に、フリクションスプリング76が小径ギヤ72に対して相対回転しないように、小径ギヤ72に突起などを設ける必要がある。
また、上記第1実施形態では、第2回転体としての大径ギヤ66がモータ56側のギヤ64に接続され、第1回転体としての小径ギヤ72が巻取軸20側のギヤ80に噛合された構成にしたが、本発明はこれに限らず、第1回転体がモータ側の回転伝達部材に接続され、第2回転体が巻取軸側の回転伝達部材に接続された構成にしてもよい。以上の点は、以下に説明する本発明の他の実施形態においても同様である。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図5には、本発明の第2実施形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるオーバーロード解放機構82の構成が分解斜視図にて示されている。また、図6には、このオーバーロード解放機構82が断面図にて示されている。
このオーバーロード解放機構82は、前記第1実施形態に係るオーバーロード解放機構65と基本的に同様の構成とされている。但し、このオーバーロード解放機構82では、2つのフリクションスプリング76が、各々の周方向一端部76A及び周方向他端部76Bを互いに反対側へ向けた状態で小径ギヤ72の筒状部72Aに装着されている。一方のフリクションスプリング76の周方向一端部76Aと周方向他端部76Bとの間には、大径ギヤ66に設けられた突出部66Cが配置されており、他方のフリクションスプリング76の周方向一端部76Aと周方向他端部76Bとの間には、大径ギヤ66に設けられた突出部66Dが配置されている。この突出部66Dは、突出部66Cと同様の構成とされており、両者は大径ギヤ66の周方向において互いに反対側(180度反対側)に配置されている。すなわち、この実施形態では、複数(ここでは2つ)のフリクションスプリング76のそれぞれに対して、複数(ここでは2つ)の突出部66C、66Dが割り振られている。なお、この実施形態では、上記以外の構成は前記第1実施形態と同様の構成とされている。
この実施形態では、小径ギヤ72が大径ギヤ66に対して相対回転する際には、一方のフリクションスプリング76の周方向一端部76A又は周方向他端部76Bが大径ギヤ66の突出部66Cに当たり、他方のフリクションスプリング76の周方向一端部76A又は周方向他端部76Bが大径ギヤ66の突出部66Dに当たる。これにより、2つのフリクションスプリング76から大径ギヤ66に入力される荷重(応力)が突出部66Cと突出部66Dに分散される。これにより、大径ギヤ66の耐久性を向上させることができる。
なお、上記第2実施形態では、フリクションスプリング及び突出部が2つの場合について説明したが、これに限らず、フリクションスプリング及び突出部の数は適宜変更することができる。また、複数のフリクションスプリングに対する複数の突出部の割り振り方は、任意に変更することができる。
<第3の実施形態>
図7には、本発明の第3実施形態に係るウエビング巻取装置の構成部材であるオーバーロード解放機構84の部分的な構成が側面図にて示されている。このオーバーロード解放機構84は、前記第1実施形態に係るオーバーロード解放機構65と基本的に同様の構成とされている。但し、このオーバーロード解放機構84では、小径ギヤ72の筒状部72Aに装着された2つ(一対)のフリクションスプリング76、86(コイルスプリング)は、螺旋の向きが互いに逆向きに設定されている。
一方のフリクションスプリング76は、周方向一端部76Aが大径ギヤ66(図7では図示省略)の突出部66Cの一端側に配置され、周方向他端部76Bが突出部66Cの他端側に配置されている。また、他方のフリクションスプリング86は、周方向一端部86Aが大径ギヤ66の突出部66Cの一端側に配置され、周方向他端部86Bがフリクションスプリング76の周方向他端部76Bの近傍で突出部66Cの他端側に配置されている。なお、この実施形態では、上記以外の構成は前記第1実施形態と同様の構成とされている。
この実施形態では、小径ギヤ72が大径ギヤ66に対して軸線周り一方へ相対回転すると、フリクションスプリング76、86の周方向一端部76A、86Aが突出部66Cの一端側に当たり、大径ギヤ66に対するフリクションスプリング76、86の相対回転が阻止される。そして、大径ギヤ66と小径ギヤ72との間に作用する回転力がフリクションスプリング76、86と筒状部72Aとの間に作用する最大静止摩擦力よりも大きくなると、筒状部72Aの外周面がフリクションスプリング76、86と摺動(摩擦)し、大径ギヤ66に対する小径ギヤ72の相対回転が許容される。このとき、フリクションスプリング76、86には、筒状部72Aの外周面との摩擦により互いに接近する方向の力が作用する。これにより、フリクションスプリング76、86を密着させて両者に作用する力を相殺することができるので、フリクションスプリング76、86が小径ギヤ72に対して軸線方向に位置ずれすることを防止できる。
すなわち、図8(A)に示されるように、小径ギヤ72の筒状部72Aに螺旋状のフリクションスプリング76(コイルスプリング)が装着されている場合、小径ギヤ72がフリクションスプリング76に対して相対回転すると、両者の間に作用する摩擦力の分力によって、フリクションスプリング76が小径ギヤ72の軸線方向へ位置ずれしてしまう(図8(B)参照)。この点、本実施形態では、螺旋の向きが互いに逆向きに設定された一対のフリクションスプリング76、86を互いに密着させて位置ずれ作用を打ち消すことにより、上述の如き問題を解消することができる。
なお、上記各実施形態では、フリクションスプリング76、86が針金状(断面が円形状)のバネ材によって形成された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、フリクションスプリング76、86の断面形状は適宜変更することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 ウエビング巻取装置
20 巻取軸
22 ウエビング
56 モータ
65 オーバーロード解放機構
66 大径ギヤ(第2回転体)
72 小径ギヤ(第1回転体)
76、86 フリクションスプリング

Claims (5)

  1. 乗員拘束用のウエビングを巻き取る巻取軸と、モータと、前記巻取軸と前記モータとの間に介在されたオーバーロード解放機構と、を備え、
    前記オーバーロード解放機構は、
    前記巻取軸及び前記モータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、
    前記第1回転体に対して同軸的かつ相対回転可能に設けられ、前記巻取軸及び前記モータの何れか他方と連動して回転されると共に、内周部が前記第1回転体の外周部に対向した第2回転体と、
    各々がバネ材によって環状に形成され、前記第1回転体の外周部と前記第2回転体の内周部との間に両者の軸線方向に並んで配置され、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか一方との間に生じる摩擦力によって当該一方に対する相対回転を抑制されると共に、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか他方に係合することで当該他方に対する相対回転を阻止される複数のフリクションスプリングと、
    を有することを特徴とするウエビング巻取装置。
  2. 前記複数のフリクションスプリングは、螺旋の向きが互いに逆向きに設定された一対のコイルスプリングを有し、前記一対のコイルスプリングは、前記一方に対する軸線周り一方への相対回転時に、前記一方との摩擦により互いに接近する方向の力を受けることを特徴とする請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 乗員拘束用のウエビングを巻き取る巻取軸と、モータと、前記巻取軸と前記モータとの間に介在されたオーバーロード解放機構と、を備え、
    前記オーバーロード解放機構は、
    前記巻取軸及び前記モータの何れか一方と連動して回転される第1回転体と、
    前記第1回転体に対して同軸的かつ相対回転可能に設けられ、前記巻取軸及び前記モータの何れか他方と連動して回転されると共に、内周部が前記第1回転体の外周部に対向した第2回転体と、
    バネ材によって環状に形成され、前記第1回転体の外周部と前記第2回転体の内周部との間に配置され、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか一方との間に生じる摩擦力によって当該一方に対する相対回転を抑制されると共に、前記第1回転体及び前記第2回転体の何れか他方に係合することで当該他方に対する相対回転を阻止されるフリクションスプリングと、
    を有し、
    かつ、前記第1回転体と前記第2回転体との間には、両者の軸線方向に並べて複数の前記フリクションスプリングを配置可能とされていることを特徴とするウエビング巻取装置。
  4. 前記他方には、当該他方の径方向へ突出し、前記フリクションスプリングの周方向一端部と周方向他端部との間に配置可能な1乃至複数の突出部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のウエビング巻取装置。
  5. 前記フリクションスプリングは、線状のバネ材によって形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のウエビング巻取装置。
JP2009241443A 2009-10-20 2009-10-20 ウエビング巻取装置 Expired - Fee Related JP5243386B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241443A JP5243386B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 ウエビング巻取装置
CN2010102836842A CN102039869B (zh) 2009-10-20 2010-09-14 安全带卷绕装置
US12/904,955 US8376258B2 (en) 2009-10-20 2010-10-14 Webbing take-up device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241443A JP5243386B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 ウエビング巻取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011088469A true JP2011088469A (ja) 2011-05-06
JP5243386B2 JP5243386B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=43878566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009241443A Expired - Fee Related JP5243386B2 (ja) 2009-10-20 2009-10-20 ウエビング巻取装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8376258B2 (ja)
JP (1) JP5243386B2 (ja)
CN (1) CN102039869B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013173515A (ja) * 2011-10-07 2013-09-05 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
JP2014113871A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
DE102015103281A1 (de) 2014-03-07 2015-09-10 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Gurtaufnahmevorrichtung
JP2015168352A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP2015168353A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004008173A1 (de) * 2004-02-19 2005-09-15 Trw Automotive Gmbh Reibungskupplung
AU2009232655B2 (en) * 2008-03-31 2011-11-17 Ashimori Industry Co., Ltd. Seatbelt retractor
JP5430440B2 (ja) * 2010-02-19 2014-02-26 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
CN102808912B (zh) * 2012-09-07 2015-02-25 山东神戎电子股份有限公司 一种摩擦传动结构及过载可空转的齿轮传动装置
JP2018002086A (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
CN108082106A (zh) * 2017-10-11 2018-05-29 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 一种与超声波雷达探测系统融合的主动式预紧安全带
WO2020005836A1 (en) 2018-06-28 2020-01-02 Pet Pedestal, Incorporated Vehicle pet support
US11975681B1 (en) * 2023-02-06 2024-05-07 Ford Global Technologies, Llc Load-limiting seatbelt retractor

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008105563A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2009514731A (ja) * 2005-11-09 2009-04-09 デルフィ テクノロジーズ, インコーポレイテッド シートベルト装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3396027B2 (ja) * 2000-03-16 2003-04-14 サンコール株式会社 自動車用シートベルトの巻取り装置
JP2004042782A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP3924221B2 (ja) * 2002-08-12 2007-06-06 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
DE102004008173A1 (de) * 2004-02-19 2005-09-15 Trw Automotive Gmbh Reibungskupplung
JP4854662B2 (ja) * 2005-05-19 2012-01-18 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルト装置
CN100469623C (zh) * 2005-09-07 2009-03-18 株式会社东海理化电机制作所 电动卷收器
JP4630181B2 (ja) * 2005-09-07 2011-02-09 株式会社東海理化電機製作所 モータリトラクタ
JP5112963B2 (ja) * 2008-06-11 2013-01-09 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
CN101870282B (zh) * 2009-04-21 2012-10-03 株式会社东海理化电机制作所 安全带卷绕装置
JP2010253969A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP5215927B2 (ja) * 2009-04-21 2013-06-19 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009514731A (ja) * 2005-11-09 2009-04-09 デルフィ テクノロジーズ, インコーポレイテッド シートベルト装置
JP2008105563A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013173515A (ja) * 2011-10-07 2013-09-05 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
JP2014113871A (ja) * 2012-12-07 2014-06-26 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
DE102015103281A1 (de) 2014-03-07 2015-09-10 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Gurtaufnahmevorrichtung
JP2015168352A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP2015168353A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP2015168351A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
US9616845B2 (en) 2014-03-07 2017-04-11 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Webbing take-up device
US9637084B2 (en) 2014-03-07 2017-05-02 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Webbing take-up device
DE102015103281B4 (de) 2014-03-07 2019-08-01 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Gurtaufnahmevorrichtung
DE102015103282B4 (de) 2014-03-07 2021-08-12 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Gurtaufnahmevorrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
US20110089280A1 (en) 2011-04-21
US8376258B2 (en) 2013-02-19
JP5243386B2 (ja) 2013-07-24
CN102039869B (zh) 2013-03-13
CN102039869A (zh) 2011-05-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5243386B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP5015863B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP5388042B2 (ja) シートベルト用リトラクタ
JP2005324772A (ja) モータリトラクタ
JP5430440B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP5215927B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP5452186B2 (ja) 係合部材支持構造及びウエビング巻取装置
JP5112963B2 (ja) ウエビング巻取装置
WO2015199050A1 (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
JP5331048B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP2010253969A (ja) ウエビング巻取装置
JP2011189896A (ja) ウエビング巻取装置
JP5456619B2 (ja) ウェビング巻取装置
JP6081395B2 (ja) ウェビング巻取装置
JP2017189996A (ja) ウェビング巻取装置
JP2012131361A (ja) ウェビング巻取装置
JP2014046855A (ja) ウェビング巻取装置
JP5117918B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP2014046854A (ja) ウェビング巻取装置
JP5955151B2 (ja) ウェビング巻取装置
JP5767166B2 (ja) シートベルト用リトラクタ
JP5485133B2 (ja) ウェビング巻取装置
JP2014046856A (ja) ウェビング巻取装置
JP6081396B2 (ja) ウェビング巻取装置
JP2017047783A (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120518

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130328

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5243386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees