JP2011088387A - フレキシブルプリント基盤製造用積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリント基盤の製造工程においてシワが発生しないフレキシブルプリント基盤製造用積層体を提供する。
【解決手段】シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を主成分とし、180℃30分の熱処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%である二軸配向フィルム20と軟質フィルム10とを積層したフレキシブルプリント基盤製造用積層体1。
【選択図】図1
【解決手段】シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を主成分とし、180℃30分の熱処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%である二軸配向フィルム20と軟質フィルム10とを積層したフレキシブルプリント基盤製造用積層体1。
【選択図】図1
Description
本発明は、シンジオタクチックポリスチレン系樹脂(SPS)フィルム、特に同時二軸延伸方式により作製されたSPSフィルムを含むフレキシブルプリント基盤製造用積層体に関する。
電気製品における可動部分に組み込まれている変形可能なフレキシブルプリント基盤を製造するとき、ベースフィルム上にエッチング等により形成された電気回路を保護するためのカバー樹脂を加熱プレスするが、このカバー樹脂を回路の凹凸部に密着させるためにカバー樹脂を包むように、離型フィルムが用いられる。従来SPSフィルムはその表面張力の低さから、このような離型用途への適用が検討されていた(特許文献1〜3)。
SPSフィルムの製造法として溶融押出キャスト、又は溶融押出原反を用いた二軸延伸法が挙げられる。二軸延伸法は、特に逐次二軸延伸方式が検討され、逐次二軸延伸方式が現在一般的である。
SPSフィルムの製造法として溶融押出キャスト、又は溶融押出原反を用いた二軸延伸法が挙げられる。二軸延伸法は、特に逐次二軸延伸方式が検討され、逐次二軸延伸方式が現在一般的である。
本発明の目的は、プリント基盤の製造工程においてシワが発生しないフレキシブルプリント基盤製造用積層体を提供することである。
本発明によれば、以下のフレキシブルプリント基盤製造用積層体が提供される。
1.シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を主成分とし、180℃30分の熱処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%である二軸配向フィルムと、軟質フィルムとを積層したフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
2.前記二軸配向フィルムが同時二軸延伸方式を用いて作製されたものである1記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
3.スチレンのホモポリマー、スチレンとパラメチルスチレンとの共重合体、又はスチレンとエチレンとの共重合体であるシンジオタクチックポリスチレンからなる、1又は2記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体に用いるための二軸配向フィルム。
1.シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を主成分とし、180℃30分の熱処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%である二軸配向フィルムと、軟質フィルムとを積層したフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
2.前記二軸配向フィルムが同時二軸延伸方式を用いて作製されたものである1記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
3.スチレンのホモポリマー、スチレンとパラメチルスチレンとの共重合体、又はスチレンとエチレンとの共重合体であるシンジオタクチックポリスチレンからなる、1又は2記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体に用いるための二軸配向フィルム。
本発明によれば、プリント基盤の製造工程においてシワが発生しないフレキシブルプリント基盤製造用積層体が提供できる。
本発明のフレキシブルプリント基盤製造用積層体は、シンジオタクチックポリスチレン系樹脂(SPS)を主成分とする二軸配向フィルムと、軟質フィルムとを積層したものである。SPS二軸配向フィルムは、180℃30分の処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%と少ない。本発明の積層体は、このように熱収縮性が低減している二軸配向フィルムを用いるため、プリント基盤製造等、高温下で用いられる工業用途に適している。
二軸配向フィルムは、SPSを85質量%以上含有することが好ましい。90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上がより好ましい。この範囲であると、良好な離型性が得られる。
二軸配向フィルムは、力学物性の向上等のため、SPS以外の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、相溶化剤を含むことができる。さらに、各種添加剤も配合することができる。
二軸配向フィルムは、力学物性の向上等のため、SPS以外の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、相溶化剤を含むことができる。さらに、各種添加剤も配合することができる。
SPSが有するシンジオタクチック構造とは、立体化学構造がシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR)により定量される。13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができる。本発明で用いるSPSは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、又はラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン) 、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)、これらの水素化重合体及びこれらの混合物、又はこれらを主成分とする共重合体である。ポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソピルスチレン)、ポリ(ターシャリーブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)等がある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン)等、またポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等がある。
好ましいSPSは、スチレンのホモポリマー、スチレンとパラメチルスチレンとの共重合体、及びスチレンとエチレンとの共重合体である。スチレンとパラメチルスチレンとの共重合体におけるパラメチルスチレン含有量は1〜20モル%、スチレンとエチレンとの共重合体におけるエチレン含有量は1〜50モル%が好ましい。
本発明で用いる二軸配向フィルムは同時二軸延伸方式で製造できる。
同時二軸延伸方式は、長手方向(MD)、幅方向(TD)を同時に延伸するため、MD,TDで物性に偏りが生じ難い。またプリント基盤の製造時の加熱の際もMD,TD共に収縮し難く、収縮に伴って、基盤上に転写される可能性があるシワが発生し難い。また配向性にMDとTDで偏りがないため、基盤からの剥離時に引き裂かれ難く、基盤表面にフィルム片が残る恐れが少ない。逐次二軸延伸方式は、長手方向(MD)、幅方向(TD)を別々に延伸し、かつ熱処理の際にはTDしか弛緩処理ができない。従って、加熱の際、MDへの収縮が大きくなりやすい。また、MDとTDで物性に偏りがある場合、基盤からの剥離時に引裂かれやすい。
同時二軸延伸方式は、長手方向(MD)、幅方向(TD)を同時に延伸するため、MD,TDで物性に偏りが生じ難い。またプリント基盤の製造時の加熱の際もMD,TD共に収縮し難く、収縮に伴って、基盤上に転写される可能性があるシワが発生し難い。また配向性にMDとTDで偏りがないため、基盤からの剥離時に引き裂かれ難く、基盤表面にフィルム片が残る恐れが少ない。逐次二軸延伸方式は、長手方向(MD)、幅方向(TD)を別々に延伸し、かつ熱処理の際にはTDしか弛緩処理ができない。従って、加熱の際、MDへの収縮が大きくなりやすい。また、MDとTDで物性に偏りがある場合、基盤からの剥離時に引裂かれやすい。
軟質フィルムは好ましくは弾性率がTD,MD共200MPa以下である。軟質フィルムは軟質樹脂からなり、軟質樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられ、特にポリエチレン系樹脂が好ましい。
本発明の積層体は、二軸配向フィルムと軟質フィルムを含む2層以上の層からなる。特に、図1に示すような軟質フィルム10の両側を二軸配向フィルム20で挟んだ3層構造積層体1が離型性と力学物性から好ましい。積層体全体の厚みとしては、通常25〜300μm程度である。二軸配向フィルムと軟質フィルムの厚みの比は、適宜設定できるが例えば1:1〜6である。
本発明の積層体は、例えば、熱収縮性の低い二軸配向SPSフィルムと、軟質フィルムとをそれぞれ作製し、その後、これらの枚葉フィルムを重ね合わせる方法、共押出によりSPSフィルムと、軟質フィルムの積層体を作製し、その後同時二軸延伸する方法等により得られる。
二軸配向フィルムは、SPS系樹脂を押出機で溶融押出した後、同時二軸延伸して製造できる。延伸温度は、例えば、予熱温度90℃〜120℃、延伸温度100℃〜160℃、熱固定温度200℃〜260℃である。延伸倍率は、好ましくは、MDは2.5〜4.0倍、TDは2.5倍〜4.0倍である。熱固定部にてMD,TD共に0〜30%の範囲で弛緩を行ってもよい。弛緩率をMD,TD共に4〜20%に設定し、熱固定温度を200〜250℃に調整することにより、長手方向及び幅方向の熱収縮率をそれぞれ0.1〜1.0%とできる。弛緩率を大きくすると、又は、熱固定温度を高くすると、熱収縮率が小さくなる傾向がある。
二軸配向フィルムは、SPS系樹脂を押出機で溶融押出した後、同時二軸延伸して製造できる。延伸温度は、例えば、予熱温度90℃〜120℃、延伸温度100℃〜160℃、熱固定温度200℃〜260℃である。延伸倍率は、好ましくは、MDは2.5〜4.0倍、TDは2.5倍〜4.0倍である。熱固定部にてMD,TD共に0〜30%の範囲で弛緩を行ってもよい。弛緩率をMD,TD共に4〜20%に設定し、熱固定温度を200〜250℃に調整することにより、長手方向及び幅方向の熱収縮率をそれぞれ0.1〜1.0%とできる。弛緩率を大きくすると、又は、熱固定温度を高くすると、熱収縮率が小さくなる傾向がある。
弛緩率、熱収縮率、弾性率の測定方法は以下の通りである。
(1)弛緩率
MD:延伸工程でのラインスピードを、熱処理工程で想定弛緩率分だけ減速した。例えば、想定弛緩率5%の場合、延伸ゾーンラインスピード20m/分、熱処理ゾーンラインスピード19m/分である。
TD:延伸工程でのチャック間を、熱処理工程で想定弛緩率分だけ狭めた。
(2)熱収縮率
熱処理(180℃30分)前のフィルム寸法をL1、熱処理後の寸法をL2とし、下記式より熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100
(3)弾性率
JIS K7127に準拠して測定した。
(1)弛緩率
MD:延伸工程でのラインスピードを、熱処理工程で想定弛緩率分だけ減速した。例えば、想定弛緩率5%の場合、延伸ゾーンラインスピード20m/分、熱処理ゾーンラインスピード19m/分である。
TD:延伸工程でのチャック間を、熱処理工程で想定弛緩率分だけ狭めた。
(2)熱収縮率
熱処理(180℃30分)前のフィルム寸法をL1、熱処理後の寸法をL2とし、下記式より熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100
(3)弾性率
JIS K7127に準拠して測定した。
実施例1
出光興産製SPSフィルム90ZC(ホモポリマー)を、75mmφの単軸押出機を用いて、可塑化、溶融し、600mm幅のTダイより押出し、厚さ270μmのキャスト原反を成形した。キャスト原反を連続的に同時二軸延伸機へ導入し、110℃で予熱し、同じく110℃でMD、TDともに3倍に同時延伸した。その後、240℃でMD、TDともに弛緩率10%で熱処理して厚さ30μmの二軸延伸フィルムを採取した。
出光興産製SPSフィルム90ZC(ホモポリマー)を、75mmφの単軸押出機を用いて、可塑化、溶融し、600mm幅のTダイより押出し、厚さ270μmのキャスト原反を成形した。キャスト原反を連続的に同時二軸延伸機へ導入し、110℃で予熱し、同じく110℃でMD、TDともに3倍に同時延伸した。その後、240℃でMD、TDともに弛緩率10%で熱処理して厚さ30μmの二軸延伸フィルムを採取した。
この延伸フィルムを、180℃に設定した熱風オーブン中に30分間放置し、この処理前後の寸法変化より熱収縮率を算出した。
次に、上記フィルムで出光ユニテック製ユニラックスLS−744C(LLPEフィルム)(弾性率 MD:175MPa、TD:190MPa)(厚さ50μm)の上下を挟み積層フィルム(積層体)を作製した。真空プレス機を用いて、基盤、カバーレイ及び積層フィルムをこの順に重ねて180℃、圧力30kg/cm2、80分でプレスした後、上記フィルムを剥離しカバーレイの外観を観察した。本フィルムの収縮に伴うシワの跡は見られなかった。結果を表1に示す。
次に、上記フィルムで出光ユニテック製ユニラックスLS−744C(LLPEフィルム)(弾性率 MD:175MPa、TD:190MPa)(厚さ50μm)の上下を挟み積層フィルム(積層体)を作製した。真空プレス機を用いて、基盤、カバーレイ及び積層フィルムをこの順に重ねて180℃、圧力30kg/cm2、80分でプレスした後、上記フィルムを剥離しカバーレイの外観を観察した。本フィルムの収縮に伴うシワの跡は見られなかった。結果を表1に示す。
実施例2
SPSフィルムとして出光興産製F2907(スチレン−パラメチルスチレン共重合体、パラメチルスチレン含量7mol%)を用い、延伸倍率MD×TDを3.4×3.4、熱処理温度を220℃に変えて、フィルム厚さ50μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
SPSフィルムとして出光興産製F2907(スチレン−パラメチルスチレン共重合体、パラメチルスチレン含量7mol%)を用い、延伸倍率MD×TDを3.4×3.4、熱処理温度を220℃に変えて、フィルム厚さ50μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
実施例3
弛緩率を5%とした以外は実施例2と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
弛緩率を5%とした以外は実施例2と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
実施例4
(1)スチレン−エチレン共重合体の合成
加熱乾燥した5リットルオートクレーブに、窒素雰囲気下、室温でトルエン2,800mL、TIBA1.0mmol、スチレン412mlを加えた。攪拌しながら温度を70℃にした後、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレンニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム0.07mmolとトリn−ブチルアルミニウム7.0mmolとを25℃で接触させ30分後にジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート0.084mmolを上記接触生成物に加え、15分後にエチレンで圧力を0.09MPaに保ちながら10分間重合した。重合反応終了後、反応生成物をメタノール−塩酸溶液中に投入し、充分攪拌した後ろ別し、さらにメタノールで充分洗浄後、乾燥しスチレン/エチレン共重合体420gを得た。触媒活性は800kg/gSc・hrであった。得られたポリマーの分子量はMw=280,000、Mn=117,000、Mw/Mn=2.39、エチレン単位含量は5mol%であった。
(1)スチレン−エチレン共重合体の合成
加熱乾燥した5リットルオートクレーブに、窒素雰囲気下、室温でトルエン2,800mL、TIBA1.0mmol、スチレン412mlを加えた。攪拌しながら温度を70℃にした後、(9−エチル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレンニル)ビス(N,N−ジメチルアミノベンジル)スカンジウム0.07mmolとトリn−ブチルアルミニウム7.0mmolとを25℃で接触させ30分後にジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート0.084mmolを上記接触生成物に加え、15分後にエチレンで圧力を0.09MPaに保ちながら10分間重合した。重合反応終了後、反応生成物をメタノール−塩酸溶液中に投入し、充分攪拌した後ろ別し、さらにメタノールで充分洗浄後、乾燥しスチレン/エチレン共重合体420gを得た。触媒活性は800kg/gSc・hrであった。得られたポリマーの分子量はMw=280,000、Mn=117,000、Mw/Mn=2.39、エチレン単位含量は5mol%であった。
(2)二軸延伸フィルムと積層フィルムの製造
SPSフィルムとして上記(1)で得たスチレン/エチレン共重合体(エチレン含有量5mol%)を用い、延伸倍率MD×TDを3.3×3.3、熱処理温度を230℃、弛緩率を10%に変えて、フィルム厚さ40μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
SPSフィルムとして上記(1)で得たスチレン/エチレン共重合体(エチレン含有量5mol%)を用い、延伸倍率MD×TDを3.3×3.3、熱処理温度を230℃、弛緩率を10%に変えて、フィルム厚さ40μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。
比較例1
熱処理温度を200℃、弛緩率を3%に変えて、フィルム厚さ30μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。プレステストではSPSフィルムの収縮によるシワが発生した。
熱処理温度を200℃、弛緩率を3%に変えて、フィルム厚さ30μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。結果を表1に示す。プレステストではSPSフィルムの収縮によるシワが発生した。
比較例2
SPSフィルムとして出光興産製F2907を用い、延伸倍率MD×TDを3.4×3.4、熱処理温度を180℃、弛緩率を3%に変えて、フィルム厚さ50μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。プレステストではSPSフィルムの収縮によるシワが発生した。
SPSフィルムとして出光興産製F2907を用い、延伸倍率MD×TDを3.4×3.4、熱処理温度を180℃、弛緩率を3%に変えて、フィルム厚さ50μmの二軸延伸フィルムを採取した以外は実施例1と同様に二軸延伸フィルムと積層フィルムを製造し、熱収縮評価、プリント基盤プレステストを実施した。プレステストではSPSフィルムの収縮によるシワが発生した。
本発明の積層体は、工業分野、食品包装用袋等の包装分野において、フレキシブルプリント基盤製造工程用の離型フィルムとして好適に使用できる。
1 積層体
10 軟質フィルム
20 SPS二軸配向フィルム
10 軟質フィルム
20 SPS二軸配向フィルム
Claims (3)
- シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を主成分とし、180℃30分の熱処理前後のフィルムの長手方向及び幅方向の熱収縮率がそれぞれ0.1〜1.0%である二軸配向フィルムと、軟質フィルムとを積層したフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
- 前記二軸配向フィルムが同時二軸延伸方式を用いて作製されたものである請求項1記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体。
- スチレンのホモポリマー、スチレンとパラメチルスチレンとの共重合体、又はスチレンとエチレンとの共重合体であるシンジオタクチックポリスチレンからなる、請求項1又は2記載のフレキシブルプリント基盤製造用積層体に用いるための二軸配向フィルム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009244748A JP2011088387A (ja) | 2009-10-23 | 2009-10-23 | フレキシブルプリント基盤製造用積層体 |
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- 2009-10-23 JP JP2009244748A patent/JP2011088387A/ja active Pending
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