JPH03149206A - 延伸フィルム又はシートの製造方法 - Google Patents

延伸フィルム又はシートの製造方法

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JPH03149206A
JPH03149206A JP1287548A JP28754889A JPH03149206A JP H03149206 A JPH03149206 A JP H03149206A JP 1287548 A JP1287548 A JP 1287548A JP 28754889 A JP28754889 A JP 28754889A JP H03149206 A JPH03149206 A JP H03149206A
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圭介 舟木
Yuichi Oki
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は延伸フィルム又はシートの製造方法に関し、詳
しくは、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体の延伸フィルム又はシートを、厚みむらなく、しか
も高い生産性で製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来よ
り二輪延伸フィルムの製造において、生産性を高め、コ
ストを低減することは、品質向上とともに重要な課題で
あり、そのためには、回転冷却媒体(冷却ロール等)の
表面の周速を大きくし、製膜速度を向上させるのが量も
効果的であることが知られている。
一方、ポリエステル延伸フィルムの製造時に、静電印荷
したキャストを用いることにより、生産性を向上できる
ことが知られている(特開昭50−136365号公報
、同50−139872号公報、同51−70269号
公報等)。
ところで、本発明者らのグループが先般開発したシンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体(以下SP
Sと称することがある)は、耐熱性。
耐水性や電気絶縁性に優れ、しかもオリゴマーの少ない
重合体であって、様々な用途が期待されており、このS
PSの延伸法もいくつか蟹寓されている(特開平1−1
10122号公報、特開平1−182346号公報)、
シかしながら、このSPSは、一般のアタクチック構造
のスチレン系重合体(aPS)と異なり結晶性であり、
他の結晶性相N(ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ナイロン等)と比較しても結晶化温度,結晶
化速度,粘度等が異なるため、従来の方法では必ずしも
満足できる結果は得られていない。
そこで、本発明者らは、シンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体の結晶化速度及び結晶化温度を考慮
し、厚みむらの少ない延伸フィルムを生産性良く製造す
べく鋭意検討を行った。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、SPSを製膜する際に、一定の溶融粘度を有
するSPSを、特定温度において静電印荷キャストする
ことによって、上記課題を解決できることを見出した。
本発明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、シンジオタクチック構造を有し、か
つ300℃、剪断速度2007秒での溶融粘度が1×1
02〜IXIOポアズであるスチレン系重合体又はその
組成物を、加熱溶融してシート状に押出した後、得られ
たシート状物に結晶化温度より30℃低い温度以上、融
点より30℃高い温度以下で静電印荷して冷却、固化し
、次いで該シート状物を延伸することを特徴とする延伸
フィルム又はシートの製造方法を提供するものである。
本発明においては、素材の主要構成成分としてシンジオ
タクチック構造を有するスチレン系重合体を用いる。こ
こで、上記シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体におけるシンジオタクチック構造とは、立体化学
構造がシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合か
ら形成される主鎖に対してmgであるフェニル基や置換
フェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有す
るものであり、そのタフティシティーは同位体炭素によ
る核磁気共鳴法C″C−NMR法)により定量される。
”C−NMR法により測定されるタフティシティーは、
連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場
合41ダイアツド、3個の場合はトリアッド、5個の場
合はペンタッドによって示すことができるが、本発明に
言うシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
とは、通常はラセミダイアツドで75%以上、好ましく
は85%以i、若しくはラセミペンタッドで30%以上
、好ましくは50%以上のシンジオタクテイシテイ−を
有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ
(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルス
チレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル
安息香酸エステル)、これらの水素化重合体およびこれ
らの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を
指称する。
なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ
(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)。
ポリ(イソプロピルスチレン)、ポリ(ターシャリーフ
チルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)3ポリ(ビ
ニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)などがあり
、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロ
スチレン)、ポリ(ブロモスチレン)。
ポリ(フルオロスチレン)などがある。また、ポリ(ハ
ロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(りm−メ
チルスチレン)など、また、ポリ(アルコキシスチレン
)としては、ポリ(メトキシスチレン)。
ポリ(エトキシスチレン)などがある。さらに、これら
の構造単位を含む共重合体のコモノマー成分として番よ
、上記スチレン系重合体のモノマーのほか、エチレン、
プロピレン、ブテン、ヘキセン。
オクテン等のオレフィンモノマー、ブタジエン。
イソプレン等のジエンモノマー、環状オレフィンモノマ
ー、環状ジエンモノマー、メタクリル酸メチル、無水マ
レイン酸、アクリロニトリル等の極性ビニル千ツマ−が
挙げられる。
なお、これらのうち特に好ましいスチレン系重合体とし
ては、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポ
リ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−ターシャリ−ブ
チルスチレン)、ポリ(P−クロロスチレン)、ポリ(
m−クロロスチレン)。
ポリ(p−フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及
びこれらの構造単位を含む共重合体が挙げられる。
このスチレン系重合体は、分子量について特に制限はな
いが、重量平均分子量が60,000以上、3.000
.000以下で、好ましくは8G、000以上、1.5
00.000以下である。さらに、分子量分布について
もその広狭は制約がなく、様りなものを充当することが
可能であるが、特に好ましくは重量平均分子量/数平均
分子量が1.5以上、8以下のものである。
さらに、本発明では、これらのスチレン系重合体のうち
、温度300C,剪断達度200/秒での溶融粘度が1
×102−IXIOボアズ、好ましくは1×102〜5
XIOポアズのものを用いる必要がある。
ここで、上記300℃、剪断速度2007秒での溶融粘
度が1×102ボアズ未満では、溶融状態から固化状態
への変化の際の弾性率のギャップが大きく安定して製膜
を行うことが困難となる。
またIXIOボアズを超えると、溶融押出し時にメルト
フラクチャーを生じ易くなる。
このようなシンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中または溶媒の不
存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルアルミニ
ウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単量体(上
記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合すること
により製造することができる(特開昭62−18770
8号公報)。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン
)については特開平1−46J12号公報、これらの水
素化重合体は特開平1−178505号公報記載の方法
などにより得ることができる。
本発明に使用される素材には、上述のSPSに加えて、
成形性、力学物性、表面性等を考慮して、本発明の目的
を阻害しない範囲で、酸化防止剤。
帯電防止剤、難燃剤、無機充填材、さらに(負の樹脂な
どを適宜配合することもできる。
ここで他の樹脂としては、各種のものがあるが、例えば
、アククチツク構造のスチレン系重合体。
アイソタクチック構造のスチレン系重合体、ポリフェニ
レンエーテル等は、前述のシンジオタクチック構造のス
チレン系重合体と相溶になりやすく、延伸用予備成形体
を作成するときの結晶化の制御フー に有効で、その後の延伸性が向上し、延伸条件の制御が
容易で、且つ力学物性に優れたフィルムを得ることがで
きる。このうち、アククチツク構造および/またはアイ
ソタクチック構造のスチレン系重合体を含有させる場合
、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体と同様の
千ツマ−からなるものが好ましい、また、これら相溶性
樹脂成分の含有割合は50〜2重量%、特に好ましくは
50〜2重量%とすればよい。ここで相溶性樹脂成分の
含有割合が70重量%を超えると、シンジオタクチック
構造のスチレン系重合体の長所である耐熱性等が損なわ
れるため好ましくない。また、非相溶性樹脂としては、
例えば、ポリエチレン。
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオ
レフィン、ポリエチレンテレフタレート。
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル、ナイロン−6やナイロン6.6等
のポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等のポリチオ
エーテル、ポリカーボネート。
ボリアリレート、ポリスルホン、ポリエステルエ−テル
ケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、テフロン
等のハロゲン化ビニル系重合体、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル系重合体、ポリビニルアルコール等、上
記相溶性の樹脂以外はすべて相当し、さらに、上記相溶
性の樹脂を含む架橋樹脂が挙げられる。これらの樹脂は
、本発明のシンジオタクチック構造のスチレン系重合体
と非相溶であるため、少置含有する場合、シンジオタク
チック構造のスチレン系重合体中に島のように分散させ
ることができ、延伸後に程良い光沢を与えたり、表面の
すべり性を改良するのに有効である。これら非相溶性樹
脂成分の含有割合は、光沢を目的とする場合は50〜2
重量%、表面性の制御を目的とする場合、0.001〜
5重量%が好ましい、また、製品として使用する温度が
高い場合は、比較的耐熱性のある非相溶性樹脂を用いる
ことが好ましい。
また、易滑な粗面を有する延伸フィルムやシートを所望
する場合には、素材中に無機微粒子を配合あるいは重合
中に析出させることによって、そI O− の表面滑性を調整することができる。ここで、無機微粒
子とは、IA族、IIA族、IVA族、VIA族5■A
族、■族、IB族、IIB族、IB族、IVB族元素の
酸化物、水酸化物、硫化物、窒素化物、ハロゲン化物、
炭酸塩、@酸塩、酢酸塩、燐酸塩。
亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼
酸塩及びそれらの含水化合物、それらを中心とする複合
化合物、天然鉱物粒子を示す。    具体的には、弗
化リチウム、硼砂(硼酸ナトリウム含水塩)等のIA族
元素化合物、炭酸マグネシウム、燐酸マグネシウム5酸
化マグネシウム(マグネシア)、塩化マグネシウム、酢
酸マグネシウム、弗化マグネシウム、チタン酸マグネシ
ウム。
珪酸マグネシウム5珪酸マグネシウム含水塩(タルク)
、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、亜燐酸カルシウム
、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタ
ル酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、
弗化カルシウム、チタン酸カルシウム5チタン酸ストロ
ンチウム、炭酸バリウム、燐酸バリウム、硫酸バリウム
、亜燐酸バリラ五等のIIA族元素化合物、二酸化チタ
ン(チタニア)、一酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジ
ルコニウム(ジルコニア)、 一酸化ジルコニウム等の
IVA族元素化合物、二酸化モリブデン、二酸化モリブ
デン、硫化モリブデン等のVIA族元素化合物、塩化マ
ンガン、酢酸マンガン等の■A族元素化合物、塩化コバ
ルト3酢酸コバルト等の■族元素化合物、沃化第一銅等
のIB族元素化合物、酸化亜鉛5酢酸亜鉛等のJIB族
元素化合物、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化ア
ルミニウム、弗化アルミニウム、アルミノシリケート(
珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等の■B族元
素化合物、酸化珪素(シリ力、シリカゲル)、石墨。
カーボン、グラファイト、ガラス等のIVB族元素化合
物、カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ。
キンウンモ)、バイロース絋等の天然鉱物の粒子が挙げ
られる。
本発明で用いることのできる無機微粒子の平均粒径は、
特に制限はないが、好ましくは0.Ol〜3pm、より
好ましくは0.01〜lpmで、組成物中の含量は0.
001−1重蓋%、好ましくは0.001〜0.8重量
%である。
これらの無機微粒子は、最終的な成形品(フィルムやシ
ート)に含有されるが、含有させる方法に限定はない。
例えば、スチレン系単量体の重合中の任意の過程で添加
あるいは析出させる方法、溶融押出する任意の過程で添
加する方法が挙げられる。またこれらの微粒子を効果的
に分散させるため、分散剤、界面活性剤等を用いてもよ
い、また素材の溶融比抵抗を制御することを目的として
、素材の導電性を向上させることのできるIA族元素化
合物,HA族元素化合物を添加しても良い。
本発明では、前記のようなシンジオタクチック構造を有
するスチレン系重合体またはその組成物(つまりこのス
チレン系重合体(S P S)を含有する組成物)を公
知の手段によりペレット化して押出川材料とし、このペ
レットを押出機で押出してシート状物とする。本発明で
言うシート状の厚みば、3〜5000.um、好ましく
ば5〜30001tmで、そのシート状物を用いて得ら
れる延伸フイルムは0.1−1000.um、好ましく
は0.3〜700pmである。例えば、このペレットを
、先端にT−ダイを取りつけた押出機にて、加熱溶融し
てシート状に押出す、ここで用いる押出成形機は、一軸
押出成形機、二輪押出成形機のいずれでもよく、またベ
ント付き、ベント無しのいずれでもよいが、一輪の直列
タンデム型が好ましい。
さらにこの押出機には、押出量を安定させるためにギア
ポンプを用いても良く、組成物中の粒子を制御し、夾雑
物や異物を除去するために適当なメツシュを使用するこ
ともできる。
またここで押出条件は、特に制限はなく、様々な状況に
応じて適宜選定すればよいが、好ましくは温度を成形素
材の融点〜分解温度より30℃高い温度の範囲で選定す
る。例えば、シンジオタクチック構造のスチレンホモポ
リマーに無機微粒子を含有させた組成物の場合は265
〜350℃が好ましい、ここで融点未満では全体が溶融
しないため、押出しが困難で、分解温度より30℃高い
温度を越えると分解による発泡、着色、異臭が生じ好ま
しくない。さらに、T−ダイ口金部の剪断応力は5 X
 l Odyne/ai以下とすることがメルトフラク
チャーを防止する上で好ましい。
なお、上記分解温度とは、本明細書では、熱天秤により
測定した重量減少率が1%となった温度を言う。
次いで本発明では、上記の如く押出成形されたシート状
物に静電印荷を施す、静電印荷を施す方法は特に限定に
ないが、通常は、ワイヤーあるいはナイフ状の電極を設
けてシート状物の片面に静電荷を析出させる方法が用い
られる。この電極に線、通常、アースされた直流高電圧
発生装置が接続されており、また後述の冷却ロールにも
アースされたものを用いる。これらの位置関係は、シー
ト状物を中心とした場合に、片面側に冷却ロールを、そ
の反対側に電極を配置することが好ましい。
静電印荷に用いる印加電圧は、通常2〜30kVであり
、好ましくば3〜20kV、特に好ましくは5〜13k
Vである。このとき、電圧が低すぎると静電印荷の効果
が得られず、電圧が高ずぎるとフィルム表面が絶縁破壊
により荒らされやすくなる。
ここで、本発明においては、この静電印荷を行う際のシ
ート状物の温度を、結晶化温度(Tc)より30℃低い
温度(Tc−30℃)以上、融点(T閤)より30℃高
い(Tm+30℃)以下、好ましくは結晶化温度(Tc
)〜(Tm)、特に好ましくは結晶化温度(Tc)〜融
点より10℃低い温度(Tm−10℃)となるように、
T−ダイよ静電印荷電極の位置、雰囲気等を調整する。
このときのシート状物の温度が(Tc−30℃)未満で
あると、結晶化が起こり易く、その結果シート状物の弾
性率が高(なり、冷却ロールに密着しにくくなるため、
結果的に厚みむらを生じ易くなる。また、(Ts+30
℃)を超えると、粘度が低くなり帯電シートが変形し易
くなるため、かえって厚みむらの原因となったりする。
またここで示す融点及び結晶化温度とは、本明細書では
、それぞれ押出し前の材料を示差走査熱量計において、
20℃/分で昇降温させた時にあられれる融点ピーク及
び結晶化ピークの頂点の温度を言う。
このようにして静電印荷されたシート状物は、冷却ロー
ルによって冷却固化することが好ましい。
この冷却ロールの温度は0℃以上で、ガラス転移温度よ
り30℃高い温度以下とすることが好ましく、特に20
℃以上、ガラス転移温度以下に調節することが好ましい
。冷却ロール温度がガラス転移温度より30℃高い温度
を超えると、シート状物が冷却後に冷却ロールから離れ
難(なり、θ℃未満にすることは装置構成上困難かつ不
経済である。また、冷却ロールの温度は、PI、I)制
御でコントロールし、冷却ロール表面は、23以上の鏡
面仕上とすることが好ましい、また冷却速度は、200
〜3℃/秒の範囲で適宜選択することができる。さらに
以上説明した加熱溶融、押出、静電付与、冷却の各装置
は、厚みむらを最小限にするためにできるだけ振動しな
いように設計、製造されたものを用いることが望ましい
次に、この冷却5固化したシート状物(予備成1フー 1 ロー 形体)を延伸、特に一輪あるいは二輪に延伸する。
二輪延伸の場合は縦方向及び横方向に同時に延伸しても
よいが、任意の順序で逐次延伸してもよい。
また延伸紘−段で行ってもよく、多段で行ってもよい。
ここで延伸方法としては、テンターによる方法。
ロール間で延伸する方法、圧延による方法など様々であ
り、これらを適当に選定あるいは組み合わせて適用すれ
ばよい。特に縦方向(MD)にロール間で延伸後、横方
向(TD)にテンターで延伸し、必要に応じて更に再延
伸することが好ましい。
延伸温度は、一般には予備成形体のガラス転移温度と融
点の間で設定すればよいが、逐次延伸あるいは多段延伸
する際には、1段目はガラス転移温度と結晶化温度の間
で行い、後段はガラス転移温度と融点の間で行うことが
好ましい。また延伸速度は、通常はIXIO〜IXIG
%/分、好ましくは1×102 〜IXIO%/分であ
る。
なお、延伸倍率は縦方向(MD)、横方向(T D)共
に2倍以上が好ましく、面積延伸倍率としては6倍以上
が好ましい。
上述の如き条件で延伸して得られた延伸フィルムに、さ
らに高温時の寸法安定性、耐熱性、フィルム面内の強度
バランスが要求される場合、特に線膨張係数を小さくす
る上では、熱固定を行うことが効果的である。熱固定は
、通常行われている方法で行うことができるが、この延
伸フィルムを緊張状態、弛緩状態あるいは制限収縮状態
の下で、該フィルムのガラス転移温度〜融点、好ましく
は融点より100℃低い温度〜融点直前の温度範囲にて
、0.5〜120秒間保持することによって行えばよい
。なお、この熱固定は、上記範囲内で条件を変えて二回
以上行うことも可能である。また、この熱固定はアルゴ
ンガス、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行っても
良い。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例に基いてさらに詳しく説
明する。
参考例(トリメチルアルミニウムと水との接触生成物の
調製) アルゴン置換した内容1]1500dのガラス製容器に
、値酸銅5水塩(CuS Os ・5 HtO) 17
.8g(71ミリモル)、トルエン200af及びトリ
メチルアルミニろム24d(250ミリモル)を入れ、
40℃で8時間反応させた。その後、固体部分を除去し
て得られた溶液から、更に、トルエンを室温下で減圧留
去して接触生成物6.7gを得た。
このものの凝固点降下法によって測定した分子量は61
Gであった。
製造例1(スチレン系重合体の製造) 内容積211の反応容器に、精製スチレンIn!。
参考例1で得られた接触生成物をアルミニウム原子とし
て5ミリモル、トリイソブチルアルミニウムを5ミリモ
ル、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメト
キシドLO25ミリモルを用いて90℃で5時間重合反
応を行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリウムの
メタノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで繰返
し洗浄後、乾燥して重合体308gを得た。
この重合体の重量平均分子量を、1,2.4−トリクロ
ロベンゼンを溶媒として、135℃でゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィーにて測定したtころ389.0
00であり、また重量平均分子量/数平均分子量は2.
64であった。また、融点及び13C−NMR測定によ
り、この重合体はシンジオタクチック構造のポリスチレ
ンであることを確認した。この重合体の300℃、20
0/秒における溶融粘度はIXIOボアズであった。
製造例2(スチレン系重合体の製造) 内容積21の反応容器に、精製スチレンll、参考例I
で得られた接触生成物をアルミニウム原子として10ミ
リモル、トリイソブチルアルミニウムを60ミリモル、
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド0.075ミリモルを用いて90℃で1時間重合反応
を行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリウムのメ
タノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで繰返し
洗浄後、乾燥して重合体268gを得た。
この重合体の重量平均分子量を、l、2.4−トリクロ
ロベンゼンを溶媒として、135℃でゲルバーミニ−シ
タンクロマトグラフィーにて測定したところ180.0
00であり、また重量平均分子量/数平均分子量は2.
53であった。また、融点及び”C−NMR測定により
、この重合体はシンジオタクチック構造のポリスチレン
であることを確認した。この重合体の300℃、200
/秒における溶融粘度u2xlO”ポアズであった。
製造例3(スチレン系重合体の製造) 内容積500dの反応容器に、トルエン100d、参考
例1で得られた接触生成物をアルミニウム原子として2
0ミリモル、トリメチルアルミニウムを10ミリモル、
シクロペンタジエニルチタントリクロリド0.05ミリ
モル及び精製スチレンfoodを加え、60℃で3時間
重合反応を行った。反応終了後、生成物を水酸化ナトリ
ウムのメタノール溶液で触媒成分を分解後、メタノール
で繰返し洗浄後、乾燥して重合体7.1gを得た。
この重合体の重量平均分子量を、1,2.4−トリクロ
ロベンゼンを溶媒として、135℃でゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィーにてm定したkころ47.40
0であり、また重量平均分子量/数平均分子量は3.4
3であった。また、融点及び13C−NMR測定により
、この重合体はシンジオタクチック構造のポリスチレン
であることを確認した。この重合体の300℃、200
/秒における溶融粘度は28ポアズであった。
実施例1 製造例1で得られたスチレン系重合体を充分に乾燥後、
押出機を用いてベレットとした。このベレットの融点、
結晶化温度、ガラス転移温度はそれぞれ、272℃、2
30℃599℃であった。
このペレットを防震型、一輪タンデム型押出機の先端に
T−ダイを取り付けた装置で330 ”Cにて溶融押出
しした。この溶融押出ししたシート状物の温度が250
℃となる位置にワイヤー電極を配置し、印荷電圧を10
kVとして冷却ロール接触直前のシート状物に静電印荷
した。この帯電した厚さ110μmのシート状物を40
”Cに温調された冷却ロールを2本通過させた後看取っ
た。
ここで、冷却ロール及び巻き取りロールの速度を調整し
ながら、引取速度の異なるサンプルを各10mずつ製造
した。この引取速度の異なるサンプルより任意に5点原
反を切出し、テーブルテンターにて110℃、3000
%/分で3倍に逐次二輪延伸して、得られた約12〃m
のフィルムの厚みむらを、フィルムをlθ枚重ねて厚み
を測定することによって評価した。この厚みむらが4%
以下である最大引取速度は、120m/分であった。尚
、このときのシート厚みは1507zm、二輪延伸後の
フィルムの厚みは16umであった。
比較例1 静電印荷をせずに行ったことの他は、実施例1t同様の
操作を行ったが、厚みむらが4%以下のフィルムを得る
ことはできなかった。
比較例2 静電印荷の代わりにエアナイフを用いて行ったことの他
は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、二輪延
伸後のフィルムの厚みむらが4%以下の最大引取速度は
40m/分であった。
比較M43 静電印荷部の温度が320℃となるように溶融温度、電
極位置を調整した以外番よ、実施例1と同様の操作を行
った。その結果、二輪延伸後のフィルムの厚みむらが4
%以下の最大引取速度は50m/分であった。
比較例4 静電印荷部の温度が1−80℃となるように溶融温度、
電極位置を調整した以外は、実施例1と同様の操作を行
ったが、厚みむらが4%以下のフィルムを得ることはで
きなかった。
比較例5 製造例3で得たSPSを用いた以外は、実施例1と同様
の操作を行ったが、厚みむら4%以下のシートが得られ
る条件は見出せなかった。
実施例2〜4 静電印荷部の温度、印荷電圧、原反シート厚みを第1表
にボすようにしたことの他は、実施例1と同様の操作を
行った。得られたフィルムの厚みむらが4%以下である
それぞれの最大引取速度を−24−一 第1表に示す。
実施例5 製造例1において、精製スチレンモノマー中にシリカ微
粒子(デグッサ製アエロジルTT−600平均粒径40
m〃)を0.5重景部均−に分散させてスチレン系重合
体を得た。この重合体組成物より作成したベレットの融
点、結晶化温度。
ガラス転移温度は、それぞれ273″C,233℃。
100℃であった。この材料を用いて実施例1を同様の
操作を行った。得られたフィルムめ厚みむらが4%以下
である最大引取速度は、120m/分であった。
実施例6 無機微粒子を含む材料を実施例5と同様にして作成した
後、これとアタクチックポリスチレン(商品名:HH3
0E、出光石油化学■製)を二軸押出機にて溶融混練し
、ペレットを作成した。ペレットの中のフタクチツクポ
リスチレン含量は10重蓋%であった。このベレットの
融点、結晶化温度、ガラス転移温度は、それぞれ270
”C。
220℃、101”Cであった。この材料を用いて実施
例1と同様の操作を行った。得られたフィルムの厚みむ
らが4″%以下である最大引取速度1よ、110=/分
であった。
実施例7 実施例5において精製スチレンモノマーにp −メチル
スチレンモノマーを加えてp−メチルスチレジ含量9モ
ル%のスチレン共重合体組成物のベレットを得た。この
ペレット品融点、結晶化温度。
ガラス転移温度はそれぞれ244℃、218℃5101
:cであった。この材料を用いて実施例1と同様の操作
を行った。得られたフィルムの厚みむらが49;6以下
である最大引取速度は、120m/分であった。
実施例8 製造例2の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様の
謙作を仕った。得られたフィルムの厚みむらが4・%以
下である最大引取速度は、90m/分であった。
実施例9 アタクチックポリスチレンの代わりに、ポリフェニレン
エーテル(PPO,アルドリッチ社製。
カタログIlk1817B−1)を用いたこと以外は、
実施例6と同様にした。
以上の各実施例及び比較例の主要条件及び結果(生産性
:量大引取速度)を第1表にまとめて示す。
(以下余白) 〔発明の効果〕 畝上の如く、本発明によれば、シンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体またはその組成物からなるシ
ート、フィルムを、厚みむらが4%以内の厚み均一性に
優れたものを、生産性よく製造することができる。
したがって、本発明の方法は、磁気テープ、写真フィル
ム、FPC。、コンデンサーフィルムなどの各種産業用
フィルムを効率よく得る方法として有効な利川が期待さ
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シンジオタクチック構造を有し、かつ300℃、
    剪断速度200/秒での溶融粘度が1×10^2〜1×
    10^6ポアズであるスチレン系重合体又はその組成物
    を、加熱溶融してシート状に押出した後、得られたシー
    ト状物に結晶化温度より30℃低い温度以上、融点より
    30℃高い温度以下で静電印荷して冷却、固化し、次い
    で該シート状物を延伸することを特徴とする延伸フィル
    ム又はシートの製造方法。
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