JPH03131644A - スチレン系重合体フィルムの製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体フィルムの製造方法

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JPH03131644A
JPH03131644A JP1269089A JP26908989A JPH03131644A JP H03131644 A JPH03131644 A JP H03131644A JP 1269089 A JP1269089 A JP 1269089A JP 26908989 A JP26908989 A JP 26908989A JP H03131644 A JPH03131644 A JP H03131644A
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temperature
stretched
film
longitudinal direction
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祐一 大木
Keisuke Funaki
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明はスチレン系重合体フィルムの製造方法に関し、
詳しくは耐熱性、機械的強度に優れ、特にフィルム縦方
向に機械的強度が向上したスチレン系重合体フィルムを
、効率良く製造する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕近年、
種々の産業用フィルムの需要が高まり、優れた耐熱性2
機械的特性を有するフィルムの製造が要求されている。
特に磁気テープベース用フィルム等では、高い縦方向の
機械的強度が望まれている。
近年、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
体が開発され(特開昭62−104818号公報)、耐
熱性等優れた物性を有するため、フィルム等の成形品の
素材として広範な利用が期待されている。
このシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
を素材として、フィルムを製造する場合、−軸延伸方法
で製造すると縦方向の機械的強度を大幅に向上させた際
に、縦方向に裂けやすくなる等の問題があった。
また従来行われている同時あるいは逐次二軸延伸方法に
よりフィルムを製造すると、全方向について機械的強度
は向上し、比較的バランスの取れたフィルムとなるが、
特定方向の機械的強度の向上を試みるとその方向に対し
て垂直な方向の強度低下を免れない。そのため、磁気テ
ープベース用フィルムなどにおいて要求される縦方向の
機械的強度を充分溝たすフィルムの製造は困難であった
特開平1−110122号公報には、このシンジオタク
チック構造の有するスチレン系重合体フィルムの製造方
法が開示されている。しかし、この方法は具体的にはテ
ンターによるバッチ式の同時二軸延伸法によるものであ
るため、大幅な縦方向の機械的強度の向上は困難で、延
伸フィルムの製造効率が不充分であるばかりでなく、安
定した品質の製品を連続して製造することが困難であっ
た。
そこで、本発明者らは、上記従来法の欠点を克服し、耐
熱性や機械的特性に優れ、特に縦方向の機械的強度が大
幅に向上したフィルムを高い生産性で得ることのできる
方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。
その結果、同時あるいは逐次二軸延伸方法により得られ
たフィルムをさらに縦方向に再延伸することによって、
上記目的を達成できることを見出した。本発明はかかる
知見に基いて完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明はシンジオタクチック構造を有するス
チレン系重合体またはその組成物からなるシート状成形
物を、加熱下、縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸し
、さらに縦方向に再延伸し、その後熱処理を行うことを
特徴とするスチレン系重合体フィルムの製造方法を提供
するものである。
さらに本発明は、シンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体またはその組成物からなるシート状成形物
を、加熱下、縦及び横の二方向に同時に延伸し、次いで
縦方向に再延伸し、その後熱処理を行うことを特徴とす
るスチレン系重合体フィルムの製造方法を提供するもの
である。
本発明において用いるシンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体とは、炭素−炭素結合から形成される
主鎖に対して側鎖であるフェニル基やその誘導体が交互
に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そ
の立体規則性(タフティシティ−)は同位体炭素による
核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量されるの
が一般的でかつ精度に優れる。この13C−NMR法に
より測定される立体規則性は、連続する複数個の構成単
位の存在割合、例えば2個の場合はダイアツド。
3個の場合はトリアット、5個の場合はペンタッドによ
って示すことができる0本発明に言うシンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体とは、通常はラセミダ
イアツドで75%以上、奸才しくは85%以上、若しく
はラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以
上の立体規則性を存するものである。具体的には立体規
則性のポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ
(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルス
チレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル
安息香酸エステル)、これらの水素化重合体およびこれ
らの混合物、あるいはこれらの構造単位を含む共重合体
を指称する。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)と
しては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレ
ン)、ポリ(プロピルスチレン)、ポリ(ブチルスチレ
ン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタ
レン)。
ポリ(ビニルスチレン)2ポリ(アセナフチレン)など
があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(
クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フ
ルオロスチレン)などがある。また、ボワ(アルコキシ
スチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ
(エトキシスチレン)などがある。
またこれらの構造単位を含む共重合体のコモノマー成分
としては、上述の如きスチレン系重合体のモノマーのほ
か、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテ
ン等のオレフィンモノマーブタジェン、イソプレン等の
ジエンモノマー、環状オレフィンモノマー、環状ジエン
モノマ・−やメタクリル酸メチル、無水マレイン酸、ア
クリロニトリル等の極性ビニルモノマー等をあげること
ができる。
これらのうち特に好ましいスチレン系重合体としては、
ポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)。
水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合
体が挙げられる。
またこのスチレン系重合体の分子量について特に制限は
ないが、重量平均分子量が10,000以上、3.00
0,000以下のものが好ましく、特に好ましくは30
,000以上、1,500.000以下のものである。
さらに、分子量分布についてもその広狭は制約がなく、
様々なものを充当することが可能であるが、重量平均分
子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.5以上8以
下が好ましい。なお、このシンジオタクチック構造を有
するスチレン系重合体は、従来のアタクチック構造のス
チレン系重合体に比べて耐熱性が格段に優れている。
このようなシンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中または溶媒の不
存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルアルミニ
ウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単量体(上
記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合すること
により製造することができる(特開昭62−18770
8号公報、特開昭63−120706号公報、特開昭6
3−99203号公報、特開昭63−241009号公
報、特開平1−95112号公報)。また、ポリ(ハロ
ゲン化アルキルスチレン)については特開平1−469
12号公報、これらの水素化重合体は特開平1−178
505号公報に記載された手法により得ることができる
。。
本発明において、基本的には上記スチレン系重合体をフ
ィルムの素材として用いるが、更に成形性、力学物性1
表面性等を考慮して他の樹脂成分を含有させてもよい。
例えば、アタクチック構造および/またはアイソタクチ
ック構造のスチレン系重合体、シンジオタクチック構造
のスチレン系重合体、ポリフェニレンエーテル等は、前
述のシンジオタクッチク構造を有するスチレン系重合体
と相溶に成りやすく、延伸用予備成形体を作成するとき
の結晶化の制御に有効でその後の延伸性が向上し、延伸
条件制御が容易でかつ力学物性に優れたフィルムを得る
ことができる。このうちアタクチック構造および/また
はアイソタクチック構造のスチレン系重合体を含有させ
る場合、シンジオタクッチク構造を有するスチレン系重
合体と同様の七ツマ−からなるものが好ましい。また、
これら相溶性樹脂成分の含有割合は70〜1重量%、特
に好ましくは50〜2重量%とすればよい。ここで相溶
性樹脂成分の含有割合が70重量%を超えると、シンジ
オタクチック構造のスチレン系重合体の長所である耐熱
性等が損なわれるため好ましくないゆまた、非相溶性樹
脂とし°ζは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリブテン、ポリベンテン等のポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロ
ン−6やナイロン6.6等のポリアミド、ポリフェニレ
ンスルフィド等のポリチオエーテル、ポリカーボネート
、ボリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、テフロ
ン等のハロゲン化ビニル系重合体、ポリメタクリル酸メ
チル等のアクリル系重合体、ポリビニルアルコール等、
上記相溶性の樹脂以外はすべて相当し、さらに、上記相
溶性の樹脂を含む架橋樹脂が挙げられる。これらの樹脂
は、本発明のシンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体と非相溶であるため、少量含有する場合、シン
ジオタクチック構造のスチレン系重合体中に島のように
分散させることができ、延伸後に程良い光沢を与えたり
、表面のすべり性を改良するのに有効である。これら非
相溶性樹脂成分の含有割合は、光沢を目的とする場合は
50〜2重量%、表面性の制御を目的とする場合、0.
001〜5重量%が好ましい、また、製品として使用す
る温度が高い場合は、耐熱性のある樹脂を用いることが
好ましい。
さらに本発明において製造するフィルム中には所望によ
り無機微粒子を含有させてもよい。ここで使用し得る無
機微粒子としCは、IA族、  IIA族、IVA族、
VIA族、■A族、■族、IB族、HB族、IIIB族
、IVB族元素の酸化物、水酸化物。
硫化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、酢酸塩、燐
酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸
塩、硼酸塩及びそれらの含水化合物、それらを中心とす
る複合化合物、天然鉱物粒子などが挙げられる。具体的
には、弗化リチウム、硼砂(硼酸す) IJウム含水塩
)等のIA族元素化合物、炭酸マグネシウム、燐酸マグ
ネシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、塩化マグ
ネシウム。
酢酸マグネシウム、弗化マグネシウム、チタン酸マグネ
シウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウム含水塩(
タルク)、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、亜燐酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、
テレフタル酸カルシウド、水酸化カルシウム、珪酸カル
シウム、弗化カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン
酸ストロンチウム、炭酸バリウム、燐酸バリウム、硫酸
バリウム、亜燐酸バリウム等のffA族元素化合物、二
酸化チタン(チタニア)、−酸化チタン、窒化チタン、
二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、−酸化ジルコニウ
ム等のIVA族元素化合物、二酸化モリブデン、三酸化
モリブデン、硫化モリプヂ゛ン等のVIAIA族元素化
合物化マンガン、酢酸マンガン等の■A族元素化合物、
塩化コバルト、酢酸コバルト等の■族元素化合物、沃化
第一銅等のIB族元素化合物、、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等
のnB族元素化合物、酸化アルミニウム(アルミナ)、
水酸化アルミニウム、弗化アルミニウム、アルミノシリ
ケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等の
IIIB族元素化合物、酸化珪素(シリカ。
シリカゲル)2石墨、カーボン、グラファイトガラス等
のIVB族元素化合物、カーナル石、カイナイト雲母(
マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒
子が挙げられる。
この無機微粒子の平均粒径は、特に制限はないが、好ま
しくは0.01〜100μm、より好ましくは0.01
〜3μmで、組成物中の含量は0.001〜3重景%、
好ましくは0.001〜1重量%である。
また、上述の無機微粒子はフィルム面の滑り性を改善す
る上で、効果的な成分であるが、本発明の目的を阻害し
ない限り、他の種類あるいは他の粒径の微粒子、無機充
填材等を含むものであってもよい。
上記無機微粒子は、最終的な成形品、即ちフィルムに含
有されるが、含有させる方法に特に限定はない。例えば
、スチレン系単量体の重合中の任意の過程で添加あるい
は析出させる方法、溶融押出する任意の過程で添加する
方法が挙げられる。
本発明では、上記のスチレン系重合体あるいはその組成
物を素材としてフィルムを製造する。このフィルム製造
にあたって、先ず該重合体あるいはその組成物を溶融し
さらにシート状成形物とする。これは様々な手法によれ
ばよいが、例えば上記シンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体あるいはその組成物を、通常の押出成
形機あるいはカレンダー成形機等を用いて、該スチレン
系重合体の融点〜分解温度より50℃高い温度(分解温
度+50℃)の範囲で加熱溶融する。ここで分解温度と
は、熱重量測定(TG)により測定された1%重景減少
温度を指す。この加熱溶融において、加熱温度が分解点
より50℃高い温度を超えると、分解が著しくなって劣
化1発泡などが起こり好ましくない。例えば、シンジオ
タクチック構造のスチレンホモポリマーの場合、ガラス
転移温度90〜100℃1融点260〜275’C,分
解点320℃であり、従って溶融温度は270〜350
 ’Cの範囲が好ましい。次いでこのようにして得られ
る溶融体を、冷却ドラム、冷却層などにより、冷却固化
し、シート状成形物を形成する。
このシート状成形物は、通常比較的配向の小さいもので
ある。ここで、冷却温度(冷媒温度)は、特に制限はな
いがO″C〜ガラス転移温度より30℃高い温度(ガラ
ス転移点+30℃)の範囲であることが好ましい。例え
ば、シンジオタクチック構造のスチレンホモポリマーの
場合、0〜130℃以下、好ましくは20〜90℃の範
囲である。
また、冷却速度は、通常3’C/see以上、200”
(:/see以下であることが好ましい。
本発明では、このようにして得られたシート状成形を、
縦及び横方向に二軸延伸し、さらに縦方向に延伸するこ
とによりフィルムを製造する。二軸延伸法としては、縦
方向に延伸し、次いで横方向に延伸する逐次二軸延伸方
法、及び縦方向と横方向に同時に延伸する同時二輪延伸
方法がある。
得られたシート状成形物を逐次二軸延伸法にて延伸する
場合、先ず縦方向、即ち連続フィルム成形ラインの流れ
方向に延伸する。この延伸はシート状成形物を加熱して
行う。延伸温度は特に制限はないが、該シート状成形物
のガラス転移温度以上、冷結晶化温度以下の温度範囲が
好ましい。ここで延伸温度がガラス転移温度未満では、
軟化が不充分であるため延伸が困難となり、冷結晶化温
度を超えると、結晶化の進行により均一な延伸が困難と
なる場合がある。
またこの縦延伸は、常法によればよい。なかでもロール
間−軸延伸は、縦延伸方法の中で一般的かつ最も生産性
の高い方法であり、これによれば、最低二対のニップロ
ール間及びガイドロールで固定され走行するフィルムを
、ニップロールの前工程あるいはロール自体で加熱し、
二対のニップロールの周速差により、縦方向に延伸する
ことができる。延伸倍率は、特に制限はなく、通常1.
2〜5倍の範囲で行われる。延伸倍率が1.2倍未満で
あると延伸の効果が得られず、5倍を超えると横方向の
延伸が困難となることがある。
またさらに好ましくは、延伸されたフィルムの複屈折の
絶対値(1Δnl)が、次式を満足させる様に延伸する
とよい。
3×10″:l≦lΔn1≦70X10−”ここで1Δ
n1が3×10″3未満であると、目的とする延伸効果
が充分でなく、1Δnlが′70×10−3を越えると
、次段の延伸が不安定となりやすい。複屈折の絶対値を
このような範囲にするには、上記の延伸温度、延伸倍率
等の条件を適宜選定すればよい。
なお、複屈折の絶対値1Δn1は、縦方向の屈折率n。
と横方向の屈折率ntoとの差であり、偏光顕微鏡にセ
ットされたベレクのコンベンセータや、偏光子を組み合
わせたレーザーによる強度測定、あるいは直接、アツベ
の屈折計によりnMDおよびnyoを測定することによ
り得られるつ次いで、逐次二軸延伸方法では、このよう
にして得た縦延伸フィルムを、横方向すなわちフィルム
成形ラインの流れ方向と90’の方向に延伸する。延伸
は常法をはじめ様々な手法によればよく、特に制限はな
い。中でもテンター横延伸は、−船釣であり、走行中の
フィルムの両端を連続的に走行するクリップ等で固持し
、その固持したままの状態で適当な温度雰囲気中にフィ
ルムを搬入し、両端のクリップ間の距離をクリップが走
行するレールの起動を変えることにより変化させ、横方
向に延伸するものである。この際の延伸温度は、適宜選
定すればよいが、通常はガラス転移温度より5℃高い温
度(ガラス転移温度+5℃)以上、融点より30℃低い
温度(融点−30℃)以下にする。ここで、延伸温度が
(ガラス転移温度+5℃)未満では、軟化が不充分のた
め延伸が困難な場合があり、また(融点−30℃)を超
えると、一部が溶融するため破断などが起こり延伸が困
難になる。
る。
本発明の方法における横延伸は、延伸倍率については特
に制限はなく、状況に応じて適宜定めればよいが、−船
釣には1.2〜5倍の範囲とする。
ここで延伸倍率が、1.2倍未満では横方向の機械的強
度が不充分となり、5倍を超えると、延伸過剰となって
、延伸中に破壊を招きやすくなる。
次に、同時二輪延伸方法で、縦及び横方向に延伸する工
程を説明する。ここでは前述のシート状成形物を加熱し
て、縦及び横方向に同時に様々な手法により延伸する。
延伸装置としてはテンターチューブラ−1圧延などいず
れでもよく、縦及び横方向に同時に延伸できるものであ
れば、特に制限はない。ここで延伸温度は特に制限はな
いが、通常ガラス転移温度〜冷結晶化温度の範囲で行わ
れる。ガラス転移温度未満の場合、軟化が不充分であっ
て延伸が困難となり、また冷結晶化温度を超えると、結
晶化により延伸が阻害されその結果延伸を行うことがで
きなくなる。
延伸倍率についても、特に制限はないが、通常縦方向及
び横方向ともに1.2〜5倍で行われる。
なお縦、横方向の延伸倍率はそれぞれ異なっていても良
い。さらに延伸によって、全面積倍率すなわち縦及び横
の延伸倍率の積が2〜25倍となることが好ましい。こ
こで全面積倍率が2倍未満であると延伸の効果は充分得
られず、25倍を超えると、次の工程での延伸成形が困
難になる。
本発明は、上記の如き逐次あるいは同時二軸延伸により
得られたフィルムを、さらに縦方向に再延伸することに
特徴がある。この再延伸により、フィルムの縦方向の機
械的強度を著しく向上させることができる。
この縦延伸は、常法によればよく特に制限はないが、前
述したロール間−軸延伸方法は一般的かつ最も生産性の
高い方法である。また流れ方向の両端をクリップで固定
したテンターで、クリップ間を走行方向に徐々に広げる
方法を用いることもできる。縦延伸の延伸温度は、特に
制限はないが、通常はガラス転移温度より5℃高い温度
(ガラス転移温度+5℃)以上、融点より30℃低い温
度(融点−30℃)以下にする。ここで、延伸温度が(
ガラス転移温度+5℃)未満では、軟化が不充分のため
延伸が困難な場合があり、また(融点−30℃)を超え
ると、一部が溶融するため破断などが起こり延伸が困難
になる。延伸倍率は、特に制限はなく、通常1.2〜3
.5倍の範囲で選択すればよい。1.2倍未満であると
、目的とする縦方向の配向効果が充分に得られず、3.
5倍を超えると延伸成形中、破断が起こりやす(なる。
またこの再延伸後のフィルムが、前段の延伸を逐次二軸
延伸方法により行ったフィルムについては、縦方向の全
延伸倍率を、2.5倍以上、12倍以下、全面積倍率を
6倍以上にすることが好ましい。ここで、全延伸倍率は
縦方向の延伸倍率と縦方向の再延伸倍率との積であり、
また全面積倍率は延伸倍率のすべての積である。縦方向
の全延伸倍率が、2.5倍未満の時、縦方向に充分な機
械的強度が発現せず、また12倍を越えると、極端に縦
方向に配向され過ぎて、裂けやすくなる等の弊害をもた
らす。全面積倍率が6倍未満の場合、得られたフィルム
の性状としては、一方向に延伸したフィルムに近いもの
となり、縦方向の機械的強度の低下や易裂性を付与して
しまう。
また前段の延伸を同時二軸延伸方法により行ったフィル
ムについては、縦方向の全延伸倍率が、2.5倍以上、
12倍以下にすることが上記と同様の理由により好まし
い。
さらに本発明では、上述のようにして再延伸処理をした
フィルムに熱処理を施す。この熱処理は、通常フィルム
を緊張状態に保持して行う。フィルムが緊張状態にない
と、フィルムに収縮が生じて、フィルムが不均一になり
易い。また、この際の熱処理温度は、フィルムの使用目
的、フィルムの素材等により適宜選定され、特に制限は
ないが、延伸終了したフィルムの冷結晶化温度以上、融
点以下の範囲で選定する。その他、最適な温度条件はオ
ーブン内を通過するフィルムのスピード、つまり処理時
間により設定すべきである。また処理時間は、各種条件
により定めればよいが、通常は設備上、また省力化の為
、3分以下に設定するのが好ましい。熱処理時間が長す
ぎると、成形中にフィルムの破断を招き易い。なお、こ
の際必要に応じて、巻取後における熱処理(例えばエー
ジング)を、連続ラインとは離れたところで施してもよ
い。
この熱処理を行うことにより、耐熱性がより向上し、熱
による変形が防止できる。
なお本発明においては、必要に応じて、延伸終了後、さ
らに縦・横、多段を問わず再延伸をすることができる。
また延伸終了後あるいは熱処理後に、コーティングをし
たり、ラミネートや蒸着処理を施すこともできる。さら
に表面処理のために、プラズマ処理やコロナ処理、火炎
処理等をすることも可能である。
〔実施例] 次に本発明を実施例及び比較例により、詳しく説明する
製造例 (1)トリメチルアルミニウムと水との接触生成物の調
製 アルゴン置換した内容積500F!!1のガラス製容器
に、硫酸銅5水塩(CuSO4・5HzO)17.8g
(71ミリモル)、トルエン200d及びトリメチルア
ルミニウム24d(250ミリモル)を入れ、40℃で
8時間反応させた。その後、固体部分を除去して得られ
た溶液から、更に、トルエンを室温下で減圧留去して接
触生成物6.7gを得た3このものの凝固点降下法によ
って測定した分子量は610であった。
(2)スチレン系重合体の製造 内容積2j1!の反応容器に、上記(1)で得られた接
触生成物をアルミニウム原子として5ミリモル。
トリイソブチルアルミニウムを5ミリモル、ペンタメチ
ルシクロペンタジェニルチタントリメトキシド0.02
5ミリモル及び精製スチレン12を加え、90℃で5時
間重合反応を行った。その後、生成物を水酸化ナトリウ
ムのメタノール溶液で触媒成分を分解後、メタノールで
繰返し洗浄し、乾燥して重合体(ポリスチレン)308
 gを得た。
次いで、この重合体を、1,2.4−)リクロロベンゼ
ンを溶媒として、130℃でゲルパーミェーションクロ
マトグラフィーにて測定した。その結果、この重合体の
重量平均分子量は389.000重量平均分子量/数平
均分子量は2.64であった。また融点及び℃−NMR
測定により、このれた重合体は、ラセミペンタッドでの
シンジオタクテイシテイ−は92%であり、ガラス転移
温度(Tg)は95℃1融点(Tm)は272℃2分解
温度(Td)は320 ’Cであることがわかった。
実施例1 製造例で得られたスチレン系重合体を充分に減圧乾燥し
、300 ℃に溶融し、キャピラリー付押出機で押出し
、ストランドをカットしてペレットとした。このペレッ
トを120 ℃の熱風乾燥器で結晶化させた。
このペレットを単軸押出機の先端にT−ダイを取りつけ
た装置で320″C加熱溶融し、押出し、70℃の冷却
ロールで冷却し、固化させシート状成形物を作成した。
このシートの密度を23゛cにして密度匂配管により測
定したところ1.05g/citであった。また冷結晶
化温度は150℃であった。また示差走査熱量計(D 
S C)にて測定した結晶化度は14%であった。
このシートをロールによって加熱した後、縦方向に、ニ
ップロール間で周速差により3倍に延伸したく一段目)
。なおこの時の延伸速度は6000%/min、延伸温
度は110℃であった。この−軸延伸フィルムの複屈折
値(Δn)を、偏光顕微鏡にセントされたベレクのコン
ペンセータにより測定したところ、−35X10−3で
あった。
次いでテンターにて120℃,6000%/winで横
方向に3倍に延伸し、引き続きテンターで横方向を固定
したまま、縦方向に2倍、6000%/sinで再延伸
した。
この延伸フィルムを緊張下260℃で10秒間熱処理し
た。
得られた延伸フィルムの機械的強度F−5値を縦方向(
MD)及び横方向(TD)についてJISC−2318
に従って測定した。さらに無荷重下で、エアーオーブン
を用いて、200℃の雰囲気下で30分放置した後の各
方向の熱収縮率を測定した。また複屈折値(Δn)は、
サンプルを採取後、温度23℃1相対湿度50%におい
て、偏光顕微鏡にベレックのコンペンセータを組み合わ
せた装置により測定した。結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1において、再縦延伸倍率を1.5倍としたこと
以外は、実施例1と同様に行った。結果を第1表に示す
実施例3 実施例1において、再縦延伸倍率を3倍としたこと以外
は、実施例1と同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例4 実施例1において、−段目の縦延伸倍率を3.5倍とし
たこと以外は、実施例1と同様に行った。
結果を第1表に示す。
実施例5 実施例4において、再縦延伸倍率を1.5倍としたこと
以外は、実施例4と同様に行った。結果を第1表に示す
実施例6 実施例4において、再縦延伸倍率を3倍としたこと以外
は、実施例4と同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例7 実施例1において、縦延伸を105℃で2.5倍、横延
伸を110℃で3倍に、再縦延伸を120℃で2.0倍
で行ない、250 ’Cで熱処理を施したこと以外は、
実施例1と同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例8 延伸温度を縦延伸で130℃1横延伸で130℃1再縦
延伸を140℃として、熱処理温度を230℃としたこ
と以外は、実施例7と同様に行った。結果を第1表に示
す。
比較例1 実施例1において、横延伸及び再延伸を行わなかったこ
と以外は、実施例1と同様に行った。結果を第1表に示
す。
比較例2 実施例2において、−段目の縦延伸を行わなかったこと
以外は、実施例2と同様に行った。結果を第1表に示す
比較例3 実施例1において、再縦延伸を行わなかったこと以外は
、実施例1と同様に行った。結果を第1表に示す。
比較例4 実施例1において、熱処理を行わなかった以外は、実施
例1と同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例9 製造例で得られたスチレン系重合体を充分に減圧乾燥し
、300℃に溶融し、キャピラリー付き押出機で押出し
、ストランドを力・ントしてペレ・ントとした。このベ
レットを120 ℃の熱風乾燥機中で結晶化させた。
結晶化させたペレットを単軸押出機の先端にTダイを取
付けた装置を用い、320℃で溶融押出しし、70℃の
冷却ロール上にキャストして、シート状成形物を得た。
このシート状成形物の両端をチャックで固定し、チャッ
ク間の距離を幅方向に変化させると共に、隣接したチャ
ック間の距離をも変化させて縦方向にも延伸が可能な装
置を用い、縦・横両方向にそれぞれ3.0倍の同時二軸
延伸を110℃の雰囲気下で行った。
この時、シート状成形物から見た同時二軸延伸後のフィ
ルム面積倍率は9倍である。
次に、この同時二輪延伸したフィルムを2対のニップロ
ール間において、そのロールの周速差を利用して120
℃での加熱状態において、縦方向に2.0倍の再延伸を
行った。
ここで、同時二軸延伸時の縦倍率と再縦延伸時の積をと
った全縦延伸倍率は、6倍となった。
得られたフィルムを260″Cの雰囲気下において、2
分間、緊張下に熱処理を行った。物性について実施例1
と同様にして測定した。結果を第2表に示す。
実施例10 実施例9において、再縦延伸倍率を1,5倍にしたこと
以外は、実施例9と同様に行った。結果を第2表に示す
実施例11 実施例9において、再縦延伸倍率を3.0倍にしたこと
以外は、実施例9と同様に行った。結果を第2表に示す
実施例12 実施例9において、同時二輪延伸の縦、横の延伸倍率を
それぞれ3.5倍としたこと以外は、実施例9と同様に
行った。結果を第2表に示す。
実施例13 実施例10において、同時二輪延伸の縦、横の延伸倍率
をそれぞれ3.5倍としたこと以外は、実施例10と同
様に行った。結果を第2表に示す。
実施例工4 実施例11において、同時二輪延伸の縦、横の延伸倍率
をそれぞれ3.5倍としたこと以外は、実施例11と同
様に行った。結果を第2表に示す。
比較例5 実施例9において、再縦延伸倍率を5倍にしたこと以外
は、実施例9と同様に行った。結果を第2表に示す。
比較例6 実施例10において、同時二軸延伸時の縦延伸倍率を1
.0倍としたこと以外は、実施例10と同様に行った。
結果を第2表に示す。
比較例7 実施例9において、再縦延伸を行わなかったこと以外は
、実施例9と同様に行った。結果を第2表に示す。
比較例8 実施例9において、熱処理を行わなかったこと以外は、
実施例9と同様に行った。結果を第2表に示す。
(以下余白) 〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の製造方法によれば、耐熱性に極め
て優れ、かつ機械的物性、特にフィルム縦方向の機械的
強度が著しく向上したフィルムを効率良く製造すること
ができる。また、本発明の方法により製造されたフィル
ムは、写真フィルム。
FPC基材、コンデンサ等様々な産業用フィルム、包装
用フィルムなどに有効に利用でき、特に縦方向の強度の
要求される磁気データベース用フィルムとして、きわめ
て有用である。
したがって、本発明は種々の用途のフィルムの製造方法
として幅広く利用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
    体またはその組成物からなるシート状成形物を、加熱下
    、縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸し、さらに縦方
    向に再延伸し、その後熱処理を行うことを特徴とするス
    チレン系重合体フィルムの製造方法。
  2. (2)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
    体またはその組成物からなるシート状成形物を、加熱下
    、縦及び横の二方向に同時に延伸し、次いで縦方向に再
    延伸し、その後熱処理を行うことを特徴とするスチレン
    系重合体フィルムの製造方法。
  3. (3)シート状成形物が、シンジオタクチック構造を有
    するスチレン系重合体またはその組成物を該スチレン系
    重合体の融点以上、分解点より50℃高い温度以下の温
    度で加熱溶融した後、冷却して得られるものである請求
    項1及び2記載の製造方法。
  4. (4)シート状成形物を延伸するにあたり、該シート状
    成形物のガラス転移温度以上、冷結晶化温度以下の温度
    で、かつ延伸倍率を1.2〜5倍で縦方向に延伸し、次
    いでガラス転移温度より5℃高い温度以上、融点より3
    0℃低い温度以下の温度で、かつ延伸倍率を1.2〜5
    倍で横方向に延伸し、さらにガラス転移温度より5℃高
    い温度以上、融点より30℃低い温度以下の温度で、か
    つ延伸倍率を1.2〜3.5倍で縦方向に再延伸する請
    求項1記載の製造方法。
  5. (5)再延伸して得られるフィルムが、縦方向の全延伸
    倍率が2.5〜12倍であり全面積倍率が6倍以上であ
    る請求項1記載の製造方法。
  6. (6)シート状成形物を延伸するにあたり、該シート状
    成形物のガラス転移温度以上、冷結晶化温度以下の温度
    で、かつ縦及び横のそれぞれの延伸倍率を1.2倍〜5
    倍で、面積倍率が2〜25倍になるように延伸し、次い
    でガラス転移温度より5℃高い温度以上、融点より30
    ℃低い温度以下の温度で、かつ延伸倍率を1.2〜3.
    5倍で縦方向に再延伸する請求項2記載の製造方法。
  7. (7)再延伸した後のフィルムの縦方向の全延伸倍率が
    2.5〜12倍である請求項2記載の製造方法。
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