JPH03124750A - 電気絶縁用フィルム及びコンデンサ - Google Patents

電気絶縁用フィルム及びコンデンサ

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JPH03124750A
JPH03124750A JP1261953A JP26195389A JPH03124750A JP H03124750 A JPH03124750 A JP H03124750A JP 1261953 A JP1261953 A JP 1261953A JP 26195389 A JP26195389 A JP 26195389A JP H03124750 A JPH03124750 A JP H03124750A
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styrenic
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気絶縁用フィルム及びコンデンサに関し、詳
しくは電気絶縁性、耐熱性等に優れた特定のスチレン系
重合体からなる電気絶縁用フィルム及び該電気絶縁用フ
ィルムにさらに金属電極を設けてなるコンデンサに関す
る。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来か
ら、電気絶縁用フィルムの素材としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、 ポリプロピレン(P P
)、アタクチック構造のスチレン系重合体などが用いら
れてきた。しかし、これらの素材は、耐熱性が充分なも
のでな(、特に最近重要課題となっているS M D 
(Surface mount device)化にお
けるハンダ耐熱性が小さく、加工作業が困難であった。
そこで、耐熱性の素材としてポリフェニレンスルフィド
(P P S)、ポリイミドなどが開発されているが、
高価であると共に絶縁性に問題があり、実用的でない。
ところで、本発明者らが先に提案したシンジオタクチッ
ク構造のスチレン系重合体からなるフィルム(特願昭6
3−3847号明細書)は、耐熱性。
耐薬品性、電気特性2機械的強度などに優れており、上
記の素材に代わる電気絶縁用途が期待されている。
しかし、先に提案したシンジオタクチック構造のスチレ
ン系重合体のフィルムは、薄いフィルムとした場合、充
分な耐電圧を示さない場合があり、また特に高周波数領
域における誘電正接が大きくなる場合があるなど、実用
上程々の問題があった。
そこで、本発明者らは電気絶縁用途に実用化できるシン
ジオタクチック構造のスチレン系重合体のフィルムを開
発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、製造工程で含ま
れる不純物をなるべく低濃度に抑えたスチレン系重合体
のフィルムが、上記目的に適い、電気絶縁用フィルムと
して好適であることを見出した。さらに、所定の厚さ、
結晶化度を有する上記フィルムに、金属電極を設けたも
のがコンデンサとして有用であることを見出した。
本発明はかかる知見に基いて、完成したものである。
〔課題を解決するための手段] すなわち本発明は、スチレン系単量体を重合してスチレ
ン系重合体を製造する際の触媒残渣に起因する残留アル
ミニウム分が11000pp以下及び残留スチレン系単
量体が3000ppm以下であるシンジオタクチック構
造のスチレン系重合体からなる電気絶縁用フィルムを提
供するとともに、さらにスチレン系単量体を重合してス
チレン系重合体を製造する際の触媒残渣に起因する残留
アルミニウム分がLOOOppm以下及び残留スチレン
系単量体が3000ppm以下であり、かつ結晶化度が
25%以上であるシンジオタクチック構造のスチレン系
重合体からなる厚さ0.5〜30μmの電気絶縁用フィ
ルム及び金属電極からなるコンデンサを提供するもので
ある。
本発明におけるシンジオタクチック構造のスチレン系重
合体とは、立体化学構造がシンジオタクチック構造、即
ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であ
るフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向に位置
する立体構造を有するものであり、そのタフティシティ
−は同位体炭素による核磁気共鳴法03C−NMR法)
により定量される。”C−NMR法により測定されるタ
フティシティ−は、連続する複数個の構成単位の存在割
合、例えば2個の場合はダイアツド、3個の場合はトリ
アット、5個の場合はペンタッドによって示すことがで
きるが、本発明に言・うシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体とは、通常はラセミダイアツドで7
5%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペン
タッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオ
タクテイシテイ−を有するポリスチレン、ポリ(アルキ
ルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ア
ルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香Mエステル)
、これらの水素化重合体およびこれらの混合物、あるい
はこれらの構造単位を含む共重合体を指称する。なお、
ここでポ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチル
スチレン)、ポリ(エチルスチレン)3 ポリ(プロピ
ルスチレン)、ポリ(ブチルスチレン)、ポリ(フェニ
ルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニ
ルスチレン)。
ポリ(アセナフチレン)などがあり、ポリ(ハロゲン化
スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)。
ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)な
どがある。また、ポリ(アルコキシスチレン)としては
、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン
)などがある。これらのうち特に好ましいスチレン系重
合体としては、ポリスチレン。
ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレ
ン)、ポリ(p−ターシャリ−ブチルスチレン)。
ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレ
ン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、またスチレンと
p−メチルスチレンとの共重合体をあげることができる
(特開昭62−187708号公報)。
更に、スチレン系共重合体におけるコモノマーとしでは
、上述の如きスチレン系取合体のモノマーのほか、エチ
レン、プ[1ピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等の
オレフィンモノ°ン−1)゛クジエン、イソプレン等の
ジエンモノマー、1!:I状ジエンモノマーやメタクリ
ル酸メチル、無水−7レイン酸、アクリロニトリル等の
極性ビニルモノマー等をあげることができる。
またこのスチレン系重合体は、分子量について特に制限
はないが、重量平均分子量が10,000以上3,00
0,000以下のものが好ましく、とりわけ50 、0
00以上以上、 500 、000以下のものが最適で
ある。
ここで重量平均分子量が10,000未満であると、延
伸が充分にできない。さらに、分子量分布についてもそ
の広狭は制約がなく、様々なものを充当することが可能
であるが、重量平均分子l(Mw)/数平均分子l(M
n)が1.5以上8以下が好ましい。なお、このシンジ
オタクチ・ンク構造を有するスチレン系重合体は、従来
のアタツチ・ンク構造のスチレン系重合体に比べて耐熱
性が格段に優れている。
本発明のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体は、上述した如きものであり、またその不純物含量
が極めて少な(、高純度のものである。つまり、このス
チレン系重合体には、スチレン系単量体を重合して該ス
チレン系重合体を製造する工程において使用された触媒
に起因するアルミニウム分の含量が11000pp以下
、好ましくは800ppmであり、またスチレン系単量
体の残留量が3000ppm以下、好ましくは2000
ppmのものでなければならない。
ここで触媒に起因するIIIB族化合物としては、通常
使用されるチタン化合物−アルミニウム化合物触媒の場
合、そこに含有されるアルミニウム化合物が挙げられる
。またスチレン系単量体とは、重合に供する原料の単量
体であり、共重合体を得るためにスチレン系単量体以外
の単量体を使用した場合はその残留物も含まれる。
このような高純度のスチレン系重合体を製造するには、
様々な手法があるが、例えば次の如くである。なお、原
料としては上述の重合体に対応する単量体を用いる。ま
ず、残留アルミニウム分及び残留スチレン系単量体を上
記の範囲内に抑えるためには、■高活性触媒を用いてス
チレン系重合体を製造する方法(特願昭63−7466
号明細書参照)あるいは■脱灰、洗浄による方法、即ち
、特開昭62−187708号公報等に記載の通常のI
VA族の有機金属化合物(例えば、有機チタン化合物)
とメチルアルミノキサン等のアルキルアルミノキサンを
触媒成分として、スチレン系単量体を重合させた後、得
られたシンジオタクチック構造のスチレン系重合体を、
酸、アルカリを適当な溶媒に溶解させた溶液により脱灰
し、適当な溶媒で洗浄する方法である。
このようにして■あるいは■の方法により、残留アルミ
ニウム分の少ないシンジオタクチック構造のスチレン系
重合体が得られるが、さらに、これを下記■あるいは■
の方法で処理すれば、残留スチレン系単量体が5000
ppm以下のものとなる。この段階で残留スチレン系単
量体が5000ppm以下のものであれば、フィルムと
した場合に、目的である残留量を3000ppmとする
ことができる。
■上記スチレン系重合体を減圧乾燥する方法ここで減圧
乾燥するにあたっては、乾燥温度を該重合体のガラス転
移温度以上とすると効率がよい。
■上記スチレン系重合体を押出機により脱気する方法 このような処理を経て残留アルミニウム分及び残留スチ
レン系単量体の少ない高純度のシンジオタクチック構造
のスチレン系重合体が得られる。
また特に触媒に起因して残留するTVA族元素化合物、
具体的には残留チタン分がlOρpm以下、好ましくは
残留チタン分が7 ppff1以下、脱灰操作によって
含まれるハロゲン化合物は50ppm以下、アルカリ金
属化合物は1100pp以下となるように調整すること
が、電気的特性上好ましい。
なお、このようにして製造されたスチレン系重合体には
、必要に応じて、本発明の目的の効果を阻害しない程度
に無機微粒子、酸化防止剤、帯電防止側、難燃剤あるい
は他の樹脂をJ]8えても良い。
ここで、無機微粒子とは、IA族、IIA族、■A族、
VIA族、■A族、■族、IB族、IIB族。
IIIB族、IVB族元素の酸化物、水酸化物、硫化物
窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐
酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸
塩、硼酸塩及びそれらの含水化合物、それらを中心とす
る複合化合物、天然鉱物粒子を示す。
具体的には、弗化リチウム2硼砂(硼酸ナトリウム含水
塩)等のIA族元素化合物、炭酸マグネシウム、燐酸マ
グネシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、塩化マ
グネシウム、酢酸マグネシウム、弗化マグネシウム、チ
タン酸マグネシウム。
珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウム含水塩(タルク)
、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、亜燐酸カルシウム
、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタ
ル酸カルシウム、水酸化力lレシウム、珪酸カルシウム
、弗化カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸スト
ロンチウム、炭酸バリウム、燐酸バリウム、硫酸バリウ
ム、亜燐酸バリウム等のIIA族元素化合物、二酸化チ
タンチタニア)、−酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジ
ルコニウム(ジルコニア)、−酸化ジルコニウム等のr
VA族元素化合物、二酸化モリブデン、三酸化モリブデ
ン、硫化モリブデン等のVIA族元素化合物、塩化マン
ガン、酢酸マンガン等の■A族元素化合物、塩化コバル
ト、酢酸コバルト等の■族元素化合物、沃化筒−洞等の
IB族元素化合物、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等のIIB族元
素化合物、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アル
ミニウム弗化アルミニウム、アルミノシリケ−1・(珪
酸アルミナ カオリン、カオリナイト)等のIIIB族
元素化合物、酸化珪素(シリカ、シリカゲル)1石墨カ
ーボン グラファイト、ガラス等のIVB族元素化合物
、カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ。
キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒子が挙げ
られる。
ここで用いる無機微粒子の平均粒径は、特に制限はない
が、好ましくは0.01〜3μm、より好ましくは0.
01〜1μmで、成形品中の含量は0.001〜1重量
%、好ましくは0.005〜1重量%である。この無機
微粒子は最終的な成形品に含有されるが、含有される方
法に限定はない。
例えば、重合中の任意の過程で添加あるいは析出させる
方法、溶融押出する任意の過程で添加する方法が挙げら
れる。
本発明において上記のスチレン系重合体に、添加できる
他の樹脂としては各種のものがあるが、例えば、アタク
チック構造のスチレン系重合体。
アイソタクチック構造のスチレン系重合体、ポリフェニ
レンエーテル等が、挙げられる。これらの樹脂は前述の
シンジオタクチック構造のスチレン系重合体と相溶にな
りやすく、延伸用予備成形体を作成するときの結晶化の
制御に有効で、その後の延伸性が向上し、延伸条件の制
御が容易で、且つ力学物性に優れたフィルムを得ること
ができる。
このうち、アククチツク構造および/またはアイソタク
チック構造のスチレン系重合体を含有させる場合、シン
ジオタクチック構造のスチレン系重合体と同様の単鼠体
からなるものが好ましい。また、これら相溶性樹脂成分
の含有割合は70〜1重壇%、特に好ましくは50〜2
重量%とすればよい。ここで相溶性樹脂成分の含有割合
が70重量%を超えると、シンジオタクチック構造のス
チレン系重合体の長所である耐熱性等が損なわれるため
好ましくない。また、本発明の重合体に添加し得る他の
樹脂であって、非相溶性樹脂としては、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等
のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等
のポリエステル、ナイロン−6やナイロン6.6等のポ
リアミド、ポリフェニレンスルフィド等のポリチオエー
テル、ポリカーボネート ボリアリレート ポリスルホ
ン3ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリイミド、テフロン等のハロゲン化ビニル系重合
体、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系重合体、ポ
リビニルアルコール等、上記相溶性の樹脂以外はすべて
相当し、さらに、上記相溶性の樹脂を含む架橋樹脂が挙
げられる。
これらの樹脂は、本発明のシンジオタクチック構造のス
チレン系重合体と非相溶であるため、少量含有する場合
、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体中に島の
ように分散させることができ、延伸後に程良い光沢を与
えたり、表面のすべり性を改良するのに有効である。こ
れら非相溶性樹脂成分の含有割合は、光沢を目的とする
場合は50〜2重量%、表面性の制御を目的とする場合
、0.001〜5重量%が好ましい。また、製品として
使用する温度が高い場合は、比較的耐熱性のある非相溶
性樹脂を用いることが好ましい。
本発明は、上記の如き高純度のシンジオタクチック構造
のスチレン系重合体を主原料として形成される電気絶縁
用フィルムである。このフィルムを製造する方法は特に
制限はないが、これらの材料を加熱溶融後、予備成形体
とし、加熱延伸して、さらに必要に応じて熱処理するこ
とによって得られる。
加熱溶融から熱固定までの操作を具体的に説明すれば、
次の通りである。
まず、上述の如く得られたスチレン系重合体を成形素材
として、これを通常は押出成形して、延伸用予備成形体
(フィルム、シートまたはチューブ)とする。この成形
にあっては、上記成形素材の加熱溶融したものを押出成
形機にて所定形状に成形するのが一般的であるが、成形
素材を加熱溶融させずに、軟化した状態で成形してもよ
い。ここで用いる押出成形機は、−軸押出成形機、二軸
押出成形機のいずれでもよく、またベント付き。
ベント無しのいずれでもよいが、−軸のタンデム型が好
ましい。なお、押出機には適当なメツシュを使用すれば
、夾雑物や異物を除去することができる。またメツシュ
の形状は、平板状1円筒状等適当に選定して使用するこ
とができる。
またここで押出条件は、特に制限はなく、様々な状況に
応じて適宜選定すればよいが、好ましくは温度を成形素
材の融点〜分解温度より50°C高い温度の範囲で選定
し、剪断応力を5X106dyne/c−以下とする。
用いるダイはT−ダイ、円環ダイ等をあげることができ
る。
上記押出成形後、得られた延伸用予備成形体を冷却固化
する。この際の冷媒は、気体、液体、金属ロール等各種
のものを使用することができる。
金属ロール等を用いる場合、エアナイフ、エアチャンバ
ー、タッチロール、静電印荷等の方法によると、厚みム
ラや波うち防止に効果的である。
冷却固化の温度は、通常はO″C〜延伸用予備成形体の
ガラス転移温度より30°C高い温度の範囲、好ましく
はガラス転移温度より70°C低い温度〜ガラス転移温
度の範囲である。また冷却速度は200〜3°C/秒の
範囲で適宜選択する。
本発明では、冷却、固化した予備成形体を一軸あるいは
二軸に延伸することが好ましい。二軸延伸の場合は縦方
向及び横方向に同時に延伸してもよいが、任意の順序で
逐次延伸してもよい。また延伸は一段で行ってもよく、
多段で行ってもよい。
この延伸倍率は面積比で2倍以上、好ましくは3倍以上
である。この範囲の延伸倍率であると、フィルムの結晶
化度が25%以上となり、物性の好ましいものが得られ
る。
ここで延伸方法としては、テンターによる方法。
ロール間で延伸する方法、気体圧力を利用してバブリン
グによる方法、圧延による方法など様々であり、これら
を適当に選定あるいは組み合わせて適用すればよい。延
伸温度は、一般には予備成形体のガラス転移温度と融点
の間で設定すればよい。
また延伸速度は、通常は1×10〜lXl0’%/分、
好ましくはlXIO3−1×105%/分である。上述
の如き条件で延伸して得られた延伸フィルムに、さらに
高温時の寸法安定性、耐熱性。
フィルム面内の強度バランスが要求される場合などには
、さらに熱固定を行うことが好ましい。熱固定は、通常
行われている方法で行うことができるが、この延伸フィ
ルムを緊張状態、弛緩状態あるいは制限収縮状態の下で
、該フィルムのガラス転移温度〜融点、好ましくは融点
よりi o o ’c低い温度〜融点直前の温度範囲に
て、0.5〜120秒間保持することによって行えばよ
い。なお、この熱固定は、上記範囲内で条件を変えて二
回以上行うことも可能である。また、この熱固定はアル
ゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行って
も良い。
このようにして製造された本発明のフィルムは優れた耐
熱性を有しており、通常結晶化度25%以上である。さ
らに厚さ0.5〜500μmのフィルムは誘電正接(I
MHz、室温)が0.002以下と小さく、絶縁破壊強
さが極めて良好である。
例えば、20μm以下では絶縁破壊電圧が150k V
 / m m以上(室温下)である。したがって、これ
らのうち0.5〜12μmの厚みのものはプラスチック
誘電体として、20〜150μmのものはフレキシブル
プリント基板基材として、100〜500μmのものは
一級絶縁板として、10〜50μmのものは絶縁テープ
として好適の用いられる。
次に本発明のコンデンサは、上述の電気絶縁用フィルム
であって、結晶化度25%以上5厚さ0.5〜30μm
のフィルム及び該フィルムに謹直した金属電極からなる
コンデンサである。
本発明のコンデンサの基材フィルム(誘電体)は、上記
シンジオタクチック構造のスチレン系重合体のフィルム
(以下、SPSフィルムということがある)であると共
に、結晶化度が25%以上、好ましくは30%以上であ
る。結晶化度が25%未満であると、ガラス転移温度以
上でフィルムが収縮し、その結果誘電特性に悪影響を与
える。また、厚みは0,5〜30μm、好ましくは0.
5〜15μmである。厚みが0.5μm未満であるとフ
ィルムの形成が困難であり、30μmを超えるとコンデ
ンサーが大型となり好ましくない。
また、本発明のコンデンサの用いる金属電極の金属膜の
材質は特に限定されないが、アルミニウム、亜鉛、ニッ
ケル、クロム、銅、もしくはこれらの合金が好ましい。
本発明のコンデンサは上記SPSフィルム及び該フィル
ムに取付けられた金属電極から構成されたものであれば
、その態様は特に制限はない。
本発明のコンデンサの形状としては、通常のリード線を
有゛するタイプもしくはリード線を有さず基板にハンダ
を用いて直付けするタイプ(いわゆるチップコンデンサ
)のいずれでもよい。
また、SPSフィルムそのものは、大気中の湿気の影響
を全く受けないが、電極がアルミニウムの薄膜で形成さ
れる場合のように大気中の湿気の影響を受けるときは、
コンデンサの周囲に外被を設けることが好ましい。
かかる外被の材質としては、アルミニウムなどノ金属、
ガラスなどの無機質、プラスチック等が挙げられるが、
チップコンデンサの場合には、軟化点が200 ’C以
上、特に240 ”C以上の樹脂組成物が好ましい。
次に、本発明のコンデンサの好ましい製造方法について
説明する。
上記の方法にて製造したフィルムを誘電体とし、金属膜
を電極として、周知の方法でコンデンサ素子を形成する
。すなわち、金属箔を電極とする場合には、細断したフ
ィルムと金属箔を重ね合わせて円筒状に巻き上げるいわ
ゆる巻回法が、また金属薄膜を電極にする場合には、あ
らかじめフィルム上に蒸着法、メツキ法等によって金属
薄膜層を形成した後、コンデンサ素子とする方法が適用
できる。
いずれの場合にも、巻回後、常温〜200°C位の温度
でフィルム表面と垂直方向にプレスして、容量および絶
縁破壊電圧の安定化を図る。
本発明において、コンデンサとは、電気回路のの受動回
路素子の一種で、誘電体をはさんで導体からなる一対の
電極を設けることにより、両電極間に一定の静電容量を
与えたものを意味し、蓄電器、キャパシターなどと呼ば
れているものと同義である。
また金属箔とは、自己支持性の金属膜であり、その厚さ
は3〜15μmが好ましい。
金属薄膜としては、上述のフィルムを支持体として、そ
の表面に蒸着、メツキ等の方法で形成された非自己支持
体の金属膜であり、その厚さは0.01〜0.5μmが
好ましい。
本発明のコンデンサは、前述のSPSフィルムを誘電体
とすることを特徴とするものであるが、シンジオタクチ
ック構造のスチレン系重合体の延伸フィルムを誘電体と
するコンデンサ本来の特長である温度特性9周波数特性
等を損なわない限り、SPSフィルム以外の絶縁体薄膜
が、SPSフィルムとともに電極間に存在することは何
ら支障ない。
フィルム上に金属薄膜層を形成する場合、あらかじめフ
ィルム表面に、コロナ処理、プラズマ処理等、接着性向
上のための処理を施しておくこともできる。
必要に応じ、上記のコンデンサ素子に、端面導電化処理
、リード線取付け、外被形成などを行ってコンデンサと
する。
また、本発明のコンデンサに油、電解液などを含浸せし
めて、いわゆる液浸コンデンサとしてもよい。
このようにして得られたコンデンサは、耐熱性。
電気特性に優れたものである。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく説明
する。
参考例1 (1)トリメチルアルミニウムと水との接触生成物の調
製 アルゴン置換した内容積500iのガラス製容器に、硫
酸銅5水塩(CuS04 ・5H2O)17.8g(7
1ミリモル)、トルエン200 rtdl及びトリメチ
ルアルミニウム24d(250ミリモル)を入れ、40
°Cで8時間反応させた。その後、固体部分を除去して
得られた溶液から、更に、トルエンを室温下で減圧留去
して接触生成物6.7gを得た。このものの凝固点降下
法によって測定した分子量は610であった。
(2)スチレン系重合体の製造 精製スチレン単量体99.5重量部に乾式法シリカ(デ
グツサ■製、アエロジルTT−600(−成粒子の直径
40umのもの)を0.5重量部添加し、T、に、ホモ
ミキサーL型(特殊機化工業製)を用いて円筒容器の混
合攪拌してスチレン混合物を調製した。なお、この際ス
テアリン酸カルシウムを0.1重量部添加した。
次に内容積2i!、の反応容器に、上記(1)で得られ
た接触生成物をアルミニウム原子として5ミリモル、ト
リイソブチルアルミニウムを5ミリモル、ペンタメチル
シクロペンタジェニルチタントリメトキシド0.025
ミリモル及び上記スチレン混合物1!を加え、90゛C
で5時間重合反応を行った。その後、メタノールを注入
して重合を停止し、乾燥して重合体300gを得た。次
いで、この重合体をワックスレー抽出器を用いてメチル
エチルケトンで抽出したところ、抽出残(MIP)98
.0%を得た。得られた重合体の重量平均分子量は39
0,000 、重量平均分子量/数平均分子量は2.6
であった。また300°C2剪断速度200/秒での熔
融粘度は2X10’ボイズであった。
融点及び”C−NMR測定により得られた重合体はシン
ジオタクチック構造のポリスチレンであることを確認し
た。また、この重合体組成物を水酸化ナトリウムのメタ
ノール溶液で脱灰後、メタノールで繰り返し洗浄した。
この重合体組成物中の残留チタン量は2 ppm以下、
アルミニウム量は16ppm、ナトリウム量は33pp
mであった。
この重合体を130 ’Cで1.2.4−1−リクロロ
ベンゼンに溶解し、重合体中のシリカの含量を調べた。
また、この溶液をスライドガラス上に滴下し、顕微鏡で
観察してシリカの平均粒径を調べた。その結果、シリカ
の含量は0.5重量%、平均粒径は0.08μmであっ
た。
参考例2 (1)アルミニウム化合物と水との接触生成物の調製 アルゴン置換した内容積500 mlのガラス製容器に
トルエン200 mll、硫酸銅5水塩(CuS04・
5Hz○)23.1g(95ミリモル)及びトリメチル
アルミニウム24m1250ミリモル)を入れ、30“
Cで300時間反応せた。反応終了後、固体部分を除去
して得られた溶液から、さらに揮発成分を減圧留去して
接触生成物7.04gを得た。
このもののベンゼン溶液での凝固点降下法によって測定
した分子量は1100であった。
(2)スチレン系重合体の製造 内容積500 mlの撹拌機付ガラス容器に、I・ルエ
ン50戒と上記(1)で得られた接触生成物をアルミニ
ウム原子として3ミリモル加え、次いでこれにトリイソ
ブチルアルミニウム3ミリモル、ペンタメチルシクロペ
ンタジェニルチタントリメチル0.06ミリモル及びス
チレン200 mlを入れ、70°Cで1時間か重合反
応を行った。反応終了後、生成物をメタノールで洗浄し
て、乾燥して重合体36.1gを得た。この重合体の重
量平均分子量は400.000、数平均分子量は200
,000であった。
融点及び13C−NMR測定により、得られた重合体は
ラセミペンタッドでのシンジオタクテイシテイ−が97
%のポリスチレンであることがわかった。またこの重合
体中にはアルミニウム分が4500ppm、チタン分が
8 ppmであった。
実施例1 参考例1で得られたスチルン系重合体パウダーを150
°C,2時間攪拌しながら真空乾燥した。
このパウダーをベント付単軸押出機の先端にキャピラリ
ーを複数個含むダイを取り付けた装置で溶融押出後、冷
却し、カットして押出用成形材料(ペレット)を作成し
た。この時溶融温度は300゛C2押出機のスクリュー
径は50mmでフルフライト型のものを用い、押出量を
30kg/時、ベント圧を10 mm11gとした。こ
の後このペレットを熱風中で撹拌しながら結晶化、乾燥
を行った。得られたペレットの残留スチレン単量体看は
l l OOppm。
結晶化度は35%であった。このペレソI・を用いて直
列タンデム型単軸押出機の先端に、T−ダイを取り付け
た防露型装置で押し出した。この時の押出温度は320
°Cで、剪断応力は3 X 105dyne/C16で
あった。
この溶融押出されたシートを静電印荷により、金属冷却
ロールに密着冷却させ、延伸用原反を作成した。この時
金属冷却ロールを70゛cに調節した。なお、冷却速度
は50°C/秒であった。また作成した原反の厚みは5
0μrnで、結晶化度は15%であった。この原反をテ
ーブルテンターにて、110°C,3000%/分で押
出方向、それと垂直方向の順に3倍ずつ逐次二軸延伸し
た。その後この延伸フィルムを制限収縮下で260°C
230秒熱処理した。得られたフィルムの厚みは6μm
、結晶化度は55%であった。
このフィルムの誘電正接をIMHz、室温にて測定した
ところ、0.0008であった。また絶縁破壊電圧をA
STM D  149に従って測定したところ307k
V/nunであった。
またフィルムの残留単量体量を調べたところ800pp
mであった。
実施例2及び3 実施例1において、押出量、リップ開度を調整し、第1
表に示す厚さとしたこと以外は、実施例1と同様にして
フィルムを作成した。結果を第1表に示す。
実施例4 参考例1において洗浄メタノール量を変え、アルミニウ
ム残量250ppmのスチレン系重合体を得、それを用
いたことの他は、実施例1と同様にして、フィルムを作
成した。結果を第1表に示す。
比較例1 成形材料を作成する時に、ベント引きせずに単軸押出機
でペレット化した。得られた材料を用いたことの他は、
実施例1と同様にして、フィルムを作成した。結果を第
1表に示す。
比較例2 参考例2の材料を用いたことの他は、実施例1と同様に
して、フィルムを作成した。結果を第1表に示す。
(以下余白) 実施例5 参考例1で得られたスチレン系重合体パウダーを150
°Cで攪拌しながら減圧乾燥した。このパウダーを30
0°Cで加熱溶融後、二軸押出機にて押出し、カットし
てペレットとした。
このペレットを用いて直列タンデム型単軸押出機の先端
に、T−ダイを取り付けた装置を用いて330°Cで加
熱溶融し、押出した。この時の剪断応力は3 X 10
 ’dyne/cシであった。
この溶融押出されたシートを静電印荷により、金属冷却
口=ルに密着冷却させ、延伸用原反を作成した。この時
金属冷却ロールを70°Cであり、冷却速度は45°C
/秒であった。また作成した原反の厚みは50μmで、
結晶化度は14%であった。この原反をテーブルテンタ
ーにて、110°C3000%/分で縦方向に3倍、1
20°C3000%/分で横方向に3倍逐次延伸した。
その後、このフィルムを255°Cで30秒間、制限収
縮下で熱処理した。得られたフィルムの厚みは6μmで
あった。また示差走査熱量計にて測定した結晶化度は4
9%であった。
このフィルムを幅5.Omm、長さ200mmに切り出
し、長手方向の片側縁部に0.5mm幅の未蒸着部を残
しながら、4.0nnn幅にアルミニウムを片面蒸着し
た。
この蒸着フィルムを2枚重ねて巻回し、両端面に導電化
処理を施し、電極引出し金具を溶接し、さらにその上か
らエポキシ樹脂をトランスファモールドとして、外被を
設けて本発明のコンデンサを得た。
このコンデンサをの誘電正接(tanδ)を室温で1k
Hz、150”Cで1kHz、室温で10kHzにて測
定した。また、静電容量変化率ΔC/Cを室温、1kH
zを基準として測定した。さらにこのコンデンサを25
0°Cのハンダ付は後の変化を室温1kHzで調べた。
実施例6 参考例1で得られたスチレン系重合体を水酸化ナト〜リ
ウム/メタノールで脱灰し、メタノールで繰り返し洗浄
した。この重合体の残留アルミニウム分は50ppm、
残留スチレン系単量体は600ppm、チタンは2 p
pm未満であった。
この重合体のフィルムを用いたこと以外は、実施例5と
同様にして、コンデンサを作成した。結果を第2表に示
す。
実施例7 実施例6において、T−ダイのリップ開度、引取速度を
調整して、厚さ30μmの延伸用原反を作成したこと以
外は、実施例6と同様にした。誘電体に用いたフィルム
の厚さは3μmであった。
実施例8 T−ダイのリップ開度、引取速度を調整して厚さ160
μmの延伸用原反を得、二軸延伸後再び縦方向に1.5
倍延伸したこと以外は実施例6と同様にして、コンデン
サを作成した。誘電体に用いたフィルムの厚さは12μ
mであった。
比較例3 参考例2のスチレン系重合体を用いたことの他は、実施
例5と同様にした。
比較例4 参考例1のサンプルの乾燥度を変え、スチレン系単量体
5000pρm含むペレットよりスチレン系単量体35
80ppmを含む二軸延伸フィルムを作成し、これを誘
電体として用いたことの他は、実施例5と同様にした。
比較例5 T−ダイのリップ開度、引取速度を調整して、厚さ12
μmの未延伸フィルムを得た。このフィルムを延伸せず
熱処理も行わなかったこと以外は、実施例5と同様にし
た。なおこのフィルムの結晶化度は14%であった。ま
たフィルムは脆くコンデンサ作成が他のフィルムに比べ
難しかった。
また作成したコンデンサをガラス転移温度以上にした場
合、フィルムが割れるなどして充分な特性が得られなか
った。
比較例6 ポリエチレンテレフタレートフィルム(テトロンフィル
ム、F−6,厚さ 6μm)を用いたこと以外は、実施
例5と同様にした。
これらの結果を第2表に示す。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明の電気絶縁用フィルムはその原料で
あるスチレン系重合体の特性である高い耐熱性を有し、
高温での処理、例えばハンダ付は等の工程に耐えるもの
である。さらに不純物が少なく高純度のフィルムである
ため、誘電正接の極めて小さいものであり、かつ絶縁破
壊電圧が高く、電気特性に優れたフィルムである。
したがって、本発明の電気絶縁用フィルムはコンデンサ
、配線盤部材、絶縁フィルム、絶縁テープ等として広く
電気絶縁用途に利用することができる。
さらに上記電気絶縁用フィルムに金属電極を設けてなる
コンデンサは、温度に対する安定性が高いうえ、特に周
波数を変えたときの容量変化である誘電正接(tanδ
)が小さく、またその温度変化も小さく良好である。
また、本発明のコンデンサは、耐ハンダ性を有するため
、リード線を持たないいわゆるチップコンデンサとして
、プリント基板に直にハンダ付けして用いることができ
、実装効率の点で従来のフィルムコンデンサより大幅に
優れている。
それ故、本発明のコンデンサは、あらゆる環境下の使用
において優れた特性を示し、かつSMD化に対応できる
ため回路基板の小型化1作業の効率化に有用である。
従って、本発明のコンデンサは、−i電子機器用、耐熱
用、音質用1発振回路用、高電圧電子機器用、高周波回
路用、雑音防止用等として広く有効に利用し得る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スチレン系単量体を重合してスチレン系重合体を
    製造する際の触媒残渣に起因する残留アルミニウム分が
    1000ppm以下及び残留スチレン系単量体が300
    0ppm以下であるシンジオタクチック構造のスチレン
    系重合体からなる電気絶縁用フィルム。
  2. (2)スチレン系重合体の結晶化度が25%以上である
    請求項1に記載の電気絶縁用フィルム。
  3. (3)厚さが0.5〜30μmである請求項1に記載の
    電気絶縁用フィルム。
  4. (4)スチレン系単量体を重合してスチレン系重合体を
    製造する際の触媒残渣に起因する残留アルミニウム分が
    1000ppm以下及び残留スチレン系単量体が300
    0ppm以下であり、かつ結晶化度が25%以上である
    シンジオタクチック構造のスチレン系重合体からなる厚
    さ0.5〜30μmの電気絶縁用フィルム及び金属電極
    からなるコンデンサ。
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