JPH08323877A - シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム - Google Patents

シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム

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JPH08323877A
JPH08323877A JP7130633A JP13063395A JPH08323877A JP H08323877 A JPH08323877 A JP H08323877A JP 7130633 A JP7130633 A JP 7130633A JP 13063395 A JP13063395 A JP 13063395A JP H08323877 A JPH08323877 A JP H08323877A
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JP
Japan
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film
amax
hsmax
syndiotactic polystyrene
molecular orientation
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JP7130633A
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Tomonori Yoshinaga
知則 吉永
Naonobu Oda
尚伸 小田
Tadashi Okudaira
正 奥平
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はコーティング等の後加工後の平面性
に優れたシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フ
ィルム、さらに詳しく言えば、偏光板保護フィルム、O
HP用等に用いる場合に、良好な後加工後の平面性を有
する厚さ25μm以上のシンジオタクチックポリスチレ
ン系二軸延伸フィルムに関するものである。 【構成】 実質的にシンジオタクチック構造を有するス
チレン系重合体から成り、本発明は下記式によって求め
られる値が0.007以下であることを特徴とする厚さ
25μm以上のシンジオタクチックポリスチレン系二軸
延伸フィルムに関する。 〔式〕 〔Amax/90(°)〕×〔HSmax〕/R

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーティング等の後加工
性に優れたシンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸
フィルム、さらに詳しく言えば、偏光板保護フィルム、
OHP用等の透明性を生かす用途に用いる場合に、後加
工後に良好な平面性を有する厚さ25μm以上のシンジ
オタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチックポリスチレン系二軸
延伸フィルムは耐熱性、電気特性、透明性などに優れた
ものが開発され(特開平1−110122号、同1−1
68709号、同1−182346号、同2−2797
31号、同3−74437号、同3−109453号、
同3−99828号、同3−124427号、同3−1
31644号など)、磁気テープ用、コンデンサー用、
包装用等、各種のフィルム用途に展開が期待されてい
る。特に耐熱性、透明性を活かした液晶表示用途やOH
P用フィルムへの展開が期待されている。しかしながら
シンジオタクチックポリスチレン系のフィルムは表面エ
ネルギーが低いため、他の基材(例えば偏光板)との接
着性が悪いという欠点があった。そこで、後加工、即
ち、易接着性向上等を目的としたコーティングを施す必
要があるが、これまでのシンジオタクチックポリスチレ
ン系二軸延伸フィルムにおいては、コーティングや蒸着
を施した後に平面性が損なわれるという問題があった。
また、OHP用フィルムとしてコピー機に通す場合の平
面性にも問題があった。従来の技術においては特開平6
−91750に2軸延伸フィルム自体の平面性を改善す
る方法が開示されているがこの方法では後加工後の平面
性は必ずしも満足されるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】後加工として、コーテ
ィングを施した後の平面性を向上させ、さらにコピー機
通過性を向上させた、厚み25μm以上のシンジオタク
チックポリスチレン系二軸延伸フィルムを提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはコーティン
グの平面性を向上させるべく鋭意検討を重ねた結果、シ
ンジオタクチックポリスチレン系フィルムのマイクロ波
で求めた分子配向方向のフィルム幅方向となす角度(以
下分子配向角と表記)と150℃で30分乾熱処理した
際の寸法変化率(以下寸法変化率と表記)とをある範囲
にすることで、コーティングの平面性を満足させること
が可能であることを見出し、本発明に到達したものであ
る。即ち、本発明は下記式(1)によって求められる値
が0.007以下であることを特徴とする厚さ25μm
以上のシンジオタクチックポリスチレン系フィルムに関
する。 〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/R〕 (1) 本発明に用いられるシンジオタクチックポリスチレン系
重合体は、高度なシンジオタクチック構造をとるポリス
チレン系重合体を指すが、高度なシンジオタクチック構
造とは主鎖の炭素−炭素結合が平面ジグザグ構造をとっ
た場合に作る平面に対し、側鎖であるフェニル基又は置
換フェニル基が交互に逆方向に位置する立体構造を有す
るものであり、そのタクテイシテイは13C核磁気共鳴法
により定量され、本発明に用いられるシンジオタクチッ
クポリスチレン系重合体は、連続する構成単位が2個の
場合のダイアッドで75%以上、好ましくは80%以
上、あるいはペンタッド(構成単位が5個)で30%以
上、好ましくは50%以上のシンジオタクチック構造で
あることが望ましい。
【0005】該ポリスチレン系重合体としては、ポリス
チレン、ポリ(アルキルスチレン){例えばポリ(p-、
m-又はo-メチルスチレン)、ポリ(2,4-、2,5-、3,4-又
は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ(p-ターシャリーブチ
ルスチレン)など}、ポリ(ハロゲン化スチレン){例
えばポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、ポリ(p-、
m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-フルオ
ロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロスチレン)
など}、ポリ(ハロゲン置換アルキルスチレン){例え
ばポリ(p-、m-又はo-クロロメチルスチレン)など}、
ポリ(アルコキシスチレン){例えばポリ(p-、m-又は
o-メトキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシス
チレン)など}、ポリ(カルボキシアルキルスチレン)
{例えばポリ(p-、m-又はo-カルボキシメチルスチレ
ン)など}、ポリ(アルキルエーテルスチレン){例え
ばポリ(p-ビニルベンジルプロピル)など}、ポリ(ア
ルキルシリルスチレン){例えばポリ(p-トリメチルシ
リルスチレン)など}、さらにはポリ(ビニルベンジル
ジメトキシホスファイド)などが挙げられる。
【0006】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や共重合体及びそれらの混合物でもよ
い。
【0007】本発明の二軸延伸シンジオタクチックポリ
スチレンフィルムはシンジオタクチックポリスチレンを
常法で溶融押し出しした後、逐次または同時二軸延伸を
行い、150〜280℃の温度で緊張および/または弛
緩熱固定することによるか、あるいは延伸、熱固定を適
当に組み合わせた製膜順で得られるものであるが、好ま
しくフィルム中央部の雰囲気温度をフィルム端部の雰囲
気温度より高くしたゾーンにおいて横延伸を行う工程を
含むと良い。さらに好ましくは中央部と端部の雰囲気温
度の差が20〜40℃である必要がある。
【0008】マイクロ波によって求められる分子配向は
主に非晶部分のシンジオタクチックポリスチレン分子鎖
がどの程度並び揃っているかを評価するパラメーターで
ある。測定結果は配向楕円の形で得られ、シンジオタク
チックポリスチレン分子の場合、その強度が弱い方向の
配向が高い。即ちこの楕円の短軸方向に分子鎖が配向し
ている。この短軸方向とフィルム幅方向とのなす角度を
もって分子配向角とする。この値が0°に近づくほど分
子鎖は幅方向に配向し、90°に近づくほど縦方向に配
向していることを表している。発明者らは、このマイク
ロ波により求めた分子配向角がフィルム幅方向で分布を
持っている場合、その最大と最小の差の程度によって後
加工後の平面性が左右されることを見いだした。即ちフ
ィルム幅方向で分子配向角の最大と最小の差が大きいと
後加工後の平面性が悪化する傾向やコピー機通過性が悪
化する傾向があった。但し、フィルム幅方向で分子配向
角の最大と最小の差が大きい場合でも150℃で30分
乾熱処理した際の寸法変化率が小さい場合には後加工後
の平面性やコピー機通過性が保たれる傾向があることも
見い出し、それぞれの値が下記式(1)を満たす場合に
は良好なコーティング後の平面性やコピー機通過性が得
られることを見い出した。 〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/R〕≦0.007 (1)
【0009】実施例 以下に実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、
フィルムの評価方法を以下に示す。 (1)分子配向角 マイクロ波を用いて主に非晶部の分子鎖の配向状態を評
価できる装置である神崎製紙(株)製 分子配向計(M
OA−2001A)を用いて、ロール状試料の場合は機
械方向に1000mm、機械直交方向に試料全幅の長方形
を切り出し、シート状サンプルの場合は試料形状に内接
する面積最大の長方形を描き、該長方形の頂点と2辺を
共有する100mm四方の正方形を4つの頂点から切り出
し、分子配向方向をマイクロ波によって求め、最初に測
定した点の分子配向方向を0°とし、他の3点の分子配
向方向の角度のうちの最大値を求め、Amaxとした。
【0010】(2)寸法変化率 1辺100mmの正方形に切った二軸延伸フィルムの対角
線の交点を中心に直径50mmの真円を描き、150℃に
加熱したギアオーブン中に無荷重の状態で吊るし、30
分放置した後取り出してデジタイザーによって寸法変化
後の座標を読み取り、中心を通る直線に沿って最も寸法
が変化した場所の、前述の真円が変化した図形によって
切られる線分の長さBmmを求め、下式(2)によって最
大寸法変化方向における寸法変化率(HSmax)を求
めた。 HSmax=(50−B)/50 (2)
【0011】(3)コーティング後の平面性 竹本油脂(株)製TIE51を10番手のワイヤーバー
を用いてハンドコートし、150℃の雰囲気下で乾燥し
た。得られたフィルムを次の基準に従い、1級〜5級の
ランク付けを行った。 1級;強い張力をかけても波打ち全面にあり 2級;強い張力をかけても波打ち一部あり 3級;強い張力をかけると波打ちなし 4級;弱い張力をかけると波打ちなし 5級;張力をかけなくても波打ちなし
【0012】(4)コピー機通過後の平面性 コートしたフィルムをB5サイズにカットし、(株)リ
コー製RICOPYFT6960内部を通過させた。得
られたフィルムを次の基準に従い、1級〜5級のランク
付けを行った。 1級;コピー機につまる等のトラブルあり 2級;フィルムにしわが入る 3級;平坦な場所に置いた場合に浮く部分がある 4級;平坦な場所に置いた場合に浮く部分がないが、定
規で測定すると寸法変化が認められる 5級;外観、寸法共に変化無し
【0013】実施例1 滑剤として、平均粒子径0.5μm、ばらつき度20
%、面積形状係数80%のシリカをシンジオタクチック
ポリスチレン(重量平均分子量250,000)99.
5重量%に対して0.5重量%添加したポリマーチップ
と、滑剤の添加されていないポリマーチップを重量比で
1対9の割合で混合した後、乾燥し、290℃で溶融
し、800μmのリップギャップのTダイから押し出
し、50℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・冷却
固化し、厚み約300μm の無定形シートを得た。該無
定形シートをまず表面温度260℃に加熱した赤外線加
熱ヒーターをフィルムとの距離20mmで予熱した後、
連続して表面温度130℃に加熱したゴムロールを用い
て縦方向に1.4倍延伸した後、フィルムを冷却するこ
となく表面温度110℃に加熱したセラミックロールを
用いて縦方向に2.28倍延伸した。次にテンターで、
110℃で予熱し、フィルム中央部の雰囲気が150
℃、フィルム端部の雰囲気が120℃となるようにした
ゾーンに於いて横方向に3.2倍延伸し、さらにフィル
ムを冷却することなく260℃で緊張熱固定した後、2
30℃で幅方向に3%弛緩処理し、厚み30μm のフィ
ルムを得た。このフィルムはAmax=17.1°、H
Smax=0.025、D=805mmであった。従っ
て、〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/R〕=
0.0059であった。このフィルムのコーティング後
の平面性は5級で、コピー機通過性は4級であった。
【0014】実施例2 縦延伸において赤外線加熱ヒーターの表面温度を350
℃とし、ゴムロールでの延伸倍率を1.2倍とし、セラ
ミックロールでの延伸倍率を2.67倍とし、次いでテ
ンターで、110℃で予熱し、フィルム中央部の雰囲気
が150℃、フィルム端部の雰囲気が120℃となるよ
うにしたゾーンに於いて横方向に2.67倍延伸し、さ
らにフィルムを冷却することなく全体の雰囲気を150
℃としたゾーンで1.2倍延伸した。さらにフィルムを
冷却することなく260℃で緊張熱固定した後、230
℃で幅方向に3%弛緩処理し、厚み30μm のフィルム
を得た。た以外は実施例1と同様にして製膜して厚み2
9μm のフィルムを得たこのフィルムはAmax=1
5.3°、HSmax=0.022、D=1005mmで
あった。従って、〔Amax/90(°)〕×〔HSm
ax/R〕=0.0037であった。このフィルムのコ
ーティング後の平面性は5級で、コピー機通過性は5級
であった。
【0015】実施例3 縦延伸において赤外線加熱ヒーターの表面温度を350
℃とし、ゴムロールでの延伸倍率を1.2倍とし、セラ
ミックロールでの延伸倍率を2.67倍とし、緊張熱固
定温℃を240℃とした以外は実施例1と同様にして製
膜して厚み29μm のフィルムを得たこのフィルムはA
max=16.0°、HSmax=0.038、D=1
250mmであった。従って、〔Amax/90(°)〕
×〔HSmax/R〕=0.0068であった。このフ
ィルムのコーティング後の平面性は5級で、コピー機通
過性は4級であった。
【0016】実施例4 実施例3と同様にフィルムを製膜し、鋏を用いて任意の
形に切り、試料を得た。このフィルムはAmax=5.
6°、HSmax=0.038、D=364mmであっ
た。従って、〔Amax/90(°)〕×〔HSmax
/R〕=0.0065であった。このフィルムのコーテ
ィング後の平面性は5級で、コピー機通過性は4級であ
った。
【0017】比較例1 実施例1で得た無定形シートを130℃に加熱したゴム
ロールを用いて縦方向に3.2倍延伸する。次にテンタ
ーを用い、110℃で予熱し、横方向に120℃で3.
2倍延伸し、260℃で緊張熱固定した後、230℃で
幅方向に3%弛緩処理し、厚み28μm のフィルムを得
た。このフィルムはAmax=25.0°、HSmax
=0.025、D=965mmであった。従って、〔Am
ax/90(°)〕×〔HSmax/R〕=0.007
2であった。このフィルムのコーティング後の平面性は
2級で、コピー機通過性は2級であった。
【0018】比較例2 実施例1と縦延伸工程までを同じ条件で行い、横延伸を
テンターを用い、110℃で予熱し、横方向に120℃
で3.2倍延伸し、220℃で熱固定した後、200℃
で幅方向に2%弛緩処理し、厚み30μm のフィルムを
得た。このフィルムはAmax=18.3°、HSma
x=0.032、D=890mmであった。従って、〔A
max/90(°)〕×〔HSmax/R〕=0.00
73であった。このフィルムのコーティング後の平面性
は3級で、コピー機通過性は1級であった。
【0019】比較例3 比較例1と縦延伸工程までを同じ条件で行い、横延伸、
熱固定、弛緩処理を比較例2と同じ条件で行って厚み2
9μm のフィルムを得た。このフィルムはAmax=2
7.3°、HSmax=0.038、D=1003mmで
あった。従って、〔Amax/90(°)〕×〔HSm
ax/R〕=0.0115であった。このフィルムのコ
ーティング後の平面性は1級で、コピー機通過性は1級
であった。実施例1、2、3、4、比較例1、2、3の
物性と評価結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/R〕 (1) ただし、R=Dmm/1000mm 表1より、実施例1、2、3、4は後加工、即ち、コー
ティング後の平面性に優れると共にコピー機を通過した
後の平面性が良いことがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明は分子配向角と寸法変化率とを前
記特許請求の範囲の記載通りにすることにより、コーテ
ィングを施した後の平面性に極めて優れ、コピー機通過
後の平面性にも優れた厚み25μm以上のシンジオタク
チックポリスチレン系二軸延伸フィルムを提供すること
が可能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】実施例1 滑剤として、平均粒子径0.5μm、ばらつき度20
%、面積形状係数80%のシリカをシンジオタクチック
ポリスチレン(重量平均分子量250,000)99.
5重量%に対して0.5重量%添加したポリマーチップ
と、滑剤の添加されていないポリマーチップを重量比で
1対9の割合で混合した後、乾燥し、290℃で溶融
し、800μmのリップギャップのTダイから押し出
し、50℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・冷却
固化し、厚み約300μm の無定形シートを得た。該無
定形シートをまず表面温度260℃に加熱した直径10
mmの棒状窒化硅素製赤外線ヒーター3本(反射した赤
外線がフィルムに垂直に当たるように調製したステンレ
ス製の傘を有する)をフィルムとの距離20mmで予熱
した後、連続して表面温度130℃に加熱したゴムロー
ルを用いて縦方向に1.4倍延伸した後、フィルムを冷
却することなく表面温度110℃に加熱したセラミック
ロールを用いて縦方向に2.28倍延伸した。次にテン
ターで、110℃で予熱し、フィルム中央部の雰囲気が
150℃、フィルム端部の雰囲気が120℃となるよう
にしたゾーンに於いて横方向に3.2倍延伸し、さらに
フィルムを冷却することなく260℃で緊張熱固定した
後、230℃で幅方向に3%弛緩処理し、厚み30μm
のフィルムを得た。このフィルムはAmax=17.1
°、HSmax=0.025、D=805mmであった。
従って、〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/
R〕=0.0059であった。このフィルムのコーティ
ング後の平面性は5級で、コピー機通過性は4級であっ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にシンジオタクチック構造を有す
    るスチレン系重合体から成り、下記式(1)を満足す
    る、厚さ25μm以上のシンジオタクチックポリスチレ
    ン系二軸延伸フィルム。 〔Amax/90(°)〕×〔HSmax/R〕≦0.007 (1) Amax :ロール状試料の場合は機械方向に1000
    mm、機械直交方向に試料全幅の長方形を切り出し、シー
    ト状サンプルの場合は試料形状に内接する面積最大の長
    方形を描き、該長方形の頂点と2辺を共有する100mm
    四方の正方形を4つの頂点から切り出し、分子配向方向
    をマイクロ波によって求め、最初に測定した点の分子配
    向方向を0°とした時の他の3点の分子配向方向の角度
    のうちの最大値(単位:°) HSmax:150℃で30分乾熱処理した際の最大の
    寸法変化をおこした方向での寸法変化率(収縮を正で表
    す) R=Dmm/1000mm:ただし、Rが1を越える場合に
    は1とする。 D :分子配向方向を求めた時の最初に測定した
    点とAmaxを示した点との距離。ただし、分子配向方
    向測定に用いた正方形の対角線の交点間の距離をいう。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフィルムのAmaxが
    21°以下であることを特徴とするシンジオタクチック
    ポリスチレン系二軸延伸フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のフィルムの150℃で3
    0分乾熱処理した際の最大の寸法変化をおこした方向で
    の寸法変化率(収縮を正で表す)の絶対値が0.03以
    下であることを特徴とするシンジオタクチックポリスチ
    レン系二軸延伸フィルム。
JP7130633A 1995-05-29 1995-05-29 シンジオタクチックポリスチレン系二軸延伸フィルム Pending JPH08323877A (ja)

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