JPH0857950A - 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板 - Google Patents

二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板

Info

Publication number
JPH0857950A
JPH0857950A JP19681994A JP19681994A JPH0857950A JP H0857950 A JPH0857950 A JP H0857950A JP 19681994 A JP19681994 A JP 19681994A JP 19681994 A JP19681994 A JP 19681994A JP H0857950 A JPH0857950 A JP H0857950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
biaxially stretched
polarizing plate
retardation
stretched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19681994A
Other languages
English (en)
Inventor
Naonobu Oda
尚伸 小田
Tomonori Yoshinaga
知則 吉永
Tadashi Okudaira
正 奥平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP19681994A priority Critical patent/JPH0857950A/ja
Publication of JPH0857950A publication Critical patent/JPH0857950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は二軸延伸フィルム、詳しく言えば光
等方性が良好で、且つ透明性、耐熱性および耐湿性に優
れた、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系
樹脂と配向に伴い正の複屈折を示す重合体からなる、二
軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板に関するもので
ある。 【構成】 二軸延伸されたフィルムであって、該フィル
ムのレターデーションが100nm 以下であることを特徴と
する二軸延伸フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二軸延伸フィルム、詳し
く言えば光等方性が良好で、且つ透明性、耐熱性および
耐湿性に優れた、シンジオタクチック構造を有するポリ
スチレン系樹脂と配向に伴い正の複屈折を示す重合体か
らなる、二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、偏光板の保護フィルムにはセルロ
ーストリアセテート(TAC)フィルムが用いられてい
る。しかし、偏光板が使用される液晶表示板は車搭載等
により、高温および高湿の環境で使用されるようにな
り、TACフィルムの耐熱性および耐湿性では保護フィ
ルムとして必ずしも満足できない状況になった。そのた
め一軸延伸されたポリエステルフィルムやアモルファス
ポリオレフィンフィルム等が検討されているが、光等方
性、透明性、耐湿性およびコスト等において満足できる
ものは得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】偏光板の保護フィルム
に用いる基材には光等方性、透明性、耐熱性、寸法安定
性、加工性、ガスバリア性、低吸湿性が要求されてい
る。しかし、これら従来ポリマーフィルムに於いてこれ
らすべての要求特性を満たすものはなかった。シンジオ
タクチックポリスチレン系二軸延伸延伸フィルムは透明
性、耐熱性、寸法安定性、加工性、低吸湿性には優れて
おり、偏光板の保護フィルムとして期待されている。し
かしながら、延伸フィルムでは光学異方性をなくすこと
が困難であり、また、未延伸シートでは加熱により結晶
化が進み不透明となった。本発明は光等方性および透明
性が良好で、且つ耐熱性および耐湿性に優れた二軸延伸
フィルムおよびこれを用いた偏光板に関するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸延伸フィルムはシンジオタクチック構造を有するポ
リスチレン系重合体と少なくとも1種の配向に伴い正の
複屈折を示す重合体からなる、二軸延伸されたフィルム
であって、フィルムのレターデーションが100nm 以下で
あるものである。更に本発明は、シンジオタクチック構
造を有するスチレン系重合体と配向に伴い正の複屈折を
示す重合体を混合した樹脂組成物からなる二軸延伸され
たフィルム、シンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体と配向に伴い正の複屈折を示す重合体が積層さ
れた二軸延伸フィルム、シンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体と配向に伴い正の複屈折を示す重合
体を混合した樹脂組成物と配向に伴い正または負の複屈
折を示す重合体が積層された二軸延伸フィルム、光線透
過率が80%以上とすること、 150℃における熱収縮率が
3%以下とすることにより光等方性が良好で、且つ透明
性、耐熱性および耐湿性に優れた二軸延伸フィルムを得
ることができる。また、偏光子の少なくとも一方の面に
これらの二軸延伸フィルムの層を形成した偏光板は耐熱
性及び耐湿性に優れ、且つ液晶表示用途に用いた場合、
光等方性および透明性に優れた物であるため鮮明な画像
を得ることができる。
【0005】本発明に用いられる立体規則性がシンジオ
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクティシティがダイアッド(構成単位が
二個)で85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50
%以上のシンジオタクチック構造であることが望まし
い。
【0006】該ポリスチレン系重合体としては、ポリス
チレン、ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ
(2,4-、2,5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ
(p-ターシャリーブチルスチレン)などのポリ(アルキ
ルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、
ポリ(p-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又
はo-フルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロ
スチレン)などのポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ
(p-、m-又はo-クロロメチルスチレン)などのポリ(ハ
ロゲン置換アルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メ
トキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレ
ン)などのポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-
又はo-カルボキシメチルスチレン)などのポリ(カルボ
キシアルキルスチレン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピ
ルエーテル)などのポリ(アルキルエーテルスチレ
ン)、ポリ(p-トリメチルシリルスチレン)などのポリ
(アルキルシリルスチレン)、さらにはポリ(ビニルベ
ンジルジメトキシホスファイド)などが挙げられる。
【0007】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や、共重合体及びそれらの混合物でも
よい。また本発明に用いるポリスチレン系重合体は、重
量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,000以上
である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、強伸
度特性や耐熱性に優れたフィルムを得ることができな
い。重量平均分子量の上限については、特に限定される
ものではないが、1500,000以上では延伸張力の増加に伴
う破断の発生などが生じるため余り好ましくない。
【0008】本発明の二軸延伸フィルムには必要に応じ
て、公知の酸化防止剤、帯電防止剤、相溶化剤、滑り性
を付与するための微粒子等を適量配合したものを用いる
ことができる。配合量は重合体100 重量部に対して10重
量部以下が望ましい。10重量部を越えると延伸時に破断
を起こしやすくなり、生産安定性不良となるので好まし
くない。
【0009】本発明に用いられるフィルムの製造条件は
特に限定されないが、公知の方法、例えば、縦延伸及び
横延伸を順に行なう逐次二軸延伸方法のほか、横・縦・
縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸法などの
延伸方法を採用することができ、要求される強度や寸法
安定性などの諸特性に応じて選択される。また、熱固定
処理、縦弛緩処理、横弛緩処理などを施すことができ
る。しかし、通常の二軸延伸ではフィルムのレターデー
ションをなくすことは困難である。
【0010】本発明に用いられるフィルムのレターデー
ションは100nm 以下、好ましくは80nm以下、さらに好ま
しくは50nm以下である必要がある。フィルムのレターデ
ーションがこの範囲を超えると、偏光板の保護フィルム
として用いた場合に干渉色およびコントラスト低下が生
じ、液晶表示用途に用いた場合、画像が不鮮明になる。
レターデーションを小さくするためには、二軸延伸にお
ける縦方向の延伸倍率と横方向の延伸倍率を微調整する
方法、二軸延伸後に更に延伸する方法等が挙げられる。
しかし、延伸による改良では、フィルムの中央部におい
てレターデーションをなくすことが出来ても、フィルム
端部はレターデーションの大きなものしかできない場合
が多い。製造工程における延伸温度や厚みの変動によ
り、得られるフィルムのレターデンションの変化が大き
く、安定した品質を持つ製品を得ることは困難である。
また、フィルムの生産性を考慮した場合、フィルムの製
造工程が複雑になり、製品として得られるフィルム幅が
狭くなる方法は好ましいとは言えない。更に、これらの
方法で得られたレターデーションの小さいフィルムを偏
光板の保護フィルムとして用いた場合、正面から見ると
干渉色の発生はないが、斜め方向から見た場合に干渉色
が生じる欠点がある。それゆえ、延伸におけるレターデ
ーションの発生を抑制するために、延伸に伴い正の複屈
折を示す樹脂組成物を添加および/または積層すること
が好ましい。正の複屈折を示す樹脂としてはポリフェニ
レンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレン
サルファイド等が挙げられる。上記樹脂は混合物や共重
合体及びそれらの混合物でもよい。
【0011】本発明において光線透過率は80%以上、好
ましくは85%以上、更に好ましくは88%以上である。光
線透過率が低下すると液晶表示用途に用いた場合、液晶
表示の明るさが低下するため好ましくない。光線透過率
を良好にするためにはシンジオタクチックポリスチレン
系重合体と添加する正の複屈折を示す樹脂との相溶性が
良好であることおよび正の複屈折を示す樹脂の光線透過
率が80%以上であることが好ましい。
【0012】本発明において 150℃における熱収縮率は
3%以下、好ましくは2%以下、さらに好ましくは 1.5
%以下である。熱収縮率がこの範囲をはずれると、液晶
表示用途に使用された場合、その液晶表示の製造工程お
よび使用時に高温にさらされるため変形や平面性不良が
発生する。それゆえ、熱収縮率を良好に保つためには製
造時の延伸および熱固定条件の他に、添加および/また
は積層する正の複屈折を示す樹脂の耐熱性も重要とな
る。それゆえ、添加する樹脂としてはポリフェニレンオ
キサイド、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポ
リフェニレンサルファイドが特に好ましい。添加量また
は積層の厚み比率は、光線透過率及び熱収縮率を悪化し
ない範囲で、且つ延伸に伴う屈折率の変化が小さいこと
が好ましい。
【0013】また本発明において、酸化インジウム、酸
化錫、酸化インジウム錫、金、銀、銅、パラジウム、ニ
ッケル等の透明導電性薄膜を形成すること、酸化硅素、
酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等のガスバリア性
を付与するための複合化合物薄膜を形成すること、フッ
化マグネシウム等の防眩性を付与する薄膜層を形成する
こと、その他、ハードコート層、防曇コート層及び帯電
防止コート層等の機能性被膜層を形成することができ
る。更に、これらの薄膜の接着特性を向上するために、
インラインコートやオフラインコートにより易接着層を
設けたり、コロナ処理や火炎プラズマ処理等による表面
活性化処理を行うことができる。
【0014】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価方法を以下に示す。
【0015】(1)レターデーション フィルムのレターデーションは偏光顕微鏡下でセナルモ
ン型コンペンセータを使用し、測定した。
【0016】(2)光線透過率 JIS-K6714 に準じ、日本精密光学株式会社製ポイック積
分球式HTR メータSEP-H2D 形により、フィルムの光線透
過率を求めた。
【0017】(3)熱収縮率 フィルムを幅15mm、長さ200mm の短冊状に切り取り、中
央に150mm の間隔で印をつけ5gの一定張力下で固定し印
の間隔L0 を測る。続いて、無荷重で30分間、150 ℃雰
囲気中のオーブンにいれた後の印の間隔L1 を求め、以
下の式から収縮率を算出した。 熱収縮率(%)=(L0 −L1 )/ L0 ×100
【0018】実施例1 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00)100 重量部およびポリ(2、6−ジメチル−1、4
フェニレン)エーテル(30℃クロロホルム中での固有粘
度0.49g/dl)50重量部よりなる混合物を乾燥し、 310℃
で溶融し、2mmのリップギャップの 318℃のT ダイから
押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・
冷却固化し、厚さ 835μm の無定形シートを得た。該無
定形シートをまず金属ロールにより 120℃に予熱し、表
面温度 185℃のセラッミクロールを用い縦方向に 1.6倍
延伸した後、更にロールにより 140℃に予熱し、表面温
度700℃の赤外線加熱ヒーターを3本使用し加熱し、フ
ィルム温度 185℃で縦方向に 1.4倍延伸し、更にフィル
ム温度 160℃になるようにセラミックロールで加熱し縦
方向に 1.5倍延伸した。次いで、テンターでフィルムを
160℃に予熱し、横方向に延伸温度 170℃で2・延伸
し、更に 200℃で 1.6倍延伸した。得られたフィルムを
255℃で12秒熱固定処理した。その後、 230℃で3%横弛
緩処理した。得られたフィルムの厚みは80μm であっ
た。フィルム特性を表1に示す。得られたフィルムを偏
光子の両面に接着剤層を介して積層し偏光板を作成し
た。この偏光板のコントラストは良好であった。
【0019】実施例2 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00)を 300℃で溶融したものが外層となり、ポリナフタ
レンテレフタレートを 300℃で溶融したものが内層とな
りシンジオタクチックポリスチレン層とポリナフタレン
テレフタレート層の厚み比率が1対1となるようにをダ
イ内部で積層し、2mmのリップギャップの 315℃のT ダ
イから押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により
密着・冷却固化し、厚さ 835μm の無定形シートを得
た。該無定形シートをまず金属ロールにより95℃に予熱
し、表面温度 140℃のセラッミクロールを用い縦方向に
1.6倍延伸した後、更にロールにより 100℃に予熱し、
表面温度 700℃の赤外線加熱ヒーターを3本使用し加熱
し、フィルム温度 135℃で縦方向に 1.4倍延伸し、更
に、フィルム温度 125℃になるようにセラミックロール
で加熱し縦方向に 1.5倍延伸した。次いで、テンターで
フィルムを 120℃に予熱し、横方向に延伸温度 120℃で
2.0倍延伸し、更に150 ℃で 1.6倍延伸した。得られた
フィルムを 260℃で12秒熱固定処理した。その後、 235
℃で3%横弛緩処理した。得られたフィルムの厚みは80μ
m であった。フィルム特性を表1に示す。得られたフィ
ルムを偏光子の両面に接着剤層を介して積層し偏光板を
作成した。この偏光板のコントラストは良好であった。
【0020】比較例1 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00)を乾燥し、290 ℃で溶融し、2mmのリップギャップ
の 315℃のT ダイから押し出し、40℃の冷却ロールに静
電印荷法により密着・冷却固化し、厚さ 835μm の無定
形シートを得た。該無定形シートをまず金属ロールによ
り95℃に予熱し、表面温度 140℃のセラッミクロールを
用い縦方向に 1.6倍延伸した後、更にロールにより 100
℃に予熱し、表面温度 700℃の赤外線加熱ヒーターを3
本使用し加熱し、フィルム温度 135℃で縦方向に 1.4倍
延伸し、更に、フィルム温度 125℃になるようにセラミ
ックロールで加熱し縦方向に 1.5倍延伸した。。次い
で、テンターでフィルムを120 ℃に予熱し、横方向に延
伸温度 120℃で 2.0倍延伸し、更に 150℃で 1.6倍延伸
した。得られたフィルムを 255℃で12秒熱固定処理し
た。その後、 230℃で3%横弛緩処理した。得られたフィ
ルムの厚みは80μm であった。フィルム特性を表1に示
す。得られたフィルムを偏光子の両面に接着剤層を介し
て積層し偏光板を作成した。このフィルムの端部を使用
した偏光板のコントラストは良好なものが得られなかっ
た。
【0021】実施例3 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00) 100重量部およびポリ(2、6−ジメチル−1、4
フェニレン)エーテル(30℃クロロホルム中での固有粘
度0.49g/dl)50重量部よりなる混合物を乾燥し、 310℃
で溶融し、2mmのリップギャップの 318℃のT ダイから
押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・
冷却固化し、厚さ 895μm の無定形シートを得た。該無
定形シートをまず金属ロールにより 120℃に予熱し、表
面温度 185℃のセラッミクロールを用い縦方向に 1.8倍
延伸した後、更にロールにより 120℃に予熱し、表面温
度700℃の赤外線加熱ヒーターを3本使用し加熱し、フ
ィルム温度 165℃で縦方向に 2.0倍延伸した。次いで、
テンターでフィルムを 160℃に予熱し、横方向に延伸温
度 170℃で 2.0倍延伸し、更に 200℃で 1.6倍延伸した
後、 255℃で12秒熱固定処理した。その後、 230℃で3%
横弛緩処理した。得られたフィルムの厚みは80μm であ
った。フィルム特性を表1に示す。得られたフィルムを
偏光子の両面に接着剤層を介して積層し偏光板を作成し
た。この偏光板のコントラストは良好であった。
【0022】実施例4 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00)を 300℃で溶融したものが外層となり、ポリナフタ
レンテレフタレートを 300℃で溶融したものが内層とな
りシンジオタクチックポリスチレン層とポリナフタレン
テレフタレート層の厚み比率が1 対1となるようにをダ
イ内部で積層し、2mmのリップギャップの 315℃のT ダ
イから押し出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により
密着・冷却固化し、厚さ 895μm の無定形シートを得
た。該無定形シートをまず金属ロールにより95℃に予熱
し、表面温度 140℃のセラッミクロールを用い縦方向に
1.8倍延伸した後、更にロールにより90℃に予熱し、表
面温度 700℃の赤外線加熱ヒーターを3 本使用し加熱
し、フィルム温度 125℃で縦方向に 2.0倍延伸した。次
いで、テンターでフィルムを 120℃に予熱し、横方向に
延伸温度 120℃で 2.0倍延伸し、更に 150℃で 1.6倍延
伸した後、 260℃で12秒熱固定処理した。その後、 235
℃で3%横弛緩処理した。得られたフィルムの厚みは80μ
m であった。フィルム特性を表1に示す。得られたフィ
ルムを偏光子の両面に接着剤層を介して積層し偏光板を
作成した。この偏光板のコントラストは良好であった。
【0023】比較例2 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00)を乾燥し、 290℃で溶融し、2mmのリップギャップ
の 315℃のT ダイから押し出し、40℃の冷却ロールに静
電印荷法により密着・冷却固化し、厚さ 895μm の無定
形シートを得た。該無定形シートをまず金属ロールによ
り95℃に予熱し、表面温度 135℃のセラッミクロールを
用い縦方向に 1.8倍延伸した後、更にロールにより90℃
に予熱し、表面温度 700℃の赤外線加熱ヒーターを3本
使用し加熱し、フィルム温度 125℃で縦方向に 2.0倍延
伸した。次いで、テンターでフィルムを 120℃に予熱
し、横方向に延伸温度 120℃で 2.0倍延伸し、更に 150
℃で 1.6倍延伸した後、 255℃で12秒熱固定処理した。
その後、 230℃で3%横弛緩処理した。得られたフィルム
の厚みは80μm であった。フィルム特性を表1に示す。
得られたフィルムを偏光子の両面に接着剤層を介して積
層し偏光板を作成した。このこの偏光板のコントラスト
は良好なものが得られなかった。
【0024】実施例5 シンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量2800
00) 100重量部およびポリ(2、6−ジメチル−1、4
フェニレン)エーテル(30℃クロロホルム中での固有粘
度0.49g/dl)20重量部よりなる混合物をを 300℃で溶融
したものが外層となり、ポリナフタレンテレフタレート
を 300℃で溶融したものが内層となりシンジオタクチッ
クポリスチレン層とポリナフタレンテレフタレート層の
厚み比率が2対1となるようにをダイ内部で積層し、2
mmのリップギャップの 315℃のTダイから押し出し、40
℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・冷却固化し、
厚さ 895μm の無定形シートを得た。該無定形シートを
まず金属ロールにより 100℃に予熱し、表面温度 150℃
のセラッミクロールを用い縦方向に 1.8倍延伸した後、
更にロールにより 100℃に予熱し、表面温度 700℃の赤
外線加熱ヒーターを3本使用し加熱し、フィルム温度 1
35℃で縦方向に 2.0倍延伸した。次いで、テンターでフ
ィルムを 130℃に予熱し、横方向に延伸温度 130℃で
2.0倍延伸し、更に 160℃で 1.6倍延伸した。得られた
フィルムを 260℃で12秒熱固定処理した。その後、 235
℃で3%横弛緩処理した。得られたフィルムの厚みは80μ
m であった。フィルム特性を表1に示す。得られたフィ
ルムを偏光子の両面に接着剤層を介して積層し偏光板を
作成した。この偏光板のコントラストは良好であった。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上記述したように、本発明は前記特許
請求の範囲に記載のとおりの構成を採用することによ
り、光等方性および透明性が良好で、且つ耐熱性および
耐湿性に優れた二軸延伸フィルムが提供され、従って、
本発明の工業的価値は大である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸されたフィルムであって、該フ
    ィルムのレターデーションが100nm 以下であることを特
    徴とする二軸延伸フィルム。
  2. 【請求項2】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体と配向に伴い正の複屈折を示す重合体を混合
    した樹脂組成物からなる二軸延伸されたフィルムである
    ことを特徴とする請求項1記載の二軸延伸フィルム。
  3. 【請求項3】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体と配向に伴い正の複屈折を示す重合体が積層
    された二軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項
    1記載の二軸延伸フィルム。
  4. 【請求項4】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体と配向に伴い正の複屈折を示す重合体を混合
    した樹脂組成物と配向に伴い正または負の複屈折を示す
    重合体が積層された二軸延伸フィルムであることを特徴
    とする請求項1記載の二軸延伸フィルム。
  5. 【請求項5】 光線透過率が80%以上であることを特徴
    とする請求項1、2、3、および4記載の二軸延伸フィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 150℃における熱収縮率が3%以下であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、および5記
    載の二軸延伸フィルム。
  7. 【請求項7】 偏光子の少なくとも一方の面に、請求項
    1、2、3、4、5、および6記載の二軸延伸フィルム
    の層を形成したことを特徴とする偏光板。
JP19681994A 1994-08-22 1994-08-22 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板 Pending JPH0857950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19681994A JPH0857950A (ja) 1994-08-22 1994-08-22 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19681994A JPH0857950A (ja) 1994-08-22 1994-08-22 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0857950A true JPH0857950A (ja) 1996-03-05

Family

ID=16364195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19681994A Pending JPH0857950A (ja) 1994-08-22 1994-08-22 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0857950A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000026705A1 (fr) * 1998-10-30 2000-05-11 Teijin Limited Film a differences de phase et dispositif optique dans lequel il est utilise
JP2001208901A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 Jsr Corp 低複屈折性光学樹脂材料およびその製造方法並びにその応用
JP2002210819A (ja) * 2001-01-22 2002-07-31 Nippon Polystyrene Kk 表面外観に優れた成形品を得るための成形性に優れるポリスチレン系樹脂シート
JP2007237436A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 二軸延伸多層積層フィルム
JP2008134624A (ja) * 2006-10-26 2008-06-12 Fujifilm Corp 偏光板保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2008155436A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Toyobo Co Ltd 二軸延伸樹脂フィルム
JP2010235719A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Mitsui Chemicals Inc 重合体およびそれを用いた光学材料
US8194210B2 (en) 2006-10-26 2012-06-05 Fujifilm Corporation Polarizing plate protective film, polarizing plate and liquid crystal display device
JPWO2021200899A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000026705A1 (fr) * 1998-10-30 2000-05-11 Teijin Limited Film a differences de phase et dispositif optique dans lequel il est utilise
US6565974B1 (en) 1998-10-30 2003-05-20 Teijin Limited Retardation film and optical device employing it
USRE39753E1 (en) 1998-10-30 2007-07-31 Teijin Limited Retardation film and optical device employing it
JP2001208901A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 Jsr Corp 低複屈折性光学樹脂材料およびその製造方法並びにその応用
JP2002210819A (ja) * 2001-01-22 2002-07-31 Nippon Polystyrene Kk 表面外観に優れた成形品を得るための成形性に優れるポリスチレン系樹脂シート
JP4723402B2 (ja) * 2006-03-06 2011-07-13 帝人デュポンフィルム株式会社 二軸延伸多層積層フィルム
JP2007237436A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Teijin Dupont Films Japan Ltd 二軸延伸多層積層フィルム
JP2008134624A (ja) * 2006-10-26 2008-06-12 Fujifilm Corp 偏光板保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置
US8194210B2 (en) 2006-10-26 2012-06-05 Fujifilm Corporation Polarizing plate protective film, polarizing plate and liquid crystal display device
JP2008155436A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Toyobo Co Ltd 二軸延伸樹脂フィルム
JP2010235719A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Mitsui Chemicals Inc 重合体およびそれを用いた光学材料
JPWO2021200899A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07
US11885734B2 (en) 2020-03-31 2024-01-30 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical plastic film, and optical laminate, polarization plate, and image

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5451186B2 (ja) 偏光子支持基材用一軸配向芳香族ポリエステルフィルム
EP2722695B1 (en) Reflective polarizing film, optical member for liquid crystal display device formed from same, and liquid crystal display device
US5472538A (en) Process for producing phase retarder film
KR101650667B1 (ko) 위상차판
JPWO2005100457A1 (ja) 延伸フィルム、その製造方法および積層体
EP3121627A1 (en) Reflective polarizing film for liquid-crystal-display polarizer, liquid-crystal-display polarizer comprising same, liquid-crystal-display optical element, and liquid-crystal display
TWI589436B (zh) Retardation film laminate, manufacturing method of retardation film laminate and method of manufacturing retardation film
TWI429993B (zh) 光學補償薄膜及其製法、偏光板及其製法、以及液晶顯示裝置
JP6275961B2 (ja) 光学フィルム及び表示装置
JP5378441B2 (ja) フィルム、並びに偏光板及び表示装置、及びフィルムの製造方法
US7541074B2 (en) Optical film and optical compensatory film, polarizing plate and liquid crystal display using same
EP1595180A1 (en) Compensators for liquid crystal displays
JPH0857950A (ja) 二軸延伸フィルム及びそれを用いた偏光板
JP7086519B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2007072201A (ja) スチレン系樹脂異方性フィルム
CN113892041A (zh) 光学用的塑料膜、偏振片和图像显示装置
JP3539574B2 (ja) ポリスチレン系フィルム
JP2010078905A (ja) 光学フィルムおよび液晶表示装置
JPH07256833A (ja) ポリスチレン系積層フィルム
TW201710069A (zh) 多層積層薄膜
JP2010197776A (ja) 延伸フィルムの製造方法および画像表示素子
JP5240103B2 (ja) 積層位相差板、位相差板製造用フィルム及びそれを用いた積層位相差板の製造方法
JP6485348B2 (ja) 光学積層体、偏光板複合体、液晶表示装置、及び製造方法
JPH07156263A (ja) コンデンサ用ポリスチレン系フィルム
JPH0919959A (ja) ポリスチレン系フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20031210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040305