JP2002210819A - 表面外観に優れた成形品を得るための成形性に優れるポリスチレン系樹脂シート - Google Patents
表面外観に優れた成形品を得るための成形性に優れるポリスチレン系樹脂シートInfo
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Abstract
防曇性とすべり性を付与し、且つ、連続した熱板圧空成
形した場合に、成形品表面に凹凸や汚れが発生しない成
形性、外観に優れるポリスチレン系樹脂シートの提供。 【解決手段】 片面にショ糖脂肪酸エステルを5〜50
mg/m2、一方の片面にポリジメチルシロキサンオイ
ルを1〜30mg/m2、スルホこはく酸エステル塩を
0〜4mg/m2塗布されているポリスチレン系樹脂シ
ートであり、縦、横の直交する2方向の屈折率の差(レ
ターデーション値)が10〜80nmであり、配向緩和
応力が0.2〜1.2Mpaである二軸延伸ポリスチレ
ン系樹脂シート。
Description
真空圧空成形法によって成形され、食品包装容器を始め
その他各種包装容器として使用されるポリスチレン系樹
脂シート及び製造方法に関する。
容器として、コスト、剛性と耐衝撃性成形加工性等の点
から、ポリスチレン系樹脂シートを真空又は、圧空成形
した成形品が多く使用されている。しかしながら、ポリ
スチレン系樹脂シートは疎水性であるため、食品等の包
装容器として使用する際に容器に収納した食品から蒸発
した水分が容器内表面に水滴として付着し、容器が曇り
収納物が確認できなくなることや、購入者に不快感を与
えたりする問題がある。また、長尺シートを回巻する
際、シート同士が付着してしまうブロッキング現象が生
じ使用に際して支障を来すことも多い。
スチレン系樹脂シートに防曇剤とシリコーンオイルとを
被覆させ、防曇性を付与するとともに滑り性、離型性等
を改良することは特開昭53−115781号公報、特
公昭61−36864号公報、特公昭63−62538
号公報、特開平5−287097号公報等に記載されて
いる。これらの方法は、防曇剤として主にショ糖脂肪酸
エステルを用い、スチレン系樹脂シートに防曇性と滑り
性、離型性等を付与させるために、ショ糖脂肪酸エステ
ルとシリコーンオイルとの混合物をシートの片面に被覆
させている。例えば、特開昭53−115781号公報
では、非ブロッキング性と防曇性を同時に改良する目的
で、コロナ放電処理によりシート表面の表面張力を40
〜55dyne/cmに調整し、ショ糖脂肪酸エステル
とシリコーンオイルとを均一に被覆させる方法が提案さ
れている。
防曇性と離型性の他に帯電防止性を改良する目的でコロ
ナ放電処理によりシート表面の表面張力を50〜60d
yne/cmに調整した後、ショ糖脂肪酸エステル、シ
リコーンオイル、ヤシ油ジエタノールアミドとの混合物
を被覆させる方法が提案されている。
平5−287097号公報には、持続防曇性を改良し、
かつ、成形時、特に深絞り成形時に防曇膜(ショ糖脂肪
酸エステル被覆膜)と離型膜(シリコーンオイル被覆
膜)の切断を防ぎ、成形品での防曇性と剥離性を向上さ
せる目的で、バインダーとして親水性高分子を添加し、
ショ糖脂肪酸エステルとシリコーンオイルをシート上に
均一かつ強固に密着させる方法が提案されている。この
ような方法でコーティング処理されたシートは、通常ロ
ール状に巻き取られた後に成形され、食品包装用途を始
め各種の容器として多量に使用されている。
ポリスチレン系樹脂シートの成形方法は、熱板接触加熱
真空圧空成形法(以下、熱板圧空成形法)と呼ばれる方
法が一般に採用されている。ほとんどの成形方法では空
間に張られたシートを輻射加熱等の非接触で加熱する
が、この方法は、金型側からの圧空圧と熱板側からの真
空圧によりシートを熱板に近接または密着させて加熱
し、その直後に熱板側からの圧空圧と金型側からの真空
圧により、加熱、軟化したシートを金型に押し付けて成
形する方法である。
容器等に成形されるポリスチレン系樹脂シートに防曇性
と離型性等を付与する目的でなされたものであり、特に
特公昭63−62538号公報及び特開平5−2870
97号公報等の様に、ショ糖脂肪酸エステルとシリコー
ンオイルとの混合物にポリビニルアルコール等の第3成
分を追加し、シートを成形した後の成形品での防曇性を
改良することを目的とした技術である。
781号公報、特公昭61−36864号公報等に記載
されているポリスチレン系樹脂シートは防曇効果や離型
効果はあるものの、連続して熱板圧空成形した場合、成
形品表面にへこみ跡が多数発生し外観不良となる問題が
あり、改善の要求が強かった。つまり、連続して熱板圧
空成形した場合、金型または熱板に防曇剤成分が付着、
堆積していき、これが原因となって成形品表面に凹凸を
発生させる。また、成形品に再付着し外観を損なう等の
現象が見られる。
−2827097号公報等に記載されているポリスチレ
ン系樹脂シートは、親水性高分子の添加により、ショ糖
脂肪酸エステルとシリコーンオイルがシート上に均一に
濡れ広がり、かつ、それぞれの成分膜が強固に密着して
いるが、連続して熱板圧空成形した場合、金型または熱
板に防曇剤成分が付着、堆積することは防止できていな
い。
形品が金型と擦れて粉が発生する問題があり改善が求め
られていた。離型剤としてシリコーンオイルを塗布する
ことが公知であるが効果は不十分である。二軸延伸ポリ
スチレン系樹脂シートの物性や成形性はシート・成形品
の配向度に関係があることを特公昭55−35246、
特開昭57−30748、特公平3−67016、特開
平4−220437等に記載されている。しかしながら
これらの提案はシートの成形性の改善であり、離型時に
発生する粉を制御する事に関しては満足のいくものでは
ない。
決しようとする課題はポリスチレン系樹脂シート及びそ
の成形品に防曇性とすべり性を付与し、且つ、連続した
熱板圧空成形した場合に防曇剤が金型や熱板に付着せ
ず、また、離型時に成形品の擦れ粉発生を抑え、成形品
表面に凹凸や汚れが発生しない成形性、外観に優れるポ
リスチレン系樹脂シートを提供するものである。
題を解決すべく鋭意検討の結果、縦、横の直交する2方
向の屈折率の差(レターデーション値)及び配向緩和応
力をある一定範囲内にコントロールすること、及び防曇
剤、離型剤の組成と塗布量を一定範囲内にコントロール
することにより解決できることを見いだし本発明に至っ
た。
・ (1)片面にショ糖脂肪酸エステルを5〜50mg/m
2、一方の片面にポリジメチルシロキサンオイルを1〜
30mg/m2、スルホこはく酸エステル塩を0〜4m
g/m2塗布されているポリスチレン系樹脂シートであ
り 1)縦、横の直交する2方向の屈折率の差(レターデー
ション値)が10〜80nmであり 2)ASTMD−1504に準拠した配向緩和応力が
0.2〜1.2Mpaであるポリスチレン系樹脂シート (2)縦横の延伸倍率を調整し縦、横の直交する2方向
の屈折率の差(レターデーション値)が10〜80nm
とし、さらに延伸温度を調整することによりASTMD
−1504に準拠した配向緩和応力が0.2〜1.2M
paとなる様に二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを製
造し、さらに本シートの片面に片面にショ糖脂肪酸エス
テルを5〜50mg/m2、一方の片面にポリジメチル
シロキサンオイルを1〜30mg/m2、スルホこはく
酸エステル塩を0〜4mg/m2を塗布することを特徴
とするポリスチレン系樹脂シートの製造方法。 (3) (1)記載のシートを熱板接触加熱真空成型法
で成型して得られる容器及び蓋。
配向度の指標の一つであるレターデーション値と配向緩
和応力を特定の範囲に調整することにより熱板圧空成形
における離型時に成形品が金型と擦れた際に発生する粉
が発生しないことを見出した。
配向した高分子シート・フィルムに光りが入射すると、
その内部を伝播するとき、入射光は互いに直行した振動
面を常光線、異常光線の2つに別れる。この2つの光り
の位相差のことであり、配向度合いに応じた位相差が生
じる。この位相差をレターデーションという。
の異方性が大きいと判断でき、本発明では複屈折率測定
器で得られたレターデーション値は10〜80nm、好
ましくは11〜70nmであり、且つASTMD−15
04に準拠して測定した配向緩和応力が0.2〜1.2
MPaの範囲となるように二軸延伸することにより外観
の綺麗な成形品を得ることができる。
と、成形品の形状が悪くなる。また、熱板圧空成形の離
型時に、シートと金型との擦れにより粉が発生すること
がある。レターデーション値は縦、横の延伸倍率を1.
5〜4倍の範囲内で各々の方向における延伸倍率の差を
小さくすることで調整される。
に準拠して測定した配向緩和応力が0.2〜1.2MP
aの範囲、好ましくは0.4〜1.0Mpの範囲であ
る。配向緩和応力は0.2MPaより低いと、成形品の
強度が実用使用するには弱いものとなる。また、1.2
MPaを超えると成形品形状が悪くなる。配向緩和応力
は延伸温度により調整される。縦延伸温度は120〜1
30℃、横延伸温度を130〜137℃の範囲で調整す
ることによって本発明の配向緩和応力のシートとするこ
とができる。
肪酸エステルが被覆されており、反対面にはジメチルポ
リシロキサンオイル及び必要によりスルホこはく酸エス
テル塩が被覆されており、各々の塗布量は、ショ糖脂肪
酸エステルが5〜50mg/m2、ジメチルポリシロキ
サンオイルが1〜30mg/m2、スルホこはく酸エス
テル塩が0〜4mg/m2である。
m2以上では十分な防曇効果が得られる。また、50m
g/m2以下ではシート、そのシートを熱成形すること
によって得られた成形品にべたつきやブロッキング、透
明性低下等の現象が起らないので好ましい。
しては、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ベヘニ
ン酸等の炭素数が12〜26個程度の飽和脂肪酸、パル
ミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸
等の炭素数12〜24個程度の不飽和脂肪酸等が挙げら
れる。好ましい脂肪酸はC12〜C22、飽和脂肪酸又はC
16〜C20不飽和脂肪酸である。これらの脂肪酸は単独で
又は2種以上の混合物として使用できる。
対面はジメチルポリシロキサンオイル及び、必要により
スルホこはく酸エステル塩の膜が形成されている。ジメ
チルポリシロキサンオイルは塗布性を考慮し水性エマル
ジョンが好ましく使用される。ジメチルポリシロキサン
オイルの塗布量は、1〜30mg/m2の範囲、好まし
くは2〜25mg/m2の範囲である。使用するジメチ
ルポリシロキサンオイルを含有する水性エマルジョン中
のジメチルポリシロキサンオイルの粘度は均一塗布性、
成形品の離型性に問題なく使用できるものであればよ
く、500〜100000センチストークスの範囲の物
が用いられる。ジメチルポリシロキサンオイルの塗布量
は1mg/m2以上では成形品の離型性が良好である。
また、30mg/m2以下ではシート及び成形品にべた
つきが生じることはない。よって、シート巻き時に反対
面に塗布されている防曇剤被膜を転写させやすくなり熱
板圧空成形時に金型面に防曇剤を付着、堆積させ成形品
の表面に凹凸を生じさせることなく、外観は良好とな
る。
るスルホこはく酸エステル塩の塗布量は0〜4mg/m
2の範囲、好ましくは0.3〜3.5mg/m2である。
塗布量が0においても、レターデーション及び配向緩和
応力を規定の範囲に調整していれば、外観の綺麗な成形
を得ることができる。よって、このシートから得られた
成形品には何ら問題なく使用できる。しかし、スルホこ
はく酸エステル塩を0.1mg/m2〜4mg/m2の範
囲で使用するとさらに外観の良好な成形品を得ることが
できる。塗布量が4mg/m2以下ではシート及び成形
品にべたつきが生じることはない。よって、シート巻き
時に反対面に形成されている防曇剤の被膜を転写させや
すくなり熱板圧空成形時に金型面に防曇剤を付着、堆積
させ成形品の表面に凹凸を生じさせることなく、外観は
良好となる。
テル基としては、ジ・ノルマル−アミル、ジ・ノルマル
−ヘキシル、ジ・ノルマル−ヘプチル、ジ・ノルマル−
オクチル、ジ・ノルマル−ノニル、モノエチル・モノド
デシル、モノブチル・モノドデシル、モノ・2−エチル
ヘキシル・モノ・1−メチルペンチル、モノ・2−エチ
ルヘキシル・モノ・1−メチル・4−エチルヘキシル、
モノデシル・ジナトリウム、モノドデシル・ジナトリウ
ム、モノオレイル・ジナトリウム、ジ・1−メチル・ブ
チル、ジ・2−メチル・ブチル、ジ・イソアミル、ジ・
1,3−ジメチル・ブチル、ジ・1−メチル・アミル、
ジ・ジメチル・アミル、ジ・1−イソプロピル・イソブ
チル、ジ・1−プロピル・ブチル、ジ・1−メチル・ヘ
キシル、ジ・2−エチルヘキシル、ジ・1−メチル・ヘ
プチル、ジ・1−ブチル・アミル、ジ−イソブチル−3
−メチルブチル、ジ・1−メチル−4−エチルヘキシ
ル、ジ・1−メチル−4−エチルヘキシル等のエステル
基が挙げられ、これらは単独で又は2種以上の混合物と
して使用できる。
定はないが、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ
金属、マグネシウム等のアルカリ士類金属、エタノール
アミン等のアルカノールアミン、トリブチルアミン等の
アルキルアミン等が挙げられる。
オイルの定量は蛍光X線分析法、FT−IR分析法等で
行える。また、ショ糖脂肪酸エステル、スルホこはく酸
エステル塩の定量分析は、シートを洗浄して洗液を集
め、重量法、ガスクロマトグラフィー法、高速流体クロ
マトグラフィーで行う方法やFT−IR分析法等で行え
る。
帯電防止剤、抗菌剤等のフィルムに添加される公知の添
加剤をショ糖脂肪酸エステルやジメチルシロキサンオイ
ル、スルホこはく酸エステル塩に混合して良い。
方法には特に制限はなく、一般公知の方法、例えばスプ
レーコーター、グラビヤコーター、エアーナイフコータ
ー、ロールコーター、ナイフコーター等で行う事ができ
る。また、コーティングの順番には特に制限は無い。
理でシート表面をシートの表面張力がISO 8296
に準拠して測定した濡れ指数で45〜65dyne/c
mとなるように調整する。濡れ指数が45dyne/c
m以上では塗布剤が均一に濡れ塗りむらが生じにくい。
濡れ指数が65dyne/cmを未満ではブロッキング
や静電気が発生にくく好ましい。コロナ処理は、塗布剤
のコーティング前に行えば良く、特に制限は無い。
スチレン、アルキルスチレン類、ハロゲン化スチレン類
等から選ばれるスチレン系単量体のホモポリマー及びこ
れらのコポリマー及び共役ジエン(ブタジエン、イソプ
レン等)、スチレン−共役ジエン共重合体等のゴム成分
と上記スチレン系単量体とその他の単量体とのコポリマ
ー及びこれらのゴムグラフト共重合体である。また、こ
れらのスチレン系樹脂に鉱物油、テルペン類、石油樹脂
等の可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の公知の添加
物を加えても良い。
リマー(GPPS)、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブ
チル(メタ)アクリレート共重合体等のスチレン−アル
キル(メタ)アクリレート共重合体類及びこれらとGP
PSとのブレンド物、スチレン−共役ジエンブロック共
重合体(SBBC)、SBBCとGPPSやスチレン−
アルキル(メタ)アクリレート共重合類とのブレンド物
等である。
記スチレン系樹脂からなる単層シート、又は、上記のス
チレン系樹脂を1層以上含む公知の多層シートでも良
い。
が、本発明はこれら実施例により何等限定をされるもの
ではない。
mの天部が平らな嵌合式の蓋を成形し、成形品の外観に
凹凸模様や金型に粉の付着がないか、成形品形状が金型
形状の通りとなっているか以下の基準で評価した。尚、
成形はシートの防曇面を熱板側となる様にセット。加熱
温度126℃、加熱時間1.2秒、成形サイクル6.5
秒で2500ショット成形した。
ない。
40mmのところに、防曇面が水面側となるように成形
品(200mm×140mm×10mm)を置き、3分
後の防曇性(初期防曇性)と1時間後の防曇性(持続防
曇性)の水滴の付着を以下の基準で評価した。 ◎;成形品平坦部に水滴がなく、水槽側が透けて見え
る。 ○;部分的に水滴が発生。水槽側は透けて見える。 △;直径10〜20mm程度の大きな水滴が見られ、水
槽側はやや見にくい。 ×;成形品平坦部全体に水滴が発生、水槽側が曇って見
えない。
40mm×10mm)を作製。20ショット重ね、1k
gの荷重をかけ10分間放置。その後、成形品を1枚ず
つ持ち上げた時の成形品の剥離性以下の基準で評価し
た。 ◎;成形品が1枚もくっついてこない。 ○;成形品が2〜3枚くっついてくる。実用レベルの剥
離性は有する。 ×;良好に剥離できない。
にて測定した。
(株)製DN式ストレステスター)で測定した。測定箇
所はシートのMD,TDの両方向で行い、測定値の高い
方をそのシートの有する配向緩和応力とした。
直読ヘーズコンピューターHGM−2DP)により測定
した曇価(ヘーズ)H(%)と、目視観察した外観の双
方で評価し、評価の低い方の結果を評価結果とした。
い。 ○;2.5≦H<4.0またはごく僅かな白い斑点模様
が見られる。 △;4.0≦H<5.0または白い斑点模様が少し目立
つ。 ×;5.0≦Hまたは白い斑点模様がかなり目立つ。
及びポリスチレン樹脂について説明する。 ・ショ糖脂肪酸エステルは脂肪酸成分としてラウリル酸
のものを使用した。 ・スルホこはく酸エステル塩はジ−2−エチルヘキシル
スルホこはく酸ナトリウムを使用した。 ・ジメチルポリシロキサンオイルは25℃における粘度
が10000cSt、有効固形分30重量%の水性エマ
ルジョンを使用した。 ・ポリスチレン樹脂は重量平均分子量が30万であるG
PPS(日本ポリスチレン(株)G690N)を使用し
た。 実施例1 ポリスチレン樹脂を押出機に供給し、Tダイより押出
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで3倍に縦延伸したのち、オーブン温度
137℃のテンターで3倍に横延伸し、厚み0.21m
mシートを得た。
mとなるようにコロナ処理を施し、この面にジメチルポ
リシロキサンとスルホこはく酸エステル塩からなる水性
エマルジョンをグラビヤロールで塗布(ジメチルポリシ
ロキサンオイル10mg/m 2、スルホこはく酸エステ
ル塩1mg/m2)後、80℃の熱風乾燥機中を10秒
通過させた。次いで反対面を濡れ指数が55ダイン/c
mとなるようにコロナ処理を施し、この面にグラビヤコ
ーターによりショ糖脂肪酸エステル20mg/m 2塗布
した後、80℃の熱風乾燥機を10秒間通しシートロー
ルを得た。このシートのレターデーション値は13.5
nm、配向緩和応力は0.9MPaであった。このシー
トの諸物性を表1に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで1.5倍に縦延伸したのち、オーブン
温度137℃のテンターで1.5倍に横延伸し、厚み
0.21mmシートを得た以外は実施例1と同様に行っ
た。このシートのレターデーション値は11nm、配向
緩和応力は0.4MPaであった。このシートの諸物性
を表1に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで3.0倍に縦延伸したのち、オーブン
温度137℃のテンターで3.5倍に横延伸し、厚み
0.21mmシートを得た以外は実施例1と同様に行っ
た。このシートのレターデーション値は14nm、配向
緩和応力は1.2MPaであった。このシートの諸物性
を表1に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで1.5倍に縦延伸したのち、オーブン
温度137℃のテンターで3.5倍に横延伸し、厚み
0.21mmシートを得た以外は実施例1と同様に行っ
た。このシートのレターデーション値は70nm、配向
緩和応力は0.4MPaであった。このシートの諸物性
を表1に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで3倍に縦延伸したのち、オーブン温度
130℃のテンターで3倍に横延伸した以外は実施例1
と同様に行った。このシートのレターデーション値は7
0nm、配向緩和応力は1.2MPaであった。このシ
ートの諸物性を表1に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで3倍に縦延伸したのち、オーブン温度
137℃のテンターで3倍に横延伸し、厚み0.21m
mシートを得た。このシートに濡れ指数が55ダイン/
cmとなるようにコロナ処理を施し、ジメチルポリシロ
キサンとスルホこはく酸エステル塩、及びショ糖脂肪酸
エステルを表1、2に示す様にグラビヤロールで塗布、
80℃の熱風乾燥機中を10秒間通過させシートロール
を得た。これらの諸物性を表1、2に示す。
出したシートをキャスティング後、120℃に加熱した
ローラーで3倍に縦延伸したのち、オーブン温度125
℃のテンターで3倍に横延伸した以外は実施例1と同様
に行った。このシートのレターデーション値は13n
m、配向緩和応力は1.5MPaであった。このシート
の諸物性を表3に示す。
出したシートをキャスティング後、130℃に加熱した
ローラーで1.5倍に延伸したのち、オーブン温度13
5℃のテンターで3.5倍に横延伸した以外は実施例1
と同様に行った。このシートのレターデーション値は1
20nm、配向緩和応力は0.4MPaであった。この
シートの諸物性を表3に示す。
出したシートをキャスティング後、125℃に加熱した
ローラーで2.5倍に縦延伸したのち、オーブン温度1
35℃のテンターで4倍に横延伸した以外は実施例1と
同様に行った。このシートのレターデーション値は10
0nm、配向緩和応力は1.2MPaであった。防曇液
中のショ糖ラウリル酸エステル塗布量を60mg/m2
とした以外は実施例1と同様に行った。このシートの諸
物性を表3に示す。
し、押出したシートをキャスティング後、125℃に加
熱したローラーで3倍に縦延伸したのち、オーブン温度
137℃のテンターで3倍に横延伸し、厚み0.21m
mシートを得た。このシートに濡れ指数が55ダイン/
cmとなるようにコロナ処理を施し、ジメチルポリシロ
キサンとスルホこはく酸エステル塩、及びショ糖脂肪酸
エステルを表3に示す様にグラビヤロールで塗布、80
℃の熱風乾燥機中を10秒間通過させシートロールを得
た。これらの諸物性を表3に示す。
成形品表面の凹凸の原因となる表面処理剤の付着物及び
金型からの離型時に発生する擦れ粉を制御したものであ
り、従来品と比較して熱板圧空成形後に非常に美麗な表
面外観を有した成形品を得ることが可能である。よっ
て、食品包装容器をはじめ、各種包装容器成形用ポリス
チレン系樹脂シートとして好適に使用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 片面にショ糖脂肪酸エステルを5〜50
mg/m2、一方の片面にポリジメチルシロキサンオイ
ルを1〜30mg/m2、スルホこはく酸エステル塩を
0〜4mg/m2塗布されているポリスチレン系樹脂シ
ートであり 1)縦、横の直交する2方向の屈折率の差(レターデー
ション値)が10〜80nmであり 2)ASTMD−1504に準拠した配向緩和応力が
0.2〜1.2Mpaであることを特徴とする二軸延伸
ポリスチレン系樹脂シート。 - 【請求項2】 縦、横の直交する2方向の屈折率の差
(レターデーション値)が10〜80nmとなる様に縦
横の延伸倍率を調整し、さらにASTMD−1504に
準拠した配向緩和応力が0.2〜1.2Mpaとなる様
に延伸温度を調整する二軸延伸ポリスチレン系樹脂シー
トの製造方法であり、さらに本シートの片面にショ糖脂
肪酸エステルを5〜50mg/m2、一方の片面にポリ
ジメチルシロキサンオイルを1〜30mg/m2、スル
ホこはく酸エステル塩を0〜4mg/m2塗布すること
を特徴とするポリスチレン系樹脂シートの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のシートを熱板接触加熱真
空成型法で成型して得られる容器及び蓋。
Priority Applications (1)
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