JP2011079460A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスプライの吹き抜け現象を防止し、かつ軽量化を図りながらビード耐久性を向上する。
【解決手段】カーカスプライ6Aは、カーカスコード10が、一方のビードコア5Aから他方のビードコア5Bにのびる往路側の第1の主部11aと、この第1の主部11aに連なり他方のビードコア5Bの回りで折り返される他方のフープ部11bと、このフープ部11bに連なり他方のビードコア5Bから一方のビードコア5Aにのびる帰路側の第2の主部11cと、この第2の主部11cに連なり一方のビードコア5Aの回りで折り返される一方のフープ部11dとからなる周回11を繰り返しながら少なくともタイヤ一周に亘って連続してのびるエンドレスコードプライ12とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、カーカスを、カーカスコードがビードコア間を周回するエンドレスコードプライで形成した空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤの骨格をなすカーカスプライには、通常、ラジアル配列するカーカスコードがプライ両端で途切れる所謂カットエンドプライが用いられるとともに、このカーカスプライは、ビードコア間を跨るプライ本体の両端部を、ビードコアの回りでU字状に巻上げて固定している。
ここで、空気入りタイヤでは、接地する際、ビード部からサイドウォール部にかけての部位がタイヤ軸方向外方に倒れこむように変形する。そのため、カーカスプライの巻上げ部分には曲げ/圧縮の歪みが繰り返し発生し、その応力が巻上げ端に集中する。また前述のようにカーカスプライとしてカットエンドプライが用いられることにより、その巻上げ端には、カーカスコードの切断端が集中して現れる。この切断端は、周囲ゴムとの接着性に劣るため、前記応力集中と相まって、巻上げ端を起点としてコード/ゴム間の剥離損傷を起こすなどビード耐久性を低下させるという問題がある。
そこで例えば、図11に示すように、カーカスコードaを、カーカスプライbの巻上げ端b1でループ状に折り返して連続させることが提案されている(例えば特許文献1参照。)。この構造では、カーカスコードaの切断端が前記巻上げ端b1から排除されるため、この巻上げ端b1を起点とした剥離損傷を抑えることができる。
特開平09−156310号公報
しかしながら前記構造では、巻上げ部自体が存在し、その巻上げ端に、前記曲げ/圧縮の応力が依然として集中する。なお前記曲げ/圧縮の応力集中は、巻上げ部の巻上げ高さが低いほど軽減されうるが、しかし巻上げ高さが低いと、カーカスプライの吹き抜け現象が生じやすくなるという問題が生じる。このように、前記巻上げ高さの低減には限界があり、前記巻上げ端b1を起点とした剥離損傷を充分に抑制することはできなかった。
そこで本発明は、カーカスプライとして、カーカスコードをビードコア間で周回させたエンドレスコードプライを用いることを基本として、カーカスプライの吹き抜け現象を確実に防止しながら、巻上げ部自体を削除することができ、カーカスプライの両端部を起点とした剥離損傷を抑え、軽量化を図りながらビード耐久性を大巾に向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド部とサイドウォール部とを通って両側のビード部のビードコア間に架け渡されるトロイド状のカーカスプライを有する空気入りタイヤであって、
前記カーカスプライは、タイヤ赤道に対して80°以上の角度で配列するカーカスコードを有し、しかもカーカスコードが、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を周回しながらタイヤ周方向に進むことにより、
前記カーカスプライは、カーカスコードが、一方のビードコアから他方のビードコアにのびる往路側の第1の主部と、この第1の主部に連なり他方のビードコアの回りで折り返される他方のフープ部と、このフープ部に連なり他方のビードコアから一方のビードコアにのびる帰路側の第2の主部と、この第2の主部に連なり一方のビードコアの回りで折り返される一方のフープ部とからなる周回を繰り返しながら少なくともタイヤ一周に亘って連続してのびるエンドレスコードプライとしたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を螺旋状に周回することを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を8の字状に周回することを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を螺旋状に周回する螺旋状周回部分と8の字状に周回する8の字状周回部分とを含むことを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記ビード部は、ビードコアから前記第1の主部と第2の主部との間を通って半径方向外側にのびる断面三角形状をなし、かつゴム硬度が50〜98度の硬質のゴムからなる内のビードエーペックス、及び/又はカーカスプライの軸方向外側に配され、かつゴム硬度が50〜98度の硬質のゴムからなる外のビードエーペックスを具えることを特徴としている。
又請求項6の発明では、前記ビードコアは、環状のコアと、このコアの周囲を螺旋状に巻付きながらタイヤ周方向に周回する少なくとも1本のシース線からなるシース層とを有する断面円形状のケーブルビードからなることを特徴としている。
又請求項7の発明では、前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻き重ねたテープビード又はシングルワインドビードからなることを特徴としている。
なお本明細書において、前記ゴム硬度は、JIS−K6253に基づきデュロメータータイプAにより、23℃の環境下で測定したデュロメータA硬さを意味する。
本発明では、カーカスプライのカーカスコードが、一方のビードコアと他方のビードコアとの回りで交互に折り返しながらビードコア間を周回している。従って、従来の巻上げ部を設けることなく、カーカスプライの両端をビードコアに確実に固定でき、カーカスプライの吹き抜け現象を防止しうる。
又カーカスプライの両端部では、カーカスコードが切断されることなくループ状に連なり、しかも巻き上げられることなくビードコアと一体に連結している。従って、前記両端部には、曲げ/圧縮の応力集中が作用せず、しかもゴムとの接着が良好に保たれるため、この端部を起点とした剥離損傷を充分に抑制でき、ビード耐久性を大巾に向上しうる。
本発明の空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。 そのカーカスプライのコード配列状態を示す概念図である。 ビード部の主要部を拡大して示す斜視図である。 カーカスプライの他のコード配列状態を示す概念図である。 (A)〜(C)は、ビードコアを例示する斜視図、および断面図である。 カーカスプライの形成方法を説明する部分斜視図である。 (A)〜(C)は、タイヤの形成方法を示す概念図である。 (A)、(B)は、タイヤの形成方法をさらに示す概念図である。 (A)〜(E)は、ゴム引きコードを例示する断面図である。 他のビード構造を例示する断面図である。 従来のビード構造の主要部の一例を示す拡大斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤ1が乗用車用ラジアルタイヤである場合の断面図であって、前記空気入りタイヤ1は、トレッド部2とサイドウォール部3とを通って両側のビード部4のビードコア5、5間に架け渡されるトロイド状のカーカス6を具えるとともに、本例では、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部にベルト層7を設けている。
なお前記ベルト層7は、スチール製のベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10〜35゜程度で配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成され、各ベルトコードがプライ間相互で交差することにより、ベルト剛性を高め、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して強固に補強している。
又前記ベルト層7の半径方向外側には、高速耐久性などを高める目的で、例えばナイロン等のバンドコードをタイヤ赤道Cに対して5度以下の角度で螺旋状に巻回させたバンド層9を設けることができる。このバンド層9としては、前記ベルト層7のタイヤ軸方向外端部のみを被覆する左右一対のエッジバンドプライ、及びベルト層7の略全巾を覆うフルバンドプライが適宜使用でき、本例では、1枚のフルバンドプライからなる場合が例示されている。
次に、前記カーカス6は、タイヤ赤道Cに対して80゜以上の角度で配列するカーカスコードを有する一層のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとしては、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードが好適に採用される。
このカーカスプライ6Aは、1〜10本、本例では1本のカーカスコード10からなり、このカーカスコード10は、図2に概念的に示すように、一方のビードコア5Aと他方のビードコア5Bとの回りで交互に折り返してビードコア5A、5B間を周回しながらタイヤ周方向に進んでいる。
これにより、前記カーカスプライ6Aは、カーカスコード10が、一方のビードコア5Aから他方のビードコア5Bにのびる往路側の第1の主部11aと、この第1の主部11aに連なり他方のビードコア5Bの回りで折り返される他方のフープ部11bと、このフープ部11bに連なり他方のビードコア5Bから一方のビードコア5Aにのびる帰路側の第2の主部11cと、この第2の主部11cに連なり一方のビードコア5Aの回りで折り返される一方のフープ部11dとからなる周回11を順次繰り返しながら少なくともタイヤ一周に亘って連続してのびるエンドレスコードプライ12として形成される。
このようなカーカスプライ6Aの両端部6Aeでは、図3のように、カーカスコード10が切断されることなくループ状に連なり、かつビードコア5A、5Bの回りに巻き付いて各ビードコア5A、5Bと一体に連結している。従って、カーカスプライ6Aの両端部6Aeをビードコアに確実に固定でき、カーカスプライ6Aの吹き抜け現象を防止しうる。しかも、前記両端部6Aeには、タイヤ変形時の曲げ/圧縮の応力が集中せず、かつゴムとの接着が良好に保たれる。そのため、この端部6Aeを起点とした剥離損傷を充分に抑制でき、ビード耐久性を大巾に向上することができる。
又従来的な巻上げ部が存在しないため、タイヤの軽量化に貢献することができる。又、カーカスコードの配列密度、即ちカーカスプライのコードと直角方向の単位巾(通常5cm巾)当たりのコード打ち込み本数を自在に調整しうるため、タイヤの種類に応じた必要最小限のコード配列密度に設定でき、軽量化をさらに促進しうる。
なお図2には、カーカスコード10が、一方のビードコア5Aと他方のビードコア5Bとの間を、螺旋状に周回する場合が示されている。即ち、本例では、第1の主部11aからのフープ部11bが、他方のビードコア5Bを半径方向下側から半径方向上側に(或いは半径方向上側から半径方向下側に)向かって折り返され、かつ第2の主部11cからのフープ部11dが、前記他方のフープ部11bとは逆に、一方のビードコア5Aを半径方向上側から半径方向下側に(或いは半径方向下側から半径方向上側に)向かって折り返えしている。
しかしながら、例えば図4に示すように、カーカスコード10を、一方のビードコア5Aと他方のビードコア5Bとの間で、8の字状に周回させることもできる。即ち、第1の主部11aからのフープ部11bが、他方のビードコア5Bを半径方向上側から半径方向下側に(或いは半径方向下側から半径方向上側に)向かって折り返され、かつ第2の主部11cからのフープ部11dが、前記他方のフープ部11bと同様、一方のビードコア5Aを半径方向上側から半径方向下側に(或いは半径方向下側から半径方向上側に)向かって折り返えす。この8の字状の周回(図4)は、第1の主部11aと第2の主部11cとが交互に交差するため、配列乱れを防ぐという点で好ましい。しかし、螺旋状の周回(図2)に比してコードを周回させる装置や制御が複雑化するという点で不利がある。なお図示しないが、カーカスプライ6Aは、一方のビードコア5Aと他方のビードコア5Bとの間を螺旋状に周回する螺旋状周回部分と、8の字状に周回する8の字状周回部分とを含んで形成することもできる。
又本実施形態の空気入りタイヤ1では、前記ビード部4に、図3に示すように、ビードコア5から前記第1の主部11aと第2の主部11cとの間を通って半径方向外側にのびる断面三角形状の内のビードエーペックス8が配される。このビードエーペックス8は、ゴム硬度が50〜98度の硬質のゴムからなり、ビード部4を補強しかつ剛性を高めることにより、ビード耐久性および操縦安定性などを向上させることができる。なお内のビードエーペックス8のビードコア5からの半径方向高さHaは、特に規制されないが、ビードベースラインBLからのタイヤ断面高さH0の5〜70%の範囲が、操縦安定性と乗り心地性との観点から好ましい。
又前記内のビードエーペックス8を配する場合、ビードコア5として、図5(A)に示す如きケーブルビード13を採用することが好ましい。このケーブルビード13は、環状のコア14と、このコア14の周囲を螺旋状に巻き付きながらタイヤ周方向に多数回周回する少なくとも1本のシース線15Aからなるシース層15とを有する断面円形状をなし、前記シース層15が、コア14に対してコア中心回りで回転方向に移動しうるという特性を有する。
ここで、前記ケーブルビード13が好ましい理由を、タイヤ1の製造方法とともに説明する。前記構造のカーカスプライ6Aを有するタイヤを形成する場合、まず図6、図7(A)に示すように、予めビードコア5に内のビードエーペックス8を取り付けたコア・エーペックス取付体20を用い、前記ビードコア5A、5B間の距離が、タイヤ1におけるビードコア5A、5B間のカーカスコード長さに合うようにコア・エーペックス取付体20、20を間隔を有して固定する。
この工程(コア・エーペックス取付体固定工程)においては、カーカスコード10を、ビードコア5A、5B間で緩みなく周回させるために、内のビードエーペックス8を、互いに向き合うように横向きに寝かせて取り付けておくことが必要である。
そしてこの状態において、カーカスコード10をビードコア5A、5B間で緩みなく周回させることにより、エンドレスコードの円筒体21を形成することができる。この工程(カーカスコード周回工程)では、図6の如く、予めカーカスコード10を巻き付けて保持したボビン状の巻回体22を用い、この巻回体22をカーカスコード10の周回軌跡に合わせて移動させることにより円筒体21を形成できる。なおカーカスコード同士が接触するのを防止するため、カーカスコード10の周囲をトッピングゴム23にて被覆したゴム引きコード24を用いることが好ましい。このゴム引きコード24としては、図9(A)〜(C)に示すように、1本のカーカスコード10をゴム被覆した例えば断面円形状、矩形形状、菱形形状等のもの、および図9(D)、(E)に示すように、長さ方向に引き揃えた2〜10本のカーカスコード10をゴム被覆した断面矩形形状、平行四辺形形状の巾狭帯状のものなどが使用できる。
又前記エンドレスコードの円筒体21の内周面には、インナーライナゴム30を添着する。この工程(インナーライナゴム添着工程)では、図7(C)に示すように、ドラム上で、シート状のインナーライナゴム30を巻回することにより前記円筒体21の内径よりも外径がやや小さい円筒状のインナーライナゴム30を形成する。そして、前記エンドレスコードの円筒体21に、前記円筒状のインナーライナゴム30を内挿させ、しかる後このインナーライナゴム30を前記ドラムとともに拡径することにより、前記円筒体21の内周面にインナーライナゴム30を添着しうる。
次に、インナーライナゴム30を添着した前記円筒体21に、サイドウォール部3の表面を形成するサイドウォールゴム(図示しない)、ビード部4の表面を形成するビードゴム(図示しない)等を貼り付けた後、シェーピングを行う。この工程(シェーピング工程)では、図8(A)に示すように、ビードコア5A、5B間の間隔を縮めながら、この間を膨張させることによりトロイド状にシェーピングする。このとき、前記コア・エーペックス取付体固定工程において横向きであった内のビードエーペックス8を、前記シェーピングされたタイヤにおいては、縦向きに起き上がらせる必要がある。従って、前記ビードコア5では、横向きの内のビードエーペックス8を縦向きに起き上がらせるために、ケーブルビード13を使用する。
なおシェーピングされた後は、図8(B)に示すように、従来タイヤと同様に、トロイド状に膨張した円筒体21の膨張部21Aに、ベルト層7、トレッドゴム2G等のトレッド構成部材を順次形成する、或いはベルト層7、トレッドゴム2G等のトレッド構成部材を含む環状のトレッドリング25を予め作成し、このトレッドリング25を前記膨張部21Aに圧着することで生タイヤを形成する。
このように、内のビードエーペックス8を形成する場合、「横向き」→「縦向き」に起き上がらせる必要があり、そのためにケーブルビード13が好ましく使用される。
しかし、内のビードエーペックス8を用いない場合、或いは内のビードエーペックス8の前記高さHaが15mm以下と充分小さい場合には、ビードコア5として、コア中心回りで回転移動しないテープビード26(図5(B))、およびシングルワインドビード27(図5(C))を用いることができる。なお前記テープビード26は、長さ方向に引き揃えた複数本(本例では5本)のビードワイヤ28をゴム被覆したテープ体29を、半径方向内側から渦巻き状に巻き重ねることにより形成される。又前記シングルワインドビード27は、ゴム引きしたビードワイヤ28を多列多段に巻き重ねることにより形成される。
このようなテープビード26、シングルワインドビード27を使用する場合には、ビード部4を補強しかつ剛性を高めてビード耐久性および操縦安定性などを向上させるために、図10に示すように、カーカスプライ6Aの軸方向外側に、前記硬質のゴムからなる外のビードエーペックス30を設けることが好ましい。この外のビードエーペックス30は、前記シェーピング工程後に貼り着できるため、「横向き」→「縦向き」の向き替えが不要となる。なお図中の内のビードエーペックス8は、第1、2の主部11a、11cとビードコア5との間に、空気溜まりが生じるのを防止することを目的とし、従って、前記高さHaは、10mm以下であって、ビード補強効果は奏しない。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造を有し、かつカーカスプライに図2に示すエンドレスコードプライを用いた空気入りタイヤ(195/65R15)を表1の仕様にて試作するとともに、各タイヤの耐久性、操縦安定性、タイヤ質量を、カーカスプライにカットエンドプライを用いた従来例のタイヤと比較した。なお表1に記載以外は、実質的に同仕様である。
カーカスプライ(1層)
・カーカスコード:1670dtex/2(PET)
・コード角度:略90度(ベルト層下で測定)
・コード打ち込み本数:50本/5cm
ベルト層(2層)
・ベルトコード:1×3×0.27HT(スチール)
・コード角度:20度
・コード打ち込み本数:40本/5cm
バンド層(1層:フルバンドプライ)
・バンドコード:1400dtex/2 (ナイロン66)、
・コード角度:略0度(螺旋巻き)
・コード打ち込み本数:49本/5cm
ビードエーペックス
・ゴム硬度:65度
ビードコア
・ケーブルビード−−−コア(直径1.80mmの鋼線)、シース層(1層、断面内でのシース線の本数は7本)、シース線(直径1.40mmの鋼線)
・テープビード−−−4S×4T構造。ビードワイヤ(直径1.20mmの鋼線)
(1)耐久性
ドラム試験機を用い、JISに規定の最大荷重の150%の荷重を加え、かつJISに規定の内圧の80%の圧力のもとで80km/hの走行速度で、タイヤが破壊するまで走行させ、その走行距離を、従来例を100とする指数で表示した。数値が大なほど優れている。
(2)操縦安定性
試供タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(200kPa)にて国産FF乗用車(排気量2000cc)の全輪に装着し、アスファルトのタイヤテストコースを走行し、直進走行性、レーンチェンジ性、ドライ旋回性、ウエット旋回性、乗り心地性を、ドライバーの官能評価により従来例を100とする指数で表示した。数値が大なほど優れている。
(3)タイヤ質量
タイヤ1本当たりの質量を測定した。
Figure 2011079460
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5A、5B ビードコア
6A カーカスプライ
8内 のビードエーペックス
10 カーカスコード
11 周回
11a 第1の主部
11b 他方のフープ部
11c 第2の主部
11d 一方のフープ部
12 エンドレスコードプライ
13 ケーブルビード
14 コア
15 シース層
15A シース線
26 テープビード
27 シングルワインドビード
28 ビードワイヤ
30 外のビードエーペックス
C タイヤ赤道

Claims (7)

  1. トレッド部とサイドウォール部とを通って両側のビード部のビードコア間に架け渡されるトロイド状のカーカスプライを有する空気入りタイヤであって、
    前記カーカスプライは、タイヤ赤道に対して80°以上の角度で配列するカーカスコードを有し、しかもカーカスコードが、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を周回しながらタイヤ周方向に進むことにより、
    前記カーカスプライは、カーカスコードが、一方のビードコアから他方のビードコアにのびる往路側の第1の主部と、この第1の主部に連なり他方のビードコアの回りで折り返される他方のフープ部と、このフープ部に連なり他方のビードコアから一方のビードコアにのびる帰路側の第2の主部と、この第2の主部に連なり一方のビードコアの回りで折り返される一方のフープ部とからなる周回を繰り返しながら少なくともタイヤ一周に亘って連続してのびるエンドレスコードプライとしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を螺旋状に周回することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を8の字状に周回することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記カーカスコードは、一方のビードコアと他方のビードコアとの間を螺旋状に周回する螺旋状周回部分と8の字状に周回する8の字状周回部分とを含むことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビード部は、ビードコアから前記第1の主部と第2の主部との間を通って半径方向外側にのびる断面三角形状をなし、かつゴム硬度が50〜98度の硬質のゴムからなる内のビードエーペックス、及び/又はカーカスプライの軸方向外側に配され、かつゴム硬度が50〜98度の硬質のゴムからなる外のビードエーペックスを具えることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ビードコアは、環状のコアと、このコアの周囲を螺旋状に巻付きながらタイヤ周方向に周回する少なくとも1本のシース線からなるシース層とを有する断面円形状のケーブルビードからなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻き重ねたテープビード又はシングルワインドビードからなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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