JP2006131001A - 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カーカスコードが一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造において、荷重に対する耐久性がさらに向上する空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤ製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る空気入りタイヤ10は、カーカスコード12cが、一対のビード部11の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有しており、トレッド幅方向の断面における形状の少なくとも一部が円弧であるフランジ部14を備え、ビード部11のトレッド幅方向内側に位置する内側カーカスコード部分12ciと、ビード部11のトレッド幅方向外側に位置する外側カーカスコード部分12coとは、トレッド幅方向の断面において、空気入りタイヤ10の回転軸と略平行な平行線L1と、平行線L1との角度αが60度である傾斜線L2との範囲内において、重なり合う。
【選択図】 図2
Description
本発明は、カーカスプライを構成するカーカスコードが、一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤ製造方法に関する。
自動車などの車両に装着される一般的な空気入りタイヤは、一対のビードコアと、ビードコアによって支持されるカーカスプライとを備えている。カーカスプライの両端部は、ビードコアを巻き込むように、トレッド幅方向の内側から外側に折り返されている。
このような空気入りタイヤでは、ビードコアとカーカスプライとが接触し、カーカスプライを構成するカーカスコードの破断や、カーカスプライのセパレーションが発生する場合がある。
そこで、カーカスコードの破断やカーカスプライのセパレーションを抑制するため、有機繊維コードにゴムが被覆された帯状の有機繊維コード層をそれぞれのビードコアに巻き付ける技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、上述したような、ビードコアを巻き込むように、カーカスプライの両端部がトレッド幅方向の内側から外側に折り返されている構造と異なる構造を有する空気入りタイヤも知られている。
具体的には、当該空気入りタイヤは、カーカスプライを構成するカーカスコードが、ビードコアとフィラーゴムとによって構成されるビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有している(以下、このような構造を有する空気入りタイヤを、ループプライ型空気入りタイヤという)。
すなわち、ループプライ型空気入りタイヤのカーカスコードは、一方のビードコア外側(トレッド幅方向外側)を始点とした場合、一方のサイドウォール部、トレッド部、他方のサイドウォール部、他方のビードコア外側、及び他方のビードコア内側を経由する。
さらに、当該カーカスコードは、他方のサイドウォール部、トレッド部、当該一方のサイドウォール部、及び当該一方のビードコア内側を経由して、当該一方のビードコア外側に戻る。
特開2004−142478号公報(第4−5頁、第3図)
しかしながら、上述した従来のループプライ型空気入りタイヤには、次のような問題があった。すなわち、従来のループプライ型空気入りタイヤでは、ループプライ型空気入りタイヤに荷重が掛けられると、ビードコア外側に位置するカーカスプライ(カーカスコード)と、ビードコア内側に位置するカーカスプライ(カーカスコード)とに作用する破断強力の大きさに差が生じる。
このため、仮に、上述したように、ビードコアに有機繊維コード層を巻き付けたとしても、ビードコアとカーカスコードとの間に位置するカーカスプライなどのゴム部分がせん断変形を効果的に抑制することはできず、カーカスコードの破断や、当該ゴム部分のセパレーションが発生する問題があった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、カーカスコードが一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造において、荷重に対する耐久性がさらに向上する空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤ製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、カーカスプライ(例えば、カーカスプライ12)を構成するカーカスコード(カーカスコード12c)が、一対のビード部(ビード部11)の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する空気入りタイヤ(例えば、空気入りタイヤ10)であって、前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置し、トレッド幅方向の断面における形状の少なくとも一部が円弧であるフランジ部(フランジ部14)を備え、前記ビード部のトレッド幅方向内側に位置する前記カーカスコードの部分である内側カーカスコード部分(内側カーカスコード部分12ci)と、前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置する前記カーカスコードの部分である外側カーカスコード部分(外側カーカスコード部分12co)とは、トレッド幅方向の断面において、前記円弧の半径中心(半径中心CN)を通り、前記空気入りタイヤの回転軸と略平行な平行線(平行線L1)と、前記半径中心を通り、前記空気入りタイヤのトレッド部(トレッド部15)の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、前記平行線との角度(角度α)が60度である傾斜線(傾斜線L2)との範囲内において、重なり合うことを要旨とする。
かかる特徴によれば、空気入りタイヤに荷重が掛かったときでも、空気入りタイヤ(ビード部)が大きく屈曲しない位置において、内側カーカスコード部分と外側カーカスコード部分とが重なり合うようにすることができる。
したがって、空気入りタイヤに荷重が掛かったときに、内側カーカスコード部分と、外側カーカスコード部分とに作用する破断強力の差を抑制することができる。
すなわち、本発明の実施形態によれば、カーカスコードが一対のビードコアの周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造において、荷重に対する耐久性がさらに向上する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の第2の特徴は、カーカスプライ(例えば、カーカスプライ12)を構成するカーカスコード(カーカスコード12c)が、一対のビード部(ビード部11)の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する空気入りタイヤ(例えば、空気入りタイヤ10)を製造する空気入りタイヤ製造方法であって、前記一対のビード部は、円環状のビードコア(ビードコア11a)と、前記ビードコアの径方向外側に配置され、タイヤ周方向に沿って延びるとともにトレッド幅方向の断面形状が略三角形状であるフィラーゴム(フィラーゴム11b)とによって構成されており、前記一対のビード部の回転中心(回転中心RC)が同一の直線上に並ぶように、所定の距離を隔てて略平行に前記一対のビード部を配置するステップと、前記一対のビード部にトレッド幅方向から交差し、前記一対のビード部を囲むスプール誘導レール(スプール誘導レール100)に沿って、前記カーカスコードが巻き付けられたスプール(スプール110)を移動させるステップと、前記スプールの移動と連動して、前記一対のビード部を、前記ビード部の周方向に沿って回動させるステップとを備えることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記フィラーゴムは、前記ビード部のトレッド幅方向内側に位置する前記カーカスコードの部分である内側カーカスコード部分(内側カーカスコード部分12ci)と、前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置する前記カーカスコードの部分である外側カーカスコード部分(外側カーカスコード部分12co)とが、トレッド幅方向の断面において、前記円弧の半径中心(半径中心CN)を通り、前記空気入りタイヤの回転軸と略平行な平行線(平行線L1)と、前記半径中心を通り、前記空気入りタイヤのトレッド部(トレッド部15)の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、前記平行線との角度(角度α)が60度である傾斜線(傾斜線L2)との範囲内において、重なり合うような形状を有していることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、カーカスコードが一対のビードコアの周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造において、荷重に対する耐久性がさらに向上する空気入りタイヤ、及び空気入りタイヤ製造方法を提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(空気入りタイヤの構成)
(1)概略構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ10のトレッド幅方向の一部断面図である。空気入りタイヤ10は、カーカスプライ12を構成するカーカスコード12cが、一対のビード部11の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造(図3参照)を有する、いわゆるループプライ型空気入りタイヤである。空気入りタイヤ10は、乗用車用の空気入りタイヤであり、タイヤサイズは、195/65R14である。
(空気入りタイヤの構成)
(1)概略構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ10のトレッド幅方向の一部断面図である。空気入りタイヤ10は、カーカスプライ12を構成するカーカスコード12cが、一対のビード部11の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造(図3参照)を有する、いわゆるループプライ型空気入りタイヤである。空気入りタイヤ10は、乗用車用の空気入りタイヤであり、タイヤサイズは、195/65R14である。
ビード部11は、空気入りタイヤ10をリムホイール(不図示)に固定するビードコア11aと、ビード部11の剛性を高めるとともに、カーカスプライ重複点Xの位置を調整するフィラーゴム11bとによって構成されている。
カーカスプライ12は、空気入りタイヤ10の骨格を形成するものである。カーカスプライ12を構成するカーカスコード12cは、上述したように、一対のビード部11の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられている。なお、カーカスプライ12などのより具体的な構成については、後述する。
ベルトプライ13a及びベルトプライ13bは、カーカスプライ12を補強するものである。また、ベルトプライ13a及びベルトプライ13bのタイヤ径方向外側には、路面と接地するトレッド部15が設けられている。
フランジ部14は、ビード部11のトレッド幅方向外側に位置し、トレッド幅方向の断面における形状の少なくとも一部が円弧となっている。フランジ部14には、リムホイール(不図示)のリム部分が当接する。
(2)ビード部付近の詳細構成
図2は、空気入りタイヤ10のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。ここで、カーカスコード12cのうち、ビード部11のトレッド幅方向内側に位置するカーカスコード12cの部分を内側カーカスコード部分12ciという。
図2は、空気入りタイヤ10のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。ここで、カーカスコード12cのうち、ビード部11のトレッド幅方向内側に位置するカーカスコード12cの部分を内側カーカスコード部分12ciという。
また、カーカスコード12cのうち、ビード部11のトレッド幅方向外側に位置するカーカスコード12cの部分を外側カーカスコード部分12coという。
内側カーカスコード部分12ciと、外側カーカスコード部分12coとは、トレッド幅方向の断面において、フランジ部14を構成する円弧の半径中心CNを通り、空気入りタイヤ10の回転軸(不図示)と略平行な平行線L1と、半径中心CNを通り、空気入りタイヤ10のトレッド部15の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、平行線L1との角度αが60度である傾斜線L2との範囲内において、重なり合っている。
具体的には、内側カーカスコード部分12ciと、外側カーカスコード部分12coとは、平行線L1と傾斜線L2との範囲内に位置するカーカスプライ重複点Xにおいて重なり合っている。
すなわち、本実施形態によれば、空気入りタイヤ10に荷重が掛かったときでも、空気入りタイヤ10(ビード部11)が大きく屈曲しない位置にカーカスプライ重複点Xを設定することができる。
したがって、空気入りタイヤ10に荷重が掛かったときに、内側カーカスコード部分12ciと外側カーカスコード部分12coとに作用する破断強力の差を抑制することができる。
(空気入りタイヤの製造方法)
次に、図3を参照して、空気入りタイヤ10の製造方法について説明する。上述したように、一対のビード部11は、円環状のビードコア11aと、ビードコア11aの径方向外側に配置され、タイヤ周方向に沿って延びるとともにトレッド幅方向の断面形状が略三角形状であるフィラーゴム11bとによって構成されている。
次に、図3を参照して、空気入りタイヤ10の製造方法について説明する。上述したように、一対のビード部11は、円環状のビードコア11aと、ビードコア11aの径方向外側に配置され、タイヤ周方向に沿って延びるとともにトレッド幅方向の断面形状が略三角形状であるフィラーゴム11bとによって構成されている。
空気入りタイヤ10は、概ね次のような手順にしたがって製造される。まず、一対のビード部11の回転中心RCが同一の直線上に並ぶように、製造するタイヤサイズの幅に応じた距離(所定の距離)を隔てて略平行に一対のビード部11が配置される。
次いで、一対のビード部11にトレッド幅方向から交差し、一対のビード部11を囲むスプール誘導レール100に沿って、カーカスコード12cが巻き付けられたスプール110をAR2方向に移動させる。
さらに、スプール110のAR2方向への移動と連動して、一対のビード部11を、ビード部11の周方向に沿って、AR1方向に回動させる。
このような手順を実行することによって、カーカスコード12cが一対のビード部11の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する、いわゆるループプライ型空気入りタイヤを製造することができる。
なお、スプール誘導レール100は、開閉部100aを有している。スプール誘導レール100は、開放された開閉部100aを介して、ビード部11を囲むように装着される。また、カーカスコード12cをビード部11に螺旋状に巻き付けた後、スプール誘導レール100は、開閉部100aを開放してビード部11から取り外される。
また、フィラーゴム11bは、図2に示したように、内側カーカスコード部分12ciと、外側カーカスコード部分12coとが、トレッド幅方向の断面において、平行線L1と傾斜線L2との範囲内において、重なり合うような形状を有している。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤ20のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。以下、上述した空気入りタイヤ10と異なる部分について、主に説明するものとし、空気入りタイヤ10と同様の部分については、その説明を適宜省略する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤ20のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。以下、上述した空気入りタイヤ10と異なる部分について、主に説明するものとし、空気入りタイヤ10と同様の部分については、その説明を適宜省略する。
空気入りタイヤ20は、上述した空気入りタイヤ10と同様に、カーカスプライ22を備え、カーカスコード22cが一対のビード部21の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有するループプライ型空気入りタイヤである。空気入りタイヤ20は、トラック・バス用の空気入りタイヤであり、タイヤサイズは、10.00R20である。
ビードコア21aとフィラーゴム21bとによって構成されるビード部21のトレッド幅方向内側に位置する内側カーカスコード部分22ciと、ビード部21のトレッド幅方向外側に位置する外側カーカスコード部分22coとは、トレッド幅方向の断面において、フランジ部24を構成する円弧の半径中心CNを通り、空気入りタイヤ20の回転軸(不図示)と略平行な平行線L1と、半径中心CNを通り、空気入りタイヤ20のトレッド部(不図示)の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、平行線L1との角度αが60度である傾斜線L2との範囲内において、重なり合っている(図中のカーカスプライ重複点X)。
[第3実施形態]
図5は、本発明の第3実施形態に係る空気入りタイヤ30のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。
図5は、本発明の第3実施形態に係る空気入りタイヤ30のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。
空気入りタイヤ30は、上述した空気入りタイヤ10と同様に、カーカスプライ32を備え、カーカスコード32cが一対のビード部31の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有するループプライ型空気入りタイヤである。空気入りタイヤ30は、トラック・バス用の空気入りタイヤであり、タイヤサイズは、295/80R22.5である。
ビードコア31aとビードフィラー31bとによって構成されるビード部31のトレッド幅方向内側に位置する内側カーカスコード部分32ciと、ビード部31のトレッド幅方向外側に位置する外側カーカスコード部分32coとは、トレッド幅方向の断面において、フランジ部34を構成する円弧の半径中心CNを通り、空気入りタイヤ30の回転軸(不図示)と略平行な平行線L1と、半径中心CNを通り、空気入りタイヤ30のトレッド部(不図示)の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、平行線L1との角度αが60度である傾斜線L2との範囲内において、重なり合っている(図中のカーカスプライ重複点X)。
[第4実施形態]
図6は、本発明の第4実施形態に係る空気入りタイヤ40のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。
図6は、本発明の第4実施形態に係る空気入りタイヤ40のトレッド幅方向の一部拡大断面図である。
空気入りタイヤ40は、上述した空気入りタイヤ10と同様に、カーカスプライ42を備え、カーカスコード42cが一対のビード部41の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有するループプライ型空気入りタイヤである。空気入りタイヤ40は、建設機械(オフロード)用の空気入りタイヤであり、タイヤサイズは、40.00R57である。
ビードコア41aとビードフィラー41bとによって構成されるビード部41のトレッド幅方向内側に位置する内側カーカスコード部分42ciと、ビード部41のトレッド幅方向外側に位置する外側カーカスコード部分42coとは、トレッド幅方向の断面において、フランジ部44を構成する円弧の半径中心CNを通り、空気入りタイヤ40の回転軸(不図示)と略平行な平行線L1と、半径中心CNを通り、空気入りタイヤ40のトレッド部(不図示)の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、平行線L1との角度αが60度である傾斜線L2との範囲内において、重なり合っている(図中のカーカスプライ重複点X)。
表1は、上述した第1実施形態〜第4実施形態に係る空気入りタイヤの諸元、及び比較評価試験の条件、及び比較評価の試験結果を示している。
比較評価の試験では、正規荷重(JATMAなどによって規定されている正規荷重)よりも大きい荷重(110〜130%)を空気入りタイヤに掛けた状態において、当該空気入りタイヤを一定の距離回転(ドラム試験機を使用)させた。
その後、空気入りタイヤを構成するカーカスコードの破断強力(残破断強力)を測定した。表1に示すように、第1実施形態〜第4実施形態に係る空気入りタイヤは、従来のループプライ型空気入りタイヤと比較して、残破断強力が向上している。
なお、従来の空気入りタイヤとは、カーカスコードが一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造ではなく、カーカスプライの端部がトレッド幅方向の内側から外側に折り返される構造を有する一般的な空気入りタイヤである。
[作用・効果]
上述したように、本発明の実施形態(第1実施形態〜第4実施形態)に係る空気入りタイヤによれば、空気入りタイヤに荷重が掛かったときでも、空気入りタイヤ(ビード部)が大きく屈曲しない位置に、カーカスプライ重複点Xを設定することができる。
上述したように、本発明の実施形態(第1実施形態〜第4実施形態)に係る空気入りタイヤによれば、空気入りタイヤに荷重が掛かったときでも、空気入りタイヤ(ビード部)が大きく屈曲しない位置に、カーカスプライ重複点Xを設定することができる。
したがって、空気入りタイヤに荷重が掛かったときに、内側カーカスコード部分と、外側カーカスコード部分とに作用する破断強力の差を抑制することができる。
すなわち、本発明の実施形態によれば、カーカスコードが一対のビードコアの周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造において、カーカスコードの破断やカーカスプライのセパレーションが抑制され、荷重に対する耐久性がさらに向上する。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上述した本発明の第1実施形態では、ベルトプライは、ベルトプライ13a及びベルトプライ13bの2層によって構成されているが、ベルトプライは、2層以外(例えば、3層)であってもよい。
また、上述した本発明の第1実施形態では、スプール誘導レール100は、略円環状の形状を有しているが、スプール誘導レール100は、他の形状、例えば、トロイド状であってもよい。
さらに、上述した本発明の第1実施形態において、空気入りタイヤ10を製造する場合、一対のビード部11は、回転中心RCが同一の直線上に並ぶように、略平行に配置されていたが、一対のビード部11の上下方向(図3のD1方向)及び前後方向(図3のD2方向)の位置は、必ずしも揃っていなくても構わない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10,20,30,40…空気入りタイヤ、11,21,31,41…ビード部、11a,21a,31a,41a…ビードコア、11b,21b,31b,41b…フィラーゴム、12,22,32,42…カーカスプライ、12c,22c,32c,42c…カーカスコード、12ci,22ci,32ci,42ci…内側カーカスコード部分、12co,22co,32co,42co…外側カーカスコード部分、13a,13b…ベルトプライ、14,24,34,44…フランジ部、15…トレッド部、100…スプール誘導レール、100a…開閉部、110…スプール、CN…半径中心、RC…回転中心、X…カーカスプライ重複点
Claims (3)
- カーカスプライを構成するカーカスコードが、一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する空気入りタイヤであって、
前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置し、トレッド幅方向の断面における形状の少なくとも一部が円弧であるフランジ部を備え、
前記ビード部のトレッド幅方向内側に位置する前記カーカスコードの部分である内側カーカスコード部分と、前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置する前記カーカスコードの部分である外側カーカスコード部分とは、
トレッド幅方向の断面において、前記円弧の半径中心を通り、前記空気入りタイヤの回転軸と略平行な平行線と、
前記半径中心を通り、前記空気入りタイヤのトレッド部の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、前記平行線との角度が60度である傾斜線との範囲内において、重なり合うことを特徴とする空気入りタイヤ。 - カーカスプライを構成するカーカスコードが、一対のビード部の周方向に沿って螺旋状に巻き付けられた構造を有する空気入りタイヤを製造する空気入りタイヤ製造方法であって、
前記一対のビード部は、円環状のビードコアと、前記ビードコアの径方向外側に配置され、タイヤ周方向に沿って延びるとともにトレッド幅方向の断面形状が略三角形状であるフィラーゴムとによって構成されており、
前記一対のビード部の回転中心が同一の直線上に並ぶように、所定の距離を隔てて略平行に前記一対のビード部を配置するステップと、
前記一対のビード部にトレッド幅方向から交差し、前記一対のビード部を囲むスプール誘導レールに沿って、前記カーカスコードが巻き付けられたスプールを移動させるステップと、
前記スプールの移動と連動して、前記一対のビード部を、前記ビード部の周方向に沿って回動させるステップと
を備えることを特徴とする空気入りタイヤ製造方法。 - 前記フィラーゴムは、
前記ビード部のトレッド幅方向内側に位置する前記カーカスコードの部分である内側カーカスコード部分と、前記ビード部のトレッド幅方向外側に位置する前記カーカスコードの部分である外側カーカスコード部分とが、
トレッド幅方向の断面において、前記円弧の半径中心を通り、前記空気入りタイヤの回転軸と略平行な平行線と、
前記半径中心を通り、前記空気入りタイヤのトレッド部の方向に向けて延びるとともに、トレッド幅方向の断面において、前記平行線との角度が60度である傾斜線との範囲内において、重なり合うような形状を有していることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ製造方法。
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