JP5699525B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、ビード部にビードコアを備えた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ビードコアの構造に基づいて転がり抵抗の低減を図るようにした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのビード部には、ビードワイヤをその周回部分が複数列かつ複数層に並ぶように環状に巻回してなるビードコアが配置されている。乗用車用空気入りタイヤにおいては、例えば、ビードワイヤの周回部分がタイヤ幅方向に5列でタイヤ径方向に4層となるように巻回されている。このように構成されるビードコアは、一対のビード部に装架されたカーカス層を固定し、内部空気圧を保持する役割を果たすと共に、タイヤがパンクした際にはタイヤがリムから外れるのを防ぐ役割を果たしている。そのため、一般的にはビードコア又はその周辺部材の構造に基づいてビード部の嵌合性を高めることが追求されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
ところで、近年では、環境への負荷を軽減するために、空気入りタイヤの転がり抵抗を低減することが求められている。しかしながら、転がり抵抗の低減は主としてトレッド部やサイドウォール部の構造を工夫することに依存しており、ビードコアの構造に基づいて転がり抵抗を低減することは提案されていないのが現状である。
特開2007−302158号公報 特開2008−265410号公報 特開2009−126269号公報
本発明の目的は、ビードコアの構造に基づいて転がり抵抗の低減を図ることを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、ビード部にビードコアを備え、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤをその周回部分がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことで前記ビードコアを構成した空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアにおける前記ビードワイヤの周回部分の巻き重ね層数を2層とし、該ビードコアの最大幅Wに対する断面高さHの比を0.24以上0.46以下とし、前記ビードコアの最大幅Wを4.5mm以上10.0mm以下としたことを特徴とするものである。
本発明者は、ビードコアの構造と空気入りタイヤの転がり抵抗との関係について鋭意研究した結果、ビードワイヤの周回部分のタイヤ径方向の積層数が増えるとビードフィラー頂点の位置がトレッド部側に近づいて接地時の変形抵抗が高くなるため転がり抵抗が増加する傾向があり、また、ビードワイヤの周回部分のタイヤ幅方向の並び本数が増えると嵌合力が増大してビード部廻りの変形が抑制されるため転がり抵抗が減少する傾向があることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、ビードコアの最大幅Wを所定の範囲に設定した条件下で、そのビードコアの最大幅Wに対する断面高さHの比を小さくすることにより、言い換えれば、ビードワイヤの周回部分のタイヤ径方向の積層数を減らして接地時の変形抵抗を抑制する一方で、ビードワイヤの周回部分のタイヤ幅方向の並び本数を増やして嵌合力を高めることにより、空気入りタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
本発明において、ビードコアは単一のビードワイヤから構成することが好ましい。つまり、複数本のビードワイヤを引き揃えた状態で環状に巻回した構造(所謂、層巻き構造)とすることも可能であるが、その場合、巻き始め端部と巻き終わり端部とが重複する部分への応力集中が顕著になる。これに対して、ビードコアは単一のビードワイヤから構成した場合、応力集中を回避することができる。そのため、上記のような扁平構造を有するビードコアに基づいて空気入りタイヤの転がり抵抗を低減するにあたって、ビードコアの耐久性を十分に確保することができる。
ここで、ビードコアにおいてビードワイヤの周回部分はタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねることが好ましい。ビードワイヤの周回部分を上記のように積み重ねることにより、ビードコアの安定性が良好になるため、ビード部の嵌合力を高めて空気入りタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
ビードワイヤの周回部分の1層当たりの最大並び本数は4本以上とし、ビードワイヤの巻き始め端部と巻き終わり端部とが重複する部分のタイヤ周方向の長さは10mm以上50mm以下とすることが好ましい。ビードワイヤの周回部分の1層当たりの最大並び本数を十分に大きくすることにより、ビードワイヤの巻き始め端部と巻き終わり端部とが重複する部分への応力集中が緩和され、その重複長さが少なくてもビードワイヤの周回部分の本数に対する安全率の低下が少なくなる。一方、ビードワイヤの周回部分の巻き重ね層数は2層であることが必要である。これにより、空気入りタイヤの転がり抵抗を効果的に低減することができる。
本発明において、ビードワイヤを被覆するゴム組成物のムーニー粘度は70M以上であることが好ましく、或いは、タイヤ成形工程に先立ってビードコアに対して加硫処理を施すことが好ましい。上述のようにビードコアの最大幅Wに対する断面高さHの比を小さくした場合、ビードコアにおいて層崩れが生じ易く、その影響によりビードワイヤが蛇行すると、ビード部の嵌合力が低下し、転がり抵抗の改善効果が低下することになる。そのための対策として、上記手法により加硫時におけるビードコアの変形を抑えることが望ましい。
更に、ビードワイヤの強度は2200MPa以上であることが好ましい。ビードワイヤの強度を高めることにより、安全率を下げることなくワイヤ量を削減することが可能になる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 図1の空気入りタイヤのビードコアを拡大して示す断面図である。 図1の空気入りタイヤのビードコアを拡大して示す平面図である。 ビードコアの構造と転がり抵抗との関係を示すグラフである。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、図2及び図3はそのビードコアを示すものである。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。カーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。ビードコア5は、単一のビードワイヤSをその周回部分S1がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことで構成されている。ビードコア5の外周側にはゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。そして、ビードコア5及びビードフィラー6はカーカス層4の本体部分と折り返し部分により包み込まれている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。
上記空気入りタイヤにおいて、ビードワイヤSには断面形状が実質的に円形をなすものが使用されている。ここで、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤSとは、ビードワイヤSの同一横断面における最大径Dmax及び最小径Dminを測定したとき、(Dmax−Dmin)/Dmin≦0.05の関係、より好ましくは、(Dmax−Dmin)/Dmin≦0.03の関係を満たすものである。このようなビードワイヤSは、汎用性が高く、安価であり、しかも寸法安定性が高いという利点がある。
図2に示すように、ビードコア5の最大幅Wに対する断面高さHの比は0.24以上0.46以下に設定され、ビードコア5の最大幅Wは4.5mm以上10.0mm以下に設定されている。ビードコア5はビードワイヤSとそれを被覆するゴム組成物R(インシュレーションゴム)とで構成されるが、ここで言うビードコア5の最大幅W及び断面高さHとはビードワイヤSに基づいて特定される寸法である。また、これら最大幅W及び断面高さHはビードコア5の周上で等間隔に離れた少なくとも4箇所にて測定された値の平均値である。
上記空気入りタイヤによれば、ビードコア5の最大幅Wを所定の範囲に設定した条件下で、そのビードコア5の最大幅Wに対する断面高さHの比を小さくすることにより、空気入りタイヤの転がり抵抗を低減することができる。ここで、ビードコア5の最大幅Wに対する断面高さHの比が0.24未満であると嵌合力が不足するため転がり抵抗の低減効果が不十分になり、逆に0.46を超えると接地時の変形抵抗が増加するため転がり抵抗の低減効果が不十分になる。また、ビードコア5の最大幅Wが4.5mm未満であると嵌合力が不足するため転がり抵抗の低減効果が不十分になり、逆に10.0mmを超えると層乱れを生じて転がり抵抗の低減効果が得られなくなる恐れがある。
ここで、ビードコアの構造と空気入りタイヤの転がり抵抗との関係について簡単に説明する。図4は積層構造が異なる種々のビードコアを備えた空気入りタイヤの転がり抵抗を示すものである。ここでは、直径1.2mmの単一のビードワイヤを用い、その積層構造を異ならせた4種類のビードコア、及び、直径1.55mmの単一のビードワイヤを用い、その積層構造を異ならせた2種類のビードコアを使用した場合を示した。例えば、5+5+5とは、ビードワイヤの周回部分をタイヤ幅方向に5本並べて層を形成し、そのような層をタイヤ径方向内側から外側に向かって順次3層重ねた構造を意味する。
図4において、矢印A1,A2に示すように、ビードコアの周回部分のタイヤ径方向の積層数を増やした場合、転がり抵抗が増加する傾向がある。これは、ビードフィラー頂点の位置がトレッド部側に近づいて接地時の変形抵抗が高くなるからである。また、矢印B1,B2,B3に示すように、ビードワイヤの周回部分のタイヤ幅方向の並び本数を増やした場合、転がり抵抗が減少する傾向がある。これは、嵌合力が増大してビード部廻りの変形が抑制されるからである。
このような傾向を詳細に調べた結果、ビードコア5の最大幅W及びその最大幅Wに対する断面高さHの比を上記範囲に設定することが転がり抵抗の低減に有利であることが判明したのである。
上述した空気入りタイヤにおいて、ビードコア5は単一のビードワイヤSから構成されているが、この場合、ビードワイヤSの巻き始め端部E1と巻き終わり端部E2(図3参照)とが重複する部分への応力集中を層巻き構造の場合に比べて低減し、ビードコア5の耐久性を十分に確保することができる。
ここで、ビードコア5においてビードワイヤSの周回部分S1はタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねるのが良い。つまり、ビードワイヤSの周回部分S1は俵積みの要領で積み重ねるようにし、上層側の周回部分S1を下層側でタイヤ幅方向に隣り合う一対の周回部分S1,S1の間に配置することが望ましい。これにより、ビードコア5の安定性が良好になるため、ビード部3の嵌合力を高めて空気入りタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
ビードワイヤSの周回部分S1の1層当たりの最大並び本数は4本以上とし、ビードワイヤSの巻き始め端部E1と巻き終わり端部E2とが重複する部分のタイヤ周方向の長さLは10mm以上50mm以下とすることが望ましい。ビードワイヤSの周回部分S1の1層当たりの最大並び本数を十分に大きくすることにより、ビードワイヤSの巻き始め端部E1と巻き終わり端部E2とが重複する部分への応力集中を緩和することができるが、1層当たりの最大並び本数が4本未満であると応力集中が顕在化する。なお、ビードワイヤSの周回部分S1の1層当たりの最大並び本数は、層崩れを防止するという観点から、6本以下にすると良い。また、ビードワイヤSの巻き始め端部E1と巻き終わり端部E2とが重複する部分のタイヤ周方向の長さLが10mm未満であると安全率が低下し、逆に50mmを超えると周上の重量バランスが悪化する。
ビードワイヤSの周回部分S1の巻き重ね層数は、2層とする。これにより、空気入りタイヤの転がり抵抗を効果的に低減することができる。ビードワイヤSの周回部分S1の巻き重ね層数を2層とする場合、周回部分S1の同一層内での並び本数は4本以上7本以下にすると良い。具体的な構造として、例えば、4+3、4+4、3+4、5+4、5+5、4+5、6+5、6+6、5+6を挙げることができる
上記空気入りタイヤにおいて、ビードコア5の最大幅Wに対する断面高さHの比を小さくした場合、ビードコア5において層崩れが生じ易く、その影響によりビードワイヤSが蛇行すると、ビード部3の嵌合力が低下し、転がり抵抗の改善効果が低下することになる。そこで、以下のような手法により加硫時におけるビードコア5の変形を抑えることが望ましい。
第1の手法は、ビードワイヤSを被覆するゴム組成物Rとして、未加硫状態でのムーニー粘度が70M以上、より好ましくは、70M以上85M以下のものを使用することである。ここで、ムーニー粘度はJIS K6300−1に準拠して測定されるもの〔ML(1+4)100℃〕である。このように未加硫状態でのムーニー粘度が高いゴム組成物Rを使用することにより、空気入りタイヤの加硫時におけるビードコア5の変形を抑え、転がり抵抗の改善効果を最大限に得ることが可能になる。
第2の手法は、タイヤ成形工程に先立ってビードコア5に対して加硫処理を施すことである。つまり、ビードワイヤSとそれを被覆するゴム組成物Rとからなるビードコア5に対して予め加硫処理を施すことにより、空気入りタイヤの加硫時におけるビードコア5の変形を抑え、転がり抵抗の改善効果を最大限に得ることが可能になる。
ビードコア5を構成するビードワイヤSとしては、タイヤに使用される一般的なものを使用することが可能であるが、特に強度(引張り強さ)が2200MPa以上、より好ましくは、2200MPa以上3000MPa以下のものを使用すると良い。ビードワイヤSの強度を高めることにより、安全率を下げることなくワイヤ量を削減することが可能になる。勿論、ワイヤ量を増加させずにビードコアの耐久性を高めることも可能である。
タイヤサイズ195/65R15で、ビード部にビードコアを備えた空気入りタイヤにおいて、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤをその周回部分がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことでビードコアを構成し、ビードコアの構造、積層数、最大並び本数、最大幅W、断面高さH、偏平比H/W、ビードワイヤの外径、総断面積、強度、端部同士の重複長さL、インシュレーションゴムのムーニー粘度を表1のように設定した従来例1、実施例1〜2及び比較例1のタイヤを製作した。各ビードコアにおいては、ビードワイヤの周回部分をタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねた。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、転がり抵抗を評価し、その結果を表1に併せて示した。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリム組みして空気圧を230kPaとし、ドラム式転がり抵抗試験機を用い、荷重4.3kN、速度80km/hの条件で転がり抵抗を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
Figure 0005699525
表1から判るように、実施例1〜2のタイヤは、ビードコアの最大幅Wに対する断面高さHの比H/Wを小さくしているため、従来例1に比べて転がり抵抗が小さくなっていた。これに対して、比較例1のタイヤは、ビードコアの最大幅Wを広げて比H/Wを下げ過ぎているためビードコアに層崩れが発生し、その結果、転がり抵抗の低減効果が得られなかった。
次に、タイヤサイズ195/65R15で、ビード部にビードコアを備えた空気入りタイヤにおいて、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤをその周回部分がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことでビードコアを構成し、ビードコアの構造、積層数、最大並び本数、最大幅W、断面高さH、偏平比H/W、ビードワイヤの外径、総断面積、強度、端部同士の重複長さL、インシュレーションゴムのムーニー粘度を表2のように設定した実施例3〜7のタイヤを製作した。各ビードコアにおいては、ビードワイヤの周回部分をタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねた。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により転がり抵抗を評価する一方で、下記の評価方法により耐水圧性能を評価し、その結果を表2に併せて示した。
耐水圧性能:
各試験タイヤをリム組みしてタイヤ内に水を充填し、その水圧を徐々に上昇させ、タイヤが破壊されたときの水圧を測定した。評価結果は、実施例3を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐水圧性能が優れていることを意味する。
Figure 0005699525
表2から判るように、実施例3〜7のタイヤは、従来例1に比べて転がり抵抗が小さくなっていた。特に、ビードワイヤ端部同士の重複長さLを適正化することにより耐水圧性能の改善効果が得られた。また、ビードワイヤの強度を高くした場合も耐水圧性能の改善効果が得られた。
次に、タイヤサイズ195/65R15で、ビード部にビードコアを備えた空気入りタイヤにおいて、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤをその周回部分がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことでビードコアを構成し、ビードコアの構造、積層数、最大並び本数、最大幅W、断面高さH、偏平比H/W、ビードワイヤの外径、総断面積、強度、端部同士の重複長さL、インシュレーションゴムのムーニー粘度を表3のように設定した実施例8〜10のタイヤを製作した。各ビードコアにおいては、ビードワイヤの周回部分をタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねた。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により転がり抵抗を評価し、その結果を表3に併せて示した。
Figure 0005699525
表3から判るように、実施例8〜10のタイヤは、従来例1に比べて転がり抵抗が小さくなっていた。特に、ビードコアのインシュレーションゴムのムーニー粘度を適正化することにより転がり抵抗の更なる改善効果が得られた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
S ビードワイヤ
S1 ビードワイヤの周回部分
R ビードワイヤのインシュレーションゴム

Claims (8)

  1. ビード部にビードコアを備え、断面形状が実質的に円形をなすビードワイヤをその周回部分がタイヤ幅方向に複数本並びかつタイヤ径方向に複数層重なるように環状に巻き回すことで前記ビードコアを構成した空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアにおける前記ビードワイヤの周回部分の巻き重ね層数を2層とし、該ビードコアの最大幅Wに対する断面高さHの比を0.24以上0.46以下とし、前記ビードコアの最大幅Wを4.5mm以上10.0mm以下としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ビードコアを単一のビードワイヤから構成したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ビードコアにおいて前記ビードワイヤの周回部分をタイヤ径方向に隣り合う層間でタイヤ幅方向に互いにずらして積み重ねたことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビードワイヤの周回部分の1層当たりの最大並び本数を4本以上とし、前記ビードワイヤの巻き始め端部と巻き終わり端部とが重複する部分のタイヤ周方向の長さを10mm以上50mm以下としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビードワイヤの周回部分の同一層内での並び本数を4本以上7本以下としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ビードワイヤを被覆するゴム組成物のムーニー粘度が70M以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ成形工程に先立って前記ビードコアに対して加硫処理を施したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記ビードワイヤの強度が2200MPa以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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