JP6457735B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、ベルトを備える空気入りタイヤに関する。
近年、燃費性能に優れたタイヤに対するニーズが高まっている。走行中のタイヤは、回転に伴って繰り返し変形を生じる。この変形の繰り返しにより、タイヤにはエネルギーロスが生じ、タイヤの燃費性能が悪化する。低燃費化のためには、タイヤの転がり抵抗を低減する必要がある。
転がり抵抗の低減のために、従来、低発熱性ゴムが採用されているが、これだけでは不十分である。また、トレッドの接地面積の縮小、トレッドの肉厚(トレッドゲージ)の減少等による軽量化も有効である。しかしながら、トレッドの調整だけでは転がり抵抗を十分に低減することは難しい。しかも、トレッドの接地幅の減少及びトレッドゲージの減少は、ロードノイズの増大を招くおそれがある。転がり抵抗の低減及びロードノイズの低減に関しては、以下に例示するように、ベルトの構成も影響しうる。
タイヤの転がり抵抗の低減を目的とした技術は、例えば、特開2001−334810号公報に提案されている。このタイヤでは、モノフィラメントからなるコードを用いたベルトが採用されている。
特開2004−182114号公報には、タイヤの乗り心地性及び接地性を損なうことなくロードノイズを低減することを目的とした技術が提案されている。このタイヤでは、互いに減衰率が異なる複数層のベルトが用いられている。
また、特開2001−30710号公報には、タイヤのプランジャー強度を維持しつつ軽量化を図った技術が提案されている。このタイヤでは、モノフィラメントコードとマルチフィラメントコードとを組み合わせて持つベルト層が用いられている。
特開2001−334810公報 特開2004−182114公報 特開2001−30710公報
本発明の目的は、耐ロードノイズ性能を悪化させることなく、転がり抵抗の低減が実現されうる空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、
トレッドと、一対のサイドウォールと、一対のビードと、カーカスと、ベルトとを備えており、
各サイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
各ビードが、上記サイドウォールよりも半径方向内側に位置しており、
上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
上記ベルトが、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されており、
このタイヤの接地幅に対する上記ベルトの幅の比が、1.15以上であり、
上記ベルトが、並列された多数のコードを含んでおり、
このベルトにおけるコードの密度とこのコードの断面積との積が、2.80mm・エンズ/5cm以上5.00mm・エンズ/5cm以下である、空気入りタイヤ。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記コードが、複数本のフィラメントを撚り合わせたものからなり、
各フィラメントの直径が、0.25mm以下とされている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記コードの密度が、44エンズ/5cm以上とされている。
本発明に係る空気入りタイヤでは、耐ロードノイズ性能を悪化させることなく、転がり抵抗の低減が実現されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す断面図である。 図2は、図1のタイヤにおけるベルトの内側層及び外側層並びにバンドの積層状態を概略的に説明する図である。 図3は、図1のタイヤにおけるベルトのコードの横断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面に垂直な方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。このタイヤ2の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面CLに対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のウィング8、一対のクリンチ10、一対のビード12、カーカス14、ベルト16、バンド18、インナーライナー20及び一対のチェーファー22を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着されうる。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面24を形成する。トレッド4には、溝26が刻まれている。この溝26により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
各サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、クリンチ10と接合されている。このサイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス14の損傷を防止する。
ウィング8は、トレッド4とサイドウォール6との間に位置している。ウィング8は、トレッド4及びサイドウォール6のそれぞれと接合している。ウィング8は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。
各クリンチ10は、サイドウォール6の半径方向略内側に位置している。クリンチ10は、ビード12及びカーカス14よりも軸方向外側に位置している。クリンチ10は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ10は、図示しないリムのフランジと当接する。
各ビード12は、クリンチ10の軸方向内側に位置している。ビード12は、コア28と、このコア28から半径方向外向きに延びるエイペックス30とを有している。コア28はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス30は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス30は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス14は、カーカスプライ32からなる。カーカスプライ32は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。カーカスプライ32は、コア28の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ32には、主部34と折り返し部36とが形成されている。
カーカスプライ32は、図示しないが、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス14はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス14が、2枚のプライから形成されてもよい。
ベルト16は、トレッド4の半径方向内側に位置している。ベルト16は、カーカス14と積層されている。ベルト16は、カーカス14を補強する。ベルト16は、内側層38及び外側層40からなる。図1及び図2から明らかなように、軸方向において、内側層38の幅は外側層40の幅よりも若干大きい。内側層38及び外側層40のそれぞれは、並列された多数のコード42とトッピングゴム44とからなる。図2には、コード42の延在方向と、トッピングゴム44とが、概略的に示されている。図2に示されるように、各コード42は、赤道面CLに対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層38のコード42の赤道面CLに対する傾斜方向は、外側層40のコード42の赤道面CLに対する傾斜方向とは逆である。コード42の好ましい材質は、スチールである。コード42に、有機繊維が用いられてもよい。ベルト16が、3以上の層を備えてもよい。
図1及び図2から明らかなように、バンド18は、ベルト16の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド18の幅はベルト16の幅よりも大きい。図2に概略的に示されるように、このバンド18は、コード46とトッピングゴム48とからなる。コード46は、螺旋状に巻かれている。このバンド18は、いわゆるジョイントレス構造を有する。図2に概略的に示されているように、コード46は、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコード46の角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコード46によりベルト16が拘束されるので、ベルト16のリフティングが抑制される。コード46は、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト16及びバンド18は、補強層を構成している。ベルト16のみから、補強層が構成されてもよい。
インナーライナー20は、カーカス14の内側に位置している。インナーライナー20は、カーカス14の内面に接合されている。インナーライナー20は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー20の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー20は、タイヤ2の内圧を保持する。
各チェーファー22は、ビード12の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー22がリムと当接する。この当接により、ビード12の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー22は、クリンチ10と一体である。従って、チェーファー22の材質はクリンチ10の材質と同じである。チェーファー22が、布とこの布に含浸したゴムとからなってもよい。
以上説明されたタイヤ2は、転がり抵抗(RR)を低減しうる構成を備えている。さらに、このタイヤ2の構成には、低転がり抵抗化に伴って生じうるロードノイズ(R/N)の増大、及び、ベルトエッジルース(BEL)の発生を抑制しうるような配慮がなされている。以下、説明される。
転がり抵抗の低減のためには、図1に示すトレッド面24における軸方向接地幅RWを小さくするのが好ましい。接地幅RWの減少によって接地面積が減少し、トレッドにおける路面から変形を受ける領域が少なくなるからである。この接地幅RWの縮小は、設計の効率化の観点から、タイヤサイズ毎に設定されるのが好ましい。このタイヤ2では、その呼び幅NWに対する接地幅RWの比(RW/NW)が、0.65以上0.72以下とされるのが好ましい。この比(RW/NW)が0.72を超えると、転がり抵抗が増大するおそれがある。一方、この比(RW/NW)が0.65を下回ると、トレッド面24の接地面積が小さくなりすぎ、耐摩耗性能及びブレーキ性能が悪化するおそれがある。ここでいうトレッド面24の接地幅RWとは、「荷重が、JATMA規格のロードインデックス91の最大荷重(6.03kN)の80%」、「内圧が230kPa」及び「キャンバー角が0°」という条件下で測定された、タイヤ2の接地面の軸方向長さをいう。
転がり抵抗の低減のために接地幅RWを小さくした上で、ベルト16の軸方向幅BWを大きくすることにより、ロードノイズ(R/N)が抑制されうる。耐ロードノイズ性能の低下が抑制されうる。ベルト16によるトレッド領域の拘束範囲が拡大することにより、振動吸収能力が向上するからである。このために、このタイヤ2では、上記軸方向接地幅RWに対するベルト16の軸方向幅BWの比(BW/RW)が、1.15以上とされている。ここでいうベルト幅BWは、図1に示されるように、幅の広い方の内側層38の軸方向幅である。符号BEは、内側層38の軸方向端を示す。
接地幅RWの縮小及びベルト幅BWの拡大により、換言すれば、上記比(BW/RW)を1.15以上とすることにより、転がり抵抗及びロードノイズの低下が期待できる。トレッドにおける路面からの変形領域が少なくなるからである。しかし、ベルト幅BWを拡大しすぎると、ベルトエッジルース(BEL)の発生が懸念される。ベルトエッジがタイヤ2の表面に近くなりすぎるからである。そこで、BELを抑制するために、ベルト幅BWの拡大に制限を加えるのが好ましい。かかる観点から、上記比(BW/RW)は、1.20以下とされるのが好ましい。
転がり抵抗を低減するためには、トレッド4の肉厚(トレッドゲージ)を薄くするのが有効である。トレッド4のボリュームが減少し、走行時のトレッドゴム内のエネルギーロスが減少するからである。かかる観点から、トレッドゲージは、10.0mm以下であるのが好ましい。しかし、トレッドゲージが薄すぎると、溝26の底から割れが生じるおそれがある。かかる観点から、トレッドゲージは、7.0mm以上であるのが好ましい。
トレッドゲージを薄くしたこと、及び、これに伴って溝26の深さが浅くなったことにより、耐ロードノイズ性能の低下が懸念される。しかし、前述のとおり、ベルト幅BWの拡大により、耐ロードノイズ性能の低下が抑制されうる。
ベルトコード42の好ましい材質は、スチールである。コード42として、複数本のスチール製フィラメントを撚り合わせたものが採用されうる。図3に示されるように、本実施形態では、撚り構成が1×2の単撚りのコード42が用いられている。
図3に示されるコード42を構成するフィラメント50の直径dは、0.25mm以下であるのが好ましい。フィラメント径dを0.25mm以下とすることにより、ベルト16のボリュームが減少する。トレッド領域の全肉厚(トータルゲージ)が縮小し、軽量化がなされる。この構成のコード42により、ベルト16の面外剛性が低下し、走行時のゴムの接地面内歪みが縮小し、転がり抵抗が低減する。また、この低剛性のコード42により、ベルトエッジルース(BEL)の発生が抑制され、耐久性が維持されうる。ベルト16が、そのエッジBE近傍においてトレッドゴムの動きに追随し易くなるからである。
低剛性のコード42の使用により、タイヤ製造時において、トレッドのステッチダウンが容易となる。ステッチダウンとは、タイヤ製造時において、ベルト素材の上にトレッド素材を載せた後、このトレッド素材の両端部をベルト素材に押し付けて接着する動作である。一方、ベルト16の強度の低下を防止するため、ひいては耐久性の低下を防止するために、フィラメント径dは、0.20mm以上であるのが好ましく、0.23mm以上であるのがより好ましい。
フィラメント径dの細径化によるコード42の径の細径化は、コード42の配設間隔の拡大を招く。これは、タイヤのプランジャー強度(プランジャーテストによって測定される強度)の低下の懸念を生じる。プランジャー強度の低下は、タイヤの耐久性の低下を招来する。このコード間隔の拡大を抑制してプランジャー強度の低下を防止するために、コード42の密度は、44エンズ/5cm以上とされるのが好ましい。44エンズ/5cm以上とすれば、さらに、ブレーカーパッケージ(ベルト16とカーカス14とのセット)の面内剛性の低下が抑制されるので、旋回時のコーナリングパワーが維持される。加えて、ロードノイズの低減にも効果を奏する。
一方、コード42の密度は、60エンズ/5cm以下とされるのが好ましい。これにより、コード間に十分にトッピングゴム44が進入してコード42同士の擦れが防止されうる。さらに、質量増大に伴う転がり抵抗の増大が防止されうる。かかる観点から、コード42の密度は、50エンズ/5cm以下とされるのがより好ましい。
コード42の強度を確保するために、フィラメント50の材料として、引っ張り強度が3000MPa以上の、高張力鋼(ハイテンサイル、スーパーハイテンサイル)、超高張力鋼(ウルトラテンサイル)を用いることが好ましい。このコード42を用いることにより、他の性能に悪影響を及ぼすことなく、タイヤ2のプランジャー強度が一層向上しうる。
ベルト16のトッピングゴム44の複素弾性率E*は、6.0MPa以上であるのが好ましい。トッピングゴム44にこのゴムを用いることにより、トッピングゴム44とコード42との剛性差が縮小し、耐BEL性能の向上が期待できる。
以上のとおり、転がり抵抗の低減、ロードノイズの低減、BELの抑制等にとって、好ましいフィラメント径dの範囲及び好ましいコード密度の範囲が説明された。本実施形態では、これらの好ましい範囲を考慮して、ベルト16のコード42の断面積(mm)とコード42の密度(エンズ/5cm)との積が、2.80(mm・エンズ/5cm)以上となるように構成されている。コード42の断面積Aは、A = 2×πd/4 なる式によって算出される。この積が2.80(mm・エンズ/5cm)以上であることにより、ベルト16の強度の低下が抑制され、タイヤ2のプランジャー強度の低下が抑制される。その結果、タイヤの耐久性の低下が防止されうる。さらに、ロードノイズの低減にも効果を奏する。かかる観点から、この積は、3.60(mm・エンズ/5cm)以上であるのが好ましい。
また、本実施形態では、コード42の断面積と密度との積が、5.00(mm・エンズ/5cm)以下となるように構成されている。かかる構成によれば、転がり抵抗の増大が抑制されるとともに、BELが抑制される。かかる観点から、この積は、4.90(mm・エンズ/5cm)以下であるのが好ましい。
このタイヤ2の製造においては、複数のゴム部材がアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ)が得られる。このローカバーが、図示しないモールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。そのキャビティ面に凸凹模様を有するモールドが用いられることにより、タイヤ2に凹凸模様が形成される。
本発明では、タイヤの各部材の寸法及び角度は、タイヤが正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤに空気が充填された状態で測定される。本明細書において正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1から3に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、195/65R15である。このタイヤの諸元、このタイヤのベルトコードの諸元は、ともに表1に示される通りである。この実施例1のタイヤに対し、後述する質量の測定、転がり抵抗値の測定、プランジャーテスト、ロードノイズの測定及びBELに関する耐久性能試験が実施された。その結果は、表1に示されるとおりである。
[実施例2、3、及び、比較例1−4]
接地幅RWに対するベルト幅BWの比(BW/RW)及びベルトコードの諸元を、表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2、3、及び、比較例1から4の各タイヤを得た。上記各測定の要領及び条件は、実施例1に対するのと同じである。
[タイヤの質量の測定]
タイヤの質量の測定が実施された。タイヤの質量は、比較例1を100とした指数値(質量指数)によって示されている。この質量指数が大きいほど、タイヤの質量が大きいことを表している。
[転がり抵抗値の測定]
転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件下で転がり抵抗値(RRC)が測定された。
使用リム:15×6JJ
内圧:230kPa
荷重:4.24kN
速度:80km/h
この結果が、比較例1を基準値100とした指数により、表1に示されている。数値が小さいほど好ましい。
[プランジャーテスト]
「JIS D4230」の規格に準拠したプランジャー破壊試験が行われ、破壊エネルギーが測定された。この結果が、比較例1を基準値100とした指数により、表1に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[耐ロードノイズ性能試験(静粛性)]
タイヤが15×6JJのリムに組み込まれ、このタイヤに内圧が230kPaとなるように空気が充填された。このタイヤが、排気量1800ccのエンジン及び電動モータによって前輪駆動されるハイブリッドの乗用車の全輪に装着された。ドライバーに、この乗用車でスムース路面を50km/hの速度で走行させた。運転席右耳許位置にて、1/3オクターブの250Hzバンドの騒音レベル(dB)が計測された。この結果が、比較例1を100とした指数値により、表1に示されている。数値が大きいほどロードノイズが小さく、良好である。
[耐BEL性能試験(耐久性)]
タイヤが正規リムに組み込まれ、このタイヤに空気を充填して内圧を250kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、8.15kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、100km/hの速度で、ドラムの上を20000km走行させた。走行後のBELの発生状況が確認され、記録された。この結果が、比較例1を基準100とした指数により、表1に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
Figure 0006457735
表1に示されるように、実施例の空気入りタイヤは、比較例の空気入りタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された空気入りタイヤは、種々の車両に装着されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ウィング
10・・・クリンチ
12・・・ビード
14・・・カーカス
16・・・ベルト
18・・・バンド
20・・・インナーライナー
22・・・チェーファー
24・・・トレッド面
26・・・溝
28・・・コア
30・・・エイペックス
32・・・カーカスプライ
34・・・主部
36・・・折り返し部
38・・・内側層
40・・・外側層
42・・・(ベルトの)コード
44・・・(ベルトの)トッピングゴム
46・・・(バンドの)コード
48・・・(バンドの)トッピングゴム
50・・・フィラメント
BW・・・ベルト幅
RW・・・接地幅

Claims (3)

  1. 半径方向外向きに凸な形状を呈するトレッドと、一対のサイドウォールと、一対のビードと、カーカスと、ベルトとを備えており、
    各サイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    各ビードが、上記サイドウォールよりも半径方向内側に位置しており、
    上記カーカスが、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    上記ベルトが、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスと積層されており、
    このタイヤの接地幅に対する上記ベルトの幅の比が1.15以上であり、
    上記ベルトが、並列された多数のコードを含んでおり、
    このベルトにおけるコードの密度とこのコードの断面積との積が、2.80mm・エンズ/5cm以上3.656mm・エンズ/5cm以下であり、
    上記コードが、複数本のフィラメントを撚り合わせたものからなり、
    各フィラメントの直径が0.20mm以上である、空気入りタイヤ。
  2. 記フィラメントの直径が、0.25mm以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記コードの密度が、44エンズ/5cm以上である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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