JP2011059252A - レーザ定着装置、画像形成装置、定着装置の設計方法 - Google Patents

レーザ定着装置、画像形成装置、定着装置の設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ方式の定着装置においてボイドの発生を抑制する。
【解決手段】用紙搬送装置15bと複数のレーザ光源を列状に並べてなるレーザアレイ15aとを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙P上のトナーT1に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるものである。前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲15cの用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、tn≧0.259・mt1.5139が成立するように、前記照射範囲長および前記用紙搬送速度を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、用紙上に転写されたトナー像にレーザ光を照射することによって当該トナー像を用紙に熱定着させる定着装置に関する。
従来、複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置には、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラおよび加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方あるいはいずれか一方の内部に配置されたハロゲンヒータによりローラ対を所定の温度に加熱するようになっている。そして、用紙が両ローラのニップ部(接触部)を通過し、両ローラに用紙が圧接され加熱されることで用紙上のトナー像が用紙に定着するようになっている。
しかし、熱ローラ定着方式の定着装置においては、定着ローラや加圧ローラを定着可能な温度に昇温させるためのウォームアップ時間が長いため、待機時においても定着ローラや加圧ローラを予熱しておく必要があり、消費電力が増大するといった問題があった。
この問題を解決するために、下記の特許文献1および2に示すように、用紙上に形成された未定着トナー像にレーザビームを照射することによって、トナー像を溶融して定着を行うレーザ方式の定着装置が提案されている。また、特許文献3には、用紙上のトナー画像が形成された部分にのみ選択的にレーザを照射するように設定した定着装置が提案されている。特許文献4には、用紙搬送方向の下流側領域と用紙搬送方向の上流側領域とにレーザ光を照射し、上流側領域にてトナーに与えられる熱量を下流側領域にてトナーに与えられる熱量よりも多くする定着装置が提案されている。
特許第3016685号(2000年3月6日発行) 特開2005−70536号(2005年3月17日公開) 特開平2−221984号(1990年9月4日公開) 特開2008−89828号(2008年04月17日公開)
レーザ方式の定着装置においては、用紙上のトナー層の表面側からレーザ照射が行われるため、加熱温度は、トナー層の表面で最も高くなり、表面から界面(用紙とトナー層との境界面)に近づくにつれて下がり、前記界面では最も低くなる。それゆえ、レーザ照射条件(レーザ光のエネルギー密度,レーザアレイの総出力値)は、前記界面が少なくともトナーの融点温度になるような条件に設定される。また、前記のレーザ照射条件は、照射範囲通過時間(用紙上の任意の点がレーザ照射範囲を通過するのに要する時間)に応じた値に設定される。
ところで、本願発明者が鋭意検討を行った結果、レーザ定着装置においては、前記照射範囲通過時間が短く設定されるほど、用紙への伝熱に起因するエネルギー損失が少なくなるためエネルギー効率的に有利となるものの、トナー層の表面の温度(表面温度)が高くなり、前記表面温度と界面温度(前記界面の温度)との差が大きくなることがわかった。さらに、照射範囲通過時間が極めて短いと、用紙上のトナー付着量によっては前記表面温度が爆発的に上昇し、表面温度が高くなり過ぎてトナーの凝集や昇華が生じることがわかった。その結果、用紙上のトナー像においてボイド(白抜け)が発生し、画像劣化の問題が生じる。
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、レーザ方式の定着装置において、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制することを目的としている。
前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
tn≧0.259・mt1.5139
(但しmt≦1.5である)
を満たすことを特徴とする。
以上のように、tn≧0.259・mt1.5139の関係が満たされるようにレーザ定着装置を設計すればトナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制できるという効果を奏する。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置の多色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記画像形成装置の単色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間であって多色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとし、単色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとする場合、
tn≧0.259・mt 1.5139
tn≧0.259・mt 1.5139
(但し、mt≦1.5、mt<mt
を満たし、且つtn<tnを満たすことを特徴とする。
以上のように、多色画像形成時はtn≧0.259・mt 1.5139の関係が満たされ、単色画像形成時はtn≧0.259・mt 1.5139の関係が満たされるようにレーザ定着装置を設計すれば、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制できるという効果を奏する。さらに、以上の構成によれば、tnよりもtnを小さくしているので、単色画像形成時の印字速度を多色画像形成時の印字速度よりも速く設定でき、単色画像の生産性を向上することができるという効果を奏する。
なお、前記の多色画像とは、2色以上のトナーを用いて形成される画像(例えばフルカラー画像)を意味し、単色画像とは、1色のトナーを用いて形成される画像(例えばモノクロ画像)を意味する。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
tn≧0.6407mt+0.1459
(但しmt≦1.5である)
を満たすことを特徴とする。
以上のように、tn≧0.6407mt+0.1459の関係が満たされるレーザ定着装置は、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制できるという効果を奏する。また、tn≧0.6407mt+0.1459の関係が満たされるレーザ定着装置によれば、定着処理中にトラブルが起きて用紙搬送が急停止した場合であっても用紙の発火を防止することができるという効果を奏する。
前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置の多色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記画像形成装置の単色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間であって多色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとし、単色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとする場合、
tn≧0.6407mt+0.1459
tn≧0.6407mt+0.1459
(但し、mt≦1.5であり、mt<mtである)
を満たし、且つtn<tnを満たすことを特徴とする。
以上のように、多色画像形成時はtn≧0.6407mt+0.1459の関係が満たされ、単色画像形成時はtn≧0.6407mt+0.1459の関係が満たされるように定着装置を設計すれば、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制でき、且つ定着処理中にトラブルが起きて用紙搬送が急停止した場合であっても用紙の発火を防止することができる。さらに、以上の構成によれば、tnよりもtnを小さくしているので、単色画像形成時の印字速度を多色画像形成時の印字速度よりも速く設定でき、単色画像の生産性を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明のレーザ定着装置は、前記構成に加えて、前記レーザ光源が、多色画像形成時と単色画像形成時とで前記照射範囲長が一定になるように前記レーザ光を照射するようになっており、前記単色画像形成時の用紙搬送速度が前記カラー画像形成時の用紙搬送速度よりも速くなるように前記搬送装置を制御することによって、tnをtnよりも短くする搬送制御手段を有する構成であってもよい。
さらに、本発明のレーザ定着装置は、前記構成に加えて、多色画像形成時と単色画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように前記搬送装置を制御する搬送制御手段と、前記レーザアレイ部から射出されるレーザ光が集光光学系を通過せずに前記用紙に導かれるようになっている第1光路と、前記レーザアレイ部から射出されるレーザ光が集光光学系を通過して前記用紙に導かれるようになっている第2光路とを切り替える光路切り替え手段とを有し、第2光路を経由したレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長は、第1光路を経由したレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長よりも短くなっており、前記光路切り替え手段は、多色画像形成時において前記第1光路を選択して単色画像形成時において前記第2光路を選択することによって、tnをtnよりも短くするようになっている構成であってもよい。
また、本発明のレーザ定着装置は、前記構成に加えて、多色画像形成時と単色画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように前記搬送装置を制御する搬送制御手段を有し、前記レーザアレイ部は、前記搬送の方向に直交する方向に並べられた複数のレーザ光源と、このレーザ光源から射出されるレーザ光を前記用紙に集光する集光光学系とを含む第1レーザアレイ装置と、前記搬送の方向に直交する方向に並べられた複数のレーザ光源を有し、このレーザ光源から放たれるレーザ光を、集光光学系を介さずに前記用紙に照射するようになっている第2レーザアレイ装置とを有し、第1レーザアレイ装置のレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長は、第2レーザアレイ装置のレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長よりも短くなっており、多色画像形成時は前記第2レーザアレイ装置を駆動して単色画像形成時は前記第1レーザアレイを駆動することによって、tnをtnよりも短くするようになっているアレイ制御手段を備えている構成であってもよい。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置の設計方法において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
tn≧0.259・mt1.5139
(但しmt≦1.5である)
を満たすように前記照射範囲長および前記用紙搬送速度を設定することを特徴とする。
さらに、前記の課題を解決するために、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置の設計方法において、前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
tn≧0.6407mt+0.1459
(但しmt≦1.5である)
を満たすように前記照射範囲長および前記用紙搬送速度を設定することを特徴とする。
なお、レーザ定着装置は画像形成装置に設けられるものである。この画像形成装置としては、複合機、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等が挙げられる。
本発明によれば、tn≧0.259・mt1.5139の関係が満たされるようにレーザ定着装置が設計されるため、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制できるという効果を奏する。
本実施形態の定着装置を有する画像形成装置の全体の構成を模式的に示した図である。 本実施形態の定着装置の構成を示す説明図である。 図2の定着装置が備えるレーザアレイを模式的に示す正面図である。 図3のレーザアレイを模式的に示す側面図である。 図2の定着装置が備えるハードウェアを示すブロック図である。 レーザ方式による定着処理のモデル図である。 照射範囲通過時間に対する必要エネルギー密度および必要総出力を示したグラフであって、(a)はトナー付着量が0.4mg/cmである場合のグラフであり、(b)はトナー付着量が0.7mg/cmである場合のグラフであり、(c)はトナー付着量が1.0mg/cmである場合のグラフであり、(d)はトナー付着量が1.3mg/cmである場合のグラフである。 照射範囲通過時間とトナー表面温度との関係を示したグラフであり、(a)はトナー付着量が0.4mg/cmである場合のグラフであり、(b)はトナー付着量が0.7mg/cmである場合のグラフであり、(c)はトナー付着量が1.0mg/cmである場合のグラフであり、(d)はトナー付着量が1.3mg/cmである場合のグラフである。 トナー表面温度が400℃になるような照射範囲通過時間とトナー付着量との関係を示した関数Aのグラフである。 照射範囲通過時間と用紙搬送停止直後の用紙温度との関係をトナー付着量別に示したグラフである。 用紙搬送停止直後の用紙温度が300℃になるような照射範囲通過時間とトナー付着量との関係を示した関数Bのグラフである。 本実施形態の定着装置の第2変形例を示す図である。 本実施形態の定着装置の第1変形例を示す図である。
[画像形成装置の構成]
以下、本発明の実施の形態について、図に基づいて説明する。図1は、本実施形態の定着装置を有する画像形成装置の全体の構成を模式的に示した図である。
画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタであり、ネットワーク上の端末装置から送信される画像データ等に基づいて、所定の用紙に対して多色または単色の画像を形成する。なお、画像形成装置100は複合機または複写機に設けられるプリンタであってもよい。
画像形成装置100は、図1に示すように、光学系ユニットE、可視像形成ユニットpa,pb,pc,pd、中間転写ベルト11、2次転写ユニット14、定着装置(定着ユニット)15、内部給紙ユニット16および手差し給紙ユニット17を備えている。
図1に示すように、可視像形成ユニットpaは感光体ドラム101aを有し、可視像形成ユニットpbは感光体ドラム101bを有し、可視像形成ユニットpcは感光体ドラム101cを有し、可視像形成ユニットpbは感光体ドラム101dを有するものである。
光学系ユニットEは、レーザ光源から射出される光が4組の可視像形成ユニットpa,pb,pc,pdの感光体ドラムを露光するように設計されている。詳しくは、光学系ユニットEは、メモリから読出した画像データ、または外部の装置から転送されてきた画像データに応じてレーザ光を出射するレーザ光源、レーザ光を偏向するポリゴンミラー、偏向されたレーザ光を補正するf−θレンズなどから構成されている。そして、入力画像データに応じて、帯電された感光体ドラム101a,101b,101c,101dを露光することにより、その表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
可視像形成ユニットpaは、感光体ドラム101aの他、感光体ドラム101aの周囲に配置される現像ユニット102a、帯電ユニット103a、クリーニングユニット104aおよび1次転写ユニット13aを有する。現像ユニット102aにはブラック(B)のトナーが収容されている。
帯電ユニット103aは、感光体ドラム101aの表面を帯電するものである。帯電ユニット103aとしては、感光体ドラム101aの表面を一様に、またオゾンを極力発生させることなく帯電するために、ローラ方式のものが採用される。現像ユニット(現像装置)102aは、光学系ユニットEからの照射光によって感光体ドラム101の表面に形成された静電潜像に対しトナーを供給してトナー像を形成するためのものである。1次転写ユニット13aは、中間転写ベルト11を介して感光体ドラム101aを押圧するように配置されており、感光体ドラム101aの表面のトナー像を中間転写ベルト11に転写するための転写装置である。クリーニングユニット104aは、トナー像を転写した後の感光体ドラム101aの表面に残存しているトナーを除去するためのものである。
他の3組の可視像形成ユニットpb,pc,pdは、可視像形成ユニットpaと同様の構成であるため、以下では可視像形成ユニットpb,pc,pdの各構成部材の説明を省略する。但し、各可視像形成ユニットの現像ユニット102b,102c,102dには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナーが収容されている。
中間転写ベルト11は、用紙搬送方向に沿って並設された可視像形成ユニットpa,pb,pc,pdに沿って、テンションローラ11a,11bにより撓むことなく配置されている。中間転写ベルト11において、テンションローラ11b側には廃トナーボックス12が当接配置され、テンションローラ11a側には2次転写ユニット14が当接配置されている。
2次転写ユニット14は、中間転写ベルト11に一時的に転写されたトナー像を用紙に転写するためのものである。
定着装置15は、用紙上の未定着トナー画像にレーザ光を照射して該未定着トナー画像を溶融して用紙上に定着させるレーザアレイ15aと、用紙を搬送する用紙搬送装置15bとを備え、レーザ光によりトナー像を用紙に定着するものである。この定着装置15は、2次転写ユニット14の用紙搬送方向下流側に配置されている。
光学系ユニットEの下方には、内部給紙ユニット16が設けられ、装置本体の外側の側面には手差し給紙ユニット17が設けられている。画像形成装置100の上部には排紙トレイ18が設けられている。この排紙トレイ18は、印刷済みの用紙をフェイスダウンで載置するためのものである。
また、画像形成装置100には、内部給紙ユニット16の用紙および手差し給紙ユニット17の用紙を2次転写ユニット14や定着装置15を経由させて排紙トレイ18に案内するための用紙搬送路Sが設けられている。
用紙搬送路Sには、給紙ローラ16a・17a、レジストローラ19、2次転写ユニット14、定着装置15、搬送ローラr等が配置されている。
搬送ローラrは、用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。給紙ローラ16aは、内部給紙ユニット16の端部に備えられ、内部給紙ユニット16から用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。給紙ローラ17aは、手差し給紙ユニット17の近傍に備えられ、手差し給紙ユニット17から用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。
レジストローラ19は、用紙搬送路Sにて搬送されている用紙を一旦保持し、中間転写ベルト11上のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで用紙を2次転写ユニット14の転写部に搬送するものである。
つぎに、用紙搬送について説明する。画像形成装置100には、図1に示すように、上述したように予め用紙を収納する内部給紙ユニット16および少数枚の印字を行う場合等に使用される手差し給紙ユニット17が配置されている。これら両ユニットには各々給紙ローラ16a,17aが配置され、これら給紙ローラ16a,17aによって用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに供給するようになっている。
片面印字の場合、内部給紙ユニット16から搬送される用紙は、用紙搬送路S中の搬送ローラrによってレジストローラ19まで搬送され、レジストローラ19により用紙の先端と中間転写ベルト11上の積層されたトナー像の先端とが整合するタイミングで2次転写ユニット14の転写部に搬送される。転写部では中間転写ベルト11に形成されたトナー像が用紙上に転写され、このトナー像は定着装置15にて用紙上に定着される。その後、用紙は排紙ローラ18aから排紙トレイ18上に排出される。
また、手差し給紙ユニット17から搬送される用紙は、複数の搬送ローラrによってレジストローラ19まで搬送される。それ以降の用紙搬送動作は、上述した内部給紙ユニット16から供給される用紙と同様の経過を経て排紙トレイ18に排出される。
一方、両面印字の場合、上記のようにして片面印字が終了して定着装置15を通過した用紙が排紙ローラ18aに搬送され、用紙の後端が排紙ローラ18aにてチャックされる。その後、用紙は、排紙ローラ18aが逆回転することによって反転搬送路S´に導かれ、再びレジストローラ19を経て裏面印字が行われた後に、排紙トレイ18に排出される。
つぎに、画像形成装置100における画像形成処理について説明する。可視像形成ユニットpaでは、感光体ドラム101aの表面が帯電ユニット103aにより一様に帯電された後、光学系ユニットEにより感光体ドラム101a表面に静電潜像が形成される。その後、現像ユニット102aによって感光体ドラム101a上の静電潜像を現像してトナー像を形成する。感光体ドラム101a上で顕像化されたトナー像は、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された1次転写ユニット13aにより中間転写ベルト11上に転写される。なお、他の3組の可視像形成ユニットpb,pc,pdにおいても、可視像形成ユニットpaと同様に画像形成が行われ、トナー画像が順次中間転写ベルト11上で重ねられるようになっている。
そして、中間転写ベルト11上に形成されたトナー画像は、トナー画像とは逆極性のバイアス電圧が印加された2次転写ユニット14によって用紙に転写される。トナー画像が転写された用紙は、定着装置15に搬送され、定着装置15においてレーザ照射により未定着トナー像が加熱されて用紙上に融着された後、排紙ローラ18aにより外部の排紙トレイ18上に排出される。
[定着装置の構成]
つぎに、本実施形態の定着装置(レーザ定着装置)15の構成について図面を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態の定着装置の構成を示す説明図であり、図3は、図2の定着装置が備えるレーザアレイを模式的に示す正面図であり、図4は、図3のレーザアレイを模式的に示す側面図である。また、図5は、本実施形態の定着装置が備えるハードウェアを示すブロック図である。
定着装置15は、図2に示すように、レーザアレイ15aと、用紙搬送装置15bとを備えている。また、定着装置15は、図5に示すように、レーザアレイ15aおよび用紙搬送装置15bに接続されている制御装置15eを有している。制御装置15eは、レーザアレイ15aの動作および用紙搬送装置15bの動作を制御するものである。
定着装置15においては、図2に示すように、用紙搬送装置15bが用紙Pを搬送し、レーザアレイ15aが、搬送されている用紙Pに向けてレーザ光を照射するようになっている。そして、図2に示すように、用紙Pの表面のうちレーザ光が当たっている領域(スポット)を照射範囲15cとすると、照射範囲15cにおいて用紙Pの表面のトナーにレーザ光が当たることで当該トナーが熱溶融し、これによりトナーが用紙Pに定着する。なお、図2において、符号T1は未定着トナー、T2は定着したトナーを示すものである。
つぎに、用紙搬送装置15bについて説明する。用紙搬送装置15bは、図2に示すように、搬送ベルト15b1、駆動ローラ15b2、従動ローラ15b3、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、分離爪15b7、駆動モータ(図示省略)を備えている。
搬送ベルト15b1は、ベルト厚75(μm)、体積抵抗率1.0×1016(Ω・cm)のポリイミド樹脂からなる無端状のベルト部材であり、駆動ローラ15b2および従動ローラ15b3に張架されている。
駆動ローラ15b2は、制御装置15eが駆動モータを駆動することで、所定の回転速度で回転するようになっている。すなわち、搬送ベルト15b1は、駆動ローラ15b2の回転によりT方向に所定の用紙搬送速度Vp(mm/sec)で搬送される。また、搬送ベルト15b1の周囲には、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、分離爪15b7が設けられている。
このように構成された用紙搬送装置15bにおいて、2次転写ユニット14から搬送されてきた用紙Pは、搬送ベルト15b1の表面における、従動ローラ15b3と吸着チャージャー15b4との間の領域に送り込まれる。
従動ローラ15b3は導電性材料で構成されて接地されている。搬送ベルト15b1の表面のうち、従動ローラ15b3に対向する位置において、吸着チャージャー15b4によって用紙に電荷を与えることにより、用紙Pと搬送ベルト15b1とが誘電分極を起こす。これにより、用紙Pは搬送ベルト15b1の表面に静電吸着される。
駆動ローラ15b2の駆動によって搬送ベルト15b1はT方向に動いており、これにより、搬送ベルト15b1の表面に吸着される用紙Pはレーザ光が照射されている領域に搬送されるようになっている。
レーザアレイ15aは、用紙Pに向けてレーザ光を射出する。この点について、以下詳細に説明する。
図5に示すように、レーザアレイ15aを制御する制御装置15eは、画像処理部70に接続されている。この画像処理部70は、外部から入力した画像データに対して画像処理を施し、画像処理の施された画像データに基づいて露光系ユニットEを制御し、前記画像データに応じた潜像を感光体ドラムに形成するものである。つまり、前記画像データは用紙P上のトナー像の形成されている箇所を示したデータであるともいえる。
制御装置15eは、画像処理部70から前記画像データを入力する。そして、制御装置15eは、用紙Pのトナー像の形成されている箇所に選択的にレーザ光が当てられるように、画像データに基づいてレーザアレイ15aに含まれる各光源(半導体レーザ素子)のオンとオフとを制御する。これにより、用紙Pにおいてトナー像の形成されている箇所には必ずレーザ光が当てられ、用紙Pにおいてトナー像の形成されていない箇所にはレーザ光の照射されない範囲が生じることになる。そして、レーザ光が当てられたトナー像は加熱溶融して用紙Pに定着する。
トナー像の定着が行われた後、用紙Pは、搬送ベルト15b1に静電吸着された状態で、分離チャージャー15b5と駆動ローラ15b2との間に搬送される。駆動ローラ15b2は導電性材料で構成され接地されている。分離チャージャー15b5は、搬送ベルト15b1に載せられている用紙Pの表面を除電するものである。この除電によって、搬送ベルト15b1と用紙Pとの間の静電吸着力が弱められる。
静電吸着力が弱められた後の用紙Pは、駆動ローラ15b2に沿って大きな曲率で回動することにより、その先端が搬送ベルト15b1から浮き上がる。さらに、用紙Pは、分離爪15b7により搬送ベルト15b1から完全に分離するようになっている。用紙Pが剥離された後の搬送ベルト15b1は、除電チャージャー15b6により表面および裏面が除電された後、再び用紙Pの吸着位置へ移動する。
つぎに、レーザアレイ15aについてより詳細に説明する。レーザアレイ15aは、用紙P上の未定着トナー像にレーザ光を照射し、トナーを用紙に定着させるものである。
レーザアレイ15aは、図3および図4に示すように、セラミック基板15a6とシリコン基板15a3とを有する構成である。セラミック基板15a6には表面電極15a5が形成されている。シリコン基板15a3には、モニタ用フォトダイオード15a2およびドライバ回路(不図示)がモノリシックに形成されている。そして、表面電極15a5とシリコン基板15a3とがボンディングワイヤ15a4によって電気的に接続されている。また、シリコン基板15a3には、光源である半導体レーザ素子(チップ)15a1がマウントされており、半導体レーザ素子15a1とシリコン基板15a3との間が電気的に接続されている。
また、レーザアレイ15aは、シリコン基板15a3を複数個(1000個)有している。したがって、図3に示すように、レーザアレイ15aは、1000個の半導体レーザ素子15a1を有していることになる。そして、半導体レーザ素子15a1は、所定方向(用紙搬送方向に直交する方向且つ用紙面に対して平行な方向)に沿って一列に配置している。
つまり、レーザアレイ15aは、1000個の半導体レーザ素子15a1を列状に配列したレーザヘッドである。なお、図3に示すように、配列ピッチkが0.3(mm)になるように各半導体レーザ素子15a1は配置される。また、半導体レーザ素子15a1としては波長780(nm)のものが用いられる。
さらに、図3,図4に示すように、セラミック基板15a6はヒートシンク15a9に取り付けられている。ヒートシンク15a9は、アルミニウム合金製でベースサイズが30(mm)×30(mm)、高さ20(mm)、熱抵抗1.6(℃/W)の放熱板((株)アルファ社製:UB30−20B)を計10個一列に並べたもの(トータルの熱抵抗0.16(℃/W))である。
また、図4に示すように、セラミック基板15a6には、レーザアレイ15aの温度を測定するための温度センサ(サーミスタ)15a10が取り付けられている。温度センサ15a10は、用紙Pの中央が通過する地点に対向するように配置されている。そして、温度センサ15a10の出力(温度データ)は前記ドライバ回路に入力するようになっている。
以上の構成において、シリコン基板15a3に設けられているドライバ回路(不図示)は半導体レーザ素子15a1を駆動するための回路である。そして、図5の制御装置15eが、画像データに基づいてドライバ回路を制御することによって半導体レーザ素子15a1を駆動する。これにより、用紙P上の未定着トナー像に対して半導体レーザ素子15a1からのレーザ光が照射するようになっている。
また、前記のドライバ回路は、フォトダイオード15a2から送られてくる信号に基づいて半導体レーザ素子15a1への印加電圧を補正し、さらに、温度センサ15a10の出力に応じて半導体レーザ素子15a1に印加する電圧を補正するようになっている。
[実施例1]
レーザ方式の定着装置においては、照射範囲通過時間(用紙上の任意の点が照射範囲15cを通過するのに要する時間)が短くなるほど、用紙への伝熱に起因するエネルギー損失が少なくなるためエネルギー効率的に有利となるものの、トナー層の表面温度が高くなり、前記表面温度と界面温度(用紙とトナー層との界面の温度)との差が大きくなる。そして、照射範囲通過時間が極めて短いと、用紙上のトナー付着量によっては、トナー層の表面温度が爆発的に上昇してトナーの凝集や昇華が生じ、その結果、用紙上のトナーからなる画像においてボイド(白抜け)が発生し、画像劣化が生じることがある。それゆえ、レーザ方式を用いた定着装置では、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制することが課題とされている。
この課題に対し、本願発明者は、鋭意工夫の結果、下記の式1を満たすようにレーザ定着装置の用紙搬送速度Vpおよび照射範囲長Dを設定すれば、トナー層の表面温度が高過ぎることに起因するボイドの発生を抑制できるという知見を得た。
tn≧0.259・mt1.5139・・・式1
mt(mg/cm)は、用紙P上の単位面積当たりのトナー付着量であって、画像形成装置100における最大トナー付着量を意味する。mt≦1.5である事が条件となる。なお、画像形成装置100はカラープリンタであり、前記のmtはカラー画像形成時の最大トナー付着量に設定される。
tn(msec)は、前記の照射範囲通過時間に相当する値であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。
照射範囲長D(μm)は、照射範囲15c(用紙Pの表面のうちレーザ光が当たっている領域)の用紙搬送方向の長さである。
用紙搬送速度Vp(mm/sec)は用紙搬送装置15bによる用紙搬送速度である。
つぎに、式1を導出するまでのプロセスと、式1によって前記の課題を解決できる理由とを説明する。
まず、本願発明者は、図6に示すレーザ方式の定着処理のモデル図に基づき、定着処理における一次元の伝熱シミュレーションを行った。この伝熱シミュレーションにおいては、用紙P上の単位面積当たりのトナー付着量が0.4mg/cm,0.7mg/cm,1.0mg/cm,1.3mg/cmの各々の場合について、照射範囲通過時間に対する必要エネルギー密度と、照射範囲通過時間に対する必要総出力とを求めた。この結果を図7(a)〜図7(d)に示す。
必要エネルギー密度は、定着処理を行う上で必要最小限となるエネルギー密度であり、用紙Pとトナー層との界面の温度をトナーの融点温度にするために必要なエネルギー密度の最低限の値である。また、エネルギー密度とは照射範囲15cにおけるレーザ光のエネルギー密度である。
必要総出力は、定着処理を行う上で必要最小限となるエネルギー量であり、用紙Pとトナー層との界面の温度を融点温度にするために必要になる総出力の最低限の値である。また、総出力とはレーザアレイ15aに搭載されている全ての半導体レーザ素子15a1…の出力値の総計である(例えば、出力値が200mWの半導体レーザ素子を1000個搭載したレーザアレイのトータル出力は200Wになる)。
なお、上記の融点温度とは、一般的に市販されているトナーであれば必ず融解させる事のできる温度を意味し、ここでは118℃に設定される。但し、上記の融点温度は、118℃に限定されるものではなく、使用するトナーの融点温度に応じて任意に変更可能である。
図7(a)〜図7(d)に示される結果を考察すると、単位面積当たりのトナー付着量(以下では単に「トナー付着量」と称す)が増加するほど必要エネルギー密度および必要総出力が大きくなり、照射範囲通過時間が増加するほど必要エネルギー密度および必要総出力が大きくなることがわかる。
つぎに、トナー付着量が0.4mg/cm,0.7mg/cm,1.0mg/cm,1.3mg/cmの各々の場合について、照射範囲通過時間と、その照射範囲通過時間に対応する必要エネルギー密度および必要総出力(図7参照)で定着処理を行った時のトナー表面温度との関係を算出した。この算出結果を図8(a)〜図8(d)に示す。
但し、図8(a)〜図8(d)では、定着処理を行った時の照射範囲通過時間とトナー表面温度との関係のみを示し、定着処理を行った時の必要エネルギー密度および必要総出力については省略している。例えば、図8(a)の参照符aのプロットは、図7(a)の参照符a´のプロットの必要エネルギー密度と参照符a´´のプロットの必要総出力とで定着処理を行った場合の表面温度を示す。また、例えば、図8(a)の参照符bのプロットは、図7(a)の参照符b´のプロットの必要エネルギー密度と参照符b´´のプロットの必要総出力とで定着処理を行った場合の表面温度を示す。
なお、トナー表面温度とは、用紙P上に形成されているトナー層の表面(図6参照)の温度を意味する。言い換えると、トナー表面温度とは、トナー層においてレーザ光が照射される側の面の温度を意味する。
図8(a)〜図8(d)に示される結果を考察すると、照射範囲通過時間を短く設定するほどトナー表面温度が上がり、照射範囲通過時間を長く設定するほどトナー表面温度が下がることがわかる。図8からすれば、照射範囲通過時間を長く設定するとトナー表面温度を200℃程度にまで抑制できるものの、照射範囲通過時間を極めて短く設定するとトナー表面温度が400℃を超えてしまい、場合によっては600℃に到達することがわかる。
ここで、一般的に使用されているトナー(スチレンアクリル樹脂,ポリエステル樹脂等をバインダ樹脂としたトナー)は、その種類やメーカに拘わらず400℃以下であれば昇華しないが、400℃超の温度で昇華してしまう。それゆえ、トナー表面温度が400℃を超えてしまうと、トナーの昇華が生じ、その結果、用紙上のトナーからなる画像においてボイド(白抜け)が発生し、画像劣化の問題が生じることがある。
そこで、本願の発明者は、図8(a)〜図8(d)に示される結果から、トナー表面温度が400℃になるような照射範囲通過時間とトナー付着量との関係を求めた。この点について以下具体的に説明する。
図8の結果からすると、トナー表面温度が400℃になるような照射範囲通過時間とトナー付着量との関係は表1のようになる。そして、図8および表1からすれば、トナー付着量が0.4mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.067msec以上にし、トナー付着量が0.7mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.142msec以上にし、トナー付着量が1mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.262msec以上にし、トナー付着量が1.3mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.393msec以上にすれば、トナー表面温度を400℃以下に抑制でき、トナー表面温度が高温になり過ぎる事に起因して生じるボイドを抑制することができることがわかる。
Figure 2011059252
そこで、回帰分析によって、表1に示されるトナー付着量と照射範囲通過時間との関係を示した関数Aを求め、関数Aから式1を導いた。なお、関数Aを図9に示す。
照射範囲通過時間=0.259・(トナー付着量)1.5139・・・関数A
tn≧0.259・mt1.5139・・・式1
以上の検討の結果、以上の式1の条件が満たされるように定着装置15の用紙搬送速度Vpおよび照射範囲長D(スポット径)を設定すると、トナー表面温度を400℃未満に抑制できることになり、ボイドの発生を抑制できることになる。なお、レーザアレイ15aの総出力は、tnとmtとの組み合わせに対応する必要総出力(図7参照)以上の値に設定され、ここでは当該必要総出力に設定される。また、レーザ光のエネルギー密度はtnとmtとの組み合わせに対応する必要エネルギー密度(図7参照)以上の値に設定され、ここでは必要エネルギー密度に設定される。
また、光源から照射されるレーザ光を集光光学系で用紙上に集光するレーザ定着装置では、スポット径は20μm〜40μm程度になる。これに対し、式1の条件を満足するようなtnを設定する場合、スポット径は40μmを超えてしまう場合がある。例えば最大トナー付着量が1mg/cmであってカラーモードの用紙搬送速度が180mm/secの画像形成装置において、式1の条件を充分に満足させるためにtnを0.4msecに設定する場合、スポット径を72μmにする必要がある。
そこで、式1を満足させるためにスポット径を40μm以上にしなければならないような場合、集光光学系を設置せずに、光源から射出されるレーザ光を直接トナー層に当てるようにすればよい。これにより、スポット径を40μmよりも長くすることができ、式1を満足するような定着条件の設定が容易になる。それゆえ、本実施形態の定着装置15では、図2〜図4に示すように、集光光学系を設置せずに、半導体レーザ素子15a1から出射するレーザ光を用紙Pに直接当てるようにしている。また、図2〜図4の定着装置15のように集光光学系を設置しない場合、集光光学系によるエネルギー損失(約20%)をなくすことができるため、消費電力の削減というメリットを有する。
[実施例2]
複数の半導体レーザ素子をアレイ状に配置したレーザアレイを備える定着装置においては、トラブル(例えばジャム)によって用紙搬送が急停止した場合、用紙の同一箇所に対してレーザが当たり続けて用紙の発火が生じる危険がある。それゆえ、当該定着装置においては、トラブルによって用紙搬送が急停止した場合、用紙搬送の停止と略同時にレーザ光の射出も停止して用紙の発火を防ぐようになっている。しかし、用紙搬送の停止と略同時にレーザ光の射出を停止したとしても、搬送時の照射範囲通過時間(用紙上の任意の点が照射範囲15cを通過するのに要する時間)が短いほど搬送停止直後の用紙温度が高くなるため、照射範囲通過時間によっては搬送停止直後の用紙温度が用紙発火温度以上になってしまうことがある。そして、用紙温度が用紙発火温度以上になると、用紙が燃えてしまう。それゆえ、レーザ方式を用いた定着装置では、トラブルによって用紙搬送が急停止した場合であっても用紙の発火が起こらないようにすることが課題とされている。
この課題に対し、本願発明者は、鋭意工夫の結果、下記の式2を満たすようにレーザ定着装置の用紙搬送速度Vpおよび照射範囲長Dを設定すれば、トラブルによって用紙搬送が急停止した場合であっても用紙の発火を防止できるという知見を得た。
tn≧0.6407・mt+0.1459・・・式2
mt(mg/cm)は、用紙P上の単位面積当たりのトナー付着量であって、画像形成装置100における最大トナー付着量を意味する。mt≦1.5である事が条件となる。なお、画像形成装置100はカラープリンタであり、前記のmtはカラー画像形成時の最大トナー付着量に設定される。
tn(msec)は、前記の照射範囲通過時間に相当する値であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。
つぎに、式2を導出するまでのプロセスと、式2によって前記の課題を解決できる理由とを説明する。
まず、本願発明者は、トナー付着量が0.4mg/cm,0.7mg/cm,1.0mg/cm,1.3mg/cmの各々の場合について、照射範囲通過時間と、その照射範囲通過時間に対応する必要エネルギー密度および必要総出力(図7参照)で定着処理を行って用紙搬送を急停止させた直後の用紙温度との関係を求めた。この結果を図10に示す。
図10において、関数aは、トナー付着量が1.3mg/cmである場合の照射範囲通過時間と用紙温度との関係を示しており、用紙温度をyとして照射範囲通過時間をxとするとy=270.87×x-0.4776となる。関数bは、トナー付着量が1.0mg/cmである場合の照射範囲通過時間と用紙温度との関係を示しており、y=296.39×x-0.4868となる。関数cは、トナー付着量が0.7mg/cmである場合の照射範囲通過時間と用紙温度との関係を示しており、y=230.9×x-0.4589である。関数dは、トナー付着量が0.4mg/cmである場合の照射範囲通過時間と用紙温度との関係を示しており、y=202.83×x-0.4453である。
ここで、電子写真方式のプリンタにおいて一般的に使用されている用紙であればその種類やメーカに拘わらず300℃以下であれば発火しない(つまり、一般的に使用される用紙の発火点は必ず300℃を超える値である)。例えば、下記の用紙1〜用紙3に対して発火試験を行ったところ、いずれの用紙も300℃では発火しなかった。
用紙1:アスクル社製マルチペーパー スーパーホワイト
用紙2:シャープドキュメントシステム社製 SJペーパー(PP116JA4)
用紙3:シャープドキュメントシステム社製 フルカラー用紙(PP106A4C)
そして、用紙が発火しない温度を安全温度として、さらに安全温度の上限値を300℃と規定した場合、用紙温度が安全温度の上限値となるような照射範囲通過時間とトナー付着量との関係を図10のグラフから導くと表2のようになる。
Figure 2011059252
図10および表2からすれば、トナー付着量が0.4mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.415msec以上にし、トナー付着量が0.7mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.565msec以上にし、トナー付着量が1mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.807msec以上にし、トナー付着量が1.3mg/cmの場合は照射範囲通過時間を0.975msec以上にすれば、用紙搬送が急停止した直後の用紙温度を安全温度以下(300℃以下)に抑制でき、用紙の発火を防止できることがわかる。
そこで、回帰分析によって、表2に示されるトナー付着量と照射範囲通過時間との関係を示した関数Bを求め、関数Bから式2を導いた。なお、関数Bを図11に示す。
照射範囲通過時間=0.6407・(トナー付着量)+0.1459・・・関数B
tn≧0.6407・mt+0.1459・・・式2
以上の考察からすれば、式2の条件が満たされるように定着装置15の用紙搬送速度Vpおよび照射範囲長Dを設定すると、用紙搬送が急停止した直後の用紙温度を安全温度以下(300℃以下)に抑制でき、用紙の発火を防止できることになる(但し、レーザアレイ15aの総出力はtnとmtとの組み合わせに対応する必要総出力(図7参照)以上の値に設定され、レーザ光のエネルギー密度はtnとmtとの組み合わせに対応する必要エネルギー密度(図7参照)以上の値に設定される)。
また、図11において、式2の条件を満たす領域は関数BのラインよりもY方向側の領域に相当し、実施例1で求めた式1の条件を満たす領域は関数AのラインよりもY方向側の領域に相当する。つまり、式2の条件を満たす領域は必ず式1の条件を満たす領域に含まれることになり、式2の条件を満たす画像形成装置は必ず式1の条件も満たすことになる。それゆえ、式2の条件を満たすように画像形成装置100を設計すると、用紙の発火を防止できるだけでなく、ボイドの発生を抑制できることになる。
[実施例3]
モノクロ画像形成時(単色画像形成時)の最大トナー付着量は、カラー画像形成時(多色画像形成時)の最大トナー付着量よりも少ない。それゆえ、下記式10および式11を満たしつつ、下記のtn2がtnより短くなるように(tn2<tnになるように)、照射範囲長Dおよび用紙搬送速度Vpを定めても、ボイドの発生を抑制できる。
tn≧0.259・mt 1.5139・・・式10
tn≧0.259・mt 1.5139・・・式11
mt(mg/cm)は、用紙P上の単位面積当たりのトナー付着量であって、画像形成装置100におけるカラー画像形成時の最大トナー付着量を意味する。mt≦1.5である事が条件となる。
mt(mg/cm)はモノクロ画像形成時の最大トナー付着量であり、mt<mtとなる事が条件になる。
tn(msec)は、カラー画像形成時の前記照射範囲通過時間であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。tn(msec)は、モノクロ画像形成時の前記照射範囲通過時間であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。
そして、式10および式11の関係を満たしつつtn2をtnより短くするためには、カラー画像形成時とモノクロ画像形成時とで用紙搬送速度Vpおよび照射範囲長Dのうちの少なくとも一方を変更する構成を採用すればよい。
例えば、カラー画像形成時と単色画像形成時とで照射範囲長Dが一定になるようにレーザアレイ15aの半導体レーザ素子15a1にレーザ光を照射させる。そして、モノクロ画像形成時の用紙搬送速度Vpがカラー画像形成時の用紙搬送速度Vpよりも速くなるように制御装置15eが用紙搬送装置15bを制御すれば、tnをtnよりも短くすることが可能になる。例えば、mtが1mg/cmであり、mtが0.4mg/cmであり(mtがmtの2.5倍)、モノクロ画像形成時の用紙搬送速度Vpをカラー画像形成時の用紙搬送速度Vpの4倍に設定する場合、式10および式11の関係を満たしつつtnをtnより小さくできる。
また、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時とで用紙搬送速度Vpを一定にしつつ、モノクロ画像形成時においてカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くしても、式10および式11の関係を満たしつつtnをtnより短くすることができる。例えば、mtが1mg/cmであり、mtが0.4mg/cmであり(mtがmtの2.5倍)、モノクロ画像形成時の照射範囲長Dをカラー画像形成時の照射範囲長Dの1/4倍に設定する場合、式10および式11の関係を満たしつつtnをtnより小さくできる。
つぎに、モノクロ画像形成時にカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くできる定着装置について説明する。
図13は、本実施形態の第1変形例を示すものであり、モノクロ画像形成時にカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くすることの可能な定着装置を示したものである。図13に示す定着装置15´は、レーザアレイ150a、レーザアレイ151a、用紙搬送装置15bを含む構成である。
用紙搬送装置15bは図2に示すものと同じ構成である。レーザアレイ151aは図2に示すレーザアレイ15aと同じレーザアレイである。つまり、レーザアレイ151aは、所定方向(用紙搬送方向に直交する方向且つ用紙面に対して平行な方向)に並べられた複数の半導体レーザ素子15a1を有し、半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光を、集光光学系を介さずに用紙Pに照射するようになっているものである。
レーザアレイ150aは、レーザアレイ151aよりも用紙搬送方向上流側に設置されている。レーザアレイ150aは、集光光学系20を有している点がレーザアレイ15aと異なるものの、他の点は全てレーザアレイ15aのものと同一である。つまり、レーザアレイ150aは、前記所定方向に並べられた複数の半導体レーザ素子15a1を有し、この半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光を集光光学系20によって用紙Pに集光するようになっている。
以上の構成により、図13に示すように、レーザアレイ150aのレーザ光によって形成される照射範囲の照射範囲長Dは、レーザアレイ151aのレーザ光によって形成される照射範囲の照射範囲長Dよりも短くなる。
そして、制御装置15eは、カラー画像形成時とモノクロ画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように搬送装置15bを制御し、カラー画像形成時においてレーザアレイ151aを駆動してレーザアレイ151aにレーザ光を射出させ、モノクロ画像形成時においてレーザアレイ150aを駆動してレーザアレイ150aにレーザ光を射出させるようになっている。これにより、カラー画像形成時の照射範囲長Dよりもモノクロ画像形成時の照射範囲長Dを短くでき、式10および式11の関係を満たしつつtnをtnより短くできる。
つぎに、図13に示す定着装置とは異なる定着装置について説明する。図12は、本実施形態の第2変形例を示すものであり、モノクロ画像形成時にカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くすることの可能な定着装置を示す。図12に示す定着装置15´´は、レーザアレイ152a、用紙搬送装置15bを含む構成である。
用紙搬送装置15bは図2に示すものと同じ構成である。レーザアレイ152aは、集光光学系30およびミラー31・32を有している点がレーザアレイ15aと異なるものの、他の点は全てレーザアレイ15aのものと同一である。
ミラー31は、カラー画像形成時には実線で示される位置αに配置され、モノクロ画像形成時には破線で示される位置βに配置されるように、制御装置15eによって駆動されるようになっている。ミラー31が位置αに配置されている場合、レーザアレイ152aに設けられている半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光の光路上にミラー31が配置されることになり、半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光はミラー31によってミラー32へ反射されるようになっている。また、ミラー31が位置βに配置されている場合、ミラー31は半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光の光路上に配置されておらず、このレーザ光は集光光学系30によって用紙Pに集光するようになっている。
ミラー32は、ミラー31によって反射されたレーザ光を用紙Pに向けて反射するものである。つまり、ミラー31が位置αに配置されている場合、半導体レーザ素子15a1から放たれるレーザ光は、ミラー31・32によって、集光光学系30を介さずに用紙Pに当てられるようになっている。
以上の構成によれば、制御装置15eは、ミラー31を駆動することにより、半導体レーザ素子15a1から射出されるレーザ光が集光光学系30を通過せずに用紙Pに導かれるようになっている第1光路と、半導体レーザ素子15a1から射出されるレーザ光が集光光学系30を通過して用紙Pに導かれるようになっている第2光路とを切り替えるようになっている。第2光路を経由したレーザ光によって形成される照射範囲の照射範囲長Dは、第1光路を経由したレーザ光によって形成される照射範囲の照射範囲長Dよりも短くなる。
そして、制御装置15eは、カラー画像形成時とモノクロ画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように搬送装置15bを制御し、カラー画像形成時において前記第1光路を選択してモノクロ画像形成時において前記第2光路を選択するようになっている。これにより、カラー画像形成時の照射範囲長Dよりもモノクロ画像形成時の照射範囲長Dを短くでき、式10および式11の関係を満たしつつtnをtnより短くできる。
[実施例4]
モノクロ画像形成時(単色画像形成時)の最大トナー付着量は、カラー画像形成時(多色画像形成時)の最大トナー付着量よりも少ない。それゆえ、下記式12および式13を満たしつつ、下記のtn2がtnより短くなるように、照射範囲長Dおよび用紙搬送速度Vpを定めても、ボイドの発生の抑制と用紙発火の防止とを両立できる。
tn≧0.6407・mt+0.1459・・・式12
tn≧0.6407・mt+0.1459・・・式13
mt(mg/cm)は、用紙P上の単位面積当たりのトナー付着量であって、画像形成装置100におけるカラー画像形成時の最大トナー付着量を意味する。mt≦1.5である事が条件となる。
tn(msec)は、カラー画像形成時の前記照射範囲通過時間であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。tn(msec)は、モノクロ画像形成時の前記照射範囲通過時間であり、照射範囲長D/用紙搬送速度Vpを演算することで得られる値である。
そして、式12および式13の関係を満たしつつtn2をtnより短くするためには、実施例3と同様、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時とで照射範囲長Dを一定にしつつ、モノクロ画像形成時にはカラー画像形成時よりも用紙搬送速度Vpが速くなるように搬送速度を制御すればよい。また、実施例3と同様、モノクロ画像形成時とカラー画像形成時とで用紙搬送速度Vpを一定にしつつ、モノクロ画像形成時にはカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くしても、式12および式13の関係を満たしつつtnをtnより短くできる。なお、モノクロ画像形成時にカラー画像形成時よりも照射範囲長Dを短くするために、図12または図13の構成を採用できる点も実施例3と同様である。
なお、実施例3および実施例4のように、カラー画像形成時の照射範囲通過時間とモノクロ画像形成時の照射範囲通過時間とを異ならせる場合、レーザアレイ15aの総出力およびエネルギー密度は、カラー画像形成時の最大トナー付着量(mt)および照射範囲通過時間(tn)を基準にして設定される(図7参照)。このようにすれば、カラー画像形成時およびモノクロ画像形成時にいずれにおいても、レーザアレイ15aの総出力およびエネルギー密度を必要最低限値以上にすることができる。
また、図7に示される条件が満たされるように、カラー画像形成時とモノクロ画像形成時とでレーザアレイ15aの総出力値およびエネルギー密度を変更する形態を採用してもよい。なお、当該変更は、半導体レーザ素子15a1への印加電圧の調整、または、PWM変調方式を採用することによって実現できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は電子写真方式の画像形成装置に利用することができる。電子写真方式の画像形成装置としては、プリンタ専用機、複写機、複合機、ファクシミリ装置が挙げられる。
15 定着装置(レーザ定着装置)
15a レーザアレイ(レーザアレイ部)
15a1 半導体レーザ素子(レーザ光源)
15b 用紙搬送装置(搬送装置)
15e 制御装置(搬送制御手段,光路切り替え手段,アレイ制御手段)
20 集光光学系
30 集光光学系
31 ミラー(光路切り替え手段)
100 画像形成装置
D 照射範囲長
P 用紙
150a レーザアレイ(第1レーザアレイ装置,レーザアレイ部)
151a レーザアレイ(第2レーザアレイ装置,レーザアレイ部)
152a レーザアレイ(レーザアレイ部)

Claims (10)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、
    用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
    tn≧0.259・mt1.5139
    (但しmt≦1.5である)
    を満たすことを特徴とするレーザ定着装置。
  2. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、
    用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置の多色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記画像形成装置の単色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、
    前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間であって多色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとし、単色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとする場合、
    tn≧0.259・mt 1.5139
    tn≧0.259・mt 1.5139
    (但し、mt≦1.5、mt<mt
    を満たし、且つtn<tnを満たすことを特徴とするレーザ定着装置。
  3. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、
    用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
    tn≧0.6407mt+0.1459
    (但しmt≦1.5である)
    を満たすことを特徴とするレーザ定着装置。
  4. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、
    用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置の多色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記画像形成装置の単色画像形成時の最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、
    前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間であって多色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとし、単色画像形成時の照射範囲通過時間をtnとする場合、
    tn≧0.6407mt+0.1459
    tn≧0.6407mt+0.1459
    (但し、mt≦1.5であり、mt<mtである)
    を満たし、且つtn<tnを満たすことを特徴とするレーザ定着装置。
  5. 前記レーザ光源は、多色画像形成時と単色画像形成時とで前記照射範囲長が一定になるように前記レーザ光を照射するようになっており、
    前記単色画像形成時の用紙搬送速度が前記カラー画像形成時の用紙搬送速度よりも速くなるように前記搬送装置を制御することによって、tnをtnよりも短くする搬送制御手段を有することを特徴とする請求項2または4に記載のレーザ定着装置。
  6. 多色画像形成時と単色画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように前記搬送装置を制御する搬送制御手段と、
    前記レーザアレイ部から射出されるレーザ光が集光光学系を通過せずに前記用紙に導かれるようになっている第1光路と、前記レーザアレイ部から射出されるレーザ光が集光光学系を通過して前記用紙に導かれるようになっている第2光路とを切り替える光路切り替え手段とを有し、
    第2光路を経由したレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長は、第1光路を経由したレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長よりも短くなっており、
    前記光路切り替え手段は、多色画像形成時において前記第1光路を選択して単色画像形成時において前記第2光路を選択することによって、tnをtnよりも短くするようになっていることを特徴とする請求項2または4に記載のレーザ定着装置。
  7. 多色画像形成時と単色画像形成時とで用紙搬送速度が一定になるように前記搬送装置を制御する搬送制御手段を有し、
    前記レーザアレイ部は、
    前記搬送の方向に直交する方向に並べられた複数のレーザ光源と、このレーザ光源から射出されるレーザ光を前記用紙に集光する集光光学系とを含む第1レーザアレイ装置と、
    前記搬送の方向に直交する方向に並べられた複数のレーザ光源を有し、このレーザ光源から放たれるレーザ光を、集光光学系を介さずに前記用紙に照射するようになっている第2レーザアレイ装置とを有し、
    第1レーザアレイ装置のレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長は、第2レーザアレイ装置のレーザ光によって形成される前記照射範囲の前記照射範囲長よりも短くなっており、
    多色画像形成時は前記第2レーザアレイ装置を駆動して単色画像形成時は前記第1レーザアレイを駆動することによって、tnをtnよりも短くするようになっているアレイ制御手段を備えていることを特徴とする請求項2または4に記載のレーザ定着装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のレーザ定着装置を備えた電子写真方式の画像形成装置。
  9. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置の設計方法において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
    tn≧0.259・mt1.5139
    (但しmt≦1.5である)
    を満たすように前記照射範囲長および前記用紙搬送速度を設定することを特徴とするレーザ定着装置の設計方法。
  10. 電子写真方式の画像形成装置に設置されるものであり、用紙を搬送する搬送装置と、前記搬送の方向に直交する方向に複数のレーザ光源を並べてなるレーザアレイ部とを有し、前記搬送装置にて搬送されている用紙上のトナー像に対して前記レーザ光源からレーザ光を照射することにより、前記用紙上のトナー像を加熱溶融して前記用紙に定着させるレーザ定着装置の設計方法において、
    前記用紙の単位面積当たりのトナー付着量であり前記画像形成装置における最大トナー付着量をmt(mg/cm)とし、前記用紙における前記レーザ光が照射されている照射範囲の用紙搬送方向の長さである照射範囲長を用紙搬送速度で除算して得られる照射範囲通過時間をtn(msec)とする場合、
    tn≧0.6407mt+0.1459
    (但しmt≦1.5である)
    を満たすように前記照射範囲長および前記用紙搬送速度を設定することを特徴とするレーザ定着装置の設計方法。
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