JP2013156303A - 画像形成装置、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】孤立ドットの多い画像を処理する際の定着性の低下を抑制する。
【解決手段】画像形成装置100は、中間転写ベルト11の表面からトナー像が転写された後の当該表面に残存するトナーの濃度を検出する濃度検出ユニット50と、レーザーヘッド15a1から照射される光によって定着を行う定着ユニット15と、レーザーヘッド15aを制御する制御装置60とを備える。制御装置60は、濃度検出ユニット50にて検出された濃度に応じて、レーザーヘッド15aに照射させる光の強度を調整するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、用紙に転写されたトナー像に光を照射することによって当該トナー像を用紙に熱定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、複写機、複合機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラおよび加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方あるいはいずれか一方の内部に配置されたハロゲンヒータ等からなる加熱手段によりローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、未定着トナー画像が形成された記録用紙(以下、単に「用紙」と称する。)をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に給紙し、圧接部に当該用紙を通過させることで、熱と圧力によるトナー画像の定着を行うようになっている。
近年、大量のプリントができる高速機のニーズが高くなってきており、且つ、環境問題に対する注目度の高さから、パルプ材料を減らした薄い印刷用紙のニーズが高くなってきている。
しかしながら、従来の熱ローラ定着方式の定着装置において薄紙を使用した場合、溶融したトナーが定着ローラ表面に付着した際、用紙にコシがないために定着ローラから用紙が剥離せずに巻き付き、紙詰まりを起こしてしまうという問題があった。また、高速プリントにおいても用紙が定着ローラから剥離せずに巻き付き易いという問題があった。
このような問題を解決するための技術として非接触定着方式が知られている。非接触定着方式とは、下記の特許文献1に示されるレーザー定着方式や下記の特許文献2に示されるフラッシュランプ定着方式のように、未定着トナーに照射する光のエネルギーによって当該未定着トナーを溶融して定着する方式を意味する。なお、レーザー定着方式とは、用紙上に形成された未定着トナー像にレーザー光を照射する方式であり、フラッシュランプ定着方式とは、フラッシュランプから放たれる閃光によってトナーを溶融および定着させる方式である。
特許第3016685号公報 特開昭54−79639号公報
非接触定着方式の定着装置によれば、トナーを定着する際に圧力により押し広げる機構になっていないため、溶融したトナーを用紙の凹凸にしっかりと入り込ませることが出来ず、用紙に対するトナーの接触面積が小さくなり、定着強度が弱くなる傾向にあった。
特に、隣接位置にドットが形成されていない孤立したドット(以下、孤立ドットと称す)の場合、用紙とトナーとの接触面積が小さくなることや、用紙4方に逃げる熱をカバーしにくいことから、ベタ画像に比べて定着強度が弱くなる傾向にある。そのため、孤立ドットの多い画像の場合、孤立ドットのトナーを十分に溶融して十分な定着強度を得るためには、放射する光のエネルギーを強くする必要があった。
これに対し、特許文献2は、1ページ分(1画面分)の画像データに応じてフラッシュランプに供給される蓄積電荷エネルギー量を制御する技術(具体的には入力画像信号の黒情報量から放射エネルギーを決定する技術)を開示している。しかしながら、特許文献2の手法によれば、孤立ドットとは無関係にエネルギー量が決められていることから、孤立ドットの多い画像を処理する場合には定着性が弱くなるという問題があった。
また、環境変動、計時劣化、トナー帯電量変化などが原因で転写効率が変化して転写残トナーが多くなった場合、孤立ドットが小さく(細く)なってしまって用紙とトナーとの接触面積が小さくなり、効率ドットの定着性が更に弱くなる。しかし、特許文献2の手法では、入力画像からエネルギー量を決定しているものの、実際の転写効率とは無関係にエネルギー量が決定されており、転写効率の変化に起因した孤立ドットの定着性の低下を抑制できないという問題が生じている。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、孤立ドットの多い画像を処理する場合の定着性の低下を抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
孤立ドットの多いトナー像が像担持体から用紙へ転写される場合、孤立ドットに対する電界の回りこみに起因し、孤立ドットの周辺において転写せずに像担持体に残存するトナーが多くなる傾向にある。つまり、転写残トナーの濃度が高くなれば孤立ドットが多くなったと判断でき、転写残トナーの濃度が低くなれば孤立ドットが少なくなったと判断できる(転写残トナーの濃度と孤立ドットの数とは相関している)。
そこで、上記の課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、トナーからなる画像であるトナー像を表面に担持する像担持体と、前記トナー像が転写された用紙に対して光を照射する照射部を含み、この光のエネルギーによって前記トナー像を溶融して前記用紙に定着させる定着ユニットと、前記照射部を制御する制御部と、前記表面から前記トナー像が転写された後の当該表面に残存するトナーの濃度を検出する残トナー濃度検出部とを備え、前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度に応じて、前記照射部に照射させる光の強度を調整することを特徴とする。
以上の構成によれば、転写残トナーと孤立ドットの数とが相関しているため、孤立ドットの数に応じてトナー像に照射する光の強度(エネルギー量)を調整でき、孤立ドットの多い画像を処理する場合に定着性が劣化することを抑制できるという効果を奏する。また、本発明の構成によれば、転写残トナー濃度に応じてトナー像に照射する光の強度を調整しているため、転写効率の変化に起因した孤立ドットの定着性の低下をも抑制できる。
また、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度が閾値を超える場合には前記濃度が閾値以下である場合よりも前記光の強度が高くなるように前記照射部を制御するようになっていてもよい。
この構成によれば、孤立ドットの多い部分に光を照射する場合には当該光の強度を高くすることが可能になり、孤立ドットの多い部分の定着性の劣化を抑制できる。
また、本発明の画像形成装置は、前記画像において隣接する位置にドットが形成されていないドットを孤立ドットとする場合、前記画像を示す画像データを参照して、前記画像における孤立ドットの多さを示す孤立ドット情報を出力する画像処理部を備え、前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度と、前記画像処理部にて出力された孤立ドット情報とに応じて、前記照射部に照射させる光の強度を調整するようになっていてもよい。
以上の構成によれば、前記濃度のみならず、入力画像データから解析した孤立ドットの多さを示す情報に基づいて前記照射部に照射させる光の強度を調整しているため、前記照射部に照射させる光の強度を、孤立ドットの多さに適した強度により近づけることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像形成装置において、前記照射部が照射する光はレーザー光であってもよいしフラッシュ光であってもよい。つまり、前記照射部はレーザー光を照射する装置であってもよく、この場合、前記定着ユニットはレーザー定着方式による定着処理を行うユニットとなる。また、前記照射部はフラッシュ光(閃光)を照射する装置であってもよく、この場合、前記定着ユニットはフラッシュランプ定着方式による定着処理を行うユニットとなる。
また、本発明の画像形成装置において、前記制御部は、前記用紙上の前記トナー像の形成領域に対して前記レーザー光が照射され、前記用紙上の前記トナー像の非形成領域において前記レーザー光が照射されない部分が生じるように、前記画像を示す画像データに基づいて、前記照射部に取り付けられているレーザー光源のオンとオフとを制御するようになっていてもよい。
これにより、前記画像において、ベタ画像領域のみならず、ドット画像領域、文字画像領域、余白領域等が混在している場合、レーザー照射が不必要な領域のうちの一部についてレーザー照射を中止できるため、消費電力の削減を行うことができるというメリットを有する。
また、本発明の画像形成装置の制御部は、コンピュータによって実現されてもよく、この場合には、コンピュータを上記制御部として動作させることにより、上記制御部をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
本発明は、孤立ドットの多い画像を処理する場合の定着性の低下を抑制できるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態の画像形成装置の内部構成を示す模式図である。 図1にて示した画像形成装置が備える濃度検出ユニットの概略構成を示す模式図である。 図2に示した濃度検出ユニットおよび中間転写ベルトの上面図である。 図1にて示した定着ユニットの概略構成を示す模式図である。 図4にて示した定着ユニットに含まれるレーザーヘッドを示した模式図である。 本発明の第1実施形態における定着ユニットのレーザーヘッドの出力を制御するためのシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における定着ユニットのレーザーヘッドの出力を制御するためのシステムの構成を示すブロック図である。 図7にて示した画像処理部の処理内容を説明するための図である。 (a)は孤立割合の高いパターンを示す図であり、(b)は孤立割合の低い(ゼロ)パターンを示す図である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の画像形成装置の内部構成を示す模式図である。
画像形成装置100は、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する印刷装置である。つまり、画像形成装置100は、ネットワーク上の各端末装置から送信される画像データ、または、スキャナにて読み取られる画像データに基づいて、所定の用紙に対して多色又は単色の画像を形成するようになっている。
画像形成装置100は、図1に示すように、光学系ユニットE、4組の可視像形成ユニットpa,pb,pc,pd、中間転写ベルト11、2次転写ユニット14、定着ユニット15、内部給紙ユニット16及び手差し給紙ユニット17とを備えている。
可視画像形成ユニットpaは、トナー像が形成される感光体ドラム101aを有している。また、可視画像形成ユニットpaには、感光体ドラム101aの周囲に、現像ユニット102aと、帯電ユニット103aと、クリーニングユニット104aと、1次転写ユニット13aとが配置されている。
帯電ユニット103aは、感光体ドラム101aの表面を帯電させる装置である。なお、本実施形態では、感光体ドラム101aの表面を一様に、且つ、オゾンを極力発生させることなく帯電するために、帯電ローラ方式の帯電ユニット103aが採用されている。
なお、帯電された感光体ドラム101は、光学系ユニットEから照射される光によって表面に静電潜像が形成されるようになっている。
現像ユニット102aは、感光体ドラム101aの表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する装置である。なお、現像ユニット102aには、ブラック(B)のトナーが収容されている。
1次転写ユニット13aは、中間転写ベルト11を介して感光体ドラム101aの表面に対向する位置に配置されており、感光体ドラム101の表面のトナー像を中間転写ベルト11に転写するためのバイアスを発生する装置である。
クリーニングユニット104aは、1次転写後の感光体ドラム101の表面に残存しているトナーを回収する装置である。
他の3組の可視像形成ユニットpb,pc,pdは、可視画像形成ユニットpaと同様の構成であり、各可視像形成ユニットの現像ユニット102b,102c,102dには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナーが収容されている。
光学系ユニットEは、レーザー光源からの照射光を4組の感光体ドラム101a,101b,101c,101dに照射するように配置されている。
詳しくは、光学系ユニットEは、メモリから読み出された画像データに応じてレーザー光を出射するレーザー光源、レーザー光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザー光が感光体ドラム101上において等角速度で偏向されるようにレーザー光を補正するf−θレンズなどから構成されている。つまり、光学系ユニットEは、帯電された感光体ドラム101a,101b,101c,101dを、前記画像データに応じて露光することによって、その表面に入力画像データに応じた静電潜像を形成するようになっている。なお、前記の画像データとは、スキャナにて読み取られて得られたデータ、または、ネットワークを介して外部装置(端末装置等)から転送されてきたデータを意味する。
中間転写ベルト11は、可視像形成ユニットpa,pb,pc,pdの上方に配置され、テンションローラ11a,11bに撓むことなく架けられているベルトである。中間転写ベルト11は、テンションローラ11a,11bによって、図1に示されるF方向に移動するようになっている。
また、中間転写ベルト11を介してテンションローラ11bと対向する位置に廃トナーボックス12が配置されている。また、中間転写ベルト11を介してテンションローラ11aと対向する位置には2次転写ユニット14および濃度検出ユニット50が配置されている。
2次転写ユニット(転写装置)14は、中間転写ベルト11に一時的に転写されたトナー像を用紙に転写するためのバイアスを発生する装置である。
定着ユニット15は、2次転写ユニット14によって用紙に転写されたトナー像を用紙に定着させるためのものである。定着ユニット15は、用紙上の未定着トナー像にレーザー光を照射して該未定着トナー像を溶融して用紙上に定着させるレーザーヘッド(レーザー照射手段)15aと、用紙を搬送する用紙搬送装置(記録媒体搬送手段)15bとを備え、レーザー光によりトナー像を用紙に定着するものである。この定着ユニット15は、2次転写ユニット14よりも用紙搬送方向の下流側に配置されている。
つぎに、以上にて示した濃度検出ユニット50の構成について図面を参照して詳細に説明する。
図2は、濃度検出ユニット50を画像形成装置100の正面側から示した模式図であり、図3は、濃度検出ユニット50を画像形成装置100の上部側から示した模式図である。なお、図1〜図3に示されるA方向は、主走査方向(感光体ドラム102aの軸と平行な方向)と平行であり、且つ、画像形成装置100の正面側から背面側へ向けた方向である。
濃度検出ユニット(トナー濃度検知手段)50は、図1に示されるように、中間転写ベルト11を介してテンションローラ11aに対向する位置であって、2次転写ユニット14よりも中間転写ベルト11の移動方向(F方向)の下流側に配置されている。
濃度検出ユニット50は、図2および図3に示すように、発光素子51、受光素子52、受光素子59を有している。
発光素子51は、LED(Light Emitting Diode)である。受光素子52、59はフォトセンサである。また、図3に示されるように、発光素子51の発光面と、受光素子52、59の各々の受光面とは、主走査方向において、中間転写ベルト11における転写可能範囲(画像形成装置100において形成可能な最大サイズの画像を形成する場合の転写範囲)よりも短く、前記転写可能範囲の中央部にて対向するようになっている。
発光素子51は、中間転写ベルト11に対して光を照射するようになっており、発光素子51による光が照射される領域(以下「光照射領域」と称す)が濃度測定範囲になる。この光照射領域は、受光素子52,59の受光面と略同一の広さであり、且つ、図3の紙面と垂直な方向において受光素子52の受光面と重なる位置に形成される。つまり、濃度検出ユニット50による濃度測定範囲は、転写可能範囲の全域ではなく、転写可能範囲の全域うち、主走査方向の中央部分のみとなる。
図2に示すように、発光素子51から発光された光53は、中間転写ベルト11上の光照射領域において転写残トナー9または中間転写ベルト11によって反射されることになる。
ここで、発光素子51と受光素子52は、中間転写ベルト11を反射面として正反射光学系により構成されており、中間転写ベルト11のうち転写残トナーのない部分で反射された光54が受光素子52に入射するようになっている。これに対し、発光素子51と受光素子59は、中間転写ベルト11を反射面として乱反射光学系により構成されており、中間転写ベルト11の上の転写残トナー9を反射した光58が受光素子59に入射するようになっている。
そして、受光部52は、中間転写ベルト11上における光照射領域のうちの転写残トナーのない部分の光反射量(光反射率)に応じた信号を出力し、受光素子59は、中間転写ベルト11上における光照射領域のうちの転写残トナーのある部分の光反射量(光反射率)に応じた信号を出力するようになっている。
そして、受光部52の出力信号と受光素子59の出力信号との差は、中間転写ベルト11上の発光素子51による照射部分の残トナー濃度に応じた値を示すことになる。それゆえ、受光部52の出力信号と受光素子59の出力信号との組み合わせは、中間転写ベルト11上の光照射領域の残トナー濃度を示した信号であるといえる。それゆえ、以下では、受光部52の出力信号と受光素子59の出力信号との組み合わせを、濃度検出ユニット50から出力される残トナー濃度信号と称する。なお、残トナー濃度は単位面積当たりの残トナー量である。
つぎに、図1に示した定着ユニット15の構成について図4および図5を用いて詳細に説明する。定着ユニット15は、図4に示すように、レーザーヘッド(レーザー照射手段)15aと、用紙搬送装置(記録媒体搬送手段)15bとを備えている。
本実施形態における定着ユニット15は、用紙Pの表面に形成された未定着トナー像にレーザー光を照射し、このレーザー光のエネルギーによって前記未定着トナー像を溶融させて用紙Pに定着させるようになっている。
具体的には、図4に示すように、用紙搬送装置15b上のレーザー光が照射されるレーザー照射部15cに、未定着トナー像T2を担持した用紙が用紙搬送装置15bによって搬送され、レーザーヘッド15aから照射されるレーザー光によってトナーが溶融することで定着が行われ、定着されたトナー像T1の形成された用紙が出力されるようになっている。なお、本実施形態の画像形成装置100では、定着速度が225mm/secであって印字速度が50枚/分(A4横送り)になるように、用紙搬送装置15bにおける搬送速度が制御される。
未定着トナー画像は、例えば、非磁性トナーを含む非磁性1成分現像剤、非磁性トナーおよびキャリアを含む非磁性2成分現像剤、磁性トナーを含む磁性現像剤などの現像剤に含まれるトナーで形成される。そして、カラートナー(イエロー,マゼンタ,シアン)はモノクロトナーに比べてレーザー光の光吸収率が低いことから、赤外線吸収剤を添加することでモノクロトナーと同じ光吸収率を確保している。
カラートナーとしては、例えば、カラートナーのメインバインダーレジン100重量部に対して、赤外線吸収剤であるフタロシアニンが1重量部から5重量部が内添されたものが用いられている。また、赤外線吸収剤として、フタロシアニン以外にポリメチン、シアニン、オニウム、ニッケル錯体等を用いることもできるし、併用することもできる。
用紙搬送装置15bは、図4に示すように、搬送ベルト15b1、駆動ローラ15b2、従動ローラ15b3、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、分離爪15b7、駆動モータ(図示省略)を備えている。
搬送ベルト15b1は、ベルト厚が75μmであり、体積抵抗率が1×1016Ω・cmのポリイミド樹脂からなり、駆動ローラ15b2と従動ローラ15b3とに架けられている。駆動ローラ15b2は、図示しない駆動モータにより、任意の速度で回転駆動するよう構成されている。すなわち、搬送ベルト15b1は、駆動ローラ15b2の回転により所定方向(T方向)に任意の速度で搬送される。また、吸着チャージャー15b4、分離チャージャー15b5、除電チャージャー15b6、分離爪15b7は、搬送ベルト15b1の周囲に配置されている。
このように構成された用紙搬送装置15bにおいて、2次転写ユニット14から搬送されてきた未定着トナー像が形成された用紙Pは、従動ローラ15b3上の搬送ベルト15b1と吸着チャージャー15b4の間に搬送される。
従動ローラ15b3は、導電性材料で構成されて接地されている。この従動ローラ15b3に対向する位置で、吸着チャージャー15b4によって用紙に電荷を与えることで、用紙Pと搬送ベルト15b1とが、それぞれ誘電分極を起こす。これにより、用紙Pは、搬送ベルト15b1上に静電吸着される。
用紙Pは、駆動ローラ15b2によって駆動する搬送ベルト15b1によって、レーザー光が照射されるレーザー照射部15cに搬送される。レーザー照射部15cにおいて、用紙P上の未定着トナー像は画像情報に応じてレーザーヘッド15aから照射されるレーザーにより溶融して用紙Pに定着する。
そして、レーザー照射部15cにおいてトナー画像の定着を終了した用紙Pは、搬送ベルト15b1に静電吸着された状態で、分離チャージャー15b5と駆動ローラ15b2との間に搬送される。
駆動ローラ15b2は、導電性材料で構成され接地されている。分離チャージャー15b5によって用紙Pが除電されると、搬送ベルト15b1と用紙Pとの間の静電吸着力が弱まる。その状態で搬送ベルト15b1が、駆動ローラ15b2に沿って大きな曲率で回動することにより、用紙Pは、その先端部が搬送ベルト15b1から浮き上がり、さらに、分離爪15b7により完全に搬送ベルト15b1から分離される。用紙Pが剥離された搬送ベルト15b1は、除電チャージャー15b6により外面および内面が除電された後、再び用紙Pの吸着位置へ移動する。
つぎに、レーザーヘッド15aの構成について説明する。レーザーヘッド15aは、レーザー照射部15cにおいて未定着トナー像にレーザー光を照射し、トナーを用紙に定着させるものである。
レーザーヘッド15aは、図4および図5に示すように、複数の半導体レーザー素子15a1を主走査方向に一列状に配列した半導体レーザーアレイであり、フォトダイオード15a2、シリコン基板15a3、ヒートシンク部15a9、温度センサ15a10を備えている。
具体的には、レーザーヘッド15aは、波長780(nm)で、1個の定格出力が150mWの半導体レーザー素子15a1を1,000個配列したものである。各半導体レーザー素子15a1の配列ピッチkは、0.3mmであり、レーザースポット径も0.3mmとなる。
フォトダイオード15a2は、モニター用の受光素子である。シリコン基板15a3は、ワイヤーボンド線15a4により表面電極15a5に配線され、セラミック基板15a6に取り付けられている。
ヒートシンク部15a9は、べースサイズが30mm×30mm、高さが20mm、熱抵抗1.6が℃/Wのアルミニウム合金製のヒートシンク(放熱板)を計10個一列に並べたものである。ヒートシンク部15a9のトータルの熱抵抗は0.16℃/Wになる。なお、前記のヒートシンクは(株)アルファ社製のUB30−20Bである。
さらに、レーザーヘッド15aの詳細構成について説明する。レーザーヘッド15aは、図4、図5に示すように、ヒートシンク部15a9に取り付けられるセラミック基板15a6を備えている。セラミック基板15a6はシリコン基板15a3を複数個備えている。
シリコン基板15a3には、駆動用制御回路(図示せず)とフォトダイオード15a2とがモノリシックに形成されている。また、シリコン基板15a3には半導体レーザー素子(チップ)15a1がマウント(具備)されており、シリコン基板15a3と半導体レーザー素子15a1との間が電気的に接続されている。また、セラミック基板15a6の表面電極15a5とシリコン基板15a3の電極との間がワイヤーボンド線15a4によって電気的に接続されている。なお、シリコン基板15a3に形成されている駆動用制御回路は、後述する制御部から入力される制御信号によってレーザー光出力を変化させ、また、受光素子であるモニター用のフォトダイオード15a2からの信号によりレーザー出力を略一定に保持するための回路である。
つぎに、本実施形態の定着ユニット15におけるレーザー出力の制御手法を図6に基づいて説明する。図6は、本実施形態の画像形成装置100に備えられており、定着ユニット15におけるレーザー出力を制御するためのシステムを示すブロック図である。
図6に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、濃度検出ユニット50、制御装置60、レーザーヘッド15aを備えている。
濃度検出ユニット50は、以上にて説明したように、中間転写ベルト11上の光照射領域の転写残トナー濃度を示した残トナー濃度信号を出力するものである。
レーザーヘッド15aは、図4および図5に示されるように半導体レーザー素子15a1を複数備えている。このレーザーヘッド15aの半導体レーザー素子15(レーザー光源)a1は、制御装置60によってオンとオフとが切り替えられるようになっている。また、半導体レーザー素子15a1のレーザー光の強度(レーザー出力,光放射量,エネルギー放射量)は、制御装置60によって調整されるようになっている。
制御装置60は、レーザーヘッド15aの制御回路に対して制御信号を送信することによって、レーザーヘッド15aを制御する装置である。具体的には、制御装置60は、印刷プロセスの実行中において、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過する期間にはレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオンにし、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過していない期間にはレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオフに制御する。
また、本実施形態の制御装置60は、濃度検出ユニット50から出力される残トナー濃度信号に基づき、レーザーヘッド15aから射出されるレーザー光の強度を調整するようになっている。
具体的には、残トナー濃度に対して所定の閾値を設定する。そして、制御装置60は、濃度検出ユニット50から出力される残トナー濃度信号に示される残トナー濃度が閾値以下の場合、レーザーヘッド15aの各半導体レーザー素子15a1に対して通常電流値の駆動電流を流して、各半導体レーザー素子15a1から通常強度(通常エネルギー量,通常出力)のレーザー光を出力させる。なお、全ての半導体レーザー素子15a1に対して流される駆動電流の電流値(通常電流値)は略同一であり、全ての半導体レーザー素子15a1は、互いに略同一強度(通常強度)のレーザー光を出力するようになっている。
そして、制御装置60は、濃度検出ユニット50から出力される残トナー濃度信号に示される残トナー濃度が閾値を超えた場合、レーザーヘッド15aの各半導体レーザー素子15a1に対して、通常電流値よりも高い高電流値の駆動電流を流して、各半導体レーザー素子15a1から通常強度よりも高い高強度(高エネルギー量,高出力)のレーザー光を出力させるようになっている。なお、この場合であっても、全ての半導体レーザー素子15a1に対して流される駆動電流の電流値(高電流値)は略同一であり、全ての半導体レーザー素子15a1は、互いに略同一強度(高強度)のレーザー光を出力するようになっている。
つまり、制御装置60は、残トナー濃度が閾値未満であると濃度検出ユニット50によって計測された部分(中間転写ベルト11の部分)に対応する用紙の一部領域がレーザー照射部15cを通過する期間において、レーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子15a1から通常強度のレーザー光を出力させる。これに対し、制御装置60は、残トナー濃度が閾値を超えていると濃度検出ユニット50に計測された部分(中間転写ベルト11の部分)に対応する用紙の一部領域がレーザー照射部15cを通過する期間において、レーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子15a1から高強度のレーザー光を出力させるようになっている。すなわち、残トナー濃度が閾値を超えていると濃度検出ユニット50に計測された部分(中間転写ベルト11の部分)に対応する用紙の一部領域がレーザー照射部15cを通過する期間は、それ以外の期間よりも、各半導体レーザー素子15a1のレーザー光のエネルギー放射量(出力エネルギー)を増加させているのである。
以上にて示したように、本実施形態の画像形成装置100は、トナー像を表面に担持する中間転写ベルト(像担持体)11と、前記トナー像が転写された用紙に対して光を照射するレーザーヘッド(照射部)15aを有しており前記光のエネルギーによって前記トナー像を溶融して前記用紙に定着させる定着ユニット15と、レーザーヘッド15aを制御する制御装置(制御部)60と、中間転写ベルト11の表面から前記トナー像が転写された後に当該表面に残存するトナーの濃度(残トナー濃度)を検出する濃度検出ユニット(残トナー濃度検出部)50とを備えている。そして、制御装置60は、濃度検出ユニット50にて検出された濃度に応じて、レーザーヘッド15aに照射させる光の強度を調整するようになっている。より具体的には、制御装置60は、濃度検出ユニット50にて検出された濃度が閾値を超える場合には、前記濃度が閾値以下である場合よりも、レーザーヘッド15aから照射される光の強度が高くなるようにレーザーヘッド15aを制御する構成になっている。
以上の構成において、濃度検出ユニット50にて検出される残トナー濃度と用紙上に形成される孤立ドットの数とは正の相関関係にある。つまり、転写残トナーの濃度が高くなれば孤立ドットが多くなり、転写残トナーの濃度が低くなれば孤立ドットが少なくなる。これは、孤立ドットの多いトナー像が中間転写ベルト11から用紙へ転写される場合、孤立ドットに対する電界の回りこみに起因し、孤立ドットの周辺において転写せずに中間転写ベルト11に残存するトナーが多くなる傾向にあるためである。
そして、以上の構成では、残トナー濃度が高くなればレーザーヘッド15aから照射される光の強度が高くなるようにしているため、孤立ドットの多い部分に光を照射する場合には当該光の強度を高くすることになる。それゆえ、孤立ドットの多い画像を処理する場合に定着性が劣化することを抑制できるという効果を奏する。
なお、以上にて示した通常電流値、高電流値、通常強度(通常エネルギー量,通常出力)、高強度(高エネルギー量,高出力)、閾値は、定着ユニット15のスペック、画像形成装置100に用いられる純正トナーの材質等を考慮した上で装置設計者に適宜設定される値であり、具体的な値に限定されるものではない。
[第2実施形態]
第1実施形態では、図3に示されるように、濃度検出ユニット50の位置は、転写可能範囲のうち主走査方向(A方向に平行な方向)の中央部に対向する位置に固定されているため、転写可能範囲(画像の範囲)のうちの主走査方向(A方向)の中央部のみが残トナー濃度の測定対象となっていた。これに対し、本発明の第2実施形態では、濃度検出ユニット50を主走査方向に沿って往復移動可能とし、入力画像を解析して最適な測定位置を検出し、この測定位置に濃度検出ユニット50を移動させた上で残トナー濃度を測定するようになっている。
以下、本発明の第2実施形態を詳細に説明する。なお、説明の便宜上、第1実施形態で用いた部材と同様の機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態において、定着ユニット15のレーザー出力を制御するためのシステムは、図6ではなく図7のようになっている。第2実施形態の画像形成装置100は、図7に示されるように、画像処理部90、制御装置60a、モータ95、濃度検出ユニット50、レーザーヘッド15aを備えている。
画像処理部90は、印刷される用紙1枚分の画像毎に、濃度検出ユニット50による測定位置を決定する処理を行うブロックである。以下、画像処理部90による処理の詳細を説明する。
画像処理部90は、入力画像(用紙1枚分の印刷画像)の画像データをメモリから読み出し、図8に示されるように、副走査方向(主走査方向に垂直な方向)に平行な分割線(図8の破線)によって入力画像を複数の画像領域に分割する。また、画像処理部90は、複数の画像領域の各々の主走査方向の幅が均一になるように分割を行うようになっている。なお、図8の例では、入力画像が、5つの画像領域R1〜R5に分割されていることになるが、分割される画像領域の数は5つに限定されるものではない。
つぎに、画像処理部90は、前記画像データに基づいて、画像領域R1〜R5の各々について、下記に示す印字率と孤立割合とを求める。
印字率とは、単位面積に対する印字(画像)部分の面積の割合を示したものである。例えば、ソリッド画像(ベタ画像)の印字率は100%になる。また、ハーフトーン画像の場合、1by1のパターンでは50%になり、1by2のパターンでは33%になり、1by3のパターンでは25%となる。
孤立割合とは、ドットの合計数に対する、上下左右方向に他のドットが隣接していない孤立ドットの数の割合を示したものである。ここで、ドットとは画像の最小単位のピクセルを意味するものである。上下左右方向に他のドットが隣接していない孤立ドットとは、図9(a)に示されるようなパターン上のドットを意味する。
図9(a)に示されるパターンと図9(b)に示されるパターンとはいずれも印字率が50%で同一であるが、図9(a)に示されるパターンの方が図(b)に示されるパターンよりも孤立割合が高くなっている。
画像処理部90は、画像領域R1〜R5の各々について前記印字率と前記孤立割合とを求めた後、求めた印字率と孤立割合とに基づいて、画像領域R1〜R5のうちのいずれかを測定位置として決定するようになっている。決定手法を以下説明する。
印刷画像において、高孤立割合且つ高印字率になっている部分は、画像の細り具合の程度が高くなっており、非接触定着方式による定着性が低くなっている可能性が高い(画像の細り具合とは、適切なドットサイズよりも小さな孤立ドットの多さの程度を意味する(転写残トナーが多くなるとドットが小さくなる))。
したがって、このような部分の残トナー濃度に応じてレーザー光の強度(出力)を調整することが好ましい。そこで、本実施形態では、高孤立割合且つ高印字率になっている部分を前記の測定位置として決定するようになっている。
具体的には、印字率を第1スコアに変換するための第1テーブルと、孤立割合を第2スコアに変換するための第2テーブルとを記憶部(不図示)に予め保存させておく。つまり、第1テーブルは、印字率と第1スコアとの対応関係を定めたテーブルであり、印字率が高いほど対応付けられている第1スコアも大きくなる。第2テーブルは、孤立割合と第2スコアとの対応関係を定めたテーブルであり、孤立割合が高いほど対応付けられている第2スコアも大きくなる。
画像処理部90は、第1テーブルおよび第2テーブルを参照して、画像領域R1〜R5の各々について、第1スコアおよび第2スコアを求め、且つ、第1スコアと第2スコアとの合計値を算出する。
そして、画像処理部90は、画像領域R1〜R5のうち、第1スコアと第2スコアとの合計値が最も大きな画像領域を特定し、特定した画像領域を測定位置として決定する。これにより、画像領域R1〜R5のうち、ドットの細り具合の程度が最も高いと予想される領域を測定位置とすることが可能になる。画像処理部90は、測定位置として決定した画像領域の位置を特定する位置情報を制御装置60aに伝達する。
モータ95は、濃度検出ユニット50を移動させるための駆動装置である。つまり、濃度検出ユニット50は、モータ95の駆動力によって主走査方向に往復移動するようになっている。
制御装置60aは、画像処理部90から位置情報を入力すると、モータ95を駆動することにより、入力した位置情報に示される画像領域に対向する位置に濃度検出ユニット50を移動させ、濃度検出ユニット50に濃度測定を行わせるようになっている。これにより、濃度検出ユニット50は、画像処理部90に測定位置として決定された画像領域の残トナー濃度を示す残トナー濃度信号を出力するようになっている。例えば、画像処理部90に測定位置として決定された画像領域が図8のR5である場合、濃度検出ユニット50は、図3の参照符aに示される位置に対向する場所まで移動して濃度測定を行い、参照符aに示される位置の残トナー濃度を示す残トナー濃度信号を出力するようになっている。また、画像処理部90に測定位置として決定された画像領域が図8のR1である場合、濃度検出ユニット50は、図3の参照符bに示される位置に対向する場所まで移動して濃度測定を行い、参照符bに示される位置の残トナー濃度を示す残トナー濃度信号を出力するようになっている。
そして、制御装置60aは、前記入力画像が印刷される用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過する期間にレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオンにし、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過し終えるとレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオフに制する。
さらに、制御装置60aは、画像処理部90に特定された画像領域以外の画像領域については、各半導体レーザー素子15a1のレーザー光の強度を一律に通常強度に設定するが、画像処理部90に特定された画像領域については、前記の孤立割合および残トナー濃度に応じてレーザーヘッド15aから射出されるレーザー光の強度を調整する。
具体的には、制御装置60は、レーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子15a1のうち、画像処理部90に特定された画像領域以外の画像領域を照射する半導体レーザー素子15a1に対して通常電流値の駆動電流を流して、各半導体レーザー素子15a1から通常強度(通常エネルギー量,通常出力)のレーザー光を出力させるようになっている。
また、制御装置60は、画像処理部90に特定された画像領域について、レーザー光の強度を以下のようにして調整している。
まず、画像形成装置100には、転写残トナー濃度および孤立割合の組み合わせを、レーザー光の強度に変換するためのレーザー出力テーブルが予め保存されている。つまり、レーザー出力テーブルは、転写残トナー濃度および孤立割合の組み合わせと、レーザー光の強度との対応関係を定めたテーブルである。なお、孤立割合が一定である場合において転写残トナー濃度が高くなればレーザー光の強度も高くなり、転写残トナー濃度が一定である場合において孤立割合が高くなればレーザー光の強度も高くなる。また、レーザー出力テーブルに示されている各レーザー光の強度は前記の通常強度以上になっている。
そして、制御装置60は、画像処理部90に特定された画像領域について、当該画像領域の孤立割合および転写残トナー濃度に対応するレーザー光の強度をレーザー出力テーブルから読み出し、読み出した強度を、画像処理部90に特定された画像領域に対して照射するレーザー光の強度として決定する。制御装置60は、画像処理部90に特定された画像領域を照射する各半導体レーザー素子15a1に対して、決定した強度に応じた電流値の駆動電流を流して、これら半導体レーザー素子15a1から当該強度のレーザー光を出力させるようになっている。
以上にて示したように、本実施形態の画像形成装置100は、入力画像を示す画像データを参照して、前記画像における孤立ドットの多さを示す孤立割合(孤立ドット情報)を出力する画像処理部90を備えており、制御装置60aは、濃度検出ユニット50にて検出された残トナー濃度と画像処理部90にて出力された孤立割合とに応じて、レーザーヘッド15aに照射させる光の強度を調整するようになっている。すなわち、残トナー濃度のみならず、入力画像データから解析した孤立ドットの多さを示す情報に基づいてレーザー光の強度を調整しているため、前記レーザー光の強度を、孤立ドットの多さに適した強度により近づけることができる。
また、本実施形態によれば、濃度検出ユニット50を移動させて、入力画像の中で定着性の低下が際立つ可能性の高い部分のみに着目し、この部分の転写残トナー濃度および孤立割合に応じてレーザー光の強度を調整している。それゆえ、入力画像の中で定着性の低下が際立つ可能性の高い部分が無視されてレーザー光の強度が定められるという懸念もない。
換言すると、本実施形態では、孤立ドットを判定するために原稿の入力画像データを判定する方法を取っている。そして、入力画像データから得られる印字率(画像濃度)および孤立割合からレーザー出力を調整する位置を決定し、前記孤立割合および残トナー濃度に応じてレーザー出力を調整している。これにより、環境変動、計時劣化、トナー帯電量変化などによって転写効率が変化することによって、用紙上の画像(ドット)が細り、記録紙とトナーとの接触面積が小さくなっても、孤立ドットの定着性が弱くなるという問題を回避できる。
[第3実施形態]
つぎに、本発明の第3実施形態を説明する。第3の実施形態は、レーザーヘッド15aの半導体レーザー素子a1のオンとオフとの切り替えタイミングが第2の実施形態と異なるが、他の点については第2の実施形態と同一である。以下では第2の実施形態と異なる点のみ説明する。
第2実施形態の制御装置60aは、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過している期間中はレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオンにし、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過していない期間中はレーザーヘッド15aの全ての半導体レーザー素子a1をオフに制御するようになっている。
これに対し、本実施形態の制御装置60aは、用紙が定着ユニット15のレーザー照射部15cを通過している期間中において常に全ての半導体レーザー素子a1をオンにするのではなく、用紙上のトナー像がレーザー照射部15cを通過している期間において当該トナー像にレーザー光を照射する位置にある半導体レーザー素子a1のみをオンにし、それ以外の半導体レーザー素子a1をオフに制御する。また、制御装置60aは、用紙上のトナー像がレーザー照射部15cを通過していない間は全ての半導体レーザー素子a1をオフにしている。つまり、制御装置60aは、入力画像の画像データを参照して、トナー像の形成位置を検出し、検出結果に基づいて、用紙上のトナー像が照射範囲に入っている半導体レーザー素子a1のみを選択してオンにし、それ以外の半導体レーザー素子a1についてはオフにしている。
これにより、入力画像において、ベタ画像領域のみならず、ドット画像領域、文字画像領域、余白領域等が混在している場合、レーザー照射が必要な領域に選択的にレーザー光の照射が行われ、且つ、レーザー照射が不必要な領域の一部についてはレーザー照射を行わないようにできるため、消費電力の削減を行うことができるというメリットを有する。
[変形例]
以上示した各実施形態において、濃度検出ユニット50は、中間転写ベルト(像担持体)11の表面に対向する位置に配置されており、中間転写ベルト11の表面からの反射光に基づいて中間転写ベルト11の表面の残トナー濃度を示す残トナー濃度信号を出力し、制御装置60・60aは当該残トナー濃度信号に基づいてレーザーヘッド15aの制御を行うようになっていた。しかし、レーザーヘッド15aの制御に用いられる残トナー濃度信号は、中間転写ベルト11の表面の残トナー濃度を示す信号に限られるものではなく、感光体ドラム(像担持体)101aの表面の残トナー濃度を示す信号であってもよい。この場合、濃度検出ユニット50は、感光体ドラム101aの表面に対向する位置であり、且つ、1次転写ユニット13aとクリーニングユニット104aとの間の位置に配置される(図1の参照符Gの位置)。参照符Gに位置する濃度検出ユニット50は、1次転写ユニット13aによって感光体ドラム101aの表面から中間転写ベルト11へトナー像が転写された後であり、且つ、クリーニングユニット104aにて残トナーが回収される前の感光体ドラム101aの表面を濃度測定範囲として、この濃度測定範囲の残トナー濃度を示す残トナー濃度信号を出力して制御装置60・60aに伝達するようになっている。制御装置60・60aは、伝達された残トナー濃度信号に応じてレーザーヘッド15aを制御する。
また、以上示した各実施形態の画像形成装置100は、感光体ドラムから中間転写ベルトへトナー像を転写して中間転写ベルト11から用紙へトナー像を転写する中間転写方式であったが、勿論、感光体ドラムから用紙へトナー像を転写する直接転写方式の画像形成装置にも本発明を適用することは可能である。但し、直接転写方式の場合、感光体ドラムの表面の残トナー濃度に応じてレーザーヘッド15aを制御することになる。
また、以上示した各実施形態のレーザーヘッド15aは、半導体レーザー素子15a1から射出されるレーザー光を、集光光学系を介さずに用紙へ照射する形態である。しかし、レーザーヘッド15aは、当該構成に限定されるものではなく、半導体レーザー素子15a1と用紙との間に凸レンズ等の集光光学系を有するレンズホルダを備え、前記集光光学系によって用紙へレーザー光を集光するような形態になっていてもよい。
また、以上示した定着ユニット15は、レーザー光を用紙上のトナー像に照射するレーザー定着方式であった。しかし、第1実施形態に関しては、定着ユニット15は、レーザー定着方式に限られるものではなく、フラッシュ光を用紙上のトナー像に照射するフラッシュ定着方式であってもよい。
また、第2実施形態において、画像処理部90は、図8に示されるように、副走査方向(主走査方向に垂直な方向)に平行な分割線(図8の破線)によって入力画像を複数の画像領域に分割するようになっているが、このような分割の手法に限られるものではない。例えば、画像処理部90は、副走査方向に平行な分割線と主走査方向に平行な分割線とによって入力画像をm×n個の画像領域に分割するようになっていてもよい(mは副走査方向の分割線数であり、nは主走査方向の分割線数である)。
また、以上示した各実施形態の制御装置60、60aの機能は、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、本実施形態の制御装置60、60aは、制御装置60、60aの機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像形成装置100の制御装置60、60aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
また、前記の記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために、図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであっても良い。いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、前記のプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。当該記録媒体は、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態の画像形成装置100がインターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、非接触方式の定着装置(定着ユニット)を備えている画像形成装置に利用できる。
11 中間転写ベルト(像担持体)
15 定着ユニット
15a レーザーヘッド(照射部)
15a1 半導体レーザー素子(レーザー光源)
50 濃度検出ユニット(トナー濃度検出部)
60 制御装置(制御部)
60a 制御装置(制御部)
90 画像処理部
100 画像形成装置
101a 感光体ドラム(像担持体)

Claims (6)

  1. トナーからなる画像であるトナー像を表面に担持する像担持体と、
    前記トナー像が転写された用紙に対して光を照射する照射部を含み、この光のエネルギーによって前記トナー像を溶融して前記用紙に定着させる定着ユニットと、
    前記照射部を制御する制御部と、
    前記表面から前記トナー像が転写された後の当該表面に残存するトナーの濃度を検出する残トナー濃度検出部とを備え、
    前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度に応じて、前記照射部に照射させる光の強度を調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度が閾値を超える場合には前記濃度が閾値以下である場合よりも前記光の強度が高くなるように前記照射部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像において隣接する位置にドットが形成されていないドットを孤立ドットとする場合、前記画像を示す画像データを参照して、前記画像における孤立ドットの多さを示す孤立ドット情報を出力する画像処理部を備え、
    前記制御部は、前記残トナー濃度検出部にて検出された濃度と、前記画像処理部にて出力された孤立ドット情報とに応じて、前記照射部に照射させる光の強度を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記照射部が照射する光はレーザー光であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記用紙上の前記トナー像の形成領域に対して前記レーザー光が照射され、前記用紙上の前記トナー像の非形成領域において前記レーザー光が照射されない部分が生じるように、前記画像を示す画像データに基づいて、前記照射部に取り付けられているレーザー光源のオンとオフとを制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の制御部として動作させるためのプログラム。
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