JP6344341B2 - 画像形成装置、画像形成システム及び加熱量制御方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システム及び加熱量制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、画像形成システム及び加熱量制御方法に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラム(像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接または間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙にトナー像を形成する。
また、上記画像形成装置に用いられる定着部としては、定着部材(例えば、定着ローラー)と、定着部材の内部に配置される加熱源(例えば、ハロゲンヒーター)とを備えたものが知られている。定着部材は、加熱源により内部から加熱されることで表面に熱が伝えられ、定着ニップにてトナー像を用紙に熱定着する。
定着部材は、印刷ジョブ中は用紙に定着ニップで熱を奪われるが、例えば、100枚以上の印刷ジョブが実行されると、印刷ジョブ中に加熱源により内部から加熱され続けることで、内部及び表面の温度がこれ以上上昇しない飽和状態となる。この場合において、印刷ジョブにおける最後の用紙が定着ニップを通過すると、定着部材の表面から熱を奪われなくなるので、飽和状態となった表面に定着部材の内部の熱が遅れて伝わる。そのため、定着部材の表面温度が急に上がってしまう現象(以下、「オーバーシュート」という)が起こることがある。
このオーバーシュートによる温度変動量を低減するために、例えば、特許文献1には、印刷ジョブにおける最後の用紙が定着ニップを通過する前に、加熱源の出力をオフにするような構成が開示されている。これによれば、最後の用紙が定着ニップを通過後、定着部材の内部の温度が下がるので、その分定着部材の表面温度が上昇するのを抑えることで、オーバーシュートを抑制している。
特開2014−191296号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、次のジョブで加熱源の出力をオンにした際に、再度定着部材の内部を加熱し直す必要が生じるので、その分定着部材の内部から表面への熱伝導が遅れてしまい、結果的に定着部材の表面温度が通常動作時よりも下がってしまう現象(以下、「アンダーシュート」という)が起こってしまう。そのため、次の印刷ジョブの実行条件や、当該印刷ジョブの実行タイミングによっては、安定した定着状態で印刷することができず、定着部材表面の温度低下による画像不良が起こるおそれがあった。
本発明の目的は、定着部材表面の温度低下による画像不良が発生するのを抑制することが可能な画像形成装置、画像形成システムおよび加熱量制御方法を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、
前記定着部材を加熱する加熱部と、
前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御する制御部と、
を備え
前記第2タイミングは、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定される
本発明に係る画像形成システムは、
画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、
前記定着部材を加熱する加熱部と、
前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御する制御部と、
を備え
前記第2タイミングは、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定される
本発明に係る加熱量制御方法は、
定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱部と、を備える画像形成装置の加熱量制御方法であって、
前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御し、
前記第2タイミングを、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定する
本発明によれば、定着部材の温度がオーバーシュートにより大きく変動するのを抑制しつつ、アンダーシュートにより大きく変動するのを抑制することできる。その結果、定着部材表面の温度低下による画像不良が発生するのを抑制することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 従来技術および本実施の形態に係る上側定着部の温度状態と、加熱源の出力状態との関係を示すタイムチャートである。 デューティー比毎の半波単位のオン/オフパターンの配列状態を示す図である。 画像形成装置の加熱量制御の動作例を示すフローチャートである。 実施例2の評価結果における加熱源の出力状態と上側定着部の表面温度状態との関係を示すタイムチャートである。 実施例3の評価結果における加熱源の出力状態と上側定着部の表面温度状態との関係を示すタイムチャートである。 実施例4の評価結果における加熱源の出力状態と上側定着部の表面温度状態との関係を示すタイムチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図1および図2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した直接転写方式のモノクロ画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム213上に形成されたK成分(ブラック)のトナー像を用紙に直接転写することにより画像を形成する。
画像形成装置1は、画像読取部11、操作表示部12、画像処理部13、画像形成部20、給紙部14、用紙搬送部16、検知部17及び制御部101を備える。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103又は記憶部182から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して、画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。
通信部181は、例えばNIC(Network Interface Card)、MODEM(MOdulator-DEModulator)、USB(Universal Serial Bus)等の各種インターフェースを有する。
記憶部182は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。記憶部182には、例えば各ブロックの動作を制御する際に参照されるルックアップテーブルが格納される。
制御部101は、通信部181を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信されたページ記述言語(PDL:Page Description Language)による画像データ(入力画像データ)を受信し、これに基づいて用紙に画像を形成させる。
画像読取部11は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置111及び原稿画像走査装置112(スキャナー)等を備える。自動原稿給紙装置111は、原稿トレイに載置された原稿を搬送機構により搬送して原稿画像走査装置112へ送り出す。自動原稿給紙装置111により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿の画像(両面を含む)を連続して読み取ることが可能となる。原稿画像走査装置112は、自動原稿給紙装置111からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部11は、原稿画像走査装置112による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部13において所定の画像処理が施される。
操作表示部12は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部121及び操作部122として機能する。表示部121は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示や各機能の動作状況の表示を行う。操作部122は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
ユーザーは、操作表示部12を操作して、原稿設定、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定、片面/両面設定、及び用紙設定(用紙の坪量、光沢の有無を含む)などの画像形成に関する設定を行うことができる。設定された情報は、例えば記憶部182に記憶される。
画像処理部13は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部13は、制御部101の制御下で、階調補正データに基づいて階調補正を行う。また、画像処理部13は、入力画像データに対して、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部20が制御される。
画像形成部20は、入力画像データに基づいて、K成分のトナーによるトナー像を形成するためのトナー像形成部21、トナー像形成部21により形成されたトナー像を用紙に転写する転写部22、及び用紙に転写されたトナー像を定着する定着部23等を備える。
トナー像形成部21は、露光装置211、帯電装置212、感光体ドラム213、現像装置214、ドラムクリーニング装置215、及び除電装置216等を備える。
感光体ドラム213は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。
帯電装置212は、例えばスコロトロン帯電装置やコロトロン帯電装置等のコロナ放電発生器で構成される。帯電装置212は、コロナ放電によって感光体ドラム213の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置211は、例えば複数の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が直線状に配列されたLEDアレイ、個々のLEDを駆動するためのLPH駆動部(ドライバーIC)、及びLEDアレイからの放射光を感光体ドラム213上に結像させるレンズアレイ等を有するLEDプリントヘッドで構成される。LEDアレイの1つのLEDが、画像の1ドットに対応する。制御部101によってLPH駆動部が制御されることにより、LEDアレイに所定の駆動電流が流れ、特定のLEDが発光する。
露光装置211は、感光体ドラム213に対してモノクロ画像に対応する光を照射する。光の照射を受けて感光体ドラム213の電荷発生層で発生した正電荷が電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム213の表面電荷(負電荷)が中和される。これにより、感光体ドラム213の表面には、周囲との電位差により静電潜像が形成される。
現像装置214は、K成分の現像剤(例えばトナーと磁性キャリアーとからなる二成分現像剤)を収容する。現像装置214は、感光体ドラム213の表面にK成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を可視化してトナー像を形成する。具体的には、現像剤担持体(現像ローラー)に現像バイアスが印加され、感光体ドラム213と現像剤担持体との間に現像電界が形成される。感光体ドラム213(負極性)と現像剤担持体との電位差によって、現像剤担持体上の帯電トナー(負極性)は、感光体ドラム213の表面の露光部に移動して付着する。すなわち、現像装置214は、反転現像方式によって静電潜像を現像する。
ドラムクリーニング装置215は、感光体ドラム213の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、転写後に感光体ドラム213の表面に残存する転写残トナーを除去する。
除電装置216は、例えば除電電極と除電用電源とを有するコロトロン帯電装置で構成される。除電装置216は、感光体ドラム213の回転方向において、転写部22(転写ローラー222)と帯電装置212との間に配置される。制御部101によって除電用電源の出力(除電出力、除電バイアス)が制御されることにより、感光体ドラム213から除電電極に所定の除電電流が流れるようになっている。これにより、転写後に感光体ドラム213の表面に残留する残留電荷が除去される。
転写部22は、転写ベルト221、転写ローラー222、複数の支持ローラー223、及び転写用電源(図示略)等を備える。
転写ベルト221は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー223にループ状に張架される。複数の支持ローラー223のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。駆動ローラーが回転することにより、転写ベルト221が走行し、一定速度で用紙が搬送される。
転写ローラー222は、感光体ドラム213に対向して、転写ベルト221の内周面側に配置される。転写ベルト221を挟んで、転写ローラー222が感光体ドラム213に圧接されることにより、感光体ドラム213から用紙へトナー像を転写するための転写ニップが形成される。
転写用電源は、転写ローラー222に接続される。制御部101によって転写用電源の出力(転写出力)が制御されることにより、転写ローラー222から感光体ドラム213に所定の転写電流が流れるようになっている。
用紙が転写ニップを通過する際、感光体ドラム213上のトナー像が用紙に転写される。具体的には、転写ローラー222に転写出力(転写バイアス)を印加し、用紙の裏面側(転写ベルト221と当接する側)にトナーと逆極性の電荷(正電荷)を付与することにより、トナー像は用紙に静電的に転写される。トナー像が転写された用紙は定着部23に向けて搬送される。
定着部23は、用紙の定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着ローラーで構成された上側定着部231、用紙の裏面(定着面の反対の面)側に配置される加圧ローラーで構成された下側定着部232、上側定着部231を加熱する加熱源233、及び下側定着部232を上側定着部231に対して圧接する圧接離間部(図示略)等を備える。上側定着部231は、本発明の「定着部材」に対応し、加熱源233は、本発明の「加熱部」に対応する。
上側定着部231は、定着ローラーを回転させるための上側定着部用駆動部(図示略)を有する。制御部101によって上側定着部用駆動部の動作が制御されることにより、上側定着部231は所定の速度で回転(走行)する。下側定着部232は、加圧ローラーを回転させるための下側定着部用駆動部(図示略)を有する。制御部101によって下側定着部用駆動部の動作が制御されることにより、下側定着部232は所定の速度で回転(走行)する。なお、上側定着部231が下側定着部232の回転に従動する場合は、上側定着部用駆動部は必要ない。
加熱源233は、上側定着部231の内部に配置され、複数の発熱体を有している。制御部101によって加熱源233の出力が制御されることにより、上側定着部231が加熱され、所定の温度(例えば定着許容温度、アイドリング温度)で保持される。制御部101は、上側定着部231に近接して配置される定着温度検出部(図示略)の検出結果に基づいて加熱源233の出力を制御する。
圧接離間部(図示略)は、加圧ローラーを定着ローラーに向けて押圧する。圧接離間部は、例えば加圧ローラーを支持する軸の両端部に当接し、軸の両端をそれぞれ独立して押圧する。これにより、定着ニップにおける軸方向のニップ圧のバランスを調整することができる。制御部101によって圧接離間部(図示略)の動作が制御され、定着ローラーに加圧ローラーが圧接されることにより、用紙を狭持して搬送する定着ニップが形成される。
トナー像が転写され、通紙経路に沿って搬送されてきた用紙は、定着部23を通過する際に加熱、加圧される。これにより、用紙にトナー像が定着する。
また、定着部23における定着ニップの上流側には、検知部17が設けられている。検知部17は、用紙の通過を検知するためのセンサーであり、用紙が通過したことを制御部101に出力する。
給紙部14は、給紙トレイ部141を有する。給紙トレイ部141には、坪量やサイズ等に基づいて識別された枚葉紙(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された紙種ごとに収容される。給紙トレイ部141には、複数の給紙ローラー部が配置される。給紙部14は、給紙トレイ部141から給紙された用紙を用紙搬送部16に送り込む。
排紙部15は、排紙ローラー部151等を有し、用紙搬送部16から送出された用紙を機外に排紙する。
用紙搬送部16は、主搬送部161等を備える。用紙搬送部16の一部は、例えば定着部23とともに1つのユニット(用紙搬送ユニットADU)に組み込まれ、画像形成装置1に着脱可能に装着される。
主搬送部161は、用紙を挟持して搬送する用紙搬送要素として、ループローラー部及びレジストローラー部を含む複数の搬送ローラー部を有する。主搬送部161は、給紙トレイ部141から給紙された用紙を搬送して画像形成部20(転写部22、定着部23)に通紙するとともに、画像形成部20(定着部23)から送出された用紙を排紙部15に向けて搬送する。
給紙部14から給紙された用紙は、主搬送部161によって画像形成部20に搬送される。そして、用紙が転写ニップを通過する際、感光ドラム213上のトナー像が用紙の第1面(表面)に一括して転写され、定着部23において定着処理が施される。画像が形成された用紙は、排紙部15により機外に排紙される。
ところで、上記のような画像形成装置1において、上側定着部231は、印刷ジョブ中は用紙に定着ニップで熱を奪われるが、例えば、100枚以上の印刷ジョブが実行されると、印刷ジョブ中に加熱源233により内部から加熱され続けることで、内部及び表面の温度がこれ以上上昇しない飽和状態となる。この場合において、最後の用紙が定着ニップを通過すると、上側定着部231の表面から熱を奪われなくなるので、飽和状態となった表面に内部から熱が遅れて伝わる。そのため、上側定着部231の表面の温度がオーバーシュートにより大きく変動する。
このオーバーシュートの対策として、図3Aに示す従来技術のように印刷ジョブにおける最後の用紙が定着ニップに向けて給紙された後、加熱源233の出力をオフにすることで(時刻t1)、上側定着部231の内部の温度を下げる方法が提案されている。図3Aでは、波形W1が上側定着部231の内部温度を示し、波形W2が上側定着部231の表面温度を示し、波形W3が加熱源233の出力状態を示している。
このようにすることで、印刷ジョブ終了後において、オーバーシュートによる上側定着部231の表面の温度上昇を、例えばアイドリング時の上限温度と略同じ程度に抑えることが可能となっている。しかし、上側定着部231の内部の温度を下げてしまうことで、次の印刷ジョブ開始のとき(時刻t2)に、再度上側定着部231の内部を加熱し直す必要が生じるので、アンダーシュートによる上側定着部231の温度変動が大きくなる。特に、上側定着部231が定着ローラーの場合、表面がゴム層となっているので、内部から表面への熱伝導が遅れやすくなり、アンダーシュートによる温度変動が大きくなりやすい。
そこで、本実施の形態では、制御部101は、図3Bに示すように、第1動作状態である印刷ジョブから第2動作状態(図3Bでは、次の印刷ジョブ)に遷移する場合において、第1動作状態が開始される第1タイミング(時刻t0)から第1動作状態が終了する前の第2タイミング(時刻t1)までの間、第1加熱量で上側定着部231を加熱するように加熱源233を制御する。そして、第2タイミングから第2動作状態が開始される第3タイミング(時刻t2)までの間、第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で上側定着部231を加熱するように加熱源233を制御する。図3Bでは、波形W4が上側定着部231の内部温度を示し、波形W5が上側定着部231の表面温度を示し、波形W6が加熱源233の出力状態を示している。
具体的に、制御部101は、印刷ジョブにおける最後の用紙が定着ニップを通過する前、つまり、検知部17により最後の用紙の通過を検知した第2タイミングで、加熱源233の出力を第1加熱量から第2加熱量に変更する。なお、第2タイミングは、最後の用紙が定着ニップを通過するタイミングであってもよい。また、第2タイミングは、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定されてもよい。
このようにすることで、上側定着部231内部を再度加熱し直す必要がなくなるので、第2動作状態(図3Bでは次の印刷ジョブ)のときにおいて、内部から表面への熱伝導が良好になる。これにより、アンダーシュートによる表面温度の変動量を小さくすることができる。
制御部101は、第1動作状態の終了後に上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があるか否かについて判定する。制御部101は、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があると判定した場合に限り、第1タイミングから第2タイミングまでの間、第1加熱量で上側定着部231を加熱し、第2タイミングから第3タイミングまでの間、第2加熱量で上側定着部231を加熱するように加熱源233を制御する。
なお、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートするとは、例えば、上側定着部231の表面温度が第1所定温度より高くなる場合をいう。また、第1所定温度は、例えば上側定着部231の設定温度(例えば、200[℃])に対して5[℃]より高い温度とすることができ、実施の形態に応じて適宜変更することができる。
制御部101は、予約された印刷ジョブにおける印刷枚数が所定枚数(例えば、100枚)以上のとき、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があると判定することができる。これは、印刷枚数により、上側定着部231の内部及び表面の温度が飽和状態となることを判定することが可能であるからである。
また、制御部101は、温度センサー等により、現在実行中の印刷ジョブ中に上側定着部231の表面温度の最低温度(例えば、図3における180[℃])より高くなったと検知したときや、上側定着部231の内部温度が所定温度(例えば、図3における215[℃])より高くなったと検知したとき、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があると判定することができる。これは、上記温度を検知することで、上側定着部231の内部又は表面の温度が飽和状態に達したと判定することが可能であるからである。
なお、制御部101は、画像形成装置1周囲の温湿度環境、用紙の種類、用紙の坪量の条件に基づいて上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があると判定してもよい。また、上記したオーバーシュート対策の判定条件は、各条件の何れか1つを判定に用いてもよいし、各条件を組み合わせて判定に用いてもよい。
ところで、定着部23の動作状態によっては上側定着部231の表面から熱を奪う対象が異なるので、上側定着部231の内部の温度状態が飽和状態となるときに必要となる加熱源233の出力値には、ジョブ毎に適正値が存在する。
本実施の形態では、印刷ジョブのとき、定着ニップを通過する用紙、下側定着部232および周囲の空気が上側定着部231から熱を奪う対象となるので、加熱源231の出力は、例えば最大加熱量に対して80[%]の加熱量である。また、印刷ジョブの前の予備回転状態のとき、下側定着部232および周囲の空気が上側定着部231から熱を奪う対象となり、印刷ジョブより当該対象が減るので、加熱源231の出力は、例えば最大加熱量に対して40[%]の加熱量である。また、アイドリング状態のとき、周囲の空気が上側定着部231から熱を奪う対象となり、印刷ジョブおよび予備回転状態より当該対象が減るので、加熱源231の出力は、例えば最大加熱量に対して20[%]の加熱量である。なお、加熱源233の加熱量の適正値は、実施の形態に応じて適宜変更することができる。
そこで、制御部101は、第2動作状態に応じて第2加熱量(図3Bでは80[%])を変更する制御を実行する。これにより、第2動作状態に移行する際の上側定着部231の表面温度の応答性を良好にすることができる。
具体的に、制御部101は、第2動作状態が印刷ジョブのとき、第2加熱量を、加熱源233の最大加熱量の80[%]の加熱量とすることができ、第2動作状態が予備回転状態のとき、第2加熱量を、加熱源233の最大加熱量の40[%]の加熱量とすることができる。また、制御部101は、第2動作状態がアイドリング状態のとき、第2加熱量を、加熱源233の最大加熱量の20[%]の加熱量とすることができる。
制御部101は、第2動作状態と、加熱源233で用いる電源の電圧値、画像形成装置1周囲の温湿度環境、用紙の種類および上側定着部231の使用履歴のうち少なくとも1つの条件とに応じて、第2加熱量を変更するようにしてもよい。制御部101は、これらの条件の何れかを組み合わせる際、予め記憶部182等に設定された条件のみを組み合わせてもよいし、ユーザーが入力した各条件の何れかを組み合わせてもよい。
制御部101は、第2動作状態が定着を行う動作状態、つまり、印刷ジョブである場合、第2動作状態において定着不良が生じないように第2加熱量を決定する。例えば、制御部101は、加熱源233の出力を第2加熱量から第2動作状態における第1加熱量に切り替えた際、第1動作状態時の上側定着部231の表面の最低温度と、第2動作状態時の上側定着部231の表面の最低温度との差分が第2所定温度(例えば、5[℃])未満となるように第2加熱量を決定する。このようにすることで、第2動作状態の開始の際におけるアンダーシュートによる温度変動量を小さくし、安定した定着状態が維持される。
制御部101は、図4A、図4B、図4Cおよび図4Dに示すように、所定のデューティー比の半波単位のオン/オフパターンに基づいて加熱源233を制御する。制御部101は、例えば、特開2015−99334号公報に開示されたような半波単位の波形に基づいて加熱源233の出力を制御する。図4A、図4B、図4Cおよび図4Dでは、それぞれにおいて、上側が、加熱源233の出力値毎の半波単位のオン/オフパターンの波形を示し、下側が、オン/オフパターンにおける加熱源233のオン/オフ状態を示している。
具体的に、制御部101は、加熱源233の出力を最大加熱量、つまり、100[%]の加熱量とするとき、図4Aに示すようなデューティー比100[%]のオン/オフパターンの波形に設定し、加熱源233の出力を最大加熱量の80[%]の加熱量とするとき、図4Bに示すようなデューティー比80[%]のオン/オフパターンの波形に設定する。制御部101は、加熱源233の出力を最大加熱量の40[%]の加熱量とするとき、図4Cに示すようなデューティー比40[%]のオン/オフパターンの波形に設定し、加熱源233の出力を最大加熱量の20[%]の加熱量とするとき、図4Dに示すようなデューティー比20[%]のオン/オフパターンの波形に設定する。これにより、加熱源233の加熱量を正確な値に制御することができる。
また、制御部101は、上述した複数の発熱体が上側定着部231の軸方向の異なる位置に並ぶ構成の場合、用紙の種類に応じて複数の発熱体の何れかの加熱量を選択的に制御してもよい。このようにすることで、例えば、制御部101は、各発熱体で役割を分担した配熱構成の場合に、各発熱体で独自に加熱量を変更することで、必要な発熱体のみを出力させればよくなる。そのため、例えば、定着部23の軸方向において中央部と端部の温度推移が異なるような、サイズの異なる用紙を交互に印刷する場合に有利である。
次に、以上のような制御部101を備えた画像形成装置1の加熱量制御の動作例について説明する。
図5は、画像形成装置1の加熱量制御の動作例を示すフローチャートである。図5における処理は、制御部101が印刷ジョブの実行指示を受け付けたときに実行される。
まず、制御部101は、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性があるか否かについて判定する(ステップS101)。具体的に、制御部101は、例えば、予約された印刷ジョブにおける印刷枚数が所定枚数以上であることを条件としてオーバーシュートする可能性の有無を判定する。
判定の結果、オーバーシュートする可能性がない場合(ステップS101、NO)、制御部101は、印刷ジョブにおける印刷制御を実行し(ステップS102)、ステップS109の処理に遷移する。
一方、オーバーシュートする可能性がある場合(ステップS101、YES)、制御部101は、印刷ジョブにおける最終紙が定着ニップに到着したか否かについて判定する(ステップS103)。判定の結果、最終紙が定着ニップに到着してない場合(ステップS103、NO)、制御部101は、ステップS103の処理を繰り返す。
一方、最終紙が定着ニップに到着した場合(ステップS103、YES)、制御部101は、印刷ジョブの予約があるか否かについて判定する(ステップS104)。判定の結果、印刷ジョブの予約がない場合(ステップS104,NO)、制御部101は、加熱源233の出力を、最大加熱量の20[%]とした第2加熱量に設定し(ステップS105)、ステップS109の処理に遷移する。
一方、印刷ジョブの予約がある場合(ステップS104、YES)、制御部101は、予備回転が必要であるか否かについて判定する(ステップS106)。判定の結果、予備回転が必要でない場合(ステップS106、NO)、制御部101は、加熱源233の出力を、最大加熱量の80[%]とした第2加熱量に設定する(ステップS107)。一方、予備回転が必要である場合(ステップS106、YES)、制御部101は、加熱源233の出力を、最大加熱量の40[%]とした第2加熱量に設定する(ステップS108)。
ステップS102,S105,S107,S108の後、制御部101は、第2動作状態に応じた加熱量に加熱源233の出力を設定する(ステップS109)。具体的に、制御部101は、ステップS105の後の場合、加熱源233の出力をアイドリング状態の加熱量に設定し、ステップS107の後の場合、加熱源233の出力を印刷ジョブの加熱量に設定する。制御部101は、ステップS108の後の場合、加熱源233の出力を予備回転状態の加熱量に設定する。また、制御部101は、ステップS102の後の場合、加熱源233の出力を、そのときの動作状態に合わせた加熱量に設定する。
最後に、制御部101は、第2動作状態が印刷ジョブであるか否かについて判定する(ステップS110)。判定の結果、第2動作状態が印刷ジョブである場合(ステップS110、YES)、処理はステップS101の前に戻り、第2動作状態が印刷ジョブでない場合(ステップS110、NO)、画像形成装置1は、図5の処理を終了する。
以上、詳しく説明したように、本実施の形態における画像形成装置1は、定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する上側定着部231と、上側定着部231を加熱する加熱源233と、上側定着部231の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、第1動作状態が開始される第1タイミングから第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で上側定着部231を加熱し、第2タイミングから第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で上側定着部231を加熱するように加熱源233を制御する制御部101と、を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、加熱源233の出力を、第1加熱量よりも小さい第2加熱量とすることで、印刷ジョブにおける最後の用紙が定着ニップを通過した後に発生するオーバーシュートにより上側定着部231の温度が大きく変動するのを低減することができる。そして、第2動作状態に応じて第2加熱量を適正値に設定することで、第2動作状態にしたときの上側定着部231の内部から表面への温度変動における応答性が良好になる。そのため、アンダーシュートにより上側定着部231の温度が大きく変動するのを低減することができる。その結果、上側定着部231表面の温度低下による画像不良が発生するのを抑制することができる。
また、第2加熱量を第2動作状態に応じた適正値とすることで、上側定着部231の内部から表面への熱伝導性にムラが生じるのを抑制することができるので、上側定着部231の内部および表面の温度のバランスを保つことができる。そのため、上側定着部231の表面温度を常時安定した状態に維持することができるので、迅速に次のジョブに移行することができ、印刷ジョブにおける生産性を向上させることができる。
また、上側定着部231の表面温度がオーバーシュートする可能性がある場合に、加熱源233の出力を第1加熱量から第2加熱量に切り替えるので、適切な加熱源233の制御を実行することができる。
また、第2動作状態に加えて、例えば、加熱源233で用いる電源の電圧値等のその他の条件を加味することで、第2加熱量をより適正な値とすることができる。
また、印刷ジョブと印刷ジョブの間における加熱源233の出力を第2加熱量とすることで、上側定着部231における温度の応答性が良好になるので、例えば優先度の高い印刷ジョブの実行指示を受け付けても、迅速に当該印刷ジョブに移行することができる。
最後に、本実施の形態に係る画像形成装置1における評価実験について説明する。
本実験では、第2動作状態に応じて第2加熱量を変更した場合のオーバーシュートおよびアンダーシュートにおける上側定着部231の表面温度の変化について評価した。評価装置としては、図1に示す画像形成装置1を用いた。
評価条件としては、上側定着部231としての定着ローラーは、表面のゴム層の厚みを0.5[mm]、熱容量を2.0[kJ/K]としたものを用い、下側定着部232としての加圧ローラーは、表面のゴム層の厚みを6.5[mm]とし、熱容量を1.3[kJ/K]としたものを用いた。なお、定着ローラーおよび加圧ローラーは、上記した熱容量以上のものを用いてもよい。また、定着部23として定着ベルト等のベルト加熱方式の構成を採用してもよい。
以上のような画像形成装置1において、定着部23における定着温度を200[℃]とし、環境条件を常温常湿とし、画像形成装置1で用いる電源電圧を200[V]とし、定着部の使用履歴としては初期状態のものを用いた。また、各実施例における設定温度、次ジョブの紙種および第2加熱量は、下記表1のように設定した。
表1に各実施例における設定温度、紙種および第2加熱量の関係を示す。
Figure 0006344341
実施例4は、第2動作状態が紙種を普通紙とした印刷ジョブであるときの第2加熱量としていたときに、優先出力として紙種を厚紙(例えば、坪量150〜350[gsm])が選択されたときの実施例である。そのため、表1では、設定温度および第2加熱量が途中で右側の数字に切り替わったことを示している。
上記のように設定後、まずアイドリング状態からスタートさせ、A4サイズの普通紙を5000枚連続印刷として設定された印刷ジョブを開始する。そして、最後の用紙が定着ニップを通過する前のタイミングで加熱源233の出力を第1加熱量から第2加熱量に変更し、その後、第2動作状態の加熱量に変更する。このときにおける第2動作状態の加熱量に変更した際の、オーバーシュートおよびアンダーシュートによる上側定着部231の表面温度の変動量を評価した。
表2に各実施例における評価結果を示す。
Figure 0006344341
また、オーバーシュートについては、設定温度に対して5[℃]以内の温度変動の場合、評価結果を「○」とし、5[℃]より大きい温度変動の場合、評価結果を「×」としている。アンダーシュートについては、第2動作状態における上側定着部231の表面の最低温度が、オーバーシュートが発生しない条件下における同じ動作状態内での最低温度に対して5[℃]より小さい温度変動量の場合、評価結果を「○」とし、5[℃]以上の温度変動量の場合、評価結果を「×」としている。なお、上記最低温度は、実験等により、動作状態毎に設定することができる。
なお、各実施例の比較例は、各実施例と同条件であって、前の印刷ジョブの最後の用紙が定着ニップを通過してから次のジョブが開始されるまでの間の加熱源233の出力をオフ、つまり、加熱量を0にしたものである。
表2に示すように、実施例2,3,4における結果を見ると、各比較例については、アンダーシュートによる評価結果が「×」となったのに対し、各実施例では、何れも「○」となった。
図6は、実施例2の評価結果における加熱源233の出力状態と上側定着部231の内部温度状態との関係を示すタイムチャートであり、図7は、実施例3の評価結果における加熱源233の出力状態と上側定着部231の内部温度状態との関係を示すタイムチャートであり、図8は、実施例4の評価結果における加熱源233の出力状態と上側定着部231の内部温度状態との関係を示すタイムチャートである。
なお、図6、図7および図8において、時刻t01は第1タイミングであり、時刻t02は第2タイミングであり、時刻t03は第3タイミングである。また、図6、図7および図8において、波形X1が加熱源233の出力状態であり、波形X2が上側定着部231の内部温度状態であり、波形X3が比較例における上側定着部231の内部温度状態である。また、上側定着部231の内部温度状態は、加熱源233の出力をフル出力としたときにおいて、上側定着部231が用紙等に熱を奪われない場合の温度状態に対する、温度状態の割合を示している。
図6、図7および図8に示すように、比較例においては、第2動作状態時に、加熱源233により再度加熱し直されるので、上側定着部231の内部温度の上昇が遅れてアンダーシュートが起こりやすいことが確認できる。また、第2動作状態における加熱源233の出力状態が上がるほど、上側定着部231の内部温度の変動量が大きくなるので、アンダーシュートによる影響が顕著なものになると考えられる。
それに対し、各実施例においては、上側定着部231の内部温度が、加熱源233の出力を第2加熱量としたことに伴う変動にとどまるので、第2動作状態の開始時においても、上側定着部231の表面温度が迅速に上昇することが確認できる。
なお、図6、図7および図8においては、加熱源233の出力を100[%]としているときに、上側定着部231の内部温度が80[%]となっているが、これは、印刷において、定着ニップを通過する用紙に上側定着部231の熱を奪われて、その分内部温度が下がっているためである。
また、実施例4において、定着温度が異なるようなジョブが第2加熱量に設定している時に急に入っても、加熱源233の出力を迅速に変えることができるので、迅速に第2動作状態に移行することができることが確認できた。
また、表2に示すように、実施例1については、比較例とともに評価結果に差異がなかった。この理由としては、アイドリング状態時は、他の動作状態と比較して上側定着部231の表面から熱が奪われにくく、また、加熱源233の出力も小さい。そのため、その分上側定着部231の内部の温度が表面に伝わりやすくなり、比較例におけるアンダーシュートによる温度変動量が小さくなるものと考えられる。
また、各実施例および各比較例ともに、オーバーシュートについての評価結果が「○」となった。これにより、各実施例において、加熱源233の出力を第1加熱量から第2加熱量とすることで、オーバーシュートを抑制できることが確認できた。
また、上記した実験条件に、表3および表4に示すような条件を適宜加えた上で制御部101による制御を実行してもよい。表3は、各条件における第2加熱量のシフト量を示し、表4は、紙種毎の第2加熱量を示している。
Figure 0006344341
Figure 0006344341
表3に示すように、環境条件、すなわち、画像形成装置1周囲の温湿度条件においては、常温常湿(NN)および高温高湿(HH)のときは、シフト量を0[%]に設定しているのに対し、低温低湿(LL)のときは、シフト量を5[%]に設定している。これは画像形成装置1周囲の温湿度条件が低温低湿になることで、上側定着部231の温度が下がりやすくなるためである。
電源電圧においては、上記実験のように200[V]のときを基準(0[%])とすると、180[V]のとき、シフト量を5[%]とし、230[V]のとき、シフト量を−5[%]に設定している。
電源電圧を下げると加熱量も下がり、アンダーシュートによる影響を受けやすくなるので、その分だけ加熱量を増やす必要が生じるためである。一方、電源電圧を上げると加熱量が上がり、オーバーシュートによる影響を受けやすくなるので、その分だけ加熱量を下げる必要が生じるためである。
現ジョブと次ジョブにおいて定着温度に温度差がある場合においては、基準となる定着温度よりも5[℃]以上小さいとき、シフト量を−5[%]とし、当該定着温度から−5[℃]から5[℃]の範囲内であるとき、シフト量を0[%]とし、当該定着温度から5[℃]以上大きいとき、シフト量を5[%]としている。これは、次ジョブで温度に応じた加熱量にする必要があるためである。
上側定着部231の使用履歴においては、初期状態を0[%]とし、末期状態を5[%]としている。これは、上側定着部231を使用し続けて部材が劣化することで、内部から表面への熱伝導性が悪くなるので、加熱量を増やす必要があるためである。
表4に示すように、紙種の坪量が小さい場合加熱量を低くし、坪量が大きい場合、加熱量を大きく設定している。これは、厚紙の定着温度が普通紙の定着温度より高く、薄紙の定着温度が普通紙の定着温度より低いためである。
なお、上記の各評価条件は、実施例に応じて、それぞれの値を変更してもよい。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムに適用できる。複数のユニットには、例えば後処理装置、ネットワーク接続された制御装置等の外部装置が含まれる。
1 画像形成装置
101 制御部
231 上側定着部
233 加熱源

Claims (14)

  1. 定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱部と、
    前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御する制御部と、
    を備え
    前記第2タイミングは、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定される、
    画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記第2動作状態に応じて前記第2加熱量の値を変更する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記第1動作状態の終了後に前記定着部材の表面温度がオーバーシュートする可能性があるか否かについて判定し、オーバーシュートする可能性があると判定した場合に限り、前記第1タイミングから前記第2タイミングまでの間、前記第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第3タイミングまでの間、前記第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御する、
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記第2動作状態と、前記加熱部で用いる電源の電圧値とに応じて前記第2加熱量の値を変更する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記第2動作状態と、前記画像形成装置周囲の温湿度環境とに応じて前記第2加熱量の値を変更する、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記第2動作状態と、前記用紙の種類とに応じて前記第2加熱量を変更する、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記第2動作状態と、前記定着部材の使用履歴とに応じて前記第2加熱量を変更する、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記第2動作状態が前記定着を行う動作状態である場合、前記第2動作状態において定着不良が生じないように、前記第2加熱量を決定する、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、所定のデューティー比の半波単位のオン/オフパターンに基づいて前記加熱部による加熱量を制御する、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記加熱部は、前記定着部材の軸方向の異なる位置に並ぶ複数の発熱体を有し、
    前記制御部は、前記用紙の種類に応じて、前記複数の発熱体の何れかの加熱量を選択的に制御する、
    請求項1〜9の何れか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2タイミングは、前記定着を行う対象である最後の用紙が前記定着ニップを通過する前のタイミングである、
    請求項1〜10の何れか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2タイミングは、前記定着を行う対象である最後の用紙が前記定着ニップを通過するタイミングである、
    請求項1〜10の何れか1項に記載の画像形成装置。
  13. 画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
    定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱部と、
    前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御する制御部と、
    を備え
    前記第2タイミングは、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定される、
    画像形成システム。
  14. 定着ニップにおいて、用紙上に形成された未定着のトナー像を前記用紙に定着する定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱部と、を備える画像形成装置の加熱量制御方法であって、
    前記定着部材の動作状態が定着を行う第1動作状態から第2動作状態に遷移する場合において、前記第1動作状態が開始される第1タイミングから前記第1動作状態が終了する前の第2タイミングまでの間、第1加熱量で前記定着部材を加熱し、前記第2タイミングから前記第2動作状態が開始される第3タイミングまでの間、前記第1加熱量より小さく、かつ、0より大きい第2加熱量で前記定着部材を加熱するように前記加熱部を制御し、
    前記第2タイミングを、予約された印刷ジョブの印刷枚数に基づいて決定する、
    加熱量制御方法。
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