JP2011042744A - オルガノポリシルメチレン及びオルガノポリシルメチレン組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
下記一般式(1):
下記平均組成式(2):
[化2]
R4 eClfSi(CH2)(4−e−f)/2 (2)
(R4は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基であり、e、fはe+f=1.5〜2.8を満たす数であり、但し、0.001≦f/(e+f)≦0.9。)で表されるオルガノポリシルメチレンと
下記一般式(3):
[化3]
R5 gR6 hSiCl4−(g+h) (3)
(R5は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基であり、R6は炭素原子数1〜10のアルケニル基であり、gは0〜2、hは1〜3の整数、但しg+hは1〜3である。)で表されるアルケニル基含有シランとの反応により上記一般式(1)のオルガノポリシルメチレンを製造する方法を提供する。
(A)上記一般式(1)のオルガノポリシルメチレン、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中2個以上有する、オルガノハイドロジェンポリシルメチレンまたはオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選択される架橋剤の上記(A)オルガノポリシルメチレンのアルケニル基1モルあたり、該架橋剤中のSiH基が0.1〜5.0モルとなる量、及び
(D)白金族金属系触媒の触媒量
を含有することを特徴とするオルガノポリシルメチレン組成物及びその硬化物を提供する。
(A)成分は、下記一般式(1)で表され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシルメチレンである。
R4 eClfSi(CH2)(4−e−f)/2 (2)
(式中、R4は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基であり、e、fは、e+f=1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05を満たす数であり、但し、0.001≦f/(e+f)≦0.9、好ましくは0.005≦f/(e+f)≦0.5、より好ましくは0.005≦f/(e+f)≦0.1である。)
R5 gR6 hSiCl4−(g+h) (3)
(R5は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基、R6は炭素原子数1〜10のアルケニル基であり、gは0〜2、hは1〜3の整数、但しg+hは1〜3である。)
(B)成分は、主剤である(A)オルガノポリシルメチレンの一部を代替する任意成分であり、下記一般式(4)で表され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。
[化8]
R2 bSiO(4−b)/2 (4)
(式中、R2は互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、アルコキシ基、水酸基、(R)3SiO−より選ばれる基であり、該1価炭化水素基の少なくとも2つはアルケニル基であり、前記式中Rは、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、アルコキシ基、または水酸基より選ばれる基であり、bは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の数である。)
(C)架橋剤は、(A)成分オルガノポリシルメチレン及び(B)成分オルガノポリと付加反応して架橋結合を形成し、3次元網状構造のゴム弾性体を与える。本発明の架橋剤は、ケイ素原子に結合した水素原子(以下、SiH基という。)を1分子中に2個以上有する、オルガノハイドロジェンポリシルメチレンまたはオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選択される。
[化10]
R3 cHdSiO(4−c−d)/2 (5)
(R3は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、水素原子、アルコキシ基、水酸基より選ばれる基、cおよびdは、0.7≦c≦2.1、0.001≦d≦1.0、且つ0.8≦c+d≦3.0、好ましくは1.0≦c≦2.0、0.01≦d≦1.0、且つ1.5≦c+d≦2.5を満たす数である。)
中でも、シロキサン単位の繰り返しの数が2〜200であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
(D)白金族金属系触媒は(A)成分及び(B)成分と(C)成分との付加反応(ヒドロシリル化)を促進させるための触媒である。このような触媒としては、公知の白金族金属系触媒を用いることができ、白金もしくは白金化合物を用いることが好ましい。このような白金族金属系触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサンまたはアセチレンアルコール類等との錯体が挙げられる。
本発明のオルガノポリシルメチレン組成物には、上記(A)〜(D)成分に加えて、本発明の目的および効果を損なわない範囲で、補強性充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、導電性付与剤、接着性付与剤、着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤など各種機能性添加剤を配合してもよい。例えば、煙霧質シリカ、沈澱法シリカなどの補強性充填剤、けいそう土、グラファイト、酸化アルミニウム、マイカ、クレイ、カーボン、酸化チタン、ガラスビーズなどの充填剤、導電材料、顔料、滑剤、離型剤としてのポリジメチルシロキサンなどを添加することが出来る。
(A1)アルケニル基含有オルガノポリシルメチレンの合成
下記式(6)のクロル基含有シルメチレン1540g(4.64モル、90mol%)と下記式(7)のジメチルビニルモノクロロシラン54.2g(0.45モル、10mol%)をキシレン1000gに溶解し、水600gとキシレン300gの混合溶媒系に60℃で滴下して、加水分解反応をした。ついで、室温で3時間熟成反応をした後、廃酸分離、水洗洗浄、140℃で共沸脱水した。
(A2)アルケニル基含有オルガノポリシルメチレンの合成
下記式(9)のクロル基含有シルメチレン260.3g(0.335モル、67mol%)と上記式(7)のジメチルビニルモノクロロシラン19.9g(0.165モル、33mol%)を実施例1と同様にキシレン200gに溶解し、水200gとキシレン100gの混合溶媒系に60℃で滴下して、加水分解反応をした。ついで、室温で5時間熟成反応をした。その後、廃酸分離、水洗洗浄、140℃で共沸脱水した。このアルケニル基導入ポリシルメチレンにKOH0.2gを添加し、140℃、10時間反応させてアルカリ重合し、ついで中和、濾過の後、160℃/5mmHgで30分間ストリップして、下記式(10)のアルケニル基含有オルガノポリシルメチレン(A2)を得た。
実施例1で調製したアルケニル基含有オルガノポリシルメチレン(A1)100gに下記式(11)で示すSiH基含有ポリシロキサン(C1)34.7g(Si−H/Si−Vi=0.36)、白金触媒として白金含有量が2重量%の塩化白金酸アルコール溶液(D1) 0.1g(白金金属換算量で20ppm)を添加して混合し、該混合物を、縦130×横170×深さ2(mm)の金型に注入し、デシケータにいれて減圧下(10Torr)で10分間脱泡後、150℃で1時間加熱硬化させて、オルガノポリシルメチレン硬化物を成形した。その物性を表1に示す。
実施例2で調製したアルケニル基含有オルガノポリシルメチレン(A2)100gに、上記式(11)のSiH基含有ポリシロキサン(C1)25.7g(Si-H/Si-Vi=3)、白金触媒(D1)0.1g(白金金属換算量20ppm)を添加して混合し、実施例1と同様に150℃で1時間加熱硬化させて、オルガノポリシルメチレン硬化物を成形した。その物性を表1に示す。
実施例2で調製したアルケニル基含有オルガノポリシルメチレン(A2)70gに、下記式(12)で表わされる両末端ビニル基含有ジメチルポリシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体(B1)30g、SiH基含有ポリシロキサン(C1)20.1g(Si-H/Si-Vi=3)、白金触媒(D1)0.1g(白金金属換算量20ppm)を添加して混合し、実施例1と同様に150℃で1時間加熱硬化させて、オルガノポリシルメチレン‐オルガノポリシロキサン硬化物を成形した。その物性を表1に示す。
上記式(12)で表される両末端ビニル基含有ジメチルポリシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体(B1)100g、SiH基含有ポリシロキサン(C1)7g(Si-H/Si-Vi=3)、白金触媒(D1)0.1g(白金金属換算量20ppm)を添加して混合し、実施例1と同様に150℃で1時間加熱硬化させて、オルガノポリシロキサン硬化物を成形した。その物性を表1に示す。
(1)外観は、硬化物の外観を目視で観察し、変色の有無、透明性を目視にて評価した。
(2)硬度は、JIS K6253準拠タイプAデュロメータにて測定した。
(3)引っ張り強度、伸び、密度、体積抵抗率、絶縁破壊強度、比誘電率、誘電正接は、JIS K6249に準拠して測定した。
(4)水蒸気透過性は、JIS Z0208に準拠して測定した。
Claims (7)
- 下記平均組成式(2):
[化2]
R4 eClfSi(CH2)(4−e−f)/2 (2)
(R4は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基であり、e、fはe+f=1.5〜2.8を満たす数であり、但し、0.001≦f/(e+f)≦0.9)で表されるオルガノポリシルメチレンと、
下記一般式(3):
[化3]
R5 gR6 hSiCl4−(g+h) (3)
(R5は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基より選ばれる基であり、R6は炭素原子数1〜10のアルケニル基であり、gは0〜2、hは1〜3の整数、但しg+hは1〜3である)で表されるアルケニル基含有シランとの反応により請求項1に記載のオルガノポリシルメチレンを製造する方法。 - (A)請求項1に記載のオルガノポリシルメチレン、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中2個以上有する、オルガノハイドロジェンポリシルメチレンまたはオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選択される架橋剤の上記(A)オルガノポリシルメチレンのアルケニル基1モルあたり、該架橋剤中のSiH基が0.1〜5.0モルとなる量、及び
(D)白金族金属系触媒の触媒量
を含有することを特徴とするオルガノポリシルメチレン組成物。 - (B)下記平均組成式(4):
[化4]
R2 bSiO(4−b)/2 (4)
(式中、R2は互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、アルコキシ基、水酸基、または(R)3SiO−より選ばれる基であり、該1価炭化水素基の少なくとも2つはアルケニル基であり、前記式中Rは、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、アルコキシ基、または水酸基より選ばれる基であり、bは1.5〜2.8を満たす数である)で表されるオルガノポリシロキサンをさらに含有し、
請求項3に記載の架橋剤(C)が、(A)オルガノポリシルメチレン及び(B)オルガノポリシロキサンのアルケニル基1モルあたり、該架橋剤中のSiH基が0.1〜5.0モルとなる量である請求項3に記載のオルガノポリシルメチレン組成物。 - (A)請求項1に記載のオルガノポリシルメチレン 30〜100重量部、
(B)請求項4に記載のオルガノポリシロキサン 0〜70重量部(但し、(A)と(B)の合計は100重量部である)、及び
(C)上記(A)オルガノポリシルメチレン及び(B)オルガノポリシロキサンのアルケニル基1モルあたりSiH基が0.1〜5.0モルとなる量の請求項3に記載の架橋剤、
(D)白金族金属系触媒の触媒量
を含有することを特徴とする請求項4に記載のオルガノポリシルメチレン組成物。 - 請求項3に記載の架橋剤(C)が下記平均組成式(5):
[化5]
R3 cHdSiO(4−c−d)/2 (5)
(R3は、互いに独立に、非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基、水素原子、アルコキシ基、水酸基より選ばれる基であり、cおよびdは0.7≦c≦2.1、0.001≦d≦1.0、かつ0.8≦c+d≦3.0を満足する数である)
で表され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項3〜5のいずれか1項に記載のオルガノポリシルメチレン組成物。 - 請求項3〜6のいずれか1項に記載のオルガノポリシルメチレン組成物を硬化してなるオルガノポリシルメチレン硬化物。
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