JP2011021068A - 低誘電樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分に低い誘電率、誘電正接を有する低誘電樹脂組成物、該低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜、低誘電樹脂組成物及び低誘電膜の製造方法、並びに低誘電膜用コーティング剤を提供する。
【解決手段】(1)平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂中に分散されてなる低誘電樹脂組成物、(2)その低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜、(3)粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)を調製し、950℃を超える温度で焼成して、中空シリカ粒子(C)を調製し、それをマトリクス樹脂形成材中に分散させた分散液を調製する工程を含む低誘電樹脂組成物の製造方法、及び(4)前記中空シリカ粒子がマトリクス樹脂形成材中に分散されてなる低誘電膜用コーティング剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、低誘電樹脂組成物、低誘電膜、低誘電樹脂組成物及び低誘電膜の製造方法、並びに低誘電膜用コーティング剤に関する。
CPUやメモリーに使用されるLSI等の電子機器は、近年ますます高機能化が進み、動作周波数の上昇、装置の小型化等が進められているが、その一方で、動作周波数の増加に伴う伝送損失の増加、配線微細化による遅延時間の増加等の課題が拡大している。
これらの問題を解決するために、電子回路の多層配線構造に用いられる低誘電率、低誘電正接の絶縁材料の開発が要求されている。層間絶縁膜の誘電率を低下させるために、膜内部に空隙を導入する検討が行われているが、誘電率を低下させるために不均一なサイズの空隙を導入すると、膜強度が低下するという問題がある。
特許文献1には、セラミック前駆体、触媒、界面活性剤及び溶媒からなるフィルム形成性液体を調製し、それを基板上で溶媒を除去することによる、誘電率2〜3を示すメソポーラスシリカフィルム等のセラミックフィルムの製造方法が開示されている。
特許文献2には、有機基を含むケイ素酸化物の多孔体からなる低誘電率膜であって、該ケイ素酸化物は、ケイ素原子の少なくとも一部が有機基の2箇所以上で炭素−ケイ素結合を形成しており、多孔体は1〜30nmの中心細孔直径を有するメソ多孔体である、低誘電率膜が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2は、膜作製時に使用される界面活性剤を除去するために焼成工程が必要であり、基板の種類が限定される等、汎用的ではないという問題がある。
また、特許文献3には、シリコン原子と酸素原子の結合を含み、かつ空孔を有する微粒子と、樹脂と、溶媒とを含む溶液を基板上に塗布して薄膜を形成した後、この基板を加熱して低誘電率絶縁膜を形成する方法が開示されている。
特許文献4には、中空粒子と熱硬化性樹脂とを含有する低誘電樹脂組成物において、中空粒子として、平均空隙率が30〜80体積%であり、かつ平均粒径が0.1〜20μmであるシリカ粒子を用いてなる誘電率、誘電正接を小さくできる低誘電樹脂組成物、及びそれを基材に含浸させ、加熱乾燥してなるプリプレグが開示されている。
しかしながら、特許文献3及び4は、膜の誘電率、誘電正接の点において満足できるものではない。
特開2001−226171号公報 特開2003−86676号公報 特開2005−167266号公報 特開2008−031409号公報
本発明は、十分に低い誘電率、誘電正接を有する低誘電樹脂組成物、該低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜、低誘電樹脂組成物及び低誘電膜の製造方法、並びに低誘電膜用コーティング剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定の構造を有する中空シリカ粒子をマトリクス樹脂に分散させることにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔5〕を提供する。
〔1〕平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂中に分散されてなる低誘電樹脂組成物。
〔2〕前記〔1〕の低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜。
〔3〕下記工程(I)〜(III)を含む前記〔1〕の低誘電樹脂組成物の製造方法。
工程(I):粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)を調製する工程
工程(II):工程(I)で得られた前記中空シリカ粒子(A)又は前記コアシェル型シリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成して、中空シリカ粒子(C)を調製する工程
工程(III):工程(II)で得られた中空シリカ粒子(C)をマトリクス樹脂形成材中に分散させた分散液を調製する工程
〔4〕前記工程(I)〜(III)、及び下記工程(IV)を含む低誘電膜の製造方法。
工程(IV):前記工程(III)で得られた分散液を基板上に塗布後、固化させる工程
〔5〕平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂形成材中に分散されてなる低誘電膜用コーティング剤。
本発明によれば、十分に低い誘電率、誘電正接を有する低誘電樹脂組成物、該低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜、低誘電樹脂組成物及び低誘電膜の製造方法、並びに低誘電膜用コーティング剤を提供することができる。
〔低誘電樹脂組成物、及び低誘電膜〕
本発明の低誘電樹脂組成物、及びその膜は、平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂中に分散されてなることを特徴とし、本発明の低誘電膜は該低誘電樹脂組成物からなることを特徴とする。
本発明の低誘電樹脂組成物、及び低誘電膜では、前記特定の構造を有する中空シリカ粒子を分散して含有していることによりその誘電率、誘電正接の低下が図られる。これは、マトリクス樹脂が中空シリカ粒子の中空部に存在できないため、空隙率が低下せず、該樹脂組成物からなる成形体及び膜の誘電率、誘電正接が低下するためと考えられる。
低誘電膜の誘電率は、例えば、1MHzの周波数では、3.5以下が好ましく、3.2以下がより好ましく、3.0以下が更に好ましく、1.5〜3.0が特に好ましい。なお、誘電率の測定は、LCRメーターやインピーダンスアナライザー等を用いて、電極接触法や電極非接触法等の常法により行うことができる。
また、低誘電膜の誘電正接は、例えば、実施例に記載の測定条件において、0.01以下が好ましく、0.0095以下がより好ましく、0.009以下が更に好ましい。
低誘電膜の厚みは特に制限はないが、製造上及び低誘電率の性能発現の観点から、10〜700μmが好ましく、30〜500μmがより好ましく、50〜300μmが更に好ましい。
[中空シリカ粒子]
本発明においては、平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子(以下、単に「中空シリカ粒子」又は「中空シリカ粒子(C)」ともいう)が用いられる。
中空シリカ粒子の平均粒子径は、用途等を考慮して適宜調整しうるが、数平均粒子径で好ましくは0.1〜1μm、より好ましくは0.15〜0.9μm、更に好ましくは0.2〜0.8μmである。中空シリカ粒子は、好ましくは粒子全体の80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95%質量以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
また、中空シリカ粒子のBET比表面積は、内包物の安定保持等の観点から、好ましくは25m2/g以下、より好ましくは20m2/g以下であり、18m2/g以下であることが更に好ましい。
中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示さないものであることが好ましい。
また、中空シリカ粒子は、細孔径分布において、実質的に1nm以上に細孔分布を示さないことが好ましい。外殻部の平均厚みは、中空シリカ粒子が担体としての強度を維持できる範囲で薄い方が好ましく、中空部の平均直径(平均容積)は、空孔率を高くする観点から大きい方が好ましい。これらの観点から、外殻部の平均厚みは、通常0.5〜500nm、好ましくは2〜400nm、より好ましくは3〜300nmである。
〔外殻部の平均厚み/中空シリカ粒子の平均粒子径〕の比は、通常0.01〜0.9、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.1〜0.7である。
中空シリカ粒子の平均粒子径、外郭部の平均厚みは、原料となる中空シリカ粒子(A)の製造条件、中空部位形成材料の粒子径、焼成条件等により適宜調製することができる。
[低誘電樹脂組成物の製造方法]
本発明の低誘電樹脂組成物の製造方法に特に制限はないが、下記の工程(I)〜(III)を含む方法によれば、効率的に製造することができる。
工程(I):粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)(以下、単に「中空シリカ粒子(A)」ともいう)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)(以下、「コアシェル型シリカ粒子(B)」ともいう)を調製する工程
工程(II):工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)又はコアシェル型シリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成して、中空シリカ粒子(C)を調製する工程
工程(III):工程(II)で得られた中空シリカ粒子(C)をマトリクス樹脂形成材中に分散させた分散液を調製する工程
以下、工程(I)〜(III)の詳細とそこで用いる各成分等について説明する。
工程(I)
工程(I)は、中空シリカ粒子(A)又はコアシェル型シリカ粒子(B)を調製する工程である。中空シリカ粒子(A)又はコアシェル型シリカ粒子(B)を製造しうる方法であれば特に制限はないが、下記工程A〜Dを含む方法がより好ましい。
工程A:ポリマー粒子(a−1)を0.1〜50グラム/L、又は疎水性有機化合物(a−2)を0.1〜100ミリモル/Lと、下記一般式(1)及び(2)で表される第四級アンモニウム塩から選ばれる1種以上(b)を0.1〜100ミリモル/L、及び加水分解によりシラノール化合物を生成するシリカ源(c)を0.1〜100ミリモル/L含有する水溶液を調製する工程。
[R1(CH33N]+- (1)
[R12(CH32N]+- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
工程B:工程Aで得られた水溶液を10〜100℃の温度で撹拌して、シリカから構成される外殻を有し、かつ核にポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を有するプロトコアシェル型シリカ粒子の水分散液を調製する工程
工程C:工程Bで得られた水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離する工程
工程D:工程Cで得られたコアシェル型シリカ粒子(B)を焼成して、中空シリカ粒子(A)を得る工程
以下工程A〜Dについて説明する。
[工程A]
(ポリマー粒子(a−1))
工程Aで用いられるポリマー粒子(a−1)としては、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー及び両性ポリマーから選ばれる1種以上のポリマーの粒子が好ましく、実質的に水不溶性のポリマーが好ましい。
工程A〜Dで用いられるポリマー粒子の平均粒子径は、本発明の中空シリカ粒子の特徴である、微小粒子径であってかつ粒子径分布が揃った化合物を得る目的の上で、好ましくは0.02μm〜1μm、より好ましくは0.05μm〜0.9μm、さらに好ましくは0.1μm〜0.8μm、特に好ましくは0.12μm〜0.7μmであることが望ましい。またポリマー粒子は、好ましくは粒子全体の80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
(カチオン性ポリマー)
カチオン性ポリマーとしては、連続相を水系とする媒体中に、陽イオン界面活性剤の存在下で、ポリマーエマルジョンとなって分散可能であるポリマーが好ましく、陽イオン界面活性剤の存在下でカチオン性モノマー、特にはカチオン性基を有するエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を、公知の方法で乳化重合して得られるものが好ましい。
カチオン性モノマーとしては、アミノ基を有する単量体の酸中和物、又は該単量体を4級化剤で4級化した第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
カチオン性モノマーの具体例としては、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリレートがより好ましく、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリレートが最も好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はそれらの両方を意味する。
カチオン性ポリマーは、前記カチオン性モノマー由来の構成単位を含有するが、カチオン性モノマー構成単位以外に、疎水性モノマー、特にはアルキル(メタ)アクリレート、芳香環含有モノマー等の疎水性モノマーに由来する構成単位を含有することがより好ましい。その好適例としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数3〜22、より好ましくは炭素数3〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、スチレンもしくは2−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアリールエステル、炭素数6〜22の芳香族基含有ビニルモノマー、又は酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中ではアルキル(メタ)アクリレート、スチレンが最も好ましい。
なお、疎水性モノマーとは、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成する重合性の有機化合物を意味する。疎水性モノマーは、LogP値が0以上、好ましくは0.5以上、また25以下の化合物が挙げられる。ここで、LogPとは、化学物質の1−オクタノール/水の分配係数の対数値を意味し、SRC's LOGKOW / KOWWIN Programにより、フラグメントアプローチで計算された数値をいう。具体的には、化学物質の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数を積算して求められる(Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83-92参照)。
カチオン性ポリマーを構成するカチオン性モノマー構成単位は少量でよく、カチオン性ポリマーを構成する殆どが疎水性モノマー由来の構成単位によって構成されていてもよい。カチオン性ポリマーに占めるカチオン性モノマー構成単位と疎水性モノマー由来の構成単位の合計量は、70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。特に〔(カチオン性モノマー由来の構成単位)/(疎水性モノマー由来の構成単位)〕の重量比は、粒子形成性の観点から、好ましくは0.001〜0.5、より好ましくは0.002〜0.3、特に好ましくは0.003〜0.1である。
(ノニオン性ポリマー)
ノニオン性ポリマーは、水溶液中で荷電を有しないポリマーを意味する。ノニオン性ポリマーは、荷電を有しないモノマーすなわちノニオン性モノマーを由来とするポリマーであり、公知の乳化重合法、無乳化剤重合法等によりノニオン性モノマーを重合して得ることができる。
ノニオン性モノマーとしては、カチオン性ポリマーの説明で挙げた疎水性モノマー(段落〔0015〕〔0016〕)を挙げることができる。その好適例としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数3〜22、より好ましくは炭素数3〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、及びスチレンから選ばれる一種以上が挙げられる。
ノニオン性ポリマーの具体例としては、ポリスチレン、エチルアクリレート・エチルメタクリレート共重合体、エチルアクリレート・メチルメタクリレート共重合体、オクチルアクリレート・スチレン共重合体、ブチルアクリレート・酢酸ビニル共重合体、メチルメタクリレート・ブチルアクリレート・オクチルアクリレート共重合体、酢酸ビニル・スチレン共重合体、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、ブチルアクリレート、ポリスチレンアクリル酸樹脂等が挙げられる。
カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー及び両性ポリマーの中では、カチオン性ポリマー及びノニオン性ポリマーが好ましく、中空シリカ粒子(A)の形成し易さの観点から、カチオン性ポリマーがより好ましい。
ポリマーは中空シリカ粒子(A)の製造上、実質的に水に溶解しないものが用いられ、そのために疎水性モノマーの重合比率を高める方法、架橋する方法等を採用できる。
かかるポリマーの好適例として、アルキル(メタ)アクリレート及びスチレンから選ばれる疎水性モノマーとカチオン性基を有する(メタ)アクリレートとのコポリマー、並びにアルキル(メタ)アクリレート及びスチレンから選ばれる一種以上の疎水性モノマーからなるノニオン性ポリマーを挙げることができる。
上記のポリマーは、単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
ポリマー粒子の形状、形態は特に制限はなく、複合シリカ粒子の使用目的に応じて、粒子の大きさを変えたり、真球状、卵状等に形成することができる。ポリマー粒子の大きさや粒径分布を変えることで、中空シリカ粒子(A)の粒径や中空部分の大きさを適宜調製することができる。
(疎水性有機化合物(a−2))
本発明において、疎水性有機化合物(a−2)とは、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成する化合物を意味する。好ましくは、前記の第四級アンモニウム塩の存在下で分散可能な化合物である。このような疎水性有機化合物としては、LogP値が1以上、好ましくは2〜25の化合物が挙げられる。
疎水性有機化合物(a−2)としては、例えば、炭化水素化合物、エステル化合物、炭素数6〜22の脂肪酸、炭素数6〜22のアルコール及びシリコーンオイル等の油剤や、香料、農薬、医薬等の各種基材等を挙げることができる。
疎水性有機化合物(a−2)を用いる場合、中空シリカ粒子(A)の粒径や中空部分の大きさは、該疎水性有機化合物の液滴の大きさに影響されるので、該疎水性有機化合物の融点、反応温度、攪拌速度、使用する界面活性剤等により適宜調整することができる。
(第四級アンモニウム塩(b))
第四級アンモニウム塩(b)は、メソ細孔の形成とポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)の分散のために用いられる。
前記一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、炭素数4〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)におけるXは、高い結晶性を得るという観点から、好ましくはハロゲンイオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上である。Xとしては、より好ましくはハロゲンイオンであり、更に好ましくは塩素イオン又は臭素イオンであり、特に好ましくは臭素イオンである。
一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、ブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
これらの第四級アンモニウム塩(b)の中では、規則的なメソ細孔を形成させる観点から、特に一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はアルキルトリメチルアンモニウムクロリドがより好ましく、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド又はドデシルトリメチルアンモニウムクロリドが特に好ましい。
(シリカ源(c))
シリカ源(c)は、アルコキシシラン等の加水分解によりシラノール化合物を生成するものであり、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物を挙げることができる。
SiY4 (3)
3SiY3 (4)
3 2SiY2 (5)
3 3SiY (6)
3Si−R4−SiY3 (7)
(式中、R3はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R4は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
より好ましくは、一般式(3)〜(7)において、R3がそれぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であり、具体的には炭素数1〜22、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜18、特に好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R4が炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基であり、Yが炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、又はフッ素を除くハロゲン基である。
シリカ源(c)の好適例としては、次の化合物が挙げられる。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)又は(5)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であり、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
一般式(6)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であり、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるモノアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R4がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中では、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
工程Aにおける水溶液中のポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)(以下、両者を総称して「(a)成分」ともいう)、第四級アンモニウム塩(b)、及びシリカ源(c)の含有量は次のとおりである。
(a−1)成分の含有量は、好ましくは0.1〜50グラム/L、より好ましくは0.3〜40グラム/L、特に好ましくは0.5〜30グラム/Lである。
(a−2)成分の含有量は、0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lである。
(b)成分の含有量は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lであり、(c)成分の含有量は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lである。
(a)〜(c)成分を含有させる順序は特に制限はない。例えば、(i)水溶液を撹拌しながら(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分の順に投入する、(ii)水溶液を撹拌しながら(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分を同時に投入する、(iii)(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分の投入後に撹拌する、等の方法を採用することができるが、これらの中では(i)の方法が好ましい。
(a)〜(c)成分を含有する水溶液には、プロトコア−シェル粒子の形成を阻害しない限り、その他の成分として、メタノール等の有機化合物や、無機化合物等の他の成分を添加してもよく、前記のように、シリカや有機基以外の他の元素を担持したい場合は、それらの金属を含有するアルコキシ塩やハロゲン化塩等の金属原料を製造時又は製造後に添加することもできる。
[工程B]
工程Bはプロトコアシェル型シリカ粒子の水分散液を調製する工程である。工程Aで得られる水溶液を10〜100℃、好ましくは10〜80℃の温度で所定時間撹拌した後、静置することで、ポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)の表面に、第四級アンモニウム塩(b)とシリカ源(c)によりメソ細孔が形成され、内部にポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含したプロトコアシェル型シリカ粒子を析出させることができる。撹拌処理時間は温度によって異なるが、通常10〜80℃で0.1〜24時間でプロトコアシェル型シリカ粒子が形成される。なお、この時点で得られるプロトコアシェル型シリカ粒子のメソ細孔には製造の際に用いた界面活性剤が詰った状態にある。
得られたプロトコアシェル型シリカ粒子は、水中に懸濁した状態で得られる。用途によってはこれをそのまま使用することもできるが、好ましくはプロトコアシェル型シリカ粒子を分離して使用する。分離方法としは、ろ過法、遠心分離法等を採用することができる。
工程Bで得られたプロトコアシェル型シリカ粒子に陽イオン界面活性剤等を含む場合は、酸性溶液と1回又は複数回接触させることにより陽イオン界面活性剤等を除去することができる。用いる酸性溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;陽イオン交換樹脂等を水やエタノール等に加えた液が挙げられるが、塩酸が特に好ましい。pHは通常1.5〜5.0に調整される。
上記の方法により細孔から界面活性剤が除去された粒子は、メソ細孔構造を表面に有し、BET比表面積の高い、ポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含するプロトコアシェル型シリカ粒子である。
[工程C、D]
工程Cは、工程Bで得られた水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離する工程であり、工程Dは、工程Cで得られたコアシェル型シリカ粒子(B)を焼成して、中空シリカ粒子(A)を得る工程である。
工程Cでは、水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離し、必要に応じて、酸性水溶液と接触、水洗、乾燥することができる。また、高温で処理した後、工程Dでは、電気炉等で好ましくは350〜800℃、より好ましくは450〜700℃で、1〜10時間焼成し、内部のポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を除去する。得られる中空シリカ粒子(A)は、その外殻部の基本構成は変わらないが、内部のポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)は焼成により除去されている。
本発明においては、ポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含するコアシェル型シリカ粒子を焼成するため、特に内包されるポリマー粒子(a−1)の形状、形態を所望の状態に予め制御しておくことにより、所望の形状、形態を有する中空シリカ粒子(A)を容易に製造することができる。例えば、内部に真球状のポリマーを有するコアシェル型シリカ粒子を焼成することにより、内部中空及び外形が真球状の中空シリカ粒子(A)を製造することができる。
上記のようにして得られた中空シリカ粒子(A)とコアシェル型シリカ粒子(B)のうち、粉末X線回折測定において、面間隔(d)が1nm〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示すものが好ましい。
工程(I)で得られる中空シリカ粒子(A)のメソ細孔構造の平均細孔径は、好ましくは1〜8nm、より好ましくは1〜5nmであり、該メソ細孔径は、中空シリカ粒子(A)の70質量%以上、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上が平均細孔径の±30質量%以内に入ることが望ましい。
また、中空シリカ粒子(A)のBET比表面積は、好ましくは100〜1500m2/g、より好ましくは200〜1500m2/g、更に好ましくは300〜1500m2/gである。
中空シリカ粒子(A)の平均粒子径は、好ましくは0.05〜2μm、より好ましくは0.05〜1.5μm、更に好ましくは0.1〜1.2μmである。中空シリカ粒子は、好ましくは一次粒子全体の80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上が平均粒子径±30%以内の一次粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
外殻部(メソポーラスシリカ部)の平均厚みは、中空シリカ粒子が担体としての強度を維持できる範囲で薄い方が好ましく、中空部の平均直径(平均容積)は、内包物を多く保持する観点から大きい方が好ましい。これらの観点から、外殻部の平均厚みは、通常0.5〜500nm、好ましくは2〜400nm、より好ましくは3〜300nmである。
また、〔外殻部の平均厚み/中空シリカ粒子の平均粒子径〕の比は、通常0.01〜0.9、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.1〜0.7である。
中空シリカ粒子(A)の平均粒子径、平均外殻厚み、BET比表面積、平均細孔径、及び粉末X線回折(XRD)パターンの測定は、実施例記載の方法により行うことができる。
工程(II)
工程(II)は、工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)又はコアシェル型シリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成して、中空シリカ粒子(C)を調製する工程である。
焼成温度は、細孔を適度に焼き締め、平均粒子径を0.05〜1μm、粒子全体の80質量%以上を平均粒子径±30%以内にし、かつBET比表面積を30m2/g未満にする観点から、好ましくは960〜1500℃であり、より好ましくは970〜1300℃であり、更に好ましくは980〜1200℃である。
焼成は電気炉等を用いて行うことができ、焼成時間は、焼成温度等により異なるが、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜80時間である。
本発明においては、工程(I)で中空シリカ粒子(A)を一旦製造し、これを工程(II)で950℃を超える温度で焼成することにより、工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)の基本構成を変えないで、平均粒子径とBET比表面積を小さくした中空シリカ粒子(C)を得ることができる。また工程(I)で得られたコアシェル型シリカ粒子(B)を直接950℃を超える温度で焼成して中空シリカ粒子(C)を得てもよい。本発明では一旦中空シリカ粒子(A)を製造した後、更に焼成してBET比表面積の小さくした中空シリカ粒子(C)を得る方法がより好ましい。
工程(III)
工程(III)は、工程(II)で得られた中空シリカ粒子(C)をマトリクス樹脂形成材中に分散させた分散液を調製する工程である。
(マトリクス樹脂)
本発明で使用しうるマトリクス樹脂に特に制限はない。例えば、加熱により硬化する熱硬化性樹脂、紫外線等の光の照射により硬化する光硬化性樹脂、及び熱可塑性樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、環状脂肪族型、ノボラック型、ナフタレン型、ジシクロペンタジエン型等の各種のエポキシ樹脂が挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂としては、オルソフタル酸系、イソフタル酸系、テレフタル酸系、脂環式不飽和酸系、脂肪式飽和酸系、ビスフェノール系、含ハロゲン酸系、含ハロゲンビスフェノール系の各種の不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂としては、レゾール型、ノボラック型等のフェノール樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合体樹脂、スチレン系ブロックコポリマー樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリサルホン樹脂、非晶アリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、液晶ポリマー樹脂、ポリアミドイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、シンジオ系ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、α−オレフィンコポリマー樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、環状オレフィン系重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー等が挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12等が挙げられる。
熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンサクシネート樹脂、ポリ乳酸樹脂等が挙げられる。
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、パーフルオロアルコキシアルカン樹脂、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー樹脂、エチレン・テトラフルオロエチレンコポリマー樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、エチレン・クロロトリフルオロエチレンコポリマー樹脂、テトラフルオロエチレン・パーフルオロジオキソールコポリマー樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂等が挙げられる。
上記のマトリクス樹脂の中では、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂が好ましく、低誘電化の観点から、エポキシ樹脂、フェノール樹脂がより好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。マトリクス樹脂は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
マトリクス樹脂の重量平均分子量は、200〜100,000が好ましく、500〜10,000より好ましい。
マトリクス樹脂の含有量は、低誘電膜の性能発現の観点から、30〜98質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましく、60〜90質量%が更に好ましい。
〔低誘電膜の製造方法、及び低誘電膜用コーティング剤〕
本発明の低誘電膜の製造方法は、前記工程(I)〜(III)、及び下記工程(IV)を含むことを特徴とする。
工程(IV):前記工程(III)で得られた分散液を基板上に塗布後、固化させる工程
なお、「マトリクス樹脂形成材」とは、流動性を有し、一定の条件の下で固化してマトリクス樹脂を形成する材料を意味する。例えば、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂の硬化前の液状の樹脂材料、熱可塑性樹脂材料を加熱により流動性を有する状態にしたもの、熱可塑性樹脂材料を揮発性溶媒に溶解させたもの、熱可塑性樹脂の重合前物質又は重合途中物質等が含まれる。
本発明の低誘電膜は、マトリクス樹脂が熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂の場合、硬化前の液状の樹脂材料をマトリクス樹脂形成材とし、それに中空シリカ粒子(C)を分散させた後、マトリクス樹脂形成材を硬化、固化させる方法により得ることができる。
また、マトリクス樹脂が熱可塑性樹脂の場合、(1)加熱により流動化されたマトリクス樹脂形成材に、中空シリカ粒子(C)を分散させた後、冷却して固化させる方法、(2)揮発性溶媒に溶解させたマトリクス樹脂形成材に、中空シリカ粒子(C)を分散させた後、溶媒を揮発させて固化させる方法、(3)モノマー又は中間重合物であるマトリクス樹脂形成材に、中空シリカ粒子(C)を分散させた後、重合を開始して固化させる方法、(4)重合中であって固化前のマトリクス樹脂形成材に、中空シリカ粒子(C)を分散させ、重合を完了させて固化させる方法等により、本発明の低誘電膜を得ることができる。
本発明の低誘電膜用コーティング剤は、平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂形成材中に分散されてなることを特徴とする。この低誘電膜用コーティング剤は、流動性のあるマトリクス樹脂形成材に中空シリカ粒子が分散されてなり、これを前記工程(IV)において、前記工程(III)における分散液として用いて、基板上に塗布後、固化させることにより低誘電膜を形成することができる。
用いる基板に特に制限はなく、シリコンウェハ、Si34、金属板(Al、Pt等)、ガラス板等が挙げられ、金属箔等の極薄のものも包含される。
コーティング剤(分散液)の塗布は、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレー法、グラビアコート法等の常法により行うことができる。
コーティング剤塗布後の固化は、乾燥ないし加熱、又は光照射により行うことができる。
乾燥ないし加熱は、膜構造の組成や材質、膜の用途により異なるが、生産性、生産容易性の観点から、好ましくは室温〜300℃、より好ましくは50〜200℃、更に好ましくは70〜150℃の温度で、好ましくは0.5〜20日間、より好ましくは1〜10日間保持することにより行うことができる。
膜の低誘電化のためには、中空シリカ粒子のメソ細孔内や中空部へのマトリクス樹脂の侵入が抑制され、できるだけ空隙が多くなっていることが重要であると考えられる。その観点から、マトリクス樹脂形成材がメソ細孔内や中空部へ侵入する前に固化されることが好ましく、従って、粘度の高いマトリクス樹脂形成材に中空シリカ粒子を分散後、できるだけ早く塗布、固化することが好ましい。
マトリクス樹脂形成材の粘度は、低誘電膜の性能発現及び分散容易性の観点から、0.1〜20Pa・sが好ましく、0.2〜18Pa・sがより好ましく、1〜16Pa・sが更に好ましく、2〜15Pa・sが特に好ましい。なお、粘度の測定は、実施例記載の方法により行うことができる。
マトリクス樹脂形成材と中空シリカ粒子の混合時間は、見かけ上、該シリカ粒子が均一に分散する範囲でできる限り短時間が好ましく、0.1〜60分が好ましく、0.5〜10分がより好ましく、0.5〜2分が更に好ましい。また、両者を混合して分散液を調製後、できるだけ早く基板上に塗布して、固化することが好ましく、分散液調製から塗布までの時間は、0.1〜60分が好ましく、0.1〜10分がより好ましく、0.1〜2分が更に好ましい。なお、両者の均一混合は、スパチュラ攪拌、磁気攪拌、ブレード攪拌、ホモミキサー等の常法により行えばよい。
コーティング剤に含まれる中空シリカ粒子の含有量は、塗布操作性や得られる低誘電膜の性能発現の観点から、10〜70質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましい。コーティング剤には溶媒(分散媒)が含まれていてもよく、樹脂の種類等にもよるが、通常、アルコール溶媒が好ましい。
本発明の低誘電膜用コーティング剤及び低誘電膜は、中空シリカ粒子と共に、本発明の目的を阻害しない範囲内で、中空構造を有しないメソポーラスシリカ粒子を含有することもできるが、低誘電化の観点から中空構造を有しないメソポーラスシリカ粒子を含まないことが好ましい。
また、本発明の低誘電膜及びコーティング剤は、公知の酸化防止剤、光安定剤、耐電防止剤、核剤、難燃剤、可塑剤、安定化剤、着色剤(顔料、染料)、抗菌剤、界面活性剤、カップリング剤、離型剤等を含有することができる。
以下の製造例、実施例及び比較例において、「%」は「質量%」である。
製造例で得られた中空シリカ粒子、及び実施例、比較例で得られた低誘電膜の各種測定は、以下の方法により行った。
(1)中空シリカ粒子の粉末X線回折(XRD)測定
粉末X線回折装置(理学電機工業株式会社製、商品名:RINT2500VPC)を用いて、X線源:Cu-kα、管電圧:40mA、管電流:40kV、サンプリング幅:0.02°、発散スリット:1/2°、発散スリット縦:1.2mm、散乱スリット:1/2°、及び受光スリット:0.15mmの条件で粉末X線回折測定を行った。走査範囲を回折角(2θ)1〜20°、走査速度を4.0°/分とした連続スキャン法を用いた。なお、測定は、粉砕した試料はをアルミニウム板に詰めて行った。
(2)中空シリカ粒子の粒子形状の観察
電解放射型高分解能走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所社製、商品名:FE−SEM S−4000)を用いて粒子形状の観察を行った。
(3)中空シリカ粒子の平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みの測定
透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製、商品名:JEM−2100)を用いて加速電圧160kVで粒子の観察を行った。20〜30個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径、中空部径、及び外殻部厚みを写真上で実測し、平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みを求め、更に、粒子全体に対する平均粒子径±30%以内の粒子径を有する粒子の比率(質量%)を計算により求めた。なお、観察は、高分解能用カーボン支持膜付きCuメッシュ(応研商事株式会社製、200−Aメッシュ)に付着させ、余分な試料をブローで除去したものを用いて行った。
(4)中空シリカ粒子のBET比表面積、及び平均細孔径の測定
比表面積・細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:ASAP2020)を用いて、液体窒素を用いた多点法でBET比表面積を測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出した。BET比表面積の導出にはBJH法を採用し、そのピークトップを平均細孔径とした。試料には250℃で5時間の前処理を施した。
(5)誘電率、誘電正接の測定
PETフィルム上に中空シリカ粒子と樹脂を混練した混合物を塗布し、加熱硬化後、樹脂組成物をフィルムより剥離し、棒状に切り出しサンプルを得た。またはテフロン(登録商標)樹脂に幅2mm、深さ1.5mm、長さ120mmの溝を掘った鋳型を作製し、この鋳型に、中空シリカ粒子と樹脂を混練した混合物を流し込み、加熱硬化させ、冷却後、鋳型からサンプルを取り出した。どちらの方法で得られたサンプルも電気特性は同様であった。
アジレント社製のPNAマイクロ波ネットワーク・アナライザ「E8361A」(10MHz〜67GHz)に、株式会社関東電子応用開発製の誘電率測定装置(共振器、5.8GHz)を接続した装置を使用して、空洞共振器摂動法を用いて、5.8GHzにて、前期サンプルの誘電率及び誘電正接を測定した。
誘電率が3.5以下であり、かつ誘電正接が0.01以下の場合は、十分な絶縁性能を有する低誘電膜である。
製造例1(中空シリカ粒子の製造)
20L反応槽に、水16kg、25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド66g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド68g、及びカチオン性アクリルポリマー粒子(日本ペイント株式会社製、商品名:ファインスフィアFS−501、平均粒子径500nm)192gを入れて撹拌し、その水溶液に、テトラメトキシシラン68gをゆっくりと加え、室温(25℃)で5時間撹拌した後、12時間熟成させた。
次いで、得られた白色沈殿物を、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過した後、10Lの水で洗浄し、100℃の温度条件で5時間乾燥し、ポリマー粒子をコアとし、シリカ粒子をシェルとするコアシェル型シリカ粒子の乾燥粉末を得た。
得られた乾燥粉末を、高速昇温電気炉(株式会社モトヤマ製、商品名:SK−2535E)を用いて、エアーフロー(3L/min)しながら1℃/分の速度で600℃まで昇温し、600℃で2時間焼成することにより有機成分を除去し、中空状シリカ粒子を得た。この中空状シリカ粒子50gをアルミナ製るつぼに移し、前記電気炉を用いて、空気下1000℃で72時間焼成した。
焼成後の中空状シリカ粒子の測定結果は、以下のとおりであった。
・平均一次粒子径は480nm、平均中空部径は400nm、平均外殻部厚みは40nm、BET比表面積は15m2/gであった。
・粒子全体の99.9質量%が平均粒子径±30%以内の粒子径を有していた。
・平均細孔径測定によって1nm以上にピークがないことを確認した。
・粉末X線回折測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークがないことを確認した。
実施例1
製造例1で得られた中空シリカ粒子0.6gをビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、液状タイプ、グレード:828(2〜3量体)、粘度:12〜15Pa・s(25℃)、エポキシ当量:184〜194)、エポキシ樹脂硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製、酸無水物グレード:YH306)、硬化促進剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、グレード:EMI24)を5:6:0.05の重量比で混合したマトリックス樹脂1.4gと混練し、低誘電樹脂組成物を製造した。この組成物を前記テフロン(登録商標)製鋳型に流し込み、電気乾燥機中で80℃、3時間加熱の後、120℃で6時間さらに加熱硬化させ、冷却後、鋳型からサンプルを取り出した。このサンプルを用いて、誘電率、誘電正接を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、中空シリカ粒子を0.8g、マトリックス樹脂を1.2gと変えた以外は、実施例1と同様にして低誘電樹脂組成物を製造し、サンプルを作製した。
比較例1
実施例1において、中空シリカ粒子を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして低誘電樹脂組成物を製造し、サンプルを作製した。
比較例2
実施例1において、製造例1において焼成を600℃で2時間のみ行った中空シリカ粒子(比表面積1200m2/g)を用い、実施例1と同様にして低誘電樹脂組成物を製造し、サンプルを作製した。
実施例3
製造例1で得られた中空シリカ粒子0.6gをポリイミド樹脂(宇部興産株式会社製、商品名:U−ワニスS(固形分20%))7gと混練し、低誘電樹脂組成物を製造した。この組成物を前記テフロン(登録商標)製鋳型に流し込み、電気乾燥機中で200℃、10分加熱の後、サンプルを取り出し、さらに焼成炉中にて450℃で10分加熱し、サンプルを作製した。このサンプルを用いて、誘電率、誘電正接を測定した。結果を表1に示す。
比較例3
実施例3において、中空シリカ粒子を使用しなかったこと以外は、実施例3と同様にして低誘電樹脂組成物を製造し、サンプルを作製した。
Figure 2011021068
表1から、中空シリカ粒子を含有する実施例1及び2のエポキシ樹脂をマトリクス樹脂として含む低誘電樹脂組成物は、誘電率がそれぞれ2.31及び2.29、誘電正接がそれぞれ0.0078及び0.0068であるのに対し、中空シリカ粒子を含有しない比較例1の樹脂組成物は、誘電率が2.65、誘電正接が0.0112と高い。さらに比表面積が1200m2/gと高い中空粒子を含む比較例2では誘電率が2.63、誘電正接が0.0129と高い。また、実施例3のポリイミド樹脂をマトリクス樹脂として含む低誘電樹脂組成物は、誘電率が2.99、誘電正接が0.0015であるのに対し、中空シリカ粒子を含有しない比較例3の樹脂組成物は、誘電率が3.7、誘電正接が0.0017と高い。
このことから、本発明に係る中空シリカ粒子を含有する低誘電樹脂組成物は、中空シリカ粒子を含有しない比較例1又は3の樹脂組成物よりも、また比表面積が高い中空シリカ粒子を含む比較例2よりも、実用上明らかに有意な低誘電率、低誘電正接を有することが分かる。

Claims (8)

  1. 平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂中に分散されてなる低誘電樹脂組成物。
  2. 中空シリカ粒子が、粉末X線回折測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示さないものである、請求項1に記載の低誘電樹脂組成物。
  3. 中空シリカ粒子の含有量が10〜60質量%である、請求項1又は2に記載の低誘電樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の低誘電樹脂組成物からなる低誘電膜。
  5. 下記工程(I)〜(III)を含む請求項1〜3のいずれかに記載の低誘電樹脂組成物の製造方法。
    工程(I):粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)を調製する工程
    工程(II):工程(I)で得られた前記中空シリカ粒子(A)又は前記コアシェル型シリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成して、中空シリカ粒子(C)を調製する工程
    工程(III):工程(II)で得られた中空シリカ粒子(C)をマトリクス樹脂形成材中に分散させた分散液を調製する工程
  6. 前記工程(I)〜(III)、及び下記工程(IV)を含む低誘電膜の製造方法。
    工程(IV):前記工程(III)で得られた分散液を基板上に塗布後、固化させる工程
  7. マトリクス樹脂形成材の粘度が0.1〜20Pa・sである、請求項6に記載の低誘電膜の製造方法。
  8. 平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80質量%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子が、マトリクス樹脂形成材中に分散されてなる低誘電膜用コーティング剤。
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