JP5364276B2 - 中空シリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中空シリカ粒子及びその製造方法に関する。
平均粒子径が小さく、比表面積が小さい中空シリカ粒子は、その内部に空気や種々の化合物や材料を内包できるため、各種の材料として広範囲の用途に使用できる。
中空シリカ粒子の製造方法としては、O/W型又はW/O型乳化系を用いる方法が一般的であり、通常、低温で真空乾燥することにより多孔質の中空シリカ粒子を得ている。得られる中空シリカ粒子の粒子径は数μm以上であり、粒子径がより小さく、かつ比表面積が小さいものは得られていない。
例えば、特許文献1には、界面活性剤を含むケイ酸溶液から得られるシリカゲル粉末を高温下(1200℃程度)で発泡させ、ガラス化させることによる中空シリカ粒子の製造方法が開示されている。しかし、この方法で得られる中空シリカ粒子の平均粒子径は20〜70μm程度と大きいものである。
特許文献2には、O/W型乳化液をO/W/O型乳化液とした後、水溶性沈殿を形成することによる中空多孔質粒子の製造方法が開示されているが、得られる粒子の平均粒子径は1〜20μm程度である。
特許文献3には、O/W乳化系を用いて重縮合反応させることによる球状中空多孔質シリカ粒子の製造方法が開示されているが、得られる粒子の平均粒子径は3μm程度、比表面積は320m2/g程度である。
特許文献4には、W/O乳化系を用いる中空多孔質シリカ粒子の製造方法が開示されているが、得られる粒子の平均粒子径は3.5μm程度である。
特公平1−51455号公報 特公平5−9133号公報 特許第2590428号明細書 特開平11−29318号公報
本発明は、平均粒子径及び比表面積が小さい中空シリカ粒子、並びにその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、中空メソポーラスシリカを高温焼成処理することにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)を提供する。
(1)平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子。
(2)粉末X線回折測定において、面間隔(d)が1〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示す、粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)を、950℃を超える温度で焼成する、BET比表面積が30m2/g未満の中空シリカ粒子の製造方法。
本発明によれば、平均粒子径及び比表面積が小さい中空シリカ粒子、並びにその効率的な製造方法を提供することができる。
[中空シリカ粒子]
本発明の中空シリカ粒子(以下、単に「中空シリカ粒子」ともいう)は、平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満であることを特徴とする。
中空シリカ粒子の平均粒子径は、数平均粒子径であり、用途等を考慮して適宜調整しうるが、好ましくは0.1〜0.9μm、より好ましくは0.15〜0.8μm、更に好ましくは0.2〜0.7μmである。中空シリカ粒子は、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
また、中空シリカ粒子のBET比表面積は、内包物の安定保持等の観点から、好ましくは20m2/g以下、より好ましくは15m2/g以下であり、10m2/g以下であることが最も好ましい。
本発明の中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示さないものであることが好ましい。
本発明の中空シリカ粒子は、細孔径分布において、実質的に1nm以上に細孔分布を示さないことが好ましい。外殻部の平均厚みは、中空シリカ粒子が担体としての強度を維持できる範囲で薄い方が好ましく、中空部の平均直径(平均容積)は、内包物を多く保持する観点から大きい方が好ましい。これらの観点から、外殻部の平均厚みは、通常0.5〜500nm、好ましくは2〜400nm、より好ましくは3〜300nmである。
また、〔外殻部の平均厚み/中空シリカ粒子の平均粒子径〕の比は、通常0.01〜0.9、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.1〜0.7である。
中空シリカ粒子の平均粒子径、外郭部の平均厚みは、原料となる中空シリカ粒子(A)の製造条件、中空部位形成材料の粒子径、焼成条件等により適宜調製することができる。
[中空シリカ粒子の製造方法]
本発明の中空シリカ粒子の製造方法に特に制限はないが、下記の工程(I)及び(II)を含む方法によれば、効率的に製造することができる。
工程(I):粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)(以下、単に「中空シリカ粒子(A)」ともいう)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)(以下、単に「シリカ粒子(B)」ともいう)を調製する工程。
工程(II):工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)又はシリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成する工程。
以下、工程(I)、(II)の詳細とそこで用いる各成分等について説明する。
工程(I)
工程(I)は、中空シリカ粒子(A)又はシリカ粒子(B)を調製する工程である。中空シリカ粒子(A)又はシリカ粒子(B)を製造しうる方法であれば特に制限はないが、下記工程A〜Dを含む方法がより好ましい。
工程A:ポリマー粒子(a−1)を0.1〜50グラム/L、又は疎水性有機化合物(a−2)を0.1〜100ミリモル/Lと、下記一般式(1)及び(2)で表される第四級アンモニウム塩から選ばれる1種以上(b)を0.1〜100ミリモル/L、及び加水分解によりシラノール化合物を生成するシリカ源(c)を0.1〜100ミリモル/L含有する水溶液を調製する工程。
[R1(CH33N]+- (1)
[R12(CH32N]+- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
工程B:工程Aで得られた水溶液を10〜100℃の温度で撹拌して、シリカから構成される外殻を有し、かつ核にポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を有するプロトコアシェル型シリカ粒子の水分散液を調製する工程
工程C:工程Bで得られた水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離する工程
工程D:工程Cで得られたコアシェル型シリカ粒子(B)を焼成して、中空シリカ粒子(A)を得る工程
以下工程A〜Dについて説明する。
[工程A]
[ポリマー粒子(a−1)]
工程Aで用いられるポリマー粒子(a−1)としては、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー及び両性ポリマーから選ばれる1種以上のポリマーの粒子が好ましく、実質的に水不溶性のポリマーが好ましい。
工程A〜Dで用いられるポリマー粒子の平均粒子径は、本発明の中空シリカ粒子の特徴である、微小粒子径であってかつ粒子径分布が揃った化合物を得る目的の上で、好ましくは0.02μm〜1μm、より好ましくは0.05μm〜0.9μm、さらに好ましくは0.1μm〜0.8μm、特に好ましくは0.12μm〜0.7μmであることが望ましい。またポリマー粒子は、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
[カチオン性ポリマー]
カチオン性ポリマーとしては、連続相を水系とする媒体中に、陽イオン界面活性剤の存在下で、ポリマーエマルジョンとなって分散可能であるポリマーが好ましく、陽イオン界面活性剤の存在下でカチオン性モノマー、特にはカチオン性基を有するエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を、公知の方法で乳化重合して得られるものが好ましい。
カチオン性モノマーとしては、アミノ基を有する単量体の酸中和物、又は該単量体を4級化剤で4級化した第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
カチオン性モノマーの具体例としては、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリレートがより好ましく、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリレートが最も好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はそれらの両方を意味する。
カチオン性ポリマーは、前記カチオン性モノマー由来の構成単位を含有するが、カチオン性モノマー構成単位以外に、疎水性モノマー、特にはアルキル(メタ)アクリレート、芳香環含有モノマー等の疎水性モノマーに由来する構成単位を含有することがより好ましい。その好適例としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数3〜22、より好ましくは炭素数3〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、スチレンもしくは2−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアリールエステル、炭素数6〜22の芳香族基含有ビニルモノマー、又は酢酸ビニル等が挙げられる。これらの中ではアルキル(メタ)アクリレート、スチレンが最も好ましい。
なお、疎水性モノマーとは、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成する重合性の有機化合物を意味する。疎水性モノマーは、LogP値が0以上、好ましくは0.5以上、また25以下の化合物が挙げられる。ここで、LogPとは、化学物質の1−オクタノール/水の分配係数の対数値を意味し、SRC's LOGKOW / KOWWIN Programにより、フラグメントアプローチで計算された数値をいう。具体的には、化学物質の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数を積算して求められる(Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83-92参照)。
カチオン性ポリマーを構成するカチオン性モノマー構成単位は少量でよく、カチオン性ポリマーを構成する殆どが疎水性モノマー由来の構成単位によって構成されていてもよい。カチオン性ポリマーに占めるカチオン性モノマー構成単位と疎水性モノマー由来の構成単位の合計量は、70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。特に〔(カチオン性モノマー由来の構成単位)/(疎水性モノマー由来の構成単位)〕の重量比は、粒子形成性の観点から、好ましくは0.001〜0.5、より好ましくは0.002〜0.3、特に好ましくは0.003〜0.1である。
[ノニオン性ポリマー]
ノニオン性ポリマーは、水溶液中で荷電を有しないポリマーを意味する。ノニオン性ポリマーは、荷電を有しないモノマーすなわちノニオン性モノマーを由来とするポリマーであり、公知の乳化重合法、無乳化剤重合法等によりノニオン性モノマーを重合して得ることができる。
ノニオン性モノマーとしては、カチオン性ポリマーの説明で挙げた疎水性モノマー(段落〔0017〕)を挙げることができる。その好適例としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数3〜22、より好ましくは炭素数3〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、及びスチレンから選ばれる一種以上が挙げられる。
ノニオン性ポリマーの具体例としては、ポリスチレン、エチルアクリレート・エチルメタクリレート共重合体、エチルアクリレート・メチルメタクリレート共重合体、オクチルアクリレート・スチレン共重合体、ブチルアクリレート・酢酸ビニル共重合体、メチルメタクリレート・ブチルアクリレート・オクチルアクリレート共重合体、酢酸ビニル・スチレン共重合体、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、ブチルアクリレート、ポリスチレンアクリル酸樹脂等が挙げられる。
カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー及び両性ポリマーの中では、カチオン性ポリマー及びノニオン性ポリマーが好ましく、中空シリカ粒子(A)の形成し易さの観点から、カチオン性ポリマーがより好ましい。
ポリマーは中空シリカ粒子(A)の製造上、実質的に水に溶解しないものが用いられ、そのために疎水性モノマーの重合比率を高める方法、架橋する方法等を採用できる。
かかるポリマーの好適例として、アルキル(メタ)アクリレート及びスチレンから選ばれる疎水性モノマーとカチオン性基を有する(メタ)アクリレートとのコポリマー、並びにアルキル(メタ)アクリレート及びスチレンから選ばれる一種以上の疎水性モノマーからなるノニオン性ポリマーを挙げることができる。
上記のポリマーは、単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
ポリマー粒子の形状、形態は特に制限はなく、複合シリカ粒子の使用目的に応じて、粒子の大きさを変えたり、真球状、卵状等に形成することができる。ポリマー粒子の大きさや粒径分布を変えることで、中空シリカ粒子(A)の粒径や中空部分の大きさを適宜調製することができる。
[疎水性有機化合物(a−2)]
本発明において、疎水性有機化合物(a−2)とは、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成する化合物を意味する。好ましくは、前記の第四級アンモニウム塩の存在下で分散可能な化合物である。このような疎水性有機化合物としては、LogP値が1以上、好ましくは2〜25の化合物が挙げられる。
(c)疎水性有機化合物としては、例えば、炭化水素化合物、エステル化合物、炭素数6〜22の脂肪酸、炭素数6〜22のアルコール及びシリコーンオイル等の油剤や、香料、農薬、医薬等の各種基材等を挙げることができる。
疎水性有機化合物を用いる場合、中空シリカ粒子(A)の粒径や中空部分の大きさは、疎水性有機化合物の液滴の大きさに影響されるので、疎水性有機化合物の融点、反応温度、攪拌速度、使用する界面活性剤等により適宜調整することができる。
[第四級アンモニウム塩(b)]
第四級アンモニウム塩(b)は、メソ細孔の形成とポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)の分散のために用いられる。
前記一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、炭素数4〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)におけるXは、高い結晶性を得るという観点から、好ましくはハロゲンイオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上である。Xとしては、より好ましくはハロゲンイオンであり、更に好ましくは塩素イオン又は臭素イオンであり、特に好ましくは臭素イオンである。
一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、ブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
これらの第四級アンモニウム塩(b)の中では、規則的なメソ細孔を形成させる観点から、特に一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はアルキルトリメチルアンモニウムクロリドがより好ましく、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド又はドデシルトリメチルアンモニウムクロリドが特に好ましい。
[シリカ源(c)]
シリカ源(c)は、アルコキシシラン等の加水分解によりシラノール化合物を生成するものであり、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物を挙げることができる。
SiY4 (3)
3SiY3 (4)
3 2SiY2 (5)
3 3SiY (6)
3Si−R4−SiY3 (7)
(式中、R3はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R4は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
より好ましくは、一般式(3)〜(7)において、R3がそれぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であり、具体的には炭素数1〜22、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜18、特に好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R4が炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基であり、Yが炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、又はフッ素を除くハロゲン基である。
シリカ源(c)の好適例としては、次の化合物が挙げられる。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)又は(5)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であり、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
一般式(6)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であり、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるモノアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R4がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中では、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
工程Aにおける水溶液中のポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)(以下、両者を総称して「(a)成分」ともいう)、第四級アンモニウム塩(b)、及びシリカ源(c)の含有量は次のとおりである。
(a−1)成分の含有量は、好ましくは0.1〜50グラム/L、より好ましくは0.3〜40グラム/L、特に好ましくは0.5〜30グラム/Lである。
(a−2)成分の含有量は、0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lである。
(b)成分の含有量は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lであり、(c)成分の含有量は、好ましくは0.1〜100ミリモル/L、より好ましくは1〜100ミリモル/L、特に好ましくは5〜80ミリモル/Lである。
(a)〜(c)成分を含有させる順序は特に制限はない。例えば、(i)水溶液を撹拌しながら(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分の順に投入する、(ii)水溶液を撹拌しながら(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分を同時に投入する、(iii)(a)成分の懸濁液、(b)成分、(c)成分の投入後に撹拌する、等の方法を採用することができるが、これらの中では(i)の方法が好ましい。
(a)〜(c)成分を含有する水溶液には、プロトコア−シェル粒子の形成を阻害しない限り、その他の成分として、メタノール等の有機化合物や、無機化合物等の他の成分を添加してもよく、前記のように、シリカや有機基以外の他の元素を担持したい場合は、それらの金属を含有するアルコキシ塩やハロゲン化塩等の金属原料を製造時又は製造後に添加することもできる。
[工程B]
工程Bはプロトコアシェル型シリカ粒子(コアシェル型シリカ粒子(B))の水分散液を調製する工程である。工程Aで得られる水溶液を10〜100℃、好ましくは10〜80℃の温度で所定時間撹拌した後、静置することで、ポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)の表面に、第四級アンモニウム塩(b)とシリカ源(c)によりメソ細孔が形成され、内部にポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含したプロトコアシェル型シリカ粒子を析出させることができる。撹拌処理時間は温度によって異なるが、通常10〜80℃で0.1〜24時間でプロトコアシェル型シリカ粒子が形成される。なお、この時点で得られるプロトコアシェル型シリカ粒子のメソ細孔には製造の際に用いた界面活性剤が詰った状態にある。
得られたプロトコアシェル型シリカ粒子は、水中に懸濁した状態で得られる。用途によってはこれをそのまま使用することもできるが、好ましくはプロトコアシェル型シリカ粒子を分離して使用する。分離方法としは、ろ過法、遠心分離法等を採用することができる。
工程Bで得られたプロトコアシェル型シリカ粒子に陽イオン界面活性剤等を含む場合は、酸性溶液と1回又は複数回接触させることにより陽イオン界面活性剤等を除去することができる。用いる酸性溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;陽イオン交換樹脂等を水やエタノール等に加えた液が挙げられるが、塩酸が特に好ましい。pHは通常1.5〜5.0に調整される。
上記の方法により細孔から界面活性剤が除去された粒子は、メソ細孔構造を表面に有し、BET比表面積の高い、ポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含するプロトコアシェル型シリカ粒子である。
[工程C、D]
工程Cは、工程Bで得られた水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離する工程であり、工程Dは、工程Cで得られたコアシェル型シリカ粒子(B)を焼成して、中空シリカ粒子(A)を得る工程である。
工程Cでは、水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離し、必要に応じて、酸性水溶液と接触、水洗、乾燥することができる。また、高温で処理した後、工程Dでは、電気炉等で好ましくは350〜800℃、より好ましくは450〜700℃で、1〜10時間焼成し、内部のポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を除去する。得られる中空シリカ粒子(A)は、その外殻部の基本構成は変わらないが、内部のポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)は焼成により除去されている。
本発明においては、ポリマー(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を包含するコアシェル型シリカ粒子を焼成するため、特に内包されるポリマー粒子(a−1)の形状、形態を所望の状態に予め制御しておくことにより、所望の形状、形態を有する中空シリカ粒子(A)を容易に製造することができる。例えば、内部に真球状のポリマーを有するコアシェル型シリカ粒子を焼成することにより、内部中空及び外形が真球状の中空シリカ粒子(A)を製造することができる。
上記のようにして得られた中空シリカ粒子(A)とコアシェル型シリカ粒子(B)のうち、粉末X線回折測定において、面間隔(d)が1nm〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示すものが好ましい。
工程(I)で得られる中空シリカ粒子(A)のメソ細孔構造の平均細孔径は、好ましくは1〜8nm、より好ましくは1〜5nmであり、該メソ細孔径は、中空シリカ粒子(A)の70質量%以上、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上が平均細孔径の±30質量%以内に入ることが望ましい。
また、中空シリカ粒子(A)のBET比表面積は、好ましくは100〜1500m2/g、より好ましくは200〜1500m2/g、更に好ましくは300〜1500m2/gである。
中空シリカ粒子(A)の平均粒子径は、好ましくは0.05〜2μm、より好ましくは0.05〜1.5μm、更に好ましくは0.1〜1.2μmである。中空シリカ粒子は、好ましくは一次粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の一次粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
外殻部(メソポーラスシリカ部)の平均厚みは、中空シリカ粒子が担体としての強度を維持できる範囲で薄い方が好ましく、中空部の平均直径(平均容積)は、内包物を多く保持する観点から大きい方が好ましい。これらの観点から、外殻部の平均厚みは、通常0.5〜500nm、好ましくは2〜400nm、より好ましくは3〜300nmである。
また、〔外殻部の平均厚み/中空シリカ粒子の平均粒子径〕の比は、通常0.01〜0.9、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.1〜0.7である。
中空シリカ粒子(A)の平均粒子径、平均外殻厚み、BET比表面積、平均細孔径、及び粉末X線回折(XRD)パターンの測定は、実施例記載の方法により行うことができる。
工程(II)
工程(II)は、工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)又はシリカ粒子(B)を950℃を超える温度で焼成する工程である。
焼成温度は、細孔を適度に焼き締め、平均粒子径を0.05〜1μm、粒子全体の80質量%以上を平均粒子径±30%以内にし、かつBET比表面積を30m2/g未満にする観点から、好ましくは960℃〜1500℃であり、より好ましくは970〜1300℃であり、更に好ましくは980〜1200℃である。
焼成は電気炉等を用いて行うことができ、焼成時間は、焼成温度等により異なるが、通常0.5〜10時間、好ましくは1〜6時間である。
本発明においては、工程(I)で中空シリカ粒子(A)を一旦製造し、これを工程(II)で950℃を超える温度で焼成することにより、工程(I)で得られた中空シリカ粒子(A)の基本構成を変えないで、平均粒子径とBET比表面積を小さくした中空シリカ粒子を得ることができる。また工程(I)で得られたシリカ粒子(B)を直接950℃を超える温度で焼成して本発明の中空シリカ粒子を得てもよい。本発明では一旦中空シリカ粒子(A)を製造した後、更に焼成してBET比表面積の小さくした中空シリカ粒子を得る方法がより好ましい。
製造例、実施例及び比較例で得られた中空シリカ粒子の各種測定は、以下の方法により行った。
(1)粉末X線回折(XRD)の測定
粉末X線回折装置(理学電機工業株式会社製、商品名:RINT2500VPC)を用いて、X線源:Cu-kα、管電圧:40mA、管電流:40kV、サンプリング幅:0.02°、発散スリット:1/2°、発散スリット縦:1.2mm、散乱スリット:1/2°、及び受光スリット:0.15mmの条件で粉末X線回折測定を行った。走査範囲を回折角(2θ)1〜70°、走査速度を4.0°/分とした連続スキャン法を用いた。なお、測定は、粉砕した試料をアルミニウム板に詰めて行った。
(2)粒子形状の観察
電解放射型高分解能走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所社製、商品名:FE−SEM S−4000)を用いて粒子形状の観察を行った。
(3)平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みの測定
透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製、商品名:JEM−2100)を用いて加速電圧160kVで粒子の観察を行った。20〜30個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径、中空部径、及び外殻部厚みを写真上で実測し、平均一次粒子径、平均中空部径、及び平均外殻部厚みを求めた。なお、観察は、高分解能用カーボン支持膜付きCuメッシュ(応研商事株式会社製、200−Aメッシュ)に付着させ、余分な試料をブローで除去したものを用いて行った。
(4)BET比表面積、及び平均細孔径の測定
比表面積・細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:ASAP2020)を用いて、液体窒素を用いた多点法でBET比表面積を測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出した。平均細孔径の導出にはBJH法を採用し、そのピーク値の細孔径を平均細孔径とした。試料には250℃で5時間の前処理を施した。
製造例1(中空シリカ粒子(A)及びシリカ粒子(B)の製造)
2L−セパラフルフラスコに、イオン交換水600部、メタクリル酸メチル99.5部、塩化メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム0.5部を入れ、内温70℃まで昇温させた。次いで、これに、水溶性開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩酸塩(和光純薬株式会社製、商品名:V−50)0.5部をイオン交換水5部に溶かした溶液を添加し、3時間加熱撹拌(300rpm)を行った。
その後、さらに75℃で3時間加熱撹拌(300rpm)を行って冷却した後、得られた混合液から凝集物を200メッシュ(目開き約75μm)でろ過し、カチオン性ポリマー粒子の懸濁液(固形分(有効分)含有量14質量%、平均一次粒子径280nm、平均粒子径の±30%の占める割合が100質量%)を得た。
次に、10Lフラスコに、水6kg、メタノール2kg、1M水酸化ナトリウム水溶液45g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド35g、及び上記で得られたカチオン性ポリマー粒子の懸濁液33gを入れて撹拌し、その水溶液に、テトラメトキシシラン34gをゆっくりと加え、5時間撹拌した後、12時間熟成させた。
次いで、得られた白色沈殿物を、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過した後、10Lの水で洗浄し、100℃の温度条件で5時間乾燥し、プロトコアシェル型シリカ粒子であるシリカ粒子(B1)を得た。
得られた乾燥粉末を、焼成炉(株式会社モトヤマ製、商品名:SK−2535E)を用いて、エアーフロー(3L/min)しながら1℃/分の速度で600℃まで昇温し、600℃で2時間焼成することにより有機成分を除去し、中空シリカ粒子(A1)を得た。
この中空シリカ粒子(A1)とシリカ粒子(B1)の粉末について、粉末X線回折(XRD)測定を行った結果、中空シリカ粒子(A1)及びシリカ粒子(B1)ともに、結晶格子面間隔(d)=2.9nmの非常に強いピーク、d=1.7nm及びd=1.5nmの弱いピークにより、この中空シリカ粒子(A1)及びシリカ粒子(B1)のメソ細孔がヘキサゴナル配列を有することを確認した。d=1.0nm未満の領域にXRDピークは見られなかった。また、SEM観察により、この中空シリカ粒子(A1)及びシリカ粒子(B1)の粒子形状が球状であることを確認した。
さらに、TEM観察より、この中空シリカ粒子(A1)が中空構造を有し、平均一次粒子径が560nm、平均中空部径が280nm、平均外殻部厚みが140nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。
また、この中空シリカ粒子(A1)粉末は、BET比表面積が1230m2/g、平均細孔径が1.48nmであった。
シリカ粒子(B1)はコアシェル構造を有し、平均一次粒子径が560nm、平均コア部径が280nm、平均外殻部厚みが140nmであり、外殻部がヘキサゴナル配列を示す均一なメソ細孔を有し、そのメソ細孔が粒子中心から外殻部の外側に向かって放射状に貫通していることを確認した。全ての一次粒子が平均一次粒子径±30%以内の一次粒子径を有していた。
実施例1
製造例1で得られた中空シリカ粒子(A1)5gを焼成皿に移し、株式会社モトヤマ製の高速昇温電気炉、商品名:SK−2535Eを用いて、空気下1000℃で2時間焼成した。
得られた中空シリカ粒子の焼成前後の物性を表1に示す。焼成後の中空シリカ粒子の平均細孔径測定においては、1nm以上にピークがないことを確認した。また粉末X線回折測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークがないことを確認した。
実施例2
製造法1で得られたコアシェル型シリカ粒子(B1)を用い、実施例1と同様の条件で焼成を行った。
得られた中空シリカ粒子の焼成前後の物性を表1に示す。焼成後の中空シリカ粒子の平均細孔径測定においては、1nm以上にピークがないことを確認した。また粉末X線回折測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークがないことを確認した。
Figure 0005364276
本発明の中空シリカ粒子は、その内部に空気や種々の化合物や材料を内包できるため、軽量材、補強用充填材、塗料の充填材、機能性素材内包カプセル等の用途に好適に使用できる。また、本発明の方法によれば、平均粒子径及び比表面積が小さい中空シリカ粒子を効率的に製造することができる。

Claims (6)

  1. 平均粒子径が0.05〜1μmで、粒子全体の80%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有し、かつBET比表面積が30m2/g未満である中空シリカ粒子。
  2. 粉末X線回折測定において、結晶格子面間隔(d)が1nm未満の範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示さない、請求項1に記載の中空シリカ粒子。
  3. 粉末X線回折測定において、面間隔(d)が1〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)にピークを示す、粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)、又は焼成により消失して中空部位を形成する材料を内包するコアシェル型シリカ粒子(B)を、950℃を超える温度で焼成する、平均粒子径が0.05〜1μm、かつBET比表面積が30m2/g未満の中空シリカ粒子の製造方法。
  4. 焼成温度が960〜1500℃である、請求項3に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  5. コアシェル型シリカ粒子(B)が、下記工程A〜Cを含む工程から得られるものである、請求項3又は4に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
    工程A:ポリマー粒子(a−1)を0.1〜50グラム/L、又は疎水性有機化合物(a−2)を0.1〜100ミリモル/Lと、下記一般式(1)及び(2)で表される第四級アンモニウム塩から選ばれる1種以上(b)を0.1〜100ミリモル/L、及び加水分解によりシラノール化合物を生成するシリカ源(c)を0.1〜100ミリモル/L含有する水溶液を調製する工程
    [R1(CH33N]+- (1)
    [R12(CH32N]+- (2)
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
    工程B:工程Aで得られた水溶液を10〜100℃の温度で撹拌して、シリカから構成される外殻を有し、かつ核にポリマー粒子(a−1)又は疎水性有機化合物(a−2)を有するコアシェル型シリカ粒子(B)の水分散液を調製する工程
    工程C:工程Bで得られた水分散液からコアシェル型シリカ粒子(B)を分離する工程
  6. 粒子内部に空気を含有する中空シリカ粒子(A)が、コアシェル型シリカ粒子(B)を焼成して得られるものである、請求項3〜5のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
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