JP5322042B2 - メソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセル及びその製造方法 - Google Patents

メソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセル及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、メソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセル及びその製造方法に関する。
液体ないし固体物質を内包し得る直径数μm〜数百μm、壁材厚が1μm前後の微小球形容器は、一般にマイクロカプセルと称されている。
カプセルに内包される物質を外部環境から保護するためにマイクロカプセル化した例としては、感圧複写紙、感圧接着剤等が知られている。
カプセルに内包される物質を外部に放出するためにマイクロカプセル化した例としては、徐放性を備えた医薬品、徐放性を備えた農薬、化粧品、芳香剤等が知られている。
中空シリカマイクロカプセルは、生体及び環境に悪影響を殆ど与えない優れた素材であり、そのため、上記用途に幅広く利用されている。
今日まで、中空シリカマイクロカプセルは、例えば、アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してW/O型乳濁液を得る工程、得られる乳濁液に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって水不溶性の沈殿を形成し得る化合物の水溶液を混合して、中空シリカマイクロカプセルを形成する工程、形成された中空シリカマイクロカプセルをアルコール洗浄及び水洗した後、乾燥する工程を経て製造されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等)。
中空シリカマイクロカプセルはその壁材に細孔を有しているが、上記方法では、得られる中空シリカマイクロカプセルの細孔直径を精密に制御することができず、広い細孔直径分布を有する中空シリカマイクロカプセルが得られるに過ぎない。
このような中空シリカマイクロカプセルでは、例えば、内包物質を外部に放出する際の放出速度を制御することが困難になり、医薬品、農薬等の効果持続性において問題が生ずる。
中空シリカマイクロカプセルの壁材の細孔直径サイズを均一にできると、内包物質を外部に放出する際の放出速度を自由に制御することが容易になり、医薬品、農薬等に優れた効果持続性を付与することができる。また、ドラッグデリバリーシステム(DDS)、ジーンデリバリーシステム(GDS)の実現に大いに寄与することができる。
そのため、狭い細孔直径分布を有する中空シリカマイクロカプセルの開発が切望されている。
特公昭54−6251号公報 特公昭57−55454号公報 特公昭63−258642号公報 特許第2555475号
本発明の課題は、狭い細孔直径分布を有する中空シリカマイクロカプセル及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、狭い細孔直径分布を有する中空シリカマイクロカプセルを開発すべく鋭意研究を重ねて来た。その研究過程において、中空シリカマイクロカプセル形成の際に使用した界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、公知の方法で形成された中空シリカマイクロカプセルをそのまま水洗及び乾燥し、特定の温度で焼成を行った後、メソポーラス化処理することにより、狭い細孔直径分布を有する中空シリカマイクロカプセルを製造できることを見い出した。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。
本発明は、下記に示すメソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセル及びその製造方法を提供する。
1.メソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセルであって、細孔直径分布曲線における平均細孔直径が1.6〜10nmの範囲にあり、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている、中空シリカマイクロカプセル。
2.細孔直径分布曲線における平均細孔直径が1.6nm以上から5nm未満の範囲にあり、平均細孔直径の±15%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている上記1に記載の中空シリカマイクロカプセル。
3.細孔直径分布曲線における平均細孔直径が5nm以上から10nm以下の範囲にあり、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている上記1に記載の中空シリカマイクロカプセル。
4.X線回折パターンにおいて、d=2nm以上に相当する回折角度に1本以上のピークを有する、上記1〜3のいずれかに記載の中空シリカマイクロカプセル。
5.メソ細孔壁を有する中空シリカマイクロカプセルであって、細孔直径分布曲線における平均細孔直径が1.6〜10nmの範囲にあり、かつX線回折パターンにおいて、d=2nm以上に相当する回折角度に1本以上のピークを有する、中空シリカマイクロカプセル。
6.細孔直径が1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有し、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている中空シリカマイクロカプセルの製造方法であって、
(A)アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してW/O型乳濁液を得る工程、
(B)得られる乳濁液に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって水不溶性の沈殿を形成し得る化合物の水溶液を混合して、中空シリカマイクロカプセルを形成する工程、
(C)界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、中空シリカマイクロカプセルを水洗し、乾燥した後、300〜800℃で焼成する工程、及び
(D)焼成後の中空シリカマイクロカプセルの壁材をメソポーラス化する工程
を含む、中空シリカマイクロカプセルの製造方法。
7.細孔直径が1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有し、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている中空シリカマイクロカプセルの製造方法であって、
(A)アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してO/W型乳濁液を得、次いで得られるO/W型乳濁液を界面活性剤を含む有機溶剤に混合してO/W/O型乳濁液を得る工程、
(B)得られる乳濁液に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって水不溶性の沈殿を形成し得る化合物の水溶液を混合して、中空シリカマイクロカプセルを形成する工程、
(C)界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、中空シリカマイクロカプセルを水洗し、乾燥した後、300〜800℃で焼成する工程、及び
(D)焼成後の中空シリカマイクロカプセルの壁材をメソポーラス化する工程
を含む、中空シリカマイクロカプセルの製造方法。
本発明の中空シリカマイクロカプセルは、例えば、下記(A)〜(D)工程を経て製造される。
(A)工程
この工程では、アルカリ金属珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してW/O型乳濁液を調製する。
(A)工程を実施するに当たっては、特許文献1〜特許文献4等に記載されている公知の方法を広く適用できる。
アルカリ金属珪酸塩としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、珪酸ルビジウム等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
水溶液に含まれるアルカリ金属珪酸塩の濃度は、通常0.3モル/l程度以上、好ましくは3〜5モル/l程度である。上記水溶液は、アルカリ金属珪酸塩の飽和水溶液であってもよい。
好ましいアルカリ金属珪酸塩は、珪酸ナトリウムである。そのため、水ガラス1号(Na2O:17〜18%、SiO2:36〜38%)、水ガラス2号(Na2O:11.5〜11.8%、SiO2:27.8〜28.5%)及び水ガラス3号(Na2O:9〜10%、SiO2:28〜30%)(好ましくは水ガラス3号)を、アルカリ金属珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液として使用することができる。場合によっては、これら水ガラス1〜3号を水で適当な濃度に希釈してもよい。
有機溶剤は、水に対する溶解性が5%以下の有機溶媒が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素、エステル等が挙げられる。
脂肪族炭化水素の具体例としては、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、流動パラフィン、n−オクテン、イソオクテン、ガソリン、石油エーテル、灯油、ベンジン、ミネラルスピリット等が挙げられる。
脂環式炭化水素の具体例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロノナン等が挙げられる。
芳香族炭化水素の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、スチレン等が挙げられる。
エーテルの具体例としては、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素の具体例としては、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン等が挙げられる。
エステルの具体例としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、乳酸n−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル等が挙げられる。
これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤が通常用いられる。
非イオン系界面活性剤としては、公知のものを広く使用でき、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビトールの具体例としては、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等が挙げられる。
ソルビタン脂肪酸エステルの具体例としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセキスオレエート等が挙げられる。
ポリオキシエチレン高級アルコールエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等が挙げられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレングリコールステアレート、ポリオキシエチレングリオールモノオレート等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、ステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド等が挙げられる。
これらの界面活性剤の中では、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン高級アルコールエーテルが好適である。
これら界面活性剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
W/O型乳濁液は、アルカリ金属珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合することにより調製される。
W/O型乳化液を調製するに当たり、得られる乳化液のW/O比が4/1〜1/5程度、好ましくは2/1〜1/2程度となるように、アルカリ金属珪酸塩含有水溶液と有機溶剤とを混合する。界面活性剤の使用量は、有機溶媒の10重量%程度以下が好ましく、0.1〜3重量%程度がより好ましい。
また、本発明の(A)工程では、アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してO/W型乳濁液を得、次いで得られるO/W型乳濁液を界面活性剤を含む有機溶剤に混合してO/W/O型乳濁液を調製してもよい。
O/W型乳化液を調製する際のO/W比は、得られる乳濁液が水中油滴型となる限り特に限定されるものではないが、O:W=1:10〜3:1程度とすることが好ましい。界面活性剤の使用量は、有機溶剤の10重量%程度以下であるのが好ましく、0.01〜3重量%程度であるのがより好ましい。
O/W型乳濁液を界面活性剤を含む有機溶剤に混合してO/W/O型乳濁液を調製するに当たっては、例えば、特許文献3に記載されている方法を採用することができる。
この際の有機溶剤及び界面活性剤は、上記有機溶剤及び界面活性剤と同様のものから適宜選択される。ここで上記乳濁液のO/W/O比としては、O:W:O=1:1〜10:1〜50程度が好ましい。
(B)工程
この工程では、(A)工程で得られるW/O型乳濁液(又はO/W/O型乳濁液)に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって不溶性のシリカの沈殿を形成し得る化合物(以下この化合物を「沈殿剤」という)の水溶液を混合する。
沈殿剤としては、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種が使用される。
無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硝酸、亜硫酸、亜硝酸、炭酸等が挙げられる。
有機酸としては、例えば、蟻酸、蓚酸、酪酸、酢酸等が挙げられる。
無機酸のアンモニウム塩としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
有機酸のアンモニウム塩としては、例えば、蓚酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等が挙げられる。
アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
上記沈殿剤の中でも、無機酸のアンモニウム塩が好ましく、炭酸水素アンモニウムが特に好ましい。
沈殿剤を溶解した水溶液の濃度は、通常0.05モル/l程度以上、好ましくは0.1〜2.0モル/l程度である。上記水溶液は、沈殿剤の飽和水溶液であってもよい。
W/O型乳濁液(又はO/W/O型乳濁液)と沈殿剤の水溶液とを混合するに当たっては、沈殿物が形成する限り両者の混合割合は限定されるものではない。通常は、前者に対して後者を少なくとも等モル量程度、好ましくは2倍モル量程度の割合で両者を混合する。
中空シリカマイクロカプセル形成反応は、大気圧下、20〜30℃で良好に進行するが、反応液を60℃程度まで加熱してもよい。
このようにして、W/O型乳濁液(又はO/W/O型乳濁液)と沈殿剤の水溶液との混合により、シリカ壁を有する中空のマイクロカプセルが形成される。
(C)工程
本発明の方法は、(i)界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、(B)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルをそのまま水洗すること、及び(ii)水洗後の中空シリカマイクロカプセルを300〜800℃で焼成することを特徴としている。
上記(i)及び(ii)の要件のうちのいずれか1つの要件を欠いた場合には、本発明の課題を解決することができない。
例えば、(B)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルをアルコールで洗浄して(A)工程で使用した界面活性剤を除去し、その後本発明の方法を実施した場合、メソポーラス化の際に中空シリカマイクロカプセルが粉砕され、中空シリカマイクロカプセルとしての形状を保持できない(後記比較例1参照)。
(B)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルをアルコール洗浄することなくそのまま水洗しても、300℃より低温で焼成した場合、その後本発明の方法を実施しても、低強度の中空シリカマイクロカプセルが得られるに過ぎない。このメソポーラス化中空シリカマイクロカプセルは、強度に乏しいため、マイクロカプセルとしての使用に耐え得ない(後記比較例2参照)。
また、(B)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルをアルコール洗浄することなくそのまま水洗しても、800℃より高温で焼成した場合、その後本発明の方法を実施しても、中空シリカマイクロカプセルをメソポーラス化することができない(後記比較例3参照)。
中空シリカマイクロカプセルの水洗浄及び乾燥は、公知の水洗手段及び乾燥手段を適用して行うことができる。
水洗の際に使用される水は、蒸留水、イオン交換水等の不純物を含まない水であるのが望ましい。
乾燥は水分除去のために行われる。そのため、乾燥温度及び乾燥時間は、中空シリカマイクロカプセルから水分が十分に除去できるように、適宜設定すればよい。例えば、80〜150℃程度の温度で乾燥を行う場合、3〜12時間程度で十分である。
中空シリカマイクロカプセルの焼成は、公知の焼成手段を適用して行うことができる。焼成は、300〜800℃(好ましくは500〜600℃)の温度下に6〜24時間程度(好ましくは8〜12時間程度)行われる。
(D)工程
この工程では、(C)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルをメソポーラス化する。
中空シリカマイクロカプセルのメソポーラス化には、シリカをメソポーラス化する公知の方法を広く適用することができる。
例えば、界面活性剤の水溶液に(C)工程で得られた中空シリカマイクロカプセルを加え、塩基性条件下で水熱合成を行い、次いで水熱合成により生成した固形生成物(中空シリカマイクロカプセルと界面活性剤との複合物)を取り出し、該固形生成物を焼成することにより、メソポーラス化中空シリカマイクロカプセルを製造することができる。
(D)工程で使用される界面活性剤は、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤及びトリブロックコポリマーのいずれでもよいが、好ましくはカチオン系界面活性剤である。
カチオン系界面活性剤としては、公知のカチオン系界面活性剤を広く使用することができる。このようなカチオン系界面活性剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩としては、一般式(1)
[R1 n(CH34-nN]+・X- (1)
[式中、R1は直鎖状アルキル基を示す。nは1〜3の整数を示す。Xはハロゲン原子又は水酸基を示す。]
で表わされる第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの中で、置換数nが1である一般式
[R1(CH33N]+・X-
[式中、R1及びXは前記に同じ。]
で表される第4級アンモニウム塩が好ましい。
上記一般式において、R1で示される直鎖状アルキル基の炭素数としては8〜24が好ましく、8〜18が好ましく、より好ましくは12〜18である。また、Xのハロゲン原子としては、塩素原子及び臭素原子が好ましい。
このような第4級アンモニウム塩の具体例としては、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、水酸化オクチルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムブロマイド、水酸化デシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、水酸化ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、水酸化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、水酸化オクタデシルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
アルキルアミン塩としては、一般式(2)
2NH3 +・X- (2)
[式中、R2は直鎖状アルキル基を示す。Xはハロゲン原子又は水酸基を示す。]
で表されるアルキルアミン塩等が挙げられる。
一般式(2)において、R2で示される直鎖状アルキル基の炭素数としては8〜24が好ましく、特に8〜18がより好ましい。また、Xのハロゲン原子としては、塩素原子及び臭素原子が好ましい。
このようなアルキルアミン塩の具体例としては、オクチルアンモニウムクロライド、オクチルアンモニウムブロマイド、水酸化オクチルアンモニウム、デシルアンモニウムクロライド、デシルアンモニウムブロマイド、水酸化デシルアンモニウム、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、水酸化ドデシルアンモニウム、ヘキサデシルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルアンモニウムブロマイド、水酸化ヘキサデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウムクロライド、オクタデシルアンモニウムブロマイド、水酸化オクタデシルアンモニウム等が挙げられる。
上記界面活性剤の中でも、第4級アンモニウム塩が特に好ましい。
これらの界面活性剤は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
使用する界面活性剤の種類を変更する(例えば、界面活性剤のアルキル鎖の長さを変更する)ことにより、ミセルの径が変化し、そのため得られるメソポーラス化中空シリカマイクロカプセルの細孔直径の大きさを調節することができる。
例えば、界面活性剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを用いる場合には、平均細孔直径が2.8nm程度の結晶性メソポーラス中空シリカマイクロカプセルが得られる。界面活性剤としてオクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを用いる場合には、平均細孔直径が3.8nm程度のメソポーラス中空シリカマイクロカプセルが得られる。界面活性剤としてドデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを用いる場合には、平均細孔直径が2.1nm程度のメソポーラス中空シリカマイクロカプセルが得られる。
更に、本発明では、上記界面活性剤の水溶液にミセルを膨潤させ、その結果、更に大きな細孔の形成が可能となる膨潤剤を配合しておくこともできる。膨潤剤としては、シリカのメソポーラス化に使用される公知の膨潤剤を広く使用することができる。
このような膨潤剤としては、例えば、炭素数6〜20の芳香族炭化水素、炭素数5〜20の脂環式炭化水素、炭素数3〜16の脂肪族炭化水素及びこれらのアミン並びにハロゲン置換体を挙げることができる。より具体的には、1,3,5−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3,5−トリ−n−プロピルベンゼン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,3,5−トリ−n−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−sec−ブチルベンゼン、1,3,5−トリ−tert−ブチルベンゼン等の比較的疎水性の分子等を挙げることができる。
このような膨潤剤は、界面活性剤1モル当たり、通常5モル以下、好ましくは3モル以下、より好ましくは0.5〜2モル使用される。
(D)工程を実施するに当たっては、例えば、耐圧容器に上記界面活性剤の水溶液を入れ、アルカリを加えて水溶液のpHを8以上、好ましくは9〜13程度、より好ましくは9.5〜11程度に調整する。
アルカリとしては、公知のものを広く使用でき、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;アンモニア、トリエチルアミン等のアミン等が挙げられる。これらの中でも、アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
次に、上記アルカリ性の水溶液に、メソポーラス化されるべき中空シリカマイクロカプセルを加え、耐熱性容器を密閉し、水熱合成反応を行う。水熱合成反応は、通常80℃程度以上、好ましくは120〜140℃程度で行われ、一般に1〜10日程度で終了する。
メソポーラス化されるべき中空シリカマイクロカプセルと界面活性剤との混合割合としては、水溶液中で一次元細孔が規則的に配列した構造を形成するような界面活性剤と該シリカマイクロカプセルの混合割合であればよく、例えば、前者に対して後者を少なくとも0.1倍モル程度、好ましくは0.1〜0.4倍モルとするのがよい。
水熱合成反応終了後、反応液を冷却し、濾過等の分離操作により、反応液から中空シリカマイクロカプセルと界面活性剤との複合物を分離する。
分離した複合物を、例えば、80〜150℃程度(好ましくは100〜120℃程度)で3〜12時間程度(好ましくは4〜6時間程度)乾燥し、次いで500℃程度以上(好ましくは550〜700℃程度)の温度で0.5〜12時間程度(好ましくは3〜7時間程度)焼成を行うことにより、複合物中の界面活性剤を焼却除去でき、本発明の目的とするメソポーラス化された中空シリカマイクロカプセルが得られる。
また、上記焼成を行う代わりに、上記分離した複合物を適当な有機溶剤中で加熱還流しておくことにより、界面活性剤を複合物から抽出することができる。
また、有機溶剤での抽出及び焼成の両方を行ってもよい。
この際の有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコールを挙げることができる。また、この溶剤に酸を添加した混合溶剤を使用すると、界面活性剤の抽出能力を向上させることができる。酸としては、例えば塩酸が好適に使用される。上記溶剤と酸との配合割合は、前者100重量部当たり後者が5〜20重量部、好ましくは10〜15重量部程度である。
上記分離した複合物を適当な有機溶剤中で加熱還流しておく場合、加熱還流する時間は3〜6時間程度が適当である。加熱還流処理後の複合物を濾過等により取り出し、公知の手段に従って水洗及び乾燥を行うことにより、本発明の目的とするメソポーラス化された中空シリカマイクロカプセルを得ることができる。
従来の多孔体であるシリカ、例えば、シリカゲルのX線回折パターンには、明瞭な回折ピークが認められていない。X線回折パターンにおいて、X線回折ピークがあれば、そのピーク角度に相当するd値の周期構造が材料中に存在することを意味する。このことからシリカゲルは、少なくともd=0.15〜12nm(0.7<2θ<60に相当)の周期構造を有していない、つまり非晶質であることを示している。
これに対して、本発明のメソポーラス化された中空シリカマイクロカプセルのX線回折パターンは、2nm以上のd値を持つ位置に、最大の強度を持つ回折ピークを含め、少なくとも1つ以上のピークが認められる。また、その中にあるものは、六方構造を示す2〜4本の回折ピークが見られ、非常に高い構造規則性を有し、その透過型電子顕微鏡写真には、蜂の巣状の骨格構造が観察される。
本発明の中空シリカマイクロカプセルは、ほぼ球形をしており、粒径0.1〜50μm程度であり、ホモジナイザーでの攪拌数によって粒径はある程度制御することができる。攪拌数を多くすると本発明の中空シリカマイクロカプセルの粒径が小さくなり、攪拌数を少なくすると大きくなる。シリカ壁の厚さは、粒径の5〜20%程度であり、例えば粒径が4〜5μmの中空シリカマイクロカプセルでは、シリカ壁の厚さは0.3〜0.5μm程度である。
本発明の中空シリカマイクロカプセルは、細孔直径1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有している。本発明の中空シリカマイクロカプセルは、細孔直径の大きさがほぼ揃っており、シャープな細孔直径分布を有している。
本発明の中空シリカマイクロカプセルは、規則的に制御されたメソ細孔壁を有しており、細孔直径分布曲線における平均細孔直径が1.6〜10nmの範囲にあり、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている。
本発明の好ましい中空シリカマイクロカプセルは、細孔直径分布曲線における平均細孔直径が1.6nm以上から5nm未満の範囲にあり、平均細孔直径の±15%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている。
本発明の好ましい中空シリカマイクロカプセルは、細孔直径分布曲線における平均細孔直径が5nm以上から10nm以下の範囲にあり、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれている。
本発明の中空シリカマイクロカプセルは、細孔直径1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有しており、しかも細孔直径の大きさがほぼ均一に揃っており、細孔直径分布が狭くてシャープである。
中空シリカマイクロカプセル壁材の細孔直径分布が狭いので、内包物質を外部に放出する際の放出速度を制御することが容易になり、そのため医薬品、農薬等に優れた効果持続性を付与することができる。
また、本発明の中空シリカマイクロカプセルは、内包される物質を外部に放出する機能以外に、今日までに使用されている分野(機械部材、化粧品、医薬品、触媒、吸着・分離、繊維関係、特殊印刷関係、フィルム、家電品の液晶画面等の電子記録・表示材料等)での機能向上、今後成長が期待される分野(ナノ粒子制御、ナノテク、超微細化、DDS、GDS等)での応用も期待できる。
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
以下において、X線回折は、理学製の RINT2500 を用い、CuKα線を照射して行った。細孔分布及び比表面積は、日本ベル株式会社製の BELSORP-mini を用い、窒素により測定した。細孔分布は、DH法により算出した。比表面積はBET法により算出した。
実施例1
A工程
珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス3号)(二酸化珪素として4モル/l)36mlに、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(Tween80、Rohm & Hass Co. 製)1.0g、ソルビタンモノオレート(Span80、Rohm & Hass Co. 製)0.5g及びn−ヘキサン72mlの混合物を、ホモジナイザー(DIA×900、Heidolph製)を使用して16000rpmで高速撹拌することにより、W/O型乳濁液を調製した。
B工程
A工程で得られたW/O型乳濁液を、2.0モル/lの炭酸水素アンモニウム水溶液0.25リットルに加え、3時間撹拌を行うと、沈殿物が生成した。
この沈殿物は、シリカ壁を有する中空のマイクロカプセルであった。
C工程
B工程で得られた沈殿物を濾過し、水洗した後、120℃で12時間乾燥し、次いで550℃で12時間焼成を行った。
焼成後のマイクロカプセルのX線回折パターンを図1に示す。このマイクロカプセルのBET比表面積は、315m2/gであった。
D工程
テフロン(登録商標)製容器にヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(カチオン性界面活性剤)9.853g及びイオン交換水97gを入れ、この混合物を30分間撹拌して、カチオン性界面活性剤を水に溶解させた。この溶液に水酸化ナトリウム2.704gを加え、30分間撹拌して、水溶液のpHを約10に調整した。
容器に蓋をし、ステンレス製密閉容器に入れた後、120℃で96時間水熱合成反応させた。反応液を冷却し、反応生成物を濾過により取り出し、水洗した後、120℃で12時間乾燥した。更にこの乾燥物を、550℃で6時間焼成することにより、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
このマイクロカプセルのSEM写真(×3000倍)を図2に示す。該カプセルのX線回折パターンを図3及び図4に示す。該カプセルについての窒素吸脱着等温線を図5に示す。
実施例1で得られるマイクロカプセルは、メソポーラス材料に特有のIUPAC分類IV型に分類される窒素吸脱着等温線を示すことが、図5から明らかになった。また、BET表面積は850m2/gの高表面積であることが確認された。また、図3及び図4のX線回折ピークにおいて、細孔構造及び周期的なメソ構造に起因する低角のピークが2θ=1.86°((100)面)、3.5°((110)面)付近に弱いピークとして観測され、規則的な細孔構造を確認した。また、X線回折パターンから、平均4.75nmの間隔で規則的に配列した構造を反映したものであることを確認した。
これらの結果から、このマイクロカプセルは、中空シリカマイクロカプセルの形状を保持した状態で、シリカ壁がメソ構造を形成していることが判明した。
更に、図5の窒素吸脱着等温線をベースにして、細孔直径の分布曲線を求めた。図6は、実施例1で得られるマイクロカプセルの、細孔直径とdVp/dlogDpとの関係(細孔直径分布曲線)を表したグラフである。図6から、実施例1のマイクロカプセルは、細孔直径約2.8nmをピークとして狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径2.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていることが明らかになった。
実施例2
C工程の焼成を350℃で行う以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径2.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例3
C工程の焼成を750℃で行う以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径2.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例4
D工程の界面活性剤としてオクチルトリメチルアンモニウムブロマイドを使用する以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径1.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例5
D工程の界面活性剤としてドデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを使用する以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径2.1nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例6
D工程の界面活性剤としてオクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを使用する以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径3.5nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例7
A工程
珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス3号)(二酸化珪素として4モル/l)36mlに、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(Tween80、Rohm & Hass Co. 製)1.0g、ソルビタンモノオレート(Span80、Rohm & Hass Co. 製)0.5g及びn−ヘキサン72mlの混合物を、ホモジナイザー(DIA×900、Heidolph製)を使用して16000rpmで高速撹拌することにより、W/O型乳濁液を調製した。
B工程
A工程で得られたW/O型乳濁液を、2.0モル/lの炭酸水素アンモニウム水溶液0.25リットルに加え、3時間撹拌を行うと、沈殿物が生成した。
この沈殿物は、シリカ壁を有する中空のマイクロカプセルであった。
C工程
B工程で得られた沈殿物を濾過し、水洗した後、120℃で12時間乾燥し、次いで550℃で12時間焼成を行った。
D工程
テフロン(登録商標)製容器にオクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(カチオン性界面活性剤)10.21g及びイオン交換水97gを入れ、この混合物を30分間撹拌して、カチオン性界面活性剤を水に溶解させた。その後、界面活性剤の膨潤剤として1,3,5−トリ−n−ブチルベンゼン3.33gを滴下し、10分間攪拌した。この溶液に水酸化ナトリウム2.704gを加え、30分間撹拌して、水溶液のpHを約10に調整した。
容器に蓋をし、ステンレス製密閉容器に入れた後、120℃で96時間水熱合成反応させた。反応液を冷却し、反応生成物を濾過により取り出し、水洗した後、120℃で12時間乾燥した。更にこの乾燥物を、550℃で6時間焼成することにより、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径4.5nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例8
D工程の膨潤剤として1,3,5−トリ−n−ブチルベンゼン6.65gを滴下する以外は、実施例7と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径5.0nm±30%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例9
D工程の膨潤剤として1,3,5−トリ−n−ブチルベンゼン13.32gを滴下する以外は、実施例7と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径6.7nm±30%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例10
D工程の膨潤剤として1,3,5−トリ−n−ブチルベンゼン19.98gを滴下する以外は、実施例7と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径8.8nm±30%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例11
D工程の膨潤剤として1,3,5−トリメチルベンゼン3.24gを滴下する以外は、実施例7と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径4.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
実施例12
A工程
珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス3号)(二酸化珪素として4モル/l)500mlに、ポリオキシエチレンラウリルエーテル2.0g及び酢酸エチル100mlの混合物を、ホモジナイザー(DIA×900、Heidolph製)を使用して16000rpmで高速撹拌することにより、O/W型乳濁液を調製した。
次いで、このO/W型乳濁液に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル60.0g及び酢酸エチル2000mlの混合物に加え、高速攪拌してO/W/O型乳濁液を作製した。
B工程
A工程で得られたO/W/O型乳濁液を、1.0モル/lの炭酸水素アンモニウム水溶液3リットルに加え、3時間撹拌を行うと、沈殿物が生成した。
この沈殿物は、シリカ壁を有する中空のマイクロカプセルであった。

C工程及びD工程は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、実施例1で得られたマイクロカプセルと同様に、狭い細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズがほぼ同程度(平均細孔直径2.8nm±15%に全細孔の60%以上が含まれる)に揃っていた。
比較例1
実施例1のA工程及びB工程と同様にして、沈殿物を生成させた。
この沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄して、A工程で使用した界面活性剤を除去し、更にこれを水洗した後、120℃で12時間乾燥し、次いで550℃で12時間焼成を行った。
実施例1のD工程と同様にしてメソポーラス化したが、メソポーラス化の際に中空シリカマイクロカプセルが粉砕され、中空シリカマイクロカプセルとしての形状を保持できなかった。
比較例2
C工程の焼成を250℃で行う以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルを得た。
得られたマイクロカプセルは、強度に乏しく、少し力を加えるだけで、マイクロカプセルが破壊された。
比較例3
C工程の焼成を850℃で行う以外は、実施例1と同様にして、シリカの壁材がメソポーラス化された中空のマイクロカプセルの製造を試みた。
このマイクロカプセルのSEM写真(×3000倍)を図7に示す。
更に、このマイクロカプセルについての窒素吸脱着等温線を図8に示す。また、この窒素吸脱着等温線をベースにして、細孔直径の分布曲線を求めた。図9は、比較例3で得られるマイクロカプセルの、細孔直径とdVp/dlogDpとの関係(細孔直径分布曲線)を表したグラフである。図9から、比較例3のマイクロカプセルは、細孔直径約11nmをピークしてブロードな細孔直径分布を有しており、細孔直径サイズが不揃いでバラツキがあった。
そのため、比較例3の方法では、シリカの壁材がメソポーラス化され、狭い細孔直径分布を有する中空のマイクロカプセルを製造することができなかった。
比較例4
A工程
珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス3号)(二酸化珪素として4モル/l)36mlに、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(Tween80、Rohm & Hass Co. 製)1.0g、ソルビタンモノオレート(Span80、Rohm & Hass Co. 製)0.5g及びn−ヘキサン72mlの混合物を、ホモジナイザー(DIA×900、Heidolph製)を使用して16000rpmで高速撹拌することにより、W/O型乳濁液を調製した。
B工程
A工程で得られたW/O型乳濁液を、2.0モル/lの炭酸水素アンモニウム水溶液0.25リットルに加え、3時間撹拌を行うと、沈殿物が生成した。
この沈殿物は、シリカ壁を有する中空のマイクロカプセルであった。
C工程
B工程で得られた沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄して、A工程で使用した界面活性剤を除去し、更にこれを水洗した後、120℃で12時間乾燥し、中空のマイクロカプセルを得た。
実施例1のD工程と同様にしてメソポーラス化したが、メソポーラス化の際に中空シリカマイクロカプセルが粉砕され、中空シリカマイクロカプセルとしての形状を保持できなかった。
図1は、実施例1のC工程で得られるマイクロカプセルのX線回折パターンである。 図2は、実施例1のD工程で得られるマイクロカプセルのSEM写真である。 図3は、実施例1のD工程で得られるマイクロカプセルのX線回折パターンである。 図4は、実施例1のD工程で得られるマイクロカプセルのX線回折パターンである。 図5は、実施例1のD工程で得られるマイクロカプセルの窒素吸脱着等温線である。 図6は、実施例1のD工程で得られるマイクロカプセルの細孔直径分布曲線である。 図7は、比較例3で得られるマイクロカプセルのSEM写真である。 図8は、比較例3で得られるマイクロカプセルの窒素吸脱着等温線である。 図9は、比較例3で得られるマイクロカプセルの細孔直径分布曲線である。

Claims (2)

  1. 平均細孔直径が1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有し、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれており、X線回折パターンにおいて、d=2nm以上に相当する回折角度に1本以上のピークを有する、粒径0.1〜50μmの中空シリカマイクロカプセルの製造方法であって、
    (A)アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してW/O型乳濁液を得る工程、
    (B)得られる乳濁液に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって水不溶性の沈殿を形成し得る化合物の水溶液を混合して、中空シリカマイクロカプセルを形成する工程、
    (C)界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、中空シリカマイクロカプセルを水洗し、乾燥した後、300〜800℃で焼成する工程、及び
    (D)焼成後の中空シリカマイクロカプセルの壁材をメソポーラス化する工程
    を含む、中空シリカマイクロカプセルの製造方法。
  2. 平均細孔直径が1.6〜10nm程度のメソ細孔壁を有し、平均細孔直径の±30%の範囲に全細孔の60%以上が含まれており、X線回折パターンにおいて、d=2nm以上に相当する回折角度に1本以上のピークを有する、粒径0.1〜50μmの中空シリカマイクロカプセルの製造方法であって、
    (A)アルカリ金属の珪酸塩の少なくとも1種を含む水溶液に、有機溶剤及び界面活性剤を混合してO/W型乳濁液を得、次いで得られるO/W型乳濁液を界面活性剤を含む有機溶剤に混合してO/W/O型乳濁液を得る工程、
    (B)得られる乳濁液に、無機酸、有機酸、無機酸のアンモニウム塩、有機酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であって且つ上記アルカリ金属珪酸塩との水溶液反応によって水不溶性の沈殿を形成し得る化合物の水溶液を混合して、中空シリカマイクロカプセルを形成する工程、
    (C)界面活性剤を除去するためのアルコール洗浄を行うことなく、中空シリカマイクロカプセルを水洗し、乾燥した後、300〜800℃で焼成する工程、及び
    (D)焼成後の中空シリカマイクロカプセルの壁材をメソポーラス化する工程
    を含む、中空シリカマイクロカプセルの製造方法。
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