JP2009107863A - 表面修飾メソポーラスシリカ、並びにそれを用いた樹脂添加用スラリー組成物、樹脂用充填剤、樹脂組成物、高周波用電子部品及び高周波回路用基板。 - Google Patents

表面修飾メソポーラスシリカ、並びにそれを用いた樹脂添加用スラリー組成物、樹脂用充填剤、樹脂組成物、高周波用電子部品及び高周波回路用基板。 Download PDF

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Abstract

【課題】メソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基の化学修飾が充分なされており、誘電率の低い表面修飾メソポーラスシリカ、並びにそれを用いた樹脂添加用スラリー組成物、樹脂用充填剤及び樹脂組成物を提供する。
【解決手段】細孔径が1.5nm以上のメソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基が疎水性の官能基で化学修飾されている。メソポーラスシリカの平均細孔径は1.5nm以上と大きいため、化学修飾するための試薬が細孔内部まで入り易く、疎水性の官能基で化学修飾される修飾率が高くなり、細孔内部においても、誘電率を下げる効果に寄与する。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面修飾メソポーラスシリカ、並びにそれを用いた樹脂添加用スラリー組成物、樹脂用充填剤及び樹脂組成物に関し、IC用の絶縁基板等に用いて好適である。
近年、情報通信機器の技術分野では、情報量の処理量増大にともない、用いられる電気信号の更なる高周波化が進みつつある。このため、高周波における誘電損失の少ない、低誘電率の基板材料が求められている。このような絶縁体の低誘電率化を達成するために、空気(比誘電率=1)を絶縁材料に含有させて多孔質化する方法が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、炭酸カルシウムの微粉末を鋳型にしてシリカをその周囲に析出させた後、炭酸カルシウムを酸で溶解することにより、水銀圧入法により測定される細孔分布において2nm以上の細孔が検出されない、多孔質シリカを得ている。そして、これをエポキシ樹脂に添加することにより、低誘電率の樹脂基板を得ている。
また、特許文献2では、界面活性剤からなるミセルを鋳型としてシリカをその周囲に析出させた後、界面活性剤を除去して多孔質のメソポーラスシリカを得ており、これによって低誘電率のシリカ皮膜を得ている。そして、さらには平均細孔径2〜50nmのメソポーラスシリカの多孔内部に存在するシラノール基をトリアルキルシリル基を有する化合物で化学修飾し、さらなる低誘電率化を図るというアイデアも提案されている(特許文献2段落番号0003参照)
特開2007−56158号公報 特開2002−53773号公報
しかし、発明者らの試験結果によれば、メソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基をシリル化剤で化学修飾しても、期待されるほど誘電率を下げることができない場合があることが分かった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、メソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基の化学修飾が充分なされており、誘電率の低い表面修飾メソポーラスシリカ、並びにそれを用いた樹脂添加用スラリー組成物、樹脂用充填剤及び樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、メソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基の化学修飾について、さらに詳しく検討を重ねた。その結果、細孔径が一定の大きさ以上のメソポーラスシリカを、疎水性の官能基で化学修飾すれば、修飾率が極めて高くなり、誘電率を大きく下げることができることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の表面修飾メソポーラスシリカは、平均細孔径が1.5nm以上のメソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基が疎水性の官能基で化学修飾されていることを特徴とする。
本発明の表面修飾メソポーラスシリカでは、シラノール基が疎水性の官能基で化学修飾されているため、表面での極性が小さくなり、誘電率を大きくする原因となる水の吸着量が少なくなり、誘電率が化学修飾前と比べて小さくなる。しかも、メソポーラスシリカの平均細孔径は1.5nm以上(好ましくは2.7nm以上)と大きいため、化学修飾するための試薬が細孔内部まで入り易く、疎水性の官能基で化学修飾される修飾率が高くなり、細孔内部においても、誘電率を下げる効果に寄与する。このことは、液体が連通する細孔を通過する場合に必要とされる圧ΔPが、次式(1)で示されるように孔半径に反比例することからも、支持される。
Figure 2009107863
また、化学修飾される疎水性の官能基は、細孔径よりもはるかに小さいため、修飾前後で細孔径にほとんど変化はなく、細孔内部に存在する空気によって誘電率が小さくなる効果は維持される。
したがって、本発明の表面修飾メソポーラスシリカは、メソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基の化学修飾が充分なされており、誘電率も低くなる。
シラノール基を修飾する試薬としては、疎水性の官能基を有し、シラノール基と化学結合する修飾試薬であれば用いることができる。このような修飾試薬としては、シラン系のカップリング剤、チタン系のカップリング剤、ジルコニア系のカップリング剤、アルコール等が挙げられる。本発明者らは、シランカップリング剤によって処理した場合、誘電率が確実に低下することを確認している。シランカップリング剤の中でも、オルガノシラザンが特に好ましい。最も好ましいのはヘキサメチルジシラザンである。ヘキサメチルジシラザン(CH33SiNHSi(CH33はジシラザンH3SiNHSiH3のSiに結合しているHがメチル基に置き換わったものであり、爆発性や腐食性がなく取り扱いが容易であるだけでなく、電子産業でホトレジスト塗布時の界面活性剤として使用されているため、安価である。
メソポーラスシリカの細孔は、一定方向に並んだ細長い管形状となっていてもよい。こうであれば、誘電率を下げる効果を有する空気も一定方向に並ぶため、誘電率に異方性を有する新たな誘電材料となる。
メソポーラスシリカの平均細孔径は50nm以下であることが好ましい。メソポーラスシリカの平均細孔径が50nmを超えると、調製が困難な上、構造が安定しないからである。特に好ましいのは20nm以下である。
また、本発明の表面修飾メソポーラスシリカの比表面積は誘電率を下げる効果を充分に発揮させる為に300m/g〜2000m/gが好ましく、500m/g〜2000m/gがより好ましく、600m/g〜2000m/gが最も好ましい。
さらには、本発明の表面修飾メソポーラスシリカの細孔容量は誘電率を下げる効果を充分に発揮させる為に0.1cm/g〜1.0cm/gが好ましく、0.3cm/g〜1.0cm/gがより好ましく、0.6cm/g〜1.0cm/gが最も好ましい。
本発明の表面修飾メソポーラスシリカでは、シラノール基の化学修飾率を50%以上とすることができる。また、摂動共振器法で測定される誘電率が、測定周波数1GHzにおいて2.3以下とすることができる。
本発明の表面修飾メソポーラスシリカを用いて樹脂添加用スラリー組成物を製造することができる。すなわち、本発明の樹脂添加用スラリー組成物は、本発明の表面修飾メソポーラスシリカが有機溶媒に分散されていることを特徴とする。この樹脂添加用スラリー組成物は、有機溶媒に本発明の表面修飾メソポーラスシリカが分散されているため、表面修飾メソポーラスシリカを直接マトリクス樹脂に添加する場合に比べて、均一にマトリクス樹脂と混合させることができ、表面修飾メソポーラスシリカが凝集塊となり難い。このため、マトリクス樹脂への均一なフィラーの分散が可能となる。また、表面修飾メソポーラスシリカの分散濃度が高くてもその粘性を低く抑えることが可能であることから、マトリクス樹脂との混合作業における作業性が良好となる。マトリックス樹脂としては、熱硬化性や熱可塑性樹脂等、幅広く適用可能である。利用可能なマトリクス樹脂を具体的に例示すれば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル、ビニルトリアジン、架橋性ポリフェニレンオキサイド、硬化性ポリフェニレンエーテルを挙げることができる。
樹脂添加用スラリー組成物には、表面修飾メソポーラスシリカの沈降を防止するための沈降防止剤を含有させることが好ましい。こうであれば、使用時において沈降している表面修飾メソポーラスシリカを撹拌して均一にする手間を省いたり、軽減したりすることができるからである。このような沈降防止剤としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアノエステル樹脂、ポリアミド樹脂、並びに無水マレイン酸を共重合成分とする共重合体及びその誘導体などが挙げられる。
樹脂添加用スラリー組成物は、表面修飾メソポーラスシリカを1重量%以上50重量%以下の範囲で含有していることが好ましい。表面修飾メソポーラスシリカの含有率が1重量%未満では、表面修飾メソポーラスシリカに対する溶媒の量が多すぎ、実用的ではない。また、表面修飾メソポーラスシリカの含有率が50重量%を超えると、樹脂への分散性が著しく低下する。
本発明の表面修飾メソポーラスシリカは、シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等樹脂に通常添加する粉末と混ぜて樹脂用充填剤とすることができる。
本発明のメソポーラスシリカを熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の有機樹脂に含有させることにより本発明の樹脂組成物とすることができる。こうして得られた樹脂組成物は、誘電率が小さくなる。熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル、ビニルトリアジン、架橋性ポリフェニレンオキサイド、硬化性ポリフェニレンエーテルから選択される1種以上とすることができる。また、これらの熱硬化性樹脂組成物に硬化剤又は触媒を配合することもできる。
こうして得られる本発明の樹脂組成物は、誘電率が低くされているため、高周波用電子部品や高周波回路用基板に好適に用いることができる。
<表面修飾メソポーラスシリカの調製>
表面修飾メソポーラスシリカの原料となるメソポーラスシリカは、二酸化ケイ素(シリカ)を材質として、均一で規則的な細孔(メソ孔)を持つ物質のことである。IUPACでは触媒分野において、直径2nm以下の細孔をマイクロ孔、直径2〜50nmの細孔をメソ孔、直径50nm以上の細孔をマクロ孔と定義しているが、本明細書においては、マイクロ孔やマクロ孔を有するポーラスシリカもメソポーラスシリカと定義する。
メソポーラスシリカの細孔壁はアモルファス状であり、一般的な製法としては、界面活性剤を鋳型としたゾルゲル法が用いられるが、原料としてのメソポーラスシリカは、その製法によって製造されたメソポーラスシリカに限定されるものではない。ゾルゲル法においては、水溶液中に臨界ミセル濃度以上の濃度で界面活性剤を溶解させると、界面活性剤の種類に応じて一定の大きさと構造をもつミセル粒子が形成される。しばらく静置するとミセル粒子が充填構造をとり、コロイド結晶となる。ここで溶液中にシリカ源となるテトラエトキシシランなどを加え、微量の酸あるいは塩基を触媒として加えると、コロイド粒子の隙間でゾルゲル反応が進行しシリカゲル骨格が形成される。最後に高温で焼成すると、鋳型とした界面活性剤が分解・除去されて純粋なメソポーラスシリカが得られる。界面活性剤の種類を変更することで、細孔の大きさや形、充填構造を制御することができる。代表的なものとして、小分子系カチオン性界面活性剤を用いるMCMシリーズ、ブロックコポリマーを用いるSBAシリーズが知られている。
原料となるメソポーラスシリカの具体的な製法としては、特に限定は無いが、特開2006-248832号公報に示されているように、無機原料を有機原料と混合し、反応させることにより、有機物を鋳型としてそのまわりに無機物の骨格が形成された有機物と無機物の複合体を形成させた後、得られた複合体から、有機物を除去する方法を採用することができる。
無機原料としては、ケイ素を含有する物質であれば特に限定されない。ケイを含有する物質としては、例えば、カネマイト(NaHSi・3HO)、ジ珪酸ナトリウム結晶(NaSi)、マカタイト(NaHSi・5HO)、アイラアイト(NaHSi17・XHO)、マガディアイト(NaHSi129・XHO)、ケニヤアイト(NaHSi2041・XHO)、水ガラス(珪酸ソーダ)、ガラス、無定形珪酸ナトリウム、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメチルアンモニウム(TMA)シリケート、テトラエチルオルトシリケートなどのシリコンアルコキシドなどが挙げられる。また、珪酸塩以外の珪素を含有する物質としては、シリカ、シリカ酸化物、シリカ− 金属複合酸化物などが挙げられる。これらは、単独でまたは2 種以上を混合して用いてもよい。
また、有機原料としては、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性の界面活性剤などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、鋳型となる陽イオン性界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩などが挙げられ、これらの中では第4級アンモニウム塩が好ましい。アミン塩は、アルカリ性域では分散性が不良のため、合成条件が酸性域でのみ使用されるが、第4級アンモニウム塩は、合成条件が酸性、アルカリ性のいずれの場合にも使用することができる。
また、鋳型となる第4級アンモニウム塩としては、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルキル( 炭素数8〜22)トリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
また、鋳型となる陰イオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられ、なかでも、セッケン、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィン、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩および高級アルコールリン酸エステル塩などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、鋳型となる両性界面活性剤としては、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
また、鋳型となる非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン酸誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどのエーテル型のものや、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどの含窒素型のものなどが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
有機原料として界面活性剤を使用し、界面活性剤を鋳型として細孔を形成する場合は、鋳型としてミセルを利用することができる。また、界面活性剤のアルキル鎖長をコントロールすることにより、鋳型の径を変化させ、形成する細孔の径を制御することができる。さらに、界面活性剤と共にトリメチルベンゼン、トリプロピルベンゼンなどの比較的疎水性の分子を添加することにより、ミセルが膨張し、さらに大きな細孔の形成が可能となる。これらの方法を利用することにより、担持させるメントールに最適な大きさの細孔が形成できる。
無機原料と有機原料を混合する場合、適当な溶媒を用いても良い。溶媒としては、特に限定されないが、水、アルコールなどが挙げられる。
無機原料と有機原料との混合方法は、特に限定されないが、無機原料に重量比で2倍以上のイオン交換水を添加後、40〜80℃で1時間以上撹拌した後に、有機原料を添加して混合する方法が好ましい。
無機原料と有機原料との混合比は、特に限定されないが、無機原料: 有機原料の比(重量比)は、好ましくは0.1:1〜5:1、より好ましくは0.1:1〜3:1である。
無機原料と有機原料との反応は、特に限定されるものではないが、好ましくはpH11以上で1時間以上撹拌し、pHを8.0〜9.0とした後、1 時間以上反応させることが好ましい。
有機物と無機物の複合体から有機物を除去する方法としては、複合体を濾取し、水などにより洗浄、乾燥した後、400〜600℃で焼成する方法、有機溶媒などにより抽出する方法が挙げられる。
メソポーラスシリカ表面に存在するシラノール基を疎水性の官能基で化学修飾するための試薬としては、化学修飾剤としてよく知られた、シラン系のカップリング剤、チタン系のカップリング剤、ジルコニア系のカップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、クロム系のカップリング剤、ジルコアルミニウム系カップリング剤、アルコール等を用いることができる。疎水性の官能基を有するシラン系のカップリング剤として具体的には、トリアルコキシモノアルコキルシラン及びそのアルキル基の水素がフッ素で置換された誘導体、トリアルコキシモノアルケニルシラン、ジアルキルジシラザン、ジフェニルジシラ ザン等が挙げられる。
上述の化学修飾剤によってメソポーラスシリカ表面に存在するシラノール基を疎水性の官能基で化学修飾するには、それぞれの化学修飾剤について通常一般に行われる方法に従って行えばよい。例えば、シラン系のカップリング剤の場合、カップリング剤に水を加えて加水分解させた後、アルコールと酢酸等の触媒を加え、溶媒に溶解させて溶液を調製し、この溶液にフィラーを浸漬させて表面処理を行えばよい。
<樹脂添加用スラリー組成物の調製>
表面修飾メソポーラスシリカを有機溶媒に分散させるためには三本ロール、ボールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、スパイクミル、ジェットミル、超音波分散機、各種ミキサー、ニーダー等の機器を使用して行えばよい。なお、スラリー組成物の変性を防ぐため、窒素雰囲気下等の非酸化性雰囲気下で調製を行うことが望ましい。
調製したスラリー組成物の粘性も、調製上の重要な目安となる。粘度が低ければ、スラリー組成物中の表面修飾メソポーラスシリカの含有割合が少ないこととなり、調製したスラリー組成物の輸送等の効率を悪化させる一因となる。逆に、粘度が高すぎる場合は、マトリクス樹脂への分散作業の際の作業性が悪化する。
適正な粘度は、E型粘度計を用いて、25℃で行った測定において、10〜2000cpsとなる範囲であることが望ましい。なお、簡易的に粘度を測定する方法として、25mLのメスピペットからスラリー組成物が自由落下して流出する時間を測定する方法を採用してもよく、その値によれば、25〜50秒間でスラリー組成物が完全に流出するような範囲に調製することが望ましい。
なお、保存時における表面修飾メソポーラスシリカの沈降、ケーキ(沈殿凝集体)の形成を抑制するためには、沈降防止剤を添加するのが望ましい。沈降防止剤を添加すると、粘度は若干高めとなり、上記範囲内において、E型粘度計による粘度で、100cps以上、メスピペットによる方法によれば、35秒間以上で完全に流出するような粘度に調製することで、ケーキの形成は殆どなくなる。
沈降防止剤は、マトリクス樹脂を構成する一部の樹脂を用いることができる。具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、シアノエステル樹脂、ポリアミク酸、無水マレー酸共重合体およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。マトリクス樹脂との兼ね合いで適宜適切なものを採用すればよい。沈降防止剤は、スラリー組成物の調製時に添加し、有機溶媒に溶解させればよい。なお、沈降防止剤の添加量は、上述したように、スラリー組成物の粘度を目安とし、適切な量を決定すればよい。
上述したような作業性、保存性等を考慮する場合、スラリー組成物中の表面修飾メソポーラスシリカの含有割合は、具体的には、スラリー全体を100wt%とする場合に、1wt%以上50wt%以下とすることが望ましい。
<表面修飾メソポーラスシリカを含有する樹脂組成物の調製>
マトリクス樹脂を有機溶媒に溶解した溶液中に、上述した樹脂添加用スラリー組成物を添加し、均一に混合し、有機溶媒を揮発させることにより、本発明の樹脂組成物が得られる。マトリクス樹脂はその種類を限定するものではなく、熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂に幅広く適用可能である。利用可能なマトリクス樹脂を具体的に例示すれば、エポキシ樹脂、ポリイミド、シアノエステル樹脂、BT樹脂、ポリオレフィン等を挙げることができる。有機溶媒を蒸発させるためには、例えば、スプレー、ロールコータ、スピンコータ、キャスティング、ディッピング等の方法によりコーティングし、溶媒を蒸散させた後、硬化させ、被膜状の樹脂成形物とすることができる。これら被膜状の樹脂成形物は、電子部品、接着剤、耐熱膜、保護膜等の種々の用途に供することができる。
平均細孔径、比表面積、細孔容量は公知のBET法による窒素吸着等温線から算出することができる。より具体的には平均細孔径は、公知のBJH法、BET法、t法、DFT法などにより算出することができ、比表面積は、公知のBET法、t法、α法などにより算出することができ、細孔容量は、公知のBJH法、BET法、t法などにより算出することができる。また、シラノール基の化学修飾率については、化学修飾前後において、赤外線吸収スペクトルにおける3700cm−1付近のSiO−H伸縮振動に基づく吸収強度と、1000〜1300cm−1付近のSi−O伸縮振動に基づく吸収強度との比からもとめることができる。
また、細孔の規則性はX線回折等により確認することができる。摂動公式から試料の複素誘電率や複素透磁率を測定する摂動共振法等の手法によって測定することができる。なお、X線回折はX線回折装置(RINT ULTIMA II 理学電機株式会社製)等により測定することができる。
本発明における表面修飾メソポーラスシリカの平均細孔径、比表面積、細孔容量は公知のBET法による窒素吸着等温線から算出することができる。より具体的には平均細孔径は、公知のBJH法、BET法、t法、DFT法などにより算出することができ、比表面積は、公知のBET法、t法、α法などにより算出することができ、細孔容量は、公知のBJH法、BET法、t法などにより算出することができる。
以下、本発明をさらに具体化した実施例について詳細に説明する。
(実施例1)
メソポーラスシリカの調製
日本化学工業(株)製の1号珪酸ソーダ(SiO/NaO=2.00)50gを界面活性剤であるベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド〔C2245N(CHCl〕のの0.1M水溶液1000mlに分散させ、70℃で3時間撹拌しながら加熱した。その後、70℃で加熱・撹拌しながら、2Nの塩酸を添加して、分散液のpHを8.5に下げ、さらに70℃で3時間加熱・撹拌した。固形生成物を一旦濾過し、再度イオン交換水1000mlに分散させ撹拌した。この濾過・分散撹拌を5回繰り返した後40℃で24時間乾燥させた。乾燥させた固形生成物を空気中550℃で6時間焼成することにより、メソポーラスシリカAを得た。得られたメソポーラスシリカAの平均細孔径を公知のBET法による窒素吸着等温線から算出したところ(BJH法)4.2nmであった。
公知の窒素吸着法によりメソポーラスシリカAの比表面積(BET法)、細孔容量(BJH法)を算出したところ比表面積は1159.9m/g、細孔容量は1.02cm/gであった。
化学修飾
このメソポーラスシリカAを原料として1gを計り取り、トルエン9g中に添加し、撹拌する。そしてHMDS2gを加え、超音波による撹拌を30分間行う。こうして得られた反応混合物を空気雰囲気下160°Cにて1時間乾燥し、実施例1の表面修飾メソポーラスシリカを得た。得られた表面修飾メソポーラスシリカの平均細孔径を公知のBET法による窒素吸着等温線から算出したところ(BJH法)3.4nmであった。
公知の窒素吸着法により上記実施例1の表面修飾メソポーラスシリカの比表面積(BET法)、細孔容量(BJH法)を算出したところ比表面積は743.8m/g、細孔容量は0.68cm/gであった。
また、得られた表面修飾メソポーラスシリカのX線回折パターンを測定したところ、2.0nmより大きいd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有し、1.0nmよりも小さいd値に相当する回折角度にピークが存在しなかった。
(比較例1)
比較例1は、実施例1の表面修飾メソポーラスシリカ調製の際に原料として用いたものであり、シラノール基の化学修飾は行っていない。
(比較例2)
比較例2は細孔が無く、真球に近い平均径1.5μmのシリカ(アドマテックス株式会社製アドマファインC5)である。
(比較例3)
比較例3は比較例2のシリカに対して、実施例1と同様の方法により、HMDSで表面処理したものである。
<評 価>
−誘電率の測定−
実施例1の表面処理メソポーラスシリカ及び比較例1〜3のシリカについて、摂動共振器法(測定周波数は1GHz)により誘電率を測定した。その結果、図1に示すように、4nmという大きな細孔径を有するメソポーラスシリカである比較例1は、細孔の無いシリカである比較例2と比較して誘電率が1/2程度となり、さらにこれをHMDSで表面処理したものは、さらに大幅に誘電率が低下した。このことから、実施例1の表面処理メソポーラスシリカは、誘電率を下げるための充填剤として、有用であることが分かった。また、細孔の無いシリカである比較例2をHMDSで表面処理した比較例3では、誘電率は低下しないことが分かった。この理由は、実施例1ではメソポーラスシリカの細孔によって表面積が大きくなり、表面処理による効果が顕著に現れるのに対して、比較例2のシリカは細孔を有しないため、表面シラノール基の数が少なく、それらのシラノール基をHMDSで表面処理しても、誘電率に寄与する程度に達しないからであると考えられる。
−赤外吸収スペクトル(IR)の測定−
実施例1及び比較例1のIRを測定した。その結果、図2に示すように、HMDSによる表面化学修飾前の比較例1では、3700cm-1付近に存在していたSiOH伸縮に基づく吸収ピークが、実施例1では消失し、新たに3000cm-1付近のCH伸縮振動に基づく吸収ピークが発現していることが分かる。これらの結果から、実施例1では、HMDSによってシラノール基が化学修飾されていることがわかった。また、シラノール基の化学修飾率について、3700cm−1付近のSiO−H伸縮振動に基づく吸収強度と、1000〜1300cm−1付近のSi−O伸縮振動に基づく吸収強度との比から求めた水酸基の修飾率は80%以上と見積もられた。
(実施例2)
メソポーラスシリカの調製
粉末ケイ酸ソーダ(SiO/NaO=2.0)を700℃で6時間、空気中で焼成してジケイ酸ソーダの結晶とし、この結晶50gを水500ml中に分散させて3時間撹拌した後、濾過により固形分を回収してカネマイトの結晶を得た。このカネマイト結晶の乾燥重量換算で50g相当を、乾燥させずに0.1Mヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド水溶液1000mlに加えて分散させ、70℃で3時間撹拌した。その後pH8.5とし、70℃で3時間撹拌した。
この濾過・分散撹拌を5回繰り返した後40℃で24時間乾燥させた。乾燥させた固形生成物を空気中550℃で6時間焼成することにより、メソポーラスシリカBを得た。得られたメソポーラスシリカBの平均細孔径を公知のBET法による窒素吸着等温線から算出したところ(BJH法)2.7nmであった。
公知の窒素吸着法によりメソポーラスシリカCの比表面積(BET法)、細孔容量(BJH法)を算出したところ比表面積は1027.6m/g、細孔容量は0.63cm/gであった。
化学修飾
こうして得られたメソポーラスシリカBを原料とし、HMDSを用い、実施例1と同様な方法で゛化学修飾を行った。
得られた表面修飾メソポーラスシリカの平均細孔径を公知のBET法による窒素吸着等温線から算出したところ(BJH法)2.2nmであった。
公知の窒素吸着法により表面修飾メソポーラスシリカの比表面積(BET法)、細孔容量(BJH法)を算出したところ比表面積は610.8m/g、細孔容量は0.38cm/gであった。
得られた表面修飾メソポーラスシリカのX線回折パターンを測定したところ、2.0nmより大きいd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有し、1.0nmよりも小さいd値に相当する回折角度にピークが存在しなかった。
(実施例3)
メソポーラスシリカの調製
日本化学工業(株)製の水ガラス1号(SiO/NaO=2.00)50gを界面活性剤であるn−デシルトリメチルアンモニウムクロリド〔C1021N(CHCl〕の0.1M水溶液1000mlに分散させ、70℃で3時間撹拌しながら加熱した。その後、70℃で加熱・撹拌しながら、2Nの塩酸を添加して、分散液のpHを8.5に下げ、さらに70℃で3時間加熱・撹拌した。固形生成物を一旦濾過し、再度イオン交換水1000mlに分散させ撹拌した。この濾過・分散撹拌を5回繰り返した後40℃で24時間乾燥させた。乾燥させた固形生成物を空気中550℃で6時間焼成することにより、メソポーラスシリカCを得た。得られたメソポーラスシリカCの平均細孔径を公知のBET法による窒素吸着等温線から算出したところ(BJH法)1.8nmであった。
公知の窒素吸着法によりメソポーラスシリカAの比表面積(BET法)、細孔容量(BJH法)を算出したところ比表面積は1019.0m/g、細孔容量は0.373cm/gであった。
化学修飾
こうして得られたメソポーラスシリカCを原料とし、HMDSを用い、実施例1と同様な方法で゛化学修飾を行った。
(実施例4)
実施例4では、原料となるメソポーラシリカとして平均細孔径が4.2nm、平均粒子径が11μm(太陽化学株式会社製NPM4)を用いた。また、化学修飾はトリメチルシラン(CHSiH(以下「TMS」という)を用いた。その他については実施例1の方法と同様であり、説明を省略する。
<評 価>
−赤外吸収スペクトル(IR)の測定−
図4〜図6に示すように実施例2及び実施例4の表面修飾メソポーラシリカでは、3700cm-1付近に存在していたSiOH伸縮に基づく吸収ピークが消失し、新たに3000cm-1付近のCH伸縮振動に基づく吸収ピークが発現していることが分かる。これらの結果から、実施例2及び実施例4では、シラノール基がHMDSやTMSによって化学修飾されていることがわかった。ただし、実施例3(すなわち、1.5nmのメソポーラシリカをHMDSで処理したもの)では、HMDSの処理によってによって新たに3000cm-1付近のCH伸縮振動に基づく吸収ピークが発現しているが、そのピークは小さく、3700cm-1付近に存在していたSiOH伸縮に基づく吸収ピークが残っていた。このことは、細孔径が1.5nmのメソポーラシリカでは、HMDSによる処理によっても、シラノール基への修飾率は小さいことを示している。これは、細孔径が小さいため、細孔の奥のほうまで、HMDSが浸透していかないためであると考えられる。
−X線回折(XRD)の測定−
実施例1の表面修飾メソポーラシリカについて、XRDを測定した。その結果、図7に示すように、2θが1.1°及び1.75°のところにピークが出現した。これらのピークはd値換算で4nm及び2.5nmとなる。
本発明の表面修飾メソポーラスシリカは、IC用の絶縁基板等の充填剤として用いることにより、高周波における誘電損失を少なくすることができる。このため、電子産業において極めて有用な材料を提供することとなる。
実施例1及び比較例1〜3の誘電率測定結果を示すグラフである。 実施例1及び比較例1の赤外吸収スペクトルである。 比較例2及び比較例3の赤外吸収スペクトルである。 実施例2におけるHMDS処理前後の赤外吸収スペクトルである。 実施例3におけるHMDS処理前後の赤外吸収スペクトルである。 実施例4におけるTMS処理後の赤外吸収スペクトルである。 実施例1のX線回折スペクトルである。

Claims (20)

  1. 平均細孔径が1.5nm以上のメソポーラスシリカの表面に存在するシラノール基が疎水性の官能基で化学修飾されていることを特徴とする表面修飾メソポーラスシリカ。
  2. 前記メソポーラスシリカの平均細孔径は2.7nm以上であることを特徴とする請求項1記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  3. 前記メソポーラスシリカの細孔は一定方向に並んだ細長い管形状をなすことを特徴とする請求項1又は2記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  4. 前記メソポーラスシリカの平均細孔径は50nm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  5. 前記化学修飾はシラン系のカップリング剤によってなされていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  6. 前記シラノール基の化学修飾率は50%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  7. 前記シラノール基がオルガノシラザンで化学修飾されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  8. 摂動共振器法で測定される誘電率が、測定周波数1GHzにおいて2.3以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  9. 表面修飾メソポーラスシリカのX線回折パターンは、2.0nmよりも大きいd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有し、1.0nmよりも小さいd値に相当する回折角度にピークが存在しないことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカが有機溶媒に分散されていることを特徴とする樹脂添加用スラリー組成物。
  11. 前記表面修飾メソポーラスシリカの沈降を防止するための沈降防止剤が含まれていることを特徴とする請求項10記載の樹脂添加用スラリー組成物。
  12. 前記沈降防止剤は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアノエステル樹脂、ポリアミド樹脂、並びに無水マレイン酸を共重合成分とする共重合体及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項11記載の樹脂添加用スラリー組成物。
  13. 前記表面修飾メソポーラスシリカを1重量%以上50重量%以下の範囲で含有していることを特徴とする請求項10乃至12記載のいずれか1項記載の樹脂添加用スラリー組成物。
  14. 請求項1乃至9のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカを含有する樹脂用充填剤。
  15. 有機樹脂に、請求項1乃至9のいずれか1項記載の表面修飾メソポーラスシリカを含有させた樹脂組成物。
  16. 前記有機樹脂が熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂から選択される1種以上であることを特徴とする請求項15に記載の樹脂組成物。
  17. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル、ビニルトリアジン、架橋性ポリフェニレンオキサイド、硬化性ポリフェニレンエーテルから選択される1種以上であることを特徴とする請求項16に記載の樹脂組成物。
  18. さらに硬化剤及び/又は触媒を配合したことを特徴とする請求項16又は17記載の樹脂組成物。
  19. 請求項15乃至18のいずれか1項記載の樹脂組成物を用いた高周波用電子部品。
  20. 請求項15乃至18のいずれか1項記載の樹脂組成物を用いた高周波回路用基板。
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