JP2020079165A - 中空シリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の中空シリカ粒子よりも吸水性を低減できる中空シリカ粒子の製造方法の提供。【解決手段】下記工程(1)及び(2)を含む、中空シリカ粒子の製造方法に関する。(1)シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。(2)前記中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。条件1:1100℃以上1150℃未満の温度で3時間以上、条件2:1150℃以上1400℃以下の温度で0.5時間以上。【選択図】図3

Description

本開示は、中空シリカ粒子及びその製造方法に関する。
内部空間を形成する外殻部を備え、外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子は、低屈折率、低誘電率、低熱伝導率、低密度などの特性を有することから、反射防止材、低誘電材、断熱材、低密度フィラーとしての応用が期待でき注目を集めている。
中空シリカ粒子の製造方法としては、粒子内部の空間となるテンプレート粒子(乳化油滴)の表面にシリカの前駆体を集合、縮合させ、テンプレート粒子の表面にシリカを含む成分から構成される外殻部を形成させた後、テンプレート粒子を除去して中空シリカ粒子を製造する方法(テンプレート法)が知られている(例えば、特許文献1及び2)。
さらに、その他の中空シリカ粒子の製造方法として、珪酸ナトリウム(水ガラス)等のアルカリ金属珪酸塩の水溶液を噴霧乾燥してシリカ前駆体粒子を作製し、前記シリカ前駆体粒子を酸処理して該前駆体粒子中のアルカリ金属を除去し、中空シリカ粒子を製造する方法が知られている(例えば、特許文献3及び4)。
また、特許文献5には、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子を簡便に得ることができる中空シリカ粒子の製造方法が記載されている。
特開2009−203115号公報 特開2011−126761号公報 WO2013/121703 特開2015−155373号公報 特開2017−193462号公報
特許文献5に開示される製造方法では、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子を簡便に得ることができるものの、得られた中空シリカ粒子の吸水性が高く、長期保管すると空気中の水分を吸収して低誘電率を維持することができず、電気特性が悪化してしまう問題がある。また、プリント配線基板やパッケージ基板などの電子材料に用いられる封止材、絶縁膜等に吸水性の高いフィラーを用いると、フィラー起因で樹脂が吸水してしまい、電子材料の電気特性の悪化や誤作動の原因となることがある。よって、吸水性の低いフィラーが求められている。
本開示は、一態様において、特許文献5に開示の中空シリカ粒子よりも吸水性を低減できる中空シリカ粒子の製造方法を提供する。本開示は、その他の態様において、アルカリ金属含有量が低く、実用的な空孔率を有し、さらに吸水性が低減された中空シリカ粒子を得ることができる中空シリカ粒子の製造方法を提供する。
本開示は、一態様において、下記工程(1)及び(2)を含む、中空シリカ粒子の製造方法に関する。
(1)シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
(2)前記中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
条件1:1100℃以上1150℃未満の温度で3時間以上
条件2:1150℃以上1400℃以下の温度で0.5時間以上
本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、前記外殻部は、閉気孔を有し、前記閉気孔は、前記外殻部の割断面を観察したとき、ピンドット状である、本開示の製造方法により得られた中空シリカ粒子に関する。
本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、前記外殻部は、閉気孔を有し、前記中空シリカ粒子のBET比表面積が、20m2/g以下である、本開示の製造方法により得られた中空シリカ粒子に関する。
本開示は、一態様において、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、前記中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量が50ppm以下であり、前記中空シリカ粒子の吸水率が0.05%以下である、中空シリカ粒子に関する。
本開示は、一態様において、特許文献5に開示の中空シリカ粒子よりも吸水性を低減できるという効果を奏しうる。本開示は、その他の態様において、アルカリ金属含有量が低く、実用的な空孔率を有し、さらに吸水性が低減された中空シリカ粒子を得ることができるという効果を奏しうる。
図1は実施例1の中空シリカ粒子のSEM画像の一例である。 図2は実施例1の中空シリカ粒子を含む樹脂割断面のSEM画像の一例である。 図3は実施例1の中空シリカ粒子の外殻部の割断面のSEM画像の一例である。
本開示は、シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥させた後、所定の条件で焼成することにより、特許文献5に開示の中空シリカ粒子よりも吸水性が低減された中空シリカ粒子という知見に基づく。
すなわち、本開示は、一態様において、下記工程(1)及び(2)を含む、中空シリカ粒子の製造方法(以下、「本開示の製造方法」ともいう。)に関する。
(1)シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程(以下、「噴霧乾燥工程」ともいう)。
(2)前記中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成し、中空シリカ粒子を得る工程(以下、「焼成工程」ともいう)。
条件1:1100℃以上1150℃未満の温度で3時間以上
条件2:1150℃以上1400℃以下の温度で0.5時間以上
本開示の効果が発現するメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推定される。
特許文献5に開示される製造方法では、アルカリ金属含有量が低減された中空シリカ粒子を簡便に得ることができる。しかし、特許文献5の焼成条件では、外殻部に形成される閉気孔は水分を吸着しやすく、高湿度雰囲気下に曝されると吸水率が高い中空シリカ粒子となってしまい誘電正接を上昇させ電気特性を悪化させてしまう。
本開示では、焼成時間及び焼成温度を特定の範囲内にすることで、外殻部の微細で均一な閉気孔が減少あるいは消失、もしくは水分が吸着しにくい構造に変化し、水分が吸着しにくくなり、低吸水性の中空シリカ粒子が得られると推定される。
ただし、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本開示において「中空シリカ粒子」とは、内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、外殻部によって形成される内部空間に空気等の気体が存在するシリカ粒子をいう。本開示において「シリカを含む成分から構成される外殻部」とは、外殻部の骨格を形成する主成分がシリカであることをいい、外殻部の成分の好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上が二酸化ケイ素であることをいう。本開示において「中空シリカ前駆体」とは、シリカ溶解液を噴霧乾燥して得られた粉末粒子のことであり、焼成を行うことにより中空シリカ粒子となる粒子である。
以下、上記工程(1)及び(2)の詳細とそこで用いる各成分等について説明する。
[工程(1):噴霧乾燥工程]
本開示の製造方法における工程(1)は、シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥して中空シリカ前駆体を得る噴霧乾燥工程である。シリカ溶解液を噴霧乾燥すると、シリカ溶解液の液滴表面は乾燥して緻密な膜になり、液滴内部は乾燥して空洞になり、中空構造の前駆体粒子(中空シリカ前駆体)が得られる。シリカ溶解液は、例えば、シリカを有機アルカリ水溶液と混合することにより調製できる。よって、本開示の製造方法は、一又は複数の実施形態において、シリカを有機アルカリ水溶液に混合し、シリカを有機アルカリ水溶液に溶解してシリカ溶解液を調製する溶解工程を含んでもよい。
<シリカ>
シリカ溶解液の調製に用いられるシリカとしては、結晶性シリカ、非晶質シリカ、ヒュームドシリカ、湿式シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、シリカ溶解液の製造容易性、純度、コストの観点から、非晶質シリカが好ましい。
有機アルカリ水溶液と混合される前のシリカの状態は、特に限定されなくてもよく、例えば、粉末状、ゾル状、又はゲル状が挙げられる。電子材料の用途に用いる観点からは、シリカは、高純度シリカが好ましく、超高純度シリカがより好ましい。
<有機アルカリ水溶液>
シリカ溶解液の調製に用いられる有機アルカリ水溶液は、シリカを溶解できるものであればよく、例えば、pH11以上の有機アルカリ水溶液が挙げられる。
有機アルカリ水溶液に含まれる有機アルカリとしては、シリカを溶解できるものであればよく、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、例えば、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム塩等が挙げられ、シリカ溶解液の製造容易性の観点から、第四級アンモニウム塩が好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、例えば、下記式(I)で表される、第四級アンモニウムカチオンとヒドロキシドとからなる塩が挙げられる。
上記式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数が1以上22以下のアルキル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。前記アルキル基の炭素数としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、1以上12以下が好ましく、1以上3以下がより好ましい。前記アルキル基としては、直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基が挙げられるが、外殻部の厚みを均一にする観点から、直鎖状アルキル基が好ましい。
第四級アンモニウム塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下、TMAHともいう)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(以下、TEAHともいう)、ジメチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、及びトリメチルエチルアンモニウムヒドロキシドから選ばれる少なくとも1種が挙げられ、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、TMAH又はTEAHが好ましい。
第二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等が挙げられる。
第三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ジメチルアミノヘキサノール、ブチルジエタノールアミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
<シリカ溶解液>
シリカ溶解液は、例えば、シリカと有機アルカリ水溶液とを混合し、シリカを溶解させることにより得られうる。溶解方法は、シリカを溶解できれば特に制限されず、公知の溶解方法を用いることができる。溶解方法としては、例えば、加温処理、加圧処理、又は機械的粉砕処理等が挙げられ、これらを組み合わせて用いてもよい。加温条件としては、例えば、60〜200℃と設定することができる。加圧条件としては、例えば、0〜3MPaと設定することができる。機械的粉砕は、例えば、ボールミル等を用いて行うことができる。さらに、シリカを有機アルカリ水溶液に溶解させる際に、超音波振動が付与されていてもよい。
シリカ溶解液中のシリカ濃度は、異形粒子の生成抑制の観点、及び生産性向上の観点から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、そして、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。より具体的には、シリカ溶解液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上25質量%以下がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい。シリカ溶解液中のシリカの含有量は、熱重量測定装置を用いて測定できる。
シリカ溶解液中の有機アルカリに対するシリカのモル比(シリカ/有機アルカリ)は、空孔率向上の観点から、0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、そして、3.5以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.5以下が更に好ましい。より具体的には、モル比(シリカ/有機アルカリ)は、0.5以上3.5以下が好ましく、1.0以上3.0以下がより好ましく、1.5以上2.5以下が更に好ましい。
本開示において、シリカ溶解液は、水系溶媒を含んでいてもよい。水系溶媒としては、蒸留水、イオン交換水、超純水等の水並びに水と水溶性溶剤との混合溶媒等が挙げられる。
<噴霧乾燥法>
噴霧乾燥法としては、例えば、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法、4流体ノズル法等の公知の方法が挙げられる。噴霧乾燥には、例えば、市販の噴霧乾燥装置を用いることができる。
前記噴霧乾燥における熱風の入口温度としては、中空シリカ粒子の粒子構造の均一化、外殻部の厚みの均一化、安定な外殻部形成、及び生産性向上の観点から、80℃〜250℃が好ましく、100℃〜220℃がより好ましく、120℃〜200℃が更に好ましい。噴霧乾燥における熱風の出口温度としては、同様の観点から、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜110℃がより好ましく、70℃〜100℃が更に好ましい。出口温度は、入口温度を制御することにより、調整可能である。
前記噴霧乾燥の際の噴霧圧力、噴霧量、及び風量等については、使用する噴霧乾燥装置等に応じて適宜設定すればよい。
工程(1)において、噴霧乾燥に用いるシリカ溶解液(以下、「噴霧液ともいう」)は、使用時に希釈して用いてもよい。シリカ溶解液を希釈したものを噴霧液とする場合、希釈には、蒸留水、イオン交換水、超純水等の水系溶媒を用いることができる。噴霧液中のシリカ濃度は、生産性向上の観点から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、そして、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。より具体的には、噴霧液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上25質量%以下がより好ましく、10質量%以上20質量%以下が更に好ましい。噴霧液中のシリカの含有量は、上記シリカ溶解液と同じ方法により算出できる。
本開示において、シリカ溶解液及び噴霧液には、本開示の効果が損なわれない範囲で、その他の成分を含むことができる。その他の成分としては、有機バインダ、界面活性剤等が挙げられる。
本開示において、シリカ溶解液及び噴霧液には、中空シリカ粒子の電子材料用途への適用の観点からは、Na、K等のアルカリ金属を実質的に含まないことが好ましい。すなわち、シリカ溶解液又は噴霧液中のアルカリ金属の合計量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が更に好ましい。シリカ溶解液又は噴霧液中のアルカリ金属含有量は、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定できる。
工程(1)で得られる中空シリカ前駆体は、例えば、空気分級により回収することができる。したがって、本開示の製造方法は、工程(1)と後述の工程(2)との間に、噴霧乾燥により得られた中空シリカ前駆体を空気分級して選択的に回収する空気分級工程を含むことができる。空気分級することで、粒径を均一にすることができ、使用目的に適した粒径の粒子が得られる。空気分級は、例えば、気流式分級機、バグフィルター等を用いた公知の方法で行うことができる。
[工程(2):焼成工程]
本開示の製造方法における工程(2)は、前記工程(1)で得られた中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成する焼成工程である。本開示の製造方法によれば、中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成することで、中空シリカ粒子の吸水性を低くすることができる。本開示において「焼成」とは、条件1又は2で加熱処理し、中空シリカ前駆体又は後述する予備焼成後の中空シリカの外殻部に含まれる有機アルカリを消失又は蒸発させた後、粒子を緻密化又は焼結させることをいう。
条件1:1100℃以上1150℃未満の温度で3時間以上
条件2:1150℃以上1400℃以下の温度で0.5時間以上
工程(2)の条件1において、吸水性低減の観点から、焼成温度は、1100℃以上1150℃未満であって、1100℃以上1140℃以下が好ましく、1100℃以上1130℃以下がより好ましく、1100℃以上1120℃以下が更に好ましい。同様の観点から、焼成時間は、3時間以上であって、3時間以上40時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下がより好ましく、3時間以上10時間以下が更に好ましい。
工程(2)の条件2において、吸水性低減の観点から、焼成温度は、1150℃以上1400℃以下であって、1150℃以上1300℃以下が好ましく、1150℃以上1250℃以下がより好ましく、1150℃以上1200℃以下が更に好ましい。同様の観点から、焼成時間は、0.5時間以上であって、0.5時間以上10時間以下が好ましく、0.5時間以上5時間以下がより好ましく、0.5時間以上2時間以下が更に好ましい。
工程(2)は、一又は複数の実施形態において、昇温開始から焼成温度までは30〜600℃/時間の昇温速度で昇温する工程と、焼成温度(条件1又は2)で所定時間(条件1又は2)保持する工程を含む。
本開示の製造方法は、一又は複数の実施形態において、工程(2)の前に、工程(1)で得られた中空シリカ前駆体を300℃以上1100℃未満の温度で0.5時間以上5時間以下の範囲内で予備焼成する工程(以下、「予備焼成工程」ともいう)をさらに含むことができる。本開示において「予備焼成」とは、中空シリカ前駆体を上記条件で加熱処理し、中空シリカ前駆体の外殻部に含まれる有機アルカリを消失又は蒸発させることをいう。本開示の製造方法が予備焼成工程を有する場合、一又は複数の実施形態において、焼成ムラを低減できる。また、本開示の製造方法が予備焼成工程を有する場合、一又は複数の実施形態において、焼成工程の前に低温で有機アルカリを消失又は蒸発させておくことで、焼成工程での粒子の緻密化又は焼結を効率よく進めることができ、中空シリカ粒子の収率及び生産性を向上できる。さらに、本開示の製造方法が予備焼成工程を有する場合、一又は複数の実施形態において、焼成工程において通常必要とされる排ガス処理装置を設置しなくてもよく、焼成工程において通常は高温で焼成する前に行う脱脂処理をしなくてもよい。
予備焼成の温度は、生産性の観点から、300℃以上1100℃未満が好ましく、300℃以上700℃以下がより好ましく、300℃以上500℃以下が更に好ましい。予備焼成時間は、一又は複数の実施形態において、焼成ムラ低減の観点から、0.5時間以上5時間以下が好ましく、0.5時間以上3時間以下がより好ましく、0.5時間以上2時間以下が更に好ましい。
予備焼成工程は、一又は複数の実施形態において、昇温開始から予備焼成温度まで30〜600℃/時間の昇温速度で昇温する工程と、予備焼成温度(300℃以上1100℃未満)で0.5時間以上5時間以下の範囲内で保持する工程を含む。
本開示の製造方法が予備焼成工程を含む場合、工程(2)は、一又は複数の実施形態において、予備焼成工程の後、降温せずに、上述した条件1又は条件2の焼成温度まで30〜600℃/時間の昇温速度で昇温し、条件1又は条件2の焼成を行う。
本開示において、予備焼成工程及び焼成工程は、例えば、電気炉等を用いて行うことができる。予備焼成工程と焼成工程とは、同一の電気炉であってもよいし、異なる電気炉であってもよい。
[中空シリカ粒子]
本開示の製造方法によって得られる中空シリカ粒子は、一又は複数の実施形態において、図1に示すような球状粒子である。そして、一又は複数の実施形態において、本開示の製造方法によって得られる中空シリカ粒子は、該中空シリカ粒子を含む樹脂割断面のSEM画像を観察したとき、図2に示すような中空構造を有する粒子である。図2のSEM画像において、円形状の黒色部分が粒子内部の空間である。すなわち、本開示は、内部空間を形成する外殻部を有し、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子(以下、「本開示の中空シリカ粒子」ともいう)に関する。
本開示の中空シリカ粒子の外殻部は、一又は複数の実施形態において、閉気孔を有するものである。そして、一又は複数の実施形態において、閉気孔は、外殻部の割断面をSEM観察したとき、図3に示されるようなピンドット状である。図3のSEM画像において、黒点として視認できる部分がピンドット状の閉気孔である。本開示において「閉気孔」とは、一又は複数の実施形態において、上述したように、図3に示されるような、有機アルカリに起因する気孔をいう。「有機アルカリに起因する気孔」とは、一又は複数の実施形態において、上述の工程(2)の焼成の際に、中空シリカ前駆体中の有機アルカリが消失又は蒸発することにより形成されるものである。一又は複数の実施形態において、外殻部の割断面をSEM観察したときの閉気孔の大きさとしては、例えば、5nm以上100nm以下が挙げられる。
本開示の中空シリカ粒子によれば、一又は複数の実施形態において、外殻部に閉気孔を有する中空シリカ粒子が得られる。例えば、本開示の中空シリカ粒子は、外殻部に閉気孔を有するため、平均粒径及び外殻部の厚みが同じで、外殻部に閉気孔を有さない中空シリカ粒子に比べて、空孔率を向上でき、さらに、本開示の中空シリカ粒子が外殻部に多量の閉気孔を有する場合には、より空孔率を向上できると考えられる。さらに、本開示の中空シリカ粒子において、例えば、外殻部に形成される閉気孔の大きさが微小(例えば、5〜30nm程度)である場合や、複数の閉気孔が外殻部に均一に分散している場合、外部からの衝撃等に起因する亀裂の伝播を抑制又は方向転換させ、粒子強度の低下を抑制できると考えられる。
本開示の中空シリカ粒子の平均粒径は、用途等を考慮して適宜調整しうるが、中空シリカ粒子を樹脂添加フィラーなどに利用する際の樹脂への分散性の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましく、1.0μm以上が更により好ましく、そして、50μm以下が好ましい。平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(株式会社堀場製作所社製「LA−750」)、又は、コールターカウンター(ベックマン・コールター株式会社製「Multisizer 3」)を用いて測定できる。本開示において、中空シリカ粒子の平均粒子径は、シリカ溶解液中の各成分の濃度、噴霧条件、焼成条件等により適宜調整することができる。
本開示の中空シリカ粒子のBET比表面積は、中空シリカ粒子の外殻部表面の緻密性を確保する観点から、20m2/g以下が好ましく、15m2/g以下がより好ましく、10m2/g以下が更に好ましい。「BET比表面積」は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子の嵩密度は、中空シリカ粒子の誘電率の低減化、及び粒子強度の観点から、0.44g/cm3以上が好ましく、0.66g/cm3以上がより好ましく、0.88g/cm3以上が更に好ましく、そして、1.98g/cm3以下が好ましく、1.76g/cm3以下がより好ましく、1.54g/cm3以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の中空シリカ粒子の嵩密度は、0.44g/cm3以上1.98g/cm3以下が好ましく、0.66g/cm3以上1.76g/cm3以下がより好ましく、0.88g/cm3以上1.54g/cm3以下が更に好ましい。本開示において「嵩密度」は、ガスピクノメータにより測定できる。具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子の空孔率は、中空シリカ粒子の誘電率の低減化、及び粒子強度の観点から、10%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましく、30%以上がより更に好ましく、そして、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下が更に好ましい。より具体的には、本開示の中空シリカ粒子の空孔率は、10%以上80%以下が好ましく、15%以上80%以下がより好ましく、20%以上70%以下が更に好ましく、30%以上60%以下がより更に好ましい。本開示において、空孔率は、真密度測定装置を用いて下記式により算出できる。具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
空孔率(%)=[1−(中空シリカ粒子の真密度÷シリカ粒子の真密度)]×100
本開示の中空シリカ粒子の吸水率は、一又は複数の実施形態において、誘電正接の低減化の観点から、0.05%以下が好ましい。本開示において、吸水率は、中空シリカを温度60℃、相対湿度90%の条件で1時間以上静置した場合の吸水率であり、下記式により算出できる。具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
吸水率(%)=[1時間以上経過後の中空シリカの質量−初期質量]÷初期質量×100
本開示の中空シリカ粒子は、電子材料の品質向上の観点から、Na、K等のアルカリ金属を実質的に含まないことが好ましい。すなわち、中空シリカ粒子中のアルカリ金属の合計含有量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.005質量%(50ppm)以下が更に好ましい。中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量は、例えば、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定できる。具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
本開示の中空シリカ粒子は、中空シリカ粒子を利用可能な各種分野で用いることができ、例えば、触媒担体;酵素担体;吸着材料;分離材料;光学材料;電子回路の多層配線構造に用いられる絶縁材料;半導体封止材料;電子材料;低誘電膜や低誘電膜用コーティング剤等に用いられる低誘電率材料;断熱材用材料;遮蔽性材料;建築材料;スキンケア化粧料、メークアップ化粧料、ボディケア化粧料、フレグランス化粧料等の化粧料用材料;として用いられうる。
以下、実施例により本開示をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本開示はこれら実施例に制限されるものではない。
1.各パラメータの測定方法
後述する実施例及び比較例の粒子の各種測定は、以下の方法により行った。
[嵩密度の測定]
全自動ピクノメーター(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社製「Ultrapyc1200e」)を用いて、1分間の脱気処理後に嵩密度の測定を行った。該測定を10回行い、その平均値を中空シリカ粒子の嵩密度(g/cm3)とした。
[空孔率の測定]
空孔率は、全自動ピクノメーター(カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン合同会社製「Ultrapyc1200e」)を用いて測定した密度より、下記式により算出した。シリカ粒子の真密度は2.2g/cm3である。
空孔率(%)=[1−(中空シリカ粒子の真密度÷シリカ粒子の真密度)]×100
[BET比表面積の測定]
流動式比表面積自動測定装置(株式会社島津製作所製、商品名「フローソーブIII2305」)を使用し、中空シリカ粒子のBET比表面積を測定した。試料は、200℃で15分加熱する前処理を行った。
[平均粒径]
中空シリカ粒子の平均粒径は、精密粒度分布測定装置Multisizer3(ベックマン・コールター株式会社製、50μmアパチャーチューブを使用)を用いて測定した。平均粒径は体積平均径である。
[アルカリ金属含有量]
中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量は、JIS−K0133に準拠し、ICP−MS(アジレント社製「7700S」)を用いて測定した。フッ化水素酸により中空シリカ粒子を完全溶解させた水溶液を試料として用いた。ここでは、中空シリカ粒子中に含まれるNaの含有量を、シリカ溶解液中のアルカリ金属含有量とした。
[吸水率の測定]
硼珪酸ガラス製丸型シャーレ(外径50mm、高さ12mm)に中空シリカを分析天びん(株式会社島津製作所製、AUX220)を用いて2g採取し、温度60℃、相対湿度90%に設定した小型環境試験器(エスペック株式会社製 SH−241)内にシャーレごと静置し、1、3、5時間後に取り出し、質量を測定した。吸水率は下記計算式を用いて算出した。
吸水率(%)=[各静置時間の質量(g)−試験前の質量(g)−シャーレの空質量(g)]÷[試験前の質量(g)−シャーレの空質量(g)]×100
2.中空シリカ粒子の製造(実施例1〜19及び比較例1〜4)
(実施例1)
実施例1の中空シリカ粒子は、噴霧乾燥工程及び焼成工程を経て製造される。
<シリカ溶解液の調製>
まず、噴霧乾燥工程に用いるシリカ溶解液を調製した。すなわち、撹拌機のついた反応槽(耐圧硝子工業株式会社製、TEM−D1500M)に、シリカ(株式会社アドマテックス製、アドマファインSO−E2):200g、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)25%水溶液(セイケムアジア株式会社製):640g、及び、イオン交換水:160gを入れて撹拌しながら、1時間30分で180℃まで昇温し、その後、180℃で1時間撹拌することにより、シリカ溶解液[シリカ濃度:20質量%、モル比(シリカ/有機アルカリ):1.9]を得た。180℃で撹拌中の反応槽内の圧力は0.85MPaであった。
<噴霧乾燥工程>
調製したシリカ溶解液をそのまま噴霧液として、噴霧乾燥機(藤崎電機株式会社製 マイクロミストスプレードライヤMDL−050M)を用いて噴霧乾燥し、乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を得た。噴霧乾燥機の噴霧ノズルには、ペンシルエッジノズルを用いた。噴霧条件は、入口温度:160℃、出口温度:95℃、噴霧ノズル流量25L/分、風量1.0m3/分、噴霧液量20mL/分であった。
<焼成工程>
噴霧乾燥工程で得られた乾燥粉末(中空シリカ前駆体)を電気炉(株式会社モトヤマ製、SL−2035D)にて焼成温度の1100℃まで100℃/時間で昇温し、その後、焼成温度を3時間保持し焼成することで、実施例1の中空シリカ粒子を得た。実施例1の中空シリカ粒子のアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。そして、実施例1の中空シリカ粒子の物性測定結果を下記表1に示す。
実施例1の中空シリカ粒子のSEM画像を図1に示す。図1から、実施例1の中空シリカ粒子の形状は球状であることが分かった。さらに、実施例1の中空シリカ粒子の外殻部の割断面のSEM画像を図3に示す。図3において、閉気孔を示す黒点が目視で確認できた。すなわち、図3から、実施例1の中空シリカ粒子の外殻部には、閉気孔が形成されていることが確認できた。
(実施例2〜15及び比較例1〜4)
焼成温度及び焼成時間を表1に記載のとおりに変更したこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、実施例2〜15、比較例1〜4の中空シリカ粒子を得た。実施例2〜15、比較例1〜4の中空シリカ粒子のアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。そして、各々の物性測定結果を表1に示す。
(実施例16)
実施例16の中空シリカ粒子は、噴霧乾燥工程、予備焼成工程、及び焼成工程の3工程を経て製造される。
<噴霧乾燥工程>
実施例1と同様の方法により調製したシリカ溶解液を用い、実施例1と同様の条件で噴霧乾燥工程を行い、中空シリカ前駆体を得た。
<予備焼成工程>
噴霧乾燥工程で得られた中空シリカ前駆体を電気炉(株式会社モトヤマ製、SL−2035D)にて1000℃まで100℃/時間で昇温し、1000℃で1時間保持して予備焼成し、中空シリカ粒子を得た。
<焼成工程>
続いて、予備焼成後の中空シリカ粒子を、電気炉(株式会社モトヤマ製、SL−2035D)にて1100℃まで100℃/時間で昇温し、1100℃で3時間保持して焼成することで、実施例16の中空シリカ粒子を得た。実施例16の中空シリカ粒子のアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。そして、実施例16の中空シリカ粒子の物性測定結果を表2に示す。
(実施例17〜19)
焼成工程における焼成温度及び焼成時間を表2に記載のとおりに変更したこと以外は、上記実施例16と同様の方法により、実施例17〜19の中空シリカ粒子を得た。実施例17〜19の中空シリカ粒子のアルカリ金属含有量は0.005質量%以下であった。そして、実施例17〜19の中空シリカ粒子の物性測定結果を表2に示す。
上記表1〜2に示すとおり、条件1(1100℃以上1150℃未満で3〜40時間)又は条件2(1150℃以上1400℃以下で0.5〜10時間)で焼成を行った実施例1〜19では、低吸水性の中空シリカ粒子が得られた。そして、実施例1〜19の中空シリカ粒子は、比較例1〜3に比べてアルカリ金属含有量が低く、実用的な空孔率を有するものであった。焼成条件が1450℃で1時間である比較例4の中空シリカは、実用的な空孔率を有するものではなかった。
本開示によれば、例えば、中空シリカ粒子を利用可能な、触媒担体、吸着剤、物質分離剤、酵素や機能性有機化合物の固定化担体、電子材料等を扱う分野において有用である。

Claims (9)

  1. 下記工程(1)及び(2)を含む、中空シリカ粒子の製造方法。
    (1)シリカが有機アルカリ水溶液に溶解したシリカ溶解液を噴霧乾燥し、中空シリカ前駆体を得る工程。
    (2)前記中空シリカ前駆体を下記条件1又は条件2で焼成し、中空シリカ粒子を得る工程。
    条件1:1100℃以上1150℃未満の温度で3時間以上
    条件2:1150℃以上1400℃以下の温度で0.5時間以上
  2. 前記工程(2)の前に、前記中空シリカ前駆体を300℃以上1100℃未満の温度で0.5時間以上5時間以下の範囲で予備焼成する工程をさらに含む、請求項1に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  3. 前記有機アルカリは、第四級アンモニウム塩である、請求項1又は2に記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  4. 前記シリカ溶解液中のシリカ濃度は、2質量%以上30質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の中空シリカ粒子の製造方法。
  5. 内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、
    前記外殻部は、閉気孔を有し、
    前記閉気孔は、前記外殻部の割断面を観察したとき、ピンドット状である、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法により得られた中空シリカ粒子。
  6. 内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、
    前記外殻部は、閉気孔を有し、
    前記中空シリカ粒子のBET比表面積が、20m2/g以下である、請求項1から4のいずれかに記載の製造方法により得られた中空シリカ粒子。
  7. 内部空間を形成する外殻部を備え、前記外殻部がシリカを含む成分から構成される中空シリカ粒子であって、
    前記中空シリカ粒子中のアルカリ金属含有量が50ppm以下であり、
    前記中空シリカ粒子の吸水率が0.05%以下である、中空シリカ粒子。
  8. 中空シリカ粒子の空孔率が、10%以上80%以下である、請求項5から7のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
  9. 中空シリカ粒子の平均粒径が、0.1μm以上50μm以下である、請求項5から8のいずれかに記載の中空シリカ粒子。
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