JP2010529051A - 腫瘍の処置のためのMetキナーゼ阻害剤としての2−オキソ−3−ベンジルベンゾキサゾール−2−オン誘導体、および関連する化合物 - Google Patents

腫瘍の処置のためのMetキナーゼ阻害剤としての2−オキソ−3−ベンジルベンゾキサゾール−2−オン誘導体、および関連する化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2010529051A
JP2010529051A JP2010510658A JP2010510658A JP2010529051A JP 2010529051 A JP2010529051 A JP 2010529051A JP 2010510658 A JP2010510658 A JP 2010510658A JP 2010510658 A JP2010510658 A JP 2010510658A JP 2010529051 A JP2010529051 A JP 2010529051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mmol
het
mixture
naa
nha
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010510658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010529051A5 (ja
JP5662143B2 (ja
Inventor
シャット,オリバー
ドルシュ,ディーター
シュティーバー,フランク
ブラウカート,アンドレー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck Patent GmbH filed Critical Merck Patent GmbH
Publication of JP2010529051A publication Critical patent/JP2010529051A/ja
Publication of JP2010529051A5 publication Critical patent/JP2010529051A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5662143B2 publication Critical patent/JP5662143B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings
    • C07D413/10Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings linked by a carbon chain containing aromatic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D498/06Peri-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

式(I)
Figure 2010529051

(式中R、R、R、R3’、R、R4’、E、E’、E’’およびE’’’は請求項1に示す意味を有する)で表される化合物は、チロシンキナーゼ、特にMetキナーゼの阻害剤であり、とりわけ腫瘍を処置するために用いることができる。

Description

発明の背景
本発明は、有用な特性を有する新規な化合物、特に医薬を調製するために用いることができるものを見出す目的を有していた。
本発明は、キナーゼ、特にチロシンキナーゼおよび/またはセリン/スレオニンキナーゼによるシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が作用を奏する化合物および化合物の使用、さらにこれらの化合物を含む医薬組成物、ならびに当該化合物の、キナーゼにより誘発された疾患の処置のための使用に関する。
特に、本発明は、Metキナーゼによるシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が作用を奏する化合物および化合物の使用に関する。
細胞調節を行う主要な機構の1つは、膜を横切る細胞外シグナルの伝達によるものであり、これは次いで細胞内で生化学的経路を調整する。タンパク質リン酸化は、細胞内シグナルが分子ごとに伝播され、最終的に細胞応答をもたらす1つの経過を表す。これらのシグナル伝達カスケードは、高度に調節され、しばしば重複するが、これは、多種のプロテインキナーゼおよびホスファターゼの存在から明白である。タンパク質のリン酸化は、主にセリン、トレオニンまたはチロシン残基において発生し、したがって、プロテインキナーゼは、リン酸化部位のこれらの特異性によって分類される。即ちセリン/トレオニンキナーゼおよびチロシンキナーゼである。
リン酸化が細胞内でのこのような普遍的なプロセスであるため、また細胞表現型がこれらの経路の活性により大きく影響されるため、多数の疾患状態および/または疾患が、キナーゼカスケードの分子成分における異常な活性化または機能的な変異のいずれかに起因すると、現在考えられている。したがって、これらのタンパク質およびこれらの活性を調整することができる化合物を特徴づけするために、顕著な注意が向けられた(概説については、Weinstein-Oppenheimer et al. Pharma. &. Therap., 2000, 88, 229-279を参照)。
ヒト発癌におけるレセプターチロシンキナーゼMetの役割およびHGF(肝細胞増殖因子)依存性Met活性化を阻害する可能性は、S. Berthou et al.により、Oncogene、第23巻、No. 31, 5387〜5393頁(2004)に記載されている。この中に記載されているピロール−インドリン化合物である阻害剤SU11274は、癌に対処するのに潜在的に適する。
癌療法のための他のMetキナーゼ阻害剤は、J.G. Christensen et al.により、Cancer Res. 2003, 63(21), 7345-55に記載されている。
癌に対処するための他のチロシンキナーゼ阻害剤は、H. Hov et al.によりClinical Cancer Research第10巻、6686-6694 (2004)に報告されている。インドール誘導体である化合物PHA−665752は、HGFレセプターc−Metを標的とする。さらに、HGFおよびMetが癌の種々の形態の悪性のプロセス、例えば多発性骨髄腫に顕著な寄与をなすことが、当該文献中で報告されている。
したがって、チロシンキナーゼおよび/またはセリン/トレオニンキナーゼ、特にMetキナーゼによるシグナル伝達を阻害、調節および/または調整する小化合物の合成が所望されており、本発明の目的である。
本発明の化合物およびこれらの塩は、極めて有用な薬理学的特性を有し、同時に十分に耐容されることが見出された。
本発明は特に、Metキナーゼによるシグナル伝達を阻害、調節および/または調整する式Iで表される化合物、これらの化合物を含む組成物、ならびに哺乳類におけるMetキナーゼにより誘発された疾患および愁訴、例えば血管形成、癌、腫瘍形成、成長および増殖(propagation)、動脈硬化、眼の疾患、例えば年齢により誘発された黄斑変性症、脈絡膜血管新生および糖尿病性網膜症、炎症性疾患、関節炎、血栓症、線維症、糸球体腎炎、神経変性、乾癬、再狭窄、創傷治癒、移植片拒絶、代謝性疾患および免疫系の疾患、また自己免疫性疾患、肝硬変、糖尿病および血管の疾患、また不安定性および浸透性などを処置するためのこれらの使用方法に関する。
固形腫瘍、特に迅速に成長する腫瘍を、Metキナーゼ阻害剤で処置することができる。これらの固形腫瘍には、単球性白血病、脳腫瘍、尿生殖器腫瘍、リンパ系腫瘍、胃癌、喉頭癌ならびに肺腺癌および小細胞肺癌を含む肺癌が含まれる。
本発明は、調節されていない、または乱れたMetキナーゼ活性と関連する疾患を防止および/または処置するための、Metキナーゼを調節、調整または阻害するための方法を対象とする。特に、式Iで表される化合物を、特定の形態の癌を処置するにあたり用いることもできる。式Iで表される化合物をさらに、特定の既存の癌化学療法において相加的な、または相乗的な効果を提供するために用いることができ、かつ/または特定の既存の癌化学療法および放射線療法の有効性を回復するために用いることができる。
式Iで表される化合物をさらに、Metキナーゼの単離および活性または発現の調査のために用いることができる。さらに、これらは特に、調節されていない、または乱れたMetキナーゼ活性と関連する疾患についての診断法において用いるのに適する。
本発明の化合物が異種移植腫瘍モデルにおいてインビボで抗増殖性作用を有することを、示すことができる。本発明の化合物を、過剰増殖性疾患を有する患者に投与して、例えば腫瘍成長を阻害し、リンパ球増殖性疾患と関連する炎症を低減し、組織修復などによる移植片拒絶または神経学的損傷を阻害する。本発明の化合物は、予防的または治療的目的に適する。本明細書中で用いる用語「処置」は、疾患の防止と既存の状態の処置との両方を指すのに用いられる。増殖の防止は、明白な疾患が発生する前に本発明の化合物を投与することによって達成され、これは例えば腫瘍の成長を防止し、転移性増殖を防止し、心血管手術に関連する再狭窄を軽減するためなどに行う。あるいはまた、患者の臨床的症状を安定化するかまたは改善することによって進行中の疾患を治療するために、当該化合物が用いられる。
宿主または患者は、任意の哺乳類種、例えば霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含むげっ歯動物;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどに属し得る。動物モデルは、実験的調査のために重要であり、ここでこれらは、ヒト疾患の処置についてのモデルを提供する。
本発明の化合物での処置に対する特定の細胞の感受性を、インビトロ試験により決定することができる。典型的に、細胞の培養物を、本発明の化合物と、種々の濃度において、活性剤が細胞死を誘発するかまたは遊走を阻害するのを可能にするのに十分な期間、通常約1時間〜1週間にわたり、混ぜ合わせる。インビトロ試験を生検試料から培養された細胞を用いて行うことができる。次に、処理の後に残留する生細胞を計数する。
用量は、用いる特定の化合物、特定の疾患、患者の状況などに依存して変化する。治療的用量は、典型的には標的組織中の所望されない細胞集団を減少させ、同時に患者の生存能を維持するのに顕著に十分である。処置を一般的に、顕著な減少、例えば細胞負荷の少なくとも約50%の減少が発生するまで継続し、本質的に所望されない細胞が身体中でもはや検出されなくなるまで継続してもよい。
シグナル伝達経路を同定するため、および種々のシグナル伝達経路間の相互作用を検出するために、種々の科学者は、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデル(例えばKhwaja et al., EMBO, 1997, 16, 2783-93)およびトランスジェニック動物のモデル(例えばWhite et al., Oncogene, 2001, 20, 7064-7072)を開発してきた。シグナル伝達カスケードにおけるいくつかの段階の決定のために、相互作用する化合物を用いて、シグナルを調整させることができる(例えばStephens et al., Biochemical J., 2000, 351, 95-105)。本発明の化合物をまた、動物および/または細胞培養モデルにおける、または本出願において述べる臨床的疾患におけるキナーゼ依存性シグナル伝達経路を試験するための試薬として、用いることができる。
キナーゼ活性の測定は、当業者に十分知られている手法である。基質、例えばヒストン(例えばAlessi et al., FEBS Lett. 1996, 399, 3, 333〜338頁)または塩基性ミエリンタンパク質を用いるキナーゼ活性の決定のための一般的な試験系は、文献中に記載されている(例えば、Campos-Gonzalez, R. and Glenney, Jr., J.R. 1992, J. Biol. Chem. 267, 14535頁)。
キナーゼ阻害剤を同定するために、種々のアッセイ系が利用可能である。シンチレーション近接アッセイ(Sorg et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 7, 11-19)およびフラッシュプレート(flashplate)アッセイにおいて、基質としてのタンパク質またはペプチドのγATPでの放射活性リン酸化を、測定する。阻害化合物の存在下では、低減された放射活性シグナルが検出可能であるか、またはシグナルは完全に検出不能である。さらに、均一時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(HTR−FRET)および蛍光偏光(FP)技術は、アッセイ法として適する(Sills et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 191-214)。
他の非放射活性ELISAアッセイ法は、特定のホスホ−抗体(ホスホ−AB)を用いる。ホスホ−ABは、リン酸化された基質にのみ結合する。この結合を、第2のペルオキシダーゼ結合抗ヒツジ抗体を用いて、ケモルミネセンス(chemoluminescence)により検出することができる(Ross et al., 2002, Biochem. J.)。
細胞増殖および細胞死(アポトーシス)の調節解除に関連する多くの疾患がある。関連する状態には、以下のものが含まれるが、これらには限定されない。本発明の化合物は、平滑筋細胞および/または炎症細胞の血管の内膜層中への増殖および/または遊走があり、例えば新生内膜閉塞性病変の場合などにおけるように、当該血管を通過する制限された血流をもたらす種々の状態の処置に適する。対象となる閉塞性移植血管疾患には、アテローム硬化症、移植後の冠血管疾患、静脈移植血管狭窄症、吻合部周囲の(peri-anastomatic)補綴再狭窄、血管形成術またはステント留置後の再狭窄などが含まれる。
Metキナーゼ阻害剤に関する従来技術
チアジアジノン類は、WO 03/037349に開示されている。
癌に対処するための4,5−ジヒドロピラゾール類は、WO 03/079973 A2に記載されている。
キノリン誘導体は、EP 1 411 046 A1に記載されている。
ピロール−インドリン誘導体は、WO 02/096361 A2に開示されている。
1−アシルジヒドロピラゾール誘導体は、WO 2007/019933から公知である。
ピリダジノン誘導体は、WO 2006/010668に記載されている。
置換5−フェニル−3,6−ジヒドロ−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン類は、WO 2006/010285から公知である。
3,6−ジヒドロ−2−オキソ−6H−1,3,4−チアジアジン誘導体は、WO 2006/010286に記載されている。
さらに、他のMetキナーゼ阻害剤は、WO 2005/004607、WO 2005/030140、WO 2006/014325、WO 2006/021881およびWO 2006/021881から公知である。
本発明は、式I
Figure 2010529051
式中、
E、E’、E’’、E’’’は、各々、互いに独立してCまたはNを示し、
、Rは、各々、互いに独立してHまたはAを示し、
およびRはまた、一緒になって(CHを示し、ここで1つまたは2つのCH基は、Oおよび/またはNHにより置き換えられていてもよく、
は、H、(CHCONH、(CHCONHA、(CHCONAA’、A、COA、OH、OA、CONH(CHNH、CONH(CHNHA、CONH(CHNAA’、CO(CHNH、CO(CHNHA、CO(CHNAA’、CO(CHHet、CH(OH)A、CN、Het、Hal、CONH(CHNA−COOA、SOA、NH(CHNH、NH(CHNHA、NH(CHNAA’、(CHCOOH、(CHCOOA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH−NH、O(CHHet、O(CHOH、O(CHOA、SO(CHOH、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOH、O(CHCONAA’またはO(CHCOHetを示し、
’は、HまたはHalを示し、
は、Het、NHCOOR、NHCONHR、NHCOCONHR、NOまたはNHCOAを示し、
’は、HまたはHalを示し、
およびR’はまた、一緒になってNHCONHを示し、
は、A、(CHNH、(CHNHA、(CHNAA’または(CHHetを示し、
Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはHal、A、OR、N(R、NO、CN、COOR、CON(R、NRCOA、NRSOA、SON(R、ピリジル、S(O)A、NHCOOA、NHCON(R、CHO、COA、=S、=NH、=NAおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換、二置換もしくは三置換されていてもよい、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し、
Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、または、各々の場合において互いに独立してRにより単置換、二置換もしくは三置換されていてもよい、単環式の芳香族複素環を示し、
は、HまたはAを示し、
A、A’は、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキル
(ここで、1〜7個のH原子は、OH、F、Clおよび/またはBrにより置き換えられていてもよく、
かつ/または、ここで、1つまたは2つのCH基は、O、S、SO、SOおよび/またはCH=CH基により置き換えられていてもよい)
または
3〜7個のC原子を有する環状アルキルを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、1、2、3または4を示し、
nは、0、1、2、3または4を示し、
pは、1、2、3、4または5を示し、
また、RがE’に結合しており、R’がE’’に結合している場合には、
およびR’はまた、一緒になってCH=CH−CH=CHを示す、
で表される化合物、ならびに、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体および立体異性体、すべての比率でのこれらの混合物に関する。
本発明はまた、これらの化合物の光学的に活性な形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマーならびに水和物および溶媒和物に関する。化合物の溶媒和物の用語は、相互の引力のために形成される、化合物上への不活性溶媒分子のアダクション(adduction)を意味するものと解釈される。溶媒和物は、例えば、一もしくは二水和物またはアルコキシドである。
薬学的に使用可能な誘導体の用語は、例えば、本発明の化合物の塩、およびまたいわゆるプロドラッグ化合物を意味するものと解釈される。
プロドラッグ誘導体の用語は、例えばアルキル基もしくはアシル基、糖またはオリゴペプチドにより修飾され、生物体中で迅速に切断されて本発明の有効な化合物を形成する、式Iで表される化合物を意味するものと解釈される。
これらはまた、例えばInt. J. Pharm. 115, 61-67 (1995)に記載されているように、本発明の化合物の生分解性ポリマー誘導体を含む。
「有効量」の表現は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者または医師により求められているかまたは所望されている生物学的または薬学的応答を生じる、医薬の、または薬学的に活性な成分の量を示す。
さらに、「治療的に有効な量」の表現は、この量を施与されていない対応する対象と比較して、以下の結果:
疾患、症候群、状態、愁訴、障害もしくは副作用の改善された処置、治癒、防止もしくは解消、またはまた疾患、愁訴もしくは障害の進行の低減
を有する量を示す。
「治療的に有効な量」の表現はまた、正常な生理学的機能を増大させるのに有効である量を包含する。
本発明はまた、式Iで表される化合物の混合物、例えば2種のジアステレオマーの、例えば1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比率での混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは、立体異性体化合物の混合物である。
本発明は、式Iで表される化合物およびこれらの塩、ならびに、請求項1〜11に記載の式Iで表される化合物、ならびに、これらの薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の製造方法であって、
a)式II
Figure 2010529051
式中、E、E’、E’’、E’’’、RおよびR’は、請求項1に示す意味を有する、
で表される化合物を、式III
Figure 2010529051
式中、R、R、RおよびR’は、請求項1に示す意味を有し、
Lは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
で表される化合物と反応させ、
あるいは、
b)ラジカルRおよび/またはRを、他のラジカルRおよび/またはRに、
i)アミノ基をアシル化し、
ii)カルボキシル基をアミドに変換する
ことにより変換し、
かつ/または
式Iで表される塩基または酸をこの塩の1種に変換する
ことを特徴とする、前記方法に関する。
本明細書中、ラジカルR、R、R、R’、R、R’、E、E’、E’’およびE’’’は、他に明確に述べない限り、式Iについて示した意味を有する。
略語:
TFA トリフルオロ酢酸
DCM ジクロロメタン
A、A’は、各々の場合において互いに独立してアルキルを示し、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
Aは、極めて特に好ましくは、1、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
環状アルキル(シクロアルキル)は、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを意味する。
他の置換基とは関係なく、Hetは、例えば、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、さらに好ましくは、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニル、ピラジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−インドリル、4−もしくは5−イソインドリル、インダゾリル、1−、2−、4−もしくは5−ベンズイミダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾキサゾリル、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソキサゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソチアゾリル、4−、5−、6−もしくは7−ベンズ−2,1,3−オキサジアゾリル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キノリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−イソキノリル、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−シンノリニル、2−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キナゾリニル、5−もしくは6−キノキサリニル、2−、3−、5−、6−、7−もしくは8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−、−5−イルまたは2,1,3−ベンズオキサジアゾール−5−イルまたはジベンゾフラニルを示す。
複素環式基はまた、部分的にまたは完全に水素化されていてもよい。
他の置換基とは関係なく、Hetは、したがって、また、例えば、2,3−ジヒドロ−2−、−3−、−4−もしくは−5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、−3−、−4−もしくは−5−フリル、テトラヒドロ−2−もしくは−3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−もしくは−3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−もしくは−5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−もしくは−5−ピロリル、1−、2−もしくは3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、−2−もしくは−4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−もしくは−5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、−3−もしくは−4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、−2−、−3−もしくは−4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−もしくは−6−ピリジル、1−、2−、3−もしくは4−ピペリジニル、2−、3−もしくは4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、−3−もしくは−4−ピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、−4−もしくは−5−イル、ヘキサヒドロ−1−、−3−もしくは−4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、−2−、−4−もしくは−5−ピリミジニル、1−、2−もしくは3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−もしくは−8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−もしくは−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−もしくは8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、さらに好ましくは、2,3−メチレンジオキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、2,3−エチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、3,4−(ジフルオロメチレンジオキシ)フェニル、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−もしくは−6−イル、2,3−(2−オキソメチレンジオキシ)フェニルまたはまた3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−もしくは−7−イル、さらに好ましくは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロ−2−オキソフラニル、3,4−ジヒドロ−2−オキソ−1H−キナゾリニル、2,3−ジヒドロベンゾキサゾリル、2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾリル、2,3−ジヒドロベンズイミダゾリル、1,3−ジヒドロインドール、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドールまたは2−オキソ−2,3−ジヒドロベンズイミダゾリルを示すことができる。
他の例において、Hetは、好ましくは、1〜3個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはA、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換、二置換もしくは三置換されていてもよい、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示す。
Hetは、特に好ましくは、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニルまたはピラゾリルを示し、
ここで当該ラジカルはまた、A、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換または二置換されていてもよい。
他の置換基とは関係なく、Hetは、例えば、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは−5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、さらに好ましくは1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニルまたはピラジニルを示す。
Hetは、特に好ましくは、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニルまたはピラジニルを示し、この各々は、非置換であるか、またはA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、Het、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH−NH、O(CHHet、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、O(CHCOHet、O(CHCONAA’、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOHおよび/またはCONH(CHNAA’により単置換もしくは二置換されている。
Eは、CまたはNを示し;E’、E’’、E’’’は、好ましくはCを示す。
は、好ましくはH、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはtert−ブチルを示す。
Halは、好ましくはF、ClまたはBr、しかしまたI、特に好ましくはFまたはClを示す。
本発明を通して、1回よりも多く出現するすべてのラジカルは、同一であっても異なっていてもよく、即ち互いに独立している。
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有していてもよく、従って種々の立体異性体形態で存在し得る。式Iは、すべてのこれらの形態を包含する。
したがって、本発明は特に、少なくとも1つの前述のラジカルが前に示した好ましい意味の1つを有する、式Iで表される化合物に関する。いくつかの好ましい群の化合物を、以下の従属式Ia〜Igにより表すことができ、これは、式Iに適合し、ここで、一層詳細に表していないラジカルは、式Iについて示した意味を有するが、ここで、
Iaにおいて、A、A’は、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
ここで、1〜7個のH原子は、OH、Fおよび/またはClにより置き換えられていてもよく;
Ibにおいて、Hetは、1〜3個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはA、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換、二置換または三置換されていてもよい、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し;
Icにおいて、Hetは、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニルまたはピラジニルを示し、この各々は、非置換であるか、またはA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、Het、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH-NH、O(CHHet、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、O(CHCOHet、O(CHCONAA’、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOHおよび/またはCONH(CHNAA’により単置換もしくは二置換されており;
Idにおいて、Hetは、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニルまたはピラゾリルを示し、
ここで当該ラジカルはまた、A、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換または二置換されていてもよく;
Ieにおいて、Eは、CまたはNを示し、
E’、E’’、E’’’は、Cを示し;
Ifにおいて、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはtert−ブチルを示し;
Igにおいて、Eは、CまたはNを示し、
E’、E’’、E’’’は、Cを示し;
、Rは、各々、互いに独立してHまたはAを示し、
は、H、(CHCONH、(CHCONHA、(CHCONAA’、A、COA、OH、OA、CONH(CHNH、CONH(CHNHA、CONH(CHNAA’、CO(CHNH、CO(CHNHA、CO(CHNAA’、CO(CHHet、CH(OH)A、CN、Het、Hal、CONH(CHNA−COOA、SOA、NH(CHNH、NH(CHNHA、NH(CHNAA’、(CHCOOH、(CHCOOA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH−NH、O(CHHet、SO(CHOH、O(CHOHまたはO(CHOAを示し、
’は、HまたはHalを示し、
は、Het、NO、NHCOA、NHCOOR、NHCONHRまたはNHCOCONHRを示し、
’は、HまたはHalを示し、
およびR’はまた、一緒になってNHCONHを示し、
は、A、(CHNH、(CHNHA、(CHNAA’または(CHHetを示し、
Hetは、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、1-アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニルまたはピラゾリルを示し、
ここで当該ラジカルはまた、A、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換または二置換されていてもよく、
Hetは、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニルまたはピラジニルを示し、この各々は、非置換であるか、またはA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、Het、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH-NH、O(CHHet、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、O(CHCOHet、O(CHCONAA’、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOHおよび/またはCONH(CHNAA’により単置換もしくは二置換されており、
A、A’は、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
ここで、1〜7個のH原子は、OH、Fおよび/またはClにより置き換えられていてもよく、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、1、2、3または4を示し、
nは、0、1、2、3または4を示し、
またRがE’に結合しており、R’がE’’に結合している場合には、
およびR’はまた、一緒になってCH=CH−CH=CHを示す、
ならびに、これらの薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体であり、すべての比率でのこれらの混合物を含む。
式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発物質は、さらに、文献(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準的学術書)に記載されているような自体公知の方法により、正確には前述の反応に適する周知の反応条件の下で、製造される。また、ここで、ここではこれ以上詳細には述べない自体公知の変法を用いることができる。
式IIおよびIIIで表される出発化合物は、一般的に知られている。しかし、これらが新規である場合には、これらを、自体公知の方法により調製することができる。
式Iで表される化合物は、好ましくは、式IIで表される化合物を式IIIで表される化合物と反応させることにより、得ることができる。
式IIIで表される化合物において、Lは、好ましくはCl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に修飾されたOH基、例えば1〜6個のC原子を有する活性化エステル、イミダゾリドまたはアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニルもしくはp−トリルスルホニルオキシ)を示す。
反応を、一般的に、酸結合剤、好ましくは有機塩基、例えばDIPEA、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンの存在下で行う。
アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくはカリウム、ナトリウム、カルシウムもしくはセシウムの弱酸の他の塩を加えることがまた、好ましい場合がある。
用いる条件に依存して、反応時間は数分〜14日であり、反応温度は約−30℃〜140℃、通常−10℃〜90℃、特に約0℃〜約70℃である。
好適な不活性溶媒の例は、炭化水素類、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン;塩素化炭化水素類、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムもしくはジクロロメタン;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール;エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサン;グリコールエーテル類、例えばエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム);ケトン類、例えばアセトンもしくはブタノン;アミド類、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチルピロリジノン(NMP)もしくはジメチルホルムアミド(DMF);ニトリル類、例えばアセトニトリル;スルホキシド類、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸類、例えばギ酸もしくは酢酸;ニトロ化合物、例えばニトロメタンもしくはニトロベンゼン;エステル類、例えば酢酸エチル、または前述の溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、アセトニトリル、ジクロロメタン、NMPおよび/またはDMFである。
さらに、式Iで表される化合物を式Iで表される他の化合物に、ラジカルRおよび/またはRを他のラジカルRおよび/またはRに変換することにより変換することが、可能である。
例えば、遊離アミノ基を、酸塩化物または無水物を用いる慣用の方法で、有利には不活性溶媒、例えばジクロロメタンまたはTHF中で、および/または塩基、例えばトリエチルアミンまたはピリジンの存在下で、−60℃〜+30℃の温度にてアシル化することができる。
さらに、好ましくはTHF中で、Burgess試薬を用いて、60℃〜80℃の温度にて、オキシアミジン誘導体を環化して、オキサジアゾール誘導体を得ることができる。
カルボン酸をまた、標準条件下で、好ましくはアミンとの反応によりカルボキサミドに変換することができる。
さらに、式Iで表される化合物を式Iで表される他の化合物に、ラジカルRを他のラジカルRに変換することにより、例えばニトロ基をアミノ基に(例えばラネーニッケルまたはPd/炭素上での不活性溶媒、例えばメタノールまたはエタノール中での水素化により)還元することにより変換することが、可能である。
薬学的塩および他の形態
本発明の前述の化合物を、これらの最終的な非塩形態で用いることができる。一方、本発明はまた、これらの化合物を、当該分野において知られている手順により、種々の有機および無機酸類および塩基類から誘導し得るこれらの薬学的に許容し得る塩の形態で用いることを包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩形態は、大部分、慣用的な方法により調製される。式Iで表される化合物がカルボキシル基を含む場合には、この好適な塩の1種を、当該化合物を好適な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を得ることにより、生成することができる。このような塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウム;アルカリ金属アルコキシド類、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;ならびに種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンである。
式Iで表される化合物のアルミニウム塩は、同様に包含される。式Iで表される数種の化合物の場合において、これらの化合物を、薬学的に許容し得る有機および無機酸類、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素、他の鉱酸およびこれらの対応する塩、例えば硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩類、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩、ならびに他の有機酸およびこれらの対応する塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処理することにより、酸付加塩を生成することができる。
したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩には、以下のものが含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩、しかしこれは、限定を表すものではない。
さらに、本発明の化合物の塩基性塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩が含まれるが、これは、限定を表すことを意図しない。前述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム;アルカリ金属塩、ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属塩、カルシウムおよびマグネシウムである。
薬学的に許容し得る有機無毒性塩基から誘導される、式Iで表される化合物の塩には、第一、第二および第三アミン類、また天然に存在する置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン(hydrabamine)、イソプロピルアミン、リドカイン、リシン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
塩基性窒素含有基を含む本発明の化合物を、剤、例えば(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C〜C)アルキル硫酸塩、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;(C10〜C18)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;ならびにアリール−(C〜C)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルを用いて四級化することができる。本発明の水溶性および油溶性の化合物を共に、このような塩を用いて調製することができる。
好ましい前述の薬学的塩には、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバリン酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンが含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
特に好ましいのは、塩酸塩、二塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、リン酸塩、硫酸塩およびコハク酸塩である。
式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩を、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を生じることにより、調製する。塩形態を塩基と接触させ、慣用の方法で遊離塩基を単離することにより、遊離塩基を再生することができる。遊離塩基形態は、ある観点において、いくつかの物理的特性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
述べたように、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン類を用いて生成する。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
本発明の酸性化合物の塩基付加塩を、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を生じることにより、調製する。塩形態を酸と接触させ、慣用的な方法で遊離酸を単離することにより、遊離酸を再生することができる。遊離酸形態は、ある観点において、いくつかの物理的特性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離酸形態に相当する。
本発明の化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を生成することができる1つよりも多い基を含む場合には、本発明はまた、多重塩(multiple salt)を包含する。典型的な多重塩形態には、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
上記で述べたことに関して、本文脈における表現「薬学的に許容し得る塩」は、式Iで表される化合物をこの塩の1種の形態で含む活性成分を意味するものと解釈されることが明らかであり、特に、この塩形態が、活性成分に対して、前に用いられていた活性成分の遊離形態または活性成分のすべての他の塩形態と比較して改善された薬物動態学的特性を付与する場合には、このように解釈されることが明らかである。活性成分の薬学的に許容し得る塩形態はまた、活性成分に前には有していなかった所望の薬物動態学的特性を初めて付与することができ、さらに、活性成分の薬力学に対して身体における治療的有効性に関する正の影響を有することができる。
本発明はさらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物および/または、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体(すべての比率でのこれらの混合物を含む)、ならびに任意に賦形剤および/または補助剤を含む医薬に関する。
医薬処方物を、投与単位あたり所定量の活性成分を含む投与単位の形態で、投与することができる。このような単位は、処置される状態、投与の方法、ならびに患者の年齢、体重および状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明の化合物を含んでもよく、または医薬処方物を、投与単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で投与してもよい。好ましい投与単位処方物は、前に示したように、毎日の用量もしくは部分的用量を含むもの、または活性成分のこの対応する部分である。さらに、このタイプの医薬処方物を、薬学分野において一般的に知られている方法を用いて製造することができる。
医薬処方物を、すべての所望の好適な方法による、例えば経口(口腔内もしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所的(口腔内、舌下もしくは経皮的を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内を含む)方法による投与のために適合させることができる。このような処方物を、薬学分野において知られているすべての方法を用いて、例えば活性成分を賦形剤(1種もしくは2種以上)または補助剤(1種もしくは2種以上)と混ぜ合わせることにより、製造することができる。
経口投与のために適合された医薬処方物を、別個の単位、例えばカプセルもしくは錠剤;散剤もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用発泡体もしくは発泡体食品;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして、投与することができる。
したがって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合において、活性成分要素を、経口的な、無毒性の、かつ薬学的に許容し得る不活性賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、水などと混ぜ合わせることができる。散剤を、化合物を好適な微細な大きさに粉砕し、これを同様にして粉砕した薬学的賦形剤、例えば食用炭水化物、例えばデンプンまたはマンニトールと混合することにより、製造する。風味剤、保存剤、分散剤および色素が、同時に存在してもよい。
カプセルを、上記のように散剤混合物を調製し、成形したゼラチン殻をこれで充填することにより、製造する。流動促進剤および潤滑剤、例えば固体形態での高度に分散性のケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールを、充填操作の前に散剤混合物に加えることができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムを、同様に加えて、カプセルを服用した後の医薬の有効性を改善することができる。
さらに、所望により、または所要に応じて、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに染料を、同様に混合物中に包含させることができる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、天然糖類、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、トウモロコシから製造された甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなどが含まれる。これらの投与形態において用いられる潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、限定されずに、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどが含まれる。錠剤を、例えば散剤混合物を調製し、混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を加え、混合物全体を圧縮して錠剤を得ることにより、処方する。
散剤混合物を、好適な方法で粉砕した化合物を上記のように希釈剤または塩基と、および随意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、吸収促進剤、例えば第四級塩および/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムと混合することにより、調製する。散剤混合物を、これを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘液またはセルロースの溶液またはポリマー材料で湿潤させ、これをふるいを通して押圧することにより、顆粒化することができる。顆粒化の代替として、散剤混合物を、打錠機に通し、不均一な形状の塊を得、これを崩壊させて、顆粒を形成することができる。
顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を加えることにより潤滑化して、錠剤流延型への粘着を防止することができる。次に、潤滑化した混合物を圧縮して、錠剤を得る。本発明の化合物をまた、自由流動の不活性賦形剤と混ぜ合わせ、次に直接圧縮して、顆粒化または乾燥圧縮工程を行わずに錠剤を得ることができる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびろうの光沢層からなる透明な、または不透明な保護層が、存在してもよい。色素を、これらのコーティングに加えて、異なる投与単位間を区別することができるようにすることができる。
経口液体、例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤を、投与単位の形態で調製し、したがって所定量が予め特定された量の化合物を含むようにすることができる。シロップを、化合物を水性溶液に好適な風味剤と共に溶解することにより調製することができ、一方エリキシル剤を、無毒性アルコール性ビヒクルを用いて調製する。懸濁液を、化合物を無毒性ビヒクル中に分散させることにより、処方することができる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類およびポリオキシエチレンソルビトールエーテル類、保存剤、風味添加剤、例えばペパーミント油もしくは天然甘味剤もしくはサッカリン、または他の人工甘味料などを、同様に加えることができる。
経口投与用の投与単位処方物を、所望により、マイクロカプセル中にカプセル封入することができる。処方物をまた、放出が延長されるかまたは遅延されるように、例えば粒子状材料をポリマー、ろうなどの中にコーティングするかまたは包埋することにより、調製することができる。
式Iで表される化合物および塩、溶媒和物およびこれらの生理学的な機能性誘導体をまた、リポソーム送達系、例えば小さい単層の小胞、大きい単層の小胞、および多層の小胞の形態で、投与することができる。リポソームを、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類から生成することができる。
式Iで表される化合物および塩、溶媒和物およびこれらの生理学的な機能性誘導体をまた、化合物分子が結合した個別の担体としてモノクローナル抗体を用いて送達することができる。化合物をまた、標的化された医薬担体としての可溶性ポリマーに結合させることができる。このようなポリマーは、パルミトイルラジカルにより置換されたポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパラタミドフェノール(polyhydroxyethylaspartamidophenol)またはポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。化合物をさらに、医薬の制御された放出を達成するのに適する生分解性ポリマーの群、例えばポリ乳酸、ポリ−エプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロキシピラン類、ポリシアノアクリレート類、およびヒドロゲルの架橋ブロックコポリマーまたは両親媒性のブロックコポリマーに結合することができる。
経皮的投与用に適合された医薬処方物を、レシピエントの表皮との長期間の、密接な接触のための独立した硬膏剤として投与することができる。したがって、例えば、活性成分を、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されているように、イオン泳動により硬膏剤から送達することができる。
局所的投与用に適合された医薬化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾールまたは油として処方することができる。
目または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、処方物を、好ましくは、局所的軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を施与するための処方物の場合において、活性成分を、パラフィン系または水混和性クリームベースのいずれかと共に用いることができる。あるいはまた、活性成分を処方して、水中油型クリームベースまたは油中水型ベースを有するクリームを得ることができる。
目への局所的適用のために適合された医薬処方物には、点眼剤が含まれ、ここで、活性成分を、好適な担体、特に水性溶媒中に溶解するかまたは懸濁させる。
口における局所的適用のために適合された医薬処方物は、薬用キャンデー、トローチおよび洗口剤を包含する。
直腸内投与のために適合された医薬処方物を、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
担体物質が固体である鼻腔内投与のために適合された医薬処方物は、例えば20〜500ミクロンの範囲内の粒子の大きさを有する粗末を含み、これを、嗅ぎタバコを服用する方法で、即ち鼻に近接して保持した散剤を含む容器からの鼻の経路を介しての迅速な吸入により、投与する。担体物質としての液体を有する鼻腔内スプレーまたは点鼻剤としての投与に適する処方物は、水または油に溶解した活性成分溶液を包含する。
吸入による投与のために適合された医薬処方物は、微細な粒子状ダストまたはミストを包含し、これは、エアゾール、噴霧器または吸入器を有する種々のタイプの加圧ディスペンサーにより発生し得る。
膣内投与のために適合された医薬処方物を、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡体またはスプレー処方物として投与することができる。
非経口投与のために適合された医薬処方物には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含む水性および非水性の無菌注射溶液であって、これにより処方物が処置されるべきレシピエントの血液と等張になるもの;ならびに水性の、および非水性の無菌懸濁液であって、懸濁媒体および増粘剤を含むことができるもの、が含まれる。処方物を、単一用量または複数用量の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルにおいて投与してもよく、使用の直前に無菌の担体液体、例えば注射用水を添加することしか必要としないようにフリーズドライした(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilised))状態において貯蔵してもよい。処方により製造される注射溶液および懸濁液を、無菌の散剤、顆粒および錠剤から調製することができる。
上記で特定的に述べた構成成分に加えて、処方物はまた、処方物の特定のタイプに関して当該分野において普通である他の剤を含むことができることは、言うまでもない;したがって、例えば、経口投与に適する処方物は、風味剤を含んでいてもよい。
式Iで表される化合物の治療的に有効な量は、例えば、動物の年齢および体重、処置が必要である正確な状態およびその重篤度、処方物の性質および投与の方法を含む多くの要因に依存し、最終的には、処置する医師または獣医師により決定される。しかし、腫瘍性成長、例えば結腸癌または乳癌の処置のための本発明の化合物の有効な量は、一般的に、1日あたり0.1〜100mg/レシピエント(哺乳類)の体重1kgの範囲内、特に典型的には1日あたり1〜10mg/体重1kgの範囲内である。したがって、体重が70kgである成体の哺乳類についての1日あたりの実際の量は、通常70〜700mgであり、ここで、この量を、1日あたり単一の用量として、または通常1日あたり一連の部分用量(例えば2回分、3回分、4回分、5回分または6回分)において投与し、したがって1日総投与量が同一であるようにすることができる。塩もしくは溶媒和物の、またはこの生理学的な機能的誘導体の有効量を、本発明の化合物自体の有効量の比として決定することができる。同様の用量が、前述の他の状態の処置に適すると、推測することができる。
本発明はさらに、式Iで表される少なくとも1種の化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、互変異性体、溶媒和物および立体異性体(すべての比率でのこの混合物を含む)ならびに少なくとも1種の他の医薬活性成分を含む医薬に関する。
本発明はまた、
(a)式Iで表される化合物および/または、その薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体(すべての比率でのこの混合物を含む)の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の個別のパックからなる、セット(キット)に関する。
このセットは、好適な容器、例えば箱、個別のビン、袋またはアンプルを含む。このセットは、例えば、個別のアンプルを含むことができ、各々は、溶解したかまたは凍結乾燥された形態での、式Iで表される化合物および/または、この薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体(すべての比率でのこの混合物を含む)の有効量、ならびに、さらなる医薬活性成分の有効量を含む。
使用
本発明の化合物は、哺乳類のための、特にヒトのための、チロシンキナーゼにより誘発された疾患の処置における医薬活性成分として適する。これらの疾患には、固形腫瘍、眼性血管新生(糖尿病性網膜症、年齢により誘発された黄斑変性症など)および炎症(乾癬、関節リウマチなど)の成長を促進する腫瘍細胞、病理学的血管新生(または血管形成)の増殖が含まれる。
本発明は、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、癌の処置または防止のための医薬を調製するための使用を包含する。処置のために好ましい癌腫は、脳腫瘍、尿生殖路癌、リンパ系の癌、胃癌、喉頭癌および肺癌の群に由来する。癌の好ましい形態の他の群は、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽腫および乳癌である。
また、包含されるのは、本発明の請求項1に記載の化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、血管形成が関与する疾患を処置または防止するための医薬を調製するための使用である。
血管形成が関係するこのような疾患は、眼の疾患、例えば網膜血管化、糖尿病性網膜症、年齢により誘発された黄斑変性症などである。
式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物を、炎症性疾患を処置または防止するための医薬を調製するために用いることもまた、本発明の範囲内にある。このような炎症性疾患の例には、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎、遅延型過敏症応答などが含まれる。
また、包含されるのは、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、哺乳類におけるチロシンキナーゼにより誘発された疾患またはチロシンキナーゼにより誘発された状態を処置するかまたは防止するための医薬を調製するための使用であり、ここでこの方法に対して、本発明の化合物の治療的に有効な量を、このような処置を必要とする疾患を有する哺乳類に投与する。治療的な量は、特定の疾患によって変動し、過度の努力を伴わずに当業者により決定することができる。
本発明はまた、式Iで表される化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和物の、網膜血管化を処置または防止するための医薬を調製するための使用を包含する。
眼の疾患、例えば糖尿病性網膜症および年齢により誘発された黄斑変性症を処置または防止するための方法は、同様に本発明の一部である。炎症性疾患、例えば関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎および遅延型過敏症応答の処置または防止、ならびに骨肉腫、骨関節炎およびくる病からの骨の病態の処置または防止のための使用もまた、同様に本発明の範囲内にある。
表現「チロシンキナーゼにより誘発された疾患または状態」は、1種または2種以上のチロシンキナーゼの活性に依存する病理学的状態に言及する。チロシンキナーゼは、直接または間接的に、種々の細胞活動のシグナル伝達経路に関与し、当該細胞活動には、増殖、付着および移動ならびに分化が含まれる。チロシンキナーゼ活性と関連する疾患には、腫瘍細胞の増殖、固形腫瘍、眼の血管新生(糖尿病性網膜症、年齢により誘発された黄斑変性症など)および炎症(乾癬、関節リウマチなど)の成長を促進する病理学的血管新生が含まれる。
式Iで表される化合物を、癌、特に迅速に成長する腫瘍を処置するために、患者に投与することができる。
したがって、本発明は、式Iで表される化合物ならびにこれらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体、すべての比率でのこれらの混合物の、キナーゼシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が作用を奏する疾患を処置するための医薬を調製するための使用に関する。
好ましいのは、ここではMetキナーゼである。
好ましいのは、式Iで表される化合物ならびにこれらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物および立体異性体、すべての比率でのこれらの混合物の、請求項1に記載の化合物によりチロシンキナーゼを阻害することによって影響される疾患を処置するための医薬を調製するための使用である。
特に好ましいのは、請求項1に記載の化合物によるMetキナーゼの阻害によって影響される、疾患を処置するための医薬を調製するための使用である。
特に好ましいのは、疾患が固形腫瘍である疾患を処置するための使用である。
固形腫瘍は、好ましくは肺、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭頸部、食道、子宮頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃および/または喉頭の腫瘍の群から選択される。
固形腫瘍はさらに、好ましくは肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽腫、結腸癌および乳癌の群から選択される。
好ましいのは、さらに、血液および免疫系の腫瘍を処置するための、好ましくは急性脊髄性白血病、慢性脊髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群から選択される腫瘍を処置するための使用である。
式Iで表される開示した化合物を、抗癌剤を含む他の既知の治療剤と組み合わせて投与することができる。ここで用いる用語「抗癌剤」は、癌を処置する目的で癌を有する患者に投与されるすべての剤に関する。
本明細書中で定義した抗癌処置を、単一の療法として適用してもよいか、またはこれは、本発明の化合物に加えて、慣用の手術もしくは放射線療法もしくは化学療法を伴ってもよい。このような化学療法には、1種または2種以上の以下の分類の抗腫瘍剤が含まれ得る:
(i)医学的オンコロジーにおいて用いられる、抗増殖剤/抗悪性腫瘍剤/DNA損傷剤およびこれらの組み合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンおよびニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばフルオロピリミジン類(fluoropyrimidines)、例えば5−フルオロウラシルおよびテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素およびゲムシタビン);抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン類、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシン);有糸分裂阻害薬(例えばビンカアルカロイド類、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン、並びにタキソイド類、例えばタキソールおよびタキソテール);トポイソメラーゼ阻害薬(例えばエピポドフィロトキシン類(epipodophyllotoxins)、例えばエトポシドおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカンおよびカンプトテシン)並びに細胞分化剤(例えばオールトランスレチノイン酸(all-trans-retinoic acid)、13−シス−レチノイン酸およびフェンレチニド(fenretinide));
(ii)細胞分裂阻害剤、例えば抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene))、エストロゲンレセプター下方調節剤(downregulator)(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン薬(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲステロン類(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボロゾールおよびエキセメスタン)並びに5α−レダクターゼの阻害剤、例えばフィナステリド;
(iii)癌細胞侵入を阻害する剤(例えばメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタット、およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーターレセプター機能の阻害剤);
(iv)成長因子機能の阻害剤、例えばこのような阻害剤には、成長因子抗体、成長因子レセプター抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ[Herceptin(登録商標)]および抗erbbl抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033))、例えば血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤、および例えば肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤が含まれる;
(v)抗血管新生薬、例えば血管内皮成長因子の効果を阻害するもの(例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[Avastin(登録商標)]、化合物、例えば公開された国際特許出願WO 97/22596、WO 97/30035、WO 97/32856およびWO 98/13354に開示されているもの)、並びに他の機構により作動する化合物(例えばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能の阻害剤およびアンジオスタチン);
(vi)血管損傷剤、例えばコンブレタスタチンA4、並びに国際特許出願WO 99/02166、WO 00/40529、WO 00/41669、WO 01/92224、WO 02/04434およびWO 02/08213に開示されている化合物;
(vii)アンチセンス療法、例えば上に列挙した標的に向けられるもの、例えばISIS2503、抗Rasアンチセンス;
(viii)遺伝子療法方法であって、以下を含むもの、例えば、異常な遺伝子、例えば異常なp53または異常なBRCA1もしくはBRCA2の置換のための方法、GDEPT(遺伝子に向けられた酵素プロドラッグ療法)法、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌性ニトロレダクターゼを用いるもの、および化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を増大させるための方法、例えば多剤耐性遺伝子療法;並びに
(ix)免疫療法であって、以下を含むもの、例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を増大させるためのex-vivoおよびin-vivo方法、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクション、T細胞アネルギーを低下させるための方法、サイトカインをトランスフェクトした樹状細胞などのトランスフェクトした免疫細胞を用いる方法、サイトカインでトランスフェクトした腫瘍細胞株を用いる方法、および抗イディオタイプ抗体を用いる方法。
以下の表1からの医薬を、好ましくは、しかし排他的にではなく、式Iで表される化合物と組み合わせる。
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
このタイプの組み合わせ処置を、その処置の個別の成分を、同時に、連続的に、または別個に投薬することにより達成することができる。このタイプの組み合わせ生成物は、本発明の化合物を用いる。
アッセイ
例に記載する式Iで表される化合物を、以下に記載するアッセイにより試験し、キナーゼ阻害活性を有することを見出した。他のアッセイは、文献から知られており、当業者が容易に行うことができた(例えば、Dhanabalら、Cancer Res. 59:189-197; Xinら、J. Biol. Chem. 274:9116-9121; Sheuら、Anticancer Res. 18:4435-4441; Ausprunkら、Dev. Biol. 38:237-248; Gimbroneら、J. Natl. Cancer Inst. 52:413-427; Nicosiaら、In Vitro 18:538- 549を参照)。
Metキナーゼ活性の測定
製造者のデータ(Met、活性、upstate、カタログNo.14-526)に従って、Metキナーゼを、バキュロウイルス発現ベクター中の「N末端6Hisタグ化」組換えヒトタンパク質として、昆虫細胞(Sf21; S. frugiperda)におけるタンパク質産生およびその後のアフィニティークロマトグラフィー精製のために発現させる。
キナーゼ活性を、種々の入手可能な測定システムを用いて測定することができる。シンチレーション近接法(Sorgら、J. of. Biomolecular Screening, 2002, 7, 11-19)、フラッシュプレート法またはフィルター結合試験においては、基質としてのタンパク質またはペプチドの放射性リン酸化を、放射性標識したATP(32P−ATP、33P−ATP)を用いて測定する。阻害化合物が存在する場合には、低下した放射性シグナルを検出することができるかまたは、放射性シグナルを全く検出することができない。さらに、均一時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(HTR−FRET)および蛍光偏光(FP)技術を、アッセイ法として用いることができる(Sillsら、J. of Biomolecular Screening, 2002, 191-214)。
他の非放射性ELISAアッセイ法は、特異的なホスホ抗体(ホスホ−AB)を用いる。ホスホ抗体は、リン酸化された基質にのみ結合する。この結合を、第2のペルオキシダーゼ結合抗体を用いて、化学発光により検出することができる(Rossら、2002, Biochem. J.)。
フラッシュプレート法(Metキナーゼ):
用いる試験プレートは、Perkin Elmer製の96ウェルのFlashplate(登録商標)マイクロタイタープレート(カタログNo. SMP200)である。以下に記載するキナーゼ反応の成分を、アッセイプレート中にピペットする。Metキナーゼおよび基質ポリAla−Glu−Lys−Tyr(pAGLT、6:2:5:1)を、試験物質の存在下および不存在下で、100μlの合計容積において、放射性標識33P−ATPと共に、3時間室温にてインキュベートする。反応を、150μlの60mMのEDTA溶液を用いて終了させる。室温でさらに30分間インキュベートした後に、上清を、吸引しながら濾別し、ウェルを、各々の回において200μlの0.9%NaCl溶液で3回洗浄する。結合した放射性の測定を、シンチレーション測定器(Topcount NXT, Perkin-Elmer)により行う。
用いる最大値(full value)は、阻害剤を伴わないキナーゼ反応である。これは、ほぼ6000〜9000cpmの範囲内にあるはずである。用いる薬理学的なゼロ値は、0.1mMの最終濃度のスタウロスポリンである。阻害値(IC50)を、RS1_MTSプログラムを用いて決定する。
ウェルあたりのキナーゼ反応条件:
30μlのアッセイ緩衝液
10μlの10%のDMSOを含むアッセイ緩衝液中の試験するべき物質
10μlのATP(最終濃度1μM、0.35μCiの冷33P−ATP)
50μlのアッセイ緩衝液中のMetキナーゼ/基質混合物;(10ngの酵素/ウェル、50ngのpAGLT/ウェル)
用いる溶液:
−アッセイ緩衝液:
50mMのHEPES
3mMの塩化マグネシウム
3μMのオルトバナジウム酸ナトリウム
3mMの塩化マンガン(II)
1mMのジチオトレイトール(DTT)
pH=7.5(水酸化ナトリウムを用いて調整)
−停止溶液:
60mMのTitriplex III(EDTA)
33P−ATP:Perkin-Elmer;
−Metキナーゼ:Upstate, カタログNo. 14-526, Stock1μg/10μl;比活性954U/mg;
−ポリ−Ala−Glu−Lys−Tyr、6:2:5:1:SigmaカタログNo. P1152
本明細書中、すべての温度を、℃で示す。以下の例において、「慣用的な精製操作(work-up)」は、以下のことを意味する:所要に応じて水を加え、pHを所要に応じて、最終生成物の構成に依存して2〜10の値に調節し、混合物を、酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させ、残留物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより、および/または結晶化により精製する。シリカゲル上でのRf値;溶離剤:酢酸エチル/メタノール9:1。
質量分析法(MS):
EI(電子衝撃イオン化)M
FAB(高速原子衝撃)(M+H)
ESI(エレクトロスプレーイオン化)(M+H)
APCI−MS(大気圧化学的イオン化−質量分析法)(M+H)
HPLC分析(方法A)
カラム:Chromolith RP18e 50*4.6 mm
流量:2ml/分
溶媒A:0.05Mの水性NaHPO
溶媒B:アセトニトリル+10%の水
勾配 8分
0〜1分:99:1→99:1
1〜7分:99:1〜1:99
7〜8分:1:99→1:99
HPLC分析(方法B)
流量:2ml/分
99:01〜0:100水+0.1%(vol.)のTFA:アセトニトリル+0.1%(vol.)のTFA
0.0〜0.2分:99:010.2〜3.8分:99:01→0:100
3.8〜4.2分:0:100カラム:Chromolith Performance RP18e;長さ100mm、内径3mm、波長:220nm
HPLC分析(方法C)
流量:4ml/分
溶媒A:水に溶解した0.1Mのトリフルオロ酢酸
溶媒B:アセトニトリル:水(9:1)に溶解した0.1Mのトリフルオロ酢酸
勾配 8分
0〜1分:99:1→99:1
1〜7分:99:1〜1:99
7〜8分:1:99→1:99
LC−MS方法:
カラム:Chromolith RP18e 50*4.6 mm
流量:2.4ml/分
溶媒A:水に溶解した0.1Mのトリフルオロ酢酸
溶媒B:アセトニトリルに溶解した0.1Mのトリフルオロ酢酸
0.0〜2.6分:96:04(溶媒A:溶媒B)→100%の溶媒B
2.6〜3.3分:100%の溶媒B
例1
[3−(5−メトキシ−2−オキソベンゾオキサゾール−3−イルメチル)フェニル]カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル(「A1」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
1.1 3.56gの4−メトキシ−2−ニトロフェノールを、35mlのメタノールに溶解し、1gの5%Pd/Cを、不活性ガス雰囲気下で加え、混合物を、出発物質がTLCにおいてもはや視覚不能になるまで水素を加えることにより、大気圧にて水素化する。
濾過の後に得られる水素化溶液を、ロータリーエバポレーター中で蒸発乾固させる。残留物をアセトンに溶解し、セライトを通して吸引しながら活性炭を用いて濾別し、母液を蒸発乾固させる。残留物をエーテルで粉末にし、吸引により濾別し、50℃にて真空乾燥オーブン中で乾燥する;
融点134〜136℃;ESI:140(M+H);HPLC Rt=2.19分(方法A);
収量:1.78g(64%)の2−アミノ−4−メトキシフェノール。
1.2 1.78gの2−アミノ−4−メトキシフェノールを、マグネチックスターラーおよび乾燥管を備えた100mlのフラスコ中で20mlのTHFに溶解し、2.12gの1,1’−カルボニルジイミダゾールを、撹拌しながら加え、混合物をRTにてさらに1時間撹拌する。暗い茶色の反応溶液を蒸発させ、50mlの水を加え、この間、沈殿物が発生する。これを濾別する。これを水で十分洗浄し、結晶をジクロロメタンに吸収させ、残留する水を分離し、溶液を、活性炭を加えることにより乾燥し、混合物を吸引しながらセライトを通して濾過し、母液を蒸発乾固させる。残留物をエーテルで粉末にし、吸引により濾別し、乾燥する;融点173〜175℃;ESI:166(M+H);HPLC:Rt 3.55分(方法A);
収量:1.28g(61%)の5−メトキシ−3H−ベンゾオキサゾール−2−オン。
1.3 1.28gの5−メトキシ−2−ベンゾキサゾリノンを、マグネチックスターラー、凝縮器および乾燥管を備えた100mlの丸底フラスコ中で20mlのアセトニトリルに懸濁させ、1.88gの臭化3−ニトロベンジルおよび4.37gの炭酸カリウムを加え、混合物を、80℃の浴温度にて1時間撹拌する。混合物を、水中に注入し、十分撹拌し、吸引により濾過する。結晶をジクロロメタンに溶解し、残留する水を分離し、混合物を乾燥し、濾過し、溶媒を除去する。残留物をエーテルと共に撹拌し、再び吸引により濾別し、乾燥する;
融点125〜126℃;ESI:301(M+H);HPLC:Rt=5.20分(方法A);
収量:1.92g(83%)の5−メトキシ−3−(3−ニトロベンジル)−3H−ベンゾオキサゾール−2−オン。
1.4 1.9gの5−メトキシ−3−(3−ニトロベンジル)−3H−ベンゾオキサゾール−2−オンを、10mlのTHFと10mlのメタノールとの混合物に溶解し、1gのラネーNiを不活性ガス雰囲気下で加え、混合物を、出発物質がTLCにおいてもはや視覚不能になるまで水素を加えることにより、大気圧にて水素化する。濾過により触媒を除去した溶液を、濃厚な結晶スラリーが存在するまで、NaSOで乾燥し、その後濃縮する。この結晶スラリーを、約200mlのジエチルエーテルで希釈し、結晶を吸引により濾別し、エーテルで洗浄し、50℃にて真空乾燥キャビネット中で乾燥する;
融点118℃;ESI:271(M+H);HPLC:Rt=4.56(方法A);
収量:1.19g(69%)の3−(3−アミノベンジル)−5−メトキシ−2−ベンゾキサゾリノン。
1.5 324.34mgの3−(3−アミノベンジル)−5−メトキシ−2−ベンゾキサゾリノンを、マグネチックスターラーを備えた反応バイアル中で5mlのジクロロメタンに懸濁させ、252.03μlのトリエチルアミンを加え、145.35mgのビス−(トリクロロメチル)カーボネート(トリホスゲン)を、冷却し、撹拌しながら注意深く加え、混合物をRTにて10分間撹拌する。次に、208.88mgの3−(4−メチル−1−ピペラジニル)−1−プロパノールを加え、混合物を、堅く密封した反応バイアル中で複数の合成装置においてRTにて24時間撹拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄し、乾燥し、濾過し、溶媒を除去する。残留物をシリカゲル上に吸着させ、20gのLiChroprep 60(25〜40μm)およびジクロロメタン+0〜50%のメタノールと共に、FlashMaster上でフラッシュカラムでクロマトグラフィー分離する。残留物をメタノールに溶解し、エーテル性塩酸を加え、塩をエーテルを用いて沈殿させ、上清溶液を流出させる。塩をメタノール/エーテルを用いて結晶化させ、吸引により濾別し、エーテルで洗浄し、乾燥する;融点120℃、150℃から分解;ESI:455(M+H);HPLC:Rt=4.00(方法A);
収量:383mg(61%)の「A1」。
[3−(5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルメチル)フェニル]カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル(「B1」)の調製
Figure 2010529051
段階a:
2−アミノ−6−メチルピリジン−3−オールの調製:
例1.1に対応する方法における6−メチル−2−ニトロピリジン−3−オールの還元により、所望の生成物を得る;ESI:125(M+H)、Rt=0.51分(方法B)。
段階b:
5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
例1.2に対応する方法における2−アミノ−6−メチルピリジン−3−オールのCDI(カルボニルジイミダゾール)との反応により、所望の生成物を得る;ESI:151(M+H)、Rt=1.58分(方法B)。
段階c:
(3−ヒドロキシメチルフェニル)カルバミン酸3−クロロプロピルの調製:
3.7g(30mmol)の3−アミノベンジルアルコールを、50mlのアセトンに溶解し、3.2g(30mmol)の炭酸ナトリウムを加える。5.7g(36mmol)のクロロギ酸3−クロロプロピルを、この懸濁液に25℃にて計量して加える。反応混合物を、さらに18時間室温にて撹拌する。水を加水分解のために反応混合物に加え、その後固体を濾別する。溶液を蒸留により濃縮し、この間生成物は油として沈殿する。生成物相を分離する。水性相を酢酸エチルで抽出する。有機相を混ぜ合わせ、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。その後混合物を蒸発乾固させる。粗生成物を、さらに精製せずにさらに直接反応させる;
ESI:244(M+H)。
段階d:
(3−ヒドロキシメチルフェニル)カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルの合成:
10g(100mmol)のN−メチルピペラジンを、2.4g(10mmol)の(3−ヒドロキシメチルフェニル)カルバミン酸3−クロロプロピルを10mlのアセトニトリルに溶解した溶液に加える。溶液物を4時間還流させる。次に、混合物を、水を加えることにより加水分解し、約65℃に冷却し、酢酸エチルを加える。次に、混合物を室温に冷却し、この間生成物が、有機相と水性相との間で固体として得られる。生成物を濾別し、水、アセトニトリルおよび酢酸エチルで洗浄する。その後、生成物を、50℃にて数時間乾燥する;ESI:308(M+H)。
段階e:
[3−(5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルメチル)フェニル]カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルの調製:
98mg(0.65mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン、200mg(0.65mmol)の(3−ヒドロキシメチルフェニル)カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルおよび325mg(0.98mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)を、5mlのDMFに懸濁させ、混合物を30分間振盪する。その後、229mg(0.98mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加える。反応混合物を、室温にて振盪する。反応混合物を濾過し、THFで洗浄し、濾液を蒸発させる。残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。
生成物:68mgの「B1」;ESI:440(M+H)、Rt=2.11分(方法B);
Figure 2010529051
{3−[1−(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−ベンゾキサゾール−3−イル)エチル]フェニル}カルバミン酸2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル(「A27」)の調製
Figure 2010529051
段階a:
1−(3−ニトロフェニル)エタノールの調製:
26.4g(160mmol)の1−(3−ニトロフェニル)エタノンを、270mlのメタノールに懸濁させ、6.1g(160mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを、氷冷しながら分割して加える。その後、反応混合物を、冷却せずにさらに3時間撹拌し、300mlのジクロロメタンで希釈し、3×200mlの水で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。
生成物:26.15g;HPLC:Rt=3.87分(方法A)。
段階b:
1−(1−ブロモエチル)−3−ニトロベンゼンの調製:
26.15g(156mmol)の1−(3−ニトロフェニル)エタノールを、130mlの氷酢酸に溶解し、55ml(313mmol)の氷酢酸中の33%のHBrを、氷冷しながら滴加する。反応混合物を、室温にて5日間撹拌する。その後、混合物を300mlのDCMで希釈し、3×200mlのHOおよび200mlの飽和NaHCO溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、残留物を石油エーテルから結晶化させる。
生成物:30.4g;HPLC:Rt=5.39分(方法A)。
段階c:
5,6−ジフルオロ−3−[1−(3−ニトロフェニル)エチル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オンの調製:
500mg(2.9mmol)の5,6−ジフルオロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オン、672mg(2.9mmol)の(1−ブロモエチル)−3−ニトロベンゼンおよび1.58g(11.4mmol)の炭酸カリウムを、6mlのアセトニトリルに懸濁させ、混合物を60℃にて6時間撹拌する。その後、混合物を30mlのMTBEで希釈し、3×20mlのHOで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。粗生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。
生成物:638mg;ESI:321(M+H);HPLC:Rt=5.52分(方法A)。
段階d:
3−[1−(3−アミノフェニル)エチル]−5,6−ジフルオロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オンの調製:
633mg(1.98mmol)の5,6−ジフルオロ−3−[1−(3−ニトロフェニル)エチル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを、10mlのTHFに溶解し、700mgのラネーニッケル(水湿潤)を用いて水素雰囲気下で水素化する。24時間後、反応溶液を濾過し、濾液を蒸発乾固させ、残留物をジエチルエーテル/石油エーテルから結晶化させる。
生成物:500mg;ESI:291(M+H);HPLC:Rt=5.01分(方法A)。
段階e:
{3−[1−(5,6−ジフルオロ−2−オキソ−ベンゾキサゾール−3−イル)エチル]フェニル}カルバミン酸2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルの調製:
250mg(0.86mmol)の3−[1−(3−アミノフェニル)エチル]−5,6−ジフルオロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オン、137mg(0.95mmol)の2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタノールおよび200μl(1.81mmol)のN−メチルモルホリンを、10mlのジクロロメタンに懸濁させ、混合物を室温にて10分間撹拌し、128mg(0.43mmol)の炭酸ビス(トリクロロメチル)を加える。反応混合物を、室温にて16時間撹拌する。その後、混合物を30mlのジクロロメタンで希釈し、2×20mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、アセトンに溶解し、エーテル中のHClと共に加温し、結晶化が完全な際に、吸引により濾別し、乾燥する。
生成物(「A27」):95mg、生成物は塩酸塩の形態にある;
融点236〜238℃(分解);ESI:461;HPLC:Rt=4.21分(方法A);
Figure 2010529051
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例2
{3−[6−(2−ジメチルアミノエチルカルバモイル)−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル]フェニル}カルバミン酸エチル(「A29」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
2.1 9.36g(0.056mol)の3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸メチルおよび9.85gの1,1’−カルボニルジイミダゾールを、還流凝縮器および乾燥管を有する250mlの1つ首フラスコ中で125mlのTHFに溶解し、混合物を3時間還流させる。精製操作のために、溶媒をロータリーエバポレーター中で除去し、残留物をジクロロメタン中に吸収させ、1NのHClで3回および水で1回洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーター中で蒸発乾固させる;収量 9.92g(92%)の2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチル;ESI:194(M+H);HPLC:Rt=2.57分(方法B)。
2.2 1g(5.2mmol)の物質2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチルを、20mlのアセトニトリルに溶解し、2.8g(20.3mmol)の炭酸カリウムおよび1.24g(5.7mmol)の臭化m−ニトロベンジルを加え、混合物を還流下で16時間加熱する。冷却後、30mlのジクロロメタンを反応混合物に加え、混合物を2×20mlの水で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸留により除去する。残留物をメタノールでスラリーにし、吸引により濾別し、ジエチルエーテルで洗浄する。当該物質を、さらに精製せずにさらに反応させる;収量:1.15g(67%)の3−(3−ニトロベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチル;融点149〜151℃;ESI:329(M+H);HPLC:Rt=5.12分(方法A)。
2.3 594mg(1.8mmol)の3−(3−ニトロベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチルを、10mlのメタノールに溶解し、混合物を水素雰囲気下で0.6gのラネーニッケルと共に撹拌する。数時間後、沈殿物の生成が観察され、したがって10mlのTHFを加え、混合物を水素雰囲気下でさらに水素化する。16時間後、反応は終了し、触媒を吸引により濾別し、メタノール/THFで洗浄する。残留物を蒸発させる;収量:562mgの3−(3−アミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチル。当該物質を、さらに精製せずにさらに反応させる;ESI:299(M+H);HPLC:Rt=2.07分(方法B)。
2.4 562mg(1.88mmol)の3−(3−アミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチルを、丸底フラスコ中で20mlのジクロロメタンに溶解し、152μl(1.88mmol)のピリジンを加え、183μl(1.88mmol)のクロロギ酸エチルを、冷水で冷却しながら滴加する。混合物をRTにてさらに1時間撹拌し、この間微細な結晶が沈殿する。さらに40mlのDCMを反応混合物に加え、これを次に20mlの1NのHClで洗浄する。有機相を中性になるまで20mlの水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸留により除去する;収量:539mg(77%)の3−(3−エトキシカルボニルアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチル。当該物質を、さらに精製せずにさらに反応させる;ESI:371(M+H);HPLC:Rt=2.89分(方法B)。
2.5 10mlの水および10mlの濃HClを、50mlの丸底フラスコ中で、517mg(1.4mmol)の3−(3−エトキシカルボニルアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸メチルに加える。懸濁液を4時間還流させる。さらに10mlの濃HClを加え、混合物を16時間還流させる。10mlの濃HClをさらに2回加え、混合物を各々の場合においてさらに16時間還流させる。
混合物を室温に冷却し、沈殿物を吸引により濾別し、水で十分洗浄する;収量:417mg(84%)の3−(3−エトキシカルボニルアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸。当該物質を、さらに精製せずにさらに反応させる;ESI:357(M+H);HPLC:Rt=2.54分(方法B)。
2.6 100mg(0.28mmol)の3−(3−エトキシカルボニルアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−6−カルボン酸を、2mlのDMFに溶解し、109mg(0.56mmol)のEDCI、39mg(0.56mmol)のHOBtおよび63μl(0.56mmol)のN−メチルモルホリンを加える。37μl(0.34mmol)の2−ジメチルアミノエチルアミンをその後加え、反応溶液を室温にて3日間撹拌する。
反応混合物を分取HPLCにより精製し、清浄な画分を凍結乾燥する。
収量:89mg(59%)の「A29」、TFA塩;HPLC:RT=2.175分(方法B);LC−MS:RT=1.431分にて[M+H]=427。
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボキサミド(「A35」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a)
3−(3,4−ジニトロベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製:
2g(10.4mmol)の2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチル、2.97g(11.4mmol)の4−ブロモメチル−1,2−ジニトロベンゼン(DE 3904797に対応する方法において調製した)および5.7g(41.4mmol)の炭酸カリウムを、50mlのアセトニトリルに懸濁させ、混合物を80℃にて1時間撹拌する。反応混合物を50mlの水中に注入し、500mlのMTBEで抽出し、乾燥し、蒸発乾固させる。残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する;生成物:1.5g;ESI:374(M+H)。
段階b:
3−(3,4−ジアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製:
1.45g(3.8mmol)の3−(3,4−ジニトロベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルを20mlのTHFに溶解し、1gのラネーニッケル(水湿潤)を用いて水素雰囲気下で水素化する。24時間後、反応溶液を濾過し、濾液を蒸発乾固させる;生成物:1.1g、ESI:314(M+H)。
段階c:
2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製:
1.1g(3.5mmol)の3−(3,4−ジアミノベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルおよび626mg(3.9mmol)の1,1’−カルボニルジイミダゾールを、室温にて24時間10mlのTHF中で撹拌する。反応混合物を150mlの水に加え、得られた沈殿物を吸引により濾別し、真空中で乾燥する;生成物:1.1g;ESI:340(M+H)。
段階d:
2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸の調製:
1.1g(3.24mmol)の2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルを20mlの水に懸濁させ、30mlの濃塩酸を加え、混合物を100℃の浴温度にて24時間撹拌する。さらに20mlの濃HClを加え、反応混合物を130℃の浴温度にて3日間撹拌する。懸濁液を水で濾過し、洗浄し、残留物を乾燥キャビネット中で50℃にて乾燥する;生成物:996mg;融点230〜231℃;ESI 326;HPLC:Rt=4.24分(方法A)。
段階e:
N−(2−ジメチルアミノエチル)−2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボキサミドの調製:
330mg(0.76mmol)の2−オキソ−3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イルメチル)−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸を3mlのDMFに溶解し、294mg(1.52mmol)のEDCI、106mg(0.76mmol)のHOBtおよび157μl(1.52mmol)のN−メチルモルホリンを加える。81mg(0.91mmol)の2−ジメチルアミノエチルアミンをその後加え、反応溶液を室温にて3日間撹拌する。その後、反応混合物を水に加え、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物を分取HPLCにより再び精製する;100mgの「A35」、トリフルオロメチル酢酸塩;ESI 397(M+H)、HPLC:Rt=3.89分(方法A)。
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例3
(3−{6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル}フェニル)カルバミン酸エチル(「A41」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
1.3 1.6ml(14.2mmol)の1−メチルピペラジンを、最初に50mlのエタノール中に導入し、4.3ml(31.2mmol)のトリエチルアミンを加え、3g(14.2mmol)の6−クロロアセチル−2−ベンゾキサゾリノンを、撹拌しながら室温にて加える。反応混合物を、室温にて一晩撹拌する。さらに1ml(8.9mmol)の1−メチルピペラジンを加え、混合物をRTにて15時間にわたり、その後70℃にて24時間にわたり撹拌する。冷却後、沈殿した結晶を吸引により濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥する;収量:0.8gの6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オン;HPLC:Rt=1.263分(方法B);LC−MS:M+H=276g/mol。
例4
3−[3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンジル]−6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オン(「A42」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
309mg(0.72mmol)の6−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オンおよび387mg(2.8mmol)の炭酸カリウムを10mlのアセトニトリルに懸濁させ、200mg(0.79mmol)の3−[3−(ブロモメチル)フェニル]−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾールを加える。反応混合物を、100℃にて5日間撹拌する。冷却後、混合物を濾過し、濾液を蒸発させる。残留物を、分取HPLCにより精製する。
収量:42.1mg(10%)の「A42」、TFA塩;HPLC:Rt=2.003分(方法B);LC−MS:Rt=1.282分にて[M+H]=448。
例5
3−[3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンジル]−6−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオニル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オン(「A43」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
5.1 95.2g(0.7mol)の塩化アルミニウムを、最初に攪拌機、凝縮器、温度計および滴下漏斗を有する1lの3つ首フラスコ中に導入し、27g(0.2mol)のベンゾキサゾロン[例2.1と同様の調製]を撹拌しながら加え、この間、撹拌可能な、暗い茶色のスラリーが、短い時間の後に生成する(弱い発熱反応)。混合物をさらに5分間撹拌し、29.7ml(0.3mol)の塩化3−クロロプロピオニルを、次にゆっくりと滴加する。混合物を、その後80℃にて2時間撹拌する。冷却後、混合物を100mlのジクロロメタンで希釈し、15分間撹拌し、500gの氷中に撹拌して注入する。沈殿物を吸引により濾別し、少量のジクロロメタンおよび次に水で洗浄し、乾燥する。粗製の結晶(41.2g)を、100mlのイソプロパノールに懸濁させ、吸引により濾別し、50mlのイソプロパノールおよび次にMTBエーテルで洗浄し、乾燥する;収量:34.1g(76%)の6−(3−クロロプロピオニル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オン。
5.2 2.95ml(26.6mmol)の1−メチルピペラジン、4g(29.2mmol)の炭酸カリウムおよび44g(266mmol)のヨウ化カリウムを、最初に70mlのDMF中に導入し、6g(26.6mmol)の6−(3−クロロプロピオニル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを加え、混合物を一晩RTにて撹拌する。反応混合物を吸引により濾過し、残留物をTHFで多数回洗浄する。残留物を炭酸水素ナトリウム溶液に溶解し、NaClを水性相に加え、混合物を各々の回において250mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーター中で蒸発させる;収量:640mgの6−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオニル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オン。
5.3 148mg(0.45mmol)の6−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオニル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オンおよび243mg(1.76mmol)の炭酸カリウムを、10mlのアセトニトリルに懸濁させ、126mg(0.50mmol)の3−[3−(ブロモメチル)フェニル]−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾールを加える。反応混合物を、80℃にて5日間撹拌する。冷却後、混合物を濾過し、濾液を蒸発させる。残留物を、分取HPLCにより精製する。
収量:42.2mg(16%)の「A43」、TFA塩;HPLC:Rt=2.902分(方法B);LC−MS:Rt=1.251分にてM+H=462。
以下のものが、上記の反応スキームに対応する方法において得られる:
Figure 2010529051
例6
N,N−ジメチル−N’−{2−[3−(5−メチル−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]ピリミジン−5−イル}ホルムアミジン(「A44」)の調製:
Figure 2010529051
a)
3.781gの3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸(18.58mmol)を、100mlの無水メタノール中に懸濁させ、2.694mlの塩化チオニル(37.13mmol)を、氷/HOで冷却し、撹拌しながら滴加し、混合物を、冷却せずにさらに72時間撹拌し、この間透明な溶液が生成する。
溶媒を除去し、残留物を100mlのジクロロメタンに溶解し、溶液を50mlの飽和NaHCO溶液と共に振盪し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、残留物をジエチルエーテル/石油エーテルから結晶化させる。
収量:3.46g(15.86mmol)=85%の3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸メチル;融点81〜82℃;ESI 219(M+H)、HPLC:Rt=2.65分(方法B)。
b)
3.46gの3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸メチル(15.86mmol)を、250mlの3つ首フラスコ中で無水THFに溶解し、0.691gのLiBH(31.71mmol)を、氷/HOで冷却し、撹拌しながら分割して導入し、混合物を冷却せずにさらに20時間撹拌する。
精製操作:pHを、撹拌しながら1NのHClをゆっくりと滴加することにより7に調整し(激しい発泡)、混合物を100mlのHOで希釈し、3×50mlのジクロロメタンと共に振盪し、混ぜ合わせた抽出物を、100mlのHOで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、残留物をクロマトグラフィーにより精製する。
粗製のクロマトグラフィー残留物を、ジエチルエーテル/石油エーテルから再結晶させる。
収量:1.643g(8.64mmol)=54%の[3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]メタノール;融点57〜58℃;ESI 191(M+H);HPLC:Rt=2.88分(方法C)。
c)
1gのラネーニッケル(水湿潤)を、10mlのメタノール、1mlの氷酢酸および1mlの水の混合物中の800mgの[3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]メタノール(4.21mmol)に加え、混合物を、91mlの水素が吸収されるまで、室温および大気圧にて水素化する。精製操作のために、触媒を濾別し、残留する溶液を蒸発乾固させる。精製を、メタノール/ジエチルエーテルからの結晶化により行う;収量:716mg(3.41mmol)=81%の酢酸3−ヒドロキシメチルベンズアミジニウム;融点188℃;ESI 151(M+H);HPLC:Rt=0.51分(方法C)。
d)
716mgの酢酸3−ヒドロキシメチルベンズアミジニウム(3.41mmol)および1662mgのアミノレダクトン(aminoreductone)前駆体(Acros Order No. 292440050)を、窒素雰囲気下で100mlの3つ首フラスコ中で15mlの無水メタノールに懸濁させ、0.235gのナトリウムを5mlの無水メタノールに溶解した新たに調製した溶液を、攪拌しながら滴加し、その後混合物を60℃にて30分間撹拌し、この間透明な溶液が生成する。
精製操作のために、反応混合物を50mlのジクロロメタンで希釈し、20mlのHOで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、残留物をクロマトグラフィー(FlashMaster II、勾配、40分においてジクロロメタン中0〜5%メタノール)により精製する;収量、597mg(2.33mmol)=68%のN’−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−イル]−N,N−ジメチルホルムアミジン;融点105〜106℃;ESI 257(M+H)、HPLC:Rt=2.24分(方法C)。
e)
190mgの2−ホルミル−3−オキソプロピオン酸エチル(1.32mmol)を、5mlの無水ピリジンに溶解し、252mgの酢酸3−ヒドロキシメチルベンズアミジニウム(1.2mmol)を加える。この懸濁液を、加熱ブロック中で90℃にて2時間加熱し、この間すべてが溶解する。反応混合物を、30mlの水中に攪拌して加える。沈殿した結晶を吸引により濾別し、水で十分洗浄し、乾燥キャビネット中で真空において一晩80℃にて乾燥する;収量:279mgのベージュ色結晶=理論値の90%;ESI 301(M+H)、HPLC:Rt=3.06分(方法B)。
f)
149mg(1.00mmol)の5−メチルベンゾキサゾロンを、25mlの1つ首フラスコ中で保護ガス雰囲気下で5mlの無水THFに懸濁させ、249mg(1.15mmol)のN’−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−イル]−N,N−ジメチルホルムアミジンおよび397mg(1.50mmol)のトリフェニルホスフィンを、その後室温にて加える。反応混合物を、RTにて30分間撹拌する。その後、反応バッチを氷浴中で冷却し、310μl(1.50mmol)のアゾジカルボン酸ジイソプロピルを0℃にて滴加し、添加が完了した際に、混合物をRTにてさらに2時間撹拌する。反応バッチを30mlのジエチルエーテルで希釈し、得られた結晶を吸引により濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥キャビネット中で50℃にて乾燥する。
収量:263mg(0.68mmol)=68%のN,N−ジメチル−N’−{2−[3−(5−メチル−2−オキソ−ベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]ピリミジン−5−イル}ホルムアミジン(「A44」);ESI 387(M+H);HPLC:Rt=3.71分(方法C);
Figure 2010529051
例7
5−メチル−3−[3−(5−メチルピリミジン−2−イル)ベンジル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オン(「A45」)を、以下のスキームと同様にして得る:
Figure 2010529051
段階a:
3−(5−メチルピリミジン−2−イル)安息香酸メチルの調製:
2.41g(10mmol)のメチル3−カルバムイミドイルベンゾエートアセテートを、40mlのメタノールに懸濁させ、1.31ml(11mmol)の3−エトキシメタクロレインおよび2.04mlのメタノール中の30%ナトリウムメトキシドを加え、混合物を50℃にて15時間撹拌する。反応混合物を蒸発乾固させ、100mlの水を加える。精製した沈殿物を吸引により濾別し、真空において乾燥する。粗生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;生成物:1.65g;ESI:229(M+H)。
段階b:
[3−(5−メチルピリミジン−2−イル)フェニル]メタノールの調製:
7mlのTHFに溶解した1.65g(7.16mmol)の3−(5−メチルピリミジン−2−イル)安息香酸メチルを、272mg(7.16mmol)の水素化リチウムアルミニウムを7mlのTHFに懸濁させた懸濁液に窒素雰囲気下で滴加し、混合物を室温にて24時間撹拌する。4mlのTHF/水混合物(1:1)を、その後滴加する。1.5gのNaCOを4mlの水に溶解した溶液を次に加え、沈殿物を吸引により濾別し、残留物を2×THF/酢酸エチルと共に沸騰させ、再び吸引により濾別する。混ぜ合わせた母液を蒸発乾固させ、残留物をジクロロメタンに溶解し、溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、再び蒸発乾固させる。粗生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する;生成物:500mg;ESI:201(M+H)。
段階c:
5−メチル−3−[3−(5−メチルピリミジン−2−イル)ベンジル]−3H−ベンゾキサゾール−2−オンの調製:
112mg(0.75mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン、180mg(0.90mmol)の[3−(5−メチルピリミジン−2−イル)フェニル]メタノールおよび238mg(0.90mmol)のトリフェニルホスフィンを、5mlのTHFに懸濁させ、混合物を30分間撹拌する。混合物をその後0℃に冷却し、186μl(0.90mmol)のアゾジカルボン酸ジイソプロピルを加える。反応混合物を、室温にて2時間撹拌する。反応混合物を20mlのジクロロメタンで希釈し、2×20mlの水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する;収量:101mgの「A45」;ESI:332(M+H);Rt=4.91分(方法C);
Figure 2010529051
例8
N−プロピル−3−{3−[6−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリダジン−3−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボキサミド(「A54」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階f)
出発物質2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製を、以下と同様にして行う。
1) Varma; Kapoor; CUSCAM; Curr. Sci.; 46; 1977; 779
2) Einhorn; Ruppert; JLACBF; Justus Liebigs Ann. Chem.; 325; 1902; 320.
3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸へのカップリングを、標準的な方法により行う。
段階g)
3−[3−(6−クロロピリダジン−3−イル)ベンジル]−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製
段階g)で得られるボロン酸の3−クロロ−6−ヨードピリダジンとの反応(Goodman, Allan J.; Stanforth, Stephen P.; Tarbit, Brian; TETRAB; Tetrahedron; EN; 55; 52; 1999; 15067 - 15070と同様の調製)を、Goodman, Allan J.; Stanforth, Stephen P.; Tarbit, Brian; Tetrahedron; 55; 52; 1999; 15067 - 15070と同様にして行う。
段階h)
3−{3−[6−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリダジン−3−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製を、Heinisch, Gottfried; Langer, Thierry; J. Heterocycl. Chem.; 30; 6; 1993; 1685-1690と同様にして行う。
段階i)
標準的方法による酸性エステル切断
段階j)
標準的方法によるアミドの精製(試薬TBTU/HOBt)
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例9
{3−[6−(1−ヒドロキシエチル)−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル]フェニル}カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル(「A9」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
477mg(1.02mmol)の[3−(6−アセチル−2−オキソベンゾオキサゾール−3−イルメチル)フェニル]カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルを20mlのエタノールに溶解し、38.7mg(1.02mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを冷却しながら分割して加える。混合物を室温にてさらに1時間撹拌し、透明な反応溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機相を乾燥し、濾過し、蒸発乾固させる。残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物を、4Nのジオキサン/HClおよびエーテルを用いて二塩酸塩として沈殿させ、322mgの「A9」を得る;融点215℃;ESI 469(M+H);HPLC:Rt=3.63分(方法A)。
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
例10
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチル(「A64」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階1:
3−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)安息香酸の調製:
1382g(10.0mol)の炭酸カリウムを、撹拌しながら、500g(3.40mol)の3−シアノ安息香酸を8lのメタノールに懸濁させた、30℃にて保持した懸濁液に分割して加える。695g(10.0mol)の塩化ヒドロキシルアンモニウムを、その後40〜45℃の内部温度にて少量に分割して加える。次に、反応混合物を沸騰にて15時間加熱する。反応混合物を真空において蒸発させ、残留物を水に溶解し、37%の水性塩酸を用いて酸性化する。得られた沈殿物を吸引により濾別し、水で洗浄し、真空において乾燥する:3−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)安息香酸、無色結晶として;融点208℃;ESI 181(M+H)。
段階2:
3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸の調製:
614g(3.41mol)の3−(N−ヒドロキシカルバムイミドイル)安息香酸、756ml(8.0mol)の無水酢酸および2lの酢酸の混合物を、118℃の温度にて14時間加熱する。反応混合物を6℃に冷却し、吸引により濾過する。残留物を2lの水に吸収させ、吸引により濾別し、水で十分洗浄する。残留物を、エタノール/水から再結晶させる:3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸、無色結晶として;融点225℃;ESI 205(M+H)。
段階3:
3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸メチルの調製:
7.83ml(147mmol)の濃硫酸を、30.0g(147mmol)の3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸を150mlのメタノールに懸濁させた懸濁液に加え、混合物を沸騰にて18時間加熱する。反応混合物を氷浴中で冷却し、水を加え、固体を吸引により濾別し、水で十分洗浄する:3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸メチル、無色結晶として;融点81℃;ESI 219(M+H);HPLC:Rt=2.65分(方法B)。
段階4:
メチル3−カルバムイミドイルベンゾエートアセテートの調製:
150mlの酢酸、150mlの水および50gの水湿潤ラネーニッケルを、327g(1.47mol)の3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)安息香酸メチルを3lのメタノールに溶解した溶液に加え、混合物を室温および大気圧にて18時間水素化する。触媒を濾別し、濾液を蒸発させる。残留物をtert−ブチルメチルエーテルに吸収させ、沸騰に加熱し、吸引により濾別する。残留物を真空において乾燥する:酢酸3−メトキシカルボニルベンズアミジニウム、無色結晶として;融点222℃;ESI 179(M+H);HPLC:Rt=1.40分(方法B)。
段階5:
3−[5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルの調製:
2.2lの新たに調製した1.5Mのナトリウムメトキシド溶液を、259g(1.09mol)の酢酸3−メトキシカルボニルベンズアミジニウムおよび528g(1.08mol)のジヘキサフルオロリン酸({2−ジメチルアミノ−1−[ジメチルイモニオメチル]ビニルアミノ}メチレン)ジメチル−アンモニウム(「アミノレダクトン前駆体」、C. B. Dousson et al., Synthesis 2005, 1817に従って調製した)をllのメタノールに懸濁させた懸濁液に、撹拌しながら滴加する。次に、反応混合物を40分にわたり60℃に加温し、この温度にて30分間保持する。次に、反応混合物を室温に冷却し、10lのジクロロメタンで希釈し、各々の回において5lの水で3回洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を酢酸エチルから再結晶させる:3−[5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチル、ベージュ色結晶として;融点146℃;ESI 285(M+H);HPLC:Rt=2.03分(方法B)。
段階6:
3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸の調製:
160ml(2.88mol)の濃硫酸を、103.5g(364mmol)の3−[5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルを1.3lの水に懸濁させた懸濁液に加え、混合物を沸騰にて4時間加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、吸引により濾過する。残留物を水で洗浄し、真空において乾燥する:3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸、茶色を帯びた結晶として;融点293〜295℃;ESI 217(M+H);HPLC:Rt=3.25分(方法C)。
段階7:
3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸メチルの調製:
32.7ml(445mmol)の塩化チオニルを、88.0g(366mmol)の3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸を1.4lのメタノールに懸濁させた懸濁液に加え、混合物を80℃にて2時間加熱する。20ml(276mmol)の塩化チオニルおよび2時間後にさらに10ml(138mmol)の塩化チオニルを、加える。各々の添加の後、反応混合物を80℃にて2時間撹拌する。反応混合物を、真空において約300mlの容積に濃縮する。得られた沈殿物を濾別し、真空において乾燥する:3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸メチル、茶色を帯びた結晶として;融点219〜223℃、ESI 231(M+H);HPLC:Rt=3.87分(方法C)。
段階8:
3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルの調製:
6.1g(26.5mmol)の3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)安息香酸メチル、10.5g(39.8mmol)のトリフェニルホスフィンおよび4.76ml(39.8mmol)の3−(ジメチルアミノ)−1−プロパノールを200mlのTHFに溶解した、窒素の下に保持した溶液を、氷浴中で冷却し、8.21ml(39.8mmol)のアゾジカルボン酸ジイソプロピルを、その後撹拌しながらゆっくりと滴加する。室温にて2時間撹拌した後、反応混合物を真空において蒸発させる。残留物を、ジクロロメタンと飽和水性硫酸水素カリウム溶液との間で分割する。水性相を濾別し、飽和水性水酸化ナトリウム溶液を用いて12のpHに調整し、ジクロロメタンで2回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としたシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離する:
3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチル、無色結晶として;融点66℃;ESI 316(M+H);HPLC:2.18分(方法B)。
段階9:
{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノールの調製:
200mlの水素化ジイソブチルアルミニウムをTHFに溶解した1M溶液を、12.6g(40.0mmol)の3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルを200mlのTHFに溶解した、窒素の下に保持した溶液に、撹拌しながら滴加する。混合物を室温にて1時間撹拌した後、10mlの飽和水性硫酸ナトリウム溶液を滴加する。得られた沈殿物を吸引により濾別し、ジクロロメタンで洗浄する。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を、ジエチルエーテルと石油エーテルとの混合物に吸収させる。得られた沈殿物を吸引により濾別し、石油エーテルで洗浄し、真空において乾燥する:{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノール、無色結晶として;融点95〜97℃;ESI 288(M+H);HPLC:Rt=2.35分(方法B)。
段階10:
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルの調製:
1.84g(9.5mmol)の2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸メチルおよび4.75g(14.25mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)を、3.03g(10.45mmol)の{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノールを40mlのTHFに溶解した溶液に加える。懸濁液を室温にて30分間振盪する。懸濁液を氷浴中で冷却し、3.35g(14.25mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを、分割して加える。混合物を室温にて24時間撹拌した後、さらに4.75g(14.25mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)および3.35g(14.25mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加え、混合物を室温にてさらに24時間振盪する。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固させ、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、947mgの「A64」を得る;融点125℃、ESI:463(M+H);Rt=3.07分(方法C);
Figure 2010529051
以下の化合物を、同様にして調製する。いくつかの場合において、段階10において、出発物質がより良好に溶解するために、DMFを溶媒として用いる。いくつかの場合において、粗生成物を分取HPLCにより精製する。いくつかの場合において、目的化合物をアセトンに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを用いて塩酸塩として沈殿させる。
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例11
3−{3−[5−(2−ジメチルアミノエトキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A109」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
[3−(5−ブロモピリミジン−2−イル)フェニル]メタノールの調製:
750mg(0.65mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、6.11g(21.5mmol)の5−ブロモ−2−ヨードピリミジン、3.91g(25.7mmol)の3−(ヒドロキシメチル)ベンゼンボロン酸および9.11g(42.9mmol)のリン酸三カリウム三水和物を120mlのジオキサンおよび14mlの水に溶解した、窒素の下に保持した溶液に加え、混合物を90℃にて18時間撹拌する。反応混合物を室温に冷却し、tert−ブチルメチルエーテルおよび水を加え、混合物を珪藻土を通して濾過する。濾液の有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離する。
生成物:2.49g;融点114〜117℃;ESI:265、267(M+H);HPLC:Rt=2.51分(方法B)。
段階b:
3−[3−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
283mg(1.87mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン、500mg(1.87mmol)の(3−ヒドロキシメチルフェニル)カルバミン酸3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルおよび943mg(2.83mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)を、15mlのDMFに懸濁させ、混合物を30分間振盪する。665mg(2.83mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを、その後加える。反応混合物を室温にて振盪する。反応混合物を濾過し、残留物をTHFで洗浄し、濾液を蒸発させる。粗生成物を分取HPLCにより精製する;ESI:399(M+H);Rt=3.12分(方法B);
Figure 2010529051
段階c:
2−(3−((5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3(2H)−イル)メチル)フェニル)ピリミジン−5−イル−5−ボロン酸の調製:
374mg(1.47mmol)のビス(ピナコラト)二ホウ素および334mg(3.40mmol)の酢酸カリウムを、500mg(1.13mmol)の3−[3−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンを25mlのDMFに懸濁させた懸濁液に加え、混合物を70℃にて窒素の下で加熱する。混合物をこの温度にて15分間撹拌した後、82mg(0.12mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を加え、反応混合物を70℃にて窒素の下で18時間撹拌する。反応混合物を室温に放冷し、次に氷水に加え、30分間撹拌する。生成した固体を吸引により濾別し、真空において乾燥する。生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;ESI:363(M+H);Rt=2.45分(方法B)。
段階d:
3−[3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
419mg(4.2mmol)の過ホウ酸ナトリウムを、氷冷しながら10mlのTHFおよび10mlの水中の500mg(1.40mmol)の2−(3−((5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3(2H)−イル)メチル)フェニル)ピリミジン−5−イル−5−ボロン酸に加え、混合物を室温にて2時間撹拌する。反応混合物を、珪藻土を通して吸引により濾過する。濾液をジクロロメタンで繰り返し抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。粗生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;ESI:335(M+H);Rt=2.71分(方法B)。
段階e:
3−{3−[5−(2−ジメチルアミノエトキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
100mg(0.3mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)および30μl(0.3mmol)の2−ジメチルアミノエタノールを、67mg(0.2mmol)の3−[3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンを3mlのDMFに懸濁させた懸濁液に、連続的に加える。69mg(0.30mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを、その後加える。反応混合物を、室温にて18時間振盪する。さらに100mg(0.3mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)および69mg(0.30mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加え、混合物を室温にて18時間振盪する。さらに100mg(0.3mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)、69mg(0.30mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルおよび30μl(0.3mmol)の2−ジメチルアミノエタノールを、その後加え、混合物を室温にて18時間振盪する。反応混合物を濾過し、濾液を真空において蒸発させ、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、「A109」を得る。粗生成物を分取HPLCにより精製する;ESI:406;HPLC:Rt=2.31分(方法B);
Figure 2010529051
以下の化合物を、同様にして調製する。いくつかの場合において、目的化合物をアセトンに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを用いて塩酸塩として沈殿させる。
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例12
3−{3−[5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A120」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
37mg(0.34mmol)の3−クロロ−1,2−プロパンジオールおよび156mg(0.48mmol)の炭酸セシウムを、3mlのアセトン中の67mg(0.2mmol)の3−[3−(5−ヒドロキシピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンに加える。反応混合物を室温にて16時間攪拌し、その後濾過し、残留物をアセトンで洗浄し、濾液を真空において蒸発させる。残留物を、分取HPLCにより精製する;ESI:409、HPLC:Rt=2.50分(方法B)。
以下の化合物を、同様にして調製する。いくつかの場合において、粗生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。いくつかの場合において、目的化合物をアセトンに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを用いて塩酸塩として沈殿させる。
Figure 2010529051
例13
5−メチル−3−{3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A125」)の調製
13.1 3−(5−アミノピリミジン−2−イル)安息香酸メチルの調製
Figure 2010529051
65.4g(274mmol)の3−カルバムイミドイル安息香酸メチルを、800mlのメタノールに懸濁させ、134g(274mmol)のアミノレダクトン前駆体を加える。102ml(548mmol)のメタノールに溶解した30%ナトリウムメトキシド溶液を、この懸濁液に滴加する。溶液が生成する。これを、60℃の内部温度にて1時間撹拌する。混合物を室温に冷却した後、メタノールに溶解した30%ナトリウムメトキシド溶液をさらに20ml滴加し、混合物を60℃にて1時間撹拌する。混合物を室温に冷却した後、得られた沈殿物を吸引により濾別し、残留物を1lの水に懸濁させ、懸濁液を室温にて30分間攪拌する。沈殿物を吸引により濾別し、真空の乾燥キャビネット中で80℃にて乾燥する;収量:68.5g;HPLC:Rt=2.03分(方法B);LC−MS:285(M+H)。
10.2g(35.9mmol)の3−[5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルを、1lのメタノールに懸濁させる。5.3ml(107.3mmol)の発煙硫酸を、穏やかに冷却しながら(約5〜10℃)滴加する(注、強度の発熱反応)。添加が完了した際に、混合物を、先ず室温にて30分間およびその後88℃の油浴温度にて撹拌する。反応を、HPLCによりモニタリングする。20時間後、透明であり、暗い黄色の溶液を、蒸発乾固させる。残留物を、600mlの酢酸エチルに溶解し、2×150mlの1NのNaOHおよび2×1NのHClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる;収量:3g;HPLC:Rt=2.17分(方法B);LC−MS:300(M+H)。
13.2 {3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノールの調製:
Figure 2010529051
2.5g(10.9mmol)の3−(5−アミノピリミジン−2−イル)安息香酸メチルを、10mlのNMPに溶解し、2.59g(18.5mmol)の炭酸カリウムおよび3.6g(18.5mmol)のビス(2−クロロエチル)エチルアミン塩酸塩を加える。懸濁液を、120℃にてアルゴン雰囲気下で15時間撹拌する。混合物を、その後140℃にてさらに12時間撹拌する。室温に冷却した後、反応混合物を150mlの水中に撹拌して加える。得られた沈殿物を、吸引しながら珪藻土を通して濾別し、廃棄する。濾液を、32%のNaOHを用いてpH=14に調整する。わずかに濁った溶液を、2×200mlの酢酸エチルで抽出する。混ぜ合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、真空において乾燥する。生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;
収量:860mg;HPLC:Rt=2.11分(方法B);ESI:313(M+H)。
860mg(2.75mmol)の3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]安息香酸メチルを、16mlのTHFに溶解し、13.8ml(13.8mmol)のTHF中の1Mの水素化ジイソブチルアルミニウムを、室温にて滴加し、反応混合物を室温にて1時間撹拌する。さらに13.8ml(13.8mmol)のTHF中の1Mの水素化ジイソブチルアルミニウムを滴加し、反応混合物を室温にて1時間撹拌する。3mlの飽和硫酸ナトリウム溶液を、反応混合物に氷冷しながら加える。ジクロロメタンを粘着性の混合物に加え、これを次に30分間撹拌し、濾過する。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。収量:300mg、黄色固体。生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;HPLC:1.68分(方法B);ESI:285(M+H)。
13.3 5−メチル−3−{3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
Figure 2010529051
67mg(0.44mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび125mg(0.44mmol)の{3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノールを、222mg(0.67mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(1gあたり約3mmolのトリフェニルホスフィン)と共に5mlのDMFに懸濁させ、混合物を室温にて30分間振盪する。156mg(0.67mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加える。反応混合物を、室温にて15時間振盪する。反応混合物を濾過し、残留物を蒸発させ、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、67mgの「A125」を得る;HPLC:Rt=2.26分(方法B);ESI:418(M+H);
Figure 2010529051
例14
5−メチル−3−{3−[5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A126」)の調製
14.1 4−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルの調製:
Figure 2010529051
3.2g(13.95mmol)の3−(5−アミノピリミジン−2−イル)安息香酸メチルを80mlのNMPに溶解し、4.73g(25.96mmol)の塩化ビス(2−クロロエチル)アンモニウムおよび3.13g(23.73mmol)の炭酸カリウムを加える。懸濁液を、130℃にてアルゴン雰囲気下で7日間撹拌する。反応混合物を濾過し、濾液を1lのジエチルエーテル中に撹拌して加える。当該プロセスにおいて、残留物が油として堆積する。有機相を分離し、廃棄する。500mlの酢酸エチルおよび200mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を残留物に加え、有機相を分離し、水性相を500mlの酢酸エチルで再び抽出する。有機相を混ぜ合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物を、さらに精製操作せずにさらに反応させる;収量:2.4g;HPLC:Rt=2.07分(方法B);ESI:299(M+H)。
2.4g(5.4mmol)の3−(5−ピペラジン−1−イルピリミジン−2−イル)安息香酸メチルを15mlのDMFに溶解し、2.98g(21.6mmol)の炭酸カリウムおよび1.5ml(7.0mmol)の二炭酸ジ−tert−ブチルを加え、混合物を室温にて30分間撹拌する。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させる。残留物を、200mlの酢酸エチルおよび50mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液に吸収させる。有機相を分離し、50mlの1NのHClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;収量:1.1g;HPLC:3.18分(方法B);ESI:399(M+H)。
862mg(2.16mmol)の4−[2−(3−メトキシカルボニルフェニル)ピリミジン−5−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、15mlのTHFに溶解し、10.8ml(10.8mmol)のTHF中の1Mの水素化ジイソブチルアルミニウムを室温にて加える。反応混合物を、室温にて1時間撹拌する。3mlの飽和硫酸ナトリウム溶液を、反応混合物に氷冷しながら加える。30mlのジクロロメタンおよび5mlのメタノールを、粘着性混合物に加え、これを次に10分間撹拌し、吸引しながら珪藻土を通して濾過する。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残留物をジクロロメタンで溶解し、濾過し、濾液を蒸発させる。生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる;収量:677mgの4−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル;HPLC:2.66分(方法B);ESI:371(M+H)。
14.2
Figure 2010529051
5−メチル−3−[3−(5−ピペラジン−1−イルピリミジン−2−イル)ベンジル]−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの調製:
段階a:
67mg(0.44mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび163mg(0.44mmol)の4−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、222mg(0.67mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(1gあたり約3mmolのトリフェニルホスフィン)と共に、5mlのDMFに懸濁させ、混合物を室温にて30分間振盪する。156mg(0.67mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加える。反応混合物を室温にて15時間振盪する。反応混合物を濾過し、残留物を蒸発させ、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。
生成物:80mg;HPLC:Rt=3.10分(方法B);
ESI:503(M+H)、403(M−Boc+H)。
段階b:
80mg(0.16mmol)の4−{2−[3−(5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルメチル)フェニル]ピリミジン−5−イル}ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、6mlのアセトニトリルに溶解し、6mlのジオキサン中の4MのHClを加える。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、蒸発させる。残留物を水および酢酸エチルに吸収させ、水性相を、NaOHを用いてpH12に調整し、酢酸エチルおよびジクロロメタンで抽出する。有機相を混ぜ合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、カラムクロマトグラフィーにより精製する。
収量:44mgの「A126」;HPLC:Rt=2.23分(方法B);ESI:403(M+H)。
以下の化合物が、同様にして得られる:
Figure 2010529051
例15
N−プロピル−3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボキサミド塩酸塩(「A49」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸塩酸塩の調製:
886mg(1.92mmol)の3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸を、18mlの水に懸濁させ、18mlの濃HClを加える。反応混合物を、130℃にて2時間撹拌する。反応混合物を蒸発乾固させ、真空において乾燥し、さらに精製せずにさらに反応させる;
生成物:1.0g。生成物は塩酸塩の形態にある。
ESI:449(M+H)、Rt=2.77分(方法C)。
段階b:
N−プロピル−3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボキサミド塩酸塩の調製:
485mg(1mmol)の3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾキサゾール−5−カルボン酸塩酸塩を、4mlのDMFに溶解し、387mg(2mmol)のEDCI、139mg(1mmol)のHOBtおよび516μl(5mmol)のN−メチルモルホリンを加える。71mg(1.2mmol)のプロピルアミンを、その後加え、反応溶液を、室温にて3日間撹拌する。その後、反応混合物を水に加え、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物をメタノールに吸収させ、エーテル性HClを加え、混合物を蒸発乾固させ、349mgの「A49」塩酸塩を得る;
ESI 490(M+H);HPLC:Rt=2.67分(方法C);
Figure 2010529051
以下の化合物を、同様にして調製する。いくつかの場合において、粗生成物を分取HPLCにより精製する。
Figure 2010529051
Figure 2010529051
Figure 2010529051
例16
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−6−(1−ヒドロキシエチル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オン(「A136」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
6−(1−ヒドロキシエチル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オンの調製:
2.5g(14.1mmol)の6−アセチル−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを、150mlのメタノールに溶解し、混合物を5時間、活性炭上の2.5gのパラジウム(5%)と共に、および水素雰囲気下で撹拌する。触媒を吸引により濾別し、メタノールで洗浄する。濾液を蒸発乾固させ、真空において乾燥する。
段階b:
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−6−(1−ヒドロキシエチル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オンの調製:
94mg(0.52mmol)の6−(1−ヒドロキシエチル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オンおよび261mg(0.78mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)を、150mg(0.52mmol)の{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]フェニル}メタノールを6mlのTHFに溶解した溶液に加える。懸濁液を、室温にて30分間振盪する。212mg(0.90mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを懸濁液に加える。混合物を室温にて24時間振盪した後、さらに261mg(0.78mmol)のポリマー結合トリフェニルホスフィン(3mmol/g)および212mg(0.90mmol)のアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチルを加え、混合物を室温にてさらに24時間振盪する。反応混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCにより精製し、33mgの「A136」トリフルオロ酢酸塩を得る;ESI:449(M+H);Rt=2.20分(方法B);
Figure 2010529051
以下の化合物を、同様にして調製する:
Figure 2010529051
例17
N−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]アセトアミド(「A138」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
300mg(1.09mmol)の3−(3−アミノベンジル)−6−クロロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを、3mlのテトラヒドロフランに溶解し、134μl(1.42mmol)の無水酢酸および303μl(2.18mmol)のトリエチルアミンを加え、混合物を室温にて2時間放置し、この間沈殿物が生成する。反応混合物を水で希釈し、沈殿物を吸引により濾別し、水で洗浄する。残留物をエーテルで粉末にし、吸引により濾別し、乾燥し、272mgの「A138」を得る;融点209〜210℃;ESI:317(M+H);HPLC:Rt=4.43分(方法C);
Figure 2010529051
例18
1−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]−3−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]尿素(「A139」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
300mg(1.09mmol)の3−(3−アミノベンジル)−6−クロロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを、6mlのアセトニトリルに溶解し、227mg(1.09mmol)のクロロギ酸4−ニトロフェニルおよび88μl(1.09mmol)のピリジンを加え、混合物を室温にて40分間撹拌する。381mg(2.73mmol)の炭酸カリウムおよび174μl(1.64mmol)の1−(3−アミノプロピル)−4−メチルピペラジンをその後加え、混合物を70℃にて24時間撹拌する。反応混合物を50mlの水中に注入し、3×100mlのジクロロメタンで抽出し、混ぜ合わせたジクロロメタン相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。粗生成物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物をメタノールに溶解し、エーテル性塩酸を加え、混合物を蒸発乾固させる。塩をメタノール/エーテルから結晶化させ、吸引により濾別し、乾燥し、256mgの「A139」、二塩酸塩を得る;融点246℃;ESI:458(M+H);HPLC:Rt=2.80分(方法C);
Figure 2010529051
以下の化合物を、同様にして調製する:
Figure 2010529051
例19
N−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]−N’−(2−ジメチルアミノエチル)オキサルアミド(「A141」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
エチルN−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]オキサルアミネートの調製:
300mg(1.09mmol)の3−(3−アミノベンジル)−6−クロロ−3H−ベンゾキサゾール−2−オンを、3mlのジクロロメタンおよび115μl(1.42mmol)のピリジンに懸濁させる。124μl(1.09mmol)のクロロホルミルギ酸エチルをその後加え、混合物を室温にて30分間撹拌し、この間透明な溶液が生成する。混合物をジクロロメタンで希釈し、1N塩酸および次に水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させる。生成物を、さらに精製せずにさらに直接反応させる;生成物:408mg;ESI:375(M+H);HPLC:4.32分(方法C)。
段階b:
N−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]−N’−(2−ジメチルアミノエチル)オキサルアミドの調製:
408mg(1.09mmol)のエチルN−[3−(6−クロロ−2−オキソベンゾキサゾール−3−イルメチル)フェニル]オキサルアミネートを、20mlのエタノールに懸濁させ、133μl(1.20mmol)のN,N−ジメチルエチレンジアミンを加え、混合物を室温にて48時間撹拌する。沈殿物を吸引により濾別し、エタノールおよび次にエーテルで洗浄し、乾燥する。粗生成物をメタノールに懸濁させ、エーテル性塩酸を加え、この間実質的に透明な溶液が短時間で生成し、これから、塩が直ちに再び晶出する。沈殿物を吸引により濾別し、少量のメタノールおよび次にエーテルで洗浄し、乾燥し、292mgの「A141」、塩酸塩を得る;融点273℃;ESI 417(M+H);HPLC:Rt=3.09分(方法C);
Figure 2010529051
例20
N−(4−ジメチルアミノブチル)−2−[3−(5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルメチル)フェニル]ピリミジン−5−カルボキサミド(「A142」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
1g(3.88mmol)の2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸エチルを、40mlのTHFおよび4mlの水に溶解し、372mg(15.5mmol)の水酸化リチウムを加える。反応混合物を4時間還流させる。その後、THFを蒸留により除去し、溶液を、1NのHClを用いてpH5に調整し、固体を吸引により濾別し、真空において乾燥し、さらに精製せずにさらに直接反応させる。
ESI:231(M+H);Rt=1.98分(方法B)。
段階b:
1.4g(6.08mmol)の2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−5−カルボン酸を、8mlのTHFおよび2mlのDMFに溶解し、1.36ml(12.2mmol)の4−メチルモルホリン、1.77g(9.12mmol)のEDCIおよび1.10g(7.91mmol)のHOBtを加える。919mg(7.91mmol)のN,N−ジメチルアミノブチルアミンを加え、反応混合物を室温にて18時間撹拌する。反応溶液を蒸発させ、残留物を酢酸エチルに吸収させ、混合物を1NのNaOHおよび飽和NaCl溶液で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。粗生成物を、さらに精製せずにさらに反応させる。
ESI:329;HPLC:Rt=1.81分(方法B)。
段階c:
上記のようにMitsunobu反応における出発物質の反応、「A142」を得る;ESI:461(M+H);Rt=2.32分(方法B);
Figure 2010529051
例21
5−メチル−3−[3−(3−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イル)ベンジル]−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A143」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンの(3−ヨードフェニル)メタノールとのMitsunobu条件下での反応により、3−(3−ヨードベンジル)−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンが得られる;ESI:367(M+H)。
段階b:
14.3mg(0.08mmol)のヨウ化銅(I)、76mg(0.55mmol)の炭酸カリウムおよび11mg(0.08mmol)の8−ヒドロキシキノリンを、184mg(0.50mmol)の3−(3−ヨードベンジル)−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび55.1mg(0.5mmol)の6−メチルピリダジン−3(2H)−オンを2mlのDMFに溶解した溶液に加え、混合物を120℃にて24時間加熱する。反応混合物を放冷し、10%水性アンモニア溶液および酢酸エチルを加える。得られた沈殿物を吸引により濾別し、水で洗浄し、乾燥する。残留物を酢酸エチル中で沸騰させ、吸引により濾別し、酢酸エチルで洗浄する。残留物を真空において乾燥し、「A143」を得る。ESI 349(M+H)。
例22
5−メチル−3−[3−(5−メチルピリジン−2−イル)ベンジル]−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A144」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
92mg(0.08mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、849mg(4.0mmol)のリン酸三カリウム、344mg(2.0mmol)の2−ブロモ−5−メチルピリジンおよび304mg(2.0mmol)の3−ヒドロキシメチルベンゼンボロン酸を12mlのジオキサンおよび1mlの水に懸濁させた、窒素の下に保持した懸濁液に加え、混合物を撹拌しながら18時間沸騰にて加熱する。反応混合物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分割する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離する:[3−(5−メチルピリジン−2−イル)フェニル]メタノール、帯黄色油として;ESI 200。
段階b:
[3−(5−メチルピリジン−2−イル)フェニル]メタノールの5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンとのMitsunobu条件下での反応により、所望の5−メチル−3−[3−(5−メチルピリジン−2−イル)ベンジル]−3H−オキサゾロ[4,5 b]ピリジン−2−オンが得られる。ESI 332(M+H)。
5−メチル−3−(3−ピリミジン−5−イルベンジル)−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A145」)を、同様にして調製する:
Figure 2010529051
例23
5−メチル−3−[3−(4−ピペラジン−1−イルピリミジン−2−イル)ベンジル]−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A146」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
段階a:
56mg(0.08mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)と3.0mg(0.08mmol)の水素化ホウ素ナトリウムとの0.4mlのTHF中での55℃における反応により調製された触媒溶液を、849mg(4.0mmol)のリン酸三カリウム、598mg(2.0mmol)の4−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(WO 03/104225に記載されているように調製した)および304mg(2.0mmol)の3−ヒドロキシメチルベンゼンボロン酸を12mlのジオキサンおよび1mlの水に懸濁させた、窒素の下に保持した懸濁液に加える。反応混合物を、97℃にて18時間撹拌する。反応混合物を冷却し、水と酢酸エチルとの間で分割する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離する:4−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル、帯黄色固体として;ESI 371。
段階b:
118mg(0.582mmol)のアゾジカルボン酸ジイソプロピルを、144mg(0.388mmol)の4−[2−(3−ヒドロキシメチルフェニル)ピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル、87mg(0.582mmol)の5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび153mg(0.582mmol)のトリフェニルホスフィンを3mlのTHFに溶解した溶液に加える。反応混合物を、室温にて18時間撹拌する。混合物を蒸発させ、残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離する;ESI 503(M+H)。
段階c:
ジオキサン中の4NのHCl1.3mlを、70mg(0.14mmol)の4−{2−[3−(5−メチル−2−オキソオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルメチル)フェニル]ピリミジン−4−イル}ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを1mlのジオキサンに溶解した溶液に加え、混合物を室温にて18時間放置する。反応混合物を、水と酢酸エチルとの間で分割する。水性相を、1NのNaOHを用いて14のpHに調整し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、「A146」を塩酸塩として得る;ESI 403(M+H)。
例24
5−メチル−3−{3−[5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A147」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
425mg(2.0mmol)のリン酸三カリウム三水和物および56.2mg(0.08mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、397mg(1.00mmol)の3−[3−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ベンジル]−5−メチル−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび229mg(1.10mmol)の1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールを10mlの1,2−ジメトキシエタンに溶解した、窒素の下に保持した溶液に加え、混合物を80℃にて18時間撹拌し、この間灰色沈殿物が生成する。反応混合物を水で希釈し、濾過する。残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離し、「A147」を得る。ESI:399(M+H)。
例25
3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−5−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オン(「A148」)の調製を、以下のスキームと同様にして行う:
Figure 2010529051
425mg(2.0mmol)のリン酸三カリウム三水和物および56.2mg(0.08mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを、484mg(1.00mmol)の5−ブロモ−3−{3−[5−(3−ジメチルアミノプロポキシ)ピリミジン−2−イル]ベンジル}−3H−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−オンおよび229mg(1.10mmol)の1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールを10mlの1,2−ジメトキシエタンに溶解した、窒素の下に保持した溶液に加え、混合物を80℃にて18時間撹拌する。反応混合物を水で希釈し、濾過する。残留物を、ジクロロメタン/メタノールを溶離剤としてシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー分離し、「A148」を得る。ESI:486(M+H)。
薬理学的データ
Metキナーゼ阻害
Figure 2010529051
Figure 2010529051
以下の例は、医薬に関する:
例A:注射バイアル
100gの式Iで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解した溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
例B:座剤
20gの式Iで表される活性成分の100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型中に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
例C:溶液
1gの式Iで表される活性成分、9.38gのNaHPO・2HO、28.48gのNaHPO・12HOおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、940mlの2回蒸留水中に溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
例D:軟膏
500mgの式Iで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
例E:錠剤
1kgの式Iで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むようにする。
例F:糖衣錠
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
例G:カプセル
2kgの式Iで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
例H:アンプル
1kgの式Iで表される活性成分を60lの2回蒸留水に溶解した溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。

Claims (21)

  1. 式I
    Figure 2010529051
    式中、
    E、E’、E’’、E’’’は、各々、互いに独立してCまたはNを示し、
    、Rは、各々、互いに独立してHまたはAを示し、
    およびRはまた、一緒になって(CHを示し、ここで1つまたは2つのCH基は、Oおよび/またはNHにより置き換えられていてもよく、
    は、H、(CHCONH、(CHCONHA、(CHCONAA’、A、COA、OH、OA、CONH(CHNH、CONH(CHNHA、CONH(CHNAA’、CO(CHNH、CO(CHNHA、CO(CHNAA’、CO(CHHet、CH(OH)A、CN、Het、Hal、CONH(CHNA−COOA、SOA、NH(CHNH、NH(CHNHA、NH(CHNAA’、(CHCOOH、(CHCOOA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH−NH、O(CHHet、O(CHOH、O(CHOA、SO(CHOH、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOH、O(CHCONAA’またはO(CHCOHetを示し、
    ’は、HまたはHalを示し、
    は、Het、NHCOOR、NHCONHR、NHCOCONHR、NOまたはNHCOAを示し、
    ’は、HまたはHalを示し、
    およびR4’はまた、一緒になってNHCONHを示し、
    は、A、(CHNH、(CHNHA、(CHNAA’または(CHHetを示し、
    Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはHal、A、OR、N(R、NO、CN、COOR、CON(R、NRCOA、NRSOA、SON(R、ピリジル、S(O)A、NHCOOA、NHCON(R、CHO、COA、=S、=NH、=NAおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換、二置換もしくは三置換されていてもよい、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示し、
    Hetは、1〜4個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、または、各々の場合において互いに独立してRにより単置換、二置換もしくは三置換されていてもよい、単環式の芳香族複素環を示し、
    は、HまたはAを示し、
    A、A’は、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキル
    (ここで、1〜7個のH原子は、OH、F、Clおよび/またはBrにより置き換えられていてもよく、
    かつ/または、ここで、1つまたは2つのCH基は、O、S、SO、SOおよび/またはCH=CH基により置き換えられていてもよい)
    または
    3〜7個のC原子を有する環状アルキルを示し、
    Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
    mは、1、2、3または4を示し、
    nは、0、1、2、3または4を示し、
    pは、1、2、3、4または5を示し、
    また、RがE’に結合しており、R’がE’’に結合している場合には、
    およびR’はまた、一緒になってCH=CH−CH=CHを示す、
    で表される化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  2. A、A’が、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
    ここで、1〜7個のH原子が、OH、Fおよび/またはClにより置き換えられていてもよい、
    請求項1に記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  3. Hetが、1〜3個のN、Oおよび/またはS原子を有し、非置換であるか、またはA、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換、二置換または三置換されていてもよい、単環式または二環式の飽和、不飽和または芳香族複素環を示す、
    請求項1または2に記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  4. Hetが、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニルまたはピラゾリルを示し、
    ここで当該ラジカルがまた、A、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換または二置換されていてもよい、
    請求項1〜3のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  5. Eが、CまたはNを示し、
    E’、E’’、E’’’が、Cを示す、
    請求項1〜4のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  6. が、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはtert−ブチルを示す、
    請求項1〜5のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  7. Eが、CまたはNを示し、
    E’、E’’、E’’’が、Cを示し;
    、Rが、各々、互いに独立してHまたはAを示し、
    が、H、(CHCONH、(CHCONHA、(CHCONAA’、A、COA、OH、OA、CONH(CHNH、CONH(CHNHA、CONH(CHNAA’、CO(CHNH、CO(CHNHA、CO(CHNAA’、CO(CHHet、CH(OH)A、CN、Het、Hal、CONH(CHNA−COOA、SOA、NH(CHNH、NH(CHNHA、NH(CHNAA’、(CHCOOH、(CHCOOA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH−NH、O(CHHet、SO(CHOH、O(CHOHまたはO(CHOAを示し、
    ’が、HまたはHalを示し、
    が、Het、NO、NHCOA、NHCOOR、NHCONHRまたはNHCOCONHRを示し、
    ’が、HまたはHalを示し、
    およびR’はまた、一緒になってNHCONHを示し、
    が、A、(CHNH、(CHNHA、(CHNAA’または(CHHetを示し、
    Hetが、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピペラジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、ピリジル、1-アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル、ピリダジニル、ジヒドロピリダジニルまたはピラゾリルを示し、
    ここで当該ラジカルがまた、A、ピリジルおよび/または=O(カルボニル酸素)により単置換または二置換されていてもよく、
    Hetが、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニルまたはピラジニルを示し、この各々が、非置換であるか、またはA、O(CHNH、O(CHNHA、O(CHNAA’、Het、OHet、N=CH−NAA’、N=CH−NHA、N=CH-NH、O(CHHet、OCH(A)CHHet、OCHCH(OH)CHNHA、O(CHCOHet、O(CHCONAA’、OCHC(AA’)CHNAA’、OCHCH(A)CHNAA’、OCHCH(OH)CHOHおよび/またはCONH(CHNAA’により単置換もしくは二置換されており、
    A、A’が、各々、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、
    ここで、1〜7個のH原子が、OH、Fおよび/またはClにより置き換えられていてもよく、
    Halが、F、Cl、BrまたはIを示し、
    mが、1、2、3または4を示し、
    nが、0、1、2、3または4を示し、
    またRがE’に結合しており、R’がE’’に結合している場合には、
    およびR’はまた、一緒になってCH=CH−CH=CHを示す、
    請求項1〜6のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、すべての比率でのこれらの混合物。
  8. 以下の群
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051
    Figure 2010529051

    Figure 2010529051

    から選択される、請求項1に記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の式Iで表される化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体または立体異性体の製造方法であって、
    a)式II
    Figure 2010529051
    式中、E、E’、E’’、E’’’、RおよびR’は、請求項1に示す意味を有する、
    で表される化合物を、式III
    Figure 2010529051
    式中、R、R、RおよびR’は、請求項1に示す意味を有し、
    Lは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
    で表される化合物と反応させ、
    あるいは、
    b)ラジカルRおよび/またはRを、他のラジカルRおよび/またはRに、
    i)アミノ基をアシル化し、
    ii)カルボキシル基をアミドに変換する
    ことにより変換し、
    かつ/または
    式Iで表される塩基または酸をこの塩の1種に変換する
    ことを特徴とする、前記方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物、および/または、これらの薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物、ならびに、任意に賦形剤および/または補助剤を含む、医薬。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、塩、溶媒和物、互変異性体または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物の、キナーゼシグナル伝達の阻害、調節および/または調整が作用を奏する疾患の処置のための医薬の製造のための使用。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物、あるいは、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物または立体異性体、あるいはすべての比率でのこれらの混合物の、
    請求項1〜8のいずれかに記載の化合物によるチロシンキナーゼの阻害により影響される疾患の処置のための医薬の製造のための、請求項11に記載の使用。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載の化合物によるMetキナーゼの阻害により影響される疾患の処置のための医薬の製造のための、請求項11に記載の使用。
  14. 処置するべき疾患が固形腫瘍である、請求項12または13に記載の使用。
  15. 固形腫瘍が、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭頸部、食道、子宮頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃、喉頭および/または肺の腫瘍の群に由来する、請求項14に記載の使用。
  16. 固形腫瘍が、単球性白血病、肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽腫および乳癌の群に由来する、請求項14に記載の使用。
  17. 固形腫瘍が、肺腺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、神経膠芽腫、結腸癌および乳癌の群に由来する、請求項14に記載の使用。
  18. 処置するべき疾患が血液および免疫系の腫瘍である、請求項12または13に記載の使用。
  19. 腫瘍が、急性脊髄性白血病、慢性脊髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群に由来する、請求項18に記載の使用。
  20. 請求項1〜8のいずれかに記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物および/または、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物または立体異性体、および/またはすべての比率でのこれらの混合物、ならびに少なくとも1種の他の医薬活性成分を含む、医薬。
  21. (a)請求項1〜8のいずれかに記載の式Iで表される化合物および/または、これらの薬学的に使用可能な誘導体、溶媒和物、塩または立体異性体、および/またはすべての比率でのこれらの混合物の有効量、
    ならびに
    (b)さらなる医薬活性成分の有効量
    の個別のパックからなる、セット(キット)。
JP2010510658A 2007-06-06 2008-05-08 腫瘍の処置のためのMetキナーゼ阻害剤としての2−オキソ−3−ベンジルベンゾキサゾール−2−オン誘導体、および関連する化合物 Expired - Fee Related JP5662143B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102007026341A DE102007026341A1 (de) 2007-06-06 2007-06-06 Benzoxazolonderivate
DE102007026341.6 2007-06-06
PCT/EP2008/003696 WO2008148449A1 (de) 2007-06-06 2008-05-08 2-oxo-3-benzyl-benzoxazol-2-one derivate und verwandte verbindungen als met-kinase inhibitoren zur behandlung von tumoren

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010529051A true JP2010529051A (ja) 2010-08-26
JP2010529051A5 JP2010529051A5 (ja) 2011-06-23
JP5662143B2 JP5662143B2 (ja) 2015-01-28

Family

ID=39739806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010510658A Expired - Fee Related JP5662143B2 (ja) 2007-06-06 2008-05-08 腫瘍の処置のためのMetキナーゼ阻害剤としての2−オキソ−3−ベンジルベンゾキサゾール−2−オン誘導体、および関連する化合物

Country Status (18)

Country Link
US (2) US8071593B2 (ja)
EP (1) EP2150551B1 (ja)
JP (1) JP5662143B2 (ja)
KR (1) KR20100031531A (ja)
CN (1) CN101679401B (ja)
AR (1) AR066892A1 (ja)
AU (1) AU2008258366B2 (ja)
BR (1) BRPI0812293A2 (ja)
CA (1) CA2689554C (ja)
DE (1) DE102007026341A1 (ja)
EA (1) EA200901611A1 (ja)
ES (1) ES2402540T3 (ja)
IL (1) IL202505A (ja)
MX (1) MX2009013077A (ja)
PE (1) PE20090770A1 (ja)
TW (1) TW200848030A (ja)
WO (1) WO2008148449A1 (ja)
ZA (1) ZA201000085B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014171528A1 (ja) * 2013-04-18 2014-10-23 アステラス製薬株式会社 ヘテロ環酢酸アミド化合物

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007026341A1 (de) 2007-06-06 2008-12-11 Merck Patent Gmbh Benzoxazolonderivate
DE102007032507A1 (de) 2007-07-12 2009-04-02 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
DE102007038957A1 (de) * 2007-08-17 2009-02-19 Merck Patent Gmbh 6-Thioxo-pyridazinderivate
DE102007061963A1 (de) 2007-12-21 2009-06-25 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
DE102008019907A1 (de) * 2008-04-21 2009-10-22 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
US8691838B2 (en) 2008-05-22 2014-04-08 Amgen Inc. Heterocycles as protein kinase inhibitors
DE102008028905A1 (de) * 2008-06-18 2009-12-24 Merck Patent Gmbh 3-(3-Pyrimidin-2-yl-benzyl)-[1,2,4]triazolo[4,3-b]pyridazinderivate
DE102008037790A1 (de) * 2008-08-14 2010-02-18 Merck Patent Gmbh Bicyclische Triazolderivate
US9643922B2 (en) 2008-08-18 2017-05-09 Yale University MIF modulators
US20120040974A1 (en) * 2008-08-18 2012-02-16 Yale University Mif modulators
US9540322B2 (en) 2008-08-18 2017-01-10 Yale University MIF modulators
ES2434247T3 (es) 2008-12-22 2013-12-16 Merck Patent Gmbh Formas polimórficas novedosas de dihidrogenofosfato de 6-(1-metil-1H-pirazol-4-il)-2-{3-[5-(2-morfolin-4-il-etoxi)-pirimidin-2-il]-bencil}-2H-piridazin-3-ona y procesos de fabricación de las mismas
DE102009003975A1 (de) * 2009-01-07 2010-07-08 Merck Patent Gmbh Benzothiazolonderivate
US20130315895A1 (en) 2010-07-01 2013-11-28 Takeda Pharmaceutical Company Limited COMBINATION OF A cMET INHIBITOR AND AN ANTIBODY TO HGF AND/OR cMET
WO2013003383A1 (en) 2011-06-27 2013-01-03 Kyorin Pharmaceutical Co., Ltd. Bridged bicyclic compounds for the treatment of bacterial infections
CN103242345B (zh) * 2012-09-14 2015-03-11 日出实业集团有限公司 甲基吡啶磷中间体6-氯噁唑[4,5-b]吡啶-2(3H)酮的合成方法
WO2014200872A1 (en) * 2013-06-09 2014-12-18 Rjs Biologics Llc Pharmaceutical compounds targeted by mif affinity-tethered moieties
JP6864953B2 (ja) 2014-12-09 2021-04-28 アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル Axlに対するヒトモノクローナル抗体
WO2016135041A1 (en) 2015-02-26 2016-09-01 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Fusion proteins and antibodies comprising thereof for promoting apoptosis
KR101798840B1 (ko) 2017-05-17 2017-11-17 주식회사 레고켐 바이오사이언스 신규 오토탁신 저해 화합물 및 이를 함유하는 약제학적 조성물
JP2020524718A (ja) * 2017-06-22 2020-08-20 キュラデブ・ファーマ・リミテッドCuradev Pharma Limited ヒトstingの複素環式小分子調節因子
CN111465602B (zh) 2017-10-17 2023-05-23 帕劳制药有限公司 4-氨基嘧啶化合物的合成
WO2020186202A1 (en) 2019-03-14 2020-09-17 Board Of Regents, The University Of Texas System Small molecule grb2 stabilizers for ras map kinase inhibition
CN115490578B (zh) * 2022-09-23 2023-12-22 江苏理工学院 一种碳同位素标记的三氯生的制备方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10259176A (ja) * 1997-03-17 1998-09-29 Japan Tobacco Inc 血管新生阻害作用を有する新規アミド誘導体及びその用途
JP2001226374A (ja) * 2000-01-25 2001-08-21 Pfizer Prod Inc アリール置換されたアザベンゾイミダゾール、並びにhiv及びエイズ関連疾病の治療へのそれらの使用
JP2004504304A (ja) * 2000-07-19 2004-02-12 イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー ウィルスポリメラーゼ阻害薬としてのジヒドロキシピリミジンカルボン酸類
JP2005516927A (ja) * 2001-12-13 2005-06-09 アボット・ラボラトリーズ 癌治療用のキナーゼ阻害剤としての3−(フェニル−アルコキシ)−5−(フェニル)−ピリジン誘導体および関連化合物
JP2006514043A (ja) * 2002-12-20 2006-04-27 ファルマシア・コーポレーション マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ−活性化タンパク質キナーゼ−2を阻害する化合物
WO2007057092A1 (de) * 2005-11-21 2007-05-24 Merck Patent Gmbh Substituierte 5-phenyl-3,6-dihydro-2-oxo-6h-[1,3,4]thiadiazine
WO2007057093A1 (de) * 2005-11-21 2007-05-24 Merck Patent Gmbh 3, 6-dihydro-2-oxo-6h-(1,3,4)thiadiazinderivate

Family Cites Families (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS421467B1 (ja) * 1963-11-28 1967-01-24
DE3904797A1 (de) 1989-02-17 1990-08-30 Merck Patent Gmbh Nichtlinear optische materialien mit vicinalen donor- und akzeptorgruppen
GB9624482D0 (en) 1995-12-18 1997-01-15 Zeneca Phaema S A Chemical compounds
DE19604388A1 (de) 1996-02-07 1997-08-14 Merck Patent Gmbh Arylalkyl-diazinone
KR19990082463A (ko) 1996-02-13 1999-11-25 돈 리사 로얄 혈관 내피 성장 인자 억제제로서의 퀴나졸린유도체
CN1116286C (zh) 1996-03-05 2003-07-30 曾尼卡有限公司 4-苯胺基喹唑啉衍生物
GB9718972D0 (en) 1996-09-25 1997-11-12 Zeneca Ltd Chemical compounds
GB9714249D0 (en) 1997-07-08 1997-09-10 Angiogene Pharm Ltd Vascular damaging agents
TWI241295B (en) 1998-03-02 2005-10-11 Kowa Co Pyridazine derivative and medicine containing the same as effect component
GB9900334D0 (en) 1999-01-07 1999-02-24 Angiogene Pharm Ltd Tricylic vascular damaging agents
GB9900752D0 (en) 1999-01-15 1999-03-03 Angiogene Pharm Ltd Benzimidazole vascular damaging agents
AUPQ462299A0 (en) 1999-12-13 2000-01-13 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. Pyrazolopyridine compound and pharmaceutical use thereof
IL152682A0 (en) 2000-05-31 2003-06-24 Astrazeneca Ab Indole derivatives with vascular damaging activity
CN1255391C (zh) 2000-07-07 2006-05-10 安吉奥金尼药品有限公司 作为血管破坏剂的colchinol衍生物
PL359181A1 (en) 2000-07-07 2004-08-23 Angiogene Pharmaceuticals Limited Colchinol derivatives as angiogenesis inhibitors
US6599902B2 (en) 2001-05-30 2003-07-29 Sugen, Inc. 5-aralkysufonyl-3-(pyrrol-2-ylmethylidene)-2-indolinone derivatives as kinase inhibitors
CN100415720C (zh) 2001-06-22 2008-09-03 麒麟医药株式会社 喹啉衍生物和喹唑啉衍生物以及含有这些化合物的药物组合物
SK1862004A3 (en) 2001-10-31 2004-08-03 Type 4 phosphodiesterase inhibitors and uses thereof
DE60329990D1 (de) 2002-03-08 2009-12-24 Merck & Co Inc Mitotische kinesin-hemmer
UA77526C2 (en) 2002-06-07 2006-12-15 Sanofi Aventis Substituted derivatives of 1-piperazineacylpiperidine, a method for the preparation thereof and their use in therapy
WO2005004607A1 (en) 2003-07-02 2005-01-20 Sugen, Inc. Arylmethyl triazolo and imidazopyrazines as c-met inhibitors
EP2612853A1 (en) 2003-09-26 2013-07-10 Exelixis Inc. c-Met modulators and methods of use
WO2006014325A2 (en) 2004-07-02 2006-02-09 Exelixis, Inc. C-met modulators and method of use
DE102004036581A1 (de) 2004-07-28 2006-03-23 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betreiben eines Hybridantriebs und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
WO2006015263A2 (en) 2004-07-29 2006-02-09 Threshold Pharmaceuticals, Inc. Lonidamine analogs
US20070015771A1 (en) 2004-07-29 2007-01-18 Threshold Pharmaceuticals, Inc. Lonidamine analogs
CH697191A5 (de) 2004-07-29 2008-06-25 Biospectra Ag Mehrfach-Bioreaktorvorrichtung.
US20070043057A1 (en) 2005-02-09 2007-02-22 Threshold Pharmaceuticals, Inc. Lonidamine analogs
EP1621785A1 (en) 2004-07-30 2006-02-01 Mecos Traxler AG Method and apparatus for controlling a magnetic bearing device
PT1784396E (pt) 2004-08-26 2011-01-27 Pfizer Compostos amino-heteroarílicos substituídos com pirazole como inibidores de proteína quinases
DE102005038537A1 (de) 2005-08-16 2007-02-22 Merck Patent Gmbh 1-Acyldihydropyrazolderivate
WO2007044796A2 (en) 2005-10-11 2007-04-19 Nps Pharmaceuticals, Inc. Pyridazinone compounds as calcilytics
WO2007064797A2 (en) 2005-11-30 2007-06-07 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Inhibitors of c-met and uses thereof
DE102005057924A1 (de) 2005-12-05 2007-06-06 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
BRPI0620292B1 (pt) 2005-12-21 2021-08-24 Janssen Pharmaceutica N. V. Compostos de triazolopiridazinas como moduladores da cinase, composição, uso, combinação e processo de preparo do referido composto
WO2007130383A2 (en) 2006-04-28 2007-11-15 Northwestern University Compositions and treatments using pyridazine compounds and secretases
NL2000613C2 (nl) 2006-05-11 2007-11-20 Pfizer Prod Inc Triazoolpyrazinederivaten.
PE20080403A1 (es) 2006-07-14 2008-04-25 Amgen Inc Derivados heterociclicos fusionados y metodos de uso
US7737149B2 (en) 2006-12-21 2010-06-15 Astrazeneca Ab N-[5-[2-(3,5-dimethoxyphenyl)ethyl]-2H-pyrazol-3-yl]-4-(3,5-dimethylpiperazin-1-yl)benzamide and salts thereof
DE102007026341A1 (de) 2007-06-06 2008-12-11 Merck Patent Gmbh Benzoxazolonderivate
DE102007032507A1 (de) 2007-07-12 2009-04-02 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
PE20091079A1 (es) 2007-10-16 2009-08-24 Novartis Ag Compuestos heterociclicos como moduladores npy y2
AU2008315746A1 (en) 2007-10-25 2009-04-30 Astrazeneca Ab Pyridine and pyrazine derivatives useful in the treatment of cell proliferative disorders
MX2010004705A (es) 2007-10-31 2010-05-27 Nissan Chemical Ind Ltd Derivados de piridazinona y uso de los mismos como inhibidores del receptor p2x7.
CA2704628C (en) 2007-11-16 2016-11-29 Boehringer Ingelheim International Gmbh Aryl- and heteroarylcarbonyl derivatives of benzomorphanes and related scaffolds, medicaments containing such compounds and their use
AU2008340422B2 (en) 2007-12-21 2014-06-19 F. Hoffmann-La Roche Ag Heterocyclic antiviral compounds
US8003649B2 (en) 2007-12-21 2011-08-23 Astrazeneca Ab Bicyclic derivatives for use in the treatment of androgen receptor associated conditions-155
AR069869A1 (es) 2007-12-21 2010-02-24 Exelixis Inc Derivados de benzofuro[3,2-d]pirimidinas inhibidores de proteinquinasas,composiciones farmaceuticas que los comprenden y usos de los mismos en el tratamiento del cancer.
EP2242483B1 (en) 2007-12-21 2013-02-20 Synthon B.V. Raloxifene composition
PE20091339A1 (es) 2007-12-21 2009-09-26 Glaxo Group Ltd Derivados de oxadiazol con actividad sobre receptores s1p1
US7816540B2 (en) 2007-12-21 2010-10-19 Hoffmann-La Roche Inc. Carboxyl- or hydroxyl-substituted benzimidazole derivatives
EP2072506A1 (de) 2007-12-21 2009-06-24 Bayer CropScience AG Thiazolyloxyphenylamidine oder Thiadiazolyloxyphenylamidine und deren Verwendung als Fungizide
CL2008003785A1 (es) 2007-12-21 2009-10-09 Du Pont Compuestos derivados de piridazina; composiciones herbicidas que comprenden a dichos compuestos; y método para controlar el crecimiento de la vegetación indeseada.
US8202996B2 (en) 2007-12-21 2012-06-19 Bristol-Myers Squibb Company Crystalline forms of N-(tert-butoxycarbonyl)-3-methyl-L-valyl-(4R)-4-((7-chloro-4-methoxy-1-isoquinolinyl)oxy)-N- ((1R,2S)-1-((cyclopropylsulfonyl)carbamoyl)-2-vinylcyclopropyl)-L-prolinamide
ES2430210T3 (es) 2007-12-21 2013-11-19 Palau Pharma, S.A. Derivados de 4-aminopirimidina como antagonistas del receptor de histamina H4
JP5395808B2 (ja) 2007-12-21 2014-01-22 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー オレキシン受容体アンタゴニストとしてのヘテロアリール誘導体
DE102007061963A1 (de) 2007-12-21 2009-06-25 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
GB0725059D0 (en) 2007-12-21 2008-01-30 Syngenta Participations Ag Novel pyridazine derivatives
CN101538245B (zh) 2008-03-18 2011-02-16 中国科学院上海药物研究所 一类哒嗪酮类化合物及其制备方法和制备药物的用途
DE102008019907A1 (de) 2008-04-21 2009-10-22 Merck Patent Gmbh Pyridazinonderivate
EP2328586A2 (en) 2008-05-20 2011-06-08 Cephalon, Inc. Substituted pyridazinone derivatives as histamine-3 (h3) receptor ligands
DE102008028905A1 (de) 2008-06-18 2009-12-24 Merck Patent Gmbh 3-(3-Pyrimidin-2-yl-benzyl)-[1,2,4]triazolo[4,3-b]pyridazinderivate
CA2729993A1 (en) 2008-07-25 2010-01-28 Boehringer Ingelheim International Gmbh Synthesis of inhibitors of 11beta-hydroxysteroid dehydrogenase type 1
JP5253143B2 (ja) 2008-12-26 2013-07-31 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
US20120028988A1 (en) 2009-03-30 2012-02-02 Sumitomo Chemical Company, Limited Use of pyridazinone compound for control of harmful arthropod pests
AR082590A1 (es) 2010-08-12 2012-12-19 Hoffmann La Roche Inhibidores de la tirosina-quinasa de bruton

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10259176A (ja) * 1997-03-17 1998-09-29 Japan Tobacco Inc 血管新生阻害作用を有する新規アミド誘導体及びその用途
JP2001226374A (ja) * 2000-01-25 2001-08-21 Pfizer Prod Inc アリール置換されたアザベンゾイミダゾール、並びにhiv及びエイズ関連疾病の治療へのそれらの使用
JP2004504304A (ja) * 2000-07-19 2004-02-12 イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー ウィルスポリメラーゼ阻害薬としてのジヒドロキシピリミジンカルボン酸類
JP2005516927A (ja) * 2001-12-13 2005-06-09 アボット・ラボラトリーズ 癌治療用のキナーゼ阻害剤としての3−(フェニル−アルコキシ)−5−(フェニル)−ピリジン誘導体および関連化合物
JP2006514043A (ja) * 2002-12-20 2006-04-27 ファルマシア・コーポレーション マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ−活性化タンパク質キナーゼ−2を阻害する化合物
WO2007057092A1 (de) * 2005-11-21 2007-05-24 Merck Patent Gmbh Substituierte 5-phenyl-3,6-dihydro-2-oxo-6h-[1,3,4]thiadiazine
WO2007057093A1 (de) * 2005-11-21 2007-05-24 Merck Patent Gmbh 3, 6-dihydro-2-oxo-6h-(1,3,4)thiadiazinderivate

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN5010008143; FLOUZAT CHRISTINE: TETRAHEDRON LETTERS V33 N32, 1992, P4571-4574 *
JPN5010008144; UCAR HUSEYIN: TETRAHEDRON V54 N9, 1998, P1763-1772 *
JPN6013026085; DOMAGALINA EUGENIA: POLISH JOURNAL OF PHARMACOLOGY AND PHARMACY V30 N5, 1978, P717-723 *
JPN7013002023; DUSHAMOV D. A.: O'ZBEKISTON KIMYO JOURNALI V2, 2002, P13-16 *
JPN7013002024; SAM JOSEPH: JOURNAL OF HETEROCYCLIC CHEMISTRY V1 N5, 1964, P245-246 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014171528A1 (ja) * 2013-04-18 2014-10-23 アステラス製薬株式会社 ヘテロ環酢酸アミド化合物
US8937087B2 (en) 2013-04-18 2015-01-20 Astellas Pharma Inc. Heterocyclic acetamide compound
JPWO2014171528A1 (ja) * 2013-04-18 2017-02-23 アステラス製薬株式会社 ヘテロ環酢酸アミド化合物
US9708307B2 (en) 2013-04-18 2017-07-18 Astellas Pharma Inc. Heterocyclic acetamide compound
EA028968B1 (ru) * 2013-04-18 2018-01-31 Астеллас Фарма Инк. Гетероциклические ацетамидные соединения в качестве положительных аллостерических модуляторов рецептора d1 дофамина (d1 pam)

Also Published As

Publication number Publication date
ES2402540T3 (es) 2013-05-06
WO2008148449A1 (de) 2008-12-11
IL202505A (en) 2014-11-30
US20100280030A1 (en) 2010-11-04
AU2008258366B2 (en) 2013-02-21
CN101679401A (zh) 2010-03-24
EA200901611A1 (ru) 2010-06-30
CN101679401B (zh) 2012-12-12
CA2689554C (en) 2015-12-01
US8071593B2 (en) 2011-12-06
JP5662143B2 (ja) 2015-01-28
AR066892A1 (es) 2009-09-16
EP2150551A1 (de) 2010-02-10
CA2689554A1 (en) 2008-12-11
TW200848030A (en) 2008-12-16
EP2150551B1 (de) 2013-01-16
PE20090770A1 (es) 2009-06-24
KR20100031531A (ko) 2010-03-22
BRPI0812293A2 (pt) 2014-11-25
US20110263596A1 (en) 2011-10-27
MX2009013077A (es) 2010-01-15
ZA201000085B (en) 2010-09-29
DE102007026341A1 (de) 2008-12-11
IL202505A0 (en) 2010-06-30
US8431572B2 (en) 2013-04-30
AU2008258366A1 (en) 2008-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5662143B2 (ja) 腫瘍の処置のためのMetキナーゼ阻害剤としての2−オキソ−3−ベンジルベンゾキサゾール−2−オン誘導体、および関連する化合物
JP5485875B2 (ja) ピリダジノン誘導体
JP5443381B2 (ja) Metキナーゼ阻害剤としての2−ベンジルピリダジノン誘導体
JP5475778B2 (ja) 腫瘍の治療のための二環式トリアゾール誘導体
JP5426544B2 (ja) ピリミジニル−ピリダジノン誘導体
JP5385262B2 (ja) アリールエーテルピリダジノン誘導体
JP5210172B2 (ja) 腫瘍治療用のピリジアジノン誘導体
JP5592395B2 (ja) ピリダジノン誘導体
JP5576358B2 (ja) ピリダジノン誘導体
JP5174665B2 (ja) 1−アシルジヒドロピラゾール誘導体
JP5662311B2 (ja) Metキナーゼ阻害剤としての3−(3−ピリミジン−2−イルベンジル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン誘導体
JP2010536719A (ja) 6−チオキソピリダジン誘導体
JP5334586B2 (ja) 置換5−フェニル−3,6−ジヒドロ−2−オキソ−6h−[1,3,4]チアジアジン
KR101674695B1 (ko) 피리다지논 유도체
JP5653933B2 (ja) ベンゾチアゾロン誘導体
JP5576395B2 (ja) 3−(3−ピリミジン−2−イルベンジル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン誘導体
JP5524840B2 (ja) チアジアジノン誘導体
JP5497783B2 (ja) 3−(3−ピリミジン−2−イルベンジル)−1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン誘導体
JP5683488B2 (ja) ピリダジノン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110506

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110506

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5662143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees