JP2010517096A - 適合性コーティングを含む光学要素および適合性コーティングを含む光学要素を作製するための方法 - Google Patents

適合性コーティングを含む光学要素および適合性コーティングを含む光学要素を作製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、眼科的要素のような光学要素に関し、上記光学要素は、基材、上記基材の表面の少なくとも一部の上に樹状ポリマーを必要に応じて含む適合性コーティング、および上記基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している機能性有機コーティング(例えば、整列コーティング、フォトクロミックコーティング、または整列液晶コーティングが挙げられるが、これらに限定されない)を含む。本発明はまた、光学要素の表面上に適合性コーティングを形成するために使用され得る、樹状ポリマーの適合性コーティング組成物、および上記適合性コーティングを使用して光学要素を作製するための方法に関する。

Description

(背景)
本発明は、一般に、光学要素(例えば、眼科的要素)に関し、上記光学要素は、基材、適合性コーティング、および上記基材の表面の少なくとも一部の上にある機能性有機コーティングを含む。本発明はまた、光学要素の表面の上に適合性コーティングを形成するために使用され得る適合性コーティング組成物、および適合性コーティングを含む光学要素を作製するための方法に関する。
光学要素(例えば、眼科的要素)は、上記要素に対して1種以上の機能性有機コーティングを適用することによって、特定の用途において使用するために適合され得る。例えば、フォトクロミックコーティングを上記要素の表面に適用することによって、フォトクロミックアイウェア用途における使用に光学要素(例えば、眼科的要素)を適合させることは可能である。フォトクロミックコーティングを有する眼科的要素(例えば、アイウェア用途のためのフォトクロミックレンズ)は、周囲条件に依存して、適切なレベルの透過光線を、その装着者に提供し得る。
さらに、偏光用途において使用するための光学要素(例えば、眼科的要素)を、上記要素の表面上に、整列(aligned)液晶物質および二色性染料を含む偏光コーティングを形成することによって適合させることは、可能である。偏光コーティングを有する眼科的要素(例えば、アイウェア用途のための偏光レンズ)は、その装着者に、上記要素を通して透過した光線のあるパーセンテージを直線状に偏光することによって、減少した反射光を提供する。
光学要素を、上記要素の表面上に整列液晶物質およびフォトクロミック−二色性染料を含むコーティングを形成することによって、特定の条件下でフォトクロミック特性および二色性特性の両方を示すように適合させることもまた、可能である。フォトクロミック−二色性コーティングを有する光学要素は、化学放射に応答して、第1の状態(例えば、透明な非偏光状態)から第2の状態(例えば、着色した偏光状態)に切り替わり得、そして化学放射の非存在下でかつ熱エネルギーに応答して、上記第1の状態に戻り得る。例えば、フォトクロミック−二色性コーティングを有する眼科的要素(例えば、アイウェア用途のためのレンズ)は、透明な非偏光状態と、着色した偏光状態との間を移行して、周囲条件に依存して、その装着者に、適切なレベルの透過光線および減少した反射光の両方を提供し得る。
しかし、上記機能性有機コーティングと、上記機能性有機コーティングが適用されている上記表面との間の相互作用が不十分であれば、上記機能性有機コーティング(またはその一部)は、上記表面に適切に接着しないかもしれない。例えば、液晶コーティング(例えば、上記で議論されるもの)および上記基材表面が、十分な適合性を欠いている場合、上記コーティングは、上記表面に適切に(property)接着しないかもしれず、上記表面から、例えば、剥離によって容易に除去され得る。眼科的用途のためのレンズの状況において、上記偏光コーティングが上記レンズの表面から剥離すると、偏光していない光が、上記コーティングが除去されてしまったレンズの一部を通して通過することを許容することによって、上記レンズの性能全体を低下させる。
適合性コーティングを基材の表面に適用して、上記基材と上記基材に適用されるフォトクロミックコーティングとの間の適合性を改善することは、可能である。しかし、1つのコーティング/表面組み合わせとともに使用される上記適合性コーティングは、その同じ表面と異なるコーティングとの間で適切な適合性を提供しないかもしれない。従って、異なるコーティング/表面組み合わせは、異なる適合性コーティングの使用を要し得る。
しかし、異なるコーティング/表面組み合わせとともに異なる適合性コーティングを使用する必要性は、とりわけ、製造非効率および増大したコストをもたらし得る。従って、種々のコーティング/表面組み合わせの適合性を高めて、上記コーティングと表面との間の満足行く適合性を提供するために使用され得る適合性コーティングを開発することは、有利である。
本開示の種々の非限定的実施形態は、光学要素、および上記光学要素を形成するための方法を提供する。例えば、本開示は、光学要素を提供し、上記光学要素は、基材、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある、樹状ポリマーを含む適合性コーティング;および上記基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを含む。
本開示はまた、光学要素を作製するための方法を提供する。上記方法は、基材の表面の少なくとも一部の上に、樹状ポリマーを含む適合性コーティングを形成する工程、および上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程であって、その結果、上記機能性有機コーティングは、上記基材の表面の反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、工程を包含する。
さらに、本開示は、適合性コーティング組成物を提供する。上記適合性コーティング組成物は、末端官能基を含む樹状ポリマー、少なくとも2種の反応性官能基を含むエポキシ含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、エポキシ基である、エポキシ含有物質、少なくとも2つの反応性基を含むアミノプラスト樹脂、カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物、および開始剤を含み、ここで上記適合性コーティング組成物は、フォトクロミック物質を本質的に含まない。
本発明はまた、光学要素に関し、上記光学要素は、基材、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある、適合性コーティング、および上記適合性コーティングの少なくとも一部の上にある機能性有機コーティングを含む。上記適合性コーティングは、本明細書に記載されるような適合性コーティング組成物から得られる。
眼科的要素を形成するための方法もまた提供され、上記方法は、基材の表面の少なくとも一部の上に、適合性コーティングを形成する工程、および上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、機能性有機コーティングを形成する工程を包含する。上記適合性コーティングは、本明細書に記載されるような適合性コーティング組成物から得られる。
本開示は、眼科的要素を提供し、上記眼科的要素は、眼科的基材、上記眼科的基材の表面の少なくとも一部の上にある、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティング、および上記眼科的基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを含む。上記適合性コーティングは、適合性コーティング組成物から形成され、上記適合性コーティング組成物は、少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、上記少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;少なくとも2種の反応性基を含むアミノプラスト樹脂;カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに開始剤および触媒のうちの少なくとも一方を含む。
眼科的要素を形成するための方法もまた、開示される。上記方法は、眼科的基材の表面の少なくとも一部の上に、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティングを形成する工程、上記適合性コーティングの少なくとも一部を、UV照射、電子ビーム放射、および熱放射のうちの少なくとも1つに曝すことによって、該適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程、ならびに上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、ハードコーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程を包含する。上記適合性コーティングは、本明細書に記載されるような適合性コーティング組成物から得られる。
(図面のいくつかの見方の簡単な説明)
本発明の局面は、図面とともに読む場合によりよく理解される。
図1は、本発明に従う光学要素の模式的断面図である。 図2は、本発明に従う光学要素の模式的断面図である。 図3は、本発明に従う光学要素の模式的断面図である。
(種々の非限定的実施形態の説明)
本発明は、特定の実施形態および実施例とともに、本明細書に記載されるが、代わりに、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、本発明の趣旨および範囲内にある改変を網羅することを除いて、本発明は、上記の開示される特定の実施形態および実施例に限定されないことが理解されるべきである。さらに、本説明は、本発明の明瞭な理解に関連して、本発明の局面を例示することが理解されるべきである。従って、当業者に明らかであり、よって本発明のよりよい理解を容易にしない本発明の特定の局面は、本説明を単純化するために示されない。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、冠詞「1つの、ある(a)」、「1つの、ある(an)」および「この、その、上記(the)」は、明確かつ明白に(expressly and unequivocally)1つの指示物に限定されない限り、複数の指示物を含む。さらに、本明細書の目的で、別段示されない限り、本明細書中で使用される量(例えば、重量パーセンテージおよび処理パラメーター)、ならびに他の特性もしくはパラメーターを表すすべての数字は、すべての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。従って、別段示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメーターは、近似値であることが理解されるはずである。少なくとも、および特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限する企図としてではなく、数値パラメーターは、報告された有効数字(significant digit)の数および通常の丸めの技術(ordinary rounding technique)の適用に鑑みて読み取られるべきである。
さらに、本発明の広い範囲を示す数値範囲およびパラメーターは、上記で議論されるように近似値であるが、実施例の節に示される数値は、可能な限り正確に報告される。しかし、このような数値が、例えば、測定装置および/または測定技術から生じる特定の誤差を本質的に含むことは、理解されるべきである。さらに、数値範囲が本明細書に記載される場合、これら範囲は、示された範囲および示された点を含む。
さらに、考えられる置換基の列挙は、例えば、(a)、(b)…;(1)、(2)…;(i)、(ii)…;などのような見出し(heading)もしくは小見出し(subheading)を使用して、本明細書に提供される場合、これら見出しもしくは小見出しは、読みやすさのためにのみ提供され、置換基の選択を限定することを意図しないことが認識されるべきである。
上記で議論されるように、本発明は、光学要素に関し、特に、基材、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある適合性コーティング、および上記基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを含む、光学要素に関する。すなわち、上記適合性コーティングは、上記基材と上記機能性有機コーティングとの間に存在する。
本明細書で使用される場合、用語「光学的、光学の」とは、光および/もしくは視覚に関するまたはこれと関連づけられていることを意味する。光学要素の非限定的例としては、眼科的要素、ディスプレイ要素、窓、鏡、ならびにアクティブ液晶セルおよびパッシブ液晶セルが挙げられる。本明細書で使用される場合、用語「眼科的、眼科の」とは、眼および視覚に関するかまたはこれらと関連づけられていることを意味する。眼科的要素の非限定的例としては、分割複眼レンズ(segmented multi−vision lens)もしくは非分割複眼レンズ(例えば、二焦点レンズ、三焦点レンズおよび累進レンズ(progressive lens)が挙げられるが、これらに限定されない)のいずれかであり得る矯正レンズおよび非矯正レンズ(単焦点レンズ(single vision lens)もしくは複眼レンズ(multi−vision lens)を含む)、ならびに視覚を(審美的にもしくは他の方法で)補正、保護、もしくは高めるために使用される他の要素(コンタクトレンズ、眼内レンズ、拡大レンズ、および保護レンズもしくはバイザーが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ディスプレイ」とは、ことば、数字、記号、設計および図における情報の可視のもしくは機械読み取り可能な表示を意味する。ディスプレイ要素の非限定的例としては、スクリーン、モニター、および安全確保要素(例えば、安全確保マーク)が挙げられる。本明細書で使用される場合、用語「窓」とは、そこを通して光線の透過を可能にするように適合されている開口部(aperture)を意味する。窓の非限定的例としては、自動車および航空機の透明体(transparency)、フィルタ、シャッター、および光学スイッチが挙げられる。本明細書で使用される場合、用語「鏡」とは、入射光の大部分を鏡のように反射する表面を意味する。本明細書で使用される場合、用語「液晶セル」とは、整列する能力のある液晶物質を含む構造をいう。代表的な液晶セルにおいて、液晶物質は、いっしょに密封されて、チャンバを形成する2つの基材の間に含まれる。アクティブ液晶セルは、液晶物質が、整えられた状態と、乱れた状態との間、または2つの整えられた状態の間で、外力(例えば、電場もしくは磁場)の付与によって切り替わることができるセルである。パッシブ液晶セルは、上記液晶物質が整えられた状態を維持するセルである。アクティブ液晶セル要素の1つの非限定的例は、液晶ディスプレイである。
本明細書に開示される本発明の種々の非限定的実施形態とともに使用するのに適した基材としては、有機物質、無機物質またはこれらの組み合わせ(例えば、複合材)から形成される基材が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本明細書に開示される基材は、任意の適切な形状を有し得、その形状としては、平面状、円筒状、球状、平凹状(すなわち、一方の側面は平旦であり他方の側面は凹状である)および平凸状(すなわち、一方の側面は平旦であり、他方の側面は凸状である)が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、上記基材は、一方は平坦な表面およびもう一方は、湾曲した(凸状もしくは凹状)表面を有する平凸状もしくは平凹状の眼科的レンズであり得、この湾曲した表面は、眼科的レンズのために使用される種々の基本曲線のいずれかに対応する曲率を有する。上記基材が形成される物質の具体的な非限定的例は、以下でより詳細に記載される。
本明細書に開示される上記基材を形成するために使用され得る有機物質の非限定的例としては、米国特許第5,962,617号の第2欄第9行目〜第7欄第46行目、および米国特許第5,658,501号の第15欄第28行目〜第16欄第17行目(これら開示は、具体的に本明細書中に参考として援用される)に開示されるモノマーおよびモノマー混合物から調製されるポリマー物質(例えば、ホモポリマーおよびコポリマー)が挙げられる。このような有機物質は、熱可塑性ポリマー材料であってもよいし、熱硬化性ポリマー材料であってもよく、透明(transparent)であっても光学的に透明(optically clear)であってもよく、そして必要とされる任意の屈折率を有し得る。例えば、本明細書において限定しないが、眼科的レンズが形成され得る透明なもしくは光学的に透明な有機ポリマー物質の屈折率は、代表的には、1.48〜1.74の範囲に及ぶ。
本明細書に開示される光学要素の基材を形成するために使用され得るモノマーおよびポリマーの具体的な非限定的例としては、以下が挙げられ得る:ポリオール(アリルカーボネート)モノマー(例えば、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)(このモノマーは、PPG Industries,Inc.,Pittsburgh,Pennsylvaniaによって商標CR−39TMの下で販売されている)のようなアリルジグリコールカーボネート);例えば、ポリウレタンプレポリマーとジアミン硬化剤との反応によって調製される、ポリウレア−ポリウレタン(ポリウレア−ウレタン)ポリマー、PPG Industries Ohio,Inc.,Cleveland,Ohioによって商標TRIVEXTMの下で販売されている、あるこのようなポリマーについての組成物;アクリル官能性モノマー(例えば、ポリオール(メタ)アクリロイルが末端にある(terminated)カーボネートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、ウレタンアクリレートモノマー、およびポリ(エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート)モノマー;ジイソプロペニルベンゼンモノマー;ポリ(ビニルアセテート);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(塩化ビニル);ポリ(塩化ビニリデン);ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリウレタン;ポリチオウレタン(例えば、Mitsui Toatsu Chemicals,Inc.の指定された光学樹脂MR−6、MR−7、およびMR−8のような物質が挙げられるが、これらに限定されない);熱可塑性ポリカーボネート(例えば、ビスフェノールAおよびホスゲンから得られるカーボネート連結樹脂(1つのこのような物質は、商標LEXAN(登録商標)の下で市販されている));ポリエステル(例えば、商標MYLAR(登録商標)の下で市販されている物質);ポリ(エチレンテレフタレート);ポリビニルブチラール;ノルボルネン(norbonene)ホモポリマーおよびコポリマー(例えば、JSR Corp,埼玉,日本の商標ARTON(登録商標)の下で販売される物質);ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、商標PLEXIGLAS(登録商標)の下で市販されている物質)および多官能性イソシアネートとポリチオールもしくはポリエピスルフィドモノマーとを反応させることによって(ポリチオール、ポリイソシアネート、ポリイソチオシアネート、および必要に応じてエチレン不飽和モノマーもしくはハロゲン化芳香族含有ビニルモノマーとホモポリマー化されるかまたはコポリマー化および/もしくはターポリマー化されるかのいずれかで)調製されるポリマーが挙げられるが、これらに限定されない)。例えば、ブロックコポリマーもしくは浸透ネットワーク生成物を形成するために、このようなモノマーのコポリマー、ならびに上記のポリマーおよびコポリマーと他のポリマーとのブレンドもまた企図される。
先に言及されるように、上記基材は、眼科的基材であり得る。本明細書で使用される場合、用語「眼科的基材」とは、レンズ、部分的に形成されたレンズ、および仕上げのしていないレンズ(lens blank)をいう。本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う眼科的基材が形成され得る有機材料の非限定的例としては、光学用途のための透明なもしくは光学的に透明なキャスティングを形成することにおいて有用である当該分野で認識されるポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される基材を形成することにおいて使用するために適した有機物質の他の非限定的例としては、合成有機物質および天然有機物質の両方が挙げられ得、これら合成有機物質および天然有機物質としては、不透明なもしくは半透明なポリマー物質、天然および合成のテキスタイル(textile)、ならびにセルロース性物質が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される種々の非限定的実施形態とともに使用され得る基材の形成において使用するために適した無機物質の非限定的例としては、無機オキシドベースのガラス、鉱物、セラミクス、および金属が挙げられる。例えば、上記基材は、無機オキシドベースのガラスを含み得る。また上記基材は、セラミック、金属、もしくは鉱物の基材を含み得、必要に応じて、少なくとも一方の側面を研磨して、反射表面を形成し得る。反射性基材表面を有することが望ましい場合、反射コーティングもしくは反射層は、堆積され得るかもしくは別の方法で無機基材もしくは有機基材の表面に適用されて、反射性にし得るかまたはその反射性を高め得る。
さらに、上記基材は、着色されていなくても、着色されていても、および/もしくはフォトクロミックであってもよい。本明細書で使用される場合、用語「着色されていない基材」とは、着色剤添加(例えば、従来の染料が挙げられるが、これらに限定されない)を本質的に含まない基材を意味する。本明細書で使用される場合、用語「化学放射」とは、電磁放射線(例えば、応答を引き起こし得る紫外線および可視線が挙げられるが、これらに限定されない)を意味する。さらに、用語「着色された基材」とは、着色剤添加(例えば、従来の染料が挙げられるが、これらに限定されない)を有する基材を意味し、ここで上記着色剤は、化学放射に応答して、顕著には変化しない可視線の吸収スペクトルを有する。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック基材」とは、フォトクロミック物質添加を有する基材を意味する。さらに、本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う上記基材は、着色されかつフォトクロミックであるものであり得る。すなわち、上記基材は、従来の染料、着色剤(化学放射に応答して、顕著には変化しない可視線の吸収スペクトルを有する)およびフォトクロミック物質の両方を含み得る。
なおさらに、上記光学要素の基材は、その表面の一方以上に保護コーティング(例えば、耐摩耗性コーティング(「ハードコート(hard coat)」ともいわれる)が挙げられるが、これに限定されない)を有し得る。例えば、市販の熱可塑性ポリカーボネート眼科的レンズ基材は、しばしば、それらの表面に耐摩耗性コーティングが適用されて、販売される。なぜなら、これら基材の表面は、容易にかき傷がつきやすいか、摩耗されやすいかまたは擦り傷がつきやすいからである。1つのこのようなポリカーボネートレンズ基材の例は、(Gentex Optics,Inc.,Dudley,Massachusettsによって)商標GENTEX(登録商標)の下で販売されている。
本明細書で使用される場合、用語「保護コーティング」とは、遷移コーティング、耐摩耗性コーティング(もしくはハードコート)、酸素バリアコーティング、およびUV遮蔽コーティングのようなコーティングをいう。耐摩耗性コーティングの非限定的例としては、シランを含む耐摩耗性コーティング、光線硬化したアクリレートベースの薄いフィルムを含む耐摩耗性コーティング、無機物質(例えば、シリカ、二酸化チタンおよび/もしくは二酸化ジルコニウム)に基づく耐摩耗性コーティング、ならびにこれらコーティングの組み合わせが挙げられる。例えば、上記保護コーティングは、光線硬化したアクリレートベースの薄いフィルムの第1のコーティングおよびシランを含む第2のコーティングを含み得る。市販の保護コーティング製品の非限定的例としては、SILVUE(登録商標) 124およびHI−GARD(登録商標)コーティング(それぞれ、SDC Coatings,Inc.およびPPG Industries,Inc.から市販されている)が挙げられる。
本明細書において限定しないが、いくつかの機能性有機コーティング(例えば、光配向物質(例えば、ポリビニルシンナメート)を含む整列コーティングおよび液晶物質を含むコーティング(すなわち、液晶コーティング)が、有機基材表面に対する、特に、耐摩耗性コーティングを上に有する有機基材表面に対する望ましい接着より低い接着を有し得ることが、その発明者らにより観察された。本発明の適合性コーティングが、機能性コーティング(例えば、眼科的基材に対する、特に、ハードコートした表面を有する眼科的基材に対する、整列コーティングおよび液晶コーティング)の接着を改善および/または高めるのにおいて有用であり得ることもまた、観察された。従って、本発明の光学要素は、基材の表面の少なくとも一部と接触している耐摩耗性コーティングを含む基材を含み得、上記適合性コーティングは、上記基材の表面上にある上記耐摩耗性コーティングの少なくとも一部と接触して、上記基材の上にある上記耐摩耗性コーティングと、その上に適用される上記機能性有機コーティングとの間の接着を改善もしくは高め得る。
先に議論されるように、本発明は、基材、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある適合性コーティング、および上記基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを含む、光学要素に関する。本明細書で使用される場合、用語「コーティング」とは、流動性組成物から得られる1つ以上の完全な層もしくは部分的な層を含む構造(これは、均一な組成および/または断面圧を有してもよいし、そうでなくてもよい)を意味する。本明細書で使用される場合、用語「適合性コーティング」とは、表面と、その上に適用される別のコーティングとの間の適合性を改善する、そして/または上記表面上に他のコーティングを形成もしくは適用することを容易にするコーティングをいう。例えば、適合性コーティングは、湿潤性、化学的適合性、および別のコーティングと表面との接着のうちの1つ以上を改善するために、表面(例えば、基材の表面もしくは別のコーティングの表面)に適用され得る。
さらに、本明細書において、表面もしくは物体の「上にある」という文脈において使用される場合、用語「上にある」とは、本発明のコーティングが上記表面もしくは物体によって支持されるかもしくは保持されるように、本発明のコーティングが上記表面もしくは物体に接続していることを意味する。さらに、本明細書で使用される場合、用語「〜に接続される」とは、別の物質もしくは構造を介して直接的もしくは間接的に結合されることを意味する。従って、例えば、表面の「上にある」コーティングは、上記表面の上に直接適用されてもよいし、1種以上の他のコーティング(そのうちの少なくとも1つは、表面上に直接適用される)の上に適用されてもよい。
上記基材の表面の少なくとも一部の上にある上記適合性コーティングは、樹状ポリマーを含む。本明細書で使用される場合、用語「樹状ポリマー」とは、複数の樹枝状構造(または樹木様構造)に共有結合する多価のコアを含む、三次元の高分子物質をいう。用語「樹枝状構造(dendron)」とは、1つの活動中心(focal point)(例えば、多価のコア)から出る複数の分枝層(もしくは「世代(generation)」)を有する樹木様構造を意味する。樹枝状構造の各連続する分枝層もしくは世代は、以前の世代から伸び、上記樹枝状構造における各分枝層もしくは世代は、1つ以上の末端反応性部位(または「末端官能基」)を有し、上記末端反応性部位から、連続する世代(あるとすれば)が伸び得るか、または最後の世代の場合には、上記末端反応性部位は、上記樹状ポリマーに末端官能基を提供し得る。樹状ポリマーは、一般に、非常に多くの末端官能基を有し、絡み合いを欠いており、かつ低い流体力学容積を有する。さらに、本明細書で使用される場合、用語「樹状ポリマー(dendritic polymer)」とは、「デンドリマー」および「樹状分枝ポリマー」の両方を含む。本明細書で使用される場合、用語「デンドリマー」とは、本質的に単分散分子量分布を与える制御されたプロセスから生じる、対称的な球状形を有する樹状ポリマーをいう。本明細書で使用される場合、用語「樹状分枝ポリマー」とは、ある程度の非対称性と多分散分子量分布とを有する樹状ポリマーをいう。
本明細書において限定しないが、上記樹状ポリマーは、例えば、多価のコア上に樹枝状構造を段階的に形成することによって、形成され得る。例えば、本明細書において限定しないが、ポリエステル型樹状ポリマーは、ポリオールコアと、第1の鎖伸長剤(例えば、2つ以上のヒドロキシル基を含むカルボン酸が挙げられるが、これらに限定されない)とを、代表的なエステル化条件下で反応させて、上記コアに結合した第1の分枝層(もしくは世代)を含むいくつかの樹枝状構造を有するコアを形成することによって形成され得る。上記樹枝状構造は、各々多くの末端官能基(例えば、この例では、末端ヒドロキシル基)を含み、上記末端官能基は、上記第1の分枝層の周縁部に位置する。これら末端官能基は、別の第1の鎖伸長剤とさらに反応して、第2の分枝層を上記コア上に生じさせ得る。上記直ぐ前に形成された分枝層の周縁部にある上記末端官能基と、さらなる第1の鎖伸長剤とを反応させることによる、連続した分枝層反復は、上記樹枝状構造を作り上げ、通常は、上記樹状ポリマー上にある末端官能基(例えば、この例においては、末端ヒドロキシル基)の数の増大を生じる。最終的な分枝層が上記樹状ポリマーに付加された後、上記樹状ポリマーの最終的な分枝層における任意の残りの末端官能基(例えば、この例においては、任意の残りの末端ヒドロキシル基)は、上記樹状ポリマーの末端官能基を形成し得;例えば、アルコキシル化によって、さらに鎖を伸ばし得;例えば、鎖停止剤との反応によって、終端をなし得る;あるいは別の物質と反応させて、上記樹状ポリマー上に異なる末端官能基を提供することによって、官能基化され得る。本明細書で使用される場合、用語「鎖停止剤」とは、後の鎖伸長基と反応するための適切な官能基を欠いている鎖伸長剤を含む。
多価のコア上にポリエステル型樹状ポリマーを形成するための段階的方法の1つの非限定的例は、米国特許第5,418,301号(「‘301特許」)の第6欄第1行目〜第60行目に記載されている。‘301特許はまた、第2欄第45行目〜第3欄第68行目において、ポリエステル型樹状ポリマーの形成における使用に適切な多価のコアのいくつかの例;第4欄第1行目〜第55行目において、ポリエステル型樹状ポリマーの形成における使用に適切な鎖伸長剤のいくつかの例、および第4欄第56行目〜第5欄第68行目において、ポリエステル型樹状ポリマーの形成における使用に適切な 鎖停止剤のいくつかの例を提供する。‘301特許の開示の前述の部分は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される。
さらに、上記の段階的プロセスの間、任意の分枝層(すなわち、第1の分枝層、第2の分枝層など)の形成の後に、上記第1の鎖伸長剤とは異なる中間置換基(これはまた、「スペーシング鎖伸長剤」ともいわれ得る)(例えば、本明細書において限定しないが、反応性末端官能基を含む異なる多官能性カルボン酸もしくは無水物)は、上記最後の形成された分枝層の末端ヒドロキシル基と反応し得る。その後、上記中間置換基の末端官能基は、第2の鎖伸長剤(これは、上記第1の鎖伸長剤とも、上記スペーシング鎖伸長剤とも異なり得る)と反応して、望ましい構造および官能性を有する樹状ポリマーを生じ得る。ポリエステル型樹状ポリマーを形成するためのこのような方法の1つの非限定的例は、米国特許第6,569,956号の第3欄第33行目〜第4欄第42行目に記載される(この開示は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される)。ポリエステル型樹状ポリマーを形成する方法の別の非限定的例は、米国特許第5,663,247号の第7欄第52行目〜第8欄第38行目に記載され、この開示は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される。
あるいは、上記樹状ポリマーは、樹枝状構造を予め形成し、その後、多価のコアに対して上記樹枝状構造を結合させることによって、形成され得る。例えば、ポリエステル型樹状ポリマーは、通常のエステル化温度で1つ以上のヒドロキシ官能性カルボン酸を縮合することによって、一官能性、二官能性、三官能性もしくは多官能性のカルボン酸が一官能性、二官能性、三官能性もしくは多官能性のアルコールもしくはエポキシドとエステル結合を形成することを可能にすることによって、あるいはエステル結合、エーテル結合もしくは他の化学的結合を生じて、樹枝状構造を形成する類似の手順によって、形成され得る。上記樹枝状構造を生じるために使用される上記粗製材料は、各樹枝状構造にその活動中心における官能基を提供するように選択され得る。この活動中心の官能基は、多価のコアと反応させられて、上記コアに対して上記樹枝状構造、および上記樹枝状構造の周縁部に複数の末端官能基を結合し得る。ポリエステル型樹状ポリマーを形成するためのこのような方法の1つの非限定的例は、米国特許第5,663,247号(「‘247特許」)の第7欄第23行目〜第51行目、および第8欄第1行目〜第38行目に記載され、この開示は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される。
上記に示されるように、ポリエステル型樹状ポリマーは、エステル単位もしくはポリエステル単位から、必要に応じて、エーテル単位もしくはポリエーテル単位と組み合わせて、作り上げられ得る。例えば、上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、少なくとも1つの反応性エポキシド、ヒドロキシル、カルボキシルもしくは無水物基を有するモノマーコアもしくはポリマーコアを含むポリエステル型樹状ポリマーであり得る。上記コアに対して、1〜100、およびより一般には、1〜20(例えば、2〜8)の分枝層が付加され得る。上記分枝層は、少なくとも3つの反応性基(そのうちの、一般に少なくとも1つがヒドロキシル基であり、少なくとも1つがカルボキシル基、無水物基もしくはエポキシド基である)を有するモノマー性分枝もしくはポリマー性分枝鎖伸長剤から形成され得る。先に議論されるように、上記ポリエステル型樹状ポリマーはまた、必要に応じて、少なくとも1種のスペーシング鎖伸長剤(これは、2つの反応性基を有する化合物であり得る)を含み得る。例えば、上記スペーシング鎖伸長剤は、1個のヒドロキシル基、および1個のカルボキシル基もしくは無水物基、またはこのような化合物の内部エステル(例えば、ラクトン)を含み得る。さらに、先に議論されるように、上記ポリエステル型樹状ポリマーはまた、末端官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基もしくは無水物基を含んでいてもよいし、そして/または上記樹状ポリマーは、必要に応じて、少なくとも1個のモノマー性鎖停止剤もしくはポリマー性鎖停止剤が完全にもしくは部分的に鎖の末端にあってもよいし、そして/または異なる官能基で官能基化されていてもよい。
上記で議論されるように、‘301特許は、第2欄第45行目〜第3欄第68行目において、ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおける使用に適切な多価のコアのいくつかの例を;第4欄第1行目〜第55行目において、ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおける使用に適切な鎖伸長剤のいくつかの例を、および第4欄第56行目〜第5欄第68行目において、ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおける使用に適切な鎖停止剤のいくつかの例を提供する。ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおいて使用され得る多価のコアのさらなる非限定的例は、‘247特許の第3欄第22行目〜第4欄第45行目において開示される。ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおいて使用され得る鎖伸長剤のさらなる非限定的例は、‘247特許の第4欄第45行目〜第5欄第7行目において開示される。ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおいて使用され得る鎖停止剤のさらなる非限定的例は、‘247特許の第5欄第33行目〜第6欄第60行目において開示される。ポリエステル型樹状ポリマーを形成することにおいて使用され得るスペーシング鎖伸長剤の非限定的例は、‘247特許の第5欄第7行目〜第32行目において開示される。‘301特許および‘247特許の開示の前述の部分は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、樹状分枝ポリエステルオリゴマーおよび樹状分枝ポリエステルアクリレートオリゴマーのうちの少なくとも一方であるポリエステル型樹状ポリマーであり得る。使用され得る市販のポリエステル型樹状ポリマーの非限定的例としては、商標BOLTORN(登録商標)で、末端ヒドロキシル基を含むH20樹状高分子、H30樹状高分子、およびH40樹状高分子といわれるPerstorp Specialty Chemicals,Perstorp,Swedenからのものであるポリエステル型樹状ポリマーが挙げられ得る。製造業者によれば、これら材料は、一般に、1,000amu〜4000amuの範囲内の重量平均分子量を有し、上記H20物質、H30物質およびH40物質は、それぞれ、平均16個、32個および64個の末端ヒドロキシル基を有する。有用な市販のポリエステル型樹状ポリマーの別の非限定的例は、CN2302といわれる末端アクリレート基を含む、Exton,PennsylvaniaのSartomer Companyから市販されているポリエステルアクリレートオリゴマーである。有用な樹状ポリマーの別の非限定的例は、ポリエステル−ポリエーテルをブレンドした樹状ポリマー(例えば、Perstorp Specialty Chemicals,Perstorp,Swedenから市販され、商標BOLTORN(登録商標)の下で、P500といわれているもの)である。
上記適合性コーティングにおいて使用され得る樹状ポリマーの他の非限定的例としては、ポリエステル−ポリエーテルをブレンドした樹状ポリマー、エポキシド−アミン樹状ポリマー、カルボシランベースの樹状ポリマー、アミドアミン樹状ポリマー、ポリスルフィド樹状ポリマー、ポリシロキサン樹状ポリマー、ポリアミノスルフィド樹状ポリマー、ポリエーテル樹状ポリマー、ポリチオエーテル樹状ポリマー、ポリエステル樹状ポリマー、ポリエステルアミド樹状ポリマー、ポリ(エーテルケトン)樹状ポリマーなどが挙げられ得る。さらに、上記で議論されるように、このような物質は、例えば、アクリル化剤(acrylating agent)との反応によって官能基化されて、末端アクリル基を提供し得るか、または適切な鎖停止剤を使用して末端化され得る。
上記適合性コーティングのさらなる上記樹状ポリマーは、アミドアミン樹状ポリマー(これはまた、ポリアミドアミン高密度(dense)スターポリマーといわれ得る)であり得る。例えば、米国特許第4,558,120号(「‘120特許」)を参照のこと。アミドアミン樹状ポリマーは、‘120特許の第7欄第10行目〜第15行目に記載される式によって表され得る。アミドアミン樹状ポリマーおよびその調製の記載は、‘120特許の第2欄第39行目〜第9欄第18行目において見いだされ得、この記載は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、参考として援用される。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、エポキシド−アミン樹状ポリマーであり得る。エポキシド−アミン樹状ポリマーは、以下の反復性反応シーケンスによって調製され得る:(a)一級アミノ基の生成に適した部分の変換;(b)(a)において生成された一級アミノ基、および1個のエポキシド部分を有しかつ少なくとも1個の一級アミノ基の生成に適した少なくとも1つの部分を有する分枝状分子のエポキシドの開環付加反応;ならびに(c)上記樹状ポリマーのアミノ官能基(amino function)の上での少なくとも1個の置換もしくは非置換のアクリレートの付加反応によって特徴付けられる末端形成反応。上記末端形成反応は、2,3−エポキシプロピル(メタ)アクリレートの使用によって行われ得る。エポキシド−アミン樹状ポリマーの非限定的例は、米国特許第5,760,142号(「‘142特許」)において記載される。‘142特許の第1欄第65行目〜第3欄第56行目の記載は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、参考として援用される。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーはまた、カルボシランベースの樹状ポリマーであり得る。カルボシランベースの樹状ポリマーは、(a)中心シラン核;(b)上記中心シラン核から外側に向かって伸びて、周縁部分枝層が末端シラン基を有するカルボシラン分枝層を含む複数の樹枝状構造;および(c)コアから周縁部シラン末端に出る付加ポリマー鎖のアームを有するカルボシランコアを含み得る。カルボシラン樹状ポリマーの非限定的例は、米国特許第5,276,110号の特に、第1欄第行58目〜第5欄第5行目に記載され、この記載は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、参考として援用される。
さらに、上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、ジイソプロパノールアミンを有する環状無水物の重縮合によって調製される樹状ポリマーであり得る。このような樹状ポリマーの非限定的例は、DSM N.V.,から商標HYBRANETMの下で市販されており、アクリレート官能基およびメタクリレートエステル官能基で調製される。このような樹状ポリマーの1つの具体的な非限定的例は、市販のHYBRANETM H1500樹状ポリマー(未修飾)である。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーはまた、ポリシロキサン樹状ポリマーであり得る。ポリシロキサン樹状ポリマーは、例えば、かつ限定することなく、反復シランヒドロキシル化およびケイ素原子における塩化物置換によって、調製され得る。特定のポリシロキサン樹状ポリマーの調製は、Uchidaら,J.Am.Chem.Soc.,1990,112,7077−7079によって記載され、その記載は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される。米国特許第6,889,735号の第5欄第60行目〜第6欄第13行目もまた参照のこと(この開示は、援用される開示が、本明細書に提供される用語および定義と矛盾しない程度にまで、具体的に参考として援用される)。
先に議論されるように、樹状ポリマーの最後の形成された分枝層の上記末端官能基は、必要に応じて、官能基化され得る(すなわち、反応させられて、上記樹状ポリマーに異なる末端官能基を提供し得る)。例えば、末端ヒドロキシル基を含むポリエステル型樹状ポリマーは、上記樹状ポリマーの周縁部においてアクリレート官能基を提供するためにアクリル化され得る。例えば、本明細書において限定しないが、上記ポリエステル型樹状ポリマーのアクリル化、ならびに上記アクリル化樹状ポリマーの回収および精製は、文献から周知の方法(例に関しては、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology(1980,Vol.1,第386〜413頁)において見いだされる論文「Acrylic Ester Polymers」に記載される方法)を使用して行われ得る。当業者によって認識されるように、アクリル化は、一般に、 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、もしくはクロトン酸(β−メタクリル酸)でアクリル化されるべき分子の直接反応(例えば、エステル化)、イソシアナト(メタ)アクリレートとの縮合、または通常は、一般に1:0.1〜1:5の間、より通常は1:0.5〜1:1.5の間のヒドロキシル基 対 上記アクリル酸、メタクリル酸、もしくはクロトン酸、無水物および/もしくはアシルハライドの分子比における、アクリル酸、メタクリル酸、もしくはクロトン酸に対応する無水物および/もしくはアシルハライドとの直接反応である。アクリル化剤の他の非限定的例としては、エポキシド官能性もしくは無水物官能性のアクリレートおよびメタクリレート(例えば、グリシジルメタクリレート)が挙げられる。当業者によって認識されるように、代表的には、上記アクリル化剤は、化学量論的モル過剰で使用される。
例えば、アクリル化によって官能基化されて、末端アクリレート基を提供し得る樹状ポリマー上の末端官能基のパーセントは、変動し得る。例えば、本明細書に開示される種々の非限定的実施形態によれば、上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーの末端官能基のうちの約1〜100%が、官能基化され得る。アクリル化(すなわち、官能基化)ポリエステル型樹状ポリマーにおける末端アクリレート基の%は、1〜100%、例えば、20〜100%、または40〜100%(例えば、45〜100%)で変動し得、さらに、記載されるパーセンテージを含め、これらのパーセンテージの任意の組み合わせの間の範囲に及び得る。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、末端ヒドロキシル基を含むポリエステル型樹状ポリマー(例えば、上記のもの)であり得るか、または上記末端ヒドロキシル基のうちの1つ以上が官能基化されて、1つ以上の異なる末端官能基を有する上記樹状ポリマーを提供し得る。例えば、上記で議論されるように、ポリエステル型樹状ポリマーの上記ヒドロキシル基が官能基化されて、1つ以上の末端アクリレート基を提供し得る。
上記適合性コーティングの上記樹状ポリマーは、ヒドロキシル、アクリレート、酸、イソシアネート、チオール、アミン、エポキシ、シラン、およびグリシジルのうちの少なくとも1つである末端官能基を含み得る。さらに、本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う樹状ポリマーは、独立して、ヒドロキシル、アクリレート、酸、イソシアネート、チオール、アミン、エポキシ、シラン、もしくはグリシジルである少なくとも2つの異なる官能基を含み得る。当業者は、樹状ポリマー(例えば、上記で議論されるポリエステル型樹状ポリマー)を官能基化して、上記で議論される末端官能基のうちの1つ以上を組み込むための方法を容易に認識する。
上記樹状ポリマーを含む上記適合性コーティングは、末端官能基を含む樹状ポリマーを含む適合性コーティング組成物から形成され得る。ここで上記末端官能基は、ヒドロキシル、アクリレート、メタクリレート、酸、イソシアネート、チオール、アミン、エポキシ、シラン、およびグリシジルのうちの少なくとも1つである。末端官能基を含む樹状ポリマーおよびこのポリマーを作製するための方法の非限定的例は、上記で議論されている。
上記で議論される樹状ポリマーに加えて、上記適合性コーティングが得られ得る適合性コーティング組成物は、以下をさらに含み得る:
(a)少なくとも2種の反応性官能基を含むエポキシ含有物質であって、上記少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方はエポキシ基である、エポキシ含有物質;
(b)少なくとも2種の反応性官能基を含むイソシアネート含有物質であって、上記少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方はイソシアネート基である、イソシアネート含有物質;
(c)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;および/または
(d)少なくとも2種の反応性官能基を含む、アミノプラスト樹脂。
さらに、上記適合性コーティングが得られ得る適合性コーティング組成物は、必要に応じて、カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに開始剤および触媒のうちの少なくとも一方を含み得る。
使用され得るエポキシ含有物質の非限定的例としては、少なくとも1つのエポキシ基と、アクリレート基、イソシアネート基、チオール基、さらなるエポキシ基、シラン基、およびグリシジル基のうちの少なくとも1つとを含むエポキシ含有物質が挙げられ得る。
上記適合性コーティング組成物の上記エポキシ含有物質は、少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質であり得る。少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質の非限定的例は、以下の式I、II、もしくはその混合物:
Figure 2010517096
によって表され得、
ここで:
(a)Rは、水素もしくはC−Cアルキルのような基を表し得;
(b)mは、2〜4の範囲に及ぶ整数を表し得;
(c)Aは、以下のような基:
(i)C−C20アルキレン、置換されたC−C20アルキレン、C−C20シクロアルキレン、置換されたC−C20シクロアルキレン、置換されていないかもしくは置換されたアリーレン基(例えば、フェニレンもしくはナフチレン)、アリール(C−C)アルキレン、置換されたアリール(C−C)アルキレン(ここで上記アルキレン置換基およびシクロアルキレン置換基は、各々独立して、カルボキシ、ヒドロキシ、もしくはC−Cアルコキシであり、そして上記アリーレン置換基およびアリール(C−C)アルキレン置換基は、各々独立して、カルボキシ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、もしくはC−Cアルキルである);
(ii)基−C(=O)R(O=)C−(ここでRは、C−C20アルキレンもしくはアリーレンのような基を表す);
(iii)基−R−(OR−)もしくは−(OR−(ここでRは、C−Cアルキレンのような基を表し、1〜20の範囲に及ぶ整数を表す)、
(iv)フタロイル、イソフタロイル(isophthathoyl)、テレフタロイル、ヒドロキシル置換されたフタロイル、ヒドロキシル置換されたイソフタロイル、ヒドロキシル置換されたテレフタロイル;または
(v)以下の式によって表される基:
Figure 2010517096
(ここでRおよびRは、各々独立して、C−Cアルキル、塩素もしくは臭素のような基を表し、pおよびqは、各々独立して、0〜4の範囲に及ぶ整数を表し、核:
Figure 2010517096
は、独立して、二価のベンゼン基もしくは二価のシクロヘキサン基のような基を表し、そして
Figure 2010517096
が二価のベンゼン基である場合、Gは、−O−、−S−、−S(O)−、−C(=O)−、−CH−、−CH=CH−、−C(CH−、−C(CH)(C)−、−(C)−もしくは
Figure 2010517096
のような基を表すか;または
Figure 2010517096
が二価のシクロヘキサン基である場合、Gは、−O−、−S−、−CH−もしくは−C(CH−のような基を表す);
を表し得、そして
(d)Bは、C−C20アルキル、置換されたC−C20アルキル、C−C20シクロアルキル、置換されたC−C20シクロアルキル、上記置換されていないかもしくは置換されたアリール基(フェニルおよびナフチル)、アリール(C−C)アルキル、または置換されたアリール(C−C)アルキルのような基を表し、ここで上記アルキル置換基およびシクロアルキル置換基は、各々独立して、カルボキシ、ヒドロキシ、もしくはC−Cアルコキシであり、上記アリールおよびアリール(C−C)アルキル置換基は、各々独立して、カルボキシ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、もしくはC−Cアルキルである。
上記適合性コーティング組成物の上記エポキシ含有物質はまた、以下の式I、IIもしくはその混合物によって表され得、ここでRは、水素であり;Aは、以下:
Figure 2010517096
(ここでR、R、EおよびGは、上記で議論される様な基を表し得、そしてpおよびqは、上記で定義されるとおりである);C−C10アルキレン;フェニレン;−R−(OR−もしくは−(OR−(ここでRおよびnは、本明細書中上記で定義されるものと同じであるかまたはフタロイルである);そしてBは、C−C10アルキル、フェニルもしくはフェニル(C−C)アルキルのような基を表す。
上記適合性コーティング組成物において使用され得る、少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質の具体的な非限定的例としては、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールプロポキシレートトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテル、ポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、N,N’−ジグリシジルトルイジン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジグリシジル 1,2−シクロヘキサンジカルボキシレート、ジグリシジルビスフェノールA(例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル)、ジグリシジルビスフェノールAのポリマー、グリシジルでエンドキャップされたポリ(ビスフェノールA−コ−エピクロロヒドリン)、水素化ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のジグリシジル、テレフタル酸のジグリシジルエステル、ジグリシジル 1,2,3,6−テトラヒドロフタレート、スピログリコールジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、およびこれらの混合物が挙げられ得る。
本発明の適合性コーティング組成物において使用され得るイソシアネート含有物質の非限定的例としては、少なくとも1つのイソシアネート基と、ヒドロキシル基、アクリレート基、酸基、さらなるイソシアネート基、チオール基、アミン基、エポキシ基、シラン基、ビニル基、アリル基、およびグリシジル基のうちの少なくとも1つとを含むイソシアネート含有物質が挙げられ得る。本明細書で使用される場合、用語、イソシアネート含有物質とは、少なくとも1つのイソシアネート基(これは、ブロックされたイソシアネート基であってもよいし、ブロックされていないイソシアネート基であってもよい)を含む物質を包含する。
少なくとも2種の反応性官能基を含み、そのうちの少なくとも1つが、イソシアネート基である、使用され得るイソシアネート含有物質の非限定的例としては、以下が挙げられ得る:m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート;ビニルエーテル基を含むアクリル官能性モノマーとイソシアン酸との反応の産物;アミノ、ヒドロキシ、チオおよびこれらの組み合わせから選択される官能基を有する不飽和モノマーと、少なくとも2つの官能性イソシアネート基を有するイソシアネート含有化合物との反応の生成物;ならびに前述のいずれかの混合物。このようなイソシアネート含有物質およびこれを調製するための方法は、米国特許第6,025,026号の第6欄第37行目〜第8欄第65行目に詳細に記載され。その開示は、具体的に本明細書に参考として援用される。
例えば、上記イソシアネート含有物質は、1種以上のポリイソシアネート(例えば、ビウレットおよびイソシアヌレートを含む、ジイソシアネートおよびトリイソシアネート)から選択され得る。1,4−テトラメチレンジイソシアネートおよび1,6−ヘキサメメチレンジイソシアネートを含む、任意の適切なジイソシアネートのビウレットは、本開示の反応生成物の調製における物質を含むイソシアネートとして、使用され得る。また、脂環式ジイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネートおよび4,4’−メチレン−ビス−(シクロヘキシルイソシアネート)のビウレットが使用され得る。ビウレットが調製され得る適切なアラルキルジイソシアネートの例は、メタ−キシレンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチルメタ−キシレンジイソシアネートである。上記ジイソシアネート自体はまた、本開示の反応生成物の調製における物質を含むイソシアネートとして使用され得る。
上記三官能性イソシアネートはまた、イソシアネート含有物質(例えば、イソホロンジイソシアネートのトリマー、トリイソシアナトノナン、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネート、2,4,6−トルエントリイソシアネート、トリメチロールの付加物および商品名CYTHANE 3160の下でCYTEC Industriesによって販売されているテトラメチルキシレンジイソシアネート、ならびにBayer Corporationから市販されているDESMODUR N 3300(これは、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートである)として使用され得る。さらに、上記イソシアネートは、環式イソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホランジジイソシアネートのようなジイソシアネートのイソシアヌレート)が挙げられ得る。
イソシアネート含有物質として使用され得る上記ポリイソシアネートはまた、上記で開示される、1つ以上のポリアミンおよび/もしくはポリオールで、当業者に公知の適切な物質および技術を使用して鎖を伸長したもののうちの1つであり得る。
上記適合性コーティング組成物の上記イソシアネート含有物質は、少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質であり得る。少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質の非限定的例としては、以下が挙げられる:トルエン−2,4−ジイソシアネート;トルエン−2,6−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;パラフェニレンジイソシアネート;ビフェニルジイソシアネート;3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニレンジイソシアネート;テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート;ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート;2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート;リジンメチルエステルジイソシアネート;ビス(イソシアナトエチル)フマレート;イソホロンジイソシアネート(商標DESMODUR PL 340の下でBayer Materialscience,Pittsburgh,PAから市販されている);エチレンジイソシアネート;ドデカン−1,12−ジイソシアネート;シクロブタン−1,3−ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート;メチルシクロヘキシルジイソシアネート;ヘキサヒドロトルエン−2,4−ジイソシアネート;ヘキサヒドロトルエン−2,6−ジイソシアネート;ヘキサヒドロフェニレン−1,3−ジイソシアネート;ヘキサヒドロフェニレン−1,4−ジイソシアネート;ペルヒドロジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;ペルヒドロジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ナフチレン−1,5−ジイソシアネート;およびこれらの混合物。
本明細書で使用される場合、用語「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリルの」もしくは「(メタ)アクリレート」とは、示された物質のアクリル/アクリルの/アクリレート形態およびメタクリル/メタクリルの/メタクリレート形態の両方を網羅することが意図される。上記適合性コーティング組成物において使用され得る(メタ)アクリレート含有物質の非限定的例としては、以下が挙げられ得る:アクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマー(多官能性アクリレートおよび多官能性メタクリレート(例えば、二官能性、三官能性、四官能性、および五官能性のアクリレートおよびメタクリレート)が挙げられる)。
上記適合性コーティングは、アクリルモノマーもしくはメタクリルモノマー、またはアクリルモノマーおよび/もしくはメタクリルモノマーの混合物を使用して調製され得る。上記(メタ)アクリルモノマーの混合物としては、一アクリル官能性モノマー、二アクリル官能性モノマー、三アクリル官能性モノマー、四アクリル官能性モノマー、および五アクリル官能性モノマーが挙げられ得る。
(メタ)アクリレートモノマーの非限定的例としては、多官能性(メタ)アクリレート(例えば、二官能性、三官能性、四官能性、および五官能性の(メタ)アクリレート)が挙げられる。本発明に従う適合性コーティング組成物において使用され得る(メタ)アクリレートの非限定的例は、以下の式VI:
VI R−(OC(=O)C(R)=CH
によって表され得、
ここでRは、2〜20個の炭素原子、および必要に応じて、1〜20個のアルキレンオキシ結合を含む脂肪族もしくは芳香族基のような基を表し;Rは、水素、もしくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基のような基を表し、そしてsは、1〜5の範囲に及ぶ整数を表す。sが1より大きい場合、Rは、アクリル官能基を一緒に結合する連結基である。代表的には、Rは、水素もしくはメチルであり、sは、1〜3の範囲に及ぶ整数である。より具体的には、ジ(メタ)アクリレート(sが2である場合)は、以下の式VII:
Figure 2010517096
によって表され得、
ここでR10およびR12は、同じであっても異なっていてもよく、そして各々は、水素、もしくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基のような基、好ましくは、水素もしくはメチルを表し、そしてR11は、例えば、1〜20個の炭素原子の炭化水素結合基(例えば、アルキレン基、1個以上のオキシアルキレン基(もしくは異なるオキシアルキレン基の混合物);または以下の式VIIIの基:
Figure 2010517096
を表し、ここで各R13は、独立して、水素もしくは1〜4個の炭素原子のアルキル基(例えば、メチル)のような基を表し;各Jは、独立してハロゲン原子(例えば、塩素)を表し;各tは、独立して0〜4の範囲に及ぶ整数(例えば、0〜1)を表し;そしてuおよびvは、0〜20の範囲に及ぶ数(例えば、1〜15、もしくは2〜10)である。uおよびvの値は、平均数であり、そして計算される場合、整数もしくは分数であり得る。
エポキシ基を有する(メタ)アクリレートは、以下の式IX:
Figure 2010517096
によって表され得、ここでR14およびR15は、同じであっても異なっていてもよく、そして各々独立して、水素もしくは1〜4個の炭素原子のアルキル基(例えば、メチル)のような基を表し;R16およびR17は、2〜3個の炭素原子を含むアルキレン基(例えば、エチレンおよびプロピレン)であり得、そしてwおよびxは、0〜20の数(例えば、0もしくは1〜15もしくは2〜10)である。wおよびxのうちの一方が0でありかつ他方が1である場合、残りの基R16もしくはR17は、以下の式X:
Figure 2010517096
を有する芳香族基(例えば、2,2−ジフェニレンプロパンラジカル(このフェニル基は、C〜Cアルキル基もしくはハロゲン(例えば、メチルおよび/もしくは塩素)で置換され得る)から得られる基)であり得る。
上記適合性コーティング組成物は、アミノプラスト樹脂をさらに含み得る。アミノプラスト樹脂としては、アミンもしくはアミドとアルデヒドとの縮合生成物が挙げられ、少なくとも2つの反応性基を有する。適切なアミノプラストは、NH基を有する物質(例えば、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、グリコウリル(glycouril)および環状尿素)と、カルボニル化合物(例えば、ホルムアルデヒドもしくはより高級のアルデヒドおよびケトン、ならびにアルコール(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、およびヘキサノール)との反応によって作製され得る。アルコールおよびホルムアルデヒドと、メラミン、尿素、もしくはベンゾグアナミンとの反応から得られる縮合生成物が、最も一般的である。しかし、他のアミンおよびアミドの縮合生成物はまた、例えば、トリアジン、ジアジン、トリアゾール、グアナジン、グアナミンならびにアルキル置換メラミンおよびアリール置換メラミンのアルデヒド縮合物として使用され得る。アミノプラスト樹脂は、商標CYMELおよびRESIMENEの下で、Cytec Industries,Inc.から市販されている。このような製品の非限定的例としては、CYMEL(登録商標)345、350および/もしくは370樹脂、ならびにRESIMENE(登録商標)717、730および/もしくは735樹脂が挙げられる。上記アミノプラスト樹脂上の適切な反応性官能基としては、本明細書に開示される反応性基(例えば、ヒドロキシル、アクリレート、メタクリレート、酸、イソシアネート、チオール、アミン、エポキシ、シラン、およびグリシジル)のうちのいずれかが挙げられる。
上記で議論されるように、本発明に従う適合性コーティングを形成するために使用され得る適合性コーティング組成物は、必要に応じて、カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物を含み得る。本明細書で使用される場合、語句カップリング剤の「少なくとも部分的加水分解物」とは、少なくとも部分的にもしくは完全に加水分解されるカップリング剤をいう。使用され得るカップリング剤の非限定的例としては、シラン、チタネート、および/もしくはジルコネートが挙げられ得る。
例えば、上記カップリング剤は、以下の式Vによって表されるシランカップリング剤であり得:
V (R18O)−Si−(R19
ここで各存在について:
18は、独立して、置換されていないか、またはエポキシ、グリシドオキシ(glycidoxy)、アミノ、ビニル、ベンジル、スチリル、(メタ)アクリルオキシ、メルカプト、ハロゲン、ウレイド、もしくはアルコキシで置換されている、多くて20個の炭素原子を有する炭化水素置換基のような基を表し;
19は、独立して、エポキシ、グリシドオキシ、アミノ、ビニル、ベンジル、スチリル、(メタ)アクリルオキシ、メルカプト、ハロゲン、ウレイド、アルコキシ、もしくは脂肪族、脂環式、あるいは置換されていないか、またはエポキシ、グリシドオキシ、アミノ、ビニル、ベンジル、スチリル、(メタ)アクリルオキシ、メルカプト、ハロゲン、ウレイド、もしくはアルコキシで置換されている、多くて20個の炭素原子を有する芳香族の炭化水素置換基のような基を表すか、あるいは2個のR19基が結合して、C−Cシクロアルキルもしくは複素環式基(ここでそのヘテロ原子は、酸素および窒素のうちの少なくとも1つである)を形成し;
yは、1〜4の範囲に及ぶ整数を表し;そして
zは、0〜3の範囲に及ぶ整数を表すが、ただしy+zの和は、4である。
上記適合性コーティング組成物は、カップリング剤を含まない場合、上記適合性コーティング組成物の上記樹状ポリマーは、必要に応じて、1つ以上の末端ヒドロキシル、(メタ)アクリレート、カルボン酸、イソシアノ、チオール、アミン、エポキシ、もしくはグリシジル基に加えて、少なくとも1つの末端シラン基を含み得る。さらに、もしくは代わりに、上記適合性コーティング組成物の上記エポキシ含有物質、上記イソシアネート含有物質、上記(メタ)アクリレート含有物質、もしくは上記アミノプラスト樹脂物質の官能基のうちの少なくとも1つは、シラン基であり得る。
上記に示されるように、上記適合性コーティングを形成するために使用され得る上記適合性コーティング組成物は、必要に応じて、開始剤および触媒のうちの少なくとも一方を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「開始剤」とは、化学反応を開始する物質をいう。さらに、本明細書で使用される場合、用語「触媒」とは、それ自体がいかなる恒久的な化学反応も受けずに、化学反応の速度を増加させる物質をいう。
上記適合性コーティング組成物が、少なくとも1つのエポキシ含有物質(上記で議論されるとおり)を含む場合、上記適合性コーティング組成物は、一般に、熱および/もしくは化学放射に曝す際に、酸を生成することによって、上記エポキシ含有物質の硬化を容易にし得る、少なくとも1種の開始剤(例えば、熱開始剤および/もしくは光開始剤)を含む。例えば、および本明細書において限定することなく、上記開始剤によって生成される酸は、ルイス酸であってもよいし、ブレンステッド酸であってもよい。さらに、上記適合性コーティング組成物が、シランカップリング剤もしくはその少なくとも部分的加水分解物(上記で定義されるとおり)を含む場合、上記開始剤によって生成される酸はまた、上記組成物のpHを低下させることによって、上記シランカップリング剤の縮合を容易にし得る。コーティング、コーティング組成物、もしくはその構成要素に言及して本明細書で使用される場合、用語「硬化する」、「硬化」などとは、硬化、重合、架橋、冷却、および乾燥が挙げられるが、これらに限定されないプロセスを含むことが意図される。
本明細書において限定しないが、少なくとも1つのエポキシ含有物質に加えて、上記適合性コーティング組成物が、末端(メタ)アクリレート基(例えば、アクリル化ポリエステル型樹状ポリマー(その例は、上記で言及されている))を含む樹状ポリマーを含む場合、酸およびフリーラジカルの両方を生成することができる開始剤を使用すると、上記樹状ポリマーの硬化(例えば、架橋)を促進することに加えて、上記エポキシ含有物質の硬化を促進し得ることが予期される。酸を生成することができる開始剤と、フリーラジカルを生成することができる開始剤との組み合わせもまた、使用され得る。
上記開始剤は、化学放射に曝すと酸を生成するように適合されている光開始剤であり得る。化学放射に曝すと酸を生成するように適合され得る適切な光開始剤の非限定的例としては、オニウム塩およびヨードシル(iodosyl)塩、芳香族ジアゾニウム塩、金属セシウム塩、o−ニトロベンズアルデヒド、上記スルホン酸エステル基に対してα位もしくはβ位においてカルボニル基を含むスルホン酸エステルもしくは芳香族アルコール、芳香族アミドもしくはイミドのN−スルホニルオキシ誘導体、芳香族オキシムスルホネート、キノンジアジド、ならびに鎖中にベンゾイン基を含む樹脂が挙げられる。
本明細書に開示される種々の非限定的実施形態とともに使用され得るオニウム塩の具体的な非限定的例としては、ジアリールヨードニウム(diaryliodonium)塩およびトリアリールスルホニウム塩が挙げられる。他の適切なオニウム塩は、米国特許第5,639,802号の第8欄第59行目〜第10欄第46行目に記載され、この記載は、参考として援用される。トリアリールスルホニウム塩の非限定的例としては、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩の非限定的例としては、4,4’−ジメチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、フェニル−4−オクチルオキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、ドデシルジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、[4−[(2−テトラデカノール)オキシ]フェニル]フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、およびこれらいずれかの混合物が挙げられる。
さらに、上記適合性コーティング組成物が、少なくとも1つのイソシアネート含有物質を含む場合、上記適合性コーティング組成物は、一般に、上記イソシアネート含有物質の硬化を促進し得る触媒(光触媒的であり得る)を含む。適切な触媒の非限定的例としては、有機スズ触媒および有機ビスマス触媒が挙げられ得る。さらに、上記イソシアネート含有物質に加えて、上記適合性コーティング組成物が、エポキシ含有物質、シランカップリング剤もしくはその少なくとも部分的加水分解物、および/または末端アクリレート基を含む樹状ポリマーを含む場合、上記適合性コーティング組成物はまた、酸を生成するように適合されており、そしてさらに必要に応じて、フリーラジカルを生成して、これら物質の硬化を促進し得る開始剤を含み得る。適切な開始剤の非限定的例は、上記に記載されている。
上記適合性コーティング組成物が、光開始剤および/もしくは光触媒を含む場合、感光性染料が、必要に応じて、上記光開始剤および/もしくは光触媒を活性化するために必要とされる化学放射の波長を調節するために、上記適合性コーティング組成物に添加され得る。感光性染料の非限定的例としては、アクリジンカチオン性染料、ベンゾフラビンカチオン性染料、ベンゾフェノン型塩基性染料、ペリレン型染料、フッ素型染料、およびこれらいずれかの混合物および組み合わせが挙げられ得る。
本発明の適合性コーティング組成物は、上記組成物もしくはコーティングもしくはこれらから得られる物品の処理および/または性能を保護し得る1種以上の添加剤をさらに含み得る。このような添加剤の非限定的例としては、例えば、重合阻害剤、溶媒、紫外線吸収剤が挙げられるが、これに限定されない光安定化剤、およびヒンダードアミン光安定化剤(HALS)が挙げられるが、これらに限定されない光安定化剤、熱安定化剤、離型剤、レオロジー制御剤、平滑剤(例えば、界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない)、フリーラジカルスカベンジャー、ならびにこれらいずれかの組み合わせおよび混合物が挙げられ得る。
上記基材の表面の少なくとも一部の上に存在ある、樹状ポリマーを含む上記適合性コーティングは、以下を含む適合性コーティング組成物から得られ得る:
(a)末端官能基を含む樹状ポリマー;
(b)少なくとも2種の反応性官能基を含むエポキシ含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方はエポキシ基である、エポキシ含有物質;
(c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
(d)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;および必要に応じて、
(e)開始剤。
例えば、上記樹状ポリマーは、少なくとも1つの末端アクリレート基を含む樹状ポリマーであり得る;上記エポキシ含有物質は、少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質であり得る;上記アミノプラスト樹脂は、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂であり得る;上記カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物もしくはその混合物は、シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物であり得る;そして上記開始剤は、化学放射に曝すと酸を生成するように適合された光開始剤であり得る。少なくとも1つの末端アクリレート基を含む樹状ポリマー、少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂、シランカップリング剤、および化学放射に曝すと酸を生成するように適合された光開始剤の適切な非限定的例としては、上記に詳細に記載されている。
さらに、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある、上記樹状ポリマーを含む上記適合性コーティングは、以下を含む適合性コーティング組成物から得られ得る:
(a)末端アクリレート基を含む樹状ポリマー;
(b)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;
(c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
(d)シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに
(e)必要に応じて、触媒および開始剤のうちの少なくとも一方。
例えば、上記樹状ポリマーは、少なくとも1つの末端アクリレート基を含む樹状ポリマーであり得る;上記イソシアネート含有物質は、少なくとも2つのイソシアネート基(これは、ブロックされていてもよいし、ブロックされていなくてもよい)を含むイソシアネート含有物質であり得る;上記アミノプラスト樹脂は、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂であり得る;上記カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物は、シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物であり得る;上記開始剤は、光開始剤であり得る;上記触媒は、有機スズ触媒および有機ビスマス触媒のうちの少なくとも一方であり得る。少なくとも1つの末端アクリレート基を含む樹状ポリマー、少なくとも2つのイソシアネート基(これは、ブロックされていてもよいし、ブロックされていなくてもよい)を含むイソシアネート含有物質、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂、シランカップリング剤、光開始剤、およびこれら非限定的実施形態とともに使用され得る触媒の適切な非限定的例は、上記に記載されている。
さらに、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある、上記樹状ポリマーを含む上記適合性コーティングは、適合性コーティング組成物から得られ得る:
(a)末端(メタ)アクリレートを含む樹状ポリマー;
(b)少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を含む(メタ)アクリレート含有物質;
(c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
(d)シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに必要に応じて、
(e)例えば、光開始剤であり得る開始剤。
これら非限定的実施形態に関して使用され得る末端(メタ)アクリレート基を含む樹状ポリマー、少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を含む(メタ)アクリレート含有物質、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;シランカップリング剤、開始剤、およびより具体的には、光開始剤の適切な非限定的例は、上記に詳細に記載されている。
本明細書に開示される適合性コーティング組成物は、総固体ベースで、例えば、少なくとも20重量%の樹状ポリマー(例えば、総固体ベースで、上記適合性コーティング組成物の20〜80重量%、総固体ベースで、30〜70重量%の上記適合性コーティング組成物)を含み得る。
上記適合性コーティング組成物は、総固体ベースで、5〜50重量%(例えば、10〜40重量%もしくは15〜30重量%)のエポキシ含有物質、イソシアネート含有物質、(メタ)アクリレート含有物質、アミノプラスト樹脂、もしくはこれらいずれかの混合物を含み得る。
上記適合性コーティング組成物は、総固体ベースで、5〜50重量%(例えば、10〜40重量%、もしくは15〜30重量%)のカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、またはその混合物を含み得る。
本明細書に開示される適合性コーティング組成物中に存在する開始剤および/もしくは触媒の量は、上記コーティングに望ましい硬化特性を提供するに十分な任意の量であり得る。本明細書に開示される適合性コーティング組成物において使用される開始剤および/もしくは触媒の正確な量は、いくつかの要因(例えば、硬化条件、望ましい硬化時間などが挙げられるが、これらに限定されない)に依存するが、当業者は、望ましい硬化特性を達成するに必要な開始剤および/もしくは触媒のタイプおよび量を容易に決定することができる。例えば、開始剤および/もしくは触媒は、総固体ベースで、0.1〜10重量%の範囲に及ぶ量で、上記適合性コーティング組成物中に存在し得る。
本発明はまた、フォトクロミック物質を本質的に含まずかつイソシアネート含有物質および(メタ)アクリレート含有物質を含む適合性コーティング組成物から得られる適合性コーティングに関する。このような適合性コーティングは、必要に応じて、樹状ポリマーもしくはアミノプラスト樹脂を含み得る。例えば、上記適合性コーティング組成物の(メタ)アクリレート含有物質は、樹状ポリマー(例えば、上記の(メタ)アクリレート官能基化樹状ポリマー)であり得るか、または上記適合性コーティング組成物は、(メタ)アクリレート基以外の官能基を含む樹状ポリマーを含み得る。
例えば、本発明は、以下を含む眼科的要素を提供する:
(a)眼科的基材;
(b)上記眼科的基材の表面の少なくとも一部の上にある、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティングであって、上記適合性コーティングは、
(i)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質、
(ii)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、上記少なくとも2種の反応性官能基の少なくとも一方は、(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質
(iii)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂、
(iv)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物、
(v)開始剤および触媒のうちの少なくとも一方;
を含む適合性コーティング組成物から形成される、適合性コーティング、ならびに
(c)上記眼科的基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティング。
例えば、これら非限定的実施形態によれば、上記適合性コーティング組成物の上記イソシアネート含有物質は、少なくとも2つのイソシアネート基(これは、ブロックされていても、ブロックされていなくてもよい)を含むイソシアネート含有物質であり得る;上記(メタ)アクリレート含有物質は、少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を含む(メタ)アクリレート含有物質であり得る;上記アミノプラスト樹脂は、少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂であり得る;上記カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物は、シランカップリング剤であり得る;上記開始剤は、光開始剤であり得る;そして上記触媒は、有機スズ触媒もしくは有機ビスマス触媒のうちの少なくとも一方であり得る。これら、ならびにこれら非限定的実施形態に従う適合性コーティング組成物に存在し得る他の適切なイソシアネート含有物質、(メタ)アクリレート含有物質、アミノプラスト樹脂、カップリング剤、開始剤、および触媒の具体的な非限定的例は、上記に記載される。
本明細書において限定しないが、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある上記適合性コーティングはまた、上記基材に適用される液晶物質(すなわち、液晶コーティング)を含む機能性有機コーティングのための整列コーティングであり得る。本明細書で使用される場合、用語「整列コーティング」とは、別の物質もしくはコーティングに対して適切な配置もしくは位置を付与するために使用され得る少なくとも部分的に整えられた整列媒体を含むコーティングをいう。本明細書で使用される場合、用語「整えること、整えるために(to order)」(およびその他の形態(例えば、整えること(ordering)、整えられた(ordered)など))とは、適切な配置もしくは位置をもたらすこと(例えば、別の構造もしくは物質と、またはいくつかの他の力もしくは効果によって整列すること)を意味する。従って、本明細書で使用される場合、「整えること(ordering)」とは、物質を、例えば、上記物質と、別の構造もしくは物質とを整列することによって整えるための接触方法、ならびに例えば、物質を外力もしくは効果(例えば、偏光光線、電場もしくは磁場、剪断力など)に曝すことによって、上記物質を整えるための非接触方法の両方を含む。整えることはまた、接触方法と非接触方法との組み合わせを包含し得る。さらに、本明細書で使用される場合、用語「整列すること、整列するために(to align)」(およびその他の形態(例えば、整列すること(aligning)、整列された(aligned)など))とは、別の物質、化合物もしくは構造との相互作用によって、適切な配置もしくは位置をもたらすことを意味する。例えば、本明細書において限定しないが、液晶コーティング(すなわち、液晶物質を含むコーティング)は、整列コーティングの表面との接触によって、少なくとも部分的に整列され得る。本明細書で使用される場合、用語「液晶物質」とは、液晶メソゲン、もしくは液晶メソゲン(s)を含む物質(例えば、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーが挙げられるが、これらに限定されない)をいう。
より具体的には、液晶物質は、桿状構造もしくは円盤状構造、剛性の長手軸および強い双極子を有するメソゲンを含むので、液晶物質は、一般に、およその方向を獲得するように、整えるかもしくは整列することができる。従って、液晶物質は、外力もしくは別の構造(例えば、整列コーティング)との相互作用によって、上記物質(または上記物質のある部分)のメソゲンの長手軸が、共通軸に対してほぼ平行であるおよその方向を獲得するように、整えられ得るかまたは整列され得る。本明細書で使用される場合、用語「およその方向(general direction)」とは、物質もしくは構造の優勢な配置もしくは配向をいう。しかし、物質もしくは構造が、たとえそれらの配置内においていくらかのバリエーションで存在するとしても、およその方向を有し得るが、ただし上記物質もしくは構造、またはそのいくらかの部分は、少なくとも1つの優勢な配置を有することが認識されるべきである。本明細書に開示される液晶コーティングを形成するために使用され得る液晶物質の非限定的例は、以下に詳細に記載されている。
例えば、上記適合性コーティングがまた、整列コーティングとして働く場合、上記適合性コーティングの表面の少なくとも一部は、例えば、粗い質感の布(textured cloth)、ベルベットブラシなどを使用して摩擦され得るか、または上記表面は、別の方法で、例えば、エッチングして、上記適合性コーティングの表面に望ましい秩序(order)を付与することによって、テクスチャー加工され得る。さらに、上記適合性コーティングがまた、整列コーティングとして働く場合、上記適合性コーティングは、上記コーティングを摩擦するもしくはテクスチャー加工する前に、少なくとも部分的に硬化され得る。
上記適合性コーティングおよび/もしくは上記適合性コーティングが得られ得る適合性コーティング組成物は、フォトクロミック物質を本質的に含まないかもしれない。本明細書で使用される場合、本明細書に記載される種々のコーティングに関して、用語「フォトクロミック物質を本質的に含まない」とは、上記コーティングが、フォトクロミック量未満のこのような物質を含むか、またはフォトクロミック物質を含まないことを意味する。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック」とは、少なくとも化学放射に応答して変動する少なくとも可視光線についての吸収スペクトルを有することを意味する。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック物質」とは、フォトクロミック特性を示すように適合されている、すなわち、少なくとも化学放射に応答して変動する少なくとも可視光線についての吸収スペクトルを有するように適合されている任意の物質を意味する。さらに、本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック量」とは、肉眼で識別可能なフォトクロミック特性を、上記フォトクロミック物質が組み込まれるコーティングもしくは他の物品に付与するに十分な、フォトクロミック物質の量を意味する。従って、適合性コーティングおよび/もしくは上記フォトクロミック物質を本質的に含まない、上記適合性コーティングが得られる上記適合性コーティング組成物は、フォトクロミック量未満のフォトクロミック物質を含み得るか、またはフォトクロミック物質を含まないかもしれない、すなわち、これらは、フォトクロミック物質を全く含まないかもしれない。
上記で議論されるように、本発明はまた、光学要素に関し、上記光学要素は、基材(例えば、上記のものが挙げられるが、それに限定されない)、上記基材の表面の少なくとも一部の上にある、樹状ポリマーを含み、上記適合性コーティング組成物(例えば、上記で議論されるもの)から得られ得る適合性コーティング、ならびに上記基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを含む。本明細書で使用される場合、用語「機能性有機コーティング」とは、望ましい特性もしくは特徴を、上記機能性有機コーティングが接続される物品に付与し、かつ重量%ベースで、有機物質(すなわち、有機化合物もしくは炭化水素化合物)を主に含むコーティングをいう。本発明の機能性有機コーティングは、有機物質を主に含み、そして必要に応じて、無機物質もしくは他の炭素化合物(例えば、他の添加剤)を含み得る組成物から得られ得る。上記機能性有機コーティングにおいて使用するために適切な他の添加剤としては、例えば、重合阻害剤、溶媒、光安定化剤(例えば、UV光吸収剤およびHALSが挙げられるが、これらに限定されない)、熱安定化剤、離型剤、レオロジー制御剤、平滑剤(例えば、界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない)、フリーラジカルスカベンジャー、ならびにこれらいずれかの組み合わせおよび混合物が挙げられ得る。上記機能性有機コーティングは、フォトクロミックコーティング、整列コーティングおよび液晶コーティングのうちの少なくとも1種であり得る。このような機能性有機コーティングの非限定的例は、以下により詳細に記載されている。
上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している上記機能性有機コーティングは、フォトクロミックコーティングであり得る。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミックコーティング」とは、フォトクロミック量の少なくとも1種のフォトクロミック物質を含むコーティングをいう。先に議論されるように、フォトクロミックコーティングは、フォトクロミック特性を、フォトクロミックコーティングが接続される光学要素(例えば、眼科的要素)に付与し得る。フォトクロミックコーティングは、一般に、それらの基本状態形態(すなわち、化学放射に曝されていない場合)において上記フォトクロミックコーティングに含まれる上記フォトクロミック物質の色に対応する第1の透明な状態と、それらの活性化状態の形態(すなわち、化学放射に曝されている場合)において上記フォトクロミックコーティングに含まれる上記フォトクロミック物質の色に対応する第2の着色した状態とを有する。例えば、上記光学要素は、上記フォトクロミックコーティングを含む眼科的レンズである場合、上記レンズは、その装着者がUV光線(例えば、日光からのもの)に曝されたときに、透明な状態から着色した状態に変わり得、そしてその装着者がUV光線に曝されていないときに、透明な状態に戻り得る。
本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従うフォトクロミックコーティングを調製するために使用され得るフォトクロミックコーティング組成物の非限定的例は、以下に記載されている。このようなフォトクロミックコーティング組成物は公知であり、そして十分に理解されかつ当業者によって認識される構成要素および方法に従って作製され得る。例えば、本発明に従うフォトクロミックコーティングを調製するために使用され得るフォトクロミックポリウレタンコーティング組成物は、フォトクロミック物質の存在下で、有機ポリオール成分およびイソシアネート成分の触媒による反応もしくは触媒によらない反応によって生成され得る。ポリウレタンの調製のための物質および方法は、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Fifth Edition,1992,Vol.A21,第665〜716頁に記載されている。上記ポリウレタンコーティングを調製するために使用され得る方法および物質(例えば、有機ポリオール、イソシアネートおよび他の成分)の非限定的例は、米国特許第4,889,413号の第2欄第42行目〜第12欄第21行目;および同第6,187,444号の第2欄第52行目〜第12欄第15行目に開示される。米国特許第6,916,537号(「‘537特許」)の第3欄第1行目〜第12行目に開示される他のイソシアネート含有コーティング組成物(例えば、モノ−イソシアネートコーティング組成物)は、少なくとも1つのカーボネート基(その非限定的例は、‘537特許の第7欄第38行目〜第8欄第49行目に記載される)を含むポリオール、ならびに少なくとも1つの反応性イソシアネート基および少なくとも1つの重合可能な二重結合(その非限定的例は、‘537特許の第8欄第50行目〜第9欄第44行目に記載される)を含み、必要に応じて、さらなる共重合可能なモノマー(その非限定的例は、‘537特許の第11欄第47行目〜第20欄第43行目に記載される)を含むイソシアネートの(フォトクロミック物質に加えて)反応生成物(その非限定的例は、‘537特許の第7欄第4行目〜第37行目に記載される)を含む。上記で言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本発明に従うフォトクロミックコーティングを生成するために使用され得るフォトクロミックアミノプラスト樹脂コーティング組成物の非限定的例は、ヒドロキシル、カルバメート、尿素、もしくはこれらいずれかの混合物から選択される少なくとも2つの官能基を有するさらなる成分とアミノプラスト樹脂(例えば、米国特許第4,756,973号の第4欄第59行目〜第7欄第3行目;米国特許第6,506,488号の第2欄第43行目〜第12欄第23行目;および米国特許第6,432,544号の第2欄第32行目〜第14欄第5行目に記載される架橋剤)との合わせることによって、調製され得る。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
フォトクロミックコーティングを調製することにおける使用が企図されるフォトクロミックポリシランコーティング組成物の非限定的例は、少なくとも1つのシランモノマー(例えば、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、および/もしくはメチルトリメトキシシラン)を加水分解し、そして上記加水分解物と、米国特許第4,556,605号の第4欄第6行目〜第17欄第40行目に記載されるような少なくとも1種のフォトクロミック物質(この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される)を合わせることによって、調製され得る。
本発明のフォトクロミックコーティングを調製することにおける使用が企図されるフォトクロミックポリ(メタ)アクリレートコーティング組成物の非限定的例は、フォトクロミック物質と、一官能性、二官能性もしくは多官能性の(メタ)アクリレート(米国特許第6,025,026号の第6欄第5行目〜第11欄第28行目;米国特許第6,150,430号の第2欄第51行目〜第8欄第58行目;および米国特許第6,602,603号の第2欄第60行目〜第7欄第50行目に記載される)とを合わせることによって、調製され得る。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本発明に従うフォトクロミックコーティングを調製するために使用され得るポリ無水物フォトクロミックコーティング組成物の非限定的例は、米国特許第6,432,544号の第2欄第32行目〜第14欄第5行目に記載されるような少なくとも1種の有機フォトクロミック物質を含む組成物中において、ヒドロキシル官能性構成要素およびポリマー性無水物官能性構成要素の反応によって、調製され得る。ヒドロキシル官能性構成要素、無水物官能性構成要素、および上記ポリ無水物フォトクロミックコーティングを調製するために使用され得る他の構成要素の非限定的例は、米国特許第4,798,745号の第2欄第67行目〜第8欄第65行目;同第4,798,746号の第2欄第32行目〜第11欄第45行目;および同第5,239,012号の第3欄第17行目〜第6欄第52行目に記載されている。他の適切なポリ無水物コーティング組成物は、米国特許第6,436,525号の第2欄第15行目〜第11欄第60行目に記載されている。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
上記フォトクロミックコーティングを調製することにおいて使用することが企図されるフォトクロミックポリ(メタ)アクリルアミドコーティング組成物の非限定的例は、フォトクロミック物質と、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドおよび少なくとも1つの他の共重合可能なエチレン不飽和モノマー(例えば、米国特許第6,060,001号の第2欄第6行目〜第5欄第39行目に記載されるもの)を含む重合可能なエチレン不飽和組成物のフリーラジカル開始反応生成物とを合わせることによって、調製され得る。N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド官能性ポリマーを調製するための方法は、米国特許第5,618,586号の第1欄第65行目〜第7欄第2行目に記載される。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本発明のフォトクロミックコーティングを調製するために使用され得るフォトクロミックエポキシ樹脂コーティング組成物の非限定的例は、フォトクロミック化合物、エポキシ樹脂もしくはポリエポキシド、ならびに米国特許第4,756,973号の第3欄第50行目および第7欄第3行目;および米国特許第6,268,055号の第2欄第63行目〜第17欄第3行目に記載される硬化剤を合わせることによって、調製され得る。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本明細書に開示されるフォトクロミックコーティングを形成するために使用され得るフォトクロミックコーティング組成物の他の非限定的例としては、米国特許第6,531,076号の第3欄第4行目〜第10欄第49行目に開示されるポリ(尿素−ウレタン)組成物が挙げられ得、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
適切なフォトクロミック物質の非限定的例としては、ベンゾピラン、ナフトピラン(例えば、米国特許第5,658,501号の第1欄第64行目〜第13欄第36行目に開示されるもの)、インデノ縮合ナフトピラン(例えば、米国特許第5,645,767号の第1欄第10行目〜第12欄第57行目に開示されるもの);スピロピラン(例えば、スピロ(ベンゾインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、およびスピロ(インドリン)ピラン);オキサジン;フルギドおよびフルギミド(例えば、米国特許第4,931,220号の第20欄第5行目〜第21欄第38行目に開示されるもの);ならびに金属ジチオゾネート(例えば、米国特許第3,361,706号に開示されるもの)が挙げられ得る。前述の開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
使用され得るフォトクロミック化合物、重合可能なフォトクロミック化合物、および補完的フォトクロミック化合物のさらなる非限定的例は、米国特許第5,166,345号の第3欄第36行目〜第14欄第3行目;同第5,236,958号の第1欄第45行目〜第6欄第65行目;同第5,252,742号の第1欄第45行目〜第6欄第65行目;同第5,359,085号の第5欄第25行目〜第19欄第55行目;同第5,488,119号の第1欄第29行目〜第7欄第65行目;同第5,821,287号の第3欄第5行目〜第11欄第39行目;同第6,113,814号の第2欄第23行目〜第23欄第28行目;同第6,153,126号の第2欄第18行目〜第8欄第60行目;同第6,296,785号の第2欄第47行目〜第31欄第5行目;同第6,348,604号の第3欄第26行目〜第17欄第15行目;ならびに同第6,353,102号の第1欄第62行目〜第11欄第64行目に記載されている。上記に言及される開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
上記適合性コーティング少なくとも一部と接触した状態であり得る上記機能性有機コーティングは、整列コーティングであり得る。先に議論されるように、用語「整列コーティング」とは、適切な配置もしくは位置を、別の物質もしくはコーティングに付与するために使用され得る、少なくとも部分的に整えられた整列媒体を含むコーティングであり得る。整列コーティングの非限定的例としては、摩擦配向された整列コーティング、光配向された整列コーティング、および整えられた液晶整列コーティングが挙げられる。本明細書で使用される場合、用語「摩擦配向された整列コーティング」および「摩擦された整列コーティング」とは、上記コーティングの表面の少なくとも一部を、摩擦もしくは別の方法でテクスチャー加工することによって、少なくとも部分的に整えられているコーティングをいう。本明細書で使用される場合、用語「光配向された整列コーティング」とは、偏光された化学放射へ曝すことによって、少なくとも部分的に整えられたコーティングをいう。整えられた液晶整列コーティングとしては、外力(例えば、磁場、電場、電場、もしくは剪断力)に曝されるときに、少なくとも部分的に整えられる液晶コーティングが挙げられ得る。本明細書において限定しないが、上記整列コーティングは、望ましい配向特性を、これらが接続される上記光学要素に付与し得る。
例えば、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触した状態である上記機能性有機コーティングは、整列コーティングであり得、より具体的には、摩擦によって少なくとも部分的に整えることができるポリイミドを含む、摩擦配向される整列コーティングであり得る。また、上記整列コーティングは、偏光された化学放射に曝すことによって、少なくとも部分的に整えることができる光配向物質を含む、光配向される整列コーティングであり得る。本明細書で使用される場合、用語「光配向物質」とは、偏光された化学放射に曝すことによって、少なくとも部分的に整えることができる物質を意味する。光配向物質の非限定的例としては、シンナメート誘導体、アゾベンゼン誘導体、クマリン(coumarine)誘導体、およびフェルラ酸誘導体が挙げられる。例えば、上記光配向物質は、シンナメート誘導体(例えば、ポリビニルシンナメート、パラメトキシ桂皮酸のポリビニルエステル、もしくはパラメトキシ桂皮酸のポリアクリルエステル)であり得る。適切な光配向物質および光配向される整列コーティングを形成するための方法の他の非限定的例は、米国特許第5,389,698号の第1欄第35行目〜第4欄第19行目(この開示は、本明細書に参考として援用される);およびKozenkovら,「Photoanisotropic Effects in Poly(Vinyl−Cinnamate) Derivatives and Their Applications」,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,Vol.409(2004)の251−259頁および265頁(この開示は、本明細書に参考として援用される)に開示される。さらに、上記整列コーティングは、外力(例えば、磁場、電場、もしくは剪断力)に曝すことによって、少なくとも部分的に整えられた液晶物質を含む、配向される液晶整列コーティングであり得る。
先に議論されるように、整列コーティングは、例えば、接触している液晶コーティングを整列するために使用され得る。従って、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している上記機能性有機コーティングが整列コーティングである場合、上記光学要素は、上記光学要素に接続される少なくとも部分的に整列される液晶物質を含む液晶コーティングをさらに含み得、さらに、上記整列コーティングの少なくとも一部と、上記液晶物質の少なくとも一部が上記整列コーティングの少なくとも一部と整列され得るように、直接接触した状態であり得る。上記で議論されるように、本明細書で使用される場合、用語「液晶コーティング」とは、液晶物質を含むコーティングをいう;そして用語「液晶物質」とは、液晶メソゲン、もしくは液晶メソゲンを含む物質(例えば、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマーが挙げられるが、これらに限定されない)をいう。上記液晶コーティングを形成するために使用され得る液晶物質の非限定的例としては、リオトロピックおよび温度屈性の、液晶モノマー、オリゴマー、およびポリマーの両方が挙げられ得る。さらなる実施形態において、上記液晶コーティングは、温度屈性液晶物質を含み得る。
本明細書に開示される種々の非限定的実施形態と関連して使用され得る液晶モノマーの具体的な非限定的例としては、一官能性および多官能性の液晶モノマーが挙げられる。さらに、上記液晶モノマーは、架橋可能な液晶モノマーであり得、そしてさらに、光架橋可能な液晶モノマーであり得る。本明細書で使用される場合、用語「光架橋可能な」とは、化学放射に曝す際に架橋され得る物質(例えば、モノマー、オリゴマー、もしくはポリマー)を意味する。例えば、光架橋可能な液晶モノマーとしては、重合開始剤および/もしくは触媒の使用ありまたはなしのいずれかで、紫外線および/もしくは可視光線に曝す際に架橋可能である液晶モノマーが挙げられる。本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う使用に適した架橋可能な液晶モノマーの非限定的例としては、アクリレート、メタクリレート、アリル基、アリルエーテル、アルキン、アミノ基、無水物、エポキシド、ヒドロキシド、イソシアネート、ブロックされたイソシアネート、シロキサン、チオシアネート、チオール、尿素、ビニル基、ビニルエーテル、およびこれらいずれかのブレンドから選択される官能基を有する液晶モノマーが挙げられる。本発明の整列設備の少なくとも部分的コーティングにおいて使用するために適した光架橋可能な液晶モノマーの非限定的例としては、アクリレート、メタクリレート、アルキン、エポキシド、チオール、およびこれらいずれかのブレンドから選択される官能基を有する液晶モノマーが挙げられ得る。
本発明において使用するために適した液晶オリゴマーおよびポリマーは、主鎖液晶オリゴマーおよびポリマー、ならびに側鎖液晶オリゴマーおよびポリマーの両方が挙げられ得る。代表的には、本明細書において限定しないが、主鎖液晶オリゴマーおよびポリマーにおいて、桿状もしくは円盤状の液晶メソゲンは、主に、上記オリゴマーもしくはポリマーの骨格内に位置する。さらに、本明細書において限定しないが、側鎖オリゴマーおよびポリマーにおいて、上記桿状もしくは円盤状の液晶メソゲンは、主に、上記オリゴマーもしくはポリマーの側鎖内に位置する。さらに、上記液晶オリゴマーおよびポリマーは、架橋可能であり得、さらに、光架橋可能であり得る。
本発明に従って使用するために適した液晶オリゴマーおよびポリマーの非限定的例としては、アクリレート、メタクリレート、アリル基、アリルエーテル、アルキン、アミノ基、無水物、エポキシド、ヒドロキシド、イソシアネート、ブロックされたイソシアネート、シロキサン、チオシアネート、チオール、尿素、ビニル基、ビニルエーテル、およびこれらいずれかのブレンドから選択される官能基を有する主鎖および側鎖のオリゴマーおよびポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う使用に適した光架橋可能な液晶オリゴマーおよびポリマーの非限定的例としては、アクリレート、メタクリレート、アルキン、エポキシド、チオール、およびこれらいずれかのブレンドから選択される官能基を有するオリゴマーおよびポリマーが挙げられる。液晶モノマー、オリゴマーおよびポリマー(光架橋可能なモノマー、オリゴマーおよびポリマーが挙げられる)の適切な非限定的例のさらなる説明は、米国特許第7,044,599 B2号の第8欄第4行目〜第9欄第3行目に見いだされ得、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本発明における使用に適した液晶メソゲンとしては、温度屈性液晶メソゲンおよびリオトロピック液晶メソゲンが挙げられ得る。適切な温度屈性液晶メソゲンの非限定的例としては、コルマティック(columatic)(もしくは桿状)液晶メソゲン、ディスコティック(discotic)(もしくは円盤状)液晶メソゲン、およびコレステリック液晶メソゲンが挙げられ得る。
あるいは、先に議論されるように、上記適合性コーティング自体は、摩擦配向される整列コーティングであり得る。さらに、上記適合性コーティングと接触している上記機能性有機コーティングは、別の整列コーティング(例えば、配向された液晶整列コーティングもしくは光配向される整列コーティング)であり得るか、または少なくとも部分的に整えられた適合性コーティングと少なくとも部分的に整列され得る液晶物質を含む液晶コーティングであり得る。本明細書において限定しないが、上記整列液晶コーティングは、特定の望ましい光学特性(例えば、屈折率におけるバリエーション)を、上記整列液晶コーティングが接続される上記光学要素に付与し得る。さらに、以下により詳細に議論されるように、上記整列液晶コーティングは、それ自体、例えば、限定しないが、偏光コーティング、偏光コーティングおよびフォトクロミックコーティング、ならびにフォトクロミック−二色性コーティングを提供するために、他の物質もしくはコーティングを整列するために使用され得る。上記整列液晶コーティングを形成することにおいて使用され得る液晶物質の非限定的例は、上記で詳細に議論されている。
上記整列液晶コーティングは、二色性を示すように適合された物質を含み得、そして二色性を示すように適合された上記物質の少なくとも一部は、上記少なくとも部分的に整列された液晶物質の少なくとも一部と、少なくとも部分的に整列され得る。本明細書で使用される場合、用語「二色性を示すように適合された物質」とは、2つの直交する平面が、他のものより強く偏光した少なくとも透過光線の成分のうちの一方を吸収するように適合されている物質を意味する。二色性を示すように適合されている物質の非限定的例としては、二色性染料およびフォトクロミック−二色性染料が挙げられ得る。本明細書で使用される場合、用語「二色性染料」とは、一般に、一定の吸収スペクトルを有しかつ2つの直交する平面が、他のものより強く偏光した少なくとも透過光線の成分のうちの一方を吸収するように適合されている染料を意味する。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック−二色性染料」とは、少なくとも化学放射に応答して変動する少なくとも可視光線についての吸収スペクトルを有し、かつ2つの直交する平面が、少なくとも化学放射への応答において他のものより強く偏光した少なくとも透過光線の成分のうちの一方を吸収する染料を意味する。
二色性染料の非限定的例としては、米国特許第7,044,599号の第7欄第18行目〜第56行目に開示されるものが挙げられ得、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
使用され得るフォトクロミック−二色性染料の非限定的例としては、米国特許出願公開第2005/0004361号の段落27〜段落158、および同第2005/0012998 A1号の段落89〜段落251に示されかつ記載される物質が挙げられ得、これらの開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本明細書において限定しないが、上記機能性有機コーティングは、整列液晶コーティングおよび整列された二色性染料を含む偏光コーティングであり得る。本明細書で使用される場合、用語「偏光コーティング」とは、波長の電磁ベクトルの振動を、一方向もしくは一平面に制限するように適合されているコーティングをいう。一般に、要求はされないが、従来の二色性染料を含む偏光コーティングは、上記二色性染料の存在に起因して、一定の(もしくは「固定された」)明度もしくは色彩を有し得る。例えば、上記偏光コーティングは、褐色系のもしくは青色系の色彩もしくは明度を有し得る。整列液晶物質および二色性染料を含む適切な偏光コーティングの非限定的例は、米国特許出願公開第2005/0151926号の段落10〜段落159に記載され、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
上記偏光コーティングは、フォトクロミック物質をさらに含み得る。上記フォトクロミック物質が存在する場合、上記コーティングは、偏光コーティングおよびフォトクロミックコーティングの両方(すなわち、従来の偏光特性および従来のフォトクロミック特性の両方を示すもの)であり得る。例えば、上記偏光かつフォトクロミックコーティングは、上記二色性染料の明度に主に起因して、化学放射に曝されていないときに第1の着色した偏光状態と、上記二色性染料の明度およびフォトクロミック物質の色彩の併用効果に起因して、化学放射に曝されたときに第2の着色した偏光状態とを有し得る。例えば、上記光学要素が、上記偏光かつフォトクロミックコーティングを含む眼科的レンズである場合、上記レンズは、その装着者が日光からのUVもしくは化学放射に曝されていない場合に第1の着色した偏光状態から、日光からのUVもしくは化学放射に曝された場合に第2の着色した偏光状態まで、可逆的に切り替わり得る。
さらに、上記機能性有機コーティングは、整列されたフォトクロミック−二色性染料を含む整列液晶コーティングを含むフォトクロミック−二色性コーティングであり得る。本明細書で使用される場合、用語「フォトクロミック−二色性コーティング」とは、少なくとも化学放射に応答して、フォトクロミック特性および偏光特性の両方を示すように適合されているコーティングをいう。例えば、本明細書に開示される種々の非限定的実施形態によれば、上記機能性有機コーティングは、少なくとも化学放射に応答して、第1の光学的に透明な非偏光状態から第2の着色した偏光状態へと可逆的に切り替わり得るように適合されているフォトクロミック−二色性コーティングであり得る。例えば、上記光学要素が、上記フォトクロミック−二色性コーティングを含む眼科的レンズである場合、上記レンズは、その装着者がUVもしくは化学放射(例えば、日光から)に曝されていないときの光学的に透明な非偏光状態から、その装着者がUV化学放射(例えば、日光から)に曝されたときの着色した偏光状態へと可逆的に切り替わり得る。このようなコーティングの非限定的例は、米国特許出願公開第2005/0012998号の段落11〜段落442に記載され、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本発明に従って使用され得る他のタイプの機能性有機コーティングとしては、以下が挙げられ得る:塗料(paint)(例えば、基材の装飾、保護、および/もしくは同定のために使用される彩色された液体もしくはペースト;ならびに例えば、安全確保書類(例えば、認証の批准もしくは確認が望まれ得る銀行券、パスポート、および運転免許証のような書類)上の確認マークを製造することにおけるインク(例えば、基材上に書くおよびプリントするために使用される彩色された液体もしくはペースト)。
さらに、上記光学要素は、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している少なくとも1種の機能性有機コーティング、および上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している上記機能性有機コーティングの少なくとも一部に接続されている1種以上のさらなる機能性有機コーティングを含み得る。例えば、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している上記機能性有機コーティングは、整列コーティングであり得、そして上記光学要素は、上記整列コーティングの少なくとも一部と接触しかつ整列されている、少なくとも部分的に整列された液晶物質を含む液晶コーティングをさらに含み得る。さらに、上記で議論されるように、上記整列液晶コーティングは、上記二色性を示すように適合された物質を含み得、そして上記二色性を示すように適合された物質の少なくとも一部は、上記少なくとも部分的に整列された液晶物質の少なくとも一部と少なくとも部分的に整列され得る。
上記適合性コーティングおよび上記機能性有機コーティングに加えて、遷移コーティング、保護コーティング(例えば、先に議論されているもの)、および反射防止コーティングのうちの少なくとも1種は、上記光学要素の少なくとも一部に接続され得る。本明細書で使用される場合、用語「遷移コーティング」とは、2つのコーティング間に特性の勾配を創り出すことを補助するコーティングをいう。例えば、本明細書において限定しないが、遷移コーティングは、比較的ハードなコーティングと比較的ソフトなコーティングとの間に硬さの勾配を創り出すことを補助し得る。遷移コーティング(これは、「結合層(tie−layer)」もしくは「結合相コーティング」ともいわれ得る)の非限定的例としては、光線硬化性のアクリレートベースの薄いフィルム(例えば、米国特許出願公開第2003/0165686号の段落79〜173;同第2004/0207809号の段落108〜段落204;同第2005/0196616号の段落107〜段落158;同第2005/196617号の段落24〜段落129;同第2005/196618号の段落28〜段落291;同第2005/0196626号の段落164〜段落217;および同第2005/196696号の段落24〜段落141に示されるもの)が挙げられ、これらの開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
本明細書で使用される場合、用語「反射防止コーティング」とは、基材によって反射される光の量を低下させることによって、上記基材を通る光の透過率を増大させるコーティングをいう。反射防止コーティングの非限定的例としては、例えば、金属酸化物、金属フッ化物、もしくは他のこのような物質の単層もしくは複数層が挙げられる。適切な反射防止コーティングの非限定的例は、米国特許第5,580,819号の第2欄第50行目〜第11欄第44行目に見いだされ得、この開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
例えば、図1に示されるように、上記光学要素は、基材10の表面11の少なくとも一部の上に耐摩耗性コーティング12を含む基材10を含み得る。さらに、図1に示されるように、本明細書中に記載される樹状ポリマーを含む適合性コーティング20は、上記耐摩耗性コーティング12の少なくとも一部の上に存在し得、そして機能性有機コーティング30(例えば、本明細書中に記載されるようなフォトクロミックコーティング、整列コーティング、もしくは液晶コーティング)は、上記適合性コーティング20の少なくとも一部の上に存在し得る。さらに、図1に示されるように、遷移コーティング40は、上記機能性有機コーティング30の少なくとも一部の上に存在し得、そして保護コーティング50は、上記遷移コーティング40少なくとも一部の上に存在し得る。なおさらに、図1には示されないが、反射防止コーティングは、上記保護コーティング50の上におよび/または表面11の反対の位置にある基材10の表面の上に配置され得る。
また、図2に示されるように、上記光学要素は、その表面211の少なくとも一部の上に、耐摩耗性コーティング212を含む基材210を含み得る。さらに、図2に示されるように、本明細書に記載されるような、樹状ポリマーを含む適合性コーティング220は、上記耐摩耗性コーティング212の少なくとも一部の上に存在し得、そして本明細書に記載されるような機能性有機コーティング230(例えば、光配向される整列コーティング)は、上記適合性コーティング220の少なくとも一部の上に存在し得る。さらに、図2に示されるように、本明細書に記載されるような第2の機能性有機コーティング232(例えば、整列液晶コーティング)は、上記機能性有機コーティング230の少なくとも一部の上に存在し得、そして本明細書に記載されるような保護コーティング250は、上記第2の機能性有機コーティング232の少なくとも一部の上に存在し得る。
図3に示されるように、上記光学要素はまた、その表面311の少なくとも一部の上に、本明細書に記載されるような樹状ポリマーを含む適合性コーティング320を含む基材310を含み得る。本明細書中に記載されるような機能性有機コーティング330(例えば、フォトクロミックコーティング、整列コーティングもしくは液晶コーティング)は、上記適合性コーティング320の少なくとも一部の上に存在し得る。さらに、図3に示されるように、保護コーティング350は、上記機能性有機コーティング330の少なくとも一部の上に存在し得る。
先に議論されるように、本発明はさらに、上記に記載される光学要素を作製するための方法を企図する。例えば、本発明は、光学要素を作製するための方法に関し、この方法は、基材の表面の少なくとも一部の上に、樹状ポリマーを含む適合性コーティングを形成する工程、および上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程であって、その結果、上記機能性有機コーティングは、上記基材の表面の反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、工程を包含する。
また、眼科的要素を形成するための方法が提供され、この方法は、以下の工程を包含する:眼科的基材の表面の少なくとも一部の上に、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティングを形成する工程であって、上記適合性コーティングは、(i)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;(ii)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、上記少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;(iii)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;(iv)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに(v)開始剤および触媒のうちの少なくとも一方を含む適合性コーティング組成物から得られる、工程;上記適合性コーティングの少なくとも一部を、UV照射および熱放射のうちの少なくとも一方に曝すことによって、該適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程;ならびに上記眼科的基材とは反対の位置に、上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、ハードコーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程を包含する。
先に議論されるように、上記適合性コーティングが形成される上記基材は、その表面の少なくとも一部の上にある耐摩耗性コーティングを含み得、上記適合性コーティングは、上記耐摩耗性コーティングの少なくとも一部と接触した状態であり得る。適切な基材および耐摩耗性コーティングの非限定的例は、上記に記載されている。
上記基材の表面の少なくとも一部の上に上記適合性コーティングを形成する工程は、上記基材の少なくとも一部の上に、例えば、スピンコーティング、スプレーコーティング、スピンおよびスプレーコーティング、ロール(roll)コーティング、カーテン(curtain)コーティング、および浸漬(dip)コーティング(浸漬(immersion)コーティング)のうちの1種以上によって、適合性コーティング組成物を適用する工程を包含し得る。あるいは、上記適合性コーティングを上記基材の表面の少なくとも一部の上に形成する工程は、インモールドキャスティング(in−mold casting)もしくはオーバーモールディング(overmolding)を包含し得る。
例えば、上記適合性コーティングがオーバーモールディングによって形成される場合、適合性コーティング組成物は、型に適用され得、その後、上記適合性コーティング組成物を上記型と、基材の表面との間に拡げて、上記基材の表面の少なくとも一部の上にコーティングを形成するように、上記基材が上記型の中に配置され得る。あるいは、上記基材は、上記型に配置され得、その結果、上記型と、上記基材の表面との間に間隙が存在し、その後、上記適合性コーティング組成物が上記間隙の中に注入されて、上記基材の表面の少なくとも一部の上にコーティングを形成し得る。
上記適合性コーティングがインモールドキャスティングによって形成される場合、適合性コーティング組成物の1つ以上の層が、型に適用され得、少なくとも部分的に硬化され得、その後、基材は、上記コーティングの上にキャストされ得る。例えば、1つの非限定的実施形態によれば、上記基材を形成するために使用される光学的樹脂は、上記型の中に、上記適合性コーティングの上にキャストされ得、その後、上記基材を形成するために少なくとも部分的に硬化される。
上記基材の表面の少なくとも一部の上に上記適合性コーティングを形成する工程の前に、上記表面は洗浄され得、そして/または処理されて、清浄な表面および上記基材への上記適合性コーティングの接着を高め得る表面を提供し得る。一般に使用される有効な洗浄および処理としては、石けん水溶液/界面活性剤水溶液で超音波洗浄すること;有機溶媒の水性混合物(例えば、イソプロパノール:水もしくはエタノール:水の50:50混合物)で洗浄すること;UV処理;活性化ガス処理(例えば、低温プラズマもしくはコロナ放電での処理);および上記基材表面のヒドロキシル化を生じる化学処理(例えば、上記表面を、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム)の水溶液(この溶液はまた、フルオロ界面活性剤を含み得る)でエッチングすること)が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、上記アルカリ金属水酸化物溶液は、希釈水溶液(例えば、5〜40重量%、より代表的には、10〜15重量%(例えば、12重量%)のアルカリ金属水酸化物)である。例えば、米国特許第3,971,872号の第3欄第13行目〜第25行目;米国特許第4,904,525号の第6欄第10行目〜第48行目;および米国特許第5,104,692号の第13欄第10〜59行目(これらは、ポリマー性有機物質の表面処理を記載する)を参照のこと。これら開示は、本明細書に具体的に参考として援用される。
上記基材の表面処理は、低温プラズマ処理であり得る。本明細書において限定しないが、この方法は、表面上に形成されるコーティングの接着を高めるための表面の処理を可能にし、物品の残りに影響を及ぼすことなく、上記表面を粗くする工程および/もしくは化学的に変化させる工程によって、上記物理的表面を変化させるのに清浄で効率的な方法であり得る。不活性ガス(例えば、アルゴン)および反応性ガス(例えば、酸素)が、プラズマガスとして使用されてきた。不活性ガスは、上記表面を粗くし得る一方で、反応性ガス(例えば、酸素)は、例えば、上記表面にヒドロキシルユニットもしくはカルボキシルユニットを生じることによって、上記プラズマに曝した表面を粗くし得かつ化学的に変化させ得る。酸素は、プラズマガスとして使用され得る。本明細書において限定しないが、酸素は、上記表面を、わずかではあるが、効率的に化学修飾するとともに、上記表面をわずかではあるが、効率的に物理的に粗くすることを提供し得ると考えられる。当業者によって認識されるように、表面を粗くすることおよび/または化学的に修飾することの程度は、上記プラズマガスおよびプラズマユニットの作動条件(処理時間の長さを含む)の関数である。
プラズマ処理に供される上記基材の表面は室温であり得るか、またはプラズマ処理の前もしくはその間にわずかに加熱され得る。本明細書において限定しないが、種々の非限定的実施形態によれば、プラズマ処理に供されるべき上記表面の温度は、上記表面にプラズマによって悪影響が及ぼされ得る(粗くする工程およびわずかな化学的修飾工程による、意図した表面積の増加以外)温度未満の温度で維持され得る。当業者は、上記プラズマユニットの作動条件、一緒に、上記プラズマ処理表面上の重ね合わせたフィルム/コーティングの接着において改善を達成するために、処理されるプラスチック基材を容易に選択し得る。
上記適合性コーティングを形成する工程の後かつ上記機能性有機コーティングを形成する工程の前に、上記適合性コーティングの少なくとも一部は、少なくとも部分的に硬化され得る。例えば、上記適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程は、上記適合性コーティングを化学放射(例えば、UV光線および熱放射)のうちの少なくとも一方に曝す工程を包含し得る。さらに、上記適合性コーティングの硬化は、二重硬化プロセス(dual−cure process)を使用して(すなわち、UV硬化工程および熱硬化工程を包含する2工程プロセスを使用して)、達成され得る。上記二重硬化プロセスにおける硬化工程は、連続して、すなわち、一方の直ぐ後に他方を、上記適合性コーティングが、さらなる処理の前に本質的に完全に硬化されるように行われ得るか、または代わりに上記硬化工程は、上記適合性コーティングが、さらなるコーティングを上に形成する工程の前に、1つの硬化工程(熱もしくはUVのいずれか)を使用して、部分的に硬化されるように行われ得る。その後、構造全体が、上記第2の硬化工程に供されて、上記適合性コーティングの硬化を完全にし得かつ上記さらなるコーティングを同時に硬化させ得る。このような二重硬化プロセスは、当該分野で周知であり、以下により詳細に記載される。
上記適合性コーティング組成物が、少なくとも1つの末端(メタ)アクリレート基を含む樹状ポリマー;少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質;シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;および化学放射に曝した際に酸を生成するように適合された光開始剤を含む場合、上記適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程は、上記一部を、UV光線もしくは電子ビーム線(すなわち、電離性放射線)に曝す工程を包含し得、そして上記一部を熱放射に曝す工程をさらに包含し得る。
また、上記適合性コーティング組成物が、少なくとも1つの末端アクリレート基を含む樹状ポリマー;少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;触媒;および光開始剤を含む場合、上記適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程は、上記一部を、UV光線に曝す工程、およびその後、上記一部を、熱放射に曝す工程を包含し得る。
さらに、上記適合性コーティングが、イソシアネート含有物質および(メタ)アクリレート含有物質(上記で議論される)を含む場合、上記適合性コーティングの上に上記機能性コーティングを形成する工程の前に、上記適合性コーティングは、二重硬化プロセスを使用して、少なくとも部分的に硬化され得る。ここで上記コーティングは、UV光線もしくは電子ビーム放射に最初に曝され、その後、熱放射に曝される。当業者によって認識されるように、UV硬化は、代表的には、少なくとも1種の光開始剤の存在を必要とする。光重合プロセス、および光開始剤の例は、米国特許第6,602,603号の第12欄第11行目〜第37行目および第12欄第41行目〜第13欄第36行目に開示され、この開示は、本明細書に参考として援用される。電子ビームによって硬化する技術は、代表的には、光開始剤の存在を必要としない。例えば、上記コーティングは、UVもしくは電子ビーム放射に曝されて、1工程において、上記組成物の上記(メタ)アクリレート含有物質を少なくとも部分的に硬化し得、その後、別の工程において、熱放射に曝して、上記組成物の上記イソシアネート含有物質を少なくとも部分的に硬化し得る。これら硬化工程は、例えば、連続して、上記機能性有機コーティングを上に形成する前に行われ得る。あるいは、上記硬化工程のうちの1つは、上記適合性コーティングの上に上記機能性有機コーティングを形成する工程の前に行われ得、そして上記硬化工程の一方は、上記適合性コーティングの上に上記機能性有機コーティングを形成する工程の後に行われ得る。例えば、1つの非限定的実施形態によれば、上記適合性コーティングは、上記機能性有機コーティングを上に形成する前に、UV光線もしくは電子ビーム放射に曝され得、その後、両方のコーティングが、熱放射に曝され得る。
上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に形成される上記機能性有機コーティングは、フォトクロミックコーティング、整列コーティング、および液晶コーティングのうちの少なくとも1つであり得る。
上記機能性有機コーティングが、フォトクロミックコーティングであり得る場合、上記フォトクロミックコーティングを形成する工程は、フォトクロミック量のフォトクロミック物質を含むコーティング組成物を、上記基材の少なくとも一部に、例えば、スピンコーティング、スプレーコーティング、スピンおよびスプレーコーティング、ロールコーティング、カーテンコーティング、および浸漬コーティングのうちの1種以上によって適用する工程を包含し得る。
あるいは、上記フォトクロミックコーティングは、オーバーモールディングによって上記基材上に形成され得る。例えば、フォトクロミック量のフォトクロミック物質を含むコーティング組成物は、型に適用され得、その後、基材は、上記フォトクロミックコーティング組成物が、上記型と、上記基材の表面の少なくとも一部との間に広げられ得るように、上記型の中に配置され得る。あるいは、上記基材は、上記型と上記基材の表面との間に間隙が存在するように、上記型に配置され得、その後、上記フォトクロミックコーティング組成物は、上記間隙の中に注入されて、上記コーティングを形成し得る。
なおさらに、フォトクロミック量の未満のフォトクロミック物質を有するかもしくはフォトクロミック物質を有しないコーティング組成物は、上記基材の表面の上に、例えば、前述の方法のうちのいずれかによって形成され得、その後、フォトクロミック物質もしくはさらなる量のフォトクロミック物質は、上記コーティングの中に吸収させられて、上記フォトクロミックコーティングを形成し得る。
上記機能性有機コーティングが、整列コーティングを含む場合、上記整列コーティングを形成する工程は、整列媒体を含むコーティング組成物を上記適合性コーティングの少なくとも一部に適用する工程、上記整列媒体の少なくとも一部を少なくとも部分的に整える工程、および上記整列媒体の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程を包含し得る。さらに、上記整列媒体の少なくとも一部を少なくとも部分的に整える工程は、上記整列媒体の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程の前、その間もしくはその後に起こり得る。
例えば、上記整列コーティングを形成する工程は、光配向物質を含むコーティング組成物を上記適合性コーティングの少なくとも一部に、例えば、本明細書に記載されるコーティング組成物を適用するための方法のうちのいずれかによって適用する工程、および上記光配向物質の少なくとも一部を、上記光配向物質を平面偏光したUV光線に曝すことによって、少なくとも部分的に同時に整え、少なくとも部分的に硬化する工程を包含し得る。例えば、この非限定的実施形態によれば、上記光配向物質は、物質を形成する光配向可能なポリマーネットワーク(もしくは「PPN」)(例えば、米国特許第5,389,698号の第2欄第1行目〜第4欄第10行目;およびKozenkovら,「Photoanisotropic Effects in Poly(Vinyl−Cinnamate) Derivatives and Their Applications」,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,Vol.409(2004)の第251−267頁に記載されるもの)であり得、これらの開示は、本明細書に参考として援用される。
上記整列コーティングは、光配向される整列コーティングを含む場合、上記整列コーティングを形成する工程は、光配向物質を含むコーティング組成物を、例えば、本明細書に記載されるコーティング組成物を適用するための方法のいずれかによって上記適合性コーティングの少なくとも一部を適用する工程、ならびに上記光配向物質の少なくとも一部を、上記光配向物質を平面偏光したUV光線に曝すことによって少なくとも部分的に整える工程、その後、上記光配向物質の上記整えられた部分を少なくとも部分的に硬化する工程を包含し得る。例えば、本明細書において限定しないが、この非限定的実施形態によれば、上記光配向物質は、アゾベンゼン誘導体(例えば、米国特許第4,974,941号の第2欄第28行目〜第9欄第63行目に記載されるもの)であり得、この開示は、本明細書に参考として援用される。
上記整列コーティングが、摩擦配向される整列コーティングを含む場合、上記整列コーティングを形成する工程は、摩擦配向される整列物質を含むコーティング組成物(例えば、ポリイミドが挙げられるが、これらに限定されない)を、例えば、本明細書に記載されるコーティング組成物を適用するための方法のいずれかによって上記適合性コーティングの少なくとも一部に適用する工程、上記摩擦配向される整列物質の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程、およびその後、上記摩擦配向される整列物質の少なくとも一部を、上記一部を適切なテクスチャー加工された布で摩擦することによって整える工程を包含し得る。
上記整列コーティングが、配向される液晶整列コーティングを含む場合、上記整列コーティングを形成する工程は、液晶物質を含むコーティング組成物を、例えば、本明細書に記載されるコーティング組成物を適用するための方法のいずれかによって上記適合性コーティングの少なくとも一部に適用する工程;上記液晶物質を、磁場、電場、もしくは剪断力のうちの少なくとも1つに曝すことによって、上記液晶物質の少なくとも一部を、少なくとも部分的に整える工程;ならびに上記液晶物質の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程を包含し得る。例えば、上記液晶物質の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程は、上記液晶物質を少なくとも部分的に整える工程の間もしくはその後に、上記液晶物質の少なくとも一部を、UV放射に曝す工程を包含し得る。
さらに、先に議論されるように、上記光学要素が、整列コーティングを含む場合、上記光学要素は、上記整列コーティングの少なくとも一部の上に、少なくとも部分的に整列される液晶物質を含む液晶コーティングをさらに含み得る。この例において、上記液晶コーティングを形成する工程は、例えば、液晶物質を、例えば、本明細書に記載されるコーティング組成物を適用するための方法のいずれかによって、上記整列コーティングの少なくとも一部の上に適用する工程、および上記液晶物質の少なくとも一部と、上記整列コーティングの少なくとも一部とを少なくとも部分的に整列する工程を包含し得る。例えば、上記液晶物質の整列は、室温もしくは高温のいずれかで、望ましい整列のレベルを達成するに十分な時間にわたって、上記液晶を上記整列コーティングと接触した状態にさせることによって、達成され得る。
さらに、上記液晶物質の少なくとも一部は、整列の間もしくはその後に、少なくとも部分的に硬化され得る。例えば、上記液晶物質が、光架橋可能な液晶モノマーを含む場合、上記液晶物質の少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程は、上記液晶物質の少なくとも一部を、上記液晶物質を少なくとも部分的に整列する間もしくはその後に、UV光線に曝す工程を包含し得る。
先に議論されるように、本明細書に開示される種々の非限定的実施形態に従う整列液晶コーティングは、二色性を示すように適合された物質をさらに含み得る。上記二色性を示すように適合された物質は、上記液晶物質を上記基材に適用する前に、上記液晶物質の少なくとも一部とブレンドされ得るか、および/もしくは上記液晶物質の少なくとも一部に結合され得、そして上記液晶物質の少なくとも一部と少なくとも部分的に整列されて、機能性有機コーティング(例えば、偏光コーティングもしくはフォトクロミック−二色性コーティング)を形成し得る。さらに、もしくは代わりに、上記二色性を示すように適合された物質は、上記液晶コーティングの整列の前もしくはその後に、上記液晶コーティングに適用され得る。例えば、上記二色性を示すように適合された物質は、上記液晶コーティングの一部を整列する前もしくはその後のいずれかで、上記液晶コーティングの少なくとも一部の中に吸収させられ得、上記液晶物質の少なくとも一部と少なくとも部分的に整列されて、機能性有機コーティング(例えば、偏光コーティングもしくはフォトクロミック−二色性コーティング)を形成し得る。二色性を示す様に適合された物質の非限定的例は、上記に詳細に議論されている。
さらに、先に議論されるように、上記機能性有機コーティングが、整列される二色性染料を含む整列液晶コーティングである場合、上記液晶コーティングは、偏光コーティングであり得、従来のフォトクロミック物質をさらに含み得る(すなわち、偏光かつフォトクロミックコーティングを形成するために)。例えば、上記フォトクロミック物質は、上記基材の部分に適用する前に、上記液晶物質の少なくとも一部とブレンドされ得るか、および/もしくは上記液晶物質の少なくとも一部に結合され得、ならびに/または上記フォトクロミック物質は、上記整列コーティングとの整列の前もしくはその後のいずれかで、上記液晶コーティングの中に吸収させられ得る。
さらに、先に議論されるように、上記適合性コーティングの少なくとも一部は、上記適合性コーティングの少なくとも一部の上に上記機能性有機コーティングを形成する前に整列コーティングを形成するために、少なくとも部分的に整えられ得る。例えば、上記適合性コーティングの少なくとも一部は、代表的には、上記適合性コーティング組成物の部分を少なくとも部分的に硬化する工程の後に、上記適合性コーティングの部分を摩擦もしくはエッチングすることによって、少なくとも部分的に整えられ得る。上記少なくとも部分的に整えられた適合性コーティングの少なくとも一部の上に形成される上記機能性有機コーティングは、少なくとも部分的に整列される液晶コーティングであり得る。少なくとも部分的に整列される液晶コーティングは、必要に応じて、少なくとも1種の二色性を示すように適合された物質および/もしくはフォトクロミック物質を含み得る。少なくとも部分的に整列される液晶コーティング(これは、二色性および/もしくはフォトクロミック物質を示すように適合された物質を含み得る)を形成するための非限定的な方法は、上記に記載されている。
さらに、液晶コーティングは、上記適合性コーティングの少なくとも一部を整えることなく、上記適合性コーティングに適合され得る。必要に応じて、これら非限定的実施形態によれば、上記液晶コーティングを適用する間もしくはその後に、上記液晶コーティングの少なくとも一部は、例えば、上記液晶コーティングを、磁場、電場、もしくは剪断力のうちの少なくとも1つに曝すことによって少なくとも部分的に整えられ得る。上記で議論されるように、このように整えられた液晶コーティングは、別のコーティングのための整列コーティング(例えば、別の液晶コーティング)として使用され得る。さらに、このように整えられた液晶コーティングは、例えば、特定の望ましい光学特性(例えば、望ましい屈折率)を上記光学要素に付与するために、さらに修飾することなく使用され得るか、または上記整えられた液晶コーティングは、二色性を示すように適合された物質を整列するために使用され得る。例えば、上記で議論されるように、配向される液晶物質を含む液晶コーティングは、二色性染料もしくはフォトクロミック−二色性染料を配向させて、偏光コーティングもしくはフォトクロミック−二色性コーティングを生成するために使用され得る。
さらに、要求はされないが、1種以上のコーティング(例えば、遷移コーティング、保護コーティング、および/もしくは反射防止コーティング)はまた、上記光学要素上に形成され得る。例えば、図1に関して上記で記載されるように、遷移コーティングは、上記機能性有機コーティングの少なくともの上に形成され得、そして保護コーティングは、上記遷移コーティングの少なくとも一部の上に形成され得る。本明細書において限定しないが、上記機能性有機コーティングがフォトクロミックコーティングでありかつ上記保護コーティングが、耐摩耗性ハードコートである場合、上記遷移コーティングは、比較的軟らかいフォトクロミックコーティングと比較的硬い保護コーティングとの間で硬さの勾配を提供し得る。
本発明のもしくはその局面の種々の非限定的実施形態は、以下の非限定的実施例により具体的に記載されている。以下の実施例は、単に例示的な実施例、その改変およびバリエーションとして意図されているにすぎず、これは、特許請求の範囲に示される本発明の趣旨および範囲内であり、これは当業者に明らかであることが認識されるべきである。
以下の実施例のパート1において、下塗り剤(primer)ありまたはなしでコーティングレンズを調製するために使用される材料および方法が、記載される。パート2において、接着試験のために使用される方法および表1にその報告された結果を記載する。
(パート1−レンズ調製)
各々直径74mmの寸法でありかつ表1に列挙される基本曲率(base curvature)を有する、7対のレンズ基材を、使用した。上記試験レンズを、60ヘルツおよび1.3kVAユニットで作動するTantec Coronaユニットから15秒間のコロナ放電で処理した。次いで、上記試験レンズを、石けん水で表面をこすり洗いする自動化プロセスで洗浄し、脱イオン水ですすぎ、そして風乾させた。組成物Aを、レンズの各対のうちの一方の上にスピンコーティングして、約0.025gの湿フィルム重量を得た。
組成物Aを、上記組成物の総重量に基づいて、重量%として列挙した量において、以下の順番で混合することによって調製した:Sartomer Corporation,Exton,Pennsylvaniaから入手されるポリエステルアクリレートオリゴマーであると報告される、45.9重量%のCN2302;Miller−Stephenson,Danbury,Connecticutから入手されるビスフェノールAジグリシジルエーテルであると報告される、13.8重量%のEPON(登録商標)828エポキシ樹脂;GE Silicones,Wilton,Connecticutから入手されるγ−グリシドオキシプロピル−トリメトキシシランであると報告される、32.1重量%のSILQUEST A−187(登録商標);およびSigma Aldrich,St.Louis,Missouriから入手される50重量%のプロピレンカーボネート中で混合した、8.3重量%のトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート塩。
上記組成物Aでコーティングしたレンズを、タイプ「D」400ワット/インチの、6インチ(15.24cm)の長さを有するヨウ化第一鉄をドープした水銀電球下で、レンズからランプまで約8インチ(20.32cm)の位置に、硬化するまで30秒間置いた。
次いで、これらサンプルおよびコーティングしていないレンズを、Rolic Technologies,Ltd.,Allschwil,Switzerlandから入手されるROLIC(登録商標) ROP−108/CPとして市販されている光配向可能なポリマーネットワークの溶液でコーティングした。上記CPの名称は、シクロペンタノンを意味すると報告されている。上記コーティング溶液を、2秒間612RPMの第1のスピン速度の間に適用した。コーティング適用の後に、各コーティングされたレンズのスピン速度を、12秒間にわたって1518RPMに、次いで、2秒間にわたって1933RPMに増大させた。上記コーティングされたレンズを、示されるように、以下の温度をIRおよび/もしくは対流式オーブン(CO)によって提供する5つのゾーン:ゾーン1−175℃(IR);ゾーン2−175℃(IR);ゾーン3−155℃(IR)および150℃(CO);ゾーン4−150℃(CO)、およびゾーン5−150℃(CO)を通って、11分間で移動するコンベヤーベルトの上で、赤外線/対流式併用オーブン中で乾燥させ;そして室温まで冷却した。
上記光配向可能なポリマーネットワークを上記試験レンズの各々に適用した後に、上記光配向可能なポリマーネットワークの少なくとも一部を、矩形フィルタの長辺に対して平行な透過軸を有する溶融シリカ偏光子でフィルタにかけた、先に言及した同じタイプ「D」電球からの直線状に偏光した紫外線に35秒間にわたって曝すことによって、少なくとも部分的に整えた。ランプからレンズまでの距離は、約6インチ(15.24cm)であった。上記光配向可能なポリマーネットワークの少なくとも一部を整えた後、上記レンズを室温まで冷却した。
組成物Bを、約0.10gの湿フィルム重量に達する条件下で、スピンコーティングによって上記レンズに適用した。組成物Bを、以下の順番で材料を混合することによって調製した:BYK Chemie,USA,Wallingford,Connecticutから入手される0.1重量% BYK(登録商標) UV3530界面活性剤と混合した39.9重量% アニソール;65℃で加熱および維持し;灰色を得るために処方される4.4重量% 二色性染料を追加し;60分間混合した。液晶モノマーを添加し(EMD Chemicals,inc.,Gibbstown,New Jerseyから入手される、分子式C2326を有すると報告される27.3 重量%のRM 105液晶モノマー)、上記組成物を、30分間混合した。次に、EMD Chemicals, Inc.,Gibbstown,New Jerseyから入手される分子式C333210を有する、27.2重量%のRM 257液晶モノマーを添加し、上記組成物を30分間混合した。次に、1.1重量%のビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドを添加し、上記組成物を30分間混合した。
上記コーティングしたレンズを、以下の5つの温度ゾーン:100℃;90℃;60℃;55℃;および55℃を有する赤外線加熱システムを使用して、コンベヤーベルト上に配置した。上記コーティングしたレンズを、5分間で上記5つの温度ゾーンを移動させた。次いで、上記サンプルを、UVコンベヤー硬化ラインに入れる前に、室温に冷却した。
上記UVコンベヤー硬化ラインは、酸素レベルが100ppm未満である窒素雰囲気を有した。上記コンベヤーを、長さが25.4cm(10インチ)の、1つの紫外線「タイプD」157.5J/秒/インチ(400ワット/インチ)のヨウ化第1鉄ドープした水銀ランプの下で、7.2mm/秒で移動させた。ランプ出力を94%に設定し、上記ランプを、上記コンベヤーの上20.3cm(8.0インチ)に配置した。収束漏斗を上記ランプの下に配置して、レンズ曝露のための15.24cm×5.08cm(6インチ×2インチ)面積に光の流れを向けた。300nmフィルタを上記漏斗の下に配置して、上記レンズに対する300nmより長いUV波長を遮断した。各レンズを、上記UVランプの下で20秒間曝した。次いで、上記サンプルを、105℃(221F)において3時間および15分間にわたって、対流式オーブン中に配置した。
(パート2−接着試験)
組成物Aありまたはなしで上記試験レンズの上に組成物Bから形成される上記コーティングの接着を、当業者に公知でありかつ本明細書中以下に記載されるクロスハッチテープ剥離接着試験(crosshatch tape peel adhesion test)によって決定した。各例の試験レンズに関して、「A」レンズは、コーティング組成物Aなしであり、「B」レンズは、コーティング組成物Aありである。一次試験(primary test)または乾燥試験において、約1mm間隔を(先端から先端まで)空けかつ0.65mm厚の11個のX−acto(登録商標)万能ナイフブレードから構成される切断ツールを使用して、上記サンプルに対して第1の長さの切断(例えば、上記レンズの中心から、65mm直径レンズの縁部から3mmまで)に、続いて、第2の切断および第3の切断を作製し、これら切断を上記第1の切断に対してかつ横切って90°で作製した。上記第2の切断および第3の切断を、互いから分離して、別個のクロスハッチゾーンを提供した。Scotch(登録商標) 250テープ(3M,St.Paul,Minnesota)の2.54cm(1インチ)幅および長さ5〜6.3cm(2〜2.5インチ)の小片を、第1の切断の方向に適用し、いかなる気泡をも取り除くように押しつけた。試験の前に、上記テープを、60%未満の相対湿度で23℃±5℃において保管した。次いで、上記テープを、鋭く、迅速で一様かつ連続した動きで上記表面から剥離した。この手順を、新たなテープ片で反復した。より小さなテープ片(3.8cm(1.5インチ))を、上記第1のテープの方向に対して90°の方向において上記第2および第3の切断によって生成されるクロスハッチゾーンの各々に適用した。上記テープを、前述と同じ様式で剥離した。得られたレンズを、点光源およびルーペ(loop/magnifying glass)を用いて調べた。これら2つの部位から残っているパーセンテージコーティングの平均を決定し、「一次」接着試験結果として表1において報告した。上記サンプルを、0.5時間にわたって沸騰水中に配置した。上記サンプルを取り出し、乾燥させ、室温に冷却した後、上記手順を反復した。この試験の平均した結果を、「二次」接着試験結果として、表1で報告した。
Figure 2010517096
(1)PPG Industries,Inc,Pittsburgh,Pennsylvaniaによって市販されている、CR−607モノマー製造されたコーティングされていないレンズ
(2)PPG Industries,Inc.,Pittsburgh,Pennsylvaniaによって市販されているTRIVEX(登録商標)モノマーから製造され、Younger Optics(Torrance,California)によって調製されたコーティングされていないレンズ
(3)ポリカーボネートモノマーから製造され、Younger Optics(Torrance,California)によって調製されたハードコートレンズ
(4)ポリカーボネートから製造されかつPoly GLCと指定されている、Gentex Optics,Inc.,Dudley,Massachusettsによって調製されたハードコートレンズ
(5)America,Dallas,TexasのEssilorによって調製されかつMR8と指定されているコーティングされていないレンズ
(6)Seiko Optical Products,Mahwah,New Jerseyによって調製されかつ未コーティングMR10と指定されているレンズ
(7)Seiko Optical Products,Mahwah,New Jerseyによって調製されかつハードコートMR10と指定されているレンズ。
先に議論されるように、本発明は、特定の実施形態および実施例と関連づけて本明細書において記載されている一方で、本発明は、上記の開示される特定の実施形態および実施例に限定されないが、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、本発明の趣旨および範囲内にある改変を網羅することが意図される。さらに、本説明は、本発明の明瞭な理解に関連して、本発明の局面を例示することが理解されるべきである。従って、当業者に明らかでありことから、本発明のよりよい理解を容易にしない本発明の特定の局面は、本説明を単純化するために示さなかった。
10、210、310:基材
11、211、311:表面
12、212:耐摩耗性コーティング
20、220、320:適合性コーティング
30、230、330:機能性有機コーティング
40:遷移コーティング
50、250、350:保護コーティング

Claims (30)

  1. 以下を含む光学要素:
    (a)基材;
    (b)該基材の表面の少なくとも一部の上にある、樹状ポリマーを含む適合性コーティング;および
    (c)該基材とは反対の位置に、該適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティング。
  2. 前記樹状ポリマーは、ポリエステル−ポリエーテルをブレンドした樹状ポリマー、樹状分枝ポリエステルオリゴマー、樹状分枝ポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシド−アミン樹状ポリマー、カルボシランベースの樹状ポリマー、アミドアミン樹状ポリマー、ポリスルフィド樹状ポリマー、ポリシロキサン樹状ポリマー、ポリアミノスルフィド樹状ポリマー、ポリエーテル樹状ポリマー、ポリチオエーテル樹状ポリマー、ポリエステル樹状ポリマー、ポリエステルアミド樹状ポリマー、およびポリ(エーテルケトン)樹状ポリマーのうちの少なくとも1種である、請求項1に記載の光学要素。
  3. 前記適合性コーティングは、末端官能基を含む樹状ポリマーを含む適合性コーティング組成物から形成され、該末端官能基は、ヒドロキシル、(メタ)アクリレート、酸、イソシアノ、チオール、アミン、エポキシ、シラン、およびグリシジルのうちの少なくとも1種である、請求項1に記載の光学要素。
  4. 前記適合性コーティング組成物は、以下のうちの少なくとも1種をさらに含む、請求項3に記載の光学要素:
    (a)少なくとも2種の反応性官能基を含むエポキシ含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方はエポキシ基である、エポキシ含有物質;
    (b)少なくとも2種の反応性官能基を含むイソシアネート含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方はイソシアネート基である、イソシアネート含有物質;
    (c)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;および
    (d)少なくとも2種の反応性官能基を含む、アミノプラスト樹脂。
  5. 前記適合性コーティング組成物は、カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはこれらの混合物;開始剤;触媒;重合阻害剤;溶媒;光安定化剤;熱安定化剤;離型剤;レオロジー制御剤;平滑剤;およびフリーラジカルスカベンジャーのうちの少なくとも1種をさらに含む、請求項4に記載の光学要素。
  6. 前記適合性コーティング組成物は、
    (a)末端(メタ)アクリレート基を含む樹状ポリマー;
    (b)少なくとも2つのエポキシ基を含むエポキシ含有物質;
    (c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (d)シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはこれらの混合物;および
    (e)光開始剤、
    を含む、請求項4に記載の光学要素。
  7. 前記適合性コーティング組成物は、
    (a)末端(メタ)アクリレート基を含む樹状ポリマー;
    (b)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;
    (c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (d)シランカップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;
    (e)光開始剤;および
    (f)有機スズ触媒、
    を含む、請求項4に記載の光学要素。
  8. 前記適合性コーティングは、フォトクロミック物質を本質的に含まない、請求項1に記載の光学要素。
  9. 前記光学要素は、
    (a)基材の表面の少なくとも一部と接触している耐摩耗性コーティングを含む、基材;
    (b)該耐摩耗性コーティングの少なくとも一部と接触している、樹状ポリマーを含む適合性コーティング;
    (c)該適合性コーティングの少なくとも一部と接触している機能性有機コーティングであって、該機能性有機コーティングは、整列コーティング、フォトクロミックコーティング、および液晶コーティングのうちの少なくとも1種である、機能性有機コーティング;ならびに
    (d)該機能性有機コーティングの少なくとも一部の上の、遷移コーティング、耐摩耗性コーティング、および反射防止コーティングのうちの少なくとも1種、
    を含む、請求項1に記載の光学要素。
  10. 光学要素を作製するための方法であって、該方法は、
    (a)基材の表面の少なくとも一部の上に、樹状ポリマーを含む適合性コーティングを形成する工程;および
    (b)該適合性コーティングの少なくとも一部の上に、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程であって、その結果、該機能性有機コーティングは、該基材の表面の反対の位置に、該適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、工程、
    を包含する、方法。
  11. 前記機能性有機コーティングは、整列コーティング、フォトクロミックコーティング、および液晶コーティングのうちの少なくとも1種である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記機能性有機コーティングを前記適合性コーティングの少なくとも一部の上に形成する工程の前に、該適合性コーティングの少なくとも一部は、該適合性コーティングの一部を少なくとも部分的に硬化した後に、該適合性コーティングの少なくとも一部を摩擦する工程またはテクスチャ加工する工程によって、少なくとも部分的に整えられている、請求項10に記載の方法。
  13. 前記機能性有機コーティングは、少なくとも部分的に整列された液晶物質を含む液晶コーティングであり、前記機能性有機コーティングを形成する工程は、
    (a)前記適合性コーティングの少なくとも部分的に整えられた部分の少なくとも一部の上に、液晶物質を含むコーティング組成物を適用する工程;
    (b)該液晶物質の少なくとも一部を、該適合性コーティングの少なくとも部分的に整えられた部分の少なくとも一部と、少なくとも部分的に整列させる工程;および
    (c)該液晶物質の少なくとも一部を、少なくとも部分的に硬化させる工程、
    を含む、請求項12に記載の方法。
  14. (a)末端官能基を含む樹状ポリマー;
    (b)少なくとも2種の反応性官能基を含むエポキシ含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、エポキシ基である、エポキシ含有物質;
    (c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (d)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;および
    (e)開始剤、
    を含む、適合性コーティング組成物であって、ここで該適合性コーティング組成物は、フォトクロミック物質を本質的に含まない、適合性コーティング組成物。
  15. 前記樹状ポリマーは、総固体ベースで前記適合性コーティング組成物の少なくとも20重量%を構成する、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  16. 前記樹状ポリマーは、樹状分枝ポリエステルオリゴマー、樹状分枝ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシド−アミン樹状ポリマー、カルボシランベースの樹状ポリマー、アミドアミン樹状ポリマー、ポリスルフィド樹状ポリマー、ポリシロキサン樹状ポリマー、ポリアミノスルフィド樹状ポリマー、ポリエーテル樹状ポリマー、ポリチオエーテル樹状ポリマー、ポリエステル樹状ポリマー、ポリエステルアミド樹状ポリマー、およびポリ(エーテルケトン)樹状ポリマーのうちの少なくとも1種である、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  17. 前記樹状ポリマーの前記末端官能基は、ヒドロキシル、(メタ)アクリレート、酸、イソシアネート、チオール、アミン、エポキシ、シラン、およびグリシジルのうちの少なくとも1種である、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  18. 前記適合性コーティング組成物は、エポキシ基と、(メタ)アクリレート基、イソシアネート基、チオール基、エポキシ基、シラン基、およびグリシジル基のうちの少なくとも1種とを含むエポキシ含有物質を含む、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  19. 前記エポキシ含有物質は、総固体ベースで前記適合性コーティング組成物の5〜50重量%を構成する、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  20. 前記カップリング剤は、総固体ベースで前記適合性コーティング組成物の5〜50重量%を構成する、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  21. 前記開始剤は、熱開始剤および光開始剤のうちの少なくとも1種を含む、請求項14に記載の適合性コーティング組成物。
  22. (a)基材;
    (b)該基材の表面の少なくとも一部の上にある、請求項14に記載の適合性コーティング組成物から得られる適合性コーティング;および
    (c)該適合性コーティングの少なくとも一部の上にある機能性有機コーティング、
    を含む、光学要素。
  23. 眼科的要素を形成するための方法であって、該方法は、
    (a)基材の表面の少なくとも一部の上に、請求項14に記載の適合性コーティング組成物から得られる適合性コーティングを形成する工程;および
    (b)該適合性コーティングの少なくとも一部の上に、機能性有機コーティングを形成する工程、
    を包含する、方法。
  24. 前記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、前記機能性コーティングを形成する工程の前に、該適合性コーティングの少なくとも一部は、該適合性コーティング組成物の一部を少なくとも部分的に硬化させた後に、該適合性コーティングの少なくとも一部を摩擦する工程またはテクスチャ加工する工程によって、少なくとも部分的に整えられている、請求項23に記載の方法。
  25. (a)眼科的基材;
    (b)該眼科的基材の表面の少なくとも一部の上にある、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティングであって、該適合性コーティングは、
    (i)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;
    (ii)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;
    (iii)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (iv)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに
    (v)開始剤および触媒のうちの少なくとも一方;
    を含む適合性コーティング組成物から形成される、適合性コーティング;ならびに
    (c)該眼科的基材とは反対の位置に、該適合性コーティングの少なくとも一部と接触している、耐摩耗性コーティング以外の機能性有機コーティング、
    を含む、眼科的要素。
  26. 前記適合性コーティング組成物は、
    (a)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;
    (b)少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を含む(メタ)アクリレート含有物質;
    (c)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (d)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;
    (e)光開始剤;および
    (f)有機スズ触媒、
    を含む、請求項25に記載の眼科的要素。
  27. 前記(メタ)アクリレート含有物質は樹状ポリマーである、請求項26に記載の眼科的要素。
  28. 眼科的要素を形成するための方法であって、該方法は、
    (a)眼科的基材の表面の少なくとも一部の上に、フォトクロミック物質を本質的に含まない適合性コーティングを形成する工程であって、ここで該適合性コーティングは、
    (i)少なくとも2つのイソシアネート基を含むイソシアネート含有物質;
    (ii)少なくとも2種の反応性官能基を含む(メタ)アクリレート含有物質であって、該少なくとも2種の反応性官能基のうちの少なくとも一方は、(メタ)アクリレート基である、(メタ)アクリレート含有物質;
    (iii)少なくとも2種の反応性官能基を含むアミノプラスト樹脂;
    (iv)カップリング剤、その少なくとも部分的加水分解物、もしくはその混合物;ならびに
    (v)開始剤および触媒のうちの少なくとも一方;
    を含む適合性コーティング組成物から得られる、工程;
    (b)該適合性コーティングの少なくとも一部を、UV照射、電子ビーム放射、および熱放射のうちの少なくとも1つに曝すことによって、該適合性コーティングの少なくとも一部を少なくとも部分的に硬化する工程;ならびに
    (c)該適合性コーティングの少なくとも一部の上に、ハードコーティング以外の機能性有機コーティングを形成する工程、
    を包含する、方法。
  29. 前記適合性コーティングの少なくとも一部の上に、前記機能性コーティングを形成する工程の前に、該適合性コーティングの少なくとも一部は、該適合性コーティングの一部を摩擦する工程によって、少なくとも部分的に整えられている、請求項28に記載の方法。
  30. 前記機能性有機コーティングは、少なくとも部分的に整列された液晶物質を含む液晶コーティングであり、該適合性コーティングの少なくとも一部の上に、該機能性有機コーティングを形成する工程は、
    (a)該適合性コーティングの整えられた部分の少なくとも一部の上に、液晶物質を含むコーティング組成物を適用する工程;および
    (b)該液晶物質の少なくとも一部を、該適合性コーティングの整えられた部分と、少なくとも部分的に整列させる工程、
    を含む、請求項29に記載の方法。
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