JP2010260799A - マイクロチップを用いたpet用標識化合物の製造方法及び装置 - Google Patents

マイクロチップを用いたpet用標識化合物の製造方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】気液反応後の蒸発操作を含むPET用標識化合物の多段階合成プロセスを、マイクロチップ上の操作として集積化することができるPET用標識化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】マイクロチップ1のマイクロチャンネル部2,5及び微細加工溝部3,4に溶液を導入して、マイクロチャンネル部2,5の流路の表面に溶液をコーティングすると共に、微細加工溝部3,4のプール部に毛管力を利用して溶液を分散させる。その後、マイクロチャンネル部2,5及び微細加工溝部3,4に気液反応用ガスを導入して、気液反応用ガスとマイクロチャンネル部2,5及び微細加工溝部の溶液3,4とを気液反応させる。気液反応後、マイクロチャンネル部2,5の溶液を微細加工溝部3,4に供給し、微細加工溝部3,4に蒸発操作用ガスを導入して、微細加工溝部3,4の溶液を蒸留、及び/又は微細加工溝部3,4の溶液から溶媒を留去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポジトロン放出断層撮影法(PET;Positron Emission Tomography)に用いられる標識化合物の、マイクロチップを用いた製造方法及び装置に関する。
医療分野において、人体内部の状態を画像によって観察し診断する方法の一つとして、近年、陽電子を放出する物質を用いたPETシステムによる画像診断法が注目されている。CTやMRIが人体の組織の形態を観察するのに対し、PETシステムは人体の機能を観察することに特化されている。PETシステムによる画像診断法は、癌診断あるいは脳機能診断に有用であることが示されている。
PETシステムで用いる放射性薬剤としては、FDG(フルオロデオキシグルコース)、FDOPA(フルオロドーパ)、フルオロコリン、FET(フルオロエチルチロシン)などのフッ素F-18で標識されたフッ素F-18標識化合物、メチオニン、コリン、酢酸などの炭素C-11で標識された炭素C-11標識化合物などが挙げられる。これらの標識化合物は、サイクロトロンを用いて製造した短半減期の放射性同位元素(フッ素F-18、炭素C-11等)を原料として、自動遠隔操作が可能な合成装置を用いて合成される。
近年、このような標識化合物のうち、フッ素F-18標識化合物の合成にマイクロ化学システムの適用が試みられている。マイクロ化学システムにおいて、反応操作に関して微小な反応流路内で行うことが提案されている。微小な反応流路を用いて化学反応を行う場合、マイクロチップに微小な流路を形成し、その流路内で試料流体を混合して化学反応を行わせる。この場合のマイクロチップは通常、厚さ数mm程度の薄い基板に流路が形成されたものである。利点としては除熱に優れ、温度制御が容易であること、使用する試料流体や反応溶媒の量が少量ですむことなどが挙げられる。また、マイクロチップに合成プロセスを集積化することができれば、装置の小型化などの利点が得られる。
標識化合物のマイクロチップを用いた合成例は、特許文献1及び 特許文献2に示されている。しかしながら、どちらの例でもマイクロチップ内で行っているのは反応操作のみである。標識化合物の合成プロセスの蒸発操作をマイクロチップ内で実施する初めての試みが非特許文献1に発表されている。しかしながら、この合成例では、蒸発操作は気体透過膜を介した操作となるため、微量の液体であるにもかかわらず、蒸発に時間がかかり、効率的な蒸発操作が実施できていない。
炭素C-11標識化合物の製造方法は、ほとんどの場合、炭素C-11標識よう化メチルを合成する工程と、炭素C-11標識よう化メチルによりメチル化する工程と、からなる。フッ素F-18標識化合物がH2 18Oの核反応により生じた18-フッ素イオンを含んだ水溶液を出発原料にするのに対し、炭素C-11標識化合物は酸素添加の窒素ガスの核反応により生じた炭素C-11標識二酸化炭素ガスを含んだ窒素ガスを出発原料にする。このため、炭素C-11標識よう化メチルの合成の最初の工程が炭素C-11標識二酸化炭素ガスを含んだ窒素ガスを溶液にバブリングする気液反応になる。そして、炭素C-11標識よう化メチルによりメチル化する工程も、気相の炭素C-11標識よう化メチルを前駆体が含まれる溶液にバブリングする気液反応になる。
マイクロ化学システムのメチル化反応への適用例は非特許文献2に発表されている。非特許文献2には、ループ状に巻かれたステンレス製のチューブ内に気相の炭素C-11標識よう化メチルを流し、チューブの内表面にコーティングされた前駆体が含まれる溶液と気液反応させることが記載されている。しかしながら、炭素C-11標識よう化メチルの合成は、気液反応の後、蒸発乾固操作、蒸留操作を含む。従来のマイクロチップ内では、気液反応後に蒸発乾固操作や蒸留操作を行うことが実現できていないため、マイクロチップを用いた炭素C-11標識よう化メチルの合成は報告されていない。よって、炭素C-11標識化合物の製造の全ての工程をマイクロチップ上に集積化した例はない。
特表2005−520827号公報 特表2006−527367号公報
SCIENCE VOL310 16 DECEMBER 2005 Nuclear Medicine & Biology,Vol.27,pp.529−532,2000
このように、従来のマイクロチップ内では、気液反応後に蒸発乾固操作や蒸留操作を行うことが実現できていない。この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、気液反応後に蒸発乾固操作および蒸留操作を行うような多段階合成プロセスである炭素C-11標識よう化メチルの合成、炭素C-11標識メチル化反応、炭素C-11標識グリニャール反応、フッ素F-18標識フルオロアルキル化反応、フッ素F-18標識ガスによる標識反応を用いた標識化合物の製造を、効率的なマイクロチップ上の操作として集積化することを課題としている。より具体的には、炭素C-11標識メチオニン、炭素C-11標識コリン、炭素C-11標識酢酸等の炭素C-11標識化合物、フッ素F-18標識フルオロコリン、フッ素F-18標識FET(フルオロエチルチミジン)、フッ素F-18標識フルオロドーパの合成を行うための新しいマイクロチップを用いた製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、マイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法であって、気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングすると共に、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、前記マイクロチャンネル部の溶液を前記微細加工溝部に供給し、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法である。
本発明の他の態様は、マイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法であって、気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングすると共に、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法である。
本発明の更に他の態様は、マイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法であって、気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、前記マイクロチャンネル部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングし、その後、前記マイクロチャンネル部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部の溶液とを気液反応させる工程と、前記マイクロチャンネル部の溶液を前記微細加工溝部に供給し、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法である。
本発明の更に他の態様は、マイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法であって、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部を備えるマイクロチップを用い、前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法である。
本発明の更に他の態様は、PET用標識化合物を製造するためのマイクロチップであって、気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備え、前記マイクロチャンネル部に気液反応用ガスを導入することによって、前記マイクロチャンネル部の流路の表面にコーティングされた溶液と気液反応用ガスとを気液反応させ、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液を蒸留、及び/又はこの溶液から溶媒を留去するマイクロチップである。
本発明の更に他の態様は、PET用標識化合物を製造するためのマイクロチップであって、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部を備え、前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液と前記気液反応用ガスとを気液反応させ、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液を蒸留、及び/又はこの溶液から溶媒を留去するマイクロチップである。
本発明の更に他の態様は、上記マイクロチップと、前記マイクロチップに気相として前記気液反応用ガス及び前記蒸発操作用ガスを導入する気相導入手段と、前記マイクロチップに液相として溶液を導入する液相導入手段と、を備えるPET用標識化合物の製造装置である。
本発明によれば、マイクロチップ内で気液反応後の蒸発乾固操作および蒸留操作が実現できるので、気液反応後に蒸発乾固操作あるいは蒸留操作などを含むPET用標識化合物の合成プロセスを高効率にマイクロチップ上に集積化することが可能になる。
本発明の第一の実施形態のよう化メチルの合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法(メチオニン)用いられるマイクロチップの概念図 マイクロチップのマイクロチャンネル部の断面図 マイクロチップの微細加工溝部の断面図 マイクロチップの微細加工溝部の詳細平面図 本発明の第一の実施形態のよう化メチルの合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法(メチオニン−カラム法)に用いられるマイクロチップの概念図 マイクロチップの固相ビーズ充填部の断面図 本発明の第二の実施形態のフルオロアルキル化反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法(FET)に用いられるマイクロチップの概念図 本発明の第三の実施形態のグリニャール反応による炭素C-11標識化合物の製造方法(酢酸)に用いられるマイクロチップの概念図 本発明の第四の実施形態のフッ素ガス反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法(FDOPA)に用いられるマイクロチップの概念図
以下、発明の実施形態を説明する。本発明のPET用標識化合物の製造方法の実施形態には、第一の実施形態のよう化メチル合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法と、第二の実施形態のフルオロアルキル化反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法と、第三の実施形態のグリニャール反応による炭素C-11標識化合物の製造方法と、第四の実施形態のフッ素ガス反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法がある。
まず、第一の実施形態のよう化メチル合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法について説明する。図1は、炭素C-11標識よう化メチル合成及びメチル化反応による標識化合物の製造方法に用いられるマイクロチップ1を示す。マイクロチップ1は、マイクロチャンネル部2,5及び微細加工溝部3,4より構成される。マイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3において炭素C-11標識よう化メチルの合成を行い、マイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4において合成された炭素C-11標識よう化メチルによりメチル化を行う。
マイクロチャンネル部2,5は、幾重にも折れ曲がり、気相及び液相が流される一本の流路から構成される。図2の断面図に示すように、マイクロチップ1は、基板81、中板82、上板83の三枚の板を上下方向に積層してなる。基板81の上面には、幾重にも折れ曲がる微細加工溝83aが形成される。基板81の上に中板82を載せることにより、微細流路84が形成される。微細流路84の断面は矩形状でその大きさは例えばチャンネル幅400μm、深さ500μmである。図1に示すように、上板83には、マイクロチャンネル部2,5に繋がる導入路6,9が形成される。
マイクロチャンネル部2,5に液相を供給し、ガスでパージすると、図2に示すように、マイクロチャンネル部2,5の微細流路84の表面に液相がコーティングされる。この状態でマイクロチャンネル部2,5の液相内に気相を流すと、液相と気相とが気液反応する。マイクロチャンネル部2,5に液相をコーティングすることで、液相と気相の接触面積を大きくすることができる。また、マイクロチャンネル部2,5を幾重にも折り曲げることで、液相と気相とが接触する滞留時間を長くすることができる。
図1に示す微細加工溝部3,4は、マイクロチップ1の気相の流路の底面に形成した溝に毛管力を利用して液相を分散させ、溝に液相を溜めて蒸発操作を行うことを基本操作としている。この蒸発操作は、マイクロチップの流路(マイクロチャンネル)という微小な限定空間内での蒸発操作となり、マイクロチップ1内に液相を分散させることにより、比界面積が大きく、蒸発速度が速いという原理的な特徴を有している。
図3は微細加工溝部3,4の断面図を示す。たとえば、ガラス、セラミックス、シリコン、あるいは樹脂製の基板81の上面には、プール部95として、複数本の微細加工溝88が形成されている。この複数本の微細加工溝88は、例えばドリルによる加工、レーザ加工、エッチング加工などによって形成される。複数本の微細加工溝88は一定の間隔で並列に配列される。微細加工溝88には毛管力によって液相が導入される。微細加工溝88の大きさや長さについては特に限定はないが、マイクロチップ1上のマイクロ化学システムを構成し、毛管作用を発揮する適宜な設定とする。例えば微細加工溝88の流れ方向に直交する断面についてみると、その幅は、500μm、深さは800μm程度を実際的な目安とすることができる。
基板の複数本の微細加工溝88の端部には、微細加工溝88よりも深さが深いザグリ孔90(図1参照)が形成される。微細加工溝88の容量に応じた溶液を流せば、ザグリ孔90に溶液が流出することはなく、微細加工溝88に溶液を溜めることができる。微細加工溝88に蒸発乾固した溶質を洗い出すとき、微細加工溝88に溶液を流し、ザグリ孔90に流出させ、排出流路91を経由して排出路7から排出する。
マイクロチップ1の微細加工溝部3,4は、内部に窒素ガス等の気相の流路94を有する。気相の流路94は、プール部95の上方に設けられる。複数本の微細加工溝88が形成される基板上には、中板82が載せられる。中板82には、プール部95の平面形状に合わせた気相の流路94が形成される。中板82には、さらに気相の流路94に繋がる気相及び液相の導入路6,9、気相及び液相の排出路7,8が形成される(図1参照)。中板82の上面の上板83にも、気相及び液相の導入路6,9、気相及び液相の排出路7,8が形成される。これら基板81、中板82、上板83によって、気相および液相が散逸されないようにされる。
シリンジポンプやガス圧ポンプ等の流体制御機構(液相導入手段)を用いて、液相の導入路6,9に液相を供給すると、マイクロチャンネル部2,5を経由して液相が微細加工溝部3,4に到達し、毛管作用により液相が微細加工溝部3,4の全体に分散する。その後、気相導入手段を用いて微細加工溝部3,4の上方の気相の流路94に気相を流すと、微細加工溝部3,4に分散した液相が蒸発する。気相導入手段には、気相の導入路6,9に窒素ガス等を供給するシリンジポンプやガス圧ポンプ等の流体制御機構、又は液相から蒸発した蒸気を気相の排出路7,8から吸引する真空ポンプ等の吸引機構が採用される。これら流体制御機構、吸引機構を併用してもよい。
蒸発操作は、マイクロチップ1の少なくとも一部を加熱しながら行われる。デバイス構成及び加熱操作性の観点から、微細加工溝部3,4を設けた基板81の背面部あるいは上板83の表面部にヒータを設けることが望ましい。
液相は毛管作用により微細加工溝部3,4にとどまり、マイクロチップ1内に分散される。このため、気相の排出路7,8に気体透過膜を設置しなくても、液相が気相の排出路7,8から排出されることはない。気体透過膜が設置されている場合でも、液相により膜が塞がれることがないため、効率的な蒸発操作が達成される。
図4の詳細図に示すように、微細加工溝部3,4は、気液反応を行うための気液反応領域86と蒸発操作を行う蒸発操作領域87とに区分けされてもよい。気液反応領域86は、液相を溜める容量が比較的小さい複数本の細溝からなり、蒸発操作領域87は液相を溜める容量が比較的大きい複数本の太溝からなる。例えば、細溝はチャンネル幅400μm、深さ500μmであり、太溝はチャンネル幅500μm、深さ800μmである。微細加工溝部3,4には、気液反応領域86の容量に応じた量の溶液が導入される。微細加工溝部3,4に到達する液相は気液反応領域86のみを分散する。気液反応後、マイクロチャンネル部2,5や微細加工溝部3,4の気液反応領域86を溶液で洗い出せば、気液反応領域86及び蒸発操作領域87に溶液を分散させることができる。
上記マイクロチップ1を用いた本発明の第一の実施形態の炭素C-11標識よう化メチル合成及びメチル化反応による標識化合物の製造方法は以下のとおりである。
まず、合成を行う直前に、水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液をマイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3に、前駆体溶液をマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、窒素ガスでパージする。これにより、マイクロチャンネル部2の微細流路の表面に水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液がコーティングされ、微細加工溝部3のプール部に毛管力により水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液が分散する。また、マイクロチャンネル部5の微細流路の表面に前駆体溶液がコーティングされ、微細加工溝部4のプール部に毛管力により前駆体溶液が分散する。
次に、サイクロトロンで製造した炭素C-11標識二酸化炭素ガスをマイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3に流す。このような操作により、水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液と炭素C-11標識二酸化炭素ガスを接触させ、気液反応を行う。その後、マイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3を加熱し、窒素ガスを流しながら蒸発乾固を行う。なお、水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液をマイクロチャンネル部2のみに供給し、マイクロチャンネル部2のみで気液反応を行い、微細加工溝部3で気液反応を行わないようにしてもよい。
蒸発乾固終了後、よう化水素酸を供給し、マイクロチャンネル部2を洗い出し、微細加工溝部3に供給し、炭素C-11標識よう化メチルを合成する。その後、微細加工溝部3を加熱し、窒素ガスを流しながら合成された炭素C-11標識よう化メチルを蒸留する。合成された炭素C-11標識よう化メチルの溶液中には、リチウム、アルミニウム等の不純物が存在する。蒸留することにより炭素C-11標識よう化メチルを精製する。
次に、蒸留した炭素C-11標識よう化メチルをマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、前駆体溶液と接触させ、気液反応(メチル化反応)を行う。その後、洗い出し溶液によりマイクロチャンネル部5を洗い出し、微細加工溝部4に供給し、微細加工溝部4を加熱し、窒素ガスを流しながら溶媒を留去する。なお、マイクロチャンネル部5には、放射性物質及び溶媒(反応生成物である炭素C-11標識メチル化合物、未反応の炭素C-11標識よう化メチル及び前駆体溶液の溶媒)を洗い出さずに残存させてもよい。この場合、マイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に窒素ガスを流しながらマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4の溶媒を留去する(未反応の炭素C-11標識よう化メチル及び前駆体溶液の溶媒は留去し、反応生成物である炭素C-11標識メチル化合物は次工程で炭素C-11標識化合物として洗い出される)。
次に、生理食塩水をマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、炭素C-11標識化合物を得る。
以上が本発明の第一の実施形態のよう化メチル合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法である。
図5のマイクロチップに示すように、マイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4を固相ビーズ充填部14及び微細加工溝部15に置き換えても、メチル化反応を実施することが可能である。
図5のマイクロチップの中板82の上面には、固相ビーズ充填部14が切削加工により設けられている。固相ビーズ充填部14の大きさや長さについて特に限定はないが、マイクロチップ11上のマイクロ化学システムを構成し、十分な分離・精製作用を発揮する適宜な設定とされる。例えば固相ビーズ充填部14の流れ方向に直交する断面についてみると、その幅は6mm、深さ1mm程度を実際的な目安とすることができる。固相ビーズ充填部14には、固相ビーズとして逆相系樹脂が充填される。
図6に示すように、固相ビーズ充填部14は、流れ方向の両端がダム構造となっており、充填された固相ビーズ97が流出しないようになっている。すなわち、固相ビーズ充填部14の液相の流れ方向の両端部には、流路の底面が盛り上がったダム部96が設けられる。ダム部96によって液相の流路の高さhは約30μm程度になり、固相ビーズ97の直径未満になる。ダム部96は液相が流出するのを許容して、固相ビーズ97が流出するのを防止する。
微細加工溝部15は微細加工溝部4の面積を大きくしたもので、蒸発操作を行うための構成を有する点で微細加工溝部4と同一である。
上記マイクロチップ11を用いた本発明の第一の実施形態のよう化メチル合成及びメチル化反応による炭素C-11標識化合物の製造方法は以下のとおりである。
あらかじめ固相ビーズ充填部14に逆相系樹脂が充填され、合成直前に前駆体溶液が注入される。マイクロチャンネル部12及び微細加工溝部13における炭素C-11標識よう化メチルの合成はチップ1と同様である。
マイクロチャンネル部12及び微細加工溝部13で蒸留された炭素C-11標識よう化メチルを固相ビーズ充填部14に供給し、前駆体溶液と接触させ、気液反応を行う。その後、洗い出し溶液により固相ビーズ充填部14を洗い出し、微細加工溝部15に供給し、微細加工溝部15を加熱し、窒素ガスを流しながら溶媒を留去する。生理食塩水を微細加工溝部15に供給し、炭素C-11標識化合物を得る。
図7は、本発明の第二の実施形態のフルオロアルキル化反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法に用いられるチップを示す。
このマイクロチップ31は、固相ビーズ充填部32、二つの微細加工溝部33,34、マイクロチャンネル部35より構成される。これらの基本的な構造は上記図5のマイクロチップ11と同一である。
マイクロチップ31を用いた本発明の第二の実施形態のフルオロアルキル化反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法は以下のとおりである。
まず、固相ビーズ充填部32にフッ素F-18イオンを精製するための陰イオン交換樹脂を充填する。固相ビーズ充填部32にサイクロトロンで製造したフッ素F-18イオン含有酸素O-18濃縮水を流し、フッ素F-18イオンをトラップさせ、炭酸カリウム及び相間移動触媒クリプタンドを含むアセトニトリル/水溶液などの溶離液を流して、フッ素F-18イオンを溶離する。このような操作により酸素O-18濃縮水の回収及びフッ素F-18イオンの精製が可能となる。
次に、微細加工溝部33にフッ素F-18イオンを含んだ溶離液を供給し、プール部を加熱し、窒素ガスを流しながら蒸発乾固を行う。蒸発乾固を行った後、反応前駆体を含んだ溶液を微細加工溝部33に供給し、標識反応を行う。標識反応を行った後、そのまま、窒素ガスを流しながら合成されたフッ素F-18標識フルオロアルキルハライドを蒸留する。
次に、蒸留したフッ素F-18標識フルオロアルキルハライドをマイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34に供給し、前駆体溶液と接触させ、気液反応(フルオロアルキル化反応)を行う。洗い出し溶液によりマイクロチャンネル部35を洗い出し、微細加工溝部34に供給し、微細加工溝部34を加熱し、窒素ガスを流しながら溶媒を留去する。生理食塩水をマイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34に供給し、フッ素F-18標識化合物を得る。
図8は、本発明の第三の実施形態のグリニャール反応による炭素C-11標識化合物の製造方法に用いられるマイクロチップを示す。
このマイクロチップ51は、マイクロチャンネル部52、微細加工溝部53、2つの固相ビーズ充填部54、55より構成される。これらの基本的な構造は上記図5のマイクロチップ11と同一である。
マイクロチップ51を用いた本発明の第三の実施形態のグリニャール反応によるC-11標識化合物の製造方法は以下のとおりである。
合成を行う直前に、グリニャール試薬をマイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53に供給し、窒素ガスでパージする。
サイクロトロンで製造した炭素C-11標識二酸化炭素ガスをマイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53に流す。この操作により、グリニャール試薬と炭素C-11標識二酸化炭素ガスを接触させ、気液反応を行う。その後、マイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53を加熱し、窒素ガスを流しながら未反応の炭素C-11標識二酸化炭素ガスを除去する。
注射用蒸留水によりマイクロチャンネル部52を洗い出し微細加工溝部53に供給し、固相ビーズ充填部54に供給し、加水分解反応及びグリニャール試薬の除去を行う。精製された酢酸は固相ビーズ充填部55にトラップされる。注射用蒸留水を流して洗浄した後、生理食塩水を供給し炭素C-11標識化合物を得る。
図9は、本発明の第四の実施形態のフッ素F-18標識ガス反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法に用いられるマイクロチップを示す。
このマイクロチップ71は、マイクロチャンネル部72、微細加工溝部73より構成される。マイクロチャンネル部72、微細加工溝部73の基本的な構造は図1のマイクロチップ1と同一であるが、容量が大きいのが特徴である。フッ素F-18標識ガス反応は、出発原料に担体としてフッ素ガスが添加されているので、その他の担体無添加の標識反応に比べて前駆体を含む溶液の容量を多くしなければならないからである。
マイクロチップ71を用いた本発明の第四の実施形態のフッ素F-18標識ガス反応によるフッ素F-18標識化合物の製造方法は以下のとおりである。
合成を行う直前に、前駆体を含む溶液をマイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73に供給し、窒素ガスでパージする。
サイクロトロンで製造したフッ素F-18標識フッ素ガス、又はフッ素F-18標識フッ素ガスより合成したフッ素F-18標識アセチルハイポフルオライトガスをマイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73に流し、前駆体とフッ素F-18標識フッ素ガス又はフッ素F-18標識アセチルハイポフルオライトガスを接触させ、気液反応を行う。その後、マイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73を加熱し、窒素ガスを流しながら溶媒を留去する。
次に加水分解試薬によりマイクロチャンネル部72を洗い出し微細加工溝部73に供給し、加水分解反応を行う。反応終了後、窒素ガスを流しながら、溶媒を留去することが可能である。最終的に、注射用蒸留水を微細加工溝部73に供給し、フッ素F-18標識化合物を得る。
以上のように、マイクロチップ内での気液反応後の高効率での蒸発操作が実現できるので、蒸発乾固、溶媒留去あるいは蒸留操作などの蒸発操作を伴う工程を含むPET用標識化合物の合成プロセスを高効率にマイクロチップ上に集積化することが可能になる。なお、マイクロチャンネル部を省略し、気液反応、及び蒸発操作を微細加工溝部のみで行うことも可能である。
以下に実施例を示し、マイクロチップ1を用いた例をさらに詳しく説明する。勿論、以下の実施例によって発明が限定されることはない。
図1に示すように、マイクロチップ1は、2つのマイクロチャンネル部2、5と2つの微細加工溝部3、4より構成される。
マイクロチャンネル部2、5は幅400μm、深さ500μm、長さ15cmである。微細加工溝部3はチャンネル幅400μm、深さ500μm及びチャンネル幅500μm、深さ800μmである。ザグリ穴90の深さは1mmである。微細加工溝部4はチャンネル幅400μm、深さ500μmである。マイクロチップの基板の厚みは3mm、中板の厚みは1mm、上板の厚みは3mm、全体の厚みは7mmである。
このマイクロチップ1を用いて炭素C-11標識メチオニンの合成を行った。合成を行う直前に、導入路6より0.1M水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液20μLをマイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3に、導入路9より15mg/mLの濃度のL−ホモシステインチオラクトン塩酸塩及び0.5Mの濃度の水酸化ナトリウムを含むエタノール−水(1:1)溶液40μLをマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、窒素ガスでパージした。
サイクロトロンで製造した炭素C-11二酸化炭素を含む窒素ガスを導入路6よりマイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3に流し、水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液と炭素C-11二酸化炭素ガスを含む窒素ガスを接触させ、気液反応を行った。マイクロチャンネル部2及び微細加工溝部3を120℃に加熱し、窒素ガスを導入路6より流しながら蒸発乾固を行った。
蒸発乾固終了後、よう化水素酸(57%水溶液)80μLを導入路6より導入し、マイクロチャンネル部2を洗い出し微細加工溝部3に供給し、炭素C-11標識よう化メチルを合成した。微細加工溝部3を100℃に加熱し、導入路6より窒素ガスを10mL/minで流しながら合成された炭素C-11標識よう化メチルを蒸留した。
蒸留した炭素C-11標識よう化メチルは、排出路7から導入路9を通り、マイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、L−ホモシステインチオラクトン塩酸塩及び水酸化ナトリウムを含むエタノール−水溶液と接触させ、気液反応を行った。2.5%酢酸溶液40μLを導入路9より導入し、マイクロチャンネル部5を洗い出し微細加工溝部4に供給し、微細加工溝部4を120℃に加熱し、導入路9より窒素ガスを流しながら溶媒を留去した。生理食塩水2mLを導入路9よりマイクロチャンネル部5及び微細加工溝部4に供給し、排出路8より炭素C-11標識メチオニン注射液を得た。
図5に示すように、マイクロチップ11は、マイクロチャンネル部12と2つの微細加工溝部13、15、固相ビーズ充填部14より構成される。
マイクロチャンネル部12はチャンネル幅400μm、深さ500μm、長さ15cmである。微細加工溝部13はチャンネル幅400μm、深さ500μm及びチャンネル幅500μm、深さ800μmである。ザグリ穴の深さは1mmである。微細加工溝部15はチャンネル幅500μm、深さ800μmである。固相ビーズ充填部14は幅6.0mm、深さ1.0mmであり、逆相系樹脂を充填した。逆相系樹脂の直径は55−105μm程度である。マイクロチップの基板の厚みは3mm、中板の厚みは1mm、上板の厚みは3mm、全体の厚みは7mmである。
このマイクロチップ11を用いて炭素C-11標識メチオニンの合成を行った。合成を行う直前に、導入路16より0.1M水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液20μLをマイクロチャンネル部12及び微細加工溝部13に供給し、窒素ガスでパージした。また、導入路19より15mg/mLの濃度のL−ホモシステインチオラクトン塩酸塩及び0.5Mの濃度の水酸化ナトリウムを含むエタノール−水(1:1)溶液80μLを固相ビーズ充填部14に注入した。
サイクロトロンで製造した炭素C-11二酸化炭素を含む窒素ガスを導入路16よりマイクロチャンネル部12及び微細加工溝部13に流し、水素化アルミニウムリチウムテトラヒドロフラン溶液と炭素C-11二酸化炭素を含む窒素ガスを接触させ、気液反応を行った。マイクロチャンネル部12及び微細加工溝部13を120℃に加熱し、窒素ガスを導入路16より流しながら蒸発乾固を行った。
蒸発乾固終了後、よう化水素酸(57%水溶液)80μLを導入路16より導入し、マイクロチャンネル部12を洗い出し微細加工溝部13に供給し、炭素C-11標識よう化メチルを合成した。微細加工溝部13を100℃に加熱し、導入路16より窒素ガスを10mL/minで流しながら合成された炭素C-11標識よう化メチルを蒸留した。
蒸留した炭素C-11標識よう化メチルは、排出路17から導入路19を通り、固相ビーズ充填部14に供給し、L−ホモシステインチオラクトン塩酸塩及び水酸化ナトリウムを含むエタノール−水溶液と接触させ、気液反応を行った。2.5%酢酸溶液80μLを導入路19より導入し、固相ビーズ充填部14を洗い出し、排出路18から導入路20を通して微細加工溝部15に供給し、微細加工溝部15を120℃に加熱し、導入路20より窒素ガスを流しながら溶媒を留去した。生理食塩水2mLを導入路20より微細加工溝部15に供給し、排出路21より炭素C-11標識メチオニン注射液を得た。
図7に示すように、マイクロチップ31は、固相ビーズ充填部32と2つの微細加工溝部33,34、マイクロチャンネル部35より構成される。固相ビーズ充填部32は両端が30μmのダム構造となっており、幅1.0mm、深さ0.5mmで、陰イオン交換樹脂を充填した。陰イオン交換樹脂の直径は37−55μm程度である。微細加工溝部33はチャンネル幅300μm、深さ500μmで、溝容量は50μL、微細加工溝部34はチャンネル幅400μm、深さ500μmで、の溝容量は30μLである。ザグリ穴の深さは1mmである。マイクロチップの基板の厚みは3mm、中板の厚みは1mm、上板の厚みは3mm、全体の厚みは7mmである。マイクロチャンネル部35は幅400μm、深さ500μm、長さ12cmである。
このマイクロチップ31を用いてフッ素F-18標識FET(フルオロエチルチロシン)の合成を行った。合成を行う直前に、導入路42より前駆体のL−チロシン0.6mg及び2M水酸化ナトリウム3μLを含むDMSO(ジメチルスルホキシド)溶液40μLをマイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34に供給し、窒素ガスでパージした。
サイクロトロンで製造したフッ素F-18イオン含有酸素O-18濃縮水2mLを導入路37より固相ビーズ充填部32に流し、固相ビーズ充填部32に充填された陰イオン交換樹脂にフッ素F-18イオンをトラップさせた。その後、固相ビーズ充填部32に導入路37より0.8mg炭酸カリウム及び4.8mg相間移動触媒クリプタンドを含むアセトニトリル/水(9:1)溶液50μLを流し、フッ素F-18イオンを溶離させ、排出路36から導入路38を通して微細加工溝部33に供給した。微細加工溝部33を120℃に加熱し、導入路38より窒素ガスを流しながら蒸発乾固を行った。
蒸発乾固終了後、反応前駆体である2−ブロモエチルトリフレート3μLを含むO-ジクロロベンゼン溶液50μLを導入路38より微細加工溝部33に供給し、100℃で標識反応を行った。導入路38より窒素ガスを10mL/minで流しながら合成されたフッ素F-18標識フルオロエチルブロミドを蒸留した。
蒸留したフッ素F-18標識フルオロエチルブロミドは、排出路39から導入路42を通り、マイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34に供給し、前駆体のL−チロシン及び水酸化ナトリウムを含むDMSO(ジメチルスルホキシド)溶液と接触させ、気液反応を行った。マイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34を200℃に加熱し、導入路42より窒素ガスを流しながら溶媒を留去した。0.15mol/Lりん酸緩衝液を導入路42よりマイクロチャンネル部35及び微細加工溝部34に供給し、排出路41よりフッ素F-18標識FET(フルオロエチルチロシン)を得た。
図8に示すように、マイクロチップ51は、マイクロチャンネル部52と微細加工溝部53、2つの固相ビーズ充填部54、55より構成される。
マイクロチャンネル部52は幅400μm、深さ500μm、長さ15cmである。
微細加工溝部53はチャンネル幅400μm、深さ500μmである。ザグリ穴の深さは1mmである。固相ビーズ充填部54、55は幅6.0mm、深さ1.0mmであり、固相ビーズ充填部54にはH型陽イオン交換樹脂及びAg型陽イオン交換樹脂を充填した。固相ビーズ充填部55にはCl型陰イオン交換樹脂を充填した。陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂の直径は75−150μm程度である。マイクロチップの基板の厚みは3mm、中板の厚みは1mm、上板の厚みは3mm、全体の厚みは7mmである。
このマイクロチップ51を用いて炭素C-11標識酢酸の合成を行った。合成を行う直前に、導入路56より0.1Mグリニャール試薬(メチルマグネシウムブロミドテトラヒドロフラン溶液40μLをマイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53に供給し、窒素ガスでパージした。
サイクロトロンで製造した炭素C-11標識二酸化炭素を含む窒素ガスを導入路56よりマイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53に流し、グリニャール試薬と炭素C-11標識二酸化炭素を含む窒素ガスを接触させ、気液反応を行った。マイクロチャンネル部52及び微細加工溝部53を60℃に加熱し、窒素ガスを導入路56より流しながら未反応の炭素C-11標識二酸化炭素を除去した。
注射用蒸留水2mLを導入路56より導入し、マイクロチャンネル部52を洗い出し微細加工溝部53に供給し、排出路57から導入路59を通り、固相ビーズ充填部54に供給し、加水分解反応及びグリニャール試薬の除去を行い、引き続き、排出路58を通り、導入路60より固相ビーズ充填部55に導入し、合成した炭素C-11標識酢酸をCl型陰イオン交換樹脂にトラップさせた。導入路60より注射用蒸留水5mLを流して洗浄した後、導入路60より生理食塩水5mLを供給し、排出路61より炭素C-11標識酢酸注射液を得た。
図9に示すように、マイクロチップ71は、マイクロチャンネル部72と微細加工溝部73より構成される。
マイクロチャンネル部72は幅400μm、深さ500μm、長さ1mである。微細加工溝部73はチャンネル幅500μm、深さ800μmである。ザグリ穴の深さは1mmである。マイクロチップの基板の厚みは3mm、中板の厚みは1mm、上板の厚みは3mm、全体の厚みは7mmである。
このマイクロチップ71を用いてフッ素F-18標識FDOPA(フルオロドーパ)の合成を行った。合成を行う直前に、導入路74より前駆体である6−トリメチルスタニル-L-DOPA3mgを含む酢酸溶液400μLをマイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73に供給し、窒素ガスでパージした。
サイクロトロンで製造したフッ素F-18標識フッ素を含むネオンガスより酢酸ナトリウムカラム(内径4mm×長さ40mm)を通してオンラインで合成したフッ素F-18標識アセチルハイポフルオライトを含むネオンガスを導入路74よりマイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73に流し、前駆体とフッ素F-18アセチルハイポフルオライトを接触させ、気液反応を行った。マイクロチャンネル部72及び微細加工溝部73を150℃に加熱し、窒素ガスを導入路74より流しながら溶媒を留去した。
次に加水分解試薬である6N塩酸400μLを導入路74より導入し、マイクロチャンネル部72を洗い出し微細加工溝部73に供給し、100℃で加水分解反応を行った。反応終了後、窒素ガスを導入路77より流しながら、150℃で溶媒を留去した。その後、注射用蒸留水300μLを導入路77より微細加工溝部73に供給し、150℃で溶媒を留去した。さらに本操作を2回繰り返した。最終的に、注射用蒸留水5mLを導入路77より微細加工溝部73に供給し、排出路76よりフッ素F-18標識FDOPAを得た。
1,11,31,51,71…マイクロチップ
6,9,16,19,20,37,38,42,56,59,60,74,77…導入路
7,8,17,18,21,36,39,41,57,58,61,75,76…排出路
14,32,54,55…固相ビーズ充填部
3,4,13,15,33,34,53,73…微細加工溝部(プール部)
2,5,12,35,52,72…マイクロチャンネル部(微細流路部)
81…基板
82…中板
83…上板
83a…幾重にも折れ曲がる微細加工溝
84…微細流路
86…気液反応領域
87…蒸発操作領域
88…微細加工溝
90…ザグリ孔
91…排出流路
94…気相の流路
95…プール部
96…ダム部
97…固相ビーズ

Claims (12)

  1. マイクロチップを用いたPET(Positron Emission Tomography)用標識化合物の製造方法であって、
    気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、
    前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングすると共に、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、
    前記マイクロチャンネル部の溶液を前記微細加工溝部に供給し、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、
    を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法。
  2. マイクロチップを用いたPET(Positron Emission Tomography)用標識化合物の製造方法であって、
    気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、
    前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングすると共に、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、
    前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記マイクロチャンネル部及び前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、
    を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法。
  3. マイクロチップを用いたPET(Positron Emission Tomography)用標識化合物の製造方法であって、
    気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備えるマイクロチップを用い、
    前記マイクロチャンネル部に溶液を導入して、前記マイクロチャンネル部の流路の表面に溶液をコーティングし、その後、前記マイクロチャンネル部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記マイクロチャンネル部の溶液とを気液反応させる工程と、
    前記マイクロチャンネル部の溶液を前記微細加工溝部に供給し、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、
    を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法。
  4. マイクロチップを用いたPET(Positron Emission Tomography)用標識化合物の製造方法であって、
    気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部を備えるマイクロチップを用い、
    前記微細加工溝部に溶液を導入して、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して溶液を分散させ、その後、前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入して、前記気液反応用ガスと前記微細加工溝部の溶液とを気液反応させる工程と、
    前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入して、前記微細加工溝部の溶液を蒸留、及び/又は前記微細加工溝部の溶液から溶媒を留去する工程と、
    を備えるマイクロチップを用いたPET用標識化合物の製造方法。
  5. 前記気液反応用ガスと前記溶液とを気液反応させる工程において、
    炭素C-11標識二酸化炭素と水素化アルミニウムリチウムを含んだ溶液とを気液反応させ、
    前記溶液を蒸留、及び/又は前記溶液から前記溶媒を留去する工程において、
    炭素C-11標識二酸化炭素と反応した水素化アルミニウムリチウムを含んだ溶液から溶媒を除去し、その後、前記マイクロチャンネル部及び/又は前記微細加工溝部によう化水素酸を導入し、反応させ、前記マイクロチャンネル部及び/又は前記微細加工溝部に生成した炭素C-11標識よう化メチルを蒸留することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のPET用標識化合物の製造方法。
  6. 前記気液反応用ガスと前記溶液とを気液反応させる工程において、
    炭素C-11標識よう化メチルと前駆体を含んだ溶液とをメチル化反応させ、
    前記溶液から前記溶媒を留去する工程において、
    炭素C-11標識メチル化反応物溶液から溶媒を留去することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のPET用標識化合物の製造方法。
  7. 前記気液反応用ガスと前記溶液とを気液反応させる工程において、
    フッ素F-18標識フルオロアルキルハライドと前駆体を含んだ溶液とをフルオロアルキル化反応させ、
    前記溶液から前記溶媒を留去する工程において、
    フッ素F-18標識フルオロアルキル化反応物溶液から溶媒を留去することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のPET用標識化合物の製造方法。
  8. 前記気液反応用ガスと前記溶液とを気液反応させる工程において、
    炭素C-11標識二酸化炭素とグリニャール試薬を含んだ溶液とを気液反応させ、
    前記溶液から前記溶媒を留去する工程において、
    未反応の炭素C-11標識二酸化炭素を除去することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のPET用標識化合物の製造方法。
  9. 前記気液反応用ガスと前記溶液とを気液反応させる工程において、
    フッ素F-18標識フッ素ガス又はフッ素F-18標識アセチルハイポフルオライトガスと前駆体を含んだ溶液とをフッ素化反応させ、
    前記溶液から前記溶媒を留去する工程において、
    フッ素F-18標識フッ素化反応物から溶媒を留去することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のPET用標識化合物の製造方法。
  10. PET(Positron Emission Tomography)用標識化合物を製造するためのマイクロチップであって、
    気相及び液相の流路を有するマイクロチャンネル部と、気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部と、を備え、
    前記マイクロチャンネル部に気液反応用ガスを導入することによって、前記マイクロチャンネル部の流路の表面にコーティングされた溶液と気液反応用ガスとを気液反応させ、
    前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液を蒸留、及び/又はこの溶液から溶媒を留去するマイクロチップ。
  11. PET(Positron Emission Tomography)用標識化合物を製造するためのマイクロチップであって、
    気相の流路を有すると共に、気相の流路の底部に液相を溜めるプール部を有する微細加工溝部を備え、
    前記微細加工溝部に気液反応用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液と前記気液反応用ガスとを気液反応させ、
    前記微細加工溝部に蒸発操作用ガスを導入することによって、前記微細加工溝部の前記プール部に毛管力を利用して分散させた溶液を蒸留、及び/又はこの溶液から溶媒を留去するマイクロチップ。
  12. 請求項10又は11に記載のマイクロチップと、
    前記マイクロチップに気相として前記気液反応用ガス及び前記蒸発操作用ガスを導入する気相導入手段と、
    前記マイクロチップに液相として溶液を導入する液相導入手段と、を備えるPET用標識化合物の製造装置。


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