JP2004529989A - 保護されたチロシン誘導体、その製造方法、及びo−(2−〔18f〕−フルオロエチル)−l−チロシン製造のためのその使用 - Google Patents

保護されたチロシン誘導体、その製造方法、及びo−(2−〔18f〕−フルオロエチル)−l−チロシン製造のためのその使用 Download PDF

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Abstract

化合物O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンは、陽電子放射断層撮影用に非常に適していることが証明されており、臨床の実践で既に実証済みである。この化合物の製造は、従来比較的手間のかかる方法で行われていた(Wester H.J.ら;J. Nucl. Med.、1999;40:205−212)。
本発明は式(1)
【化1】
Figure 2004529989

(式中、Rはカルボキシル基の適切な保護基であり、Rはアミノ基の適切な保護基であり、Rは適切な脱離基である)で示されるL−チロシン誘導体に関する。
はメチルチオメチル基、テトラヒドロフラニル基、ジフェニルメチル基、パラ−メトキシベンジル基、ピペロニル基あるいはt−ブチル基であり、Rはアルキル基あるいはアリルアルキル基、Rはp−トシルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ又は臭素である。
本発明はまた、式(1)で示される初期化合物から出発するO−(2−〔18F〕−フルオロエチル)−L−チロシンの製造方法、及びこれらの初期化合物の製造方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンの製造方法、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシン製造用の初期化合物としての新規化合物、及びこの初期化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脳腫瘍の診断は近年、陽電子放射断層撮影(PET)法を使って行われることが多くなっている。
【0003】
最初、PET法を使った診断は、化合物18F−フッ素−デオキシグルコース(FDG)を診断用薬として用いたブドウ糖代謝の検査に集中していた。しかしこの標識化合物を使った場合、必ずしも常に満足のゆく結果が得られたわけではなく、特に、脳全体にブドウ糖が蓄積され、そのために正常な組織と腫瘍組織との十分なコントラストが観察できず、従って腫瘍組織を健康な脳の組織と十分に区別することができないからである。
【0004】
標識アミノ酸を使った実験では、より満足のいく結果が得られた。最初、アミノ酸11C−メチオニンを使って大いに期待の持てる結果が得られた。この結果は、脳腫瘍の判定用及び治療の経過用に信頼のおける検査が実施可能であることを裏づけるものであった。最初は腫瘍組織内でタンパク合成が盛んになることが、アミノ酸濃度上昇の原因であると推測されたが、現在ではむしろ、引き金となるのはアミノ酸輸送の変化だと推測されている。しかしアミノ酸輸送のこうした変化は、正常な、生理的アミノ酸を使ってしか実施できないわけではなく、それ自体はタンパク合成に利用されないアミノ酸誘導体を使っても実施できる。
【0005】
しかし11C−メチオニンを使った研究は、11Cの半減期が20分と非常に短く、11C−メチオニン(及び当然11Cで標識された他の化合物)を使ったPET診断は、寿命の短い陽電子放射体11Cが製造される研究所内あるいは、研究所近隣の場所でしか実施できないという実用上の欠点を明らかにした。
【0006】
11Cの短寿命という欠点を克服するため、18F標識されたアミノ酸を使って更に研究が行われた。18Fの半減期は110分と、11Cと比較してかなり都合がよい。これだけの半減期があれば、中心となる施設で製造し、そのまま他の施設や医師の診察室へ運搬することが可能になる。これまでに、4−〔18F〕−フルオロ−L−プロリンや、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシン、1−アミノ−3−〔18F〕フルオロシクロブタンカルボン酸及び3−〔18F〕フルオロ−α−メチル−L−チロシンを使った実験が重ねられた。化合物O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンは、非常に適していることが証明され、臨床の実践で既に試用されている(非特許文献1)。
【0007】
O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンの製造は、従来比較的手間のかかる方法で実施されてきた(非特許文献2)。
【0008】
この方法は、第一段階で〔18F〕フルオロエチルトシラートを製造し、第二段階で保護されていないL−チロシン(二カリウム塩として)を、これと反応させていた。
【0009】
この製法の欠点は、18F−フッ素化試薬を次の反応の前にクロマトグラフィーで精製する必要があることである。
【0010】
【非特許文献1】
Weber W.A.ら;Eur. J. Nucl. Med. 2000;27:542−549
【非特許文献2】
Wester H.J.ら;J. Nucl. Med. 1999;40:205−212
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一つの目的は、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンの比較的簡単な製造方法を提供することであった。
【0012】
本発明のもう一つの目的は、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシン製造用の初期化合物を提供することであった。
【0013】
本発明のもう一つ別の目的は、初期化合物の製造方法を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明はまず、式(1)
【化1】
Figure 2004529989
で示されるO−(2−〔18F〕フルオロエチル−L−チロシン(〔18F〕FET)製造用の新たな初期化合物に関する。
ここで、Rは、カルボキシル基の適切な保護基であり、Rはアミノ基の適切な保護基である。
【0015】
基Rは、式(1)で示される初期化合物をフッ素化して、対応するフッ素化された化合物にするのに適切な脱離基である。
【0016】
適切な基Rは、特定の反応条件下でカルボキシル基を保護するものである。後で本発明の方法の説明の中でより詳細に記述されるように、好ましい実施形態は、この方法を双極性の、非プロトン性溶媒の中で実施することを意図している。基Rは、本方法のこの好ましい実施形態で、求核的な18F−フッ素化という条件下では開裂されないという課題を果たすことになる。基Rはこの方法の最終段階で基Rとともに、あまり手間をかけずに酸性条件下で開裂され得ることが望ましい。
【0017】
こうした適切な基Rは、例えば強い酸性条件下で、有機非水性溶剤中でも開裂され得る基である。
【0018】
本発明において好ましい基Rとは、メチルチオメチル基、テトラヒドロフラニル基、ジフェニルメチル基、p−メトキシベンジル基、ピペロニル基及びt−ブチル基である。
【0019】
最も好ましい基Rは、t−ブチル基である。
【0020】
適切な基Rとは、特定の反応条件下でアミノ酸のアミノ基を保護するものである。後で、本発明の方法の詳細な説明の中で詳細に記述されるように、好ましい実施形態は、双極性の非プロトン性溶媒中で本方法を実施することである。基Rは本方法のこの好ましい実施形態において、求核的18F−フッ素化条件下で、保護機能を果たし、L−アミノ酸のラセミ化を防ぐという機能を有するものである。この基は本方法の最終段階で容易に開裂され得ることが望ましい。
【0021】
こうした基Rとは、例えばアルキル基又はアリールアルキル基である。
【0022】
本発明において好ましい基Rは、t−ブチルカルバミン酸塩、p−メトキシベンジルカルバミン酸塩、ジフェニルメチルカルバミン酸塩などのカルバミン酸塩及びトリフェニルメチル基である。最も好ましいのはトリフェニルメチル基である。
【0023】
基Rは、適切な脱離基である。この基は実際のフッ素化法において、フッ素−18によって置換される。
【0024】
化合物の範囲内で好ましい基Rは、p−トシルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ及び臭素である。
【0025】
特に好ましい基Rは、p−トシルオキシ基である。
【0026】
式(1)で示される化合物が結晶形態で存在するはずであることが明らかになり、それによってその取り扱いや計量が実質的により簡単になる。
【0027】
式(1)で示される化合物は、O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシン製造の初期化合物として特に適している。
【0028】
本発明のO−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンの製造方法は、式(1)で示される初期化合物が、第一段階で18F−フッ素化され、第二段階で保護基RとRが開裂され、それにより所望の最終化合物O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンが得られる。
【0029】
フッ素化のために式(1)で示される化合物を、例えば式R+18F(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基、特にn−ブチルである。)相間移動系の存在下で反応させる。18Fは、18Oを添加した水をサイクロトロン内での(p,n)−核反応により〔18F〕フッ化物に変換する、当業界で公知の方法によって製造する。
【0030】
フッ素化は、相間移動触媒を使って実施される。こうした相間移動触媒としては、基本的に〔K⊂2.2.2〕CO及び〔TBAHCO 〕のような触媒が考慮に値する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
触媒として〔K⊂2.2.2〕COを使ったフッ素化段階の実施にあたり、約10%の収量が達成され得ることが明らかになった。
【0032】
さらに、触媒として(TBAHCO )を使ったフッ素化段階を実施することによって、この結果が改善され得ることも明らかになった。O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシン製造用初期化合物として、特に好ましい初期化合物N−トリチル−O−(2−トシルオキシエチル)−L−チロシン t−ブチルエステルを用いると、触媒として(TBAHCO )を使って80%を超える放射化学的収量が達成される。これは驚くほどよい結果である。
【0033】
求核性の18F−フッ素化用の溶媒として、通常の有機溶剤が考慮に値する。例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスホキシド及びヘキサメチルリン酸トリアミドなどの非プロトン性溶媒を使って実施すると特にうまく反応が進行し、なかでもアセトニトリルは、その物理化学的性質から特に適している。
【0034】
第一段階は通常約85℃の温度で実施される。実施時間は通常5分で十分である。
【0035】
第一段階終了後、既に言及したように、約5分で脱保護される。予め精製を行う必要はなく、脱保護の第二段階は第一段階と同じ容器内で進行し、また従って、単一容器で反応を行う方法であることは、本発明の魅力的な一面である。
【0036】
脱保護自体は強い酸を加えることで開始されるが、ここでは例えばジクロルメタンなどの非水系でも使用できる酸であるか否かが重要である。トリフルオロ酢酸を使う脱保護は、特にうまく進行する。
【0037】
脱保護後、化合物O−2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンは、未精製のまま使用できる。
【0038】
最終化合物O−(2−〔18F〕フルオロエチル)−L−チロシンの最後の精製段階は、通常の手段と方法を用いて行われる。標識アミノ酸の分離は、有機相からの固相抽出を使って非常に都合よく行うことができる。この場合シリカゲル及び酸化アルミニウムの利用が推奨される。この抽出をシリカゲルと酸化アルミニウムを使って行うと、通常固相に吸着された酸は、適切な溶出段階によってかなり取り除かれる。ここでは、溶出にどのような溶剤を使ったかはあまり重要でなく、溶媒選択には、どの酸が使われたかと、どの固相組み合わせが用いられたかが役割を果たす。一般に、n−ペンタンとジエチルエーテルとの混合物が、この溶出段階にとって、特にトリフルオロ酢酸を使った場合、非常に適している。
【0039】
溶出後、固相に付着している溶媒の残りは、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスで蒸発させて除去され、標識アミノ酸は適切な緩衝液を使って抽出できる。通常、直接HPL−クロマトグラフィーを可能にする緩衝液を用いる。
【0040】
本発明の方法の大きな利点は、標識アミノ酸が比較的容易に単一容器を使った反応で製造できることである。この方法によれば、ラセミ化を防ぎながらの製造が可能になる。〔18F〕フッ化物の使用は、担体が添加されていない最終製品を保証するが、このことは患者への投与に必要である。本発明の方法の利点は、標識アミノ酸が18.5GBq/μmolを超えるモル活性を持った標識アミノ酸の製造が何の問題もなく可能なことである。
【0041】
式(1)で示される初期化合物の製造は、当業界で公知の方法で行うことができる。アミノ酸L−チロシンを用いることができ、所望の最終製品に従って、その後の試薬を選択することができる。
【0042】
基Rとしてt−ブチル基を含む、式(1)で示される初期化合物を製造する必要がある場合、商業的に入手可能なL−チロシン t−ブチルエステルという化合物を出発原料とするのが便利である。そうでなければ、L−チロシンは第一段階で、カルボキシル基と反応しうる試薬と結合され、式(2)
【化2】
Figure 2004529989
で示される化合物を形成する。
ここで、Rは、本発明の初期化合物の説明に関して記述されたのと同じ意味を有する。反応実施のための適切な試薬は、特に、例えばt−ブタノール又はオレフィン イソブタンなどのアルコールである。
【0043】
第二段階では、式(2)で示される化合物を、化合物RXと反応させ、式(3)
【化3】
Figure 2004529989
で示される化合物が形成される。基Rは、ここで、本発明の初期化合物の説明に関して記述されたのと同じ意味を有する。Xはハロゲン、好ましくは塩素である。
【0044】
次の段階では、式(3)で示される化合物を、式(1)で示される化合物に変換し、この最後の段階で、芳香環の水酸基にR−C−基が導入される。この最終段階に適切な試薬は、例えばエチレングリコール ジ(p−トルエンスルフォネート)及び2−ブロムエタノールなどの1,2−二官能性エチレン誘導体、である。
【0045】
基Rがトシルオキシ基であることが、式(1)で示される化合物の好ましい実施形態であり、この好ましい実施のために、最終段階はエチレングリコール ジ(p−トルエンスルフォネート)を使って実施される。
【実施例1】
【0046】
以下の例を使って本発明をさらに詳細に説明する:
実施例1
O−(2−トシルオキシエチル)−N−(トリフェニルメチル)−L−チロシンt−ブチルエステルの製造:
【0047】
第一段階 N−トリフェニルメチル−L−チロシン t−ブチルエステル
L−チロシン t−ブチルエステルを、室温、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)中、トリエチルアミンの存在下で、等モル量のトリフェニルメチルクロライドと反応させた。DMF相を4倍量の氷と混合することにより、粗生成物が沈殿し、エタノールから再結晶する。
収率:70%Fp.171℃
(*商業的に入手可能である)
【0048】
第二段階 O−(2−トシルオキシエチル)−N−(トリフェニルメチル)−L−チロシン t−ブチルエステル:
等モル量のN−トリフェニルメチル−L−チロシン t−ブチルエステル及び、エチレングリコール ジ−(p−トルエンスルフォネート)を、アセトン中に溶解した。塩基の存在下で、抽出物の混合物を2日間室温で激しく攪拌した。濾過及び粗生成物含有溶液を蒸発させた後、生成物の精製を低沸点の石油エーテル及び酢酸エチルからなる移動触媒を含むシリカゲルを使って実施した。
収率:60%Fp. 54...64℃
【実施例2】
【0049】
O−(2−〔18F〕−フルオロエチル−L−チロシン)の製造
18Fを含む水を40μmolのテトラ−n−ブチルアンモニウム炭酸水素塩の存在下で、蒸発乾固した。引き続き0.5mlのアセトニトリル中の25mg(37μmol)N−トリチル−O−(2−トシルオキシエチル)−L−チロシン t−ブチルエステル溶液を添加し、この溶液を5分間沸騰するまで加熱した。減圧下、約20℃の温度で溶媒を蒸発させ、トリフルオロ酢酸/トリエチルシラン/ジクロルメタンの混合物(1/0.4/2)(v/v/v)の1mLを添加し、10分間攪拌した。9mlのジクロルメタンで希釈した後、溶液をシリカゲル、次いで酸化アルミニウムのカートリッジ(各1g)に導いた。カートリッジを、n−ペンタン/ジエチルエーテル(1/1)溶媒混合物10mlで洗浄した。不活性ガス流によって残りの溶媒を蒸発させ、〔18F〕FET−粗生成物を、35mモルのリン酸三ナトリウム塩溶液を使って溶出し、逆相高圧液体クロマトグラフィーで精製した。〔18F〕FET−生成物画分を、陽イオン交換体(LiChrolut SCX、H形、1g)に導き、その後滅菌した水で洗浄し、18Fで標識されたアミノ酸を、生理的濃度のリン酸ナトリウム緩衝液を使って溶出し、溶出液を無菌濾過した。

Claims (7)

  1. 式(1)
    Figure 2004529989
    (式中、Rはカルボキシ基の適切な保護基であり、Rはアミノ基の適切な保護基であり、Rは適切な脱離基である)
    で示されるL−チロシン誘導体。
  2. がメチルチオメチル基、テトラヒドロフラニル基、ジフェニルメチル基、p−メトキシベンジル基、ピペロニル基又はt−ブチル基であることを特徴とする請求項1記載のチロシン誘導体。
  3. がアルキル基又はアリールアルキル基であることを特徴とする請求項1又は2記載のチロシン誘導体。
  4. がp−トシルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ又は臭素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のチロシン誘導体。
  5. がt−ブチル基であり、Rがトリフェニルメチル基であり、Rがトシルオキシ基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のチロシン誘導体。
  6. X(式中、Rは請求項1におけると同じ意味を有し、Xはハロゲンである)を用いて、
    Figure 2004529989
    (式中、Rは請求項1におけると同じ意味を有する)
    を、
    Figure 2004529989
    (式中、R及びRは請求項1におけると同じ意味を有する)
    に変換し、該式(3)で示される化合物を第二段階で式(1)
    Figure 2004529989
    (式中、R、R及びRは請求項1におけると同じ意味を有する)
    で示される化合物に変換することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のチロシン誘導体の製造方法。
  7. 式(1)
    Figure 2004529989
    (式中、R、R及びRは請求項1におけると同じ意味を有する)
    で示される化合物を、式R+18(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基、特にn−ブチル基である)で示されるテトラアルキルアンモニウム〔18F〕フルオライド又は式〔K⊂2.2.2〕18Fで示されるクリプタートと反応させ、式(5)
    Figure 2004529989
    (式中、R及びRは請求項1におけると同じ意味を有する)
    で示される化合物とし、個別の工程において酸性系内で、基R及びRを開裂し、その後、得られた生成物O−(2−〔18F〕−フルオロエチル−L−チロシンを精製することを特徴とするO−(2−〔18F〕−フルオロエチル−L−チロシン(〔18F〕FET)の製造方法。
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