JP2010235649A - 精製エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不飽和化合物を過酸化水素で酸化してエポキシ樹脂を製造する際に、タングステン化合物の残存が極度に少なく、色相は低い精製されたエポキシ樹脂の工業的に生産性の高い製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 タングステン化合物(D)と相間移動触媒(E)の存在下で、不飽和化合物(B)を過酸化水素(C)で酸化反応させてエポキシ樹脂(A1)を生成させた後、アルカリ(F)を加えて分液し、有機相に残存するタングステン化合物を陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)を用いて除去する精製工程を含むことを特徴とするエポキシ樹脂(A)の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は高純度の精製エポキシ樹脂の製造方法に関する。詳しくは、C=C二重結合を分子内に有する有機化合物を過酸化水素で酸化してエポキシ化する際のタングステン触媒の除去方法に関するものである。
従来よりエポキシ樹脂は塗料成分や接着剤、封止剤等の用途に従来から使用されている。いずれの用途においてもエポキシ樹脂の純度は高い方が望ましく、特に電気・電子分野に使用されるエポキシ樹脂には、長期信頼性の観点から、不純物を含まないことが要求されている。エポキシ樹脂の不純物としては、ハロゲン原子、金属などがあった。
ハロゲン原子を含まないエポキシ樹脂の製造方法としては、不飽和化合物と過酸化水素を用いてエポキシ化する反応が種々知られている。
しかし、過酸化水素は酸化活性が低いため、収率を上げるための工夫として、例えば、タングステン化合物を触媒として用い、活性向上剤としてα−アミノメチルホスホン酸を用いてエポキシ化する方法(非特許文献1)が知られている。
また、タングステン触媒の存在下、不飽和化合物をエポキシ化し、得られたエポキシ樹脂をアルカリ処理後蒸留する方法も知られている(特許文献1)。
しかしながら、前者の方法では活性は高いものの、残ったタングステン触媒の除去はシリカゲルクロマトで行っており、工業的に大規模で実施するには問題がある。また、タングステン触媒は、嵩高く、シリカゲルクロマトによる吸着除去でも不十分である。
また、後者の方法では、精製できるエポキシ樹脂は低分子の揮発性の高いものに限定され、汎用性の高い方法ではない。
エポキシ樹脂中のタングステン化合物は水分と接触すると強酸となり、不純物として残存していると微量であっても、エポキシ樹脂が着色しやすく、またその硬化物の機械物性が低下し、電子材料部品に適用した際には金属配線の腐食や半導体素子の劣化、抵抗値の低下、イオンマイグレーションによる絶縁破壊などが問題になる。
Bull.Chem.Soc.Jpn.,905−915頁、70巻、4号(1997)
2002−80469号公報
そこで、本発明は、C=C二重結合を分子内に有する不飽和化合物を過酸化水素で酸化してエポキシ樹脂を製造する際に、タングステン化合物の残存が極度に少なく、色相は低い精製されたエポキシ樹脂の工業的に生産性の高い製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、タングステン化合物(D)と相間移動触媒(E)の存在下で、C=C二重結合を分子内に有する有機化合物(B)を過酸化水素(C)で酸化反応させて得られたエポキシ樹脂(A1)に、さらにアルカリ(F)を加えて分液し、有機相に残存するタングステン化合物を陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)を用いて除去する精製工程を含むことを特徴とするエポキシ樹脂(A)の製造方法;前記エポキシ樹脂を硬化させてなるエポキシ樹脂硬化物である。
本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、タングステン化合物と相間移動触媒の存在下で、不飽和化合物を過酸化水素で酸化反応させてエポキシ樹脂を生成させた後、アルカリを加えて分液し、有機相に残存するタングステン化合物を陰イオン交換樹脂または塩基性の金属酸化物を用いて除去するものである。この製造方法を用いることで、ハロゲン原子を含まず、タングステン、アルカリ金属、アルカリ土類金属などの金属含量の低いエポキシ樹脂を得ることが可能である。
本発明は、C=C二重結合を分子内に有する有機化合物(B)を過酸化水素(C)で酸化反応させて得られ、触媒のタングステン化合物(D)を含んだ粗製のエポキシ樹脂(A1)から、このタングステン化合物を除去する精製工程を含み、着色が著しく少なく、硬化物に悪影響を与えるタングステン含量を極度に低減した精製エポキシ樹脂(A)の製造方法である。
酸化反応としては、タングステン化合物(D)と相間移動触媒(E)の存在下で、過酸化水素(C)を用いて行う。
また、精製方法としては、粗製のエポキシ樹脂(A1)にアルカリ(F)を加えて分液し、有機相に残存するタングステン化合物を陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)を用いて除去する。
本発明の製造方法で必須の酸化触媒であるタングステン化合物(D)としては、タングステン酸化合物及び酸化タングステンからなるタングステン化合物(D1)、タングステン酸塩(D2)及び2種以上のポリ原子(W,Mo,V)を有する複合タングステン化合物(D3)等が挙げられる。
タングステン化合物(D1)としては、タングステン酸化合物;タングステン酸(HWO)、リンタングステン酸 (H3[PW1240].xH2O)、ケイタングステン酸(H4[SiW1240].xH2O)、ホウタングステン酸(H5[BW1240].xH2O)、(ただし、xは1以上の整数を示す。)、酸化タングステン(WO)が挙げられる。
これらの(D1)のうち好ましいのはタングステン酸(HWO)、リンタングステン酸(H3[PW1240].xH2O)である。
タングステン酸塩(D2)としては、上記タングステン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、銅塩、金塩、ガリウム塩及びアンモニウム塩が挙げられる。
アルカリ金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウム塩が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウム塩が挙げられる。その他の塩としては、銅、金、ガリウム及びアンモニウム塩が挙げられる。
タングステン酸塩(D2)の好ましい例としては、上記の好ましいタングステン酸のナトリウム塩、カリウム塩、バリウム塩、セシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム等が挙げられる。特に好ましくはケイタングステン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、リンタングステン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩である。
複合タングステン化合物(D3)とはタングステンとさらにもう1種のポリ原子(Mo、V)を有するタングステン化合物であり、これらの例としては、リンバナドタングステン酸、ケイモリブドタングステン酸、リンモリブドタングステン酸等の複合タングステン化合物;及び上記複合タングステン化合物の塩等が挙げられる。
複合タングステン化合物の塩としては、上記タングステン酸塩で例示したものと同じアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、銅塩、金塩、ガリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
複合タングステン化合物(D3)の好ましい例としては、リンモリブドタングステン酸である。
これらのタングステン化合物(D)は単独化合物で使用してもよいし、タングステン化合物(D1)同士、タングステン酸塩(D2)同士、複合タングステン化合物(D3)同士、またはタングステン化合物(D1)とタングステン酸塩(D2)を混合して使用してもよいし、タングステン化合物(D1)とタングステン酸塩(D2)及び複合タングステン化合物(D3)を混合してもよい。
タングステン化合物(D)のうち、好ましくは、タングステン化合物(D1)とタングステン酸塩(D2)を混合して使用することが触媒活性の点から好ましい。
タングステン化合物(D)の使用量は、二重結合に対してタングステン原子の当量が0.001〜0.1当量であり、好ましくは0.01〜0.05当量である。
本発明の製造方法で必須の相間移動触媒(E)は、反応収率を向上させるために必須である。相間移動触媒(E)は、4級アンモニウム塩(E1)または4級ホスホニウム塩(E2)が挙げられる。
第四級アンモニウム塩(E1)としては、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化トリオクチルエチルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルアンモニウム、塩化トリカプリルメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等の塩化物;
臭化トリオクチルメチルアンモニウム、臭化トリオクチルエチルアンモニウム、臭化ジラウリルジメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ステアリルジメチルアンモニウム、臭化トリカプリルメチルアンモニウム、臭化ジデシルジメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム等の臭化物;
ヨウ化トリオクチルメチルアンモニウム、ヨウ化トリオクチルエチルアンモニウム、ヨウ化ジラウリルジメチルアンモニウム、ヨウ化ラウリルトリメチルアンモニウム、ヨウ化ステアリルトリメチルアンモニウム、ヨウ化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、ヨウ化ステアリルジメチルアンモニウム、ヨウ化トリカプリルメチルアンモニウム、ヨウ化ジデシルジメチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化ベンジルトリメチルアンモニウム、ヨウ化ベンジルトリエチルアンモニウム等のヨウ化物;
リン酸水素化トリオクチルメチルアンモニウム、リン酸水素化トリオクチルエチルアンモニウム、リン酸水素化ジラウリルジメチルアンモニウム、リン酸水素化ラウリルトリメチルアンモニウム、リン酸水素化ステアリルトリメチルアンモニウム、リン酸水素化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、リン酸水素化ステアリルジメチルアンモニウム、リン酸水素化トリカプリルメチルアンモニウム、リン酸水素化ジデシルジメチルアンモニウム、リン酸水素化テトラブチルアンモニウム、リン酸水素化ベンジルトリメチルアンモニウム、リン酸水素化ベンジルトリエチルアンモニウム等のリン酸水素化物;
硫酸水素化トリオクチルメチルアンモニウム、硫酸水素化トリオクチルエチルアンモニウム、硫酸水素化ジラウリルジメチルアンモニウム、硫酸水素化ラウリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ステアリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、硫酸水素化ステアリルジメチルアンモニウム、硫酸水素化トリカプリルメチルアンモニウム、硫酸水素化ジデシルジメチルアンモニウム、硫酸水素化テトラブチルアンモニウム、硫酸水素化ベンジルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ベンジルトリエチルアンモニウム等の硫酸水素化物等が挙げられる。
ホスホニウム塩(E2)としては、例えばテトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド等の臭化物;
テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムクロリド等の塩化物;
テトラブチルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド等のヨウ化物;
テトラブチルホスホニウムハイドロホスフェート、テトラフェニルホスホニウムアハイドロホスフェートのリン酸水素化物;
テトラブチルホスホニウムハイドロサルフェート、テトラフェニルホスホニウムアハイドロサルフェート等の硫酸水素化物が挙げられる。
これらの相間移動触媒(E)の好ましい例としては、硫酸水素化トリオクチルメチルアンモニウム、硫酸水素化ジラウリルジメチルアンモニウム、硫酸水素化ラウリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ステアリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、硫酸水素化ステアリルジメチルアンモニウム、硫酸水素化トリカプリルメチルアンモニウム、硫酸水素化ジデシルジメチルアンモニウム、硫酸水素化テトラブチルアンモニウム、硫酸水素化ベンジルトリメチルアンモニウム、硫酸水素化ベンジルトリエチルアンモニウムが挙げられる。特に好ましくは硫酸水素化トリオクチルメチルアンモニウム、硫酸水素化ジラウリルジメチルアンモニウムである。
本発明で酸化反応基質となるC=C二重結合を有する有機化合物(B)としては、C=C二重結合を有する鎖状炭化水素(B11)、C=C二重結合を有する鎖状有機化合物(B12)、シクロアルケン環を有する環状炭化水素(B21)、シクロアルケン環を有する環状有機化合物(B22)が挙げられ、分子中に2個以上のC=C二重結合を有していてもよい。
なお、本発明のC=C二重結合には芳香族環のC=C二重結合は除外する。
C=C二重結合を有する鎖状炭化水素(B11)としては、直鎖状または分枝鎖状炭化水素、例えば、エテン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、2−メチル−2−ブテン、1−ノネン、2−ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセンなどのアルケン;例えば、ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサンジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、2,6−オクタジエン、デカジエン、ウンデカジエン、ドデカジエンなどのアルカジエンが挙げられる。
これらの鎖状炭化水素は、例えば、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシ基(アルコキシ基、アリールオキシ基など)、置換チオ基(アルキルチオ基、アリールチオ基など)、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基など)、オキソ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。鎖状炭化水素(B11)の炭素数は、例えば2〜20程度、好ましくは2〜12程度である。
C=C二重結合を有する鎖状有機化合物(B12)としては、ポリエチレンポリオールの末端アリルエーテル化物、ポリプロピレンポリオールの末端アリルエーテル化物、ビスフェノールAのジアリルエーテル化物、ビスフェノールFのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールAのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールFのジアリルエール化物、ポリカーボネートジオールの末端アリルエーテル化物、ポリエステルポリオールの末端アリルエーテル化物等のアリル変性物、5−ビニルシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン、5−ビニルシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エンのエチレングリコール変性物、5−ビニルシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エンのメチルハイドロジェンシロキサン変性物等のビニル変性物などが挙げられる。
これらの鎖状有機化合物は、例えば、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシ基(アルコキシ基、アリールオキシ基など)、置換チオ基(アルキルチオ基、アリールチオ基など)、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基など)、オキソ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。鎖状有機化合物(B12)の炭素数は、例えば2〜20程度、好ましくは2〜12程度である。
シクロアルケン環を有する環状炭化水素(B21)としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネン、シクロデセン、シクロウンデセン、シクロドデセン、3a、4,7,7a−テトラヒドロインデンなどのシクロアルケン;例えば、シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シクロオクタジエン、シクロデカジエン、シクロドデカジエンなどのシクロアルカジエン;例えば、シクロオクタトリエンなどのシクロアルカトリエン;例えば、シクロオクタテトラエンなどのシクロアルカテトラエンなどが挙げられる。
これらの環状炭化水素(B21)は、例えば、炭素数1〜20の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基などの置換オキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基などの置換オキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基などの置換チオ基、オキソ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シアノ基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、スルホ基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
シクロアルケン環を有する環状有機化合物(B22)は、例えば、3,4−シクロヘキセンメチル3’,4’−シクロヘキセニルカルボキシレート、カプロラクトンオリゴマーの両端に、それぞれ3,4−シクロヘキセニルメタノールと3,4−シクロヘキセンカルボン酸がエステル結合したもの、シクロアルケニル基を有するメタクリレート、シクロアルケニル基を有するアクリレート、ジシクロペンタジエニルエチレングリコールビスエーテル等が挙げられる。
これらの環状有機化合物(B22)は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基などの置換オキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基などの置換オキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基などの置換チオ基、オキソ基、カルバモイル基、置換カルバモイル基、シアノ基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、スルホ基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
以上の不飽和C=C二重結合を有する有機化合物(B)のうち、好ましい例としては、アルカジエン、ポリエチレンポリオールの末端アリルエーテル化物、ポリプロピレンポリオールの末端アリルエーテル化物、ビスフェノールAのジアリルエーテル化物、ビスフェノールFのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールAのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールFのジアリルエール化物等のアリル変性物、5−ビニルシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エンのメチルハイドロジェンシロキサン変性物等、5〜20員環を有するシクロアルケン環を有する化合物が挙げられる。
さらに好ましくはビスフェノールAのジアリルエーテル化物、ビスフェノールFのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールAのジアリルエーテル化物、水添ビスフェノールFのジアリルエール化物等のアリル変性物、4−ビニル−1−シクロヘキセンである。
本発明の製造方法は酸化剤として過酸化水素(C)を用いる。通常、過酸化水素は水溶液として用い、その濃度は安全性の観点から1〜60重量%で使用する。好ましい濃度範囲としては、5〜40重量%である。
本発明で生成されるエポキシ樹脂(A)は、本発明の反応基質である不飽和化合物(B)中に存在するC=C二重結合がエポキシ化したものである。
酸化反応は、(i)過酸化水素(C)と酸化反応用触媒であるタングステン化合物(D)をあらかじめ混合した水溶液に、相間移動触媒(E)と不飽和化合物(B)または不飽和化合物(B)を含む溶液を滴下する方法、(ii)タングステン化合物(D)の水溶液と本発明の相間移動触媒(E)及び不飽和化合物(B)の溶液からなる分散溶液に、過酸化水素を滴下する方法、(iii)タングステン化合物(D)、過酸化水素(C)、相間移動触媒(E)、不飽和化合物(B)をそれぞれ別々に連続して反応容器に供給する方法等が挙げられる。
酸化反応は、溶媒の存在下または非存在下のいずれで行ってもよい。
溶媒は、反応基質及び目的生成物の種類等により適当に選択できる。
溶媒として、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1、2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノブチルエーテルなどの鎖状または環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−エチルヘキシルアルコールなどのアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒は一種で、又は二種以上混合して用いられる。
反応温度は、反応基質や反応の種類などに応じ、反応速度及び反応選択性を考慮して適宜選択できるが、例えば、0〜200℃、好ましくは10〜150℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、加圧下に行ってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。
酸化反応後に得られる粗製のエポキシ樹脂(A1)中には、酸化触媒であるタングステン化合物が残存する。本発明の精製工程とは、この残存するタングステン化合物をほぼ完全に取り除く工程のことである。
精製工程は、下記の2つの工程を含む。
(i)酸化反応後に得られる粗エポキシ樹脂(A1)にアルカリ(F)を混合する工程。
(ii)粗エポキシ樹脂(A1)をアルカリ(F)と混合してまず アルカリ処理したエポキシ樹脂(A2)を得、さらにこれを、陰イオン交換樹脂または塩基性の金属酸化物(H)とを接触させ、不純物を吸着、除去する工程。
アルカリ(F)は、残存するタングステン化合物を分解し、さらにその水溶性を高め、水洗除去しやすい構造に変化させる目的で使用する。
例えば、タングステン酸(D1)は相間移動触媒によって親油性が向上し、有機相に残存している。この相間移動触媒−タングステン酸はアルカリ(F)を加えることにより、相間移動触媒とタングステン酸(D1)−アルカリ(F)の塩となり、水溶性が向上する。タングステン酸塩(D2)の場合も同様である。
本発明に使用するアルカリ(F)としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、アルカリ金属炭酸水素塩等の無機塩基、並びに、3級アミン及び4級アンモニウムヒドロキシド等の有機塩基が挙げられる。
具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアルミルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン等の3級アミン;テトラメチル、テトラエチル、テトラプロピル、テトラアミル、ベンジルトリメチルのそれぞれ4級アンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。1種でも、これらを混合して使用してもよい。
アルカリ(F)のうち好ましい例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
アルカリ(F)はそのまま使用してもよいし、水性スラリー、水溶液、有機溶剤との分散溶液または均一混合溶液として使用してもよい。水溶液が取り扱いやすいため、好ましい。
アルカリ(F)の使用量としては、エポキシ樹脂(A1)に対し、アルカリ固形分が0.5〜40重量%であり、好ましくは1〜30重量%であり、さらに好ましくは5〜25重量%である。アルカリ処理後、水洗した水層のpHは8〜13、好ましくはpH8〜12である。
pHが8以下では、タングステン触媒を十分に分解できず、エポキシ樹脂中に残ってしまう。pHが13以上では、アルカリが多すぎて、アルカリ由来の不純物が残存してくる問題がある。
アルカリ(F)を混合する際の温度は、0〜100℃が好ましく、より好ましくは10から80℃であり、さらに好ましくは20〜60℃である。温度が低いと処理効率が低下し、100℃を超えると、水蒸気圧が発生し、取り扱いが困難な上、エポキシ樹脂が着色する。
アルカリ(F)を混合する前に、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤で一旦過酸化水素を還元した後、アルカリ(F)を混合してもよい。
アルカリ(F)処理後のエポキシ樹脂(A2)は、そのまま陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)で処理してもよいが、pHが8以下になるまで水洗してもよい。
また、アルカリ吸着剤で残存するアルカリを吸着除去後、使用してもよい。陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)の処理効率を上げるため、アルカリを吸着剤で吸着除去してから処理する方法が好ましい。
アルカリ吸着剤としては無機系のものとして、通常SiO2とMgO、CaOなどのアルカリ土類金属酸化物及び/又はAl23などの両性金属酸化物とからなるもの、例えばキョーワード600(2MgO・6SiO・xH2O)、キョーワード700(Al23 ・9SiO2 ・xH2O)いずれも協和化学工業株式会社製などが挙げられる。
酸性白土(モンモリロナイト系粘土など)を硫酸などの酸で処理したもの、多孔質構造のガレオンアース(水沢化学工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明の精製工程には、残存するタングステン化合物を吸着、除去する目的で、陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)を使用することが必須である。
本発明で使用できる陰イオン交換樹脂(G)としては、弱塩基性、強塩基性の陰イオン交換樹脂が挙げられる。
具体的には、例えば、第1〜3級アミンを官能基として持つものを挙げることができ、市販品としては、三菱化学株式会社製ダイヤイオンWA−20、21、30、R&H社製A21等の弱塩基性陰イオン交換樹脂;第三級アミン及び第四級アンモニウム型のアンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−900(以上、オルガノ社製、商標名)、ダウエックスI−X4(ダウケミカル社製、商標名)、ダイヤイオンSA10(三菱化学製、商標名)等の強塩基性陰イオン交換樹脂が挙げられる。
不純物除去効率の観点から、強塩基性陰イオン交換樹脂が好ましい。
陰イオン交換樹脂(G)の使用量は、アルカリ(F)処理後のエポキシ樹脂(A2)に対して1〜500重量%程度、好ましくは5〜300重量%である。1%より少ない場合は、残存するタングステン化合物(D)を十分吸着できず、500%を超えると、エポキシ樹脂のロスが多くなる。
本発明で使用できる塩基性の金属酸化物(H)としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属担持酸化物、複合酸化物、金属酸化物、アルカリ金属交換ゼオライト、金属炭酸塩、ハイドロタルサイト類等が挙げられる。
具体的には、例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム等のアルカリ金属酸化物;酸化アルミニウム(例えばアルコア化成社製のT64アルミナやアルミナF−200等、昭和電工社製のアルミナ粉末CBグレード等)、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸化物;酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の金属酸化物;Na−Al、K−SiOなどのアルカリ金属担持酸化物;マグネシウムとアルミニウム等の複合酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩;Na−Y、Na−モルデナイト、Na−ZSM3 などのアルカリ金属交換ゼオライト;ハイドロタルサイト類等が挙げられる。
塩基性金属酸化物(H)の好ましい例としては、アルカリ土類金属酸化物、複合酸化物、金属炭酸塩、アルカリ金属交換ゼオライトが挙げられる。さらに好ましい例としては、アルカリ土類金属酸化物、酸化ジルコニウム、酸化チタン、金属炭酸塩、複合酸化物であり、特に好ましくは酸化アルミニウムである。
塩基性金属酸化物(H)は、市場から容易に入手でき、たとえば酸化チタンP25及びアルミニウムオキサイドC(日本アエロジル株式会社)、アルミナF−200及びT64アルミナ(アルコア化成社)等が挙げられる。
塩基性の金属酸化物(H)の使用量は、アルカリ(F)処理後のエポキシ樹脂(A2)に対して1〜300重量%程度、好ましくは5〜200重量%である。1%より少ない場合は、残存するタングステン化合物(D)を十分吸着できず、300%を超えると、エポキシ樹脂のロスが多くなる。
これらの陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)は、市販のものをそのまま使用してもよいし、塩基性の金属酸化物(H)はそれらの塩基性点が酸素、窒素などのガスが吸着しやすくかつ脱離しにくいため、400℃以上の高温で処理し、塩基性点を発現させて用いても良い。
陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)による処理方法は、アルカリ(F)処理後のエポキシ樹脂(A2)中に混合し、撹拌後ろ過、遠心分離、沈降分離する方法;陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)をつめたカラム中にエポキシ樹脂(A2)を循環する方法;フィルタープレスなどに陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)をしきつめて、エポキシ樹脂(A2)を通す方法などが挙げられる。低分子量のエポキシ樹脂の場合は、これらの処理を行った後、エポキシ樹脂を蒸留してもよい。
陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)で処理する温度は、0〜80℃が好ましく、さらに好ましくは5〜80℃、特に好ましくは10〜60℃である。0℃以下では処理効率が低下し、過剰の陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)が必要となる。また、80℃を超えた場合は、これらの一部が溶出する可能性がある。
本発明の硬化物は、エポキシ樹脂(A)を、硬化剤、光カチオン重合開始剤または熱カチオン重合開始剤と配合して熱または光で硬化したものである。あるいは硬化剤を、光カチオン重合開始剤または熱カチオン重合開始剤と組み合わせてもよいし、硬化手段として熱と光を組み合わせてもよい。

硬化剤としては、一般にエポキシ樹脂の硬化剤として知られているものが使用できる。例えば、ジシアンジアミド、多価フェノール類、酸無水物類、芳香族及び脂肪族アミン類等がある。
多価フェノール類としては、2価のフェノール類、3価以上のフェノール類が2価のフェノール類とホルムアルデヒド等の縮合剤から合成される多価フェノール性化合物等がある。
酸無水物類としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ
ムスイフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル無水ハイミック酸、無水ナジック酸、無水トリメリット酸等がある。
また、アミン類としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン等の芳香族アミン類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族アミン類がある。
これら硬化剤の1種又は2種以上を混合して用いることができる。
透明性の観点から、酸無水物類が好ましく、さらにはテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。
光カチオン重合開始剤または熱カチオン重合開始剤としては、例えば、炭化水素基を有するオニウム塩、アレン−イオン錯体、シラノール/キレート化合物の混合物、フェノール類と/キレート化合物の混合物、スルホン酸エステル、イミドスルホネートなどが挙げられる。
炭化水素基を有するオニウム塩としては、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩などが好ましく、旭電化工業(株)製「PP−33、CP−66、CP−77」、スリーエム(株)製「FC−509、FC−520」、G.E.(株)製「UVE1014」、三新化学工業(株)製「SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L」などが市販品として入手可能である。
アレン−イオン錯体としては、チバガイギー(株)製「CG−24−61」が入手可能である。
シラノール/キレート化合物の混合物としては、トリフェニルシラノール、ジフェニルメチルシラノールなどのシラノールと、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスアセト酢酸エチル等のキレート化合物の組み合わせが挙げられる。
また、フェノール類/キレート化合物の混合物としては、ビスフェノールS、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類と、上記で例示したキレート化合物の組み合わせを使用することが可能である。
また、エポキシ樹脂組成物には、本発明のエポキシ樹脂以外に、分子中にエポキシ基を2個以上有する通常のエポキシ樹脂を併用してもよい。
例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン等の2価のフェノール類;トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等の3価以上のフェノール類;テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類等のフェノール類から誘導されるグルシジルエーテル化物等がある。
これらのエポキシ樹脂は、1種又は2種以上を混合して用いることができるが、本発明に関わるエポキシ樹脂の配合量はエポキシ樹脂全体中、50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の範囲である。
さらに、本発明の組成物中には、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリウレタン、石油樹脂、インデンクマロン樹脂、フェノキシ樹脂等のオリゴマー又は高分子化合物を適宜配合してもよい。また、本発明の樹脂組成物には、無機充填剤、顔料、難然剤、揺変性付与剤、カップリング剤、流動性向上剤等の添加剤を配合できる。
また、本発明の樹脂組成物には必要に応じて、公知の硬化促進剤を用いることができる。
例を挙げれば、アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸等がある。添加
量としては、通常、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜5重量部の範囲である。更に、必要に応じて、本発明の樹脂組成物には、カルナバワックス、OPワックス等の
離型剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラ
ック等の着色剤、三酸化アンチモン等の難燃剤、シリコンオイル等の低応力化剤、ステア
リン酸カルシウム等の滑剤等を使用できる。
本発明のエポキシ樹脂硬化物は、上記のエポキシ樹脂組成物を加熱または光照射するこ
とにより得ることができる。硬化物を得るための方法としてはトランスファー成形、圧縮
成形、注型等、塗布、ディッピングなどの方法が用いられ、その際の温度としては通常、
140〜230℃の範囲である。
本発明の製造方法によって、精製エポキシ樹脂が工業的に生産性の高い方法で得られる。得られた精製エポキシ樹脂は、ハロゲン原子を含まず、タングステン化合物の残存が極度に少ない。
タングステン含量は、通常5ppm、好ましくは3ppmである。
<ハロゲン原子含量の測定方法>
ハロゲン原子含量は、JIS K7243−3に従って測定する。
<タングステン含量および金属含量の測定方法>
エポキシ樹脂の10%トルエン溶液を作成し、誘導結合プラズマ発光分析(ICP発光)分析により分析する。装置は、例えばパーキンエルマー社のOptima4300DVなどが使用できる。
定性分析で検出された金属種において、それぞれ市販の金属標準液を使用して作成した検量線を用い、定量分析を行う。
タングステン含量および各種金属含量の合計から、エポキシ樹脂中の金属含量を求める。
例えば、タングステン含量を測定する場合は、市販のICP用タングステン標準液であるタングステン水溶液を、トルエンなどの溶剤で希釈し、検量線用サンプルを作成する。このとき補助溶剤としてエタノールやアセトンなどを併用してもかまわない。これらの溶剤をブランクとし、エポキシ樹脂溶液を調整する。測定したエポキシ樹脂溶液中のタングステン含量から濃度換算してエポキシ樹脂中のタングステン含量を求める。
金属含量は、それぞれ1種類ずつ測定してもよいし、複数の金属の標準液を混合して検量線用サンプルを作成し、一度に測定することもできる。
本発明で定性分析で検出されるかもしれない可能性があるのは、酸化触媒のタングステン化合物(D)由来のタングステン、アルカリ(F)由来のナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、塩基性金属酸化物(H)由来のアルミなどが挙げられる。なお、従来技術のグリシジルエーテルを用いた製造法では、エピクロルヒドリンを付加する際に使用するアルカリ由来のナトリウム、カリウムが検出される。
また、本発明のエポキシ樹脂のハーゼン色数(APHA)は通常50以下、好ましくは30以下である。
なお、この色数(APHA)は、ASTM−D−1209に準拠して、APHA標準液と目視比較することにより求める。
さらに、本発明の精製エポキシ樹脂を用いた硬化物は、全光透過性、耐光性に優れ、長期絶縁信頼性に優れる。
耐光性は、硬化物の紫外線を300時間照射後の透過性保持率として評価できる。
また、長期絶縁信頼性は、吸湿促進試験後の体積固有抵抗値として評価できる。
エポキシ樹脂の硬化物の全光性透過率、耐光性、体積抵抗値および吸湿後体積固有抵抗値は下記のようにして求めた。
<全光線透過率の測定方法>
2枚のガラス板(大きさ:40mm×20mm)の間にスペーサーを用いて、1mmの隙間を形成し、成形型とした。
これにエポキシ樹脂配合物を注型して120℃×3時間、さらに160℃×5時間かけて硬化させた。成形型より硬化物を取り出し、試験片とした。この試験片を用いて、JIS K7361(1997)に準拠し、全光線透過率を測定した。
<耐光性の評価方法>
「全光線透過率」と同じ操作で作製した厚さ1mmの試験片を、ピーク波長が340nmの紫外蛍光ランプを光源とする促進耐光試験機を用いて評価した。55℃においてエポキシ樹脂片に紫外線を300時間照射する。
照射後、JIS K7361(1997)に準拠し、全光線透過率を測定した。
透過率保持率=紫外線の促進照射後の全光線透過率×100/初期の全光線透過率(%)
<体積固有抵抗値の測定方法>
2枚のガラス板(大きさ:150mm×200mm)の間にスペーサーを用いて、4mmの隙間を形成し、成形型とした。
これにエポキシ樹脂配合物を注型して120℃×3時間、さらに160℃×5時間かけて硬化させた。成形型より硬化物を取り出し、試験片とした。体積固有抵抗値は、この試験片を用い、JIS K6911に基づいて測定した。
<吸湿後の体積固有抵抗値の評価方法>
JIS K6911に基づいて作製した体積固有抵抗値測定用サンプルを、プレッシャークッカー試験機に入れ、121℃、100%RH、0.2MPaで72時間後の体積固有抵抗値を測定した。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
[製造例1]<不飽和化合物(B−1)の製造例1>
撹拌装置、温度制御装置及びコンデンサーを設置した反応槽に、メチルエチルケトンを200部、水添ビスフェノールA(b−1)(新日本理化社製)を234部(1モル部)仕込み、300rpmで撹拌しながら、50℃に加熱した。そこにアリルクロライドを161部(2.1モル部)滴下した。滴下終了後、50℃で3時間熟成し、水500gを加えた後、室温で静置した。分液後メチルエチルケトンを50℃で減圧除去し、水添ビスフェノールAのジアリルエーテル(B−1)を得た。
[製造例2]:<不飽和化合物(B−2)の製造例2>
ポリエチレングリコールジアリルエーテルの合成500mlのSUS製オートクレーブに、マクロゴールPEG−400(数平均分子量400のポリエチレングリコール:三洋化成工業株式会社製)を400部(1モル部)、水酸化カリウム84部(1.5モル部)を添加し、塩化アリルを115部(1.5モル部)を80℃で1時間かけて徐々に滴下し、5時間反応させた。その後、水を200部加えて、過剰の水酸化カリウムと生成した塩を分液除去した。有機層を50℃で130Paの圧力で未反応の塩化アリルと水を除き、ポリエチレングリコールジアリルエーテル425部(B−2)(数平均分子量520)を得た。
[実施例1〜6]<エポキシ樹脂(A−1)〜(A−4)の製造例>
攪拌装置、温度制御装置及び還流冷却器を設置した反応槽に、タングステン化合物(D)、過酸化水素水、リン酸類の順で仕込み、300rpmで撹拌しながら、80℃に温調した。なおその仕込み量は表1に示した。
表1に記載した量の溶媒、不飽和化合物(B−1)〜(B−4)、相間移動触媒の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を80℃に保ちながら、2時間反応させた。室温まで冷却、静置後、2相に分離した反応混合物から生成物を含む上層(有機相)を分液し、粗エポキシ樹脂(A1−1)〜(A1−4)の溶液を得た。
粗エポキシ樹脂にアルカリ(F)水溶液を仕込み、これらを45℃の温度で20分間撹拌混合した。この混合処理液を常温まで冷却し、静置後、上層(有機相)を分液した。分液後の有機相を2回水洗した。有機相の1重量%のキョーワード600を加え、80℃に昇温後1時間撹拌した。ろ過によりキョーワード600を除去した。
アルカリ処理後のエポキシ樹脂(A2−1)〜(A2−4)の溶液を、表1記載の仕込み量の陰イオン交換樹脂(G)を敷きつめたろ過装置に通し、ろ液の溶剤を120℃、130Paで加熱減圧し、エポキシ樹脂(A−1)〜(A−4)を得た。
[実施例5および6]<エポキシ樹脂(A−5)、(A−6)の製造例>
前記アルカリ処理後のエポキシ樹脂(A2−2)および(A2−4)の溶液を、表1記載の仕込み量の塩基性の金属酸化物(H)を敷きつめたろ過装置に通し、ろ液の溶剤を120℃、130Paで加熱減圧し、エポキシ樹脂(A−5)および(A−6)を得た。
Figure 2010235649
なお、表1中では以下の化合物の略称で記載する。
(B−3):4−ビニル−1−シクロヘキセン
(B−4):3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン
表1中の商品名は以下の通りである。
アンバーライトIRA−900:強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ社製)
ダイヤイオンSA10:強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学社製)
T64アルミナ:塩基性アルミナ(アルコア化成社製)
[実施例7〜10]<エポキシ樹脂の熱硬化物作製>
実施例1〜4で得られたエポキシ樹脂を用いて、表2の配合成分と比率で常温で配合し、遠心・脱泡撹拌機を用いて混練、脱泡し、エポキシ樹脂配合物を得た。
得られたエポキシ樹脂配合物は、それぞれ前記の評価試験に必要な大きさの試験片が得られるようにガラス板とスペーサーから構成される成形型に注型した。
120℃×3時間、さらに160℃×5時間かけて加熱硬化させ、成形型より取り外すことで、エポキシ樹脂硬化物からなる試験片を得た。
[実施例11および12]<エポキシ樹脂の光硬化物作製>
実施例5および6で得られたエポキシ樹脂を用いて、表2の配合成分を常温で配合し、遠心・脱泡撹拌機を用いて混練、脱泡し、エポキシ樹脂配合物を得た。
得られた樹脂配合物は、それぞれ上記の成形型に注型した。
80W/cmのメタルハライドランプ照射距離6.5cmで300秒照射した。さらに120℃で3時間硬化させ、エポキシ樹脂硬化物からなる試験片を得た。
Figure 2010235649
表2中の商品名は以下の通りである。
リカシッドMH:酸無水物硬化剤(新日本理化社製)
U−CAT 18X:アミン系硬化促進剤(サンアプロ社製)
SI−100L:(三新化学工業社製)
[比較例1]<エポキシ樹脂(A’−1)の製造>
以下に記載するグリシジル化反応の操作により、(A−1)と同じ構造式で表される水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル(A’−1)を得た。
攪拌装置及び温度制御装置を設置した反応槽に、水添ビスフェノールA168部、およびエピクロルヒドリン540部、相間移動触媒としてテトラブチルアンモニウムブロミマイドを1部及び溶剤としてTHF70部を仕込んだ。反応槽内を窒素雰囲気下(酸素濃度:730ppm)とし、粒状水酸化カリウム140部を20℃〜40℃で3時間かけて等速度で投入し、その後、同温度で4時間熟成した。
熟成終了後、20℃で0.5時間静置後分液し、有機相を取り出し、水洗を2度繰り替えした後、得られた有機相に「キョーワード600」(協和化学工業社製;アルカリ吸着剤)15部を投入し、減圧下に昇温して120℃、130Paでエピクロルヒドリンを含む軽沸分の留去を行った。
残留物は「ラヂオライト#700」(協和化学工業(株)社製;ケイソウ土ろ過助剤)を用いてろ過し、比較例1のエポキシ樹脂(A’−1)を得た。熟成終了からエポキシ樹脂(A’−1)を得るまでにかかった時間は2時間であった。
[比較例2]<エポキシ樹脂(A’−2)の製造>
比較例1において、水添ビスフェノールA168部をマクロゴールPEG−300(数平均分子量300のポリエチレングリコール:三洋化成工業株式会社製)を210部とした以外は、比較例1と同様な操作を行い、比較例2のエポキシ樹脂(A’−2)を得た。
[比較例3、4]<エポキシ樹脂(A’−3)および(A’−4)の製造>
攪拌装置、温度制御装置及び還流冷却器を設置した反応槽に、タングステン化合物(D)、過酸化水素(C)、リン酸類の順で仕込み、300rpmで撹拌しながら、80℃に温調した。なおその比は表3に示した。
表3に記載した量の溶媒、不飽和化合物(B)、相間移動触媒の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、温度を80℃に保ちながら、2時間反応させた。室温まで冷却、静置後、2相に分離した反応混合物から生成物を含む上層(有機相)を分液し、粗エポキシ樹脂(A’1−3)および(A’1−4)の溶液を得た。
得られた溶液をアエロジル300を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィ[溶出溶媒:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)]にて精製し、精製後の溶液を120℃130Paで加熱減圧することにより溶剤を除去して比較例3および4のエポキシ樹脂(A’−3)および(A’−4)を得た。
Figure 2010235649
[比較例5]<エポキシ樹脂(A’−5)の製造>
粗エポキシ樹脂(A’1−5)までは比較例3または4と同様にして製造した。
得られた粗エポキシ樹脂(A’1−6)の溶液に表3記載のアルカリ水溶液を仕込み、これらを45℃の温度で20分間撹拌混合した。この混合処理液を常温まで冷却し、静置後、上層(有機相)を分液した。得られた有機相から70℃で230Paの加熱減圧で溶剤を除去し、エポキシ樹脂(A’−5)を得た。
[比較例6]<エポキシ樹脂(A’−6)の製造>
粗エポキシ樹脂(A’1−6)までは比較例4と同様にして製造した。
得られた粗エポキシ樹脂(A’1−6)を比較例5と同様の操作を行い、さらに90℃130Paで蒸留精製したエポキシ樹脂(A’−6)を得た。
[比較例7〜10]<エポキシ樹脂の熱硬化物作製>
比較例1〜4で得られたエポキシ樹脂を用いて、表4の配合成分と比率で常温で配合し、遠心・脱泡撹拌機を用いて混練、脱泡し、エポキシ樹脂配合物を得た。
得られたエポキシ樹脂配合物は、それぞれ前述の評価試験に必要な大きさの試験片が得られるようにガラス板とスペーサーから構成される成形型に注型した。120℃×3時間、さらに160℃×5時間かけて加熱硬化させ、エポキシ樹脂硬化物からなる試験片を得た。
Figure 2010235649
表4中の商品名は以下の通りである。
リカシッドMH:酸無水物硬化剤(新日本理化社製)
U−CAT 18X:アミン系硬化促進剤(サンアプロ社製)
SI−100L:アンチモン系カチオン重合開始剤(三新化学工業社製)
[比較例11および12]<エポキシ樹脂の光硬化物作製>
比較例5および6で得られたエポキシ樹脂を用いて、表4の配合成分と比率で常温で配合し、遠心・脱泡撹拌機を用いて混練、脱泡し、エポキシ樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物は、それぞれ前記の評価試験に必要な大きさの試験片が得られるようにガラス板とスペーサーから構成される成形型に注型した。80W/cmのメタルハライドランプ照射距離6.5cmで300秒照射した。さらに120℃で3時間硬化させ、エポキシ樹脂硬化物からなる試験片を得た。
実施例1〜6と比較例1〜6のエポキシ樹脂のハロゲン原子含量、金属含量、色数(APHA)を前述の方法で測定した。
その結果を表5に示す。
Figure 2010235649
表5中、「N.D.」は検出限界以下を表す。
実施例7〜12と比較例7〜12のエポキシ樹脂硬化物の全光線透過率、耐光性、体積固有抵抗値および吸湿後の体積固有抵抗値を測定した。
その結果を表6に示す。
Figure 2010235649
表5の結果より明らかなように、実施例1〜6の製造方法は、比較的短時間で金属含量および色数の低い精製エポキシ樹脂を得ることができ、ハロゲン原子が検出されないため、比較例の製造方法よりも優れていることがわかる。
また、表6の結果より明らかなように、本発明の精製エポキシ樹脂を用いた硬化物は、耐光性に優れ、吸湿前後の体積固有抵抗値の変化が少ないことがわかる。
本発明の精製エポキシ樹脂は、ハロゲン原子を含まず、色安定性、電気特性に優れているため、電気用途、光半導体用封止剤、光学用レンズ材料、コーティング樹脂用原料、光学部品用接着剤としても有用である。

Claims (6)

  1. タングステン化合物(D)と相間移動触媒(E)の存在下で、C=C二重結合を分子内に有する有機化合物(B)を過酸化水素(C)で酸化反応させて得られたエポキシ樹脂(A1)に、さらにアルカリ(F)を加えて分液し、有機相に残存するタングステン化合物を陰イオン交換樹脂(G)または塩基性の金属酸化物(H)を用いて除去する精製工程を含むことを特徴とするエポキシ樹脂(A)の製造方法。
  2. 該塩基性金属酸化物(H)が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、および金属炭酸塩から選ばれる1種以上請求項1記載のエポキシ樹脂(A)の製造方法。
  3. 該相間移動触媒(E)が4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩である請求項1及び2記載のエポキシ樹脂(A)の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれかの製造方法によって得られ、ハーゼン色数が50以下であることを特徴とするエポキシ樹脂。
  5. 請求項1〜3いずれかの製造方法によって得られ、タングステン含量が5ppm以下であることを特徴とするエポキシ樹脂。
  6. 請求項4または5記載のエポキシ樹脂(A)を硬化させてなる硬化物。
JP2009081930A 2009-03-30 2009-03-30 精製エポキシ樹脂の製造方法 Pending JP2010235649A (ja)

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