JP2013129798A - 光反射部材用樹脂組成物、光反射部材及び発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、このような問題を解決すべく、特許文献1には、エポキシ樹脂、硬化剤、及び、白色系顔料を含む無機充填剤を含有し、硬化後の熱伝導率が約1〜約100W/mKである、LEDベアチップ搭載用基板に用いる樹脂組成物が開示されている。特許文献1においては、エポキシ樹脂は特に限定されず(段落(0017))、実施例において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が使用されている。
特許文献2には、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒、無機充填剤、白色顔料、及びカップリング剤を含有し、特定の光反射率及び熱伝導率を有し、熱硬化前には室温において加圧成形可能である光反射用熱硬化性樹脂組成物が開示されている。特許文献2においては、エポキシ樹脂は特に限定されず(段落(0016))、実施例において、トリグリシジルイソシアヌレートが使用されている。
また、特許文献3には、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、及び窒化ホウ素を含有する樹脂組成物と基材を含有するプリプレグが開示されている。
これらの問題を解決すべく、硬化物の黄変が少ないとされる非芳香族系の3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを用いることも考えられるが、この化合物は、分子中にエステル結合を有するものであるため、空気中の水分等の影響でエステル基が加水分解され易く、硬化物の着色の原因となる場合があった。
(2)前記脂環式ジエポキシ化合物Aが、ガスクロマトグラフィーにより検出される、2つのエポキシ環の立体配置に基づく4つの立体異性体のうち、エキソ−エキソの立体配置を有する立体異性体の含有量が、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合で、前記4つの立体異性体の合計量中80%以上のものであることを特徴とする(1)に記載の光反射部材用樹脂組成物。
(4)前記白色顔料が平均粒径0.1〜5μmの酸化チタンであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
(5)前記白色顔料の含有量が、脂環式ジエポキシ化合物A 100質量部に対し、50〜200質量部であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
(6)さらに、前記白色顔料以外の無機充填剤を、脂環式ジエポキシ化合物A 100質量部に対し、1000質量部以下含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
(8)(7)に記載の光反射部材を備える発光素子。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、下記式(I)で表される脂環式ジエポキシ化合物A(以下、「脂環式ジエポキシ化合物A」ということがある。)、硬化剤、硬化促進剤、及び白色顔料を含有するものであって、25℃において液状であることを特徴とする。
本発明の光反射部材用樹脂組成物においては、エポキシ樹脂として、下記式(I)で表される脂環式ジエポキシ化合物Aを用いる。
前記R1〜R12のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素数1〜10の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜10のアルケニル基;エチリデン基、プロピリデン基等の炭素数2〜10のアルキリデン基;等が挙げられる。
前記一般式(I)においてR1〜R12の全てが水素原子である場合、当該一般式(I)で表される脂環式ジエポキシ化合物はテトラヒドロインデンジエポキシドである。
カラム:HP−1(ヒューレットパッカード社製)、長さ30m、内径0.25mm、膜厚1.0μm
液相 100%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス流量:1.0mL/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
昇温パターン(カラム):40℃で3分間保持、10℃/分で300℃まで昇温
スプリット比:200
サンプル:0.4μL
酸化剤としては、過硫酸塩、過酸化水素、脂肪族過カルボン酸、有機過酸化物等が挙げられる。
酸化剤の使用量は、環状ポリオレフィン化合物に対して等モル以上、好ましくは、1〜2倍モルである。
反応時間は、反応規模等にもよるが、通常1〜100時間、好ましくは2〜50時間である。
反応終了後は、例えば、貧溶媒で沈殿させる方法、エポキシ化物を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、又は、直接脱溶媒法等を行うことにより、目的とするエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明の光反射部材用樹脂組成物には、前記脂環式ジエポキシ化合物Aを後に硬化するため、硬化剤を用いる。
用いる硬化剤としては、本発明の脂環式ジエポキシ化合物Aを、熱や光により硬化させ得るエポキシ樹脂用の硬化剤であれば、特に制約はない。
例えば、酸無水物系硬化剤やフェノール系硬化剤等が挙げられ、脂環式ジエポキシ化合物Aをより容易に硬化させることができることから、酸無水物系硬化剤が好ましい。
以上の硬化剤はそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、前記硬化剤と共に硬化促進剤を用いる。硬化促進剤としては、脂環式ジエポキシ化合物Aの硬化反応を促進する機能を有する化合物であれば、特に制約されない。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、高い白色度を持たせて、光の反射率を高めるため、白色顔料を含有する。
白色顔料としては、屈折率が比較的大きな(通常、1.8以上)化合物の微粉末からなり、外見が白色をなす顔料であれば、特に制限されない。
本発明では従来から公知の白色顔料を用いることができる。白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化セリウム、硫酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、硫化亜鉛、リトボン、鉛白等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、光反射性の観点から、酸化チタンが好ましい。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、その流動性や熱伝導性等を制御する観点から、さらに、光反射性を阻害しない、上記白色顔料以外の無機充填剤(以下、「無機充填剤」ということがある。)を含有することが好ましい。
無機充填剤としては、それ自体の着色力、隠蔽力が小さい、体質顔料;窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等の窒化物;カーボンナノチューブ;等を用いることができる。
本発明の光反射部材用樹脂組成物には、樹脂成分と、白色顔料及び無機充填剤との接着性を高めるために、所望によりシランカップリング剤をさらに添加することができる。
シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のエポキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のアルキルシラン;γ−ウレイドメチルトリエトキシシラン等のウレイドシラン;等が挙げられる。
これらは1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の配合量は、白色顔料及び無機充填剤との合計量100質量部に対して0.05〜5質量部であるのが好ましく、0.1〜2.5質量部であるのがより好ましい。
さらに、本発明の光反射部材用樹脂組成物には、所望により水酸基を有する化合物を反応調整剤として添加することができる。水酸基を有する化合物を添加することにより、本発明の光反射部材用樹脂組成物の硬化反応をより緩やかに進行させることができる。水酸基を有する化合物の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類;グリセリン等のグリセリン類;などが挙げられる。
反応調整剤の使用量は、脂環式ジエポキシ化合物A 100質量部に対して、通常0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、光反射部材としての特性を損なわない範囲で、脂環式ジエポキシ化合物Aの他に、他のエポキシ基含有化合物(以下、「他のエポキシ化合物」という。)を含有していてもよい。
本発明の光反射部材用樹脂組成物には、得られる硬化物の光透過性や耐黄変性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の各種添加剤を配合することができる。そのような添加剤としては、例えば、シリコーン系やフッ素系の消泡剤、前記白色顔料及び前記無機充填剤以外の充填剤、難燃剤、前記白色顔料及び前記無機充填剤以外の着色剤、酸化防止剤(フェノール系、リン系、イオウ系酸化防止剤等)、紫外線吸収剤、蛍光体、イオン吸着体、染料、顔料、低応力化剤、可撓性付与剤、離型剤、ワックス類、ハロゲントラップ剤、レベリング剤、濡れ改良剤等が挙げられる。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、脂環式ジエポキシ化合物A、硬化剤、硬化促進剤、白色顔料、及び、所望により前記白色顔料以外の無機充填剤等のその他の成分を、公知の方法に従って混合し、撹拌することにより調製することができる。
撹拌、混合の際の温度は、配合する硬化剤や硬化促進剤の種類等によっても異なるが、通常、10〜60℃程度に設定されるのが好ましい。調製時の設定温度が10℃未満では、粘度が高すぎて均一な撹拌、混合作業が困難になる場合があり、逆に、調製時の温度が高すぎると、硬化反応が起き、樹脂組成物の粘度が高くなってしまうおそれがある。
25℃において液状であるとは、25℃においてペースト状である、或いは粘性流動性を有することを意味する。より具体的には、25℃における粘度が0.1〜2Pa・s程度であるのが好ましい。
粘度は、従来公知の粘度計により測定することができる。
本発明の光反射材用樹脂組成物は、白色顔料や前記白色顔料以外の無機充填剤を従来と同程度の量を含有していても、分散性に優れ、低粘度で、成形性に優れるものである。
本発明の光反射部材は、本発明の光反射部材用樹脂組成物を硬化してなるものであって、波長450nmの光線の反射率が80%以上のものである。
光反射部材用樹脂組成物の硬化方法としては、特に限定されず、用いる硬化剤や硬化促進剤に応じて適宜選択すればよいが、加熱による硬化方法(熱硬化方法)や光等の活性エネルギー線照射による硬化方法(光硬化方法)等、従来公知の方法を用いることができる。なかでも本発明の目的とする効果が得られ易い点から、熱硬化方法を用いることが好ましい。
本発明の光反射部材の反射率が高いことは、例えば、波長450nmにおける反射率を分光色差計にて測定することにより確認することができる。
本発明の光反射部材の波長450nmにおける反射率は、80%以上、好ましくは85%以上である。
耐熱試験としては、例えば、180℃に温度設定した恒温槽中に12時間静置する試験が挙げられる。この耐熱試験後の反射率の低下率は、通常8%以下である。
本発明の発光素子は、本発明の光反射部材を備えることを特徴とする。
発光素子としては、発光半導体素子の発光を反射するリフレクタや白色基板等の光反射部材を備える発光素子であれば特に制限されない。その光反射部材の形状は、発光半導体装置の態様に応じて選択される。光反射部材は、前述の通り、本発明の光反射部材用樹脂組成物をトランスファー成形法や圧縮成型法等によりリフレクタ形状に成形、硬化することによって形成することができる。
図1は、発光半導体素子用の凹状リフレクタを備える発光素子の一例を示し、図1(A)は、図1(B)のX−X線断面図であり、図1(B)は発光半導体素子及び金線を省略した平面図である。
リフレクタ1は、発光半導体素子を実装するダイパッドと、発光半導体素子電極と外部電極とを接続するリードとを有する金属リードフレームの上記ダイパッドとリードとの間の空隙部分に充満、介在された部分、及び上記ダイパッド及びリード上に内部に発光半導体素子及び金線を収容し得るリング壁体状部分が一体に成形された凹形状のものである。
<脂環式ジエポキシ化合物A1の合成>
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン 40.0g(0.333mol)をアセトン 400mLに溶解させ、さらに、炭酸水素ナトリウム 201.3g(0.240mol)及び蒸留水 400mLを加えた。得られた混合液を水浴で10℃に冷却した後、オキソン(登録商標)−過硫酸塩化合物(和光純薬工業社製) 327.4g(0.532mol)を加え、反応液の内温が20〜30℃の間になるように水浴温度を調整しながら2時間攪拌した。その後、反応液を0℃に冷却し、10%水酸化ナトリウム水溶液300mL、蒸留水300mL、及び飽和食塩水300mLを加え、n−ヘキサン500mLで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した後、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。濃縮物を真空乾燥させることで、脂環式ジエポキシ化合物A1(粗生成物)を41.5g得た(収率82%)。
測定装置:HP6890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−1(ヒューレットパッカード社製)、長さ30m、内径0.25mm、膜厚1.0μm
液相 100%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス流量:1.0mL/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
昇温パターン(カラム):40℃で3分間保持、10℃/分で300℃まで昇温
スプリット比:200
サンプル:0.4μL
上記合成例で得られた粗生成物41.5gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:4(容積比))により精製することで、脂環式ジエポキシ化合物A1の精製物を17.0g、収率41%で得た。
得られた精製物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、エキソ−エキソの立体配置を有する立体異性体の含有量は99.2%であった。以上より、4つの立体異性体のうちエキソ−エキソ立体異性体の含有量が99.2%である高純度脂環式ジエポキシ化合物A1が得られた。なお、立体異性体の構造はNMRで同定した。同定結果を下記表1に示す。表1中、上段は、13C−NMRスペクトルのケミカルシフト値(CDCl3、TMS,δppm)を示し、下段は、1H−NMRスペクトルのケミカルシフト値(CDCl3、TMS,δppm)を示す。
容器内に、前記高純度脂環式ジエポキシ化合物A1 100部、硬化剤として4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との70:30の混合物〔リカシッド(登録商標)MH−700G、新日本理化社製〕170部、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール〔キュアゾール(登録商標)2E4MZ、四国化成工業社製〕0.5部、反応調整剤としてエチレングリコール2部、及び、無機充填剤として、シランカップリング剤である3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン〔KBM−403、信越化学工業社製〕で表面処理したアルミナ500部を入れ、これに、白色顔料として平均粒子径0.25μmのルチル型酸化チタン〔タイベーク(登録商標)CR−90、石原産業社製〕80部、及びシランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン〔KBM−403 信越化学工業社製〕1部を加えて、プラネタリーミキサーにて10分間攪拌し、樹脂組成物1を調製した。硬化剤の酸無水物とエポキシ樹脂の当量比は酸無水物当量/エポキシ当量として0.9であった。
得られた樹脂組成物1及び硬化物1につき、下記試験を行った。その試験結果を表2に示す。
実施例1で得た樹脂組成物1中に含まれる白色顔料や無機充填剤の粒度を、双溝0〜25μmの粒ゲージ(コーティングテスター工業社製)を用いて評価した。具体的には、評価用組成物を、粒ゲージの溝の深い方に乗せ、スクレパーにより溝の浅い方へ引いて、スジ発生の有無を確認し、スジ発生がない場合を○、スジ発生がある場合を×、と評価した。評価結果を下記表2に示す。
実施例1で得た樹脂組成物1の25℃における粘度を、ハイシェアレイト粘度計(商品名:CAP2000+、ブルックフィールド社製)にて、CAP−03コーンスピンドルを用いて測定した。測定結果を下記表2に示す。
実施例1で得た硬化物1の波長450nmにおける反射率を分光色差計(商品名:SE−2000、日本電色工業社製)にて測定した。測定結果を下記表2に示す。
実施例1で得た硬化物1を、180℃に温度設定した恒温槽中に12時間静置した後、前記初期反射率と同様の方法により反射率を測定した。測定結果を下記表2に示す。
実施例1で得た硬化物1を用いて、迅速熱伝導率計(商品名:QTM−500、京都電子工業社製)により、熱伝導率(単位:W/mK)の測定を行なった。なお、熱伝導率の測定は、非定常熱線比較法により行なった。測定結果を下記表2に示す。
実施例1において、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1 100部の代わりに、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1 50部、及び、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート〔セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル化学工業社製〕50部を用い、硬化剤のメチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物の使用量を170部から142部に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物2及び硬化物2を得た。
得られた樹脂組成物2及び硬化物2につき、実施例1と同様の試験を行った。その試験結果を表2に示す。
実施例1において、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1の代わりに、脂環式ジエポキシ化合物A1(粗生成物)を用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物3及び硬化物3を得た。
得られた樹脂組成物3及び硬化物3につき、実施例1と同様の試験を行った。その試験結果を表2に示す。
実施例1において、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1の代わりに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート〔セロキサイド(登録商標)2021P ダイセル化学工業社製)を用い、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物の使用量を170部から113部に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物1r及び硬化物1rを得た。
得られた樹脂組成物1r及び硬化物1rにつき、実施例1と同様の試験を行った。その試験結果を表2に示す。
実施例1において、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1の代わりに、4、4’−イソプロピリデンジフェノールと1−クロロ−2,3−エポキシプロパンの重縮合した水添物〔jER(登録商標)YX8000、三菱化学社製〕を用い、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物の使用量を170部から83部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物2r及び硬化物2rを得た。
得られた樹脂組成物2r及び硬化物2rにつき、実施例1と同様の試験を行った。その試験結果を表2に示す。
また、高純度脂環式ジエポキシ化合物A1を用いた場合(実施例1,2)の方が、脂環式ジエポキシ化合物A1を用いた場合(実施例3)よりも、耐熱試験後の反射率の低下が抑えられることがわかる。
一方、エポキシ樹脂として、脂環式ジエポキシ化合物A1を用いない比較例1,2の樹脂組成物1r、2rは、分散性に劣り、粘度が高く、その硬化物は、耐熱試験後の反射率の低下が大きく、熱伝導率の低いものであった。
本発明の光反射部材用樹脂組成物は、LED素子をはじめとする発光素子の長寿命化への貢献が期待できる。
2・・・リードフレーム
3・・・発光半導体素子
4・・・ダイボンド材
5・・・金線
6・・・透明封止樹脂
Claims (8)
- 前記脂環式ジエポキシ化合物Aが、ガスクロマトグラフィーにより検出される、2つのエポキシ環の立体配置に基づく4つの立体異性体のうち、エキソ−エキソの立体配置を有する立体異性体の含有量が、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合で、前記4つの立体異性体の合計量中80%以上のものであることを特徴とする請求項1に記載の光反射部材用樹脂組成物。
- 前記脂環式ジエポキシ化合物Aが、テトラヒドロインデンジエポキシドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光反射部材用樹脂組成物。
- 前記白色顔料が、平均粒径0.1〜5μmの酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
- 前記白色顔料の含有量が、脂環式ジエポキシ化合物A 100質量部に対し、50〜200質量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
- さらに、前記白色顔料以外の無機充填剤を、脂環式ジエポキシ化合物A 100質量部に対し、1000質量部以下含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光反射部材用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の光反射性樹脂組成物を硬化してなる、波長450nmの光線の反射率が80%以上である光反射部材。
- 請求項7に記載の光反射部材を備える発光素子。
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