JP5489559B2 - 樹脂組成物、その製造方法及びその硬化物 - Google Patents
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Description
これに対して、シリコーン樹脂は、耐光性や耐熱性には優れるものの、硬化物の硬度や接着性等に関して課題も多い。また、エポキシ樹脂と比較して、非常に高価であることも含め、実用性に劣る。
特許文献1及び2には、エポキシ樹脂と、予め縮合されたシリコーン樹脂を混合した組成物についての記載がある。
特許文献3及び4には、エポキシ樹脂とメトキシシラン縮合物を混合し、脱アルコール反応により得られる樹脂組成物についての記載がある。
特許文献5及び6には、エポキシ樹脂とテトラメトキシシラン縮合物を混合し、加水分解縮合することにより得られる樹脂組成物についての記載がある。
特許文献7には、環状エーテル基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物と、アリール基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物とを加水分解縮合することによって得られる樹脂についての記載がある。
特許文献8には、固形フェノキシ樹脂とγ−グリシドキシプロピルメトキシシランを、脱メタノール反応させた変性フェノキシ樹脂についての記載がある。
特許文献9及び10には、エポキシ樹脂と、メチルトリメトキシシラン部分縮合物、又は、テトラメトキシシラン部分縮合物とを脱アルコール反応させた、シラン変性エポキシ樹脂についての記載がある。
特許文献11には、エポキシ樹脂と、シラン化合物とを脱アルコール反応させた、シラン変性エポキシ樹脂についての記載がある。当該文献に記載された樹脂は、上記特許文献3及び4に記載されたものと本質的に同じである。
このように、エポキシ樹脂の非共存下で製造されたシリコーン樹脂は、保存中に、シリコーン由来の残留水酸基同士の縮合反応が進み易く、保存安定性が不良となる。このシリコーン樹脂にエポキシ樹脂を配合することで、残留水酸基同士の縮合反応が多少妨害され、保存安定性はやや改善するものの、性能としては未だ不十分である。
特許文献3、4、及び11に記載された樹脂組成物は、メトキシシラン縮合物を使用しているという点で、本発明とは内容を異にする。また、このメトキシシラン縮合物には、環状エーテル基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物、アリール基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物は使用されておらず、本発明のアルコキシシラン化合物から誘導されるものとは化学構造が異なる。またその製造方法は、脱アルコール反応であり、本発明の共加水分解縮合反応とは異なる反応機構である。そのため樹脂組成物に、メトキシ基が多く残留してしまう。上記、原料シラン化合物と製造方法の違いから、結果として、硬化物を作製した際の耐冷熱衝撃性に劣り、場合によっては、正常に硬化物が作製できないこともある。
特許文献7に記載された樹脂は、エポキシ樹脂を使用していないシリコーン樹脂であり、本発明とは異なる発明である。
特許文献8に記載された樹脂は、アリール基を有するアルコキシシラン化合物を加えていないことから、本発明の樹脂組成物とは化学構造が異なる。また、当該変性フェノキシ樹脂の実態としての繰り返し単位は50〜300個と非常に分子量が大きいものであり、エポキシ基に由来するエポキシ樹脂としての機能は殆ど有しておらず、本発明の樹脂組成物とは本質的に内容を異にする。
特許文献9及び10には、エポキシ樹脂と、メチルトリメトキシシラン部分縮合物、又は、テトラメトキシシラン部分縮合物を、無水条件下で、脱アルコール反応を行うことにより得られるシラン変性エポキシ樹脂についての記載がある。しかしながら、特定の有機基を持たないアルコキシシランの部分縮合物を原料として使用している点や、無水条件下で反応を行うことで得られる樹脂であることから、本発明の樹脂組成物とは化学構造を異にする。また脱アルコール反応により得られる樹脂組成物には、上述のような問題があり、実用に適さない。
上記事情に鑑み、本発明は、流動性と保存安定性に優れる樹脂組成物、及び、それを使用した耐光性及び耐冷熱衝撃性に優れる硬化物、並びにそれらを含む封止材を提供することを課題とする。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を反応させて得られ、
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの3員環構造を持つ環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19であり、
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)
更に、残留アルコキシ基量が5%以下であり、且つ、縮合率が75.9%以上である、樹脂組成物。
[2]
前記(A)エポキシ樹脂の、エポキシ当量(WPE)が100〜300g/eqである、上記[1]記載の樹脂組成物。
[3]
前記(A)エポキシ樹脂は、25℃における粘度が500Pa・s以下の液体である、上記[1]又は[2]記載の樹脂組成物。
[4]
前記(A)エポキシ樹脂は、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂である、上記[1]〜[3]のいずれか記載の樹脂組成物。
[5]
前記(A)エポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂である、上記[1]〜[3]のいずれか記載の樹脂組成物。
[6]
前記(A)〜(C)成分に加え、
(D)前記一般式(1)において、n=0である、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物を更に反応させて得られる、上記[1]〜[5]のいずれか記載の樹脂組成物。
[7]
下記一般式(3)で表される前記アルコキシシラン化合物の混合指標βが、0.01〜1.4である、上記[1]〜[6]のいずれか記載の樹脂組成物;
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
(式中、
βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物のmol%、
ここで、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である)。
[8]
下記一般式(4)で表される、前記(A)エポキシ樹脂と前記アルコキシシラン化合物の混合指標γが、0.02〜15である、上記[1]〜[7]のいずれか記載の樹脂組成物;
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
(式中、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g))
[9]
加水分解縮合触媒として、(E)有機金属を更に加えて反応させて得られる、上記[1]〜[8]のいずれか記載の樹脂組成物。
[10]
エポキシ当量(WPE)が100〜700g/eqである、上記[1]〜[9]のいずれか記載の樹脂組成物。
[11]
25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体である、上記[1]〜[10]のいずれか1項記載の樹脂組成物。
[12]
縮合率が80%以上である、上記[1]〜[11]のいずれか記載の樹脂組成物。
[13]
上記[1]〜[12]のいずれか記載の樹脂組成物に、更に
(A’)エポキシ樹脂
を加えてなる混合樹脂組成物。
[14]
上記[1]〜[13]のいずれか記載の樹脂組成物に、更に
(F)硬化剤
(G)硬化促進剤
を加えてなる混合樹脂組成物。
[15]
上記[1]〜[14]のいずれか記載の樹脂組成物を、熱又はエネルギー線により硬化させて得られる硬化物。
[16]
上記[15]記載の硬化物を含む封止材。
[17]
上記[1]〜[12]のいずれか記載の樹脂組成物の製造方法であって、
(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を、脱水を伴わない還流工程と、それに続く脱水縮合工程と、の2つの工程により構成
される共加水分解縮合反応に供することを含む製造方法;
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)。
[18]
以下の工程(a)及び(b)を含む、上記[17]記載の樹脂組成物の製造方法。
工程(a):エポキシ樹脂(A)存在下において、一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。
工程(b):工程(a)によって製造された中間体を脱水縮合反応する工程。
[19]
以下の工程(c)及び(d)を含む、上記[17]記載の樹脂組成物の製造方法。
工程(c):一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。
工程(d):工程(a)によって製造された中間体にエポキシ樹脂(A)を共存させて脱水縮合反応する工程。
[20]
前記脱水を伴わない還流工程における加熱温度が50〜100℃である、上記[17]〜[19]のいずれか記載の樹脂組成物の製造方法。
(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を反応させて得られ、
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19であり、
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)
更に、残留アルコキシ基量が5%以下である。
本実施の形態の(A)エポキシ樹脂及び(A’)エポキシ樹脂とは、後述のアルコキシシラン化合物とその縮合物を除く、分子内にオキシラン環、通常は2個以上のオキシラン環を有する化合物を指し、上述の要件を満たすものであれば、特に限定されるものではない。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。また、(A)エポキシ樹脂と(A’)エポキシ樹脂は、同一であっても、異なっていてもよい。
本実施の形態におけるアルコキシシラン化合物とは、1〜4個のアルコキシル基を有するケイ素化合物のことを示し、下記一般式(1)で表される。
以下、本実施の形態におけるR1について説明する。一般式(1)におけるR1は、各々独立に、水素原子、a)無置換又は置換された、鎖状、分岐状、環状よりなる構造群から選ばれる1種以上の構造からなる脂肪族炭化水素単位を有する、炭素数が4以上24以下及び酸素数が1以上5以下からなる環状エーテル基を含有する有機基、b)無置換又は置換された、鎖状、分岐状及び環状よりなる構造群から選ばれる1種以上の構造からなる脂肪族炭化水素単位を有する、炭素数が1以上24以下及び酸素数が0以上5以下の1価の脂肪族有機基、c)無置換又は置換された芳香族炭化水素単位であって、必要に応じて無置換又は置換された、鎖状、分岐状及び環状よりなる構造群から選ばれる1種以上の構造からなる脂肪族炭化水素単位を有する、炭素数が6以上24以下及び酸素数が0以上5以下の1価の芳香族有機基、からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の有機基を示す。
(b−1)メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等の脂肪族炭化水素からなる鎖状の有機基、
(b−2)シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ノルボルニル基等の環状単位を含む炭化水素からなる有機基、
(b−3)メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基等のエーテル結合を含む有機基、
(b−4)ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
次ぎに、本実施の形態におけるR2について説明する。一般式(1)におけるR2は、各々独立に、水素原子、d)無置換又は置換された、鎖状、分岐状、環状よりなる構造群から選ばれる1種以上の構造からなる脂肪族炭化水素単位を有する、炭素数が1以上8以下の1価の有機基を示す。d)としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等の脂肪族炭化水素からなる鎖状の有機基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ノルボルニル基等の環状単位を含む炭化水素からなる有機基等が挙げられる。
本実施の形態における、(B)成分は、一般式(1)において、n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物である。
本実施の形態における、(C)成分は、一般式(1)において、n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物である。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:(B)成分のmol%、αc:(C)成分のmol%)。
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
(式中、
βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物のmol%、
ここで、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である)。
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
(式中、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g))
、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガン、ビスマス等)、有機金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガン、ビスマス等の有機酸化物、有機酸塩、有機ハロゲン化物、アルコキシド等)、無機塩基(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、有機塩基(アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム等)等が挙げられる。上記の中でも、有機金属が好ましく、より好ましくは有機錫、更に好ましくは錫の有機酸塩である。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。例えば、錫等の有機酸塩で反応させた後に、無機塩基で処理することも可能である。この場合の無機塩基としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等の多価カチオンの水酸化物が好ましい。
混合指標δ=(δe)/(δs) (5)
(式中、
δe:加水分解縮合触媒の添加量(mol数)、
δs:一般式(1)における(OR2)の量(mol数))
混合指標ε=(εw)/(εs) (6)
(式中、
εw:水の添加量(mol数)、
εs:一般式(1)における(OR2)の量(mol数))
本実施の形態の樹脂組成物の製造方法は、(A)エポキシ樹脂と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物とを、反応させる工程を有する。具体的には、後述の「共加水分解縮合反応」に供する、即ち、後述の還流工程で得られた中間体の脱水縮合を行うことにより、製造するのが好ましい。ここで言う「共加水分解縮合反応」とは、エポキシ樹脂存在下で行う加水分解縮合反応を意味し、エポキシ樹脂非共存下における反応とは明確に区別される。
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)。
<製法1>
「共加水分解縮合反応」が、以下の工程(a)及び(b)を含む、製造方法。
工程(a):エポキシ樹脂(A)存在下において、一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。
工程(b):工程(a)によって製造された中間体を脱水縮合反応する工程。
<製法2>
「共加水分解縮合反応」が、以下の工程(c)及び(d)を含む、製造方法。
工程(c):一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。
工程(d):工程(a)によって製造された中間体にエポキシ樹脂(A)を共存させて脱水縮合反応する工程。
本実施の形態の混合樹脂組成物とは、本実施の形態の樹脂組成物に、上述の(A’)エポキシ樹脂や、硬化剤及び/又は硬化促進剤を加え、混合したものである。
[硬化物]
本実施の形態の樹脂組成物は各種用途に供されるが、通常は、硬化物として使用される。また、各種用途へ適用するにあたっては、本実施の形態により得られた樹脂組成物と上述のエポキシ樹脂や、ポリオールを併用して使用することも可能である。そのようなポリオールとしては、分子中に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物であれば、特に制限されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
混合指標ζ=(ζf)/(ζk) (7)
(式中、
ζf:硬化剤の添加量(mol数)、
ζk:エポキシ樹脂、及びアルコキシシラン化合物に含まれる環状エーテル基の量(mol数)。
(1)3級アミン類:ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、シクロヘキシルジメチルアミン、トリエタノールアミン等、
(2)イミダゾール類:2−メチルイミダゾール、2−n−ヘプチルイミダゾール、2−n−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−n−ウンデシルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−フェニル−4,5−ジ〔(2’−シアノエトキシ)メチル〕イミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−n−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1')〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−n−ウンデシルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1')〕エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1')〕エチル−s−トリアジンのイソシアヌル酸付加物等、
(3)有機リン系化合物:ジフェニルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、亜リン酸トリフェニル等、
(4)4級フォスフォニウム塩類:ベンジルトリフェニルフォスフォニウムクロライド、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムブロマイド、メチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、テトラフェニルフォスフォニウムブロマイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムヨーダイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムアセテート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムo,o−ジエチルフォスフォロジチオネート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムベンゾトリアゾレート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルフォスフォニウムテトラッフェニルボレート等、
(5)ジアザビシクロアルケン類:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7及びその有機酸塩等、
(6)有機金属化合物:オクチル酸亜鉛、アクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等、
(7)4級アンモニウム塩類:テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等、
(8)金属ハロゲン化合物:三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニル等のホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等。
混合指標η=(ηg)/(ηk)×100 (8)
(式中、
ηg:硬化促進剤の質量(g)、
ηk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物の質量(g))
(1)エネルギー線の照射によりラジカルを発生するもの。
(2)エネルギー線の照射により、カチオンを発生するもの(エネルギー線が光である場合、光酸発生剤と呼ばれる)。
(3)エネルギー線の照射により、アニオンを発生するもの(エネルギー線が光である場合、光塩基発生剤と呼ばれる)。
(1)α−サイアロン蛍光体
母体Aは、α型窒化ケイ素結晶に、Ca等の金属イオンと、アルミニウムと酸素とが固溶した結晶で、「(Mp(Si,Al)12(O,N)16」で表される。ここで、Mは金属イオン、pは固溶量を示す。中でも、「Cap(Si,Al)12(O,N)16:Eu」が、最も良く知られている。
(2)β−サイアロン蛍光体
母体Aは、β型窒化ケイ素結晶に、アルミニウムと酸素とが固溶した「Si6-qALqOqN8-q」の組成で示され、ここで、qは固溶量を示す。中でも、「Si6-qALqOqN8-q:Eu」が最も良く知られている。
(3)CaAlSiN3蛍光体
母体Aは、窒化カルシウムと窒化アルミニウムと窒化ケイ素を1800℃の高温で反応させて得られる窒化物結晶であり、中でも、「CaAlSiN3:Eu」が最も良く知られている。
定性指標θで表される。
保存安定性指標θ=(保存粘度)/(開始粘度) (9)
本実施の形態においては、樹脂組成物に流動性があり(粘度が1000Pa・s以下であり)、かつ、保存安定性指標θが4以下である場合に、保存安定性が良好であると判断する。
実施例及び比較例における物性の評価は以下の通りに行った。
<エポキシ当量(WPE)>
「JIS K 7236:2001(エポキシ樹脂のエポキシ当量の求め方)」に従って測定した。
以下の条件で、測定を行った。
回転式E形粘度計:東機産業株式会社製、「TV−22形」
ローター:3°×R14(必要に応じ、他のローターを選択してもよい。)
測定温度:25℃
サンプル量:0.4mL
混合指標αは、以下の一般式(2)から算出した。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
ここで、
αb:(B)一般式(1)において、n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有するアルコキシシラン化合物のmol%
αc:(C)一般式(1)において、n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有するアルコキシシラン化合物のmol%。
混合指標βは、以下の一般式(3)から算出した。
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
ここで、
βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物のmol%、
但し、この時、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である。
混合指標γは、以下の一般式(4)から算出した。
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
ここで、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g)。
混合指標δは、以下の一般式(5)から算出した。
混合指標δ=(δe)/(δs) (5)
ここで、
δe:加水分解縮合触媒の添加量(mol数)、
δs:一般式(1)における(OR2)の量(mol数)。
混合指標εは、以下の一般式(6)から算出した。
混合指標ε=(εw)/(εs) (6)
ここで、
εw:水の添加量(mol数)、
εs:一般式(1)における(OR2)の量(mol数)。
混合指標ζは、以下の一般式(7)から算出した。
混合指標ζ=(ζf)/(ζk) (7)
ここで、
ζf:硬化剤の添加量(mol数)、
ζk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物に含まれる、環状エーテル基の量(mol数)。
混合指標ηは、以下の一般式(8)から算出した。
混合指標η=(ηg)/(ηk)×100 (8)
ここで、
ηg:硬化促進剤の質量(g)、
ηk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物の質量(g)。
樹脂組成物における保存安定性は、以下の一般式(9)で示す、保存安定性指標θで評価した。
保存安定性指標θ=(保存粘度)/(開始粘度) (9)
製造直後の樹脂組成物を入れた容器を密封し、25℃で2時間、温度調整した後、25℃における粘度を測定し、これを「開始粘度」とした。
更に、樹脂組成物を入れた容器を密封し、25℃の恒温インキュベーター内で、2週間保存した。保存後、25℃における粘度を測定し、これを「保存粘度」とした。
樹脂組成物に流動性があり(粘度が1000Pa・s以下であり)、かつ、保存安定性指標θが4以下である場合に、保存安定性を有すると判断した。
還流工程終了後、採取したサンプル溶液(中間体)のH−NMR測定を、以下の手順で行った。
(1)サンプル瓶に、30mgの還流工程終了後のサンプル溶液を計りとり、クロロホルム−d(和光純薬工業株式会社製)を加え、1gに調整した。
(2)上記(1)の溶液を、直径5mmφのNMRチューブに移し、下記条件で、H−NMRを測定した。
フーリエ変換核磁気共鳴装置:日本電子株式会社製「α−400型」
核種:H
積算回数:200回
H−NMR測定は、以下の手順で行った。
(1)サンプル瓶に、10mgのサンプルと、20mgの内部標準物質を計りとり、更にクロロホルム−d(和光純薬工業株式会社製)を加え、1gに調整した。
・内部標準物質:1,1,2,2−テトラブロモエタン(東京化成工業株式会社製)
(2)上記(1)の溶液を、直径5mmφのNMRチューブに移し、下記条件で、H−NMRを測定した。
フーリエ変換核磁気共鳴装置:日本電子株式会社製「α−400型」
核種:H
積算回数:200回
上記測定結果から、以下の手順で、残留アルコキシ基量(%)を算出した。
(3)H−NMRチャートから、残留アルコキシ基由来ピークの、面積値を算出した。
(4)H−NMRチャートから、内部標準物質由来ピークの、面積値を算出した。
(5)上記(3)及び(4)で読み取った、面積値を、下記式に代入し、残留アルコキシ基量(%)を求めた。
残留アルコキシ基量(%)=(残留アルコキシ基由来ピークの面積値)/(内部標準物質由来ピークの面積値)×100
残留アルコキシ基由来ピークの面積値は、以下の方法により算出した。
<残留アルコキシ基由来のピークが単一ピークの場合>
ベースラインと、当該ピークとで囲まれた部分の面積を、残留アルコキシ基由来ピークの面積値とした。
残留アルコキシ基の種類によっては、当該残留アルコキシ基の由来のピークが複数存在する場合がある。その場合、本発明における残留アルコキシ基由来ピークの面積値は、前記の複数の残留アルコキシ基由来ピークの面積の総和とした。
<残留アルコキシ基由来のピークが複合ピークの場合>
残留アルコキシ基由来のピークと、前記の残留アルコキシ基以外に由来するピークとの間で囲まれる傾き0となる点から、残留アルコキシ基由来のピークの面積が最小となるように接線を引き、当該接線と残留アルコキシ基由来のピークとで囲まれた部分の面積を、残留アルコキシ基由来ピークの面積値とした。
なおここで、残留アルコキシ基由来のピークが当該ピークの主成分であって、残留アルコキシ基由来のピークと残留アルコキシ基以外に由来するピークとの間に、傾きが0となる点が存在しない場合には、残留アルコキシ基以外に由来するピークはピークとみなさず、当該ピークは全て残留アルコキシ基由来ピークとした。また、残留アルコキシ基以外に由来するピークが当該ピークの主成分であって、残留アルコキシ基由来のピークと残留アルコキシ基以外に由来するピークとの間に、傾きが0となる点が存在しない場合には、残留アルコキシ基に由来するピークはピークとみなさなかった。
縮合率は、以下のSi−NMR測定結果から、以下の手順で求めた。
(1)Cr溶液の調製:6.3質量%のChromium(III) acetylacetonate(Sigma−Aldrich社製)に、クロロホルム−d(和光純薬工業株式会社製)を加え、溶解した。
(2)サンプル瓶に、200mgのサンプルを計りとり、上記Cr溶液を加え、1gに調整した。
(3)上記(2)の溶液を、直径5mmφのNMRチューブに移し、下記条件で、Si−NMRを測定した。
フーリエ変換核磁気共鳴装置:日本電子株式会社製「α−400型」、
核種:Si、
積算回数:4000回
(4)次式に従って、樹脂組成物の縮合率Kを求めた。
中間体の縮合率K(%)=(D1×1+D2×2+T1×1+T2×2+T3×3)/{(D0+D1+D2)×2+(T0+T1+T2+T3)×3}×100・・・(10)
ここで、D0:式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(11)に示すD0構造由来シグナルの積分値の合計。
D1:式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(12)に示すD1構造由来シグナルの積分値の合計。
D2:式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(12)に示すD2構造由来シグナルの積分値の合計。
T0:式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(13)に示すT0構造由来シグナルの積分値の合計。
T1:式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(14)に示すT1構造由来シグナルの積分値の合計。
T2:式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(14)に示すT2構造由来シグナルの積分値の合計。
T3:式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物由来の、下記式(14)に示すT3構造由来シグナルの積分値の合計。
以下の方法で、硬化物の耐光性を評価した。
(1)後述の方法で準備した硬化物用溶液を硬化させ、20mm×10mm×厚み3mmの硬化物を作製した。
(2)上記硬化物を、直径5.5mmの穴を開けた25mm×15mm×厚み1.2mmの黒色マスクで覆い、耐光性試験用サンプルとした。
(3)UV照射装置(ウシオ電機株式会社製、「スポットキュアSP7−250DB」)から、光ファイバーを経由して、50℃一定にした恒温インキュベーター中の上記サンプルにUV光を照射できるように装置を準備した。
(4)上記サンプルを、黒色マスクを上面にした状態で、50℃の恒温インキュベーター内にセットした。
(5)直径5.5mmの穴にUV光が照射できるように、黒色マスクの上部より、2W/cm2のUV光を96時間照射した。
(6)UV照射したサンプルを、積分球開口部を直径10mmに改造した分光色彩計(日本電色工業株式会社製、「SD5000」)で測定した。
(7)黄色度(YI)は、“ASTM D1925−70(1988):Test Method for Yellowness Index of Plastics”に準じて求めた。このYIが、13以下である場合に、耐光性を有すると判断した。
以下の方法で、硬化物の冷熱衝撃性を評価した。
(1)以下に示す、基板と、シリコンチップを準備した。
(1−1)基板:ソルベイアドバンストポリマーズ社製、「アモデル A−4122NL WH 905」(15mm×15mm×厚み2mmの平板中央に、直径10mm×深さ1.2mmの窪みがあるもの)
(1−2)シリコンチップ
(2)後述の方法で準備した硬化物用溶液を上記基板に流し込み、その中にシリコンチップを1枚入れたものを10個ずつ準備して、硬化させたものを冷熱衝撃試験用サンプルとした。
(3)上記サンプルを、冷熱衝撃装置(エスペック株式会社製、「TSE−11−A」)にセットし、「(−40℃〜120℃)/サイクル:晒し時間14分、昇降温時間1分」の条件で、ヒートサイクルをかけた。
(4)上記サンプルを、ヒートサイクル100回経過した時点で取り出し、浸透液(株式会社コーザイ製、「ミクロチェック」)をスプレーし、異常(剥離やクラック)がないか観察し、その個数を記録した。
(5)上述の(4)で異常が確認されなかったサンプルは、再度、装置に入れて、更に、100回のヒートサイクルをかけて同様の方法で評価した。これらの操作を繰り返し、評価を行った。
(6)2個/10個中のサンプルに異常が見られた時点で評価を中断し、「耐冷熱衝撃性回数=(中断したヒートサイクル回数)−(100回)」を求めた。
この耐冷熱衝撃性回数が100回以上であった場合に、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
(1)エポキシ樹脂
(1−1)エポキシ樹脂A1:ポリ(ビスフェノールA−2−ヒドロキシプロピルエーテル)(以下、Bis−A1エポキシ樹脂と言う)
・商品名:旭化成エポキシ株式会社製、「AER2600」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):187g/eq
・粘度(25℃):14.3Pa・s
(1−2)エポキシ樹脂A2:ポリ(ビスフェノールA−2−ヒドロキシプロピルエーテル)(以下、Bis−A2エポキシ樹脂と言う)
・商品名:旭化成エポキシ株式会社製、「AER2500」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):186g/eq
・粘度(25℃):10.2Pa・s
(1−3)エポキシ樹脂A3:ポリ(ビスフェノールA−2−ヒドロキシプロピルエーテル)(以下、Bis−A3エポキシ樹脂と言う)
・商品名:旭化成エポキシ株式会社製、「AER6071」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)は、以下の通りであった。但し、このエポキシ樹脂A3は、25℃では固形であるため、粘度は測定できなかった。
・エポキシ当量(WPE):470g/eq
(1−4)エポキシ樹脂B:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート
(以下、脂環式エポキシ樹脂と言う)
・商品名:ダイセル化学工業株式会社製、「セロキサイド2021P」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):131g/eq
・粘度(25℃):227mPa・s
(1−5)エポキシ樹脂C:脂肪族ポリグリシジルエーテル(以下、脂肪族エポキシ樹脂と言う)
・商品名:東都化成株式会社製、「YH−300」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):150g/eq
・粘度(25℃):152mP・s
(1−6)エポキシ樹脂D:水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂
・商品名:ジャパンエポキシレジン株式会社製、「jER YX8034」
・エポキシ当量(WPE):291g/eq
・粘度(25℃):325mPa・s
(2−1)アルコキシシラン化合物H:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、GPTMSと言う)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−403」
(2−2)アルコキシシラン化合物I:フェニルトリメトキシシラン(以下、PTMSと言う)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−103」
(2−3)アルコキシシラン化合物J:ジメチルジメトキシシラン(以下、DMDMSと言う)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−22」
(2−4)アルコキシシラン化合物K:テトラエトキシシラン(以下、TEOSと言う)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBE−04」
(2−5)アルコキシシラン化合物L:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(以下、ECETMSと言う)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−303」
・商品名:扶桑化学工業株式会社製、「メチルシリケート51」
(4−1)テトラヒドロフラン:和光純薬工業株式会社製、安定剤不含タイプ(以下、
THFと言う)
(4−2)エタノール:和光純薬工業株式会社製(以下、EtOHと言う)
(4−3)イソプロパノール:和光純薬工業株式会社製(以下、i−PrOHと言う)
(4−4)シクロヘキサノン:純正化学株式会社製(以下、CHNと言う)
(5−1)ジブチル錫ジラウレート:和光純薬工業株式会社製(以下、DBTDLと言う)
(5−2)ジブチル錫ジアセテート:東京化成工業株式会社製(以下、DBTDAと言う)
(5−3)ジオクチル錫ジアセテート:日東化成株式会社製、「ネオスタンU−820」(以下、DOTDAと言う)
(5−4)ジブチル錫ジメトキサイド:Sigma−Aldrich社製、(以下、DBTDMと言う)
・商品名:新日本理化株式会社製、「リカシッド MH−700G」
・商品名:サンアプロ株式会社製、「U−CAT 18X」
・商品名:日産化学工業株式会社製、「メタノールシリカゾル」(SiO2:30%、粒子径:10〜20nm)
・商品名:巴工業株式会社製、「PKHH」
樹脂組成物を以下の手順で製造し、評価した。
(1)準備:循環恒温水槽を5℃にセットし、冷却管に還流させた。更に、マグネチックスターラーの上に、80℃のオイルバスを載せた。
(2)表1の組成比率に従って、25℃の雰囲気下で、Bis−A1エポキシ樹脂と、アルコキシシラン化合物及びTHFを、攪拌子を投入したフラスコに入れて混合攪拌後、更に、水と加水分解縮合触媒を添加して、混合攪拌した。
(3)続いて、フラスコに冷却管をセットし、速やかに、80℃のオイルバスに浸して攪拌を開始し、リフラックスさせながら7時間反応させた。(還流工程)
(4)反応終了後、25℃まで冷却後、フラスコから冷却管を外し、前記還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)を採取した。
(5)還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)の、H−NMRを測定し、下記式(1)の(OR2)が加水分解されて、(OH)になっていることを確認した。
(7)反応終了後、25℃まで冷却し、樹脂組成物を得た。
(8)この樹脂組成物における、混合指標α1〜ε1を、表3に示した。
(9)次に、上述の方法に従って、上記(6)で得た樹脂組成物の、エポキシ当量(WPE)、開始粘度及び保存粘度を測定した。更に、保存安定性指標θ1を求めた。
上記実施例1の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=230g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=32.7Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=46.4Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ1=1.42≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、上述の方法に従って、H−NMRを測定したが、残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
これらの結果を表3に示した。
(10)25℃の雰囲気下で、上述の樹脂組成物、硬化剤及び硬化促進剤を、表2の組成比率に従って混合攪拌し、真空下で脱気し、硬化物用溶液とした。
(11)厚み3mm、コの字状のシリコンゴムを、離型剤を塗ったステンレス板2枚で挟み込み、成型治具を作製した。
(12)この成型治具と、上述の冷熱衝撃試験用基板10個に、上述の硬化物用溶液を注ぎ込み、更に、各々の基板にシリコンチップを1枚ずつ投入した。
(13)上記の成型治具と、冷熱衝撃試験用基板をオーブンに入れ、120℃で1時間、更に、150℃で1時間、硬化処理を施し、硬化物を作製した。
(14)オーブン内温が30℃以下に下がってから硬化物を取り出して、上述の方法に従って、耐光性試験用サンプルと、冷熱衝撃試験用サンプルを調製した。
(15)上記サンプルを使用して、上述の方法で耐光性試験と冷熱衝撃試験を行った結果を表3に示す。この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=10.1≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例1の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α2〜ε2、保存安定性指標θ2を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例2の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=231g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=11.8Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=17.0Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ2=1.44≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。更に、樹脂組成物の縮合率は75.9%であった。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.3≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は500回以上≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例2の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α3〜ε3、保存安定性指標θ3を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例3の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=253g/eq
であり、適正な値を示した。また、開始粘度=27.3Pa・s<1000Pa・s、か
つ、保存粘度=39.6Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ3=1.45≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=9.2≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は500回以上≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例3の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α4〜ε4、保存安定性指標θ4を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例4の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=208g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=11.7Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=16.7Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ4=1.43≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.7≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例4の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α5〜ε5、保存安定性指標θ5を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、この樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=245g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=13.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=18.7Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ5=1.42≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.5≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は200回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例5の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α6〜ε6、保存安定性指標θ6を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例6の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=221g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=18.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=26.6Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ6=1.46≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.1≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は300回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例6の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α7〜ε7、保存安定性指標θ7を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例7の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=217g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=10.3Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=14.5Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ7=1.41≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.3≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例7の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α8〜ε8、保存安定性指標θ8を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例8の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=213g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=10.6Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=15.3Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ8=1.45≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.6≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例8の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α9〜ε9、保存安定性指標θ9を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例9の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=235g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=27.8Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=28.6Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ9=1.03≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.0≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は300回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例9の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α10〜ε10、保存安定性指標θ10を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例10の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=214g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=13.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=13.7Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ10=1.04≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.8≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例10の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α11〜ε11、保存安定性指標θ11を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例11の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=228g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=41.1Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=65.8Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ11=1.60≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.5≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例11の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α17〜ε17、保存安定性指標θ17を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例12の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=230g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=33.7Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=48.5Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ17=1.44≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=9.8≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例12の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α18〜ε18、保存安定性指標θ18を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例13の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=253g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=27.5Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=40.8Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ18=1.48≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=9.9≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例3の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1の(12)の硬化処理温度を、110℃で4時間、更に、150℃で1時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α19〜ε19、保存安定性指標θ19を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例14の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=192g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=1.77Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=3.08Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ19=1.74≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=5.2≦13であり、耐光性を有す
ると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例14の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1の(12)の硬化処理温度を、110℃で4時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α20〜ε20、保存安定性指標θ20を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例15の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=214g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=4.80Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=9.23Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ20=1.92≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.8≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は200回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例15の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α21〜ε21、保存安定性指標θ21を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例16の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=214g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=12.7Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=15.4Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ21=1.21≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=12.4≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例16の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α22〜ε22、保存安定性指標θ22を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例17の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=238g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=18.9Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=28.9Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ22=1.53≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.2≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例17の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α23〜ε23、保存安定性指標θ23を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例18の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=245g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=18.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=30.5Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ23=1.68≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.9≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例18の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α24〜ε24、保存安定性指標θ24を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、実施例19の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=235g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=16.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=24.3Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ24=1.50≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.3≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例19の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例2の樹脂組成物88質量%に、Bis−A1エポキシ樹脂12質量%を加え、混合したものを、混合樹脂組成物Aとした。
実施例1と同様の方法で、表2に従って硬化物を作製し、評価した結果を表3に示す。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=11.7≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は500回以上≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例20の混合樹脂組成物Aの硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例2の樹脂組成物93質量%に、脂環式エポキシ樹脂7質量%を加え、混合したものを、混合樹脂組成物Bとした。
実施例1と同様の方法で、表2に従って硬化物を作製し、評価した結果を表3に示す。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=7.5≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例21の混合樹脂組成物Bの硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例2の樹脂組成物96質量%に、脂肪族エポキシ樹脂4質量%を加え、混合したものを、混合樹脂組成物Cとした。
実施例1と同様の方法で、表2に従って硬化物を作製し、評価した結果を表3に示す。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.9≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は200回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例22の混合樹脂組成物Cの硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例2の樹脂組成物96質量%に、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂4質量%を加え、混合したものを、混合樹脂組成物Dとした。
実施例1と同様の方法で、表2に従って硬化物を作製し、評価した結果を表3に示す。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.1≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は200回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例23の混合樹脂組成物Dの硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
樹脂組成物を以下の手順で製造し、評価した。
(1)準備:循環恒温水槽を5℃にセットし、冷却管に還流させた。更に、マグネチックスターラーの上に、80℃のオイルバスを載せた。
(2)表1の組成比率に従って、25℃の雰囲気下で、アルコキシシラン化合物及びTHFを、攪拌子を投入したフラスコに入れて混合攪拌後、更に、水と加水分解縮合触媒を添加して、混合攪拌した。
(3)続いて、フラスコに冷却管をセットし、速やかに、80℃のオイルバスに浸して攪拌を開始し、リフラックスさせながら10時間反応させた(還流工程)。
(4)反応終了後、25℃まで冷却後、フラスコから冷却管を外し、前記還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)を採取した。
(5)還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)の、H−NMRを測定し、下記式(1)の(OR2)が加水分解されて、(OH)になっていることを確認した。
(6)中間体に、Bis−A1エポキシ樹脂を添加し、均一になるまで混合攪拌した後、エバポレーターにセットした。400Pa、50℃で1時間留去した後、更に、80℃で5時間留去しながら、脱水縮合反応を行った(脱水縮合工程)。
(7)反応終了後、25℃まで冷却し、樹脂組成物を得た。
(8)この樹脂組成物における、混合指標α28〜ε28を、表3に示した。
(9)更に、上述の方法に従って、上記(6)で得た樹脂組成物の、エポキシ当量(WPE)、開始粘度及び保存粘度を測定した。更に、保存安定性指標θ28を求め、これらを表3に示した。
上記実施例24の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=228g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=12.9Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=19.3Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ28=1.50≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
実施例1と同様の方法で、表2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、表3に示す通り、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.2≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例24の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
樹脂組成物を以下の手順で製造し、評価した。
(1)準備:循環恒温水槽を5℃にセットし、冷却管に還流させた。更に、マグネチックスターラーの上に、80℃のオイルバスを載せた。
(2)表1の組成比率に従って、25℃の雰囲気下で、Bis−A1エポキシ樹脂の半量と、アルコキシシラン化合物及びTHFを、攪拌子を投入したフラスコに入れて混合攪拌後、更に、水と加水分解縮合触媒を添加して、混合攪拌した。
(3)続いて、フラスコに冷却管をセットし、速やかに、80℃のオイルバスに浸して攪拌を開始し、リフラックスさせながら10時間反応させた(還流工程)。
(4)反応終了後、25℃まで冷却後、フラスコから冷却管を外し、前記還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)を採取した。
(5)還流工程終了後、サンプル溶液(中間体)の、H−NMRを測定し、下記式(1)の(OR2)が加水分解されて、(OH)になっていることを確認した。
(6)中間体に、表1にある残りの半量に当たるBis−A1エポキシ樹脂を入れて均一になるまで混合攪拌してからエバポレーターにセットし、400Pa、50℃で1時間留去した後、更に、80℃で5時間留去しながら、脱水縮合反応を行った(脱水縮合工程)。
(7)反応終了後、25℃まで冷却し、樹脂組成物を得た。
(8)この樹脂組成物における、混合指標α29〜ε29を、表3に示した。
(9)更に、上述の方法に従って、上記(6)で得た樹脂組成物の、エポキシ当量(WPE)、開始粘度及び保存粘度を測定した。更に、保存安定性指標θ25を求め、これらを表3に示した。
上記実施例25の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=231g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=12.5Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=18.2Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ29=1.46≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
実施例1と同様の方法で、表2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、表3に示す通り、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.3≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は400回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例25の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
還流工程を25時間とした以外は、上述した実施例1と同様の方法により、下記表1及び表2に従って、樹脂組成物と、その硬化物を作製した。
この樹脂組成物とその硬化物について、上述した実施例1と同様の方法により評価を行った。評価結果、混合指標α30〜ε30、保存安定性指標θ30を、下記表3に示す。
下記表3に示す通り、実施例26の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=233g/eqであり、適正な値を示した。
また、開始粘度=15.9Pa・s<1000Pa・s、かつ保存粘度=18.8Pa・s<1000Pa・sであり、良好な流動性を有していた。
また、保存安定性指標θ30=1.18≦4であり、流動性に優れ、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。また上述の方法で算出した樹脂組成物の縮合率は、82.3%であった。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.1≦13であり、実用上十分な耐光性を有していると判断した。
冷熱衝撃試験回数は200回≧100回であり、実用上十分な耐冷熱衝撃性を有していると判断した。
以上の結果から、実施例26の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
還流工程を45時間とした以外は、上述した実施例1と同様の方法により、下記表1及び表2に従って、樹脂組成物と、その硬化物を作製した。
この樹脂組成物とその硬化物について、上述した実施例1と同様の方法により評価を行った。評価結果、混合指標α31〜ε31、保存安定性指標θ31を、表3に示す。
下記表3に示すように、実施例27の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=242g/eqであり、適正な値を示した。
また、開始粘度=15.3Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=17.3Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ31=1.13≦4であり、であり、流動性に優れ、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。また上述の方法で算出した樹脂組成物の縮合率は、88.4%であった。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=9.0≦13であり、実用上十分な耐光性を有すると判断した。
冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、実用上十分な耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例27の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有し、更にその樹脂組成物の硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例2の樹脂組成物99.1質量%に、P−MSを0.9質量%を加え、混合したものを、混合樹脂組成物Eとした。混合樹脂組成物Eの残留アルコキシ基量は、4.5%であった。
実施例1と同様の方法で、表2に従って硬化物を作製し、評価した結果を表3に示す。
この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=9.6≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は100回≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、実施例28の混合樹脂組成物Eの硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性を有することから、総合判定として合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果と、混合指標α12〜ε12、保存安定性指標θ12を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例1の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=368g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度>1000Pa・s、かつ、保存粘度>1000Pa・sと、両者とも流動性を示さず、保存安定性指標θ12は算出不能であった。
また上述の樹脂組成物は、保存粘度>1000Pa・sと流動性が無いために、硬化物の作製は不可能であった。
更に、測定用溶媒に樹脂組成物が完全に溶解せず、残留アルコキシ基の測定は困難であった。
以上の結果から、比較例1の樹脂組成物には流動性が無く、保存安定性は算出不能であり、残留アルコキシ基の測定が困難であり、更に硬化物の作製が不可能であったことから、総合判定は不合格と判断した。
実施例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物と硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α13〜ε13、保存安定性指標θ13を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例2の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=295g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=30.5Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=45.1Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ13=1.48≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また、この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=8.4≦13であり、耐光性を有すると判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は0回<100回であり、耐冷熱衝撃性が無いと判断した。
以上の結果から、比較例2の樹脂組成物は、流動性と保存安定性を有するものの、その樹脂組成物で作製した硬化物は、耐光性はあるが、耐冷熱衝撃性が無く、総合判定として不合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α14〜ε14、保存安定性指標θ14を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例3の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=233g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度3.8Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度>1000Pa・sと流動性を示さなかった。また、保存安定性指標θ14=263以上>4であり、保存安定性が無いことが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また上述の樹脂組成物は、保存粘度>1000Pa・sと流動性が無いために、硬化物の作製は不可能であった。
以上の結果から、比較例3の樹脂組成物には、流動性や保存安定性が無く、更に硬化物の作製が不可能であったことから、総合判定は不合格と判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α15〜ε15、保存安定性指標θ15を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例4の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=184g/eqであり、適性な値を示した。また、開始粘度10.5Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度>1000Pa・sと流動性を示さなかった。また、保存安定性指標θ15=95以上>4であり、保存安定性が無いことが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また上述の樹脂組成物は、保存粘度>1000Pa・sと流動性が無いために、硬化物の作製は不可能であった。
以上の結果から、比較例4の樹脂組成物には、流動性や保存安定性が無く、更に硬化物の作製が不可能であったことから、総合判定は不合格と判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α16〜ε16、保存安定性指標θ16を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例5の樹脂組成物のエポキシ当量(WPE)は測定不能であった。また、開始粘度24.0Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度>1000Pa・sと流動性を示さなかった。また、保存安定性指標θ16=41以上>4であり、保存安定性が無いことが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
また上述の樹脂組成物は、保存粘度>1000Pa・sと流動性が無いために、硬化物の作製は不可能であった。
以上の結果から、比較例5の樹脂組成物には、流動性や保存安定性が無く、更に、硬化物の作製が不可能であったことから、総合判定は不合格と判断した。
実施例1と同様の方法で、表2に従って、エポキシ樹脂A1の硬化物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果を、表3に示す。
硬化物の耐光性試験の指標であるYI=16.9>13であり、耐光性が無いと判断した。更に、冷熱衝撃試験回数は500回以上≧100回であり、耐冷熱衝撃性を有すると判断した。
以上の結果から、比較例6の硬化物は、耐冷熱衝撃性は有するものの、耐光性が無いことから、総合判定として不合格であると判断した。
上述のシリコーン樹脂のA液とB液を、1:1の質量比で混合攪拌したものを、表2に従って、実施例1と同様の方法で、硬化物用溶液を作製した。
上述の硬化用溶液を、実施例1と同様の方法で、成型治具と、上述の冷熱衝撃試験用基板10個に、上述の硬化物用溶液を注ぎ込み、更に、各々の基板に、シリコンチップを1枚ずつ投入した。
上記の成型治具と、冷熱衝撃試験用基板をオーブンに入れ、70℃で1時間、更に150℃で5時間、硬化処理を施し、硬化物を作製した。
実施例1と同様の方法で評価した結果を、表3に示す。
硬化物の耐光性試験の指標であるYI=2.0≦13であり、耐光性を有すると判断した。しかしながら、冷熱衝撃試験回数は0回<100回であり、耐冷熱衝撃性が無いことが判明した。
以上の結果から、比較例7の硬化物は、耐光性は有するものの、耐冷熱衝撃性が無いことから、総合判定として不合格であると判断した。
表1に従って、エポキシ樹脂A2とエポキシ樹脂A3を、反応容器に添加し、85℃のオイルバスに浸して攪拌・溶解し、更に、P−MSとDBTDLを加えて混合した。
更に、窒素パージを行いながら、オイルバスの温度を105℃に上げて8時間、脱アルコール反応を行った。
次に、60℃まで冷却の後、12000Paに減圧し、溶存アルコールを除去し、樹脂組成物を得た。実施例1と同様の方法で評価した結果と、保存安定性指標θ25を、表3に示す。
比較例8の樹脂組成物の、エポキシ当量(WPE)=282g/eqであり、適性な値を示した。また、開始粘度1.89Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=2.03Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ25=1.07≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基量は52.3%>5%と、多量に残留していることが判明した。
更に、表2の配合に従って、実施例1と同様の方法で硬化物を作製し、評価したところ、比較例8の硬化物は、冷熱衝撃試験回数は0回<100回であり、耐冷熱衝撃性が無いことが判明した。また耐光性試験用に作製したサンプルには、微小なクラックが生じており、測定できなかった。
以上の結果から、比較例8の硬化物は、総合判定として不合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果と、混合指標α26〜ε26を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されていないものが多く残留しており、正常に加水分解反応が進まなかったが、引き続き、実施例1と同様の方法で脱水縮合反応を行った。表3に示す通り、実施例9の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=237g/eqであり、適正な値を示した。しかしながら、樹脂組成物の残留アルコキシ基量は39.8%>5%と、多量に残留していることが判明した。
更に、表2の配合に従って、実施例1と同様の方法で硬化物を作製し、評価したところ、比較例9の硬化物は、冷熱衝撃試験回数は0回<100回であり、耐冷熱衝撃性が無いことが判明した。また耐光性試験用に作製したサンプルには、微小なクラックが生じており、測定できなかったため、総合判定として不合格であると判断した。
実施例1と同様の方法で、表1に従って、樹脂組成物を作製した。実施例1と同様の方法で評価した結果と、混合指標α27〜ε27、保存安定性指標θ27を、表3に示す。また中間体の、上記式(1)における(OR2)が加水分解されて、(OH)となったことを確認した。
表3に示す通り、比較例10の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=323g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度25.2Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=60.3Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ27=2.39≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
更に、樹脂組成物の残留アルコキシ基のピークは検出されず、残留アルコキシ基量は0%と判断した。
更に、表2の配合に従って、実施例1と同様の方法で硬化物を作製し、評価したところ、比較例10の硬化物は、耐光性試験の指標であるYI=7.9≦13であり、耐光性を有すると判断した。冷熱衝撃試験回数は0回<100回であり、耐冷熱衝撃性が無いことが判明した。
以上の結果から、比較例10の硬化物は、耐光性は有するものの、耐冷熱衝撃性が無いことから、総合判定として不合格であると判断した。
表1に従って、フェノキシ樹脂とCHNを、攪拌機とエステルアダプター付き反応容器に添加し、80℃のオイルバスに浸して攪拌・溶解し、更に、GPTMSとDBTDLを加えて混合した。
更に、窒素パージを行いながら、オイルバスの温度を105℃に上げて8時間、脱アルコール反応を行った。
次に、60℃まで冷却の後、12000Paに減圧し、溶存アルコールと溶媒を除去し、樹脂組成物を得た。実施例1と同様の方法で評価した結果を、表3に示す。
また上述の樹脂組成物は、保存粘度>1000Pa・sと流動性が無いために、硬化物の作製は不可能であった。
以上の結果から、比較例11の樹脂組成物には、流動性や保存安定性が無く、更に、硬化物の作製が不可能であったことから、総合判定は不合格と判断した。
以上の結果から、比較例11の硬化物は、総合判定として不合格であると判断した。
また、本実施の形態の樹脂組成物を使用した硬化物は、耐光性及び耐冷熱衝撃性に優れていた。
閉機器等の注型及び回路ユニット、各種部品のパッケージ、IC・LED・半導体等の封
止材、発電器、モーター等の回転機コイル、巻線含浸、プリント配線基板、絶縁ボード、
中型碍子類、コイル類、コネクター、ターミナル、各種ケース類、電気部品類等)等とし
ての産業上利用可能性を有する。
Claims (20)
- (A)エポキシ樹脂と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、を反応させて得られ、
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの3員環の構造を持つ環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19であり、
混合指標α=(αc)/(αb) (2)(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)
更に、残留アルコキシ基量が5%以下であり、且つ、縮合率が75.9%以上である、樹脂組成物。 - 前記(A)エポキシ樹脂の、エポキシ当量(WPE)が100〜300g/eqである、請求項1記載の樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂は、25℃における粘度が500Pa・s以下の液体である、請求項1又は2記載の樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂は、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 前記(A)エポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 前記(A)〜(C)成分に加え、(D)前記一般式(1)において、n=0である、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物を更に反応させて得られる、請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 下記一般式(3)で表される前記アルコキシシラン化合物の混合指標βが、0.01〜1.4である、請求項1〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物;
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
(式中、βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物のmol%、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物のmol%、
ここで、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である)。 - 下記一般式(4)で表される、前記(A)エポキシ樹脂と前記アルコキシシラン化合物の混合指標γが、0.02〜15である、請求項1〜7のいずれか1項記載の樹脂組成物;
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
(式中、γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g)) - 加水分解縮合触媒として、(E)有機金属を更に加えて反応させて得られる、請求項1〜8のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- エポキシ当量(WPE)が100〜700g/eqである、請求項1〜9のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体である、請求項1〜10のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 縮合率が80%以上である、請求項1〜11のいずれか1項記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載の樹脂組成物に、更に(A’)エポキシ樹脂を加えてなる混合樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載の樹脂組成物に、更に(F)硬化剤(G)硬化促進剤を加えてなる混合樹脂組成物。
- 請求項1〜14のいずれか1項記載の樹脂組成物を、熱又はエネルギー線により硬化させて得られる硬化物。
- 請求項15記載の硬化物を含む封止材。
- 請求項1〜12のいずれか1項記載の樹脂組成物の製造方法であって、(A)エポキシ樹脂と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、を、脱水を伴わない還流工程と、それに続く脱水縮合工程と、の2つの工程により構成される共加水分解縮合反応に供することを含む製造方法;
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、R1として、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記一般式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分のmol%、αc:前記(C)成分のmol%)。 - 以下の工程(a)及び(b)を含む、請求項17記載の樹脂組成物の製造方法。工程(a):エポキシ樹脂(A)存在下において、一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。工程(b):工程(a)によって製造された中間体を脱水縮合反応する工程。
- 以下の工程(c)及び(d)を含む、請求項17記載の樹脂組成物の製造方法。工程(c):一般式(1)で表される(B)及び(C)を少なくとも含むアルコキシシラン化合物を、脱水を伴わない還流工程によって共加水分解して中間体を製造する工程。工程(d):工程(a)によって製造された中間体にエポキシ樹脂(A)を共存させて脱水縮合反応する工程。
- 前記脱水を伴わない還流工程における加熱温度が50〜100℃である、請求項17〜19のいずれか1項記載の樹脂組成物の製造方法。
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