JP2010199605A - 照明光学システム - Google Patents

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract

【課題】複数の放射ビームを生成する照明源を使用し、放射ビームは個別にパターン付与されて基板上に投影しても強度特性等を一様化する。
【解決手段】放射ビームからの少なくとも一部のコヒーレンスを実質的に均一化し除去するために、ホモジナイザ100とコヒーレンス除去器102とを備える光学装置が提供される。ホモジナイザは、放射ビームを複数の放射ビームに変換するように構成される。コヒーレンス除去器は、放射ビームのそれぞれがコヒーレンス除去器の異なるチャネルを通過するように構成される。別の実施形態では、コヒーレンス除去器は放射ビームを複数の放射ビームに変換し、複数の放射ビームがホモジナイザに渡される。
【選択図】図5

Description

本発明は、リソグラフィ装置の一部として使用するのに適した光学装置に関する。
リソグラフィ装置は、基板上にまたは基板の一部に所望のパターンを付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えばフラットパネルディスプレイ、集積回路(IC)、および微細な構造を備える他のデバイスの製造に用いることができる。従来の装置では、マスクまたはレチクルと呼ばれるパターニング用デバイスを用いて、フラットパネルディスプレイ(または他のデバイス)の個々の層に対応する回路パターンを生成することができる。基板上に設けられた放射感受性材料(レジスト)の層にイメージを与えることで、基板(例えば、ガラスプレート)の全体または一部にこのパターンを転写することができる。
パターニング用デバイスを用いて、回路パターンの代わりに他のパターン、例えばカラーフィルタパターンまたはマトリックス状の点を生成することができる。マスクの代わりに、パターニング用デバイスは、個別制御可能な素子のアレイからなるパターニング用アレイを備えてもよい。このシステムでは、マスクべースのシステムと比較してより迅速にかつ少ないコストでパターンを変更することができる。
フラットパネルディスプレイ基板は、通常長方形形状をしている。このタイプの基板を露光するように設計されているリソグラフィ装置は、長方形基板の全幅を覆う露光領域、または長方形基板の幅の一部(例えば、幅の半分)を覆う露光領域を提供することができる。露光領域の下部で基板が走査される一方、マスクまたはレチクルが同期してビームによって走査される。このようにして、パターンが基板に転写される。露光領域が基板の全幅を覆う場合、一回の走査で露光を完了することができる。例えば、露光領域が基板の幅の半分を覆う場合には、一回目の走査の後、基板を横方向に移動させ、さらなる走査が通常実行されて基板の残りの部分が露光される。
従来のシステムの一部は、複数の放射ビームを生成する照明源を使用し、放射ビームは個別にパターン付与されて基板上に投影される。しかしながら、こうすると全ビームにわたって強度や他の特性が一様でない放射となる可能性がある。従来のシステムにおいてこれら放射ビームを均一化しようとすると、コヒーレントなビームの重なりのために干渉問題が生じるおそれがある。
放射ビームから少なくとも一部のコヒーレンスを実質的に均一化し除去するための光学装置が必要とされている。
本発明の一実施形態では、ホモジナイザとコヒーレンス除去器とを備える光学装置が提供される。ホモジナイザは、放射ビームを複数の放射ビームに変換するように構成される。コヒーレンス除去器は、放射ビームのそれぞれがコヒーレンス除去器の異なるチャネルを通過するように構成される。別の実施形態では、コヒーレンス除去器は放射ビームを複数の放射ビームに変換し、複数の放射ビームがホモジナイザに渡される。
本発明の別の実施形態によると、照明系と、個別制御可能な素子のアレイと、基板テーブルと、投影系とを備えるリソグラフィ装置が提供される。照明系は放射ビームを調整しコヒーレンス除去器を備える。個別制御可能な素子のアレイは放射ビームを調節する。基板テーブルは基板を支持する。投影系は調節されたビームを基板の目標部分に投影する。
本発明のさらなる実施形態によると、照明系と、マスクまたは個別制御可能な素子のアレイと、基板テーブルと、投影系とを備える、フラットパネルディスプレイ製造用のリソグラフィ装置が提供される。照明系は放射ビームを調整する。照明系はコヒーレンス除去器を備える。マスクまたは個別制御可能な素子のアレイは放射ビームを調整する。基板テーブルは基板を支持する。投影系は、調整された放射ビームを基板の目標部分に投影する。
本発明のさらに別の実施形態によると、互いに対して角度の付けられた一対の均一化板を備えるホモジナイザが提供される。
本発明のさらなる実施形態、特徴、および利点について、本発明の様々な実施形態の構造および動作とともに、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
本明細書に援用され明細書の一部をなす添付の図面は、本発明の一つまたは複数の実施形態を表し、また、図面の説明とともに本発明の原理を説明し、当業者が本発明を製造し使用することを可能にする役割を有する。
本発明の様々な実施形態にしたがったリソグラフィ装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがったリソグラフィ装置を示す図である。 図2に示した本発明の一実施形態にしたがって基板にパターンを転写する方法を示す図である。 本発明の一実施形態にしたがった光学エンジンの構成を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。 本発明の様々な実施形態にしたがった種々の光学装置を示す図である。
添付の図面を参照して、以下に本発明を説明する。図面中、同様の番号は同一の要素または機能的に類似した要素を表す。さらに、参照番号の左端の桁によって、その参照番号が最初に現れた図面を識別することができる。
特定の構成および配置が説明されるが、これは説明の目的のためにのみ行われていることを理解するべきである。当業者は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の構成および配置を使用できることは言うまでもない。本発明を様々な他の応用形態でも使用できることは、当業者にとって明らかである。
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を表す。リソグラフィ装置は、照明系IL、パターニング用デバイスPD、基板テーブルWT、投影系PSを備える。照明系(照明器)ILは、放射ビームB(例えば、紫外線放射)を調節するように構成される。
パターニング用デバイスPD(例えば、レチクル、マスク、または個別制御可能な素子のアレイ)は、ビームを調整する。一般に、個別制御可能な素子のアレイの位置は、投影系PSに対して固定される。しかしながら、代わりに、個別制御可能な素子のアレイを特定のパラメータにしたがって正確に配置するように構成されたポジショナにアレイが接続されてもよい。
基板テーブルWTは基板(例えば、レジストでコートされた基板)Wを支持するように構築されており、特定のパラメータにしたがって基板を正確に配置するように構成されたポジショナPWと接続される。
投影系(例えば、屈折投影レンズシステム)PSは、個別制御可能な素子のアレイによって調節された放射ビームを、基板Wの目標部分C(例えば、一つまたは複数のダイを含む)上に投影するように構成される。
照明系は、様々なタイプの光学部品を含むことができる。例えば、放射を導き、成型し、または制御するための、屈折、反射、磁気、電磁気、静電気、または他のタイプの部品、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
本明細書で用いられる「パターニング用デバイス」または「コントラスト用デバイス」という用語は、放射ビームの断面を調節して例えば基板の目標部分にパターンを形成するために使用可能な任意のデバイスを指すものとして、広く解釈されるべきである。このデバイスは、静的パターニング用デバイス(例えば、マスクまたはレチクル)、または動的パターニング用デバイス(例えば、プログラム可能な素子のアレイ)のいずれであってもよい。簡潔さのために、説明の大半を動的パターニング用デバイスに関して述べるが、本発明の範囲から逸脱することなく、静的パターニング用デバイスも使用できることは認められよう。
例えば、パターンが位相シフト特徴またはいわゆるアシスト特徴を備えている場合、放射ビームに付与されるパターンは、基板の目標部分の所望のパターンと必ずしも正確に一致していなくてもよいことに注意する。同様に、基板に最終的に生成されるパターンは、任意の瞬間に個別制御可能な素子のアレイ上に形成されるパターンと一致していなくてもよい。これは、基板の各部に形成された最終的なパターンが所与の期間または所与の露光回数にわたって積み上げられる構成においても当てはまる。露光の間、個別制御可能な素子のアレイおよび/または基板の相対位置上のパターンは変化する。
通常、基板の目標部分に作成されるパターンは、集積回路またはフラットパネルディスプレイなどの基板の目標部分に作成されるデバイス内の特定の機能層(例えば、フラットパネルディスプレイのカラーフィルタ層、またはフラットパネルディスプレイの薄膜トランジスタ層)に対応する。この種のパターニング用デバイスの例には、レチクル、プログラム可能なミラーのアレイ、レーザダイオードアレイ、発光ダイオードアレイ、グレーティングライトバルブ(grating light valves)、およびLCDアレイが含まれる。
複数のプログラム可能な素子(例えば、レチクルを除く前文で述べたデバイスの全て)を備えるパターニング用デバイスといった、電子手段(例えば、コンピュータ)を用いてパターンがプログラム可能であるパターニング用デバイスは、本明細書では集合的に「コントラスト用デバイス」と呼ばれる。一実施例では、パターニング用デバイスは、少なくとも10個のプログラム可能な素子を備える。例えば、少なくとも100個、少なくとも1000個、少なくとも1万個、少なくとも10万個、少なくとも1000万個、または少なくとも1000万個のプログラム可能な素子を備える。
プログラム可能なミラーアレイは、粘弾性制御層と反射面とを有するマトリックス状にアドレス指定可能な表面を備えてもよい。このような装置の背後にある基本原理は、例えば、反射面のアドレス指定された領域が入射光を回折光として反射する一方、アドレス指定されない領域は、入射光を非回折光として反射する、というものである。適切な空間フィルタを用いることで、反射ビームから非回折光を取り除き、回折光だけを残して基板に到達させることができる。このように、マトリックス状にアドレス指定可能な表面のアドレス指定後のパターンにしたがって、ビームにパターンが付与される。
代替的に、フィルタで回折光を取り除き、非回折光を残して基板に到達させることができるのは言うまでもない。
回折光学MEMSデバイス(micro-electro-mechanical system devices)のアレイを対応する方法で使用することもできる。一実施例では、回折光学MEMSデバイスは、複数の反射リボンから構成されている。反射リボンは互いに対して変形して、入射光を回折光として反射する格子を形成することができる。
プログラム可能なミラーアレイのさらに別の実施例は、微少なミラーのマトリックス配列を使用する。微少ミラーのそれぞれを、適当な局所電解を印加することによって、または圧電作動手段を使用することによって、軸周りに個別に傾斜させることができる。この場合も、ミラーはマトリックス状にアドレス指定可能であり、アドレス指定されたミラーは、入射する放射ビームをアドレス指定されないミラーとは異なる方向に反射する。このようにして、マトリックス状にアドレス指定可能なミラーのアドレス指定後のパターンにしたがって、反射ビームにパターンを付与することができる。必要なマトリックス状のアドレス指定は、適当な電子手段を用いて実行することができる。
別の実施例のPDは、プログラム可能なLCDアレイである。
リソグラフィ装置は、一つまたは複数のコントラスト用デバイスを備えることができる。例えば、リソグラフィ装置は、個別制御可能な素子のアレイを複数備えてもよく、これらは互いに独立して制御される。この構成では、個別制御可能な素子のアレイの一部または全てが、少なくとも一つの共通の照明系(または、照明系の一部)と、個別制御可能な素子のアレイ用の共通の支持構造と、および/または共通の投影系(または、投影系の一部)とを有することができる。
図1に示した実施形態などの例では、基板Wは実質的に円形形状をなしており、その周囲部に沿って任意に切り欠きおよび/または平坦な縁を有する。一例では、基板は長方形形状などの多角形形状をなしている。
基板が実質的に円形形状である例には、少なくとも25mmの直径を有する基板が含まれる。基板の直径は、例えば、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも125mm、少なくとも150mm、少なくとも175mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、または少なくとも300mmである。一実施形態では、基板の直径は最大500mm、最大400mm、最大350mm、最大300mm、最大250mm、最大200mm、最大150mm、最大100mm、または最大75mmである。
基板が多角形、例えば長方形である例には、基板の少なくとも一辺の長さ、例えば少なくとも基板の二辺または少なくとも三辺の長さが、少なくとも5cm、例えば少なくとも25cm、少なくとも50cm、少なくとも100cm、少なくとも150cm、少なくとも200cm、または少なくとも250cmのものが含まれる。
一実施例では、基板の少なくとも一辺の長さは、最大1000cm、例えば最大750cm、最大500cm、最大350cm、最大250cm、最大150cm、または最大75cmである。
一実施例では、基板Wはウェハであり、例えば半導体ウェハである。一実施例では、ウェハの材料は、Si、SiGe、SiGeC、SiC、Ge、GaAs、InPおよびInAsからなる群から選択される。一実施例では、ウェハはIII/V族化合物半導体ウェハである。一実施例では、ウェハはシリコンウェハである。一実施形態では、基板はセラミック基板である。一実施例では、基板はガラス基板である。一実施例では、基板はプラスチック基板である。一実施例では、基板は(人間の裸眼に対して)透明である。一実施例では、基板は色付きである。一実施例では、基板には色がない。
基板の厚みは変化してもよい。また、基板の厚みは、例えば基板材料および/または基板寸法にある程度は依存してもよい。一実施例では、基板の厚みは少なくとも50マイクロメートル、例えば少なくとも100マイクロメートル、少なくとも200マイクロメートル、少なくとも300マイクロメートル、少なくとも400マイクロメートル、少なくとも500マイクロメートル、または少なくとも600マイクロメートルである。一実施例では、基板の厚みは、最大5000マイクロメートル、例えば最大3500マイクロメートル、最大2500マイクロメートル、最大1750マイクロメートル、最大1250マイクロメートル、最大1000マイクロメートル、最大800マイクロメートル、最大600マイクロメートル、最大500マイクロメートル、最大400マイクロメートル、または最大300マイクロメートルである。
本明細書で参照される基板は、例えばトラック(通常、基板にレジストの層を塗布し、露光したレジストを現像するツール)、計測ツールおよび/または検査ツールによって、露光の前後に加工されてもよい。一実施例では、レジスト層は基板に設けられる。
本明細書で使用される「投影系」という用語は、使用中の露光放射に適した、あるいは液浸の使用または真空の使用といった他の要因に適した、屈折、反射、反射屈折、磁気、電磁気、および静電気の光学系、またはそれらの組み合わせを含むあらゆるタイプの投影系を包含するものとして広く解釈されるべきである。本明細書における「投影レンズ」という用語のいかなる使用も、より一般的な用語である「投影系」と同義であるとみなしてよい。
投影系は、基板上にパターンがコヒーレントに形成されるように、個別制御可能な素子のアレイ上にパターンの像を作ることができる。または、投影系は第2の放射源の像を作ってもよく、個別制御可能な素子のアレイの素子が第2の放射源のシャッタとして作用する。この点において、投影系は、例えば第2の放射源を形成しまた基板上にスポットの像を作るために、マイクロレンズアレイ(MLAとして知られる)またはフレネルレンズアレイなどの集光素子のアレイを備えることができる。一実施例では、集光素子のアレイ(例えば、MLA)は、少なくとも10個の集光素子、例えば少なくとも100個の集光素子、少なくとも1000個の集光素子、少なくとも1万個の集光素子、少なくとも10万個の集光素子、または少なくとも100万個の集光素子からなる。一実施例では、パターニング用デバイス内の個別制御可能な素子の数は、集光素子のアレイ内の集光素子の数と等しいか、それ以上である。一実施例では、集光素子アレイ内の集光素子の一つまたは複数(例えば、1000以上、大多数、または各々)を、個別制御可能な素子のアレイ内の個別制御可能な素子の一つまたは複数と光学的に関連付けることができる。例えば、個別制御可能な素子のアレイ内の個別制御可能な素子の二つ以上、例えば3以上、5以上、10以上、20以上、25以上、35以上、または50以上と関連付けることができる。一実施例では、例えば一つまたは複数のアクチュエータを用いて、少なくとも基板に向けておよび基板から離れる方向にMLAを移動することができる。基板に向けておよび基板から離れる方向にMLAを移動可能とすることで、基板を移動する必要なく、例えば焦点調節が可能になる。
図1および図2に示すように、リソグラフィ装置は反射型(例えば、個別制御可能な素子の反射アレイを使用するもの)である。代替的に、リソグラフィ装置は透過型(例えば、個別制御可能な素子の透過アレイを使用するもの)であってもよい。
リソグラフィ装置は、二つの基板テーブル(デュアルステージ)または複数の基板テーブルを有するタイプであってもよい。このような「マルチステージ」の装置では、追加のテーブルを並列して使用してもよいし、一つまたは複数のテーブルに対して予備的なステップを実行される一方、一つまたは複数の他のテーブルを露光のために使用してもよい。
リソグラフィ装置は、投影系と基板の間の空間を満たすように比較的屈折率の高い「浸液」(例えば、水)によって基板の少なくとも一部が覆われているタイプの装置であってもよい。リソグラフィ装置の他の空間、例えばパターニング用デバイスと投影系の間に液浸を適用してもよい。液浸技術は、投影系の開口数を増やす技術として周知である。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板などの構造が液体に浸漬されていなければならないことを意味するわけではなく、露光中に投影系と基板との間に液体が存在していることを意味するに過ぎない。
再び図1を参照して、照明器ILは放射源SOから放射ビームを受け取る。一実施例では、放射源は少なくとも5ナノメートル、例えば少なくとも10ナノメートル、少なくとも50ナノメートル、少なくとも100ナノメートル、少なくとも150ナノメートル、少なくとも175ナノメートル、少なくとも200ナノメートル、少なくとも250ナノメートル、少なくとも275ナノメートル、少なくとも300ナノメートル、少なくとも325ナノメートル、少なくとも350ナノメートル、または少なくとも360ナノメートルの波長を有する放射を提供する。一実施例では、放射源SOによって提供される放射は、最大450ナノメートル、例えば最大425ナノメートル、最大375ナノメートル、最大360ナノメートル、最大325ナノメートル、最大275ナノメートル、最大250ナノメートル、最大225ナノメートル、最大200ナノメートル、または最大175ナノメートルの波長を有する。一実施例では、放射は436ナノメートル、405ナノメートル、365ナノメートル、355ナノメートル、248ナノメートル、193ナノメートル、157ナノメートル、および/または126ナノメートルを含む波長を有する。一実施例では、放射は約365ナノメートルまたは約355ナノメートルの波長を含む。一実施例では、放射は、例えば365ナノメートル、405ナノメートルおよび436ナノメートルを包含する広い波長帯域を含む。355ナノメートルのレーザ源も使用することができた。例えば放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は別個のものであってもよい。この場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成するとはみなされず、例えば適切な配向ミラー(directing mirror)および/またはビームエキスパンダを備えるビーム伝送系BDを用いて、放射源SOから照明器ILに放射ビームが渡される。他の場合、例えば放射源が水銀灯である場合、放射源はリソグラフィ装置と一体の部品であってもよい。放射源SOと照明器IL、必要であればビーム伝送系BDを合わせて放射系と称してもよい。
照明器ILは、放射ビームの角度強度分布を調節する調節器ADを備えてもよい。一般に、照明器の瞳面における強度分布の外径範囲および/または内径範囲(一般に、それぞれσアウターおよびσインナーと呼ばれる)を少なくとも調節することができる。加えて、照明器ILは、インテグレータINおよび集光器CO等の様々な他の構成要素を備えてもよい。照明器を使用して放射ビームを調節し、その断面において所望の均一性および強度分布を持たせることができる。照明器IL、または照明器と関連する追加の部品は、放射ビームを複数のサブビームに分離するように構成されていてもよい。サブビームはそれぞれ、個別制御可能な素子のアレイの一つまたは複数の個別制御可能な素子と関連している。例えば、放射ビームをサブビームに分離するために、二次元の回折格子を用いることができる。この説明では、「放射のビーム」および「放射ビーム」は、このような複数の放射のサブビームでビームが構成される状況を包含するが、これに限定されるわけではない。
放射ビームBは、パターニング用デバイスPD(例えば、個別制御可能な素子のアレイ)上に入射し、パターニング用デバイスによって調整される。放射ビームBは、パターニング用デバイスPDによって反射された後、投影系PSを通過する。投影系PSは、ビームの焦点を基板Wの目標部分Cに合わせる。ポジショナPWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、容量センサ等)を使用して、基板テーブルWTを正確に移動させて、例えば異なる目標部分Cを放射ビームBの経路に配置することができる。使用されると、個別制御可能な素子のアレイ用の位置決め手段を使用して、例えば走査中に、ビームBの経路に対するパターニング用デバイスPDの位置を正確に修正することができる。
一実施例では、基板テーブルWTの移動は、長ストロークモジュール(粗い位置決め)と短ストロークモジュール(微細な位置決め)を用いて実現することができる。これらモジュールは、図1には示されていない。一実施例では、リソグラフィ装置は、基板テーブルWTを移動するための少なくとも短ストロークモジュールを有していない。類似したシステムを使用して、個別制御可能な素子のアレイを配置することができる。代替的にまたは追加的に、ビームBを移動可能とする一方、オブジェクトテーブルおよび/または個別制御可能な素子のアレイの位置を固定して、必要な相対移動を提供できることは認められよう。このような構成は、リソグラフィ装置のサイズを抑えるときに役立ちうる。例えばフラットパネルディスプレイの製造に適用可能であるさらなる変形として、基板テーブルWTと投影系PSの位置を固定し、基板Wを基板テーブルWTに対して移動可能に構成してもよい。例えば、基板テーブルWTが、実質的に一定速度で基板Wを横断して走査するシステムを備えていてもよい。
図1に示すように、放射ビームBはビームスプリッタBSによってパターニング用デバイスPDの方向に向けられる。ビームスプリッタBSは、放射が最初にビームスプリッタにより反射されてパターニング用デバイスPDに向けられるように構成されている。ビームスプリッタを使用せずに放射ビームBをパターニング用デバイスに向けることも可能であることを理解すべきである。一実施例では、放射ビームはパターニング用デバイスに対して、0度から90度の間、例えば、5度から85度の間、15度から75度の間、25度から65度の間、または35度から55度の間の角度で向けられる(図1の実施形態では、90度である)。パターニング用デバイスPDは、放射ビームBを調整し、放射ビームを反射してビームスプリッタBSに戻す。ビームスプリッタBSは、調整されたビームを投影系PSに対して透過する。しかしながら、放射ビームBをパターニング用デバイスPDに向け、その後投影系PSに向けるために、別の構成も使用できることは言うまでもない。特に、図1に示すような構成は、透過型のパターニング用デバイスを使用する場合には必要でない。
図示のリソグラフィ装置は、いくつかのモードで使用することができる。
1.ステップモードでは、個別制御可能な素子のアレイと基板とが本質的に静止状態を保つ一方、放射ビームに与えられたパターン全体が目標部分C上に一度に投影される(つまり、単一の静的露光)。続いて、基板テーブルWTをXおよび/またはY方向に移動して、異なる目標部分Cを露光することができる。ステップモードでは、露光領域の最大サイズにより、単一の静的露光でイメージが与えられる目標部分Cのサイズが制限される。
2.走査モードでは、個別制御可能な素子のアレイと基板とが同期して走査される一方、放射ビームに与えられたパターンが目標部分C上に投影される(すなわち、単一の動的露光)。個別制御可能な素子のアレイに対する基板の速度および方向は、投影系PSの倍率(縮小)および像反転特性によって決定することができる。走査モードでは、露光領域の最大サイズが単一の動的露光における目標部分の(非走査方向における)幅を制限するのに対して、走査移動の長さが目標部分の(走査方向における)高さを決定する。
3.パルスモードでは、個別制御可能な素子のアレイが本質的に静止し続け、パルス状の放射源を用いて、パターンの全体が基板Wの目標部分C上に投影される。基板Wを横切ってビームBがライン状に走査されるように基板テーブルWTを本質的に一定速度で移動させる。放射系のパルスの間に必要に応じて個別制御可能な素子のアレイ上のパターンが更新され、基板Wの必要な位置で連続する目標部分Cが露光されるようにパルスが調節される。結果として、ビームBが基板Wの全体を走査して、基板のストリップ状に完全なパターンを露光することができる。基板Wが一行ずつ完全に露光されるまで、上記過程が繰り返される。
4.連続走査モードでは、調整後の放射ビームBに対して基板Wを実質的に一定速度で走査する点、およびビームBが基板Wの全体を走査し基板Wを露光すると個別制御可能な素子のアレイ上のパターンが更新される点を除いて、パルスモードと実質的に同一である。個別制御可能な素子のアレイ上のパターンの更新と同期した実質的に一定の放射源またはパルス放射源を使用することができる。
5.図2のリソグラフィ装置を用いて実行可能なピクセル格子イメージングモードでは、パターニング用デバイスPDに向けられたスポットジェネレータにより形成されるスポットを連続的に露光することで、基板W上に形成されるパターンが実現される。露光されたスポットは、実質的に同じ形状を有する。スポットは、基板W上に実質的に格子状に焼き付けられる。一実施例では、スポットのサイズは、焼き付けられた画素の格子のピッチよりは大きいが、露光スポットの格子よりは遙かに小さい。焼き付けられるスポットの強度を変化させることで、パターンが実現される。露出フラッシュの間、スポットにわたる強度分布が変化する。
上述の使用モードの組み合わせおよび/または変形、または全く異なる使用モードも利用することができる。
リソグラフィにおいては、基板上のレジスト層にパターンが露光される。その後、レジストは現像される。続いて、追加の処理ステップが基板に実行される。基板の各部に対するこれら続きの処理の効果はレジストの露光によって決まる。特に、所与の照射量(ドース、露光量)しきい値を越える放射量(radition dose)を受けた基板の部分が、照射量しきい値を下回る放射量を受けた基板の部分と異なる反応をするように、プロセスが調整される。例えば、エッチングプロセスにおいて、しきい値を越える放射量を受けた基板の領域は、現像レジストの層によってエッチングから保護される。しかしながら、しきい値を下回る放射量を受けたレジストの部分は露光後の現像で取り除かれ、そのためこれらの領域はエッチングから保護されない。したがって、所望のパターンをエッチングすることができる。特に、パターン特徴の内部で基板上の領域に透過される放射が、その領域が露光の間に照射量しきい値を越える放射量を受ける十分に高い強度となるように、パターニング用デバイスの個別制御可能な素子が設定される。対応する個別制御可能な素子をゼロまたはかなり低い放射強度を提供するように設定することによって、基板上の残りの領域は、照射量しきい値より小さい放射量を受ける。
実際には、特徴の境界の一側で最大の放射強度を提供し反対側で最小の放射強度を提供するように個別制御可能な素子を設定する場合でも、パターン特徴の端での放射量は、所与の最大量からゼロにまで急激には変化しない。その代わり、回折効果のために、放射量のレベルは遷移ゾーンの全体で低下する。現像されたレジストによって最終的に形成されるパターン特徴の境界の位置は、受け取った放射量が照射量しきい値を下回る位置によって決まる。遷移ゾーン全体で放射量が減少する部分の輪郭、つまりパターン特徴境界の正確な位置は、パターン特徴境界上のまたは隣接する基板上の点に放射を提供する個別制御可能な素子を設定することによって、より正確に制御することができる。これらは、最大強度レベルまたは最小強度レベルであるだけでなく、最大強度レベルと最小強度レベルの間の強度レベルであってもよい。これは、一般に「グレースケーリング」と呼ばれる。
所与の個別制御可能な素子によって基板に与える放射強度を二値(すなわち、単に最大値と最小値)にしか設定できないリソグラフィシステムで制御する場合よりも、グレースケーリングは、パターン特徴境界の位置を詳細に制御することができる。一実施形態では、少なくとも3つの異なる放射強度値、例えば、少なくとも4つの放射強度値、少なくとも8つの放射強度値、少なくとも16の放射強度値、少なくとも32の放射強度値、少なくとも64の放射強度値、少なくとも128の放射強度値、または少なくとも256の放射強度値を基板上に投影することができる。
上述の目的に対して追加の目的または別の目的のためにグレースケーリングを使用できることは言うまでもない。例えば、受け取った放射量レベルに依存して、基板の領域に3以上の潜在的反応があるように露光後の基板の処理を調整することができる。例えば、第1のしきい値より低い放射量を受けた基板の部分は、第1の態様で反応する。第1のしきい値を越えるが第2のしきい値より低い放射量を受けた基板の部分は、第2の態様で反応する。第2のしきい値を越える放射量を受けた基板の部分は、第3の態様で反応する。したがって、3以上の所望の放射量レベルを有する基板全体にわたる放射量プロファイル(分布)を与えるために、グレースケーリングを使用することができる。一実施形態では、放射量プロファイルは、少なくとも二つの所望の放射量レベル、例えば少なくとも3つの所望の放射量レベル、少なくとも4つの所望の放射量レベル、少なくとも6つの所望の放射量レベル、または少なくとも8つの所望の放射量レベルを有する。
上述したような、基板上の各点で受け取る放射の強度を単に制御することによる方法以外の方法で、放射量プロファイルを制御できることは言うまでもない。例えば、代替的にまたは追加的に、各点での露光の継続時間を制御することによって、基板上の各点で受け取られる放射量を制御することができる。他の実施例として、複数の連続露光で基板上の各点で潜在的に放射を受けることができる。したがって、複数の連続露光のうち選択されたサブセットを使用して各点を露光することによって、各点で受け取られる放射量を代替的にまたは追加的に制御することができる。
所要パターンを基板上に形成するために、パターニング用デバイス内の個別制御可能な素子のそれぞれを、露光プロセス中の各ステージで必要な状態に設定する必要がある。したがって、必要な状態を表す制御信号を、個別制御可能な素子のそれぞれに伝えなければならない。一実施例では、リソグラフィ装置は、制御信号を生成するコントローラを備える。基板上に形成すべきパターンは、ベクトル定義のフォーマット、例えばGDSIIでリソグラフィ装置に提供することができる。設計情報を個別制御可能な素子それぞれのための制御信号に変換するため、コントローラは一つまたは複数のデータ処理装置を含む。各データ処理装置は、パターンを表すデータストリーム上の処理ステップを実行するように構成される。データ処理装置は、集合的に「データパス」と呼ぶことができる。
データパスのデータ処理装置は、以下の機能のうち一つまたは複数の機能を実行するように構成することができる。すなわち、ベクトルベースの設計情報をビットマップのパターンデータに変換する機能、ビットマップのパターンデータを所要放射量のマップ(すなわち、基板全体の所要放射量プロファイル)に変換する機能、所要放射量マップを個別制御可能な素子のそれぞれに必要な放射強度値に変換する機能、そして、個別制御可能な素子のそれぞれに必要な放射強度値を対応する制御信号に変換する機能である。
図2は、例えばフラットパネルディスプレイの製造に使用可能な本発明による装置の配置を示す。図1に示す構成要素に対応する構成要素は、同一の参照番号で表される。また、例えば基板、コントラスト用デバイス、MLA、放射ビーム等の様々な構成といった様々な実施形態についての上記説明は、そのまま適用可能である。
図2は、本発明の一実施形態にしたがったリソグラフィ装置の構成を示す。この実施形態は、例えばフラットパネルディスプレイの製造に使用可能である。図1に示す構成要素に対応する構成要素は、同一の参照番号で表される。また、例えば基板、コントラスト用デバイス、MLA、放射ビーム等の様々な構成といった様々な実施形態についての上記説明は、そのまま適用可能である。
図2に示すように、投影系PSは、レンズL1、L2を備えるビームエキスパンダを有する。第1のレンズL1は、調整後の放射ビームBを受け取り、開口絞りASの開口部を通してその焦点を合わせる。別のレンズALが絞りに配置されていてもよい。続いて、放射ビームBは発散して、第2のレンズL2(例えば、フィールドレンズ)によって焦点が合わせられる。
投影系PSは、拡大された調整後ビームBを受け取るように構成されたレンズアレイMLAをさらに備える。パターニング用デバイスPD内の個別制御可能な素子のうち一つまたは複数と対応して、調整後の放射ビームBの異なる部分がレンズアレイMLA内のそれぞれ異なるレンズを通過する。各レンズは、調整後の放射ビームBの各部分の焦点を基板W上に位置する一点に合わせる。このようにして、放射スポットSのアレイが基板W上に露光される。図示のレンズアレイ14のうち8つのレンズのみが示されているが、レンズアレイは数千ものレンズで構成することができることは言うまでもない(パターニング用デバイスPDとして使用される個別制御可能な素子のアレイについても同じことが当てはまる)。
図3は、本発明の一実施形態にしたがって、図2のシステムを使用して基板W上にパターンを生成する方法を図式的に示す。黒丸は、投影系PS内のレンズアレイMLAによって、基板W上に投影されたスポットSのアレイを表す。一連の露光が基板W上に露光されるのに合わせて、基板Wが投影系PSに対してY方向に移動する。白丸は、基板W上で以前に露光されたスポット露光SEを表す。図示するように、投影系PS内のレンズアレイによって基板上に投影された各スポットは、基板上のスポット露光の列Rとなって現れる。基板の完全なパターンは、スポットSのそれぞれによって露光されたスポット露光SEの列Rの全てを合計することで生成される。このような構成は、一般に上述の「ピクセル格子イメージング(pixel grid imaging)」と呼ばれる。
放射スポットSのアレイは、基板Wに対してθの角度で配置されていることが分かる(基板の縁は、X方向およびY方向と平行である)。こうしたのは、基板が走査方向(Y方向)に移動するとき、各放射スポットが基板の異なる領域を通過するようにするためである。これによって、基板の全体を放射スポット15のアレイによってカバーすることが可能になる。一実施例では、角度θは最大20度、10度であり、例えば、最大5度、最大3度、最大1度、最大0.5度、最大0.25度、最大0.10度、最大0.05度、または最大0.01度である。一実施例では、角度θは少なくとも0.001度である。
図4は、本発明の一実施形態にしたがって、複数の光学エンジンを使用してフラットパネルディスプレイ基板Wの全体を一回の走査で露光可能とする方法を図式的に示す。図示の例では、放射スポットSの8つのアレイSAが「チェス盤」状構成で二つの列R1、R2に配置された、8つの光学エンジン(図示せず)により生成される。放射スポットSのアレイのエッジは、隣接する放射スポットアレイのエッジとわずかに(走査方向Yに)オーバーラップしている。一実施例では、光学エンジンは、少なくとも3列、例えば4列または5列に配置される。このようにすると、放射の帯が基板Wの幅全体に延び、一回の走査で基板の全体を露光することが可能になる。任意の適当な数の光学エンジンを使用できることは言うまでもない。一実施例では、光学エンジンの数は、少なくとも1個、例えば少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも12個、少なくとも14個、または少なくとも17個である。一実施例では、光学エンジンの数は、40個未満、例えば30個未満、または20個未満である。
上述したように、各光学エンジンは、別個の照明系IL、パターニング用デバイスPD、および投影系PSを備えることができる。しかしながら、二つ以上の光学エンジンが、照明系、パターニング用デバイス、および投影系のうちの一つまたは複数の少なくとも一部を共用可能であることは言うまでもない。
図5は、本発明の一実施形態にしたがった照明器(すなわち光学装置)ILの構成要素を示す。照明器ILの構成要素には、ホモジナイザ(均質器)100、第1凸レンズ101、一組の透過ロッド102、および第2凸レンズ103が含まれる。図5に示す照明器の構成要素は、図1、2、3に示す照明器ILでも使用可能であることは言うまでもない。また、図5に示す照明器の構成要素は、図1に示す照明器の構成要素の一部あるいは全ての代わりに、またはこれらに付け加えて使用可能であることも明らかである。
一例では、ホモジナイザ100は、互いに平行であり放射源104から等距離にある第1リフレクタ100aおよび第2リフレクタ100bを備える。第1リフレクタ100aと第2リフレクタ100bは、例えば石英や他の適切な材料からなる適切な寸法とされた平坦な外面を備えていてもよい。代替的に、第1リフレクタ100aと第2リフレクタ100bは二つの平行な鏡であってもよい。鏡の位置および向きは、その作用が最適化されるように調整可能である。
一例では、放射源は放射ビーム105を生成するように配置される。放射源は例えばレーザであってもよいし、レーザからの放射を伝えるように配置されたビーム伝送系からの出力であってもよい。「光」または「放射」という用語は、可視スペクトルでの電磁放射に限定して解釈されるべきではなく、上述のように、リソグラフィ装置での使用に適した任意の波長の電磁放射を含むと理解されるべきである。
図5に模式的に示すように、第1リフレクタ100aと第2リフレクタ100bの反射の性質のために、ホモジナイザ100の出口面を通って3つの放射ビーム(または放射源)が伝達される(これが、ホモジナイザのない場合に存在する単一のビームの代わりとなる)。この3つの放射ビームを、一つの実際の放射源104、および実際の放射源の像である二つの仮想放射源104a、104bとみなすことができる。当業者であれば、4以上または2以下の放射ビームがホモジナイザ100の出口に現れるようにホモジナイザ100を構成できることを認められよう。
第1凸レンズ101は、放射源104、104a、104bからの放射の焦点を合わせて、各放射源からの放射が異なる透過ロッド102a〜cに向けられるようにする。放射は、別個の3つの放射ビーム105a〜cとみなすことができる。当業者であれば、別個の3つの放射ビーム105a〜cを生成するために、放射源104で生成された放射ビーム105によってホモジナイザ100の入力をアンダーフィル(under-filled)できることを認められよう。第1凸レンズ101は、放射ビーム105a〜cのくびれ部分(waist)を透過ロッド102a〜cの位置に合わせるように配置される。
上述したように、一例では、透過ロッド102a〜cはそれぞれ石英から作られる。しかしながら、透過ロッド102a〜cは、放射源104で生成される放射の波長に対して透明である他の任意の適切な材料で形成されてもよい。この例では、第1ロッド102aは第2ロッド102bよりも短い。ロッド102a、102bの長さの差は、放射源104によって生成される放射ビーム105の軸方向におけるコヒーレンス長に基づいて選択される。ロッド102a、102bに入射するときコヒーレントであった二つの放射ビーム105aと105bが、ロッド102a、102bを出るときにはコヒーレントでなくなるように、長さの差をつける。この長さの差は、第1ロッド102aを通過する放射ビーム105aの通る経路長と、第2ロッド102bを通過する放射ビーム105bの通る経路長との比較により決定される。
この例では、第3ロッド102cは第2ロッド102bよりも長い。ロッド102b、102cに入射するときにコヒーレントであった二つの放射ビーム105bおよび105cが、ロッド102b、102cを出るときにはコヒーレントでなくなるように、長さの差をつける。この長さの差は、第2ロッド102bを通過する放射ビーム105bの通る経路長と、第3ロッド102cを通過する放射ビーム105cの通る経路長との比較により決定される。ロッドの屈折率は空気の屈折率よりも大きいので、ロッド内では放射波長が圧縮される。これは、放射ビームがロッド内にあるとき、空気内よりも多くの波長サイクルを経ることを意味する。このことは、放射ビームの経路長が増加すると表現される。
一例では、第2凸レンズ103は、放射ビーム105a〜cの焦点を単一ビームにするように配置される。図5では放射ビーム105a〜cが焦平面106で互いに空間的に離れているように描かれているが、これは描写のためのみである。そうではなく、ビーム105a〜cは、焦平面106で互いに結集するように配置され、これにより単一の放射ビームが形成される。様々な例において、この単一の放射ビームは、図5に模式的に示すパターニング用デバイスPDに直接送られてもよいし、あるいはビームスプリッタ(例えば、図1および図2に示したもの)や他の適切なビーム透過手段を介してパターニング用デバイスに向けられてもよい。
図示する例では、図5に示した本発明の実施形態は、放射源104によって生成されたビーム105を均一化(homogenize)する一方で、従来のシステムで見られるコヒーレントなビームの重なりのために起こりうる干渉問題を回避している。図示の例によって、高度にコヒーレントであるビーム(例えば、コヒーレンスの高いレーザによって生成されたビーム)からコヒーレンスを取り除くことができる。既存の従来のコヒーレンス除去装置では、これを達成することができないかもしれない。この形態によって、非常に高強度の放射源(この種の放射源は通常コヒーレンスが高い)を使用することが可能になるので、この形態は、例えば、フラットパネルディスプレイの製造や集積回路の製造の分野において望ましいものとなりうる。
図示の例では、図5に示すシステムは一次元のみで作動する。これは説明を簡単にするためであり、適切な修正を施すことで、装置を二次元で作動するように構成できることは言うまでもない。例えば、二次元配列されたロッドを使用することもできるし、レンズ101、103を球面レンズとしてもよい(一次元のシステムでは円柱レンズが使用される)。
一例では、光路長の変化がパターニング用デバイスPDに入射するビームに対して感知できるほどの影響(例えば、テレセントリシティ、フィールド湾曲など)を及ぼさないように、ビームのFナンバーが十分大きくなるように選択される。
コヒーレンス除去器(coherence remover)として作用するロッド102は、別のコヒーレンス除去器と置き換え可能であることは言うまでもない。例えば、ビーム105a〜cのそれぞれが異なる経路長を通りその後再結集することを要求する任意の適切な装置を使用することができる。「コヒーレンス除去器」という用語は、全てのコヒーレンスを完全に取り除く装置に限定する意図ではない。そうではなく、コヒーレントな放射から生ずる問題によってコヒーレンス除去器の設けられるリソグラフィ装置の動作が実質的に損なわれるような、少なくとも一部のコヒーレンスを取り除く装置を意味している。
図6は、本発明の一実施形態にしたがった、単一の放射ビームからコヒーレンスを取り除くために使用可能なコヒーレンス除去装置を示す。コヒーレンス除去装置は、ビームスプリッタ201と、わずかにくさび形の(lightly wedged)一連の部分反射板202とを備える。一例では、「わずかにくさび形」という用語は、光軸と直角の方向に対してわずかな角度があることを意味している。4分の1波長板(quarter wave plate)203がビームスプリッタ201の隣に配置され、全反射鏡(fully reflecting mirror)204が最後の部分反射板(partially reflecting plate)202の後ろに配置される。一例では、ビームスプリッタ201は偏光ビームスプリッタであり、4分の1波長板203は、第1の偏光放射が偏光ビームスプリッタ201を通過するが偏光ビームスプリッタに戻るときには反射されるように設定される。別の例では、最初は放射が偏光ビームスプリッタ201によって反射され、続いて偏光ビームスプリッタ201に戻るときには放射を透過するような等価な構成を使用することができる。
一例では、平行な放射ビーム205が偏光ビームスプリッタ201と4分の1波長板203を通過し、その後、部分反射板202に入射する。部分反射板202はそれぞれ、放射ビーム205の一部を反射する。部分反射板202は「わずかにくさび形」であり、部分反射板間のエアギャップは「わずかにくさび形」であるので、放射ビーム205の異なる反射をそれぞれ、他の放射ビームに対してわずかに異なる方向に傾ける。部分反射板202間の距離間隔は、放射ビーム205の反射が互いに対してコヒーレントでなくなるように選択される。したがって、出力ビーム206はコヒーレントでなく、干渉問題が起こらない。出力ビーム206は、例えば、ホモジナイザまたはパターニング用デバイスの方向に向けられる。
図7は、本発明の一実施形態にしたがったコヒーレンス除去装置の別の形態を示す。この装置は、階段状鏡の第1セット300と階段状鏡の第2セット301とを備える。一組の偏光ビームスプリッタ302、303と関連する4分の1波長板304、305が配置され、階段状鏡の第1セット300と第2セット301への放射および階段状鏡の第1セット300と第2セット301からの放射を通過させる。
一例では、階段状鏡の第1セット300は6つの鏡を備え、各鏡は左側面306で反射する(装置の構成が異なれば、反射面の向きが違っていてもよい)。反射面306はそれぞれ基板307上に設けられ、この基板が互いに結合されて階段状鏡の第1セット300を形成する。各基板307は、コヒーレンスを取り除くべき放射ビーム308のコヒーレンス長よりもわずかに厚くなるように選択される。この厚さは、例えば空気、他の周囲媒質、真空などの中で放射ビーム308の通る経路長の観点から決定され、基板それ自体の中の経路長で決まるわけではない。各基板307は角度の付けられた下端を有しているが、これによって、所与の基板307が隣接基板に設けられた反射面306と接触する場所を、放射ビーム308から見ることができなくなる。
一例では、使用時に放射ビーム308は偏光ビームスプリッタ302と4分の1波長板304とを通過し、階段状鏡の第1セット300の反射面306でビームの異なる部分が反射される。放射ビーム308の異なる部分が通過する経路長が異なるために、階段状鏡の第1セット300からの反射の後、放射ビームの各部分は互いにコヒーレントでなくなる。続いて、4分の1波長板304は放射ビームの偏光308を回転させて、ビームが偏光ビームスプリッタ302によって反射されるようにする。
この例では、階段状鏡の第1セット300によって、ビーム308から一次元のコヒーレンスのみが取り除かれることは理解されよう。階段状鏡の第2セット301を用いることで、二次元のコヒーレンスがビーム308から取り除かれる。図面を簡単にするために、第2セットは、階段状鏡の第1セット300と同一の平面に段があるように描かれている。しかしながら、実際には、放射ビーム308から第2の方向のコヒーレンスが取り除かれるように、階段状鏡の第2セット301は垂直面に設けられる。図7の文脈では、階段状鏡の第2セット301は図7の紙面と垂直である。
一例では、階段状鏡の第2セット301は、それぞれが基板310上に設けられている反射面を備える。基板310の厚さは、階段状鏡の第1セット300の最初の反射面306と最後の反射面306の間の距離よりも大きい。これにより、階段状鏡の第2セット301が放射ビーム308の部分にコヒーレンスを戻す効果を与えないようにする。放射ビーム308は第2偏光ビームスプリッタ303によって反射され、第2の4分の1波長板305を通過し、階段状鏡の第2セット301の反射面309によって反射される。その後、放射ビーム308は4分の1波長板305と第2偏光ビームスプリッタ303を通過し、そこから、例えばホモジナイザまたはパターニング用デバイスの方向に向けることができる。
階段状鏡の第1セット300と第2セット301の作用の後、放射ビーム308は二次元で横方向に分割されて、隣接する領域とコヒーレントでない複数の正方形領域または長方形領域にされる。
図5に関連して上述した実施形態はホモジナイザ100を含み、ホモジナイザ100はコヒーレンス除去器102の前に配置されていた。しかしながら、他の実施形態では、ホモジナイザがコヒーレンス除去器の後に配置可能であることは認められよう。
図8は、本発明の一実施形態にしたがってコヒーレンス除去器の後に配置されたホモジナイザを示す。コヒーレンス除去器は、集光レンズ401の前に配置された一組の透過素子400を備え、ホモジナイザは、平坦な反射する上面と下面とを備える石英ロッド402を備える。放射ビーム403は、一組の透過素子400に向けられている。一組の透過素子400は、集光レンズ400の方に向けられその後ホモジナイザに向けられる複数の放射ビームを提供する。一組の透過素子400の各素子は、隣接する素子の光路長とは異なる光路長を有しており、放射ビーム403のコヒーレンスを取り除くすなわち低減する。例えば、この差は、放射源のコヒーレンス長より大きくてもよい。例示的な構成では、長い透過素子と短い透過素子が交互に設けられる。別の例示的な構成では(外形のみを示す)、一連の階段状の透過素子が設けられる。
図9は、本発明の一実施形態によるホモジナイザを示す。例えば、上記の説明でホモジナイザに言及したいずれの箇所においても、このホモジナイザを使用可能である。このホモジナイザは、第1石英板500と、第1石英板500を横切るような方向に配置された第2石英板501とを含む。均一化するべき放射ビーム502は、第1円柱集光レンズ503を通過して第1石英板500に入る。第1石英板500の表面からの内部反射によって、ビーム502がY方向で均一化される(図9には、説明しやすくするために直交座標系が示されている)。第2円柱集光レンズ504は、ビーム502を平行な(コリメートされた)円形ビームに形成し、このビームは、第2円柱レンズ504と比較して90度回転された方向を有する第3円柱レンズ505を通過する。続いて、ビーム502は第2均一化板(homogenizer plate)501に入り、そこでZ方向に均一化される。第2均一化板501を出ると、ビーム502は第4円柱レンズ506によって平行な円形ビームに変換される。次に、第1石英板500と第2石英板501の像が一致するように、円柱光学部品507でビーム502を調節する。
図9に示すホモジナイザは第1石英板500と第2石英板501とを備えるが、別の方法では、その代わりに二つの平行な鏡を使用して所与の石英板の機能を与えてもよいことは言うまでもない。また、鏡の位置と方向は、その作用を最適化するために調整可能であってもよい。任意の他の適切な材料から形成された板を石英板の代わりに使用してもよい。
図10は、本発明の一実施形態にしたがったコヒーレンス除去器とホモジナイザの別の組み合わせを示す。コヒーレンス除去器は、レンズのアレイ601の隣に位置する一連の階段状の透過ロッド600を備える。一連の階段状透過ロッド600とレンズアレイ601は、二次元状に設けることができるが、図10では図面を簡単にするために一次元のみで表している。レンズアレイ601は、各レンズが所与の透過ロッド600から出てくる放射の焦点を集光レンズ602に合わせるように配置される。集光レンズ602は、レンズアレイ601のレンズそれぞれからの放射の焦点を回折光学素子603に合わせる。集光レンズ602は、レンズアレイ601の各レンズを通過した放射が回折光学素子603で集光するように配置され、これによって単一の放射ビームが形成される。一例では、回折光学素子603は、放射を回折してリソグラフィ装置(図示せず)の投影光学系(図示せず)を通過可能な構成を持つビームにするように配置された一つ以上の回折パターンを有する。投影光学系の第1レンズ604が図10に模式的に示されている。
一例では、回折光学素子603はレンズアレイ601と接合する平面に配置される。一連の階段状透過ロッド600によって与えられた位相構造のピンぼけ(defocusing)を回避するので、回折光学素子603をこのように配置することは望ましい。これによって、振幅変調と対応する強度の不均一性も避けられる。
一例では、一連の階段状透過ロッド600とレンズアレイ601とを8×8の構成で設けることができる。こうすると、それらを通過する放射ビームが互いに位相の異なる64本のビームのアレイに変換される。これらビームは回折光学素子603によって混合(すなわち均一化)され、単一の均一化ビームが第1光学部品604を通過するようになる。均一化ビームは、干渉によって起こる強度変調を持たない(すなわち、感知できるほどの干渉が起こらないような十分な程度までコヒーレンスが除去される)。回折光学素子603を使用して放射ビームを所要のビーム形状に変換し、その後ビームを投影光学系の方向に向けることができる。
図11は、本発明の一実施形態にしたがったコヒーレンス除去および均一化装置を示す。この実施形態は、図10で示した実施形態と似ている。図11を参照すると、一連の階段状透過ロッド700が回折光学素子701の隣に配置される。回折光学素子701は、所与の透過光学素子から出力された各ビームの方向を別々に集光レンズ702に向ける。回折光学素子701によって出力された各放射ビームは集光レンズ702を通過し、そこで放射ビームが集光されてそれらが第2回折光学素子703において互いに空間的に重なるようにする。重なり合う放射ビームは均一化された放射ビームを形成し、これが第2回折光学素子703によって所要のビーム形状に変換される。
図11には4つの透過ロッド700のみが示されているが、実際には、例えば8×8のロッドであるロッドの二次元アレイであってもよいことは認められよう。同様に、回折光学素子701を、集光レンズ702によって焦点合わせされるように通過する64本のビームを与えるように配置することができる。
上述の本発明の実施形態では、互いに平行であると述べた第1リフレクタと第2リフレクタを備えるホモジナイザを使用する。しかしながら、リフレクタは互いに対して角度をもっていてもよい。
図12は、本発明の一実施形態にしたがった、互いに対して角度のある第1リフレクタと第2リフレクタを備えるホモジナイザを示す。ホモジナイザ800は、第1プレート800aと第2プレート800bを備え、これらは点線801で示す中心軸に対してそれぞれ角度をもつ。これは、ホモジナイザ800のウインドウを出口よりも入口で大きくする効果を持つ。したがって、ホモジナイザ800から出てくる放射の出口角度は、ホモジナイザ800に入る放射の入口角度よりも大きい。これは、矢印802によって模式的に示される。ホモジナイザのプレート800aと800bの角度方向を調節することで、ホモジナイザ800を通過する放射のσを調節することができる。一例では、ホモジナイザ800のプレート800aおよび800bを回転可能に設置して、それらの角度方向を調節することができる。これによって、放射のσを調節できる。
ホモジナイザ800の入口ウインドウを出口ウインドウよりも小さくして、ホモジナイザ800から出る放射の出口角度をホモジナイザ800に入る放射の入口角度より小さくしてもよいことは認められよう。
上述の説明は、光学装置に言及する。この光学装置が照明器すなわち照明系を構成してもよいし、または照明器すなわち照明系の一部を形成してもよいことは認められよう。
上述の説明は、例えばコヒーレンス除去器のチャネルであるチャネルに言及する。これらチャネルは、複数の放射ビームのうちの一つでもよい放射ビームを透過し反射等することが可能である任意の光学素子であってもよい。例えば、チャネルは、図5の透過ロッド102のような光学的透過素子であってもよい。チャネルは異なる光路長を持っていてもよい。
上述の説明は、放射、放射源、および放射ビームに言及する。言及された放射は可視波長を有する放射に限定されず、上述したようにリソグラフィに適した紫外線放射または赤外線放射を含む他の波長を含んでもよいことは認められよう。
特定のデバイス(例えば、集積回路またはフラットパネルディスプレイ)の製造におけるリソグラフィ装置、ホモジナイザおよび/またはコヒーレンス除去器の使用について本文で特に言及してきたが、本明細書で述べたリソグラフィ装置、ホモジナイザおよび/またはコヒーレンス除去器は、他の応用形態も有していることを理解すべきである。応用形態には、集積回路、集積された光学システム、磁気領域メモリ用の誘導および検出パターン(guidance and detection pattern)、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド、微小電子機械デバイス(MEMS)が含まれるが、これらに限定されない。また、例えばフラットパネルディスプレイにおいて、本発明の装置を使用して、種々の層、例えば薄膜トランジスタ層および/またはカラーフィルタ層の作成を補助することができる。
光リソグラフィの文脈における本発明の実施形態の使用について特に言及してきたが、文脈が許す限り、例えばインプリントリソグラフィなどの他の応用形態でも本発明を使用でき、本発明が光リソグラフィに限定されないことを認められよう。インプリントリソグラフィでは、パターニング用デバイス内のトポグラフィが基板に形成されるパターンを定義する。基板に供給されたレジスト層にパターニング用デバイスのトポグラフィが押し付けられると、電磁気放射、熱、圧力、またはこれらの組み合わせを与えることによってレジストが硬化される。レジストが硬化した後、レジストにパターンを残してパターニング用デバイスがレジストから取り除かれる。
本発明の特定の実施形態について述べたが、本発明は上記以外にも実施可能であることは言うまでもない。例えば、本発明は、上述したような方法を記述した、機械により読み取り可能な一つ以上の命令シーケンスを収容するコンピュータプログラムの形態をとってもよく、あるいは、そのようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク)の形態をとってもよい。
結論
本発明の様々な実施形態について説明したが、それらは例示のみを目的として示されたものであり、限定ではないことを理解すべきである。本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、形態および詳細における様々な変更をなしうることは、当業者にとって明らかである。したがって、本発明の広がりおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、添付の請求項およびそれらの等価物にしたがってのみ定義されるべきである。
発明の詳細な説明の部分は、請求項を解釈するために使用されることを意図しているが、課題を解決するための手段(Summary)および要約の部分はそうではないことは言うまでもない。課題を解決するための手段(Summary)および要約の部分は、本発明の実施形態の一つまたは複数を説明することができるが、発明者によって考慮された実施形態の全てを説明することはできない。したがって、それらは、いかなる場合でも本発明および請求項を限定する意図ではない。

Claims (15)

  1. 複数のチャネルを有するコヒーレンス除去器と、
    放射ビームを複数の放射ビームに変換し、複数の放射ビームのそれぞれが前記コヒーレンス除去器の複数のチャネルのそれぞれを通過するようにするホモジナイザと、
    を備え、
    前記ホモジナイザは、前記コヒーレンス除去器によって与えられた位相構造のピンぼけを回避する回折光学素子を含むことを特徴とする光学装置。
  2. 前記ホモジナイザと前記コヒーレンス除去器との間に配置される光学素子であって、前記ホモジナイザから出力される複数の放射ビームを前記コヒーレンス除去器の各チャネルと結びつけるように配置される光学素子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記コヒーレンス除去器は複数の透過光学素子をさらに備え、該光学素子は、前記コヒーレンス除去器に入るときは互いにコヒーレントである複数の放射ビームのそれぞれが、該コヒーレンス除去器から出るときには互いにコヒーレントでなくなるように、異なる経路長を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の光学装置。
  4. 放射ビームの焦点を合わせて、放射ビームが互いに組み合わされて単一の放射ビームが形成されるように配置された凸レンズをさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光学装置。
  5. 当該光学装置はリソグラフィ装置の一部を形成し、
    前記リソグラフィ装置は、個別制御可能な素子のアレイを有するパターニング用アレイを備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光学装置。
  6. 前記ホモジナイザは少なくとも一つの均一化板を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光学装置。
  7. 前記ホモジナイザは一対の平行な均一化板を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光学装置。
  8. 前記ホモジナイザは、互いに対して角度の付けられた一対の均一化板を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光学装置。
  9. 前記均一化板は、該均一化板の角度方向が調節可能となるように回転可能に設置されることを特徴とする請求項8に記載の光学装置。
  10. 放射ビームを調整しコヒーレンス除去器を備える照明系と、
    前記放射ビームを調節する個別制御可能な素子のアレイと、
    前記調節されたビームを基板の目標部分に投影する投影系と、
    前記コヒーレンス除去器によって与えられた位相構造のピンぼけを回避する回折光学素子を含むホモジナイザと、
    を備えることを特徴とするリソグラフィ装置。
  11. 前記照明系は複数のビームを形成し、
    前記コヒーレンス除去器は、前記複数のビームのそれぞれを受け取るように構成された複数のチャネルを備えることを特徴とする請求項10に記載のリソグラフィ装置。
  12. 前記コヒーレンス除去器は、異なる光路長を有する複数の透過光学素子を備えることを特徴とする請求項10または11に記載のリソグラフィ装置。
  13. 前記コヒーレンス除去器は、前記放射ビームを複数の放射ビームに変換して、複数の放射ビームのそれぞれを前記ホモジナイザを通過させるように構成されていることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  14. 前記ホモジナイザは、互いに対して角度の付けられた一対の均一化板を備えることを特徴とする請求項13に記載のリソグラフィ装置。
  15. 前記投影系は、個々の放射ビームを前記基板の方に向けるように構成されたレンズのアレイを備えることを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
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